JP3981541B2 - 温度補償用電圧発生回路及び発振器 - Google Patents

温度補償用電圧発生回路及び発振器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、補償電圧発生回路及び発振器に関し、特に、IC化に適した温度補償型水晶発振器及びそのための補償電圧発生回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、小型移動体通信機器の基準信号発振源等に用いられる温度補償水晶発振器用回路としては、特開昭55−163903号公報「クリスタル発振器の温度補償回路」が知られている。この公報に記載された補償回路は、例えば、図8に示すように温度変化に対応して3次曲線的に変動するATカット水晶振動子を用いた発振器の周波数を温度補償するためのもので、図9はそのためのブロック構成図である。図9に示される発振器は、電圧制御型水晶発振器101の可変容量素子102に分離用抵抗103を介して電圧発生回路104において作出した制御電圧を印加することによって温度補償するものである。この電圧発生回路104は、図10に示すように温度変化に応じて一次関数的に変化する電圧を発生する温度センサ105の出力を、高温側補償信号発生用差動増幅器106、中間温度補償信号発生用差動増幅器107、低温側補償信号発生用差動増幅器108夫々の三つの差動増幅器に供給し、夫々の差動増幅器において分担する温度領域で非直線関数的に変化する電流を発生させ、これらを電流/電圧変換器109において合成することによって、所望の全温度領域において水晶発振器の周波数温度補償に必要な制御電圧を得るものである。図11は、前記電圧発生回路の具体的回路を示したもので(前記公報の図3に相当)、回路の動作について当該公報には簡単に説明されているのみであるが、本発明の理解を助けるために回路構成とその動作原理を詳細に説明する。
【0003】
図11に示す回路は、前記図9と同一ブロックには同じ符号を付して説明すれば、基本的には、ほぼ同様の回路構成を有する三つの差動増幅器106、107、108と、電流/電圧変換機能と合成機能とを果たす三つのカレントミラー回路110、111、112及び抵抗回路113と、基準電位(Vref)を設定するための抵抗回路網114とから構成されている。前記差動増幅器は、中温域補償用回路107を例に構成を説明すると、図11に示すように、ダーリントン接続したトランジスタ二組115、116と、それらの電流流出端結合点と接地間に電流源として挿入したカレントミラー回路117から構成されている。差動増幅器107の一方の入力端子には前記基準電位設定回路網114の一端子からVref1なる基準電圧が、また、該差動増幅器107の他方入力端および前記電流源117にはダイオードを4つ順方向接続した温度センサ回路105からの電圧がVref供給され、更に、差動増幅回路の一方の差動分岐トランジスタ116のコレクタと電源電圧Vcc間には能動負荷回路としてカレントミラー回路110が挿入され、その出力が信号合成回路のカレントミラー回路112に供給されている。低温側補償用回路108(及び高温側補償用回路106)も同様に、ダーリントン接続したトランジスタ二組118、119(121、122)とそれらの電流流出端結合点と接地間に電流源としてカレントミラー回路120(123)から構成されている。なお、その他の詳細な構成については同公報を読めば補い得るので省略する。
【0004】
図12は前記電圧発生回路のなかから中間温度補償信号発生用差動増幅器107の部分を抜き出したもので、この回路図を使用して動作原理を説明する。いま同図12に示すように、差動増幅器107の基準電圧供給側(左側分岐)トランジスタ115に流れる電流をIA、温度センサ出力供給側(右側分岐)トランジスタ116に流れる電流をIBとすれば、差動増幅器107の二つの入力電圧がVref1=VS1のとき、両方の分岐トランジスタに流れる電流は等しくなりこの電流をI0とする。一方、前記温度センサ105の温度・出力電圧の関係は、周知のとおりダイオードの順方向電圧が温度が低温になると大ききくなり、温度が上昇すると端子電圧は小さくなるから、その関係は図10に示すようになる。上記差動増幅器の入力の一方に、このように温度に対応して変化する電圧を供給し、他方入力には温度に対して変化しない一定電圧をVref1として供給しているので、前記二つの分岐トランジスタに流れる電流IA、IBは温度に応じて変化することになる。図13はこの様子を図示したものである。先ず、温度センサ105から供給される電圧Vs1が前記基準電圧Vref1に比べて大きい場合(低温度の場合)は、基準電圧供給側(左側分岐)トランジスタ115に流れる電流IAは、温度センサ供給側(右側分岐)トランジスタ116に流れる電流より小さくなり、温度が上昇するにつれて両者の差は小さくなって、前記温度センサ105から供給される電圧Vs1と前記基準電圧Vref1とが同一値のときに両者は等しくなる。