JPS5846322B2 - 結晶性成分の精製方法 - Google Patents

結晶性成分の精製方法

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JPS5846322B2
JPS5846322B2 JP56054368A JP5436881A JPS5846322B2 JP S5846322 B2 JPS5846322 B2 JP S5846322B2 JP 56054368 A JP56054368 A JP 56054368A JP 5436881 A JP5436881 A JP 5436881A JP S5846322 B2 JPS5846322 B2 JP S5846322B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、結晶性成分の精製方法に関するものである。
二成分以上、多くの場合、多成分の不純物を含む液から
目的物を分離精製することが必要な場合、蒸留、抽出管
種々の方法が採用されるが、結晶化精製方法も精製効果
の面からは優れた方法の一つである。
結晶化精製は液を冷却し、目的物のみを結晶として析出
させ、不純物を液相に残すものであり、液組成によって
異なるが、目的物が高い晶析温度を有するときは精製効
果の点で極めて有力な手段であり、例えば再結晶精製は
広い応用範囲を持ち、各方面で実施されている。
しかし、この方法は固−液系であるため、各種の制約が
あり、連続的に大量処理する場合、必ずしも有利な精製
方法であるとはいい難い。
例えば、冷却において外部から間接冷却する場合、伝熱
面に結晶が固着して熱効率を低下させ、ついには運転の
継続を不能にすることがある。
また、晶析において不純物を包蔵せず、沈降性および沢
過性の良好な結晶を析出させるための条件設定と制御が
困難である。
処理操作において、固−液の分離手段として種々の方法
が知られているが、いずれも基本的には回分処理であり
、高能率で、しかも設備費および運転費の低床な方法が
なく、さらに分離後においても乾燥および輸送の面から
固体を取扱う上での不利があり、設備面および操業面で
種々問題を残している。
かかる理由により、実際大規模の工業生産に結晶化精製
方法を適用するのは、蒸留や抽出の如き大規模処理に適
した精製方法では精製効果が期待できない場合にのみ限
られているといって過言ではない。
例えば、バラキシレンをキシレン混合物から分離する場
合、各異性体の近似した沸点によら蒸留法の適用は極め
て困難であるため、パラ体の著しく高い晶析温度を利用
する結晶化精製法が工業的に採用されているのは典型的
な例である。
これらの工業的実施に当り、結晶化精製法の一つの欠点
である固−液分離を回避する方法は既に提案されている
この方法は、析出した結晶を精製塔の下部において加熱
融解して目的物を液相で系外に取出す方法である。
具体的には(1)塔内を加圧状態に保ち、晶析処理後の
結晶濃度の高いスラリーを供給し、パルス手段を用いて
スクリーンを通して母液を抜取り、塔の下方を結晶の極
めて濃密な状態に保つ方法、(2)精製塔内にスクリュ
ーコンベア等の移送手段を設置し、結晶を下方に強制的
に移送する方法、(3)既に目的物の純度の高められた
液中に、系外の晶析部で析出させた結晶を少量づつ供給
し、該結晶を液中でゆるやかな攪拌下で沈降させる方法
等がある。
上記第1番目の方法は、結晶化精製法を高能率で実施さ
せることを可能にした点で有意義な方法であるが装置が
複雑であること、全還流操作が事実上行い得ないこと及
び下部で融解された液が還流液として上昇する際直上部
で直ちに降下結晶上に析出し、降下結晶に同伴して下部
に戻ることになり、還流による結晶精製効果が小さいと
いう欠点を有する。
第2番目の方法は、第1番目の方法の改良を目指し、結
晶の極めて濃密な状態を回避し、結晶間に連続せる液相
領域を提供し、還流効果を大きくするものであるが、結
晶を下部においてかなり緻密に保持する点で基本的には
第1番目の方法と同じであり、前記欠点を根本的に克服
するに至っていない。
第3番目の方法は、前二者の方法と異なり緻密な結晶層
を形成させず、結晶は液と十分向流接触し、且つ還流条
件を任意に設定できるため、極めて高純度の目的物を得
るに適した方法であるが、本方法の効果を十分発揮させ
るためには原料装入液中の目的物の純度を相当程度上げ
ておく必要があると共に、晶析部と精製融解部を分離し
、晶析速度をゆるやかにしなげればならず、単位処理量
に対し装置規模が著しく大きくなるという欠点を有する
本発明は、前記のごとき従来法の諸欠点を解消するため
になされたもので、竪型塔よりなる精製装置の適宜位置
に設けられた原料供給口より原料を供給し、該供給口よ
り上部にのみ冷却手段を設けて形成された冷却晶析部に
おいて前記原料を冷却して結晶を析出させ、該冷却晶析
部において析出して沈降する結晶と液とを前記冷却晶析
部に連通して形成された結晶精製部において向流接触さ
せて結晶を精製し、該結晶精製部の下部に連通し且つ加
熱手段を設けて形成された結晶融解部において精製され
た結晶を融解させ、融解された結晶は塔底より取出し、
結晶性成分の減少された母液は塔頂より排出させるに際
し、前記竪型塔の上下に連通して設置されている回転軸
に棒状体からなる攪拌翼を多数取付けた攪拌機の回転速
度を制御することにより、塔の上部は結晶をほとんど含
まない液相とすると共に温度勾配を小さく保ち、塔の中
央部および下部は融解部近辺の下端部を除き下方に向う
に従って高濃度となる結晶濃度を保持すると共に概ね塔
頂より排出される母液の温度から結晶融解温度まで連続
的に下方に向うに従ってほぼ直線的に上昇する温度勾配
を保持することを特徴とする結晶性成分の精製方法であ
る。
本発明者らの知見によれば、精製効果をあげるためには
、塔上部の冷却晶析部から塔下部の結晶融解部に至るま
での温度を比較的ゆるやかな勾配で変化させ、上方で析
出した結晶を自重により沈降させること、更に塔上部か
ら結晶融解部に至るまでの結晶の濃度を漸次高めるが、
結晶濃度の最高部分であっても流動性を維持することが
重要であることを知った。
このためには、結晶の比重は結晶と接する周囲の液の比
重より常に太き(、しかも比重差はできるだけ大きいこ
とが必要であると共に、塔内を適当な温度勾配となるよ
う保持する手段が必要となる。
比重差に関しては、結晶化精製の対象となる母液と結晶
においては殆んどの場合結晶の方が比重が太きいが、た
とえ比重差が小さい場合であっても、更に逆転している
ような場合であっても、低比重の適当な溶剤を添加すれ
ば解決できることが判明したので、さしたる問題ではな
い。
一方、適当な温度勾配を保持することに関しては、一般
に温度が高くなるに従い、物質の比重は小さくなるので
、上部を低温、下部を高温に保持する必要のある本発明
の対象となる系においては。
下部の高温側の液が上昇することになり、温度勾配が消
失する方向の作用が生じ、大きな問題となった。
しかるに、塔内の攪拌が、温度勾配に対し極めて大きい
影響のあることを知った。
即ち、上下に連通して設置された回転軸に棒状の翼を多
数とりつげた如き上下方向への結晶移送力を実質的に与
えず、同一平面内の攪拌を行いうる攪拌機を用いて攪拌
すれば、極めて容易に所望の温度勾配を保持することが
でき、そのうえ攪拌の程度を増すことにより、処理能力
の増大が可能であることが判明した。
この事実は、攪拌すれば温度勾配を消失させる作用が助
長されるであろうとの予想に反し、極めて驚ろくべきも
のであった。
例えば、第1図に示すように、円筒状の竪型塔1の適宜
の位置、例えば中段の原料供給口2と、該供給口2より
上部にのみジャケット部のごとき冷却手段3を設けて形
成させた冷却晶析部と、該冷却晶析部の下部に連通させ
て形成させた結晶精製部と、該結晶精製部の下部に連通
させかつ加熱手段4を設けて形成させた結晶融解部と、
塔頂部に設けた母液取出口5と、塔底部に設けた融解結
晶取出口6と、該竪型塔1の上下に連通して設けられて
いる回転軸7に多数取付けた棒状体からなる攪拌翼8を
備えた攪拌機とよりなる精製装置において、該攪拌機を
取外した装置を用いて該装置内にエタノール−ナフタリ
ン系のスラリーを供給し、上部を冷却、下部を加熱した
場合、無攪拌状態では定常状態が得られず、一定時間経
過した時点での塔内の温度分布は第2図のA線の如くな
り、時間の経過と共に高温領域が上部に広がってゆく傾
向が認められた。
この同一系内に上下方向への結晶移送力を実質的に与え
ない前記のごとき攪拌機を設置し、攪拌しながら定常状
態となったときの温度分布を測定した。
攪拌機を55r、pom。で回転させた場合を第2図の
B線、200 r、p、m。
で回転させた場合を第2図のC線で示す。
第2図は結晶化精製における全還流状態を示すものであ
るが、攪拌しない場合は、上部と下部に2分されそれぞ
れの部分でほぼ均一な温度を示し、中間で急激な温度変
化を示すことが認められ、か\る温度勾配では結晶の精
製効果は殆んど期待できないものである。
攪拌する場合は攪拌の程度によって異なるが、C線の如
く理想的なゆるやかな温度勾配を得ることができ、攪拌
の程度の弱いB線は攪拌しない場合よりも良好であるが
、下部における温度勾配は少なく冷却晶析部の上部に比
較的急激な温度分布が生じる。
これはジャケット冷却部に濃密な結晶ベッドが生威し結
晶の順調な降下が妨げられた結果結晶精製部における結
晶濃度が低下して結晶と母液との望ましい向流接触が行
なわれにくかったためである。
このように結晶と母液との望ましい向流接触を得るため
には、ゆるやかな温度勾配が必要でありこのような良好
な温度勾配を得るためには攪拌を相当強くする必要があ
ることが認められる。
第2図C線の如き温度勾配が保持できれば、塔の上部は
殆んど結晶を含まない液相であり、下方に向うに従って
結晶濃度が増大し、一方液に溶解している結晶性成分の
濃度も、その温度における飽和状態である故