JP4538913B2 - 温度補償圧電発振器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は温度補償圧電発振器に関し、特に圧電振動子の周波数温度特性を補償するための回路として、トランジスタやFET等を用いて温度補償電圧を温度の変化に対し3次関数的に生成、合成した温度補償圧電発振器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、温度補償圧電発振器、例えば温度補償水晶発振器の小型化、価格低減にはめざましいものがあり、携帯電話端末の普及に大いに貢献している。
圧電素子として、例えばATカット水晶振動子を用いた水晶発振器の周波数温度特性は、比較的その変動が小さいものの、近年では更に高精度の水晶発振器が必要とされており、そのために水晶振動子の周波数温度特性を、外部回路を設けて補償した温度補償水晶発振器が種々提案され、実用化されている。
図10はトランジスタの非線形性を利用した温度補償水晶発振器(以下、TCXOと称す)の構成を示すブロック図であって、増幅器2、水晶振動子Y、可変容量ダイオードD及び抵抗Rからなる電圧制御水晶発振器1と、温度センサ4、電圧電流変換回路5、3次項電流変換回路6、3次項電流変換回路7、1次項電流変換回路8、電源B0及び抵抗R0のバイアス回路からなる温度補償電圧発生回路3とから構成される。
【0003】
温度補償電圧発生回路3より発生する電圧を抵抗Rを介して前記可変容量ダイオードDに印加することにより、該ダイオードの端子間の容量が変化する。このダイオードDは発振器1の負荷容量の一部として機能するから、ダイオードDの端子間容量の変化に伴い発振器1の周波数が変化することになる。ダイオードDの端子間容量の変化に対する周波数温度特性と、水晶振動子の有する周波数温度特性とが、逆特性になるように温度補償電圧発生回路3を設計すれば水晶振動子の周波数温度特性を相殺して補償することが可能となる。ここで、図10に示した3次項電流変換回路6と7との違いは、ATカット水晶振動子の変曲点温度より高温において回路6が動作し、低温では回路7が動作するようにした点である。
【0004】
図10に示す電圧制御水晶発振器1は、その発振周波数の変化量が可変容量ダイオードDの両端に印加する電圧変化に比例するように構成された水晶発振器であり、良く知られたものである。また、温度補償電圧発生回路3の作用は、温度センサ4と電圧電流変換回路5とにより温度Tに比例する電流Iinを生成し、該電流を3次項電流変換回路6と回路7とに加えて、それぞれ温度Tの3乗に比例する電流I3aとI3bとを生成することである。さらに、電流Iinを1次項電流変換回路に加えて温度Tに比例する電流I1を生成し、前記電流I3a 、I3b とI1を合成することにより電流Iinに関する3次式を得る。
【0005】
【数1】
Figure 0004538913
【0006】
ここで、A3、A1は比例定数である。、電流Iinは温度Tに比例する電流であるので、次式のように表される。
【0007】
【数2】
Figure 0004538913
【0008】
従ってVCは温度Tに関する3次式となり、次式のように表すことができる。
【0009】
【数3】
Figure 0004538913
【0010】
ここで、a3、a1はそれぞれ3次項と1次項との比例定数であり、発生電圧Vcは変曲点温度TRにおいて3次項と1次項とを有する点対称な曲線となる。電圧制御水晶発振器1の可変容量ダイオードDに式3で表される電圧VC を印加すると、その発振周波数は3次関数的に変化し、該特性がATカット水晶振動子が有する周波数温度特性と相殺し、周囲温度の変化に対してほぼ一定の周波数を維持することが可能となる。図11は横軸を電流Iin、縦軸を温度補償電圧VC(実線)、あるいは周波数fY(破線)とし、上述した温度補償電圧VC の特性と、水晶振動子Yの周波数温度特性fとを重ね描きした図である。即ち、水晶振動子Yの周波数温度特性fに対して、逆特性となるように温度補償電圧Vcを発生させることにより、ATカット水晶振動子の周波数温度特性を補償している。なお、同図においては電流Iinは温度Tに対応して変化するので横軸を温度T考えてもよい。