更に、温度が上昇し、温度センサ105から供給される電圧Vs1が前記基準電圧Vref1に比べて低く(高温に)なると、基準電圧供給側(左側分岐)トランジスタ115に流れる電流IAは、温度センサ出力供給側(右側分岐)トランジスタ116に流れる電流IBより大きくなる。従って、両者の電流値が等しいときに夫々のトランジスタに流れる電流値をI0とすれば、両者の電流IA、IBと温度センサ105からの電圧(温度)との関係は図13に示すようになる。図9に示した回路は、図13に示したような差動増幅器の直流動作特性を利用して三次関数的に変化する非直線関数信号を導出するもので、このような曲線的に変化する信号を複数組み合わせ、所望の低温領域、中温領域、高温領域において補償電流/電圧が発生するよう、各差動増幅器に供給する基準電圧を設定することによって、水晶発振器の周波数温度補償に必要な制御電圧を得るものである。即ち、同公報(特開昭55−163903号)に示された図9、図11の回路では、上記図12に示し、且、動作を説明した差動増幅器107に、更に、同様に構成した差動増幅器106、108を加えた三つの差動増幅器を使用し、差動増幅器107によって中間温度領域を、差動増幅器106によって高温度領域を、差動増幅器108によって低温度領域を夫々分担し、各温度領域において水晶発振器の周波数を所望の値に維持するために必要な制御電圧を作り、これらを合成して水晶発振器の周波数制御素子、例えば可変容量素子に供給するものである。同公報に示されている制御電圧は、図8のように温度/周波数特性を有する水晶発振器に対して、低温領域では図14に示す曲線を、中温領域では図15に示す曲線を、更に高温領域では図16に示す曲線となるように、夫々の差動増幅器に供給する基準電圧と温度センサ出力電圧の関係を設定したものである。なお、図14乃至図16に示す曲線は、前記図13に示したIAもしくはIB曲線の一部に相当するものである。
【0005】
図17は他の従来の回路を示す図で、特開平9−55624号「温度補償水晶発振器」に開示されたものであるが、この回路も、動作原理は上述の特開昭55−163903号公報記載のものと同様である。
即ち、図17は同公報(図3)に開示された補償電圧発生回路を示すもので、PチャンネルMOSFET220のソースを電源電圧Vccラインに接続すると共に、ドレインを電流源221を介して接地し、更に、FET220とカレントミラー接続したFET222〜227と、FET222〜227と縦接続したFET228〜233とを備え、FET228のソースとFET231のソース及びFET232のソースとを抵抗234を介して接地すると共に、FET229のソースとFET230のソース及びFET233のソースとを抵抗235を介して接地し、更に、FET222のソースとFET223のソースとを抵抗236を介して接続し、FET224のソースとFET225のソースとを抵抗237を介して接続し、FET226のソースとFET227のソースとを抵抗238を介して接続したものである。
FET228のソース端が電流出力端子Iout1であり、FET233のソース端が電流供給端子Iout2であり、端子Vinには温度センサ回路(図示省略)の出力信号を供給し、更に、FET228、FET230、FET232のゲートに印可される基準電圧VREF1、VREF2、VREF3(差動増幅回路の基準電圧)はVREF1<VREF2<VREF3の関係にある。
このような構成の制御電圧発生回路200は、上述したとおりの差動増幅回路の直流特性を利用することにより温度変化に対して非直線関数的に変化する電圧信号を出力するものである。なお、同公報には図4、図5、図6等を使用して動作を説明しているが、温度センサの出力電圧が温度上昇に応じて上昇する点を除き、上述した特開昭55−163903号記載の回路とほぼ同じであるので、詳細な説明は省略する。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の水晶発振器では、水晶振動子の周波数温度特性によっては温度補償用電圧の曲線的変化量の不足により十分な温度補償が行えないという問題が発生する場合があった。また、近年、携帯電話システムの多機能化や機能向上、あるいは信号伝送量向上等のために、周波数安定度に対する要求が厳しくなっており、広い温度範囲において、基準周波数からのずれを更に少なくする必要が生じている。
即ち、上述したような従来の温度補償回路は、水晶発振器の周波数温度特性に近似的な曲線制御電圧を発生するものであるが、必ずしも両者の特性曲線が一致するものではなく、部分的に近似誤差が大きくなっていた。従来、この近似誤差の程度は要求される周波数安定度の許容範囲に収まっていたが、更に厳しい要求には対応できないことがあった。特に、温度領域を分割して、三つの曲線制御電圧を合成する際、各領域の連結部分における近似誤差や、水晶発振器出力周波数の極大点及び極小点等の膨らみ部分においての近似誤差が大きくなり、その部分の周波数偏差が大きくなることがあった。即ち、0℃及び60℃付近の周波数の曲線的変化量が大きい為に上述したような構成の温度補償電圧の曲線的変化量(補償カーブ)の不足により十分な補償精度が得られないという問題が発生する場合があった。
