JP2013150032A - 温度補償型水晶発振器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 周波数ドリフト特性のうねり補償をする温度範囲を選択し、周波数ドリフト特性の温度特性に合わせて調整量を調整して、うねり補償を適性に行うことができる温度補償型水晶発振器を提供する。
【解決手段】 温度補償回路1で温度補償を行い、AFC回路2で入力信号の周波数を制御し、周波数ドリフト補償回路3a〜3cで周波数ドリフト特性を周波数補正する制御電圧を出力し、うねり補償電源電圧発生回路10で周波数ドリフト補償回路3b,3c、可変増幅器19へうねり補償に対応した電源電圧を供給し、温度補償回路1からの出力と、AFC回路2からの出力と、周波数ドリフト補償回路3a〜3cからの出力と、オフセット電圧調整回路18からのオフセット電圧を可変増幅器19で増幅した出力とを加算器4で加算して第1の電圧可変容量素子7aと第2の電圧可変容量素子7bに出力する温度補償型水晶発振器である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、温度補償を行う温度補償型水晶発振器に係り、特に、周波数ドリフト特性のうねり特性を補償する温度補償型水晶発振器に関する。
[従来の技術]
従来の温度補償型水晶発振器(TCXO:Temperature Compensated Crystal Oscillator)は、電圧制御発振器に温度補償回路を付加して、周囲温度の変化による周波数の変動を少なくしたものである。
そして、従来の温度補償型水晶発振器では、電源供給直後に周波数がドリフト(変動又はふらつき)することがあり、特に電源投入による発熱によって周波数ドリフト特性が変化するようになっていた。
従来の周波数ドリフト特性を補償する方法が提案されており、その補償量は一定であった(特許文献1参照)。
しかし、温度補償型水晶発振器における周波数ドリフト特性は、うねりを持った特性となっているため、従来の手段では補償することができなかった。
[周波数ドリフト特性:図5]
周波数ドリフト特性について図5を参照しながら説明する。図5は、高温(+85℃)における周波数ドリフト特性を示す図である。尚、縦軸の周波数(Freq.)をLinearで、横軸の時間(Time(s))をLogで表している。
電源投入後に、周波数ドリフトが発生するが、図5において太い破線部分で囲んだ所がうねり部分を示し、周波数の幅dがうねりの大きさを示している。
そして、周波数ドリフト特性のうねりは、周囲温度が高温においては温度が上昇するほど、また、低温においては温度が下降するほど、うねりの大きさは大きくなる特性となっていた。
[関連技術]
尚、関連する先行技術として、特開平10−224148号公報「圧電発振器」(東洋通信機株式会社)[特許文献1]、特開平09−153739号公報「デジタル温度補償水晶発振器」(キンセイ株式会社)[特許文献2]、特開2005−286924号公報「温度補償型水晶発振器」(シチズン株式会社)[特許文献3]、特開2006−222725号公報「温度補正回路および温度補償回路を備えた無線装置並びにそのプログラム」(松下電器産業株式会社)[特許文献4]、特開2011−114438号公報「圧電発振器及び発振回路システム」(セイコーエプソン株式会社)[特許文献5]がある。
特許文献1には、トランジスタ、抵抗及び容量から成る増幅部と圧電振動子と可変容量ダイオード、抵抗及び容量から成る制御電圧部とから構成される電圧制御型圧電発振器において、可変容量ダイオードのアノード端子の電圧を時間と共に可変にすることで、圧電発振回路の周波数起動特性を短縮することが示されている。
特許文献2には、デジタル温度補償水晶発振器において、デジタル信号−アナログ信号変換処理とアナログ信号−デジタル信号変換処理の特性を、水晶振動子の温度特性に似せた三次曲線特性にすることで、温度補償全般における周波数特性を滑らかにし、周波数切り替えノイズの少ない安定した温度補償特性を得ることが示されている。
