JP3671519B2 - 電流供給回路 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の電流を供給する電流供給回路、特に低電圧で動作する電流供給回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
IC内の抵抗素子と抵抗素子に流れる電流の積を温度変化に関わらず常に一定にする電流源がよく使われている。
図2は一般的に使われているゲイン制御回路の一例を示す回路図である。図示のように、本例のゲイン制御回路はギルバート増幅回路により構成されている。図2において、D01,D02はダイオード、Q01〜Q06はnpn型トランジスタ、R01〜R04は抵抗素子、I01〜I04は電流源、V01,V02,V03は定電圧源、VR1は可変電圧源、VINは入力信号源をそれぞれ示している。
なお、定電圧源V02の電圧値はV、可変電圧源VR1の電圧値はΔV、入力信号源VINの信号電圧値はvIN、電流源I01,I02の電流値はI0 /2である。また、抵抗素子R01の抵抗値はr、抵抗素子R03の抵抗値はrL 、抵抗素子R04の抵抗値はrINである。
【0003】
図2に示すように、トランジスタQ01のベースが可変電圧源VR1に接続され、エミッタは電流源I01に接続され、コレクタはダイオードD01のカソードに接続されている。
トランジスタQ02のベースは可変電圧源VR1と定電圧源V01との接続点に接続され、エミッタは電流源I02に接続され、コレクタはダイオードD02のカソードに接続されている。トランジスタQ01,Q02のエミッタ間に抵抗素子R01が接続されている。
また、ダイオードD01,D02のアノードは定電圧源V01に接続されている。
【0004】
トランジスタQ03のベースはトランジスタQ01のコレクタとダイオードD01のカソードとの接続点に接続され、エミッタはトランジスタQ04のエミッタに接続され、コレクタは抵抗素子R02を介して電源電圧VCCの供給線1に接続されている。
トランジスタQ04のベースはトランジスタQ02のコレクタとダイオードD02のカソードとの接続点に接続され、コレクタは抵抗素子R03を介して電源電圧VCCの供給線1に接続されている。
【0005】
トランジスタQ03とトランジスタQ04のエミッタの接続点がトランジスタQ05のコレクタに接続され、トランジスタQ05のベースが定電圧源V03と入力信号源VINとの接続点に接続され、エミッタが電流源I03に接続されている。
トランジスタQ06のベースが入力信号源VINに接続され、エミッタが電流源I04に接続され、コレクタが電源電圧VCCの供給線1に接続されている。
また、トランジスタQ05のエミッタとトランジスタQ06のエミッタとの間に、抵抗素子R04が接続されている。
【0006】
このような構成において、可変電圧源VR1および定電圧源V02により、コントロール電圧(ΔV+V)がトランジスタQ01のベースに供給され、定電圧源V01により、コントロール電圧VがトランジスタQ02のベースに供給される。
このため、トランジスタQ01のコレクタ側に電流kI0 が現れ、トランジスタQ02側に電流(1−k)I0 が現れる。ここで、kは(0<k<1)を満たし、ゲイン制御回路の可変ゲインを示し、可変電圧源VR1の電圧値ΔVにより設定される。
【0007】
トランジスタQ01およびトランジスタQ02のコレクタ側に現れた電流差に応じた信号がトランジスタQ03,Q04のベースに供給され、これにより、例えば、トランジスタQ05のコレクタ側に電流IC が流れているとすると、トランジスタQ03のコレクタ側に(1−k)IC /2、トランジスタQ04のコレクタ側にkIC /2の電流がそれぞれ現れる。
【0008】
トランジスタQ05のコレクタ側に現れる電流IC は入力信号源VINの電圧値vINにより設定され、その変化分はvIN/rINである。
このため、出力端子TOUT では次式に示す出力信号vOUT が得られる。
【0009】
【数1】
OUT =k(rL /rIN)vIN …(1)
式(1)に示すように、図2に示すゲイン制御回路により、入力信号vINがk倍されて、出力信号vOUT として出力される。
【0010】