本発明は水晶発振器の上記諸問題を解決する為になされたものであって、補償能力を高め、水晶発振器出力信号の曲線により近似した補償電圧を発生可能とすることによって、周波数安定度をより高くすることが可能な温度補償用電圧発生回路及びこれを備えた水晶発振器を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係わる請求項1記載の発明は、水晶発振器の三次関数的周波数温度特性を補償する為に温度補償用電圧を発生する温度補償用電圧発生回路であって、温度に対応してほぼ直線的に変化する出力を発生する温度センサと、該温度センサ出力が供給され高温の所定温度以上において非直線的な補償電流/電圧を発生する高温側補償回路と、前記温度センサ出力が供給され低温の所定温度以下において非直線的な補償電流/電圧を発生する低温側補償回路とを備え、高温側補償回路出力と低温側補償回路出力とを合成することによって補償信号を作出する温度補償用電圧発生回路において、前記高温側補償回路と低温側補償回路の少なくとも一方が、第一の差動増幅回路の一方の電流分岐回路に流れる電流によって第二の差動増幅回路の定電流成分を制御するように構成したことを特徴とする。
請求項2記載の発明では、水晶発振器の三次関数的周波数温度特性を補償する為に温度補償用電圧を発生する温度補償用電圧発生回路であって、温度に対応してほぼ直線的に変化する出力を発生する温度センサと、該温度センサ出力が供給され所定基準温度以上において非直線的な補償電流/電圧を発生する高温側補償回路と、前記温度センサ出力が供給され前記所定基準温度以下において非直線的な補償電流/電圧を発生する低温側補償回路とを備え、高温側補償回路出力と低温側補償回路出力とを合成することによって補償信号を作出する温度補償用電圧発生回路において、前記高温側補償回路と低温側補償回路の少なくとも一方が、第一の差動増幅回路の一方の電流分岐回路に流れる電流によって第二の差動増幅回路の定電流成分を制御するように構成したことを特徴とする。
請求項3記載の発明では、前記高温側補償回路と低温側補償回路の少なくとも一方が、二つの分岐トランジスタを有する第1の差動増幅回路と、前記第1の差動増幅回路の一方の分岐トランジスタから出力される電流を入力し、その電流のミラー電流を出力する第1のカレントミラー回路と、二つの分岐トランジスタを有する第2の差動増幅回路と、前記第2の差動増幅回路と接地との間に挿入された電流源回路とを備え、前記電流源回路は、前記第1のカレントミラー回路から出力される電流を入力し、その電流のミラー電流を前記差動増幅回路の動作電流として出力する第2のカレントミラー回路で構成した請求項1又は2記載の温度補償用電圧発生回路であることを特徴としている。
請求項4記載の発明では、前記補償信号を作出する際に、前記高温側補償回路出力と低温側補償回路出力に更に前記温度センサ出力を合成した請求項1、請求項2または請求項3に記載の温度補償用電圧発生回路であることを特徴としている。
【0008】
請求項5記載の発明では、水晶振動子と、発振用増幅回路と、当該発振器出力の三次関数的周波数温度特性を補償する為の温度補償用電圧を発生する温度補償用電圧発生回路を備えた発振器であって、温度に対応してほぼ直線的に変化する出力を発生する温度センサと、該温度センサ出力が供給され高温の所定温度以上において非直線的な補償電流/電圧を発生する高温側補償回路と、前記温度センサ出力が供給され低温の所定温度以下において非直線的な補償電流/電圧を発生する低温側補償回路とを備え、前記温度センサ出力と高温側補償回路出力と低温側補償回路出力とを合成した信号によって発振周波数の温度補償をおこなった発振器において、前記高温側補償回路と低温側補償回路の少なくとも一方が、第一の差動増幅回路の一方の電流分岐回路に流れる電流によって第二の差動増幅回路の定電流成分を制御するように構成したことを特徴とする。
請求項6記載の発明では、水晶振動子と、発振用増幅回路と、当該発振器出力の三次関数的周波数温度特性を補償する為に温度補償用電圧を発生する温度補償用電圧発生回路を備えた発振器であって、温度に対応してほぼ直線的に変化する出力を発生する温度センサと、該温度センサの出力が供給され所定基準温度以上において非直線的な補償電流/電圧を発生する高温側補償回路と、前記温度センサ出力が供給され前記所定基準温度以下において非直線的な補償電流/電圧を発生する低温側補償回路とを備え、高温側補償回路出力と低温側補償回路出力とを合成した信号によって発振周波数の温度補償をおこなう発振器において、前記高温側補償回路と低温側補償回路の少なくとも一方が、第一の差動増幅回路の一方の電流分岐回路に流れる電流によって第二の差動増幅回路の定電流成分を制御するように構成したことを特徴とする。