特許文献3は、温度補償型水晶発振器において、高温側補正関数発生回路と低温側補正関数発生回路により、近似2次関数で表される温度特性を有する複数の信号を適当な加算率で合成してゲート側補正信号とウェル側補正信号を生成し、第1および第2のMIS型可変容量コンデンサのゲート電極とウェル電極に、それぞれゲート側補正信号とウェル側補正信号を供給し、ATカット水晶振動子の3次関数的な温度特性を補償するための近似3次関数で表される温度カーブに合う温度特性の補正電圧を得ることが示されている。
特許文献4は、温度補正回路において、温度検出手段で検出される温度を一定の段階ごとに区切り、その段階に従った代表点ごとに電子回路が有する温度特性を補正するために作成した動作補正データを記憶する第1の記憶手段と、温度検出手段により検出された周囲温度に対応し、前後した二つの代表点での動作補正データを第1の記憶手段から選択的に読み出し、この読み出した二つの動作補正データと検出温度から比率的に求められる動作補正データに基づいて電子回路の動作を補正する補正処理手段とを備えることが示されている。
特許文献5は、発振回路において、高次の周波数温度特性を有する圧電振動子(OSC)と、温度変化に対応した第1電圧を出力する温度センサーと、第1電圧に基づき上昇又は下降の温度センサー出力特性を生成する温度センサー変換回路と、第1電圧に基づき温度上昇、温度降下、一定状態の何れか一つを検出する状態検出回路と、補正データを記憶したメモリと、メモリの信号をシステムに出力するインターフェースと、温度センサーの信号と温度センサー変換回路の信号の何れかを選択するスイッチとを備え、システムが、スイッチの出力信号をデジタル化するA/D変換器と、メモリと、OSCの周波数を温度補正する温度補正回路と、全体を制御するCPUとを備えていることが示されている。
特開平10−224148号公報 特開平09−153739号公報 特開2005−286924号公報 特開2006−222725号公報 特開2011−114438号公報
しかしながら、従来の温度補償型水晶発振器において周波数ドリフト特性のうねりを有効に補償するものとはなっていないという問題点があった。
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、周波数ドリフト特性のうねり補償をする温度範囲を選択し、周波数ドリフト特性の温度特性に合わせて調整量を調整して、うねり補償を適性に行うことができる温度補償型水晶発振器を提供することを目的とする。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、水晶振動子と、水晶振動子に並列に接続される増幅器と、増幅器の入力側と出力側に接続される電圧可変容量素子とを有する温度補償型水晶発振器であって、温度補償を行う制御電圧を出力する温度補償回路と、周波数ドリフト特性の特徴によって電源投入後の第1の期間、第2の期間、第3の期間に区分した場合に、第1の期間で周波数を補償する制御電圧を電圧可変容量素子に出力する第1の周波数ドリフト補償回路と、第2の期間で周波数を補償する制御電圧を電圧可変容量素子に出力する第2の周波数ドリフト補償回路と、第3の期間で周波数を補償する制御電圧を電圧可変容量素子に出力する第3の周波数ドリフト補償回路と、オフセット電圧を調整するオフセット電圧調整回路と、第2の周波数ドリフト補償回路及び第3の周波数ドリフト補償回路にうねり補償に対応した電源電圧を供給すると共に、オフセット電圧調整回路にうねり補償に対応した電源電圧を供給するうねり補償電源電圧発生回路とを有することを特徴とする。
本発明は、上記温度補償型水晶発振器において、うねり補償電源電圧発生回路が、第1の温度に対応する第1の電圧を出力する第1の電圧調整回路と、第2の温度に対応する第2の電圧を出力する第2の電圧調整回路と、検出温度に対応した検出温度電圧を出力する温度検出回路と、検出温度電圧と第1及び第2の電圧と比較し、検出温度電圧が第1の電圧より大きい場合又は検出温度電圧が第2の電圧より小さい場合に、差分に応じた出力を行う差動増幅器と、差動増幅器からの出力を増幅する増幅器とを有することを特徴とする。