上述したように、図2に示すゲイン制御回路においては、制御電圧ΔVを制御することにより、回路のゲインkが調整され、入力信号vINに対して、ゲインkで増幅された信号vOUT が得られる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来のゲイン制御回路においては、温度変化に伴って、回路のゲインkが変化するという問題がある。
【0012】
これを解決するために、内部抵抗素子R01の抵抗値に反比例した電流I0 を供給する必要がある。
図2に示すように、ゲイン制御電圧ΔVは次式により求められる。
【0013】
【数2】
ΔV=r・ΔI …(2)
ここで、rは抵抗素子R01の抵抗値であり、ΔIは抵抗素子R01に流れる電流値である。ΔIは次式により求められる。
【数3】
ΔI=(k−1/2)I0 …(3)
【0014】
このため、ゲイン制御回路に内部抵抗素子R01の温度特性に反比例した電流I0 を供給することにより、抵抗素子R01の温度特性がキャンセルされ、ゲイン制御回路のゲインkが温度変化に依存せず、一定に保持される。
【0015】
図3〜図6は従来一般的に使用されている電流供給回路の回路図を示している。
図3に示す電流供給回路は定電圧源Vref 、ダイオードD01〜D04、抵抗素子R01,R02,R03、npn型トランジスタQ01〜Q04により構成されている。
なお、抵抗素子R02の抵抗値がRとすれば、抵抗素子R01の抵抗値が3Rに設定されている。また、定電圧源Vref の電圧はVr とし、ダイオードD01〜D04の導通電圧がともにVB とする。
【0016】
トランジスタQ01のベースが抵抗素子R01とR02との接続点ノードND01に接続され、エミッタが抵抗素子R03を介して、ノードND02に接続され、コレクタが電源電圧VCCの供給線1に接続されている。
ノードND01は抵抗素子R01を介して、定電圧源Vref に接続され、さらに、抵抗素子R02を介して、ダイオードD01のカソードに接続されている。
なお、ダイオードD01〜D04が直列に接続され、ダイオードD04のアノードが接地線2に接続されている。
【0017】
トランジスタQ02のベースがノードND02に接続され、エミッタがトランジスタQ03,Q04のベースの共通の接続点に接続され、コレクタが電源電圧VCCの供給線1に接続されている。
トランジスタQ03,Q04のベースが互いに接続され、これたのトランジスタのエミッタがともに接地され、トランジスタQ03のコレクタがノードND02に接続され、トランジスタQ04のコレクタが電源電圧VCCの供給線1に接続されている。
【0018】
このような構成において、ノードND01の電位が定電圧源Vref の電圧値、ダイオードD01〜D04の導通電圧および抵抗素子R01,R02の抵抗値の比により設定される。
例えば、ダイオードD01〜D04の導通電圧がともにVB 、定電圧源Vref の電圧がVr 、抵抗素子R01,R02の抵抗値がそれぞれ3R,Rの場合、ノードND01の電位は(Vr /4+3VB )となり、常に一定となる。
【0019】
そして、ノードND01の電位に応じて、トランジスタQ01のエミッタ側に流れる電流の電流値I0 が決まる。トランジスタQ02,Q03とQ04により、カレントミラー回路が構成されているので、トランジスタQ01のエミッタ側に流れる電流I0 がカレントミラー回路により、トランジスタQ04のコレクタ側に折り返される。すなわち、トランジスタQ04のコレクタ側に所定の電流I0 が得られる。
【0020】
ノードND01の電位が一定のため、抵抗素子R03の温度特性により、抵抗値が大きくなる場合、抵抗素子R03に流れる電流、すなわち、トランジスタQ01のエミッタ側に流れる電流I0 が小さくなり、その逆の場合には、電流I0 が大きくなる。このため、抵抗素子R03の温度特性とは反比例した電流I0 が得られる。
【0021】
図4に示す電流供給回路は定電圧源Vref 、pnp型トランジスタP01〜P05、npn型トランジスタQ01〜Q03、抵抗素子R01,R02およびキャパシタC01により構成されている。
【0022】
トランジスタQ01のベースが定電圧源Vref に接続され、エミッタがトランジスタQ02のエミッタと互いに接続され、コレクタがトランジスタP01のコレクタおよびベースの共通の接続点に接続されている。
トランジスタQ02のベースがトランジスタQ03のエミッタと抵抗素子R02との接続点に接続され、エミッタがトランジスタQ01のエミッタと共通に接続され、コレクタがトランジスタP02のコレクタに接続されている。
