JPWO2003004139A1 - 固体材料の精製装置および精製方法 - Google Patents

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Abstract

材料の供給から結晶体の回収操作を回分または連続的に行うことが可能な、高効率でパーティクルなどの異物混入を防止できる固体の精製装置およびその精製方法を提供する。蒸発または昇華が可能な固体材料の精製装置において、ハウジングを有し、該ハウジング内に、回転可能な少なくとも1つずつの、気化用ローラおよび析出用ローラを備えることを特徴とする固体材料の精製装置。

Description

技術分野
本発明は、固体材料の精製装置および精製方法に関する。より詳しくは、気化部と固体析出部が、回転可能なローラで構成され、回分または連続的な操作が可能な、効率が良く、異物微粒子(パーティクル)の混入を防止できる、固体材料の精製装置および精製方法に関する。
背景技術
固体材料の一般的な精製方法としては、再結晶が挙げられる。また、固体材料が液化し蒸発可能な場合または固体材料が昇華可能な場合には、蒸留、昇華などの精製方法も用いられる。再結晶による精製では、高純度化が可能である。しかし再結晶では、連続的な結晶回収が困難である、回収された結晶に付着した溶媒の除去が困難な場合がある、などの問題がある。また昇華では昇華速度が遅い、連続的な結晶回収が困難である、などの問題がある。また、固体材料の蒸留では、実験室的にはクーゲル蒸留器などが利用できる。しかしこの蒸留では、結晶回収が困難である、回収時に装置を開放し結晶を掻き出す必要があるためパーティクルなどの異物混入が避けられない、必ずしも精製効率が高くない、などの問題がある。これらの精製方法において、高温下または沸点付近で分解を起こすような材料を、蒸留または昇華により精製する場合、常圧下よりも減圧下での操作が高純度化に有効である。しかし減圧下では、連続的または半連続的な結晶回収が困難である。したがって、蒸発または昇華可能な固体材料の精製において、固体材料を高純度かつ連続的に精製できる装置の開発が望まれている。
従来の工業的な昇華精製装置としては、特開平2−16166号公報に記載の装置が知られている。しかしこの装置では、昇華すべき固体の加熱が輻射伝熱であるため伝熱効率が低く、固体材料の単位質量あたりの必要熱量が多いため、エネルギー多消費型である。また、結晶を回収するドラムと該結晶を掻き取るブレード部材とが接触するため、発塵し回収された昇華精製顔料への異物混入を起こしやすい。さらに精製顔料の回収方法が非連続的であり、連続的な精製が困難である。また、人的操作が必須であること、回収時に系内を開放する必要があることからパーティクルなどの異物混入が避けられないため、高精製度を得ることが困難である。
一方、特開2000−93701号公報に記載されている昇華精製装置は、原料の供給、精製体の回収において連続的な操作が困難である。また、この装置は昇華せしめる材料に対する単位体積あたりの伝熱面積が小さく、処理能力が小さいという問題がある。さらに精製体の回収方法が非連続的であるため、人的操作が必須であること、および回収時に系内を開放する必要があることからパーティクルなどの異物混入が避けられず、高純度かつ高精製度の結晶を得ることが困難である。
本発明は、固体化合物で蒸発または昇華による精製が可能な材料を、熱的に安定な状態で高純度の結晶を生成させ、材料の供給から結晶体の回収操作を回分または連続的に一連の操作で行い、パーティクルなどの混入を防止できる、高効率な固体材料の精製装置およびその精製方法を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明は、蒸発または昇華が可能な固体材料の精製装置において、ハウジングを有し、該ハウジング内に、回転可能な少なくとも1つずつの、気化用ローラおよび析出用ローラを備えることを特徴とする固体材料の精製装置を提供する。この精製装置によれば、固体材料を高純度、かつ、高効率で精製できる。
ここで、前記気化用ローラと析出用ローラとの間隔が調整可能であることが好ましい。この態様により、精製する固体材料に適した2つのローラの位置が選択でき、精製効率が向上する。
また、前記気化用ローラおよび/または析出用ローラの表面が凹凸形状を有することが好ましい。この態様により、蒸発効率、昇華効率および析出効率が向上し、総合の精製効率が向上する。また特に気化用ローラの表面が凹凸形状を有することにより、固体材料の撹拌の効率が高くなり、蒸発または昇華が安定する。