本発明は、上記温度補償型水晶発振器において、うねり補償電源電圧発生回路では、検出温度電圧が第1の電圧より大きい場合に、温度が下降するに伴い、うねり補償電源電圧をゼロから特定の値まで上昇させ、検出温度電圧が第2の電圧より小さい場合に、温度が上昇するに伴い、うねり補償電源電圧をゼロから特定の値まで上昇させることを特徴とする。
本発明は、上記温度補償型水晶発振器において、第1の電圧調整回路及び第2の電圧調整回路の電圧は任意に設定可能として、うねり補償を行う温度範囲を選択することを特徴とする。
本発明によれば、温度補償を行う制御電圧を出力する温度補償回路と、周波数ドリフト特性の特徴によって電源投入後の第1の期間、第2の期間、第3の期間に区分した場合に、第1の期間で周波数を補償する制御電圧を電圧可変容量素子に出力する第1の周波数ドリフト補償回路と、第2の期間で周波数を補償する制御電圧を電圧可変容量素子に出力する第2の周波数ドリフト補償回路と、第3の期間で周波数を補償する制御電圧を電圧可変容量素子に出力する第3の周波数ドリフト補償回路と、オフセット電圧を調整するオフセット電圧調整回路と、第2の周波数ドリフト補償回路及び第3の周波数ドリフト補償回路にうねり補償に対応した電源電圧を供給すると共に、オフセット電圧調整回路にうねり補償に対応した電源電圧を供給するうねり補償電源電圧発生回路とを有する温度補償型水晶発振器としているので、周波数ドリフト特性のうねり補償を適性に行うことができる効果がある。
本発明の実施の形態に係る温度補償型水晶発振器の構成ブロック図である。 周波数ドリフト補償回路の回路図である。 うねり補償電源電圧発生回路の回路図である。 うねり補償電源電圧発生回路の特性を示す図である。 周波数ドリフト特性を示す図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る温度補償型水晶発振器は、水晶振動子と、水晶振動子に並列に接続される増幅器と、増幅器の入力側に接続される第1の電圧可変容量素子と、増幅器の出力側に接続される第2の電圧可変容量素子と、温度補償を行う制御電圧を出力する温度補償回路と、入力信号の周波数を制御する周波数制御回路と、周波数ドリフト特性を周波数補正する制御電圧を出力する周波数ドリフト補償回路と、オフセット電圧を調整するオフセット電圧調整回路と、入力される増幅度を決定する電圧に基づいてオフセット電圧を増幅する可変増幅器と、周波数ドリフト補償回路への電源電圧を供給し、且つ温度に対して変化するオフセット電圧に対応した電圧を可変増幅器へ供給するうねり補償電源電圧発生回路と、温度補償回路からの出力と、周波数制御回路からの出力と、周波数ドリフト補償回路からの出力と、可変増幅器からの出力とを加算して第1の電圧可変容量素子と第2の電圧可変容量素子に出力する加算器とを有するものであり、周波数ドリフト特性のうねり補償を適性に行うことができるものである。
[温度補償型水晶発振器:図1]
本発明の実施の形態に係る温度補償型水晶発振器について図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る温度補償型水晶発振器の構成ブロック図である。
本発明の実施の形態に係る温度補償型水晶発振器(本発振器)は、図1に示すように、温度補償回路1と、AFC(Auto Frequency Control)回路2と、第1の周波数ドリフト補償回路3aと、第2の周波数ドリフト補償回路3bと、第3の周波数ドリフト補償回路3cと、加算器(Adder)4と、水晶振動子5と、インバータIC(Integrated Circuit)6と、電圧可変容量素子(Vc)7a,7bと、バッファ(Buff)8と、出力端子9と、うねり補償電源電圧発生回路10と、オフセット電圧調整回路18と、可変増幅器19と、増幅器20,21とを基本的に有している。
