JPH10341111A - 水晶発振回路 - Google Patents

水晶発振回路

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JPH10341111A
JPH10341111A JP9152686A JP15268697A JPH10341111A JP H10341111 A JPH10341111 A JP H10341111A JP 9152686 A JP9152686 A JP 9152686A JP 15268697 A JP15268697 A JP 15268697A JP H10341111 A JPH10341111 A JP H10341111A
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JP
Japan
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voltage
base
emitter
transistor
difference
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Application number
JP9152686A
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English (en)
Inventor
Tomoki Oda
知己 織田
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Mitsumi Electric Co Ltd
Original Assignee
Mitsumi Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周囲の温度を検出し、検出した温度に応じて
発振周波数を補償する水晶発振回路に関し、温度補償を
正確に行える温度センサを有する水晶発振回路を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 可変容量ダイオードD1 の容量を温度に
応じて制御する温度検出電圧Vs をトランジスタQ11〜
Q14のベース−エミッタ間電圧VBE11〜VBE14の差電圧
ΔVBE11-12 、ΔVBE13-14 に応じた電圧として生成す
る温度センサ110により生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は水晶発振回路に係
り、特に、周囲の温度を検出し、検出した温度に応じて
発振周波数を補償する水晶発振回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図4に温度補償機能を有する水晶発振回
路のブロック構成図を示す。温度補償機能を有する水晶
発振回路1は、所定の周波数の発振信号を発生する水晶
振動子2、周囲の温度を検出する温度センサ3、温度セ
ンサ3で検出された温度に応じた検出電圧Vs を制御電
流Ic に変換する変換回路部4、変換回路部4で変換さ
れた制御電流Ic を制御電圧Vc に変換する電流−電圧
変換回路5、水晶振動子2に接続され、電流−電圧変換
回路5で変換された制御電圧Vc に応じて容量が制御さ
れ、水晶振動子2による発振周波数を制御する可変容量
ダイオードD1 、水晶振動子2に接続され、出力発振周
波数を設定するコンデンサC1、C2 、発振信号を出力
するNPNトランジスタQ1 、抵抗R1 から構成され
る。
【0003】水晶振動子2は、電圧が印加させることに
より振動し、発振を行う。水晶振動子2の発振周波数は
水晶振動子2に接続される可変容量ダイオードD1 の容
量、及び、コンデンサC1 、C2 の容量により決定され
る。水晶振動子2で発生された発振信号は、トランジス
タQ1 、及び、抵抗R1 からなる増幅回路により増幅さ
れ、出力される。このとき、水晶振動子2は、水晶の性
質上、温度特性を有する。例えば、−30℃〜80℃で
±10ppmの周波数の変動がある。
【0004】このため、水晶発振回路1では、可変容量
ダイオードD1 の容量を温度に応じて制御して温度によ
る周波数の変動を補償する構成とされている。可変容量
ダイオードD1 は、電流−電圧変換回路部5により変換
された補償電圧に応じて容量が変化される。電流−電圧
変換回路部5は、抵抗R2 、及び、定電圧源6から構成
され、定電圧源6で発生される定電圧を中心電圧として
変換回路部4から供給される温度に応じた補償信号に応
じて変動する電圧を生成し、可変容量ダイオードD1 に
供給する。
【0005】図5に従来の温度センサの一例の回路構成
図を示す。温度センサ3は、直流電源11、抵抗R21、
NPNトランジスタQ21、Q22から構成され、NPNト