また、前記気化用ローラおよび析出用ローラが、加熱可能および/または冷却可能であることが好ましい。この態様により、蒸発または昇華が安定かつ大量に行え、また析出の効率を高められ、総合の精製効率が向上する。
また、前記精製装置において、さらに、析出用ローラの近傍に掻き取り手段を備え、前記析出用ローラの表面と、掻き取り手段の先端部との間に間隙を有することが好ましい。この態様により、析出用ローラと掻き取り手段との摺動により発生するパーティクルの混入を防止できる。
さらに、前記ハウジングを加熱ヒータにより加温することにより、ハウジング内壁への結晶の付着を防止することが好ましい。この態様により、析出用ローラ以外への固体材料の析出が防止でき、総合の精製効率が向上する。
また、本発明は、固体材料の精製において、回転可能に設けられた気化用ローラの表面に付着した固体材料を回分または連続的に蒸発または昇華させ;前記蒸発または昇華させた材料を、回転可能に設けられた析出用ローラの表面に、回分または連続的に析出させ;前記析出用ローラの表面に析出した結晶を回分または連続的に、スクレイパで掻き取り;該結晶を回分または連続的に排出することを特徴とする固体材料の精製方法を提供する。この方法により、固体材料が高純度かつ高効率で精製可能となる。
発明を実施するための最良の形態
本発明においては、「蒸発または昇華」とは、固体材料が一度溶融し蒸発する場合(液相から気相への状態変化(沸騰を含む)を意味する「蒸発」)と固体材料が溶融せずに昇華する場合(固相から気相への状態変化を意味する「昇華」)をいうが、これらは明確に区別されるものではなく同時に起こる場合も含む。また、本明細書中で「気化用ローラ表面から蒸発または昇華」とは、固体材料が気化用ローラ表面から蒸発または昇華することをいうが、固体材料の表面および内部から固体材料が蒸発または昇華する場合を含む。
本発明における「気化用ローラ」とは、固体材料を蒸発または昇華させるためのローラをいい、「気化部」とは、気化用ローラを備える、固体材料を蒸発または昇華させるための装置の一部をいう。
本発明における「析出用ローラ」とは、固体材料を析出させるためのローラをいい、「固体析出部」とは、析出用ローラを備える、固体材料を析出させるための装置の一部をいう。固体析出部において、析出用ローラの近傍には掻き取り部が設けられることが好ましい。
本発明における「ハウジング」とは、精製装置の外壁(底壁、上壁、側壁)からなる装置の外枠形状を意味する。
本発明の精製装置は、ハウジング、気化部および固体析出部を備え、気化部および固体析出部に、それぞれ少なくとも1つの回転可能なローラを備える。すなわち、本発明における気化部および固体析出部は、それぞれが、回転可能な少なくとも1つのローラで構成される。したがって、気化部および固体析出部に、それぞれ1つずつのローラを設ける構造に限定されず、気化部および固体析出部に、それぞれ複数のローラを設けてもよい。また、気化部と固体析出部のローラを同数とする必要はなく、それぞれが異なるローラ数で構成されていてもよい。このような構成とすることで、気化用ローラは安定かつ定量に固体材料を蒸発または昇華させることができる。また析出用ローラには連続的に固体材料が結晶として析出する。また後述する掻き取り部は、この析出した結晶を連続して掻き取ることができる。
気化部の気化用ローラおよび固体析出部の析出用ローラの形状は、特に限定されず、例えば、筒状体、柱状体などが挙げられる。気化用ローラおよび析出用ローラの表面構造は、特に限定されない。これらのローラの表面には、溝などの凹凸を設けてもよい。凹凸の形状の例として、線状、螺旋状、波状および網状などが挙げられ、蒸発、昇華または析出に必要な表面積が増大する形状が好ましい。気化用ローラの表面に凹凸を設けることにより、蒸発または昇華させる固体材料が気化用ローラに付着(気化用ローラの表面形状の凹部に固体材料を搭載する場合を含む)し易く、また、伝熱面積が増大し蒸発または昇華が促進される。また析出用ローラの表面に凹凸を設けることにより、面積が増大し結晶の析出(付着)が促進される。さらに、昇華性材料の場合には、固体材料を効率良く撹拌することができ、その結果昇華が安定に進行する。また、これらのローラの(前記凹凸形状を除いて考えると)断面形状は、蒸発または昇華させるべき材料に応じて円形、多角形など自由に選定できるが、特に円形が好ましい。