[本発振器の各部]
本発振器の各部について具体的に説明する。
温度補償回路1は、水晶振動子5の周辺の温度を検出し、検出した温度に応じて温度補償の制御電圧(温度補償制御電圧)を加算器4に出力する。
AFC(Auto Frequency Control)回路2は、出力端子9から出力される周波数を可変させるための制御電圧(発振周波数制御電圧)を加算器4に出力する。
周波数ドリフト補償回路3a〜3cは、発振器の周波数ドリフト特性を消費電力に応じて補償する制御電圧(周波数ドリフト補償制御電圧)を加算器4に出力する。
具体的には、第1の周波数ドリフト補償回路3aは、周波数ドリフト特性の特徴によって電源投入後の第1の期間、第2の期間、第3の期間に区分した場合に、第1の期間で周波数を補償する制御電圧を加算器4に出力する。
第2の周波数ドリフト補償回路3bは、上記第2の期間で周波数を補償する制御電圧を加算器4に出力する。
第3の周波数ドリフト補償回路3cは、上記第3の期間で周波数を補償する制御電圧を加算器4に出力する。
尚、周波数ドリフト補償回路3(3a〜3c)の具体的な構成については後述する。
加算器(Adder)4は、温度補償回路1からの温度補償制御電圧とAFC回路2からの発振周波数制御電圧と周波数ドリフト補償回路3a〜3cからの周波数ドリフト補償制御電圧とオフセット電圧調整回路18の出力に接続される可変増幅器19からの出力電圧とを加算し、電圧可変容量素子7a,7bに出力する。
尚、加算器4における加算は、各入力電圧を重み付けして加算するようにしてもよい。
水晶振動子5は、水晶片とその水晶片を挟む電極とを備え、水晶両端子からみた負荷容量とによって決定される共振周波数で発振する。
インバータIC(Integrated Circuit)6は、発振用のICであり、水晶振動子5とで発振された周波数を増幅し、位相を反転させてバッファ8に出力する。
電圧可変容量素子(Vc)7a,7bは、例えば、バリキャップダイオードで構成され、印加される電圧に応じて容量を可変にし、周波数を調整する。
具体的には、電圧可変容量素子7aは、加算器4からの出力電圧が印加され、当該電圧に応じて端子間容量が変化し、水晶振動子5の両端からみた負荷容量が変化し、周波数を調整する。
また、電圧可変容量素子7bは、加算器4からの出力電圧が印加され、当該電圧に応じて端子間容量が変化し、水晶振動子5の両端からみた負荷容量が変化し、周波数を調整する。
電圧可変容量素子7a,7bをバリキャップダイオードで構成した場合、ダイオードのカソード側が水晶振動子5とインバータIC6に接続し、ダイオードのアノード側が最終的に接地されるようになっている。尚、バリキャップダイオードと水晶振動子5及びインバータIC6との間にコンデンサを直列に設けるようにしてもよい。
バッファ(Buff)8は、信号増幅器であり、インバータIC6からの発振信号を増幅して出力端子9に出力する。
出力端子9は、本発振器の発振信号を出力する端子である。
うねり補償電源電圧発生回路10は、うねり補償に対応した電源電圧を第2の周波数ドリフト補償回路3b及び第3の周波数ドリフト補償回路3cに供給すると共に、可変増幅器19に増幅度を決定する電圧を出力する。
うねり補償電源電圧発生回路10の詳細は、後述する。
オフセット電圧調整回路18は、オフセット電圧を調整して可変増幅器19に出力する。
可変増幅器19は、うねり補償電源電圧発生回路10から入力される電源電圧を、増幅度を決定する電圧として入力し、オフセット電圧調整回路18から入力されるオフセット電圧を、増幅度の電圧に基づいて増幅し、加算器4に出力する。
本発振器では、オフセット電圧調整回路18からのオフセット電圧を、うねり補償電源電圧発生回路10から入力される電圧によって可変増幅器19で可変増幅する構成としたが、可変増幅器19の構成をオフセット電圧調整回路18内に取り込んで、うねり補償電源電圧発生回路10がオフセット電圧調整回路18にうねり補償に対応した電源電圧を供給するようにしてもよい。