ランジスタQ21、Q22のベース−エミッタ間電圧VBE2
1、VBE22の温度に応じた変動を利用して温度の検出を
行う。直流電源11は、負電極が接地され、正電極が抵
抗R21を介してトランジスタQ21のコレクタに接続され
ている。
【0006】トランジスタQ21、Q22は、コレクタとベ
ースとが互いに接続、いわゆる、ダイオード接続されて
おり、アノードが直流電源11側、カソードが接地側と
し、順方向に直列に接続されている。温度センサ3は、
トランジスタQ21と抵抗R21との接続点を出力端子Tou
t とし、出力端子Tout から出力温度検出電圧Vs を出
力する。
【0007】図6に従来の水晶発振回路の一例の温度セ
ンサの出力温度検出電圧の温度特性図を示す。温度セン
サ3の出力温度検出電圧Vs の特性は、図6に示すよう
に温度に応じて低下する特性となる。すなわち、トラン
ジスタQ21、Q22は、温度が上昇すると、ベース−エミ
ッタ間電圧VBE21、VBE22が低下し、出力温度検出電圧
Vs が低下し、温度が低下するとベース−エミッタ間電
圧VBE21、VBE22が上昇し、出力温度検出電圧Vs が上
昇する。図6に示すような特性を示す温度センサ3の出
力温度検出電圧Vs は、変換回路部4に供給される。
【0008】トランジスタQ21、Q22のベース−エミッ
タ間電圧VBE21、VBE22はそれぞれ、−2mV/℃の温
度特性を有し、トランジスタQ21、Q22のベース−エミ
ッタを直列に接続しているので、温度検出電圧Vs とし
ては、−4mV/℃の温度特性をもつことになる。変換
回路部4は、検出温度範囲に応じてコンダクタンスgm
、及び、基準電圧が異なる3つのコンダクタンスアン
プ21、22、23から構成される。コンダクタンスア
ンプ21は、相互コンダクタンスgm1を有し、反転入力
端子に温度センサ3の出力温度検出電圧Vs が印加さ
れ、非反転入力端子には基準電圧V1 が印加される。コ
ンダクタンスアンプ22は、相互コンダクタンスgm2を
有し、反転入力端子に温度センサ3の出力温度検出電圧
Vs が印加され、非反転入力端子には基準電圧V2 が印
加される。コンダクタンスアンプ23は、相互コンダク
タンスgm3を有し、反転入力端子に温度センサ3の出力
温度検出電圧Vs が印加され、非反転入力端子には基準
電圧V3 が印加される。
【0009】可変容量ダイオードD1 に印加される制御
電圧Vc は、電流−電圧変換回路部5の定電圧源6で発
生される基準電圧をVref 、コンダクタンスアンプ2
1、22、23の相互コンダクタンスをgm1、gm2、g
m3、コンダクタンスアンプ21、22、23に供給され
る基準電圧をV1 、V2 、V3 、温度センサ3から供給
される温度検出電圧をVs とすると、 Vc =Vref +{gm1( V1 −Vs )+gm2(V2 −Vs ) +gm3(Vs −V3 )}R2 ・・・(1) で表される。
【0010】このとき、基準電圧V1 、V2 、V3 は、
温度検出電圧Vs のレベル、すなわち、周囲の温度の範
囲に応じて設定される。基準電圧V1 は温度検出電圧V
s が小さい、低温域のときに、温度検出電圧Vs との差
が大きくなる値に設定され、基準電圧V2 は温度検出電
圧Vs が中心電圧、常温域のときに、温度検出電圧Vs
との差が大きくなる値に設定され、基準電圧V3 は温度
検出電圧Vs が大きい、高温域のときに、温度検出電圧
Vs との差が大きくなる値に設定される。
【0011】従って、変換回路部4は、低温時には制御
電圧Vc への式(1)のgm1( V1−Vs )の影響が大
きくなり、常温時には制御電圧Vc への式(1)のgm2
(V2 −Vs )の影響が大きくなり、高温時には制御電
圧Vc への式(1)のgm3(Vs −V3 )の影響が大き
くなり、温度域によって、コンダクタンスアンプのgm
を可変でき、温度域に応じた最適な制御電圧Vc への変
換が可能となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来の温度
補償機能を有する水晶発振回路の温度センサは、トラン
ジスタのベース−エミッタ間電圧VBEの温度に応じた変
動を出力温度検出電圧として出力しており、温度センサ
をIC化した場合、その製造工程でトランジスタのベー
ス−エミッタ間電圧VBEには±50mVの製造バラツキ
を有するため、製造工程のばらつきによりトランジスタ
のベース−エミッタ間電圧VBEにばらつきが生じた場
合、温度センサ3の出力温度検出電圧Vs が図6に破線
で示すように±100mV程度ばらついてしまい、よっ
て、可変容量ダイオードD1 に印加され、可変容量ダイ
オードD1 の容量を制御する制御電圧Vc が変動するた
め、出力発振周波数が変動してしまい、正確な温度補正
が行えない等の問題点があった。 本発明は上記の点に