請求項7記載の発明では、前記高温側補償回路と低温側補償回路の少なくとも一方が、二つの分岐トランジスタを有する第1の差動増幅回路と、前記第1の差動増幅回路の一方の分岐トランジスタから出力される電流を入力し、その電流のミラー電流を出力する第1のカレントミラー回路と、二つの分岐トランジスタを有する第2の差動増幅回路と、前記第2の差動増幅回路と接地との間に挿入された電流源回路とを備え、前記電流源回路は、前記第1のカレントミラー回路から出力される電流を入力し、その電流のミラー電流を前記差動増幅回路の動作電流として出力する第2のカレントミラー回路で構成した請求項5または請求項6に記載の発振器であることを特徴としている。
請求項8記載の発明では、前記補償信号を作出する際に、前記高温側補償回路出力と低温側補償回路出力に更に、前記温度センサ出力を合成した請求項5、請求項6または請求項7に記載の発振器であることを特徴としている。
請求項9記載の発明では、前記高温側補償回路と、低温側補償回路の少なくとも一方が、3段以上の差動増幅回路を有し、前段の差動増幅回路出力によって後段の差動増幅回路の電流源を制御することによって、複数の差動増幅回路の直流電流特性を重畳し、曲率の大きな非直線電流/電圧関数信号を導出した請求項1乃至8の何れか一項に記載の温度補償用電圧発生回路または発振器であることを特徴としている。
【0009】
【本発明の実施の形態】
以下、図示した実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は本発明に基づく温度補償用電圧発生回路を備えた水晶発振器のブロック図である。同図に示す水晶発振器1は水晶振動子を含む(電圧制御水晶発振器)VCXO2と、水晶振動子の周波数温度特性を補償するようVCXO2に内蔵された可変容量ダイオードの容量値を制御する為の信号を生成する温度補償用電圧発生回路3とを備えたものである。温度補償用電圧発生回路3は、温度センサ4と、インピーダンス変換用増幅回路5、6と、該増幅回路6の出力を受けて温度変化に応じて非直線関数的変化を呈する電流信号を出力する高温側補償電流発生回路7及び低温側補償電流発生回路8と、前記高温・低温補償用電流発生回路7、8の出力電流I7、I8を電圧に変換する電流電圧変換器9(I/V)とを備えたものであり、上述したインピーダンス変換用増幅回路5の出力に基づく電流信号と、前記電流電圧変換器の出力(高温側補償電流発生回路7の出力電流I7と、低温側補償電流発生回路8の出力電流I8とを合成するすることによって得られた三次関数的に変化する温度補償用電流信号Ioutを電圧変換した電圧)を合成することによって温度補償用電圧Voutを発生し、これを前記VCXO2に内蔵された可変容量ダイオードに供給するよう構成したものである。なお、前記インピーダンス変換用増幅回路5から出力される信号が電流である場合は、これに高温・低温側補償電流発生回路7、8の出力を合成した後、前記電流電圧変換回路9に供給することになる。
【0010】
図2は、図1における高温側補償電流発生回路7及び低温側補償電流発生回路8の具体的な回路図の一例を示すものである。
同図2に示す高温側補償電流発生回路7は、点線にて囲まれた第一の差動増幅回路10と、一点鎖線にて囲まれた第二の差動増幅回路11と、第一の差動増幅回路10の一方の分岐トランジスタ16のコレクタと電源ラインVccとの間に挿入した能動負荷として機能する第1のカレントミラー回路12と、同様に第二の差動増幅回路11の一方の分岐トランジスタ21のコレクタと電源ラインVccとの間に挿入した能動負荷として機能する第2のカレントミラー回路13と、前記第二の差動増幅回路11の電流源回路として挿入した第3のカレントミラー回路14とを備えている。前記第一の差動増幅回路10は、差動増幅回路の構成要素である二つの分岐トランジスタ15、16と、分岐トランジスタ15、16のエミッタに接続された抵抗17、18と、その接続点と接地間に挿入された電流源19とを含んでいる。また、第二の差動増幅回路11は、差動増幅回路の構成要素である二つの分岐トランジスタ20、21を含み、分岐トランジスタ20、21のエミッタは結合され前記電流源14の一方の分岐トランジスタ22のコレクタ・エミッタを介して接地され、更に、この電流源14の他方の分岐トランジスタ23のコレクタ・ベースは前記第1のカレントミラー回路12の一方の分岐トランジスタ24のコレクタ・エミッタを経て電源ラインVccに接続されている。なお、前記第二の能動負荷用の第2カレントミラー回路13は二つの分岐用トランジスタ26、27を有し、一方の分岐トランジスタ26のコレクタ・エミッタは第二の差動増幅回路11の分岐トランジスタ21のコレクタと電源ラインVcc間に挿入され、他方の分岐トランジスタ27の出力(コレクタ)は温度補償用制御信号出力端子Ioutに接続されている。