【0011】
図10に示した3次項電流変換回路について具体的に説明する。図12は変曲点温度より高温において入力電流の3次の項を発生させる3次項電流変換回路6の具体例を示すものであって、電流源I0は周囲温度Tの変化に比例した電流Iinを出力する温度センサ回路を用いる。
ショットキ理論として知られているように、電流IinがトランジスタQa1〜Qa3を流れることにより点p3−接地GND間、点p2−p3間、点p1−p2間にはそれぞれ電流Iinの対数に比例した電圧が発生する。これらの電圧、即ち各トランジスタのコレクタ−エミッタ間電圧は、いずれも等しいため、点p1の電圧は、点p3の電圧の3倍、即ち3・ln(Iin)に比例した電圧となる。また、トランジスタQa4、Qa5により電位をベース・エミッタ間の電位の2倍(2・Vbe)だけ下げるレベルシフトを行うと共に、前段Qa1〜Qa3のそれぞれのVbeの温度特性をQa4〜Qa6のそれぞれのVbeの温度特性で相殺して補償している。従って、点p5の電圧変化と点p1の電圧変化は等しい。
さらに、Qa6のコレクタには点p5の電圧に対して半導体のショトキー理論と知られている指数関数的なコレクタ電流が流れる。その結果、コレクタ電流IacはIin変化の3乗に比例した電流となる。即ち
【0012】
【数4】
Figure 0004538913
【0013】
さらに、図12に示すように点p6に抵抗Ra1を介してバイアス電圧Vrefを印加すれば、このコレクタ電流Iacが抵抗Ra1に流れ、これにバイアス電圧Vrefが加算されると、点p6の電圧VaoutはRa1・ Iac+Vrefとなる。
周囲温度Tに比例する電流Iinと点p6の電圧Vaoutの関係を図13に示す。また、図12に示した補償電圧発生回路は、上述したようにQa1〜Qa3のそれぞれのVbeの温度特性をQa4〜Qa6のそれぞれのVbeの温度特性で相殺して補償するため、周囲温度が変化しても図13の特性は変わらない。このことは、図12の温度補償回路につながる電圧制御水晶発振回路の周波数温度特性および温度センサの特性が既知であれば、常温でも温度補償回路の調整が可能であることを示している。
【0014】
図13は変曲点温度より高温の3次関数であるが、水晶振動子の周波数温度特性を補償するには、所定の温度範囲で変曲点TRを有する完全な3次関数が必要である。変曲点TRより低温で図13の特性の逆特性を得る回路を図14に示すが、用いるトランジスタの種類、電流源の符号等が異なる点を除けば動作原理は図12の回路と同様である。図14の回路の点p6’の電圧Vboutも図12の場合と同様にIinの変化の3乗に比例する電圧が得られる。図15は周囲温度Tに比例する入力電流Iinと出力電圧Vboutの関係を示す図であり、図13と逆特性となっている。また、上記した図12と図14の2つの3次項電圧発生回路は、変曲点温度を境として独立に動作するので、高温側、低温側の3次項電圧の調整を独立に行うことができる。1次項電圧、3次項電圧を加算した3次式の温度補償電圧は、図13および図15に示した特性に1次項の和として得られ、これは図11に示す特性となる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高精度の3次関数を得るために、図12あるいは図14に示すように3段(Qa1、Qa2、Qa3あるいはQb1、Qb2、Qb3)のトランジスタを組み合わせた3次項電圧発生回路においては、最近の低電圧動作の要望を満たすことができないという問題があった。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであって、電源変動による影響が少なく、低電圧駆動に適した温度補償圧電発振器を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明に係る温度補償圧電発振器の請求項1記載の