気化用ローラおよび析出用ローラは加熱、冷却による温度調節が可能である構造が好ましい。ここで気化用ローラは加熱できる構造が特に好ましい。これらの構造としては、必要に応じて二重管構造、中空構造が採用できる。加熱源としては、電気ヒータ、スチーム、電磁誘導加熱などが挙げられる。冷却源としてはフロン、アンモニア、ブラインなどの冷媒、水などが挙げられる。通常は、装置全体の温度と圧力を調節することにより、蒸発量または昇華量を調整する。本発明では気化用ローラを直接加熱することで加熱効率が向上し材料を安定かつ大量に蒸発または昇華させることができる。また析出用ローラを加熱または冷却することで析出効率が向上する。ここで析出用ローラの温度を精密に制御できることが好ましい。これは結晶の析出速度を調節するためである。すなわち、析出用ローラは、ハウジング内の温度、または気化用ローラの温度に対して、やや低めに設定される。このとき析出用ローラを過剰に冷却すると微細な結晶が析出して、全体として結晶析出速度が低下する場合も考えられる。析出用ローラが所定の温度に保持されることにより、大きな結晶が成長しやすくなり、全体として結晶成長速度を向上させることができる。したがって、析出用ローラの温度は、気化用ローラの温度に対して、5〜50℃低く制御されることが好ましく、20〜30℃低く制御されることが特に好ましい。
また、気化用ローラおよび析出用ローラに回転を与える駆動方法および軸などのシール方法はその目的に応じて選定可能である。気化用ローラおよび析出用ローラの回転方向、回転速度は、それぞれ独立に制御できることが好ましい。さらに高純度化を目的とする場合、一般的なメカニカルシールなどでは発塵が大きくパーティクルなどの異物混入を防止できないため、マグネットドライブなどの駆動方法およびシール方法が好ましい。
気化用ローラおよび析出用ローラの材質は金属材料、セラミックス材料、硝子、フッ素樹脂など、蒸発、昇華、析出させるべき条件、耐腐食性などに応じて選定可能である。
本発明における気化用ローラおよび析出用ローラの配置としては、気化用ローラが後述するハウジングの下部に配置され、析出用ローラがその上方に配置されることが好ましい。析出用ローラは気化用ローラの斜め上方に配置されることが特に好ましい。この配置とすることで、連続的な固体材料の蒸発、昇華、析出が可能となり、高効率な精製が可能となる。また、気化用ローラと析出用ローラの配置(以下「ローラ間隔」という)は、相互の位置が調整可能であることが好ましい。ローラ間隔の調整方法としては、気化用ローラおよび析出用ローラをそれぞれ独立にハウジングに対して可動とし、最適な位置を選択できることが好ましい。また気化用ローラおよび析出用ローラのハウジングに対する位置が固定されている場合においては、ハウジングに分割可能な部分を設け、スペーサを挿入することでローラ間隔を調節してもよい。ハウジングの分割可能な部分の例としては、ハウジングに2つの係合するフランジを設け、このフランジ間にO−リングなどのシール部を設けた構造が挙げられる。この場合に前記フランジ間に適当な形状のスペーサを挿入することにより、ローラ間隔が広げられる。
上述した、気化用ローラおよび析出用ローラの、表面積、表面形状、回転速度、ローラ間隔ならびに温度を制御することにより、結晶の回収量(回収速度)が制御できる。また回収速度を調整することで、純度も制御可能である。本発明の精製方法はこの点で自由度が高く、実験室における少量の精製から工業的な大量の精製まで対応可能である。また本発明の精製装置は、蒸発条件、昇華条件、蒸気密度等の異なる材料の精製操作に好適である。
本発明の精製装置は、掻き取り手段(以下「掻き取り部」ともいう)を析出用ローラの近傍に備えることが好ましい。上記掻き取り手段は特に限定されず、スクレイパ、はけ(ブラシ)等が挙げられる。このうち掻き取り手段としては、スクレイパが特に好ましい。掻き取り部が設けられた場合には、その先端部と析出用ローラの表面との間に間隙を有することが好ましい。この間隙を設けることにより、掻き取り部と析出用ローラとが接触して発塵するパーティクルの混入が防止できる。析出用ローラと掻き取り部の先端部との間隙(距離)は、0.01〜30mmが好ましく、0.1〜10mmがより好ましい。この範囲の距離とすることで、精製度が向上する。また前記距離は調整できることが好ましい。距離の調整は、析出用ローラを動かして調整しても、掻き取り部を動かして調整してもよいが、掻き取り部を動かして調整することが好ましい。前記距離を調整できると、回収する固体材料の大きさを調整でき好ましい。前記掻き取り部の材質、特に先端部の材質は、耐腐食性等を考慮して選定され、金属材料、セラミックス材料、ガラス、フッ素樹脂等が好適に挙げられる。