【0023】
なお、トランジスタQ01,Q02のエミッタの共通の接続点が抵抗素子R01を介して接地されている。
トランジスタP01,P02のベースが互いに接続され、さらにトランジスタP01のコレクタがこれらの接続点に接続されている。これらのトランジスタのエミッタが電源電圧VCCの供給線1に接続されている。
【0024】
トランジスタQ03のベースがトランジスタP02のコレクタとトランジスタQ02のコレクタとの共通の接続点に接続され、エミッタが抵抗素子R02を介して接地され、コレクタがノードND03に接続されている。
【0025】
トランジスタP03,P04のベースが互いに接続され、これらの接続点がトランジスタP05のエミッタに接続され、さらにトランジスタP03,P04のエミッタが電源電圧VCCの供給線1に接続されている。
トランジスタP05のベースがノードND03に接続され、コレクタが接地されている。
トランジスタP04のコレクタが出力端子TOUT に接続されている。
【0026】
トランジスタP03のエミッタとコレクタとの間に、キャパシタC01が接続されている。
図4に示す電流回路においては、出力電流I0 がトランジスタQ03のコレクタ側から取り出されるので、回路の構造上ではループのゲインが大きく、発振しやすい問題があるため、発振防止のためにトランジスタP03のエミッタとコレクタとの間にキャパシタC01が接続される。
【0027】
図4に示す電流供給回路において、トランジスタQ03のコレクタ側に電流I0 が流れるとすると、トランジスタP03,P04により構成されたカレントミラー回路により、電流I0 が出力端子TOUT に折り返され、即ち、出力端子TOUT に所定の電流I0 が得られる。
【0028】
抵抗素子R02の温度特性により、例えば、抵抗素子R02の抵抗値が大きくなる場合には、抵抗素子R02に生じた電圧降下が上昇し、トランジスタQ02のベースに印加された電圧が上昇する。このため、トランジスタQ03のベース、即ち、トランジスタQ02のコレクタの電位が降下し、トランジスタQ03のコレクタ側に流れる電流I0 の電流値が小さくなる。逆に、抵抗素子R02の温度特性により抵抗値が小さくなる場合に、トランジスタQ03のコレクタ側に流れる電流I0 の電流値が大きくなる。
このように、出力端子TOUT では抵抗素子R02の温度特性に反比例する電流I0 が得られる。
【0029】
図5に示す電流供給回路は定電圧源Vref 、pnp型トランジスタP01〜P04、npn型トランジスタQ01〜Q03、抵抗素子R01,R02により構成されている。
【0030】
トランジスタQ01のベースが定電圧源Vref に接続され、エミッタがトランジスタQ02のエミッタと互いに接続され、コレクタがトランジスタP01のコレクタおよびベースの共通の接続点に接続されている。
トランジスタQ02のベースがトランジスタQ03のエミッタと抵抗素子R02との接続点に接続され、エミッタがトランジスタQ01のエミッタと共通に接続され、コレクタがトランジスタP02のコレクタに接続されている。
【0031】
なお、トランジスタQ01,Q02のエミッタの共通の接続点が抵抗素子R01を介して接地されている。
トランジスタP01,P02のベースが互いに接続され、さらにトランジスタP01のコレクタがこれらの接続点に接続されている。これらのトランジスタのエミッタが電源電圧VCCの供給線1に接続されている。
【0032】
トランジスタQ03のベースがトランジスタP02のコレクタとトランジスタQ02のコレクタとの共通の接続点に接続され、エミッタが抵抗素子R02を介して接地され、コレクタがノードND04に接続されている。
【0033】
トランジスタP03,P04のベースが互いに接続され、これらの接続点がトランジスタP03のコレクタに接続され、さらにトランジスタP03,P04のエミッタが電源電圧VCCの供給線1に接続されている。
トランジスタP04のコレクタが出力端子TOUT に接続されている。
【0034】
図4に示す電流供給回路と同様に、トランジスタQ03のコレクタ側に流れる電流I0 がトランジスタP03,P04により構成されたカレントミラー回路により出力端子TOUT 側に折り返され、電流I0 ’として出力される。
【0035】