発明は、増幅器と圧電振動子と可変容量ダイオーを含む電圧制御発振器と、前記電圧制御発振器の発振周波数を温度補償するための補償電圧を生成する補償電圧発生回路と、を備えた温度補償圧電発振器であって、前記補償電圧発生回路は、温度に比例した電流を生成する電流源と、前記電流源の出力電流又は前記電流源の出力電流に等しい電流に基づき温度の2乗に比例した電圧を生成する2次項生成回路と、前記電流源の出力電流に相当する電流と前記2次項生成回路の生成する電圧とに基づき温度の3乗に比例した電圧を生成する第1のトランジスタとを備え、前記2次項生成回路は、第2のトランジスタと第3のトランジスタとを含み、前記第2のトランジスタのコレクタ及び前記第2のトランジスタのベースに前記電流源の出力電流又は前記電流源の出力電流に等しい電流を供給した構成と、前記第3のトランジスタのエミッタを接地した構成と、前記第2のトランジスタのエミッタを前記第3のトランジスタのコレクタ及び前記第3のトランジスタのベースに接続する構成とを有し、前記第1のトランジスタは、該第1のトランジスタのベースに前記温度の2乗に比例した電圧に相当する電圧が供給された構成と、前記第1のトランジスタのエミッタに前記電流源の出力電流又は前記電流源の出力電流に等しい電流が供給された構成と、前記第1のトランジスタのコレクタが接地された構成とを有することを特徴とする。また、本発明に係る温度補償圧電発振器の請求項2記載の発明は、前記電流源の出力電流に等しい電流をカレントミラー回路にて生成したことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図面に示した実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る3次項電流変換回路の構成を示す図であり、ATカット水晶振動子の変曲点温度(Tinf)より低温において、入力電流Iibの3次の項を発生させる3次項電流変換回路の実施例を示すものである。該回路が3次項を生成する理由と低電圧動作が可能となる理由について説明する。はじめに、同図1における電流源Iibは例えば、図2に示すように、本願出願者が特開平10−284936号公報に開示した温度センサと電圧電流変換回路とから成り、温度に比例した電流Iibが図1の第1分枝A1に入力される。トランジスタQ7、Q8、Q10はカレントミラー回路を構成するので、トランジスタ2段Q1、Q2を含む第2分枝A2の電流I2と、Q4、Q10を含む第4分枝A4の電流I4とはほぼ等しく、Iibとなる。
さらに、トランジスタQ12、Q13、Q14もカレントミラー回路を構成するので、別に設けた定電流源の電流Irefbとほぼ等しい電流が、第3分枝A3、第5分枝A5、第6分枝A6に流れることになる。
周知のように、トランジスタのベース−エミッタ間電圧VBEは次式で表される。
【0018】
【数5】
Figure 0004538913
【0019】
ここで、IC、IS、VT、T、k、q(1.6×10-19[C])はそれぞれコレクタ電流、コレクタ飽和電流、熱電圧、絶対温度、ボルツマン定数、電子の電荷である。従って、第2分枝A2のトランジスタQ1のコレクタ電圧VC(Q1)は次式のように表される。
【0020】
【数6】
Figure 0004538913
【0021】
また、第3分枝のトランジスタQ3のエミッタ電圧VE(Q3)は、第2分枝のトランジスタQ1のコレクタ電圧VC(Q1)と定電流源の電流Irefbとを用いて次式のように表される
【0022】
【数7】
Figure 0004538913
【0023】
また、第4分枝のトランジスタQ4のエミッタ電圧VE(Q4)は、VE(Q3)とVBE(Q4)とを用いて表すと、次式のようになる。
【0024】
【数8】
Figure 0004538913
【0025】