本発明の精製装置は、固体排出部を有することが好ましい。固体排出部とは、析出した固体材料の結晶を回収し、装置外に排出する部分である。また固体排出部は前記掻き取り部の下方に設けられることが好ましい。これは、掻き取り部で析出用ローラから掻き取られた結晶が落下して固体排出部に導かれるためである。固体排出部は、析出した固体材料の結晶を貯蔵する貯蔵部と、貯蔵された結晶を排出する排出手段とを有することが好ましい。排出手段は、回分でまたは連続で結晶を排出できる手段であることが好ましい。排出手段としては、例えば、貯蔵部の下部に、上下に2個のバルブを備え、圧力が調整できるラインを備える槽が挙げられる。ただしこのバルブとは結晶が通過できる形式のバルブであり、ボール弁が例示できる。また固体排出部は冷却できることが好ましい。
本発明の精製装置は、ハウジングを加温する加熱ヒータを備えることが好ましい。この加熱ヒータでハウジング(特に上壁、側壁)を加温することにより、精製装置の固体析出部以外の内壁に結晶が付着することを防止でき、収率の低下を防止できる。この加熱ヒータは、特に精製装置の底面近傍に設けられることが好ましい。底面近傍に加熱ヒータを設けることにより、気化部全体を加熱でき、効率良く固体材料を蒸発または昇華させることができる。加熱ヒータの加熱源としては、電気ヒータ、スチーム、電磁誘導加熱などが挙げられる。
本発明の精製装置は、装置内を減圧する減圧手段を有することが好ましい。装置内を減圧にすることにより、熱的に不安定な固体材料の精製が可能となる。減圧手段としては、ハウジングに配管で接続された減圧装置が好ましい。この減圧装置は圧力調整機能を有することが好ましい。この減圧装置としては、油回転真空ポンプ等が例示できる。減圧装置を接続する配管は、ハウジングの任意の位置に設けられるが、固体排出部に設けることが特に好ましい。固体排出部に設けることにより、固体材料の蒸気が減圧装置への配管内に流入することを抑制できる。
本発明の精製装置は、固体材料の連続供給手段を有することが好ましい。連続供給手段を有することで、固体材料を連続して装置内に供給でき、供給にともなう精製装置の開放作業を廃止できる。またこれにともないパーティクルの混入が防止できる。連続供給手段としては、例えば、上下に2個のバルブを備え、圧力が調整できるラインを備える槽が挙げられる。この槽は加熱、保温できることが好ましい。固体材料を加熱して供給することにより、固体材料の蒸発または昇華の効率を向上できる。この場合に、固体材料は固体のまま供給してもよく、溶融状態で供給してもよい。
本発明で精製できる固体材料は、ある温度、圧力の条件下で、蒸発または昇華し、析出用ローラに固体として析出する固体材料であれば、特に限定されない。固体材料としては、無水フタル酸、ナフタレンなどの芳香族化合物;フッ素化ナフタレンなどのパーフルオロ芳香族化合物;多環キノン系顔料;キレート錯体化合物;フタロシアニン系色素化合物;As,I,Al,Sn,Pb,Znなどの単体が挙げられる。キレート錯体化合物としては、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム、アルミニウムアセチルアセトナート、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス−(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミンなどが挙げられる。
本発明の固体材料の精製方法は上述した精製装置を用いて、以下のように行う。すなわち、回転可能に設けられた気化用ローラの表面に付着した固体材料を回分または連続的に蒸発または昇華させる。蒸発または昇華させた材料は、回転可能に設けられた析出用ローラの表面に、回分または連続的に析出させる。析出用ローラの表面に析出した結晶を回分または連続的に、掻き取り部で掻き取り、結晶を回分または連続的に排出する。
上述の精製方法において、固体材料は、固体のまま精製装置に投入しても、溶融してから精製装置に投入してもよい。固体材料の精製装置への投入は、回分で行っても、連続で行ってもよい。この場合に、前述の連続供給手段を用いて、連続的に投入することが好ましい。固体材料の投入量は、気化用ローラの最下端が精製装置に投入された固体材料に没入する程度が好ましい。すなわち、精製装置の底部に溜まった固体材料は、気化用ローラには接触するが、気化用ローラの回転軸には接触しない量に制御されることが好ましい。これにより気化用ローラ表面からの蒸発または昇華が安定に行え、かつ、気化用ローラが溜まった固体材料を撹拌する効果が得られ好ましい。