【0011】
一方、同図2に示す低温側補償電流発生回路8の構成も、ほぼ上述した高温側補償電流発生回路7と同様であり、異なる点は、温度補償用制御信号出力端子Ioutに供給する信号が、第4のカレントミラー回路28を介して接続されていることである。即ち、低温側補償電流発生回路8は、点線にて囲まれた第一の差動増幅回路30と、一点鎖線にて囲まれた第二の差動増幅回路31と、第一の差動増幅回路30の一方の分岐トランジスタ32のコレクタと電源ラインVccとの間に挿入され能動負荷として機能する第1のカレントミラー回路34と、同様に第二の差動増幅回路31の一方の分岐トランジスタ34のコレクタと電源ラインVccとの間に挿入され能動負荷として機能する第2のカレントミラー回路36と、前記第二の差動増幅回路31の電流源回路として挿入した第3のカレントミラー回路37とを備えている。前記第一の差動増幅回路30は、差動増幅回路の構成要素である二つの分岐トランジスタ32、33の他に、分岐トランジスタ32、33のエミッタに接続された抵抗38、39と、その接続点と接地間に挿入された電流源40とを含んでいる。また、第二の差動増幅回路31の二つの分岐トランジスタ34、35のエミッタは結合され前記電流源37の一方の分岐トランジスタ41のコレクタ・エミッタを介して接地され、更に、この電流源37の他方の分岐トランジスタ42のコレクタ・ベースは前記第1のカレントミラー回路34の一方の分岐トランジスタ43のコレクタ・エミッタを経て電源ラインVccに接続されている。なお、前記第2のカレントミラー回路36は分岐トランジスタ45、46を有し、一方の分岐トランジスタ45のコレクタ・エミッタは第二の差動増幅回路31の分岐トランジスタ34のコレクタと電源ラインVcc間に挿入され、他方の分岐トランジスタ46の出力(コレクタ)は上述した第4のカレントミラー回路28を介して、前記インピーダンス変換用増幅回路5の出力及び高温側補償電流発生回路7の出力と共に、温度補償用制御信号出力端子Ioutに供給されている。
【0012】
なお、高温側補償電流発生回路7の第一及び第二の差動増幅回路10、11の温度センサ側の分岐トランジスタ15、20のベース(差動信号入力端)と、低温側補償電流発生回路8の第一及び第二の差動増幅回路30、31の温度センサ側の分岐トランジスタ32、34のベースには、共に図1に示した温度センサ4の出力が増幅回路6を介して供給されており、また、高温側補償電流発生回路7の第一及び第二の差動増幅回路10、11の温度センサ側の分岐トランジスタ16、21のベース(差動信号入力端)には第一の基準電圧Vref1が、低温側補償電流発生回路8の第一及び第二の差動増幅回路30、31の左側分岐トランジスタ33、35のベース(差動信号入力端)には第二の基準電圧Vref2が、夫々供給されるように構成されている。図3は回路の高温側補償電流発生回路7を簡略化して表したもので、動作を直感的に理解する上で有用である。即ち、第一、第二の差動増幅回路10、11の分岐トランジスタ15、20に温度センサ出力が、分岐トランジスタ16、21には基準電圧が印加され、第一の差動増幅回路10の右側分岐トランジスタ16のコレクタに挿入された能動負荷回路としての第1のカレントミラー12の出力信号によって第二の差動増幅回路14の電流源を制御するよう構成され、更に、第二の差動増幅回路11の出力が、第2のカレントミラー回路13を介して出力される。このブロック図によれば、二つの差動増幅回路の非直線関数発生機能の相乗効果によって、補償曲線曲率が大きくなることが理解できるであろう。
【0013】
以下、前記図1、図2に示した回路の動作を詳細に説明するが、本実施例においては、高温側補償電流発生回路7と低温側補償電流発生回路8とでは、夫々の差動増幅回路に供給する温度センサ出力と基準電圧が回路図面上、互いに逆になっているので動作を理解する上で注意を要する。
先ず、前記温度センサ4は例えば図4に示すようにダイオード接続されたトランジスタ30を温度検出素子として用いたもので、周知の通りベースエミッタ間電圧が温度上昇と共にほぼ一定変化量で低下するので出力電圧Vo端に、図10に示したように温度上昇と共に一次関数的に低下する電圧信号を発生させることができるが、本発明の実施においてはこの回路に限らなくても良い。逆に温度上昇に伴って電圧が増大するように構成してもよい。
図2の高温側補償電流発生回路7において、温度センサ4の出力信号に基づき図10に示すような温度変化に対して一次関数的に減少する電圧信号がVTIN端子に供給されると、第一の差動増幅回路10の直流特性に基づいて分岐トランジスタ15のコレクタ電流I15、分岐トランジスタ16のコレクタ電流I16は、周知の通りI15=I0/(1+e-q(VTIN-Vref1)/KT)、I16=I0/(1+eq(VTIN-Vref1)/KT)(尚、T:絶対温度、K:ボルツマン係数、q:電荷)となる。
【0014】