抵抗素子R02の温度特性により、例えば、抵抗素子R02の抵抗値が大きくなる場合には、抵抗素子R02に生じた電圧降下が上昇し、トランジスタQ02のベースに印加された電圧が上昇する。このため、トランジスタQ03のベース、即ち、トランジスタQ02のコレクタの電位が降下し、トランジスタQ03のコレクタ側に流れる電流I0 の電流値が小さくなる。逆に、抵抗素子R02の温度特性により抵抗値が小さくなる場合に、トランジスタQ03のコレクタ側に流れる電流I0 の電流値が大きくなる。
このように、出力端子TOUT では抵抗素子R02の温度特性に反比例する電流I0 ’が得られる。
【0036】
図6に示す電流供給回路は定電圧源Vref 、pnp型トランジスタP01〜P04、npn型トランジスタQ01,Q02、抵抗素子R01,R02およびキャパシタC01により構成されている。
【0037】
トランジスタQ01のベースが定電圧源Vref に接続され、エミッタがトランジスタQ02のエミッタと互いに接続され、コレクタがトランジスタP01のコレクタに接続され、接続点がノードND01を形成している。
トランジスタQ02のベースがトランジスタP03のコレクタと抵抗素子R02との接続点に接続され、エミッタがトランジスタQ01のエミッタと共通に接続され、コレクタがトランジスタP02のコレクタとエミッタに共通に接続されている。
【0038】
なお、トランジスタQ01,Q02のエミッタの共通の接続点が抵抗素子R01を介して接地されている。
トランジスタP01,P02のベースが互いに接続され、さらにトランジスタP02のコレクタがこれらの接続点に接続されている。これらのトランジスタのエミッタが電源電圧VCCの供給線1に接続されている。
トランジスタP01のエミッタとコレクタとの間に、キャパシタC01が接続されている。
【0039】
トランジスタP03のベースがノードND01に接続され、エミッタが電源電圧VCCの供給線1に接続され、コレクタが抵抗素子R02を介して接地されている。
トランジスタP04のベースがノードND01に接続され、エミッタが電源電圧VCCの供給線1に接続され、コレクタが出力端子TOUT に接続されている。
【0040】
図6に示す電流供給回路において、例えば、トランジスタP03のコレクタ側に電流I0 が流れているとすると、温度特性により、抵抗素子R02の抵抗値が大きくなる場合、抵抗素子R02に生じた電圧降下が大きくなり、これに応じて、ノードND01の電圧も上昇する。ノードND01の電圧がそれぞれトランジスタP03,P04のベースに印加されているため、ノードND01の電圧が上昇するとき、トランジスタP03,P04のコレクタ側に流れる電流I0 の電流値が小さくなる。逆に、温度特性により、抵抗素子R02の抵抗値が小さくなる場合、トランジスタP03,P04のコレクタ側に流れる電流I0 の電流値が大きくなる。
即ち、出力端子TOUT では、抵抗素子R02の温度特性に反比例する電流I0 が得られる。
【0041】
なお、図6に示す電流供給回路では、トランジスタP01,P03のコレクタから電流を取り出し、この構造上では回路のゲインが高く、発振しやすい問題がある。発振防止のため、トランジスタP01のエミッタとコレクタとの間に接続されているキャパシタC01の容量値が大きく設定する必要があり、例えば、数10pF〜100pFの容量が必要である。
【0042】
これらの電流供給回路により、内部抵抗素子の温度特性に反比例した電流I0 が発生され、それを上述したゲイン制御回路に供給することにより、内部抵抗素子の温度特性がキャンセルされ、温度変化に依存せず、一定に保持されるゲインが得られる。
【0043】
しかし、これらの電流供給回路にはそれぞれ欠点があり、特に低電圧の場合には満足に適用できるものはないのが現状である。
例えば、図3および図4に示す電流供給回路は電源電圧VCCが3V以下の低電圧の場合には動作しないという問題がある。
【0044】
図5に示す電流供給回路は電源電圧VCCが3V以下の低電圧の場合でも動作可能である。しかし、この回路において、トランジスタQ01のエミッタに流れる電流I0 は、I0 =Vr /Rで決まる。ここでは、Rは抵抗素子R02の抵抗値である。すなわち、内部抵抗素子の抵抗値Rに反比例した電流I0 が得られる。しかし、電流I0 はpnpトランジスタP03,P04から構成されたカレントミラー回路により出力する場合には、トランジスタP04のコレクタから得られる電流I0 ’が通常pnp型トランジスタのhFEが低いので、トランジスタP04のコレクタから出力された電流I0 ’=I0 とはならず、しかもpnpトランジスタのバラツキにより、電流I0 ’が変化してしまう。