次に本発明の精製装置を図1を参照して具体的に説明する。図1は本発明における精製装置の要部縦断面図(一実施例の模式図)である。
精製装置は、ハウジング1、気化部2、固体析出部3、掻き取り部4、固体排出部5および加熱ヒータ6を有する。気化部2、固体析出部3および掻き取り部4はハウジング1内に配置される。また固体排出部5はハウジング1に連続して設けられる。ハウジング1の下部には気化用ローラ22が配置され、気化用ローラ22の斜め上方に析出用ローラ32が配置される。ハウジング1は底壁10、側壁11および12、ならびに上壁13を備える。
気化部2は陥没部7により貯蔵部51から区割された空間で構成され、気化用ローラ22を備える。気化用ローラ22は、円筒状であり、気化用ローラ回転軸21を軸として回転する。気化用ローラ回転軸21は、ハウジング1の図示されない側壁で支持される。固体析出部3はハウジング1の上部空間で構成され、析出用ローラ32を備える。析出用ローラ32は、円筒状であり、析出用ローラ回転軸31を軸として回転する。析出用ローラ回転軸31は、ハウジング1の図示されない側壁で支持される。
掻き取り部4はスクレイパ41を備える。スクレイパ41はハウジング1の上壁13に固定されており、先端部42を有する。先端部42は析出用ローラ32に向かって設けられる。先端部42と析出用ローラ32とは、間隙を有して配置される。固体排出部は貯蔵部51と排出部53を備える。排出部53は貯蔵部51の下部に設けられる。貯蔵部51と排出部53との間には上部排出バルブ52が設けられる。排出部53の下部には下部排出バルプ55が設けられる。排出部53には圧力調整ライン54が設けられる。貯蔵部51は掻き取り部4の下方に、結晶誘導壁61に続いて、縮径して設けられる。
加熱ヒータ6は、ハウジング1の底壁10、側壁11および上壁13の近傍に設置される。なお、圧力調整ライン54に接続される減圧装置、連続供給部、ローラ駆動部(気化用、析出用)、気化用ローラ22の内部加熱装置、析出用ローラ32の内部温度調節装置は図示しない。
次に本発明の精製方法の詳細について、図1を用いて説明する。精製すべき固体材料の粗結晶である材料14は、図示されていない連続供給部を通して、ハウジング1に投入される。材料14の投入量は、気化用ローラ22の最下端が材料14に没入する程度とする。
ハウジング1の底壁10、側壁11および上壁13の近傍に設置された加熱ヒータ6により、底壁10、側壁11および上壁13は加熱される。底壁10が加熱されることにより、材料14が加熱され、蒸発または昇華する。また、側壁11および上壁13が加熱されることにより、蒸発または昇華した材料14が装置の内壁面への析出による回収率の低下を防止する。ここで側壁11および上壁13の温度は、気化部2(具体的には気化用ローラ22)よりも高く制御されることが好ましい。
気化用ローラ22は、図示しない駆動部により回転する。気化用ローラ22は回転して、その下部で材料14を気化用ローラ22の表面に付着させる。気化用ローラ22は図示しない内部加熱装置により加熱されている。気化用ローラ22の表面で加熱された材料14は蒸発または昇華する。気化用ローラ22は回転しているので、材料14は撹拌され、連続的に、安定(突沸などが起こらず)かつ大量に材料14を蒸発または昇華させることができる。
析出用ローラ32は、図示しない駆動部により回転する。また析出用ローラ32は気化部2(具体的には気化用ローラ22)に対してやや低温に制御される。具体的には析出用ローラ32の温度は、気化用ローラ22に対して、5〜50℃低く制御されることが好ましい。ただし、析出用ローラ32の温度は材料14の融点以下に制御されることが好ましい。気化用ローラ22を含む気化部2から蒸発または昇華した材料は、析出用ローラ32の表面で冷却されて、固化(結晶化)し析出する。析出用ローラ32は回転しているので、析出用ローラ32の表面には均一に結晶が析出する。結晶の析出速度は、装置内の圧力、気化部2の温度、析出用ローラ32の温度、気化用ローラ22の回転速度、析出用ローラ32の回転速度により調節される。
析出用ローラ32の表面に析出した結晶は、スクレイパ41の先端部42により掻き落とされる。析出用ローラ32は回転しているため、スクレイパ41によって結晶は連続的に掻き落とされる。また析出用ローラ32の表面には、一定量以上の結晶は付着しない。また、析出用ローラ32の表面とスクレイパ41の先端部42は接触していないので、これらの摺動により生じるパーティクルの混入が防止できる。