これは、上述した図12、図13を用いて説明した従来回路のものと同じように、図5に示す曲線I15およびI16、即ち、所定温度T1からT2の間で曲線的に変化したものとなる。この第一の差動増幅回路10では、分岐トランジスタ16のコレクタ・電源Vcc間に、能動負荷回路として第1のカレントミラー回路12が挿入され、更に、該カレントミラー回路12の他方分岐トランジスタ24の出力が、第二の差動増幅回路11の電流源として挿入された第3のカレントミラー回路14に供給されているので、第二の差動増幅回路11に流れる電流は、当該差動増回路11の直流特性と前記第一の差動増幅回路10による直流特性が合成されたものとなる。その結果、同図5に実線I21にて示すように、前記分岐電流I16より曲率が大きい曲線が得られる。なお、この曲線は、I21=I16/(1+eq(VTIN-Vref1)/KT)と表される。
同様に、低温側補償電流発生回路8は、分岐トランジスタ33のコレクタ電流I33がI33=I0/(1+eq(VTIN-Vref2)/KT)、分岐トランジスタ32のコレクタ電流I32がI32=I0/(1+e-q(VTIN-Vref2)/KT)であるからコレクタ電流I33及びI32は図6に示すように所要の温度T3からT4の間で曲線的に変化する特性である。
なお、この回路では、分岐トランジスタ32、33に流れる電流変化が前記図5と逆になっているのは、夫々の差動入力に供給する基準電圧信号と温度センサ出力とが逆になっていることに起因する。更に、差動増幅回路31では同様に、差動増幅回路30の総合電流I0が分岐トランジスタ32のコレクタ電流(バイアス電流)と等しくなるよう制御されていることから、分岐トランジスタ43、42、41のコレクタ電流もこれに追従し、二つの差動増幅回路の直流特性が重畳したものとなり、その電流I27はI27=I23/(1+e-q(VTIN-Vref1)/KT)と表され、図6に示す実線の如く一段目の差動増幅回路30のコレクタ電流I32よりも温度変化に伴う曲線的変化の大きな電流となる。
尚、インピーダンス変換用増幅回路5は温度センサ4の出力電圧を単に増幅するもので、その出力電流は温度上昇に伴い一次関数的に減少する。
【0015】
以上説明したように、本発明に係る高温側補償電流発生回路7と、低温側補償電流発生回路8は、二つの差動増幅回路を従属接続することによって、曲率の大きな非直線関数的電流を発生することを特徴とするものであり、これらを使用して実際の水晶発振回路の温度補償を構成する形態は、種々のものが考えられる。先ず第一には、低温領域と高温領域について上述した曲率が大きな補償曲線を利用して補償し、中間温度については従来の差動増幅回路1段による曲線を使用する形態、第二は高温領域、中間温度領域、低温領域の全てについて本発明に係る2段差動増幅回路を使用する形態、第三の方法は高温領域、低温領域について本発明に係る2段差動増幅回路を使用し、中間温度領域については温度センサ出力のように直線的に変化する信号を利用する形態、第4は、常温を境に高温領域と低温領域に分割し、中間温度領域を設けることなく直接二つの2段差動増幅回路を利用して補償をおこなう形態、第5は高温、低温のいづれか一方のみ2段差動増幅回路を使用し、他方は従来とおり1段差動増幅回路を使用する形態等が考えられる。
【0016】
図2に示すものは第三の形態に属するものであり、例えば図8に示すような周波数変化を呈する発振器においては、中温度領域はほぼ直線的であるので、回路構成を簡略化するために、温度センサ出力等のように直線的に変化する信号を利用するのが得策である。
即ち、この例に示す回路では、上述した2段差動増幅回路によって発生した図5に示す曲線の横軸温度が例えばT1=55℃、T2=85℃、図6に示す曲線の横軸温度がT3=0℃、T4=−30℃となるように設定した場合を想定すると、二つの2段差動増幅回路(高温、低温補償電流発生回路)7、8の出力端のカレントミラー回路13、36の出力電流は、図7(a)に示すとおりとなる。これは図5、6に示したI21とI34の一部であり、高温用補償回路と低温用補償回路において、曲線部分の温度領域を異ならせるには、夫々の基準電位Vref1、基準電位Vref2を適宜異なる値に設定すればよい。ここで、低温側補償電流発生回路8では、更に、NPNトランジスタ型カレントミラー回路として、第4のカレントミラー回路28を介して高温側補償電流発生回路8の信号と合成しているので、高温側補償電流とは流れ込む電流方向が逆になり、実際に出力端に得られる電流Ioutは、同図7(a)の破線I28となる。更に、合成された電流は、電流電圧変換器(I/V)9によって電圧に変換される。電流電圧変換は簡単な回路では、抵抗に流れる電圧降下量を出力すればよく、この場合、電流値と出力電圧は逆比例することになり、従って、電圧変換出力は図7(b)に示すVoutとなる。この電圧に温度センサからの信号V5を合成すると、同図7(b)のVcontのようにATカット水晶振動子の周波数温度曲線に近似した電圧信号が得られる。これを同図のV’contのように横軸に関して回転した電圧に変換した上で、VCXO2の可変容量ダイオードに印可すれば、温度補償が可能である。なお、ことは周知の事項であるので詳細説明は省略する。