鑑みてなされたもので、温度補償を正確に行える温度セ
ンサを有する水晶発振回路を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、周
囲温度に応じた温度検出信号を生成する温度センサと、
該温度センサで検出された該温度検出信号に応じて容量
が変化する可変容量素子と、該可変容量素子が接続さ
れ、該可変容量素子の容量に応じて発振周波数が変化す
る水晶発振子と、該水晶振動子の発振周波数に応じた発
振信号を出力する出力回路とを有する水晶発振回路にお
いて、前記温度センサは、複数のトランジスタから構成
され、周囲温度に応じた検出電圧VS を該複数のトラン
ジスタのベース−エミッタ間電圧VBEの差電圧ΔVBEに
応じた電圧として生成することを特徴とする。
【0014】請求項1によれば、複数のトランジスタの
ベース−エミッタ間電圧VBEの差電圧ΔVBEを温度検出
電圧Vs として出力することにより、ベース−エミッタ
間電圧VBEにばらつきが発生した場合でも、複数のトラ
ンジスタで略同等にベース−エミッタ間電圧VBEが変動
するので、ベース−エミッタ間電圧VBEの差電圧ΔVBE
には影響がなく、ベース−エミッタ間電圧VBEにばらつ
きにより温度検出信号がばらつくことがなく、安定した
温度検出電圧Vs を得ることができる。
【0015】請求項2は、前記温度センサが、ベース−
エミッタ間に第1のベース−エミッタ間電圧VBE1 を発
生する第1のトランジスタと、前記第1のトランジスタ
で発生された前記第1のベース−エミッタ間電圧VBE1
がベースに供給され、前記第1のベース−エミッタ間電
圧VBE1 に応じた電流をベース−エミッタ間に供給し
て、ベース−エミッタ間に第2のベース−エミッタ間電
圧VBE2 を発生し、前記第1のベース−エミッタ間電圧
VBE1 と該第2のベース−エミッタ間電圧VBE2 との差
に応じた第1の差電圧ΔVBE1-2 を発生する第2のトラ
ンジスタと、前記第2のトランジスタで発生された前記
第1の差電圧ΔVBE1-2 がベースに供給され、前記第1
の差電圧ΔVBE1-2 に応じた電流をベース−エミッタ間
に供給して、ベース−エミッタ間に第3のベース−エミ
ッタ間電圧VBE3 を発生し、前記第1の差電圧ΔVBE1-
2 と該第3のベース−エミッタ間電圧VBE3 との差に応
じた第2の差電圧ΔVBE1-2-3 を発生する第3のトラン
ジスタと、前記第3のトランジスタで発生された前記第
2の差電圧ΔVBE1-2-3 がベースに供給され、前記第2
の差電圧ΔVBE1-2-3 に応じた電流をベース−エミッタ
間に供給して、ベース−エミッタ間に第4のベース−エ
ミッタ間電圧VBE4 を発生し、前記第2の差電圧ΔVBE
1-2-3 と該第4のベース−エミッタ間電圧VBE4 との差
に応じた第3の差電圧ΔVBE1-2-3-4 を発生し、温度検
出電圧Vs として出力する第4のトランジスタとを有す
ることを特徴とする。
【0016】請求項2によれば、第1〜第2のトランジ
スタのベース−エミッタに生じる第1〜第4のベース−
エミッタ間電圧VBE1 〜VBE4 の差電圧ΔVBE1-2-3-4
を発生し、温度検出電圧Vs として出力することによ
り、ベース−エミッタ間電圧VBEにばらつきが発生した
場合でも、複数のトランジスタで略同等にベース−エミ
ッタ間電圧VBEが変動するので、ベース−エミッタ間電
圧VBEの差電圧ΔVBEには影響がなく、ベース−エミッ
タ間電圧VBEにばらつきにより温度検出信号がばらつく
ことがなく、安定した温度検出電圧Vs を得ることがで
きる。
【0017】請求項3は、前記温度センサで検出された
前記温度検出電圧Vs は、前記温度検出電圧Vs に応じ
て変換量及びコンダクタンスgm が異なる複数のコンダ
クタンスアンプにより変換されて前記容量可変素子に印
加されることを特徴とする。請求項3によれば、温度検
出電圧Vs に応じて変換量及びコンダクタンスgmが異
なる複数のコンダクタンスアンプにより変換されて前記
容量可変素子に印加される構成とすることにより、温度
に応じて最適な変換を行うことができるので、温度範囲
によらず、最適な補正信号を得ることができ、正確な温
度補償を行える。
【0018】
【発明の実施の形態】図2に本発明の水晶発振回路の一
実施例のブロック構成図を示す。同図中、図4と同一構
成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。本実
施例の水晶発振回路は、温度センサの構成が図4の水晶
発振回路1とは相違する。本実施例の温度センサ110
は、4つのトランジスタを有し、4つのトランジスタの
ベース−エミッタ間電圧VBEの差電圧ΔVBEを出力温度
検出電圧Vs として出力する。
【0019】図1に本発明の水晶発振回路の一実施例の
温度センサの回路構成図を示す。本実施例の温度センサ