増幅器20は、うねり補償電源電圧発生回路10から入力される電源電圧を増幅して第2の周波数ドリフト補償回路3bに供給する。
増幅器21は、うねり補償電源電圧発生回路10から入力される電源電圧を増幅して第3の周波数ドリフト補償回路3cに供給する。
[周波数ドリフト補償回路:図2]
次に、周波数ドリフト補償回路3について図2を参照しながら説明する。図2は、周波数ドリフト補償回路の回路図である。
周波数ドリフト補償回路は、図2に示すように、うねり補償電源電圧発生回路10からの電源電圧VD が抵抗R5の一端に印加され、抵抗R5の他端がコンデンサCの一端に接続し、コンデンサCの他端が接地されている。
また、抵抗R5とコンデンサCとの間の点の電圧が増幅器(AMP)17に入力され、増幅器17は、設定される増幅率(ゲイン)によって増幅して出力する。
ここで、抵抗R5の値及びコンデンサCの値、増幅器17のゲインを調整することにより、周波数ドリフト特性を補償する電圧を増幅器17から出力するものである。
第1の周波数ドリフト補償回路3aの電源電圧VD は、固定電圧より供給され、第2、第3の周波数ドリフト補償回路3b,3cの電源電圧VD は、うねり補償電源電圧発生回路10の出力電圧を増幅器20又は増幅器21によって増幅された電圧を供給する。
[うねり補償電源電圧発生回路10:図3]
次に、本実施の形態の特徴部分であるうねり補償電源電圧発生回路10の構成について図3を参照しながら説明する。図3は、うねり補償電源電圧発生回路の回路図である。
うねり補償電源電圧発生回路10は、図3に示すように、レギュレータ回路11と、温度検出(Tsens.)回路12と、VTH調整回路13と、VTL調整回路14と、増幅器(AMP)15と、出力端子(Vout)16と、2つの差動増幅器とを有している。
[うねり補償電源電圧発生回路10の各部]
レギュレータ回路11は、定電圧回路であり、一定の電圧を抵抗R1 ,R2 ,R3 ,R4 の一端に印加する。
温度検出回路12は、TCXO内の温度を検出し、検出された温度の値に応じた電圧を出力する。具体的には、NPN形のトランジスタTr3,Tr7のベースに電圧が出力される。
TH調整回路(第2の電圧調整回路)13は、温度範囲の上限である高温側うねり補償電源電圧の動作切り替わり温度点を特定する固定の電圧値VTH(第2の電圧値)をNPN形のトランジスタTr8のベースに出力する。
TL調整回路(第1の電圧調整回路)14は、温度範囲の下限である低温側うねり補償電源電圧の動作切り替わり温度点を特定する固定の電圧値VTL(第1の電圧値)をNPN形のトランジスタTr4のベースに出力する。
増幅器(AMP)15は、PNP形トランジスタTr2のコレクタからの出力電流と、PNP形トランジスタTr5のコレクタからの出力電流とを加算し、電圧として増幅して「うねり補償電源電圧」として出力端子16に出力される。
出力端子(Vout)16より「うねり補償電源電圧」は、周波数ドリフト補償回路3b,3cの電源電圧VD に増幅器20,21を介して供給される。
レギュレータ回路11に近い1段目の差動増幅器は、PNP形トランジスタTr1,Tr2のベースを共通にし、Tr1のエミッタには抵抗R1 を介してレギュレータ回路11からの電圧が印加され、Tr2のエミッタには抵抗R2 を介してレギュレータ回路11からの電圧が印加されている。
Tr1のコレクタがNPN形のトランジスタTr3のコレクタに接続し、Tr2のコレクタがNPN形のトランジスタTr4のコレクタに接続し、Tr3のエミッタとTr4のエミッタが接続されて定電流源を介して接地されている。
Tr3,Tr4のベースに入力される電圧が比較され、Tr3のベースに入力されるTsens.回路12からの検出温度に対応した電圧に応じてTr3に電流が流れる。Tr3に流れる電流はTr1に流れる。Tr1とTr2で構成される電流ミラー回路によってTr1に流れる電流はミラーされ、Tr2に流れる。Tr2とTr4に流れる電流の差が出力電流となる。
1段目の差動増幅器の出力電流は、Tr2のコレクタから増幅器15に提供される。