【0017】
以上説明した実施例では、差動増幅回路を2段従属接続した例を示したが、本発明の実施に際しては、この例の限らず種々変形が可能である。例えば、前記高温側補償回路と、低温側側補償回路の少なくとも一方が、3段以上の差動増幅回路を有し、前段の差動増幅回路出力によって後段の差動増幅回路の電流源を制御することによって、複数の差動増幅回路の直流電流特性を重畳し、曲率の大きな非直線電流/電圧関数信号を導出してもよい。このように3段以上の差動増幅回路を従属接続すれば、更に曲率の大きな非直線関数信号を得ることができるので、一層近似精度の高い補償信号を得ることができる。なお段数をいくつにするかは対象の発振器の周波数温度特性に応じて適宜必要な段数を設定することができる。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に基づく温度補償用電圧発生回路は、水晶振動子の曲線的周波数温度特性を補償するための電圧を2段以上の差動増幅回路を用いて非直線関数信号を発生したので、曲率の大きな曲線的変化(補償カーブ)を有する補償電圧を得ることができ、より近似精度の高い補償信号を得ることが可能となり、これを使用した発振器においては、周波数偏差の小さな出力を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく温度補償用電圧発生回路を備えた水晶発振器の一実施例を示すブロック図。
【図2】本発明に基づく温度補償用電圧発生回路の具体的一実施例を示す回路図。
【図3】本発明に基づく温度補償用電圧発生回路の動作原理を説明するための概要ブロック図。
【図4】本発明において使用する温度センサの一実施例を示す回路図。
【図5】本発明の一実施例における、高温側補償電流発生回路の温度−コレクタ電流特性の関係を示す図。
【図6】本発明の一実施例における低温側補償電流発生回路の温度−コレクタ電流特性の関係を示す図。
【図7】(a)は本発明の一実施例における温度補償用電圧発生回路の温度―出力電流特性の関係を示す図、(b)は各信号の合成の様子を示す図。
【図8】ATカット水晶発振器の周波数温度特性例を示す図。
【図9】従来の温度補償用型発振器のブロック構成を示す図。
【図10】温度センサ出力の例を示す図。
【図11】従来の温度補償電圧発生回路の一例を示す回路図。
【図12】前記図11の動作を説明するための温度補償電圧発生回路の部分的回路図。
【図13】差動増幅回路の直流特性を説明するための図。
【図14】従来の温度補償回路の動作を説明する為の低温領域の制御電流曲線を示す図。
【図15】従来の温度補償回路の動作を説明する為の中温度領域の制御電流曲線を示す図。
【図16】従来の温度補償回路の動作を説明する為の高温領域の制御電流曲線を示す図。
【図17】従来の温度補償電圧発生回路の一例を示す回路図。
【符号の説明】
1 水晶発振器、2 VCXO、3 温度補償用電圧発生回路、4 温度センサ、5、6 インピーダンス変換用増幅回路、7 高温側補償電流発生回路、8 低温側補償電流発生回路、9 電流電圧変換回路、10、11、20、21 差動増幅回路、18、19、28、29カレントミラー回路、30トランジスタ、100 水晶発振器、101 温度センサ、102 三次関数信号発生回路、103、105、107 増幅回路、104 加算回路、106 定電圧発生回路、108 VCXO、120、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133 FET、121 定電流回路、134、135、136、137、138 抵抗

Claims (9)

  1. 水晶発振器の三次関数的周波数温度特性を補償する為に温度補償用電圧を発生する温度補償用電圧発生回路であって、温度に対応してほぼ直線的に変化する出力を発生する温度センサと、該温度センサ出力が供給され高温の所定温度以上において非直線的な補償電流/電圧を発生する高温側補償回路と、前記温度センサ出力が供給され低温の所定温度以下において非直線的な補償電流/電圧を発生する低温側補償回路とを備え、高温側補償回路出力と低温側補償回路出力とを合成することによって補償信号を作出する温度補償用電圧発生回路において、前記高温側補償回路と低温側補償回路の少なくとも一方が、第一の差動増幅回路の一方の電流分岐回路に流れる電流によって第二の差動増幅回路の定電流成分を制御するように構成したことを特徴とする温度補償用電圧発生回路。