さらに、第5分枝のトランジスタQ5のエミッタ電圧VE(Q5)は、VE(Q4)を用いて次式のように表される。
【0026】
【数9】
Figure 0004538913
【0027】
電流I3bは周知のように、Is×exp(VBE/VT)=Is×exp(VE(Q5)/VT)であるから、次式のように表される。
【0028】
【数10】
Figure 0004538913
【0029】
つまり、図1に示す第7分枝のトランジスタQ6の出力電流I3bは、入力電流Iibの三乗となる。入力電流Iibは周囲温度Tに比例するように変化するので、図1の回路の出力電流I3bは温度の三乗に比例したものとなる。
ここで、図3の下段は、図1の第1分枝A1、即ち、図2に示す電流源Iibの出力電流と温度との関係を示すものであり、変曲点温度(Tinf)より低い温度で、温度(Temp)に比例し、Tinfより高い温度ではほとんど変化しないことが分かる。また、図3の上段は横軸を入力電流Iib、縦軸を出力電流I3bとしたとき、入力電流Iibに対する出力電流I3bの変化を示す曲線であり、3次曲線を呈する。
【0030】
図4はATカット水晶振動子の変曲点温度(Tinf)温度より高い温度で、3次項電流変換回路の構成を示す図であり、既に説明した図2に示す電圧電流変換回路の電流源Iiaを入力し、その3次の項を発生させる3次項電流変換回路の実施例を示すものである。
図4に示す回路は、図1に示した第1分枝A1とトランジスタQ7、Q8及びQ10を除き、第2分枝A2と第4分枝A4に電流源Iiaを挿入した回路であり、数式等はサフィックスbをaに換えるだけでそのまま成り立つ。つまり、図4に示す第7分枝のトランジスタQ6の出力電流I3aは、入力電流Iiaの三乗となる。入力電流Iiaは周囲温度Tに比例するように構成するので、図4の回路の出力電流I3aは温度の三乗に比例した回路構成であることが分かる。
ここで、図5の下段は、図4の分枝A2及び分枝A4、即ち、図2に示す電流源Iiaの出力電流と温度との関係を示すものであり、変曲点温度(Tinf)より高い温度で、温度(Temp)に比例し、Tinfより低い温度ではほとんど変化しないことが分かる。また、図5の上段は横軸を入力電流Iia、縦軸を出力電流I3aとしたとき、入力電流Iiaに対する出力電流I3aの変化を示す曲線であり、3次曲線を呈する。
【0031】
上述のように本発明の特徴は図1の第2分枝A2におけるダイオード接続のトランジスタ2段(Q1、Q2)を用いて2次項を生成すると共に、該生成項に第4分枝A4のトランジスタQ4による1次項を乗算して三次項を生成したことである。図12に示した従来例と比較すると、3次項電流を生成するのに、従来例の回路ではダイオード接続の3個(図12のQa1、Qa2、Qa3)のトランジスタが必要であったのに対し、本発明では第2分枝A2にトランジスタ2個(Q1、Q2)で構成できるので、トランジスタ1個分、即ちVBE(約0.7V)だけ電源電圧を下げることができるようになった。ここで、図1の第1分枝A1、第2分枝A2間に挿入されている、Q7、Q8からなるカレントミラー回路による電圧降下はわずかに0.2Vであり、分枝A2の電圧上昇にはほとんど関与しない。尚、図12には図示していないが、3個のダイオード接続トランジスタに繋がるトランジスタQa1にもカレントミラー回路が接続されており、この回路による電圧降下0.2Vは共通である。
同様に、図4の分枝A2におけるダイオード接続のトランジスタ2段(Q1、Q2)を用いて2次項を生成すると共に、該生成項に分枝A4のトランジスタQ4による1次項を乗算して三次項を生成する。そのため分枝A2のトランジスタQ1のコレクタ電圧を下げることができるため、電源電圧Vccを低減することが可能となった。これに対し、従来の回路ではダイオード接続のトランジスタ3段(Qa1、Qa2、Qa3)を用いて3次項を生成させていたため、電源電圧Vccがコレクタ−エミッタの電圧分だけ高くならざるをえなかった。
【0032】