110は、定電圧源111、定電流源112、抵抗R11
〜R14、NPNトランジスタQ11〜Q14から構成され
る。定電圧源111は、定電圧Vc を発生する。定電圧
源111で発生された定電圧Vc は定電流I0 に供給さ
れるとともに、トランジスタQ14のコレクタに供給され
る。
【0020】定電流源112は、定電圧源111で発生
された定電圧Vc から定電流I0 を生成する。定電流源
112で生成された定電流I0 は、抵抗R11を介して特
許請求の範囲中の第1のトランジスタに相当するトラン
ジスタQ11のベース、及び、コレクタに供給される。ト
ランジスタQ11は、ベースとコレクタとが互いに接続さ
れた、いわゆる、ダイオード接続されている。トランジ
スタQ11は、コレクタ及びベースが抵抗R11を介して定
電流源112側に接続され、エミッタが接地されおり、
ベース−エミッタ間のPN接合が順方向となるように接
続されている。
【0021】トランジスタQ11は、ベース−エミッタ間
のPN接合に順方向に電流が供給され、ベース−エミッ
タ間電圧VBE11を発生する。トランジスタQ11で発生さ
れたベース−エミッタ間電圧VBE11は、特許請求の範囲
の第2のトランジスタに相当するトランジスタQ12のベ
ースに供給される。トランジスタQ12は、コレクタが抵
抗R12を介して電源側に接続され、エミッタが抵抗R13
を介して接地される。このため、トランジスタQ12のコ
レクタと抵抗R12との接続点には、トランジスタQ11の
ベース−エミッタ間電圧VBE11からトランジスタQ12の
ベース−エミッタ間電圧VBE12を減算した差電圧ΔVBE
11-12 を抵抗R12、R13で分圧した電圧が発生する。
【0022】トランジスタQ12のコレクタと抵抗R12と
の接続点は、トランジスタQ13のベースに接続される。
トランジスタQ13は、コレクタが定電流源112に接続
され、エミッタは接地される。トランジスタQ13のコレ
クタには、トランジスタQ12のコレクタに発生する差電
圧ΔVBE11-12 を抵抗R12、R13で分圧した電圧にトラ
ンジスタQ13のベース−エミッタ間電圧VBE13を加算し
た電圧が発生する。トランジスタQ13のコレクタは、ト
ランジスタQ14のベースに接続される。
【0023】トランジスタQ14は、コレクタが定電圧源
111に接続され、エミッタが抵抗R14を介して接地さ
れる。トランジスタQ14は、トランジスタQ13のコレク
タ電圧からトランジスタQ14のベース−エミッタ間電圧
VBE14を減算した電圧を抵抗R14に印加する。トランジ
スタQ13のコレクタ電圧からトランジスタQ14のベース
−エミッタ間電圧VBE14を減算した電圧は、トランジス
タQ14のエミッタと抵抗R14との接続点から出力温度検
出電圧Vs として出力される。
【0024】ここで、出力温度検出電圧Vs は、
【0025】
【数1】
【0026】で表せる。ここで、トランジスタのベース
−エミッタ間電圧VBEは、ボルツマン定数をk、電子の
電荷をq、トランジスタのエミッタ電流をIe 、逆方向
飽和電流をIssとすると、一般に
【0027】
【数2】
【0028】で表される。ここで、トランジスタQ11、
Q12のエミッタ電流をIe11 、Ie12 とすると、式
(2)から式(1)は、
【0029】
【数3】
【0030】で表すことができる。式(3)を温度Tで
偏微分すると、
【0031】
【数4】
【0032】なお、ここで、トランジスタQ13、Q14の
ベース−エミッタ間電圧VBE13、VBE14がVBE13=VBE
14となるようにエミッタ面積などの形成パターンが設定
されているとすると、
【0033】
【数5】
【0034】であるので、式(4)は、
【0035】
【数6】
【0036】で表される。ここで、例えば、温度検出電
圧Vs の常温時の電圧をVs0=0.7〔V〕、温度に対
する温度検出電圧Vs の変化を∂Vs /∂T=4〔mV
/℃〕に設定する場合について考察する。式(1)、V
BE13=VBE14より温度検出電圧Vs は、
【0037】
【数7】
【0038】であるので、トランジスタQ11のベース−
エミッタ間電圧VBE11とトランジスタQ12のベース−エ
ミッタ間電圧VBE12との差電圧であるΔVBE11-12 の常
温時の電圧を0.07〔V〕であるとすると式(7)
は、
【0039】
【数8】
【0040】となる。このため、抵抗R12と抵抗R13と
の比(R12/R13)は、
【0041】
【数9】
【0042】となる。ここで、抵抗R12、R13に流れる
電流I2 を5μAとすれば、 ΔVBE11-12 =R13×Ie12 ・・・(10) であるので、抵抗R13は、 R13=ΔVBE11-12 /Ie12 ・・・(11) で表される。よって、式(13)にΔVBE11-12 =0.