  2. 水晶発振器の三次関数的周波数温度特性を補償する為に温度補償用電圧を発生する温度補償用電圧発生回路であって、温度に対応してほぼ直線的に変化する出力を発生する温度センサと、該温度センサ出力が供給され所定基準温度以上において非直線的な補償電流/電圧を発生する高温側補償回路と、前記温度センサ出力が供給され前記所定基準温度以下において非直線的な補償電流/電圧を発生する低温側補償回路とを備え、高温側補償回路出力と低温側補償回路出力とを合成することによって補償信号を作出する温度補償用電圧発生回路において、前記高温側補償回路と低温側補償回路の少なくとも一方が、第一の差動増幅回路の一方の電流分岐回路に流れる電流によって第二の差動増幅回路の定電流成分を制御するように構成したことを特徴とする温度補償用電圧発生回路。
  3. 前記高温側補償回路と低温側補償回路の少なくとも一方が、二つの分岐トランジスタを有する第1の差動増幅回路と、前記第1の差動増幅回路の一方の分岐トランジスタから出力される電流を入力し、その電流のミラー電流を出力する第1のカレントミラー回路と、二つの分岐トランジスタを有する第2の差動増幅回路と、前記第2の差動増幅回路と接地との間に挿入された電流源回路とを備え、前記電流源回路は、前記第1のカレントミラー回路から出力される電流を入力し、その電流のミラー電流を前記差動増幅回路の動作電流として出力する第2のカレントミラー回路で構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の温度補償用電圧発生回路。
  4. 前記補償信号を作出する際に、前記高温側補償回路出力と低温側補償回路出力に更に前記温度センサ出力を合成したことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の温度補償用電圧発生回路。
  5. 水晶振動子と、発振用増幅回路と、当該発振器出力の三次関数的周波数温度特性を補償する為の温度補償用電圧を発生する温度補償用電圧発生回路を備えた発振器であって、温度に対応してほぼ直線的に変化する出力を発生する温度センサと、該温度センサ出力が供給され高温の所定温度以上において非直線的な補償電流/電圧を発生する高温側補償回路と、前記温度センサ出力が供給され低温の所定温度以下において非直線的な補償電流/電圧を発生する低温側補償回路とを備え、前記温度センサ出力と高温側補償回路出力と低温側補償回路出力とを合成した信号によって発振周波数の温度補償をおこなった発振器において、前記高温側補償回路と低温側補償回路の少なくとも一方が、第一の差動増幅回路の一方の電流分岐回路に流れる電流によって第二の差動増幅回路の定電流成分を制御するように構成したことを特徴とする発振器。
  6. 水晶振動子と、発振用増幅回路と、当該発振器出力の三次関数的周波数温度特性を補償する為に温度補償用電圧を発生する温度補償用電圧発生回路を備えた発振器であって、温度に対応してほぼ直線的に変化する出力を発生する温度センサと、該温度センサの出力が供給され所定基準温度以上において非直線的な補償電流/電圧を発生する高温側補償回路と、前記温度センサ出力が供給され前記所定基準温度以下において非直線的な補償電流/電圧を発生する低温側補償回路とを備え、高温側補償回路出力と低温側補償回路出力とを合成した信号によって発振周波数の温度補償をおこなう発振器において、前記高温側補償回路と低温側補償回路の少なくとも一方が、第一の差動増幅回路の一方の電流分岐回路に流れる電流によって第二の差動増幅回路の定電流成分を制御するように構成したことを特徴とする発振器。
  7. 前記高温側補償回路と低温側補償回路の少なくとも一方が、二つの分岐トランジスタを有する第1の差動増幅回路と、前記第1の差動増幅回路の一方の分岐トランジスタから出力される電流を入力し、その電流のミラー電流を出力する第1のカレントミラー回路と、二つの分岐トランジスタを有する第2の差動増幅回路と、前記第2の差動増幅回路と接地との間に挿入された電流源回路とを備え、前記電流源回路は、前記第1のカレントミラー回路から出力される電流を入力し、その電流のミラー電流を前記差動増幅回路の動作電流として出力する第2のカレントミラー回路で構成したことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の発振器。
  8. 前記補償信号を作出する際に、前記高温側補償回路出力と低温側補償回路出力に更に、前記温度センサ出力を合成したことを特徴とする請求項5、請求項6または請求項7に記載の発振器。
  9. 前記高温側補償回路と、低温側補償回路の少なくとも一方が、3段以上の差動増幅回路を有し、前段の差動増幅回路出力によって後段の差動増幅回路の電流源を制御することによって、複数の差動増幅回路の直流電流特性を重畳し、曲率の大きな非直線電流/電圧関数信号を導出したことを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の温度補償用電圧発生回路または発振器。
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