また、2段目の差動増幅器は、PNP形トランジスタTr5,Tr6のベースを共通にし、Tr5のエミッタには抵抗R3 を介してレギュレータ回路11からの電圧が印加され、Tr6のエミッタには抵抗R4 を介してレギュレータ回路11からの電圧が印加されている。
Tr5のコレクタがNPN形のトランジスタTr7のコレクタに接続し、Tr6のコレクタがNPN形のトランジスタTr8のコレクタに接続し、Tr7のエミッタとTr8のエミッタが接続されて定電流源を介して接地されている。
Tr7,Tr8のベースに入力される電圧が比較され、Tr7のベースに入力されるTsens.回路12からの検出温度に対応した電圧に応じてTr7に電流が流れる。一方、Tr8に流れる電流はTr6に流れる。Tr5とTr6で構成される電流ミラー回路によってTr6に流れる電流はミラーされ、Tr5に流れる。Tr5とTr7に流れる電流の差が出力電流となる。
2段目の差動増幅器の出力電流は、Tr5のコレクタから増幅器15に提供される。
1段目の差動増幅器は、温度検出回路12での検出温度に対応する電圧>電圧値VTLの場合に動作し、2段目の差動増幅器は、温度検出回路12での検出温度に対応する電圧<電圧値VTHの場合に動作し、電圧値VTLと電圧値VTHとの間の電圧値、つまり、その電圧値の範囲に相当する温度範囲では動作しないようになっている。
従って、TCXO内に設けられた温度検出回路12から発生される電圧(Tsens.電圧)と、VTH調整回路13からの電圧値VTH及びVTL調整回路14からの電圧値VTLを入力とする2つの差動増幅器の差動増幅により温度範囲が選択され、流れる電流の量に応じて水晶(IC補償)の温度傾斜に合わせて適切な調整電圧を発生するものである。
[うねり補償電源電圧発生回路10の特性:図4]
次に、うねり補償電源電圧発生回路10の特性について図4を参照にしながら説明する。図4は、うねり補償電源電圧発生回路の特性を示す図である。図4(1)が温度センサー出力電圧を示す図であり、図4(2)がうねり補償電源電圧発生回路出力電圧を示す図である。
図4(1)では、温度センサー(温度検出回路12)の出力電圧を、横軸に温度、縦軸に検出電圧(Tsens.電圧)で示したものであり、動作させたい境界の温度TA,TBに対して電圧値VTLと電圧値VTHを(1)のように設定すれば、Temp.Lの領域、Temp.Mの領域、Temp.Hの領域に分けられる。温度TA,TBは、水晶の周波数温度特性の極大点をTA、極小点をTBとして設定する。
図4(2)では、Temp.Lの領域で、うねり補償電源電圧Vout[V]は温度下降に伴い徐々に上昇する特性となり、Temp.Mの領域では、うねり補償電源電圧Vout[V]はゼロのままであり、Temp.Hの領域で、うねり補償電源電圧Vout[V]は温度上昇に伴い徐々に上昇する特性となっている。
尚、図4(2)の温度に対するうねり補償電源電圧の傾きが、水晶の周波数温度特性の「温度傾斜」に比例する。
本実施の形態では、VTH調整回路13からの電圧値VTH及びVTL調整回路14からの電圧値VTLを調整することにより、Temp.Lの領域、Temp.Mの領域、Temp.Hの領域を選択して、うねり補償を行う温度範囲を選択し、水晶の温度傾斜に合わせて適正な調整電圧とすることができるものである。
尚、周波数ドリフト補償回路は、第1、第2、第3の周波数ドリフト補償回路で構成され、または、第2、第3の周波数ドリフト補償回路で構成してもよく、うねり補償電源電圧発生回路10からの出力を分岐して第2、第3の周波数ドリフト補償回路の電源として供給される。
また、特に、温度補償回路を内蔵しない水晶発振器において、温度補償回路による補償周波数特性が支配的である電源投入後の第2の期間での補償は不要となるため、第2の周波数ドリフト補償回路を必要としない。
更に、電源投入後の第1の期間については早い期間であり、周波数の早期安定化においては重要性が低いこともあり、ICチップ面積の縮小化などのために、第1の周波数ドリフト補償回路を省略してもよい。