07〔V〕、Ie12 =5μ〔A〕を代入すると、抵抗R
13は、 R13=0.07/5μ=14K〔Ω〕 となる。抵抗R13=14K〔Ω〕とすると、式(11)
より、抵抗R12は、R12=140K〔Ω〕となる。
【0043】また、∂Vs /∂Tは、∂Vs /∂T=4
m〔V/℃〕にするので、式(6)は、
【0044】
【数10】
【0045】で表せる。式(12)より(xI1 /I2
)=10となる。なお、このとき、I2 を5μ〔A〕
としたので、I1 =50μ〔A〕となる。以上のよう
に、I1 =50μ〔A〕、I2 =5μ〔A〕、抵抗R12
を140K〔Ω〕、抵抗R13を14K〔Ω〕にすること
により、∂Vs /∂T=4m〔A/℃〕を得ることがで
きる。
【0046】式(3)に示すように本実施例では、温度
検出電圧Vs は、トランジスタのベース−エミッタ間電
圧VBE、そのものではなく、複数のトランジスタQ11、
Q12のベース−エミッタ間電圧VBE11、VBE12の差電圧
ΔVBE11-12 に応じた電圧となる。このとき、ΔVBE
は、複数のトランジスタQ11、Q12のベース−エミッタ
間電圧VBE11、VBE12の差電圧であるので、製造工程の
バラツキにより複数のトランジスタQ11、Q12のベース
−エミッタ間電圧VBE11、VBE12にバラツキが発生して
も、同一チップでは同じようなバラツキとなり、ΔVBE
への影響は小さくなる。よって、トランジスタの製造工
程のバラツキによる温度検出電圧Vs の変動を最小限に
抑制でき、よって、温度補償を正確に行え、一定の発振
周波数の発振信号を安定して出力できる。
【0047】図3に本発明の水晶発振回路の一実施例の
温度センサの温度特性図を示す。図3に実線で示すよう
に温度Tに応じて上昇する温度出力電圧Vs が得られ、
このとき、図7に破線で示すような製造工程のバラツキ
に応じた特性のばらつきをなくすことができる。上記の
温度センサ110をIC化した場合、トランジスタのベ
ース−エミッタ間電圧VBEの差電圧ΔVBEは、パターン
形状の工夫によりばらつきを±1mV程度に抑制でき
る。このため、式(3)で抵抗R2 と抵抗R3 との比
(R2 /R3)を10とすると、温度検出電圧Vs のば
らつきは±10mV程度に抑制できる。よって、従来の
温度検出電圧Vs のばらつきの±100mVに比べて1
/10程度に抑制できる。
【0048】
【発明の効果】上述の如く、本発明の請求項1によれ
ば、複数のトランジスタのベース−エミッタ間電圧VBE
の差電圧ΔVBEを温度検出電圧Vs として出力すること
により、ベース−エミッタ間電圧VBEにばらつきが発生
した場合でも、複数のトランジスタで略同等にベース−
エミッタ間電圧VBEが変動するので、ベース−エミッタ
間電圧VBEの差電圧ΔVBEには影響がなく、ベース−エ
ミッタ間電圧VBEにばらつきにより温度検出信号がばら
つくことがなく、安定した温度検出電圧Vs を得ること
ができる等の特長を有する。
【0049】請求項2によれば、第1〜第2のトランジ
スタのベース−エミッタに生じる第1〜第4のベース−
エミッタ間電圧VBE1 〜VBE4 の差電圧ΔVBE1-2-3-4
を発生し、温度検出電圧Vs として出力することによ
り、ベース−エミッタ間電圧VBEにばらつきが発生した
場合でも、複数のトランジスタで略同等にベース−エミ
ッタ間電圧VBEが変動するので、ベース−エミッタ間電
圧VBEの差電圧ΔVBEには影響がなく、ベース−エミッ
タ間電圧VBEにばらつきにより温度検出信号がばらつく
ことがなく、安定した温度検出電圧Vs を得ることがで
きる等の特長を有する。
【0050】請求項3によれば、温度検出電圧Vs に応
じて変換量及びコンダクタンスgmが異なる複数のコン
ダクタンスアンプにより変換されて前記容量可変素子に
印加される構成とすることにより、温度に応じて最適な
変換を行うことができるので、温度範囲によらず、最適
な補正信号を得ることができ、正確な温度補償を行える
等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水晶発振回路の一実施例の温度センサ