スクレイパ41で掻き落とされた結晶は落下し、結晶誘導壁61に沿って貯蔵部51へ導かれる。貯蔵部51に落下した結晶は、以下の方法で装置外に取り出される。まず通常運転時、すなわち結晶を貯蔵部51および排出部53に回収する工程では、上部排出バルブ52は開けておき、下部排出バルブ55は閉じておく。圧力調整ライン54に接続された減圧装置により、ハウジング1の内部の圧力が制御される。この工程では、掻き落とされた結晶は排出部53に貯蔵される。結晶を装置外に取り出す工程では、上部排出バルブ52を閉じ、圧力調整ラインを通して排出部53と装置外の圧力を均圧とし、下部排出バルブ55を開けることにより、結晶を装置外に取り出す。ただし均圧とする際には、不活性ガスを利用することが好ましい。結晶を装置外に取り出した後は、下部排出バルブ55を閉じ、必要に応じて排出部53の雰囲気を不活性ガスで置換し、圧力調整ラインを通して装置内の圧力と排出部53の圧力を等しくし、上部排出バルブ52を開けて、結晶を回収する工程に戻る。
不活性ガスとしては、窒素、アルゴンが例示できる。また圧力調整ラインにはフィルタを設けることが好ましい。フィルタを設けることにより、結晶へのパーティクルの混入が防止でき、かつ、パーティクルが圧力調整ラインを通って減圧装置に到達することを防止できる。ここでフィルタの目開きは細かいものが好ましく、具体的には0.1μm以下が好ましく、0.02μm以下がより好ましく、0.003μmが特に好ましい。
上述の結晶の装置外への排出作業は、気化部2での蒸発または昇華と、析出用ローラ32での結晶の析出を妨げない。したがって、連続的な精製操作が可能であり、精製効率が高い。また必要最小限の開放作業のみで結晶を装置外に取り出せることから、パーティクルの混入を抑制できる。
(実施例)
以下に本発明の精製装置を用いた精製方法を実施例を用いて説明する。
用いた精製装置は、図1に記載の構造を有している。ハウジング1の大きさは、気化用ローラ22の長軸方向が38cm、幅(紙面の左右方向)が43cm、高さが30cmのである。ただしこの大きさには上部排出バルブ52より下部は含まない。ハウジング1はステンレス鋼(SUS316)製である。気化用ローラ22の直径は15.8cm、その長手方向は15cmであり、材質はステンレス鋼(SUS316)製である。また、析出用ローラ32の直径は13.4cm、その長手方向は15cmであり、材質はステンレス鋼(SUS316)製である。気化用ローラ回転軸21と析出用ローラ回転軸31との間隔は15.6cm(両ローラの外周の最短間隔は1.0cm)である。
個別に言及しない限りは上述の精製装置を用い、以下の各試料の精製を行った。試料の精製純度は、ガスクロマトグラフ法により測定した。精製の条件、精製の結果(純度)を表1および2に示した。ただし以下の説明において、「系内圧力」とは、精製操作中のハウジング内の圧力を意味する。また、「材料加熱温度」とは、精製操作初期において固体材料を加熱するための温度を意味し、底壁10の温度を測定した。また、「加熱保持温度」とは、精製操作中期(初期の後の状態)において固体材料を所定温度に保持した温度を意味し、底壁10の温度を測定した。また、「ローラ加熱温度」とは、精製操作初期における析出ローラ32の温度を意味し、「ローラ保持温度」とは、精製操作中期における析出ローラ32の温度を意味する。また、ローラの回転速度の単位(rpm)は毎分の回転数を意味する。
(実施例1)
純度が96.1%の未精製なパーフルオロ(1,3,5−トリフェニルベンゼン)(以下「TPB」という。)の120gを、気化用ローラ22の下方に投入した。油回転真空ポンプと圧力調節器を用いて系内圧力を400Paとし、保持した。加熱ヒータで外部より加温し、材料加熱温度を165℃とした。その後、加熱保持温度を160℃とした。気化用ローラ22は、毎分20回転の回転速度で回転させ、回転方向は図1において時計回りとした。気化用ローラ22の温度は、材料加熱温度または加熱保持温度と同じ温度から、5℃高い温度の範囲で制御した。析出用ローラ32は、毎分3回転の回転速度で回転させ、回転方向は図1において反時計回りとした。ローラ加熱温度は115℃とし、ローラ保持温度も115℃とした。加熱を開始して数分後に析出用ローラ32に結晶が析出し始めた。加熱を開始してから4.5時間後に目的とする白色柱状結晶体の56gを回収した。回収された精製TPBの純度は99.96%であった。
(実施例2)