図6は、図1と図4とに示した3次項電流変換回路を用い、全温度範囲において3次電圧を生成させる電流−電圧変換回路を示す図であって、図6イ及びロに示す3次項電流変換回路の電流をそれぞれ増幅器ハの入力端子IN1、IN2に入力すると、二に示すように出力端子より温度に対して3次曲線を示す電圧Voutが得られる。
また、図7は他の方法を示す図であって、図1の3次項電流変換回路αのトランジスタQ6のコレクタに、図7のβで示す付加回路を接続すれば、図1と同様な3次項電流変換回路を用いて、入力電流Iiaに対する出力電流I3aを得ることができる。即ち、同一構成の3次項電流変換回路を2つ用い、一方に付加回路βを接続すれば、低温側及び高温側の3次電圧発生回路を構成することができる。
従って、図1に示した3次項電流変換回路の出力I3bと、図7に示した3次項電流変換回路及び付加回路の出力I3aとを、図bハに示す増幅器の各入力端子に接続すれば、前記実施例と同様に、図6ニに示す3次曲線を示す電圧Voutが得られる。
【0033】
図8は本発明に係る他の3次項電流変換回路を示す図であって、ATカット水晶振動子の変曲点温度より低温側を補償するための3次項電流変換回路の詳細を示す回路であって、用いるトランジスタの種類、電流源の符号等が異なる点を除けば動作原理は図1の回路と同様である。図8の回路の出力電流I3bも図1の場合と同様に、図2に示した電流源Iibを用いると、その電流源Iibの変化の3乗に比例する出力電流I3bが得られる。図9は周囲温度Tに比例する入力電流Iibと出力電流I3bの関係を示す図でり、図3と逆の特性となっていることが分かる。
【0034】
図9は横軸を入力電流Iibあるいは温度、縦軸を出力電流I3bとしたとき、破線は温度に対する入力電流の変化、実線は入力電流Iibに対する出力電流I3bの変化を示す曲線である。
図8に示す3次項電流変換回路と、該3次項電流変換回路に図7に示す付加回路βを付加したものとを、図6の増幅器ハの入力端子端子IN1、IN2にそれぞれ接続すれば、図6二に示す温度に対して3次曲線の電圧が得られる。
【0035】
また、図4に示す変曲点温度より高い温度で3次曲線を呈する3次項電流変換回路と、図8に示す変曲点温度より低い温度で3次曲線を呈する3次項電流変換回路とを用いると、温度に対して3次曲線の電圧が得られることは説明するまでもない。
ATカット水晶振動子の3次曲線を補償するには、上述した3次曲線に温度に関する1次の項を付加する必要があることは従来通りである。
【0036】
以上ではATカット水晶振動子について説明したが、周波数温度特性が3次曲線を示す他の圧電材料にも適用できることは云うまでもない。
また、本発明になる3次項電流変換回路を用いたTCXOは、従来の3次項電流変換回路を用いたTCXOに比べて、ATカット水晶振動子が呈する3次関数を補償する際に補償誤差が小さくすることができた。また、周囲の温度変化に対して従来のTCXOより温度の影響が小さいという利点があった。さらに、図1の第5分枝A5のトランジスタQ11のベースに、低電圧源Vrを追加することができるので、電源Vccの変動に対して、3次関数の変化を小さくできるという利点もある。
【0037】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成したので、請求項1の発明においては、3次項電流変換回路の構成をダイオード接続のトランジスタ2段を用いて2次項を生成すると共に、該生成項に他のトランジスタによる1次項を乗算して三次項を生成したため、電源電圧を低減できるという優れた効果を表す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る3次項電流変換回路の構成を示す図で、変曲点温度より低温側を補償する回路ある。
【図2】変曲点温度より低温あるいは高温において、温度に比例した電流を発生させる回路構成を示す図である。
【図3】変曲点温度より低温において温度に比例した電流を示す図(下図)と、入力電流に対し、三次の電流の曲線を示す図(上図)である。