【0045】
図6に示す電流供給回路が電源電圧VCCが3V以下の低電圧の場合でも動作可能である。しかし、この回路においては、トランジスタP01,P03のコレクタで電流I0 を取り出す構造上、ループゲインが高く、発振しやすいという問題がある。
【0046】
上述したように、発振防止のためトランジスタP01のエミッタ、コレクタ間に接続されているキャパシタC1 の容量が数10pF〜100pFと大きく要求され、これを実現するために、チップ面積を大きくしなければならず、ICチップのコスト増加を招く。
【0047】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、低電圧でも正常に動作し、所定の電流を供給でき、かつ発振防止用のキャパシタの容量を小さくでき、チップ面積およびチップコストを低減できる電流供給回路を提供することにある。
【0048】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、ベースが温度変化に依存性の無い第1の基準電源に接続された第1のトランジスタと、ベースが前記第1の基準電源に連動して電圧が設定されるとともに温度変化に依存性の無い第2の基準電源に接続された第2のトランジスタと、前記第1と第2のトランジスタのエミッタ間に接続された第1の抵抗素子と、上記第2のトランジスタのエミッタと基準電位との間に接続されている第2の抵抗素子と、上記第1のトランジスタのコレクタに接続され、当該コレクタ電流に応じた電流を外部に出力する電流出力回路とを有する。
【0049】
また、本発明では、好適には上記第2の基準電源電圧は上記第1の基準電源に基づき、抵抗素子で分圧して得た電圧であり、上記第1の基準電源は温度変化に依存性のない電源により構成されている。さらに、上記第2の抵抗素子の抵抗値が上記第1の抵抗素子の抵抗値の半分に設定されている。
【0050】
本発明によれば、第1のトランジスタのベースに第1の基準電圧、例えば、温度変化に依存しない定電圧が印加され、第2のトランジスタのベースに、例えば、第1の基準電圧に基づき、抵抗素子で分圧して得た第2の基準電圧が印加される。
この結果、第1と第2のトランジスタのベース/エミッタ電圧が等しい場合、これらのトランジスタのエミッタ間の電圧差が第1と第2の基準電圧の電圧差に等しくなり、エミッタ間に接続された第1の抵抗素子の抵抗値に反比例する電流を得ることができ、電流出力回路により外部に出力される。
【0051】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る電流供給回路の一実施形態を示す回路図である。
図示のように、本実施形態の電流供給回路は抵抗素子R1 ,R2 ,R3 ,R4 、pnpトランジスタPT1 ,PT2 ,PT3 、npnトランジスタNT1 ,NT2 により構成されている。
【0052】
pnpトランジスタPT1 ,PT2 のエミッタが電源電圧VCCの供給線1に接続され、ベースが共通に接続され、接続点がpnpトランジスタPT3 のエミッタに接続されている。pnpトランジスタPT3 のベースがpnpトランジスタPT1 のコレクタと共通にノードND3 に接続され、コレクタが接地されている。pnpトランジスタPT2 のコレクタが出力端子TO に接続されている。
【0053】
npnトランジスタNT1 のコレクタがノードND3 に接続され、ベースが基準電圧Vrefaの入力端子Tref に接続されている。また、入力端子Tref と接地線2との間に、抵抗素子R3 ,R4 が直列接続され、抵抗素子R3 ,R4 の接続点がノードND1 を形成している。
【0054】
npnトランジスタNT1 のエミッタが抵抗素子R1 を介してノードND2 に接続されている。npnトランジスタNT2 のコレクタが電源電圧VCCの供給線1に接続され、ベースがノードND1 に接続され、エミッタがノードND2 に接続されている。さらにノードND2 が抵抗素子R2 を介して接地されている。
なお、抵抗素子R1 の抵抗値がr、抵抗素子R2 の抵抗値がr/2にそれぞれ設定されている。
【0055】
以下、図1を参照しながら、本電流供給回路の動作を説明する。