実施例1と同じTPBの120gを精製装置に投入した。系内圧力を133Paとした以外は、実施例1と同じ条件で精製を行った。加熱を開始してから3時間後に目的とする白色柱状結晶体の81gを回収した。回収された精製TPBの純度は99.91%であった。
(実施例3)
実施例1と同じTPBの150gを精製装置に投入した。加熱を開始してから数分後に析出用ローラ32の表面に結晶が析出し始めた。ここであらかじめ溶融した同じ純度の未精製TPBをポンプを用いて14.5g/hrの速度で気化用ローラの下部に供給し続けた。材料を連続的に供給した以外は実施例1と同じ条件で精製を行った。加熱を開始してから8.5時間後に目的とする白色柱状結晶体の123gを連続的に回収した。回収された精製TPBの純度は99.98%であった。
(実施例4)
精製装置に、表面に深さ5mmの螺旋状の溝を施して、固体が付着しやすい形状とした気化用ローラを装着した。実施例1と同じTPBの300gを精製装置に投入した。材料加熱温度および材料保持温度を145℃とし、系内圧力を13.0Paとした。その他は実施例1と同じ条件で精製を行った。加熱を開始してから8.5時間後に目的とする白色柱状結晶体の123gを回収した。回収された精製TPBの純度は99.98%であった。
なお、TPBの蒸気圧は、145℃において400Paであり、融点は152℃である。
(実施例5)
未精製なフッ素化ナフタレン(以下、「FNP」という。)の150gを、気化用ローラ22の下方に投入した。系内圧力は1333Paとした。材料加熱温度および加熱保持温度を105℃とし、ローラ加熱温度およびローラ保持温度を75℃とした。また気化用ローラ22は、毎分25回転の回転速度で回転させ、析出用ローラ32は、毎分5回転の回転速度で回転させた。回転方向は実施例1と同じ方向である。実施例3と同様に材料を連続的に供給した。加熱を開始してから7.5時間後に目的とする針状結晶体の108gを連続的に回収した。回収された精製FNPの純度は99.91%であった。
(実施例6)
純度が91.3%の未精製なパーフルオロ(2,4,6−トリフェニルトリアジン)(以下、「TPT」という。)の120gを、気化用ローラ22の下方に投入した。系内圧力は667Paとした。材料加熱温度および加熱保持温度を135℃とし、ローラ加熱温度およびローラ保持温度を105℃とした。また気化用ローラ22は、毎分20回転の回転速度で回転させ、析出用ローラ32は、毎分5回転の回転速度で回転させた。回転方向は実施例1と同じ方向である。加熱を開始してから6時間後に目的とする結晶体の89gを回収した。回収された精製TPTの純度は99.89%であった。
(実施例7)
未精製なフッ素化ビフェニル(以下、「FBP」という。)の200gを、気化用ローラ22の下方に投入した。系内圧力は1333Paとした。材料加熱温度および加熱保持温度を85℃とし、ローラ加熱温度およびローラ保持温度を55℃とした。また気化用ローラ22は、毎分20回転の回転速度で回転させ、析出用ローラ32は、毎分5回転の回転速度で回転させた。回転方向は実施例1と同じ方向である。実施例3と同様に材料を連続的に供給した。加熱を開始してから8.0時間後に目的とする針状結晶体の148gを連続的に回収した。回収された精製FBPの純度は98.7%であった。
(実施例8)
精製装置の、気化用ローラ22の表面と析出用ローラの表面との間隔を20mmに調整した。未精製なアントラセンの150gを、気化用ローラ22の下方に投入した。系内圧力は267〜400Paとした。材料加熱温度および加熱保持温度を210℃とし、ローラ加熱温度およびローラ保持温度を180℃とした。また気化用ローラ22は、毎分15回転の回転速度で回転させ、析出用ローラ32は、毎分5回転の回転速度で回転させた。回転方向は実施例1と同じ方向である。加熱を開始してから8.5時間後に目的とする針状結晶体の102gを回収した。回収された精製アントラセンの純度は99.95%であった。
(実施例9)
未精製なナフタレンの150gを、気化用ローラ22の下方に投入した。系内圧力は2667Paとした。材料加熱温度および加熱保持温度を85℃とし、ローラ加熱温度およびローラ保持温度を70℃とした。また気化用ローラ22は、毎分15回転の回転速度で回転させ、析出用ローラ32は、毎分5回転の回転速度で回転させた。回転方向は実施例1と同じ方向である。加熱を開始してから8.5時間後に目的とする白色針状結晶体の102gを回収した。回収された精製ナフタレンの純度は99.0%であった。
(実施例10)