【図4】 変曲点温度より高温において、入力電流に対して3次に電流を生成する回路構成を示す図である。
【図5】 変曲点より高温において、温度に比例した電流を示す図(下図)、入力電流に対し3次の出力電流I3aを示す図(上図)である。
【図6】(イ)は高温側3次項電流変換回路出力を示す図、(ロ)は低温側3次項電流変換回路出力を示す図、(ハ)は3次項電流変換回路出力を増幅する増幅器を示す図、(ニ)は増幅器出力を示す図である。
【図7】図1に示す回路αに付加回路βを付加した回路である。
【図8】本発明に係る他の3次項電流変換回路の構成を示す図で、変曲点温度より低温側を補償する回路ある。
【図9】変曲点より低温において、出力電流I3bが入力電流Iib(温度Temp)の3次特性を呈する様子を示す図である。
【図10】従来の温度補償圧電発振器の回路構成を示すブロック図である。
【図11】温度により変化する補償電圧VC曲線とATカット水晶振動子の周波数温度特性とを示す図である。
【図12】変曲点温度より高温において動作する3次項電流変換回路の詳細構成を示す図である。
【図13】変曲点温度より高温において、入力電流に対して出力電圧特性が3次特性となる曲線を示す図である。
【図14】変曲点温度より低温において動作する3次項電流変換回路の詳細構成を示す図である。
【図15】変曲点温度より低温において、入力電流に対して出力電圧特性が3次特性となる曲線を示す図である。
【符号の説明】
Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6、Q7、Q8、Q9、Q10、Q11、Q12、Q13、Q14・・トランジスタ
Q1b、Q2b、Q3b、Q3b、Q4b、Q5b、Q6b、Q7b、Q8b、Q9b、Q10b、Q11b、Q12b、Q13b、Q14b、・・トランジスタ
ia、Iib・・電流源
refa、Irefb・・定電流源
3a、I3b・・出力電流
Vcc・・電源電圧
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7・・3次項電流変換回路の分枝
Tinf・・変曲点温度
α・・3次項電流変換回路
β・・付加回路

Claims (2)

  1. 増幅器と圧電振動子と可変容量ダイオーを含む電圧制御発振器と、前記電圧制御発振器の発振周波数を温度補償するための補償電圧を生成する補償電圧発生回路と、を備えた温度補償圧電発振器であって、
    前記補償電圧発生回路は、温度に比例した電流を生成する電流源と、前記電流源の出力電流又は前記電流源の出力電流に等しい電流に基づき温度の2乗に比例した電圧を生成する2次項生成回路と、前記電流源の出力電流に等しい電流と前記2次項生成回路の生成する電圧とに基づき温度の3乗に比例した電圧を生成する第1のトランジスタとを備え、
    前記2次項生成回路は、第2のトランジスタと第3のトランジスタとを含み、前記第2のトランジスタのコレクタ及び前記第2のトランジスタのベースに前記電流源の出力電流又は前記電流源の出力電流に等しい電流を供給した構成と、前記第3のトランジスタのエミッタを接地した構成と、前記第2のトランジスタのエミッタを前記第3のトランジスタのコレクタ及び前記第3のトランジスタのベースに接続する構成とを有し、
    前記第1のトランジスタは、該第1のトランジスタのベースに前記温度の2乗に比例した電圧に相当する電圧が供給された構成と、前記第1のトランジスタのエミッタに前記電流源の出力電流又は前記電流源の出力電流に等しい電流が供給された構成と、前記第1のトランジスタのコレクタが接地された構成とを有することを特徴とする温度補償圧電発振器。
  2. 前記電流源の出力電流に等しい電流をカレントミラー回路にて生成したことを特徴とする請求項1に記載の温度補償圧電発振器。
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