回路動作時に、入力端子Tref に基準電圧Vrefaが入力され、npnトランジスタNT1 のベースに印加される。基準電圧Vrefaの電圧値は、例えば、1.3〜1.5Vであり、かつ温度変化によらず、一定に保持されている。
【0056】
基準電圧Vrefaは直列に接続されている抵抗素子R3 ,R4 により分圧され、ノードND1 に分圧電圧Vrefbが発生される。分圧電圧Vrefbが第2の基準電圧として、npnトランジスタNT2 のベースに印加される。
なお、分圧電圧Vrefbの電圧値はnpnトランジスタNT2 のベース/エミッタ電圧VBE2 より高く設定されている。
【0057】
このため、基準電圧Vrefaと分圧電圧Vrefbの電圧差(Vrefa−Vrefb)は温度依存性がなく、npnトランジスタNT1 ,NT2 に流れる電流を等しくすれば、これらのnpnトランジスタのベース/エミッタ電圧も等しくなる。すなわち、(VBE1 =VBE2 )である。ここで、VBE1 はnpnトランジスタNT1 のベース/エミッタ電圧である。
【0058】
さらに、npnトランジスタNT1 ,NT2 のエミッタ電圧をそれぞれVa ,Vb とすると、その電圧差(Va −Vb )も温度変化に依存せず、一定に保持される。npnトランジスタNT1 に流れる電流をI0 とすると、電流I0 の電流値i0 は、次式で与えられる。
【0059】
【数4】
0 =(Va −Vb )/r …(4)
【0060】
すなわち、npnトランジスタNT1 に流れる電流I0 の電流値が内部抵抗素子Rに反比例する。
また、pnpトランジスタPT1 ,PT2 ,PT3 により構成されたカレントミラー回路により、電流I0 が出力端子TO に出力される。
【0061】
なお、本回路例においては、抵抗素子R1 ,R2 の抵抗値をr,r/2に設定したのは、常温時にnpnトランジスタNT1 ,NT2 に流れる電流がほぼ同じ電流I0 に保持するためであり、これに限定する必要はない。
【0062】
本回路例においては、基準電圧Vrefaと分圧電圧Vrefbとの電圧差(Vrefa−Vrefb)の値が大きいほど精度がよいが、電圧差には制限がある。以下、本実施形態における基準電圧Vrefaと分圧電圧Vrefbとの電圧差(Vrefa−Vrefb)の決め方および誤差について説明する。
【0063】
電圧差(Vrefa−Vrefb)を大きくとるために、常温時では基準電圧Vrefaおよび分圧電圧Vrefbは次式を満たすように設定されている。
【0064】
【数5】
2(Vrefa−Vrefb)+VBE=Vrefa …(5)
ここで、npnトランジスタNT1 とNT2 のベース/エミッタ電圧をともにVBEとする。
【0065】
例えば、常温時に基準電圧Vrefa=1.3V、VBE=0.7V、ベース/エミッタ電圧の温度特性は2mV/℃とする。さらに、電流I0 の電流値i0 =100μAとすると、抵抗素子R1 の抵抗値rはr=3kΩである。さらに、分圧電圧Vrefb=1.0V、(Vrefa−Vrefb)=0.3Vとなる。
【0066】
また、内部抵抗素子の温度特性を無視して、高温(50℃)および低温(−50℃)の二つの異なる条件において、npnトランジスタNT2 に流れる電流について計算結果を示す。
常温(25℃)時にnpnトランジスタNT2 に流れる電流値が100μAとすると、50℃の高温時に、npnトランジスタNT2 に流れる電流I2HT が約33μA、−50°の低温時に、npnトランジスタNT2 に流れる電流I2LT が約167μAと大きい。このように、npnトランジスタNT2 においては、高温時に、常温時の約倍の電流が流れ、低温時に常温状態に半分以下の電流が流れる。npnトランジスタNT1 ,NT2 のベース/エミッタ電圧VBEの差は約±18mVになる。
【0067】
本回路例においては、抵抗素子R1 に生じた電圧降下は(Va −Vb )=(Vrefa−Vrefb)=0.3Vであるので、ほぼ±6%の精度で出力電流I0 を得ることが可能である。
さらに、抵抗素子の温度特性を考えると、抵抗素子はポリシリコンにより構成され、通常の抵抗素子とは異なり、高温になると抵抗値が小さくなる、いわゆる負の温度特性を持つ。ただし、抵抗素子の温度特性はnpnトランジスタNT1 ,NT2 のベース/エミッタ電圧VBEの温度特性より小さいものである。
【0068】