の回路構成図である。
【図2】本発明の水晶発振回路の一実施例のブロック構
成図である。
【図3】本発明の水晶発振回路の一実施例の温度センサ
の温度特性図である。
【図4】従来の水晶発振回路の一例のブロック構成図で
ある。
【図5】従来の水晶発振回路の一例の温度センサの回路
構成図である。
【図6】従来の水晶発振回路の一例の温度センサの温度
特性図である。
【符号の説明】
2 水晶振動子 4 変換回路部 5 電流−電圧変換回路部 6 定電圧源 21、22、23 コンダクタンスアンプ 100 水晶発振回路 110 温度センサ 111 定電圧源 112 定電流源 D1 可変容量ダイオード Q1、Q11〜Q14 NPNトランジスタ R1 、R2 、R11〜R14 抵抗 C1 、C2 コンデンサ V1 、V2 、V3 基準電圧

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周囲温度に応じた温度検出信号を生成す
    る温度センサと、該温度センサで検出された該温度検出
    信号に応じて容量が変化する可変容量素子と、該可変容
    量素子が接続され、該可変容量素子の容量に応じて発振
    周波数が変化する水晶発振子と、該水晶振動子の発振周
    波数に応じた発振信号を出力する出力回路とを有する水
    晶発振回路において、 前記温度センサは、複数のトランジスタから構成され、
    周囲温度に応じた検出電圧VS を該複数のトランジスタ
    のベース−エミッタ間電圧VBEの差電圧ΔVBEに応じた
    電圧として生成することを特徴とする水晶発振回路。
  2. 【請求項2】 前記温度センサは、ベース−エミッタ間
    に第1のベース−エミッタ間電圧VBE1 を発生する第1
    のトランジスタと、 前記第1のトランジスタで発生された前記第1のベース
    −エミッタ間電圧VBE1 がベースに供給され、前記第1
    のベース−エミッタ間電圧VBE1 に応じた電流をベース
    −エミッタ間に供給して、ベース−エミッタ間に第2の
    ベース−エミッタ間電圧VBE2 を発生し、前記第1のベ
    ース−エミッタ間電圧VBE1 と該第2のベース−エミッ
    タ間電圧VBE2 との差に応じた第1の差電圧ΔVBE1-2
    を発生する第2のトランジスタと、 前記第2のトランジスタで発生された前記第1の差電圧
    ΔVBE1-2 がベースに供給され、前記第1の差電圧ΔV
    BE1-2 に応じた電流をベース−エミッタ間に供給して、
    ベース−エミッタ間に第3のベース−エミッタ間電圧V
    BE3 を発生し、前記第1の差電圧ΔVBE1-2 と該第3の
    ベース−エミッタ間電圧VBE3 との差に応じた第2の差
    電圧ΔVBE1-2-3 を発生する第3のトランジスタと、 前記第3のトランジスタで発生された前記第2の差電圧
    ΔVBE1-2-3 がベースに供給され、前記第2の差電圧Δ
    VBE1-2-3 に応じた電流をベース−エミッタ間に供給し
    て、ベース−エミッタ間に第4のベース−エミッタ間電
    圧VBE4 を発生し、前記第2の差電圧ΔVBE1-2-3 と該
    第4のベース−エミッタ間電圧VBE4 との差に応じた第
    3の差電圧ΔVBE1-2-3-4 を発生し、温度検出電圧Vs
    として出力する第4のトランジスタとを有することを特
    徴とする請求項1記載の水晶発振回路。
  3. 【請求項3】 前記温度センサで検出された前記温度検
    出電圧Vs は、前記温度検出電圧Vs に応じて変換量及
    びコンダクタンスgm が異なる複数のコンダクタンスア
    ンプにより変換されて前記容量可変素子に印加されるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の水晶発振回路。
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