[実施の形態の効果]
本発振器によれば、周波数ドリフト補償回路3に提供される電源電圧を、うねり補償電源電圧発生回路10から温度に対応して変化するうねり補償量に対応した電源電圧を発生させて供給し、うねり補償電源電圧発生回路からの電圧を可変増幅器19に供給し、増幅度を調整することにより、温度に対して変化するオフセット電圧を調整するようにしているので、周波数ドリフト特性のうねり補償をする温度範囲を選択し、水晶の温度傾斜に合わせて調整量を調整して、うねり補償を適性に行うことができる効果がある。
本発明は、周波数ドリフト特性のうねり補償をする温度範囲を選択し、水晶の温度傾斜に合わせて調整量を調整して、うねり補償を適性に行うことができる温度補償型水晶発振器に好適である。
1...温度補償回路、 2...AFC回路、 3a...第1の周波数ドリフト補償回路、 3b...第2の周波数ドリフト補償回路、 3c...第1の周波数ドリフト補償回路、 4...加算器、 5...水晶振動子、 6...インバータIC、 7a,7b...電圧可変容量素子、 8...バッファ、 9...出力端子、 10...うねり補償電源電圧発生回路、 11...レギュレータ回路、 12...温度検出(Tsens.)回路、 13...VTH調整回路、 14...VTL調整回路、 15...増幅器(AMP)、 16...出力端子(Vout)、 17...増幅器、 18...オフセット電圧調整回路、 19...可変増幅器、 20,21...増幅器

Claims (4)

  1. 水晶振動子と、前記水晶振動子に並列に接続される増幅器と、前記増幅器の入力側と出力側に接続される電圧可変容量素子とを有する温度補償型水晶発振器であって、
    温度補償を行う制御電圧を出力する温度補償回路と、
    周波数ドリフト特性の特徴によって電源投入後の第1の期間、第2の期間、第3の期間に区分した場合に、前記第1の期間で周波数を補償する制御電圧を前記電圧可変容量素子に出力する第1の周波数ドリフト補償回路と、
    前記第2の期間で周波数を補償する制御電圧を前記電圧可変容量素子に出力する第2の周波数ドリフト補償回路と、
    前記第3の期間で周波数を補償する制御電圧を前記電圧可変容量素子に出力する第3の周波数ドリフト補償回路と、
    オフセット電圧を調整するオフセット電圧調整回路と、
    前記第2の周波数ドリフト補償回路及び前記第3の周波数ドリフト補償回路にうねり補償に対応した電圧を供給すると共に、前記オフセット電圧調整回路にうねり補償に対応した電圧を供給するうねり補償電源電圧発生回路とを有することを特徴とする温度補償型水晶発振器。
  2. うねり補償電源電圧発生回路は、
    第1の温度に対応する第1の電圧を出力する第1の電圧調整回路と、
    第2の温度に対応する第2の電圧を出力する第2の電圧調整回路と、
    検出温度に対応した検出温度電圧を出力する温度検出回路と、
    前記検出温度電圧と前記第1及び第2の電圧と比較し、前記検出温度電圧が前記第1の電圧より大きい場合又は前記検出温度電圧が前記第2の電圧より小さい場合に、差分に応じた出力を行う差動増幅器と、
    前記差動増幅器からの出力を増幅する増幅器とを有することを特徴とする請求項1記載の温度補償型水晶発振器。
  3. うねり補償電源電圧発生回路において、
    検出温度電圧が第1の電圧より大きい場合に、温度が下降するに伴い、うねり補償電源電圧をゼロから特定の値まで上昇させ、
    前記検出温度電圧が前記第2の電圧より小さい場合に、温度が上昇するに伴い、うねり補償電源電圧をゼロから特定の値まで上昇させることを特徴とする請求項2記載の温度補償型水晶発振器。
  4. 第1の電圧調整回路及び第2の電圧調整回路の電圧は任意に設定可能として、うねり補償を行う温度範囲を選択することを特徴とする請求項2又は3記載の温度補償型水晶発振器。
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