上述したことを考慮すると、高温になると、抵抗素子R1 に生じた電圧降下は小さくなるが、抵抗素子R1 の抵抗値rも小さくなるので、npnトランジスタNT1 に流れる電流、すなわち、出力端子TO に出力される電流I0 の電流値が温度変化に依存して大きく変動することはなく、npnトランジスタNT2 のコレクタに流れる電流も上述した計算結果の33μA〜167μAより変化量が小さい。
【0069】
また、本例においては、電源電圧VCCが高い場合に出力電流I0 の精度が高いが、低電圧の場合、例えば、電源電圧VCCが3V以下の場合でも動作でき、上述したことにより、温度が大きく変化した場合でも、出力電流I0 の精度が±6%の範囲内に十分保持されている。
さらに、図1に示す回路においては、カレントミラー回路を構成するpnpトランジスタPT2 のコレクタから電流I0 が出力され、回路のループゲインが低く、発振防止用のキャパシタの容量が小さく、例えば、1〜2pF以下の程度でよく、ICチップの面積が小さくて済む。
【0070】
以上説明したように、本実施形態によれば、基準電圧VrefaをnpnトランジスタNT1 のベースに印加し、基準電圧Vrefaにより分圧して得られた分圧電圧VrefbをnpnトランジスタNT2 のベースに印加し、npnトランジスタNT1 ,NT2 のエミッタ間に抵抗素子R1 を接続し、npnトランジスタNT2 のエミッタを抵抗素子R2 を介して接地し、npnトランジスタNT2 のコレクタを電源電圧VCCの供給線1に接続し、npnトランジスタNT1 のコレクタをカレントミラー回路に接続するので、抵抗素子R1 の抵抗値に反比例した電流I0 がカレントミラー回路により出力され、低電圧時でも動作が保証され、かつ発振防止用の容量が小さくて済み、チップ面積を小さくすることができる。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電流供給回路によれば、低電圧回路、特に電源電圧VCCが3V以下の場合でも動作が保証され、広範囲にわたって用いられる電源電圧VCCに対応でき、安定した電流を発生できる。
さらに、本発明によれば、発振防止用の容量が小さくて済み、パターン面積が小さくでき、ICチップのコストを低減できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電流供給回路の一実施形態を示す回路図である。
【図2】ギルバート式ゲイン制御回路の回路図である。
【図3】従来の電流供給回路の一例を示す回路図である。
【図4】従来の電流供給回路の一例を示す回路図である。
【図5】従来の電流供給回路の一例を示す回路図である。
【図6】従来の電流供給回路の一例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 ,R2 ,R3 ,R4 …抵抗素子、PT1 ,PT2 ,PT3 …pnpトランジスタ、NT1 ,NT2 …npnトランジスタ、Tref …基準電圧入力端子、VCC…電源電圧、GND…接地電位、1…電源電圧VCCの供給線、2…接地線。

Claims (5)

  1. ベースが温度変化に依存性の無い第1の基準電源に接続された第1のトランジスタと
    ベースが前記第1の基準電源に連動して電圧が設定されるとともに温度変化に依存性の無い第2の基準電源に接続された第2のトランジスタと
    前記第1と第2のトランジスタのエミッタ間に接続された第1の抵抗素子と
    上記第2のトランジスタのエミッタと基準電位との間に接続されている第2の抵抗素子と、
    上記第1のトランジスタのコレクタに接続され、当該コレクタ電流に応じた電流を外部に出力する電流出力回路とを有する
    電流供給回路。
  2. 上記第2の基準電源電圧は上記第1の基準電源に基づき、抵抗素子で分圧して得た電圧である
    請求項1記載の電流供給回路。
  3. 上記第2の抵抗素子の抵抗値が上記第1の抵抗素子の抵抗値の半分に設定されている
    請求項1記載の電流供給回路。
  4. 上記電流出力回路はカレントミラー回路により構成されている
    請求項1記載の電流供給回路。
  5. 上記カレントミラー回路はウィルソンカレントミラー回路により構成されている
    請求項4記載の電流供給回路。
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