実施例9と同じナフタレンの150gを精製装置に投入した。精製装置の、気化用ローラ22の表面と析出用ローラの表面との間隔を15mmに調整した以外は、実施例9と同じ条件で精製を行った。加熱を開始してから8.5時間後に目的とする白色針状結晶体の106gを回収した。回収された精製ナフタレンの純度は99.2%であった。
(実施例11)
精製装置に、表面に深さ5mmの螺旋状の溝を施して、固体が付着しやすい形状とした気化用ローラを装着した。未精製なトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(以下、「TQA」という。)の200gを、気化用ローラ22の下方に投入した。系内圧力は400Paとした。材料加熱温度および加熱保持温度を310℃とし、ローラ加熱温度およびローラ保持温度を280℃とした。また気化用ローラ22は、毎分15回転の回転速度で回転させ、析出用ローラ32は、毎分5回転の回転速度で回転させた。回転方向は実施例1と同じ方向である。加熱を開始してから8時間後に目的とする精製結晶体の113gを回収した。回収された精製TQAの純度は99.5%であった。
Figure 2003004139
Figure 2003004139
産業上の利用の可能性
本発明の固体材料の精製装置およびこの精製装置を用いた精製方法によれば、材料の供給から結晶体の回収操作を回分または連続的に一連の操作で行うことができる。これにより、高い効率で、高純度の固体材料が得られる。
すなわち本発明の精製方法は、一般的な精製方法として行われている蒸留や再結晶精製と比較して、高純度で精製が可能である。また本発明の精製装置は構造が簡素であり、装置内部に由来する不純物の混入が防止できる。また、装置全体の開放作業が不要であるためパーティクルの混入を防止できる。
本発明の精製方法は、電子材料、光学材料等の高度の精製と不純物の排除が要求される材料の精製方法として有用である。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明における精製装置の要部縦断面図(一実施例の模式図)である。
符号の説明
1:ハウジング、2:気化部、3:固体析出部、4:掻き取り部、
5:固体排出部、6:加熱ヒータ、7:陥没部、
10:底壁、11,12:側壁、13:上壁、14:材料、
21:気化用ローラ回転軸、22:気化用ローラ、
31:析出用ローラ回転軸、32:析出用ローラ、
41:スクレイパ、42:先端部、
51:貯蔵部、52:上部排出バルブ、53:排出部、
54:圧力調整ライン、55:下部排出バルブ、61:結晶誘導壁。

Claims (7)

  1. 蒸発または昇華が可能な固体材料の精製装置において、ハウジングを有し、該ハウジング内に、回転可能な少なくとも1つずつの、気化用ローラおよび析出用ローラを備えることを特徴とする固体材料の精製装置。
  2. 前記気化用ローラと析出用ローラとの間隔が調整可能であることを特徴とする請求項1に記載の固体材料の精製装置。
  3. 前記気化用ローラおよび/または析出用ローラの表面が凹凸形状を有することを特徴とする請求項1または2に記載の固体材料の精製装置。
  4. 前記気化用ローラおよび析出用ローラが、加熱可能および/または冷却可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の固体材料の精製装置。
  5. 前記精製装置において、さらに、析出用ローラの近傍に掻き取り手段を備え、前記析出用ローラの表面と、掻き取り手段の先端部との間に間隙を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の固体材料の精製装置。
  6. 前記ハウジングを加熱ヒータにより加温することにより、ハウジング内壁への結晶の付着を防止することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の固体材料の精製装置。
  7. 固体材料の精製において、
    回転可能に設けられた気化用ローラの表面に付着した固体材料を回分または連続的に蒸発または昇華させ、
    前記蒸発または昇華させた材料を、回転可能に設けられた析出用ローラの表面に、回分または連続的に析出させ、
    前記析出用ローラの表面に析出した結晶を回分または連続的に、掻き取り部で掻き取り、
    該結晶を回分または連続的に排出することを特徴とする固体材料の精製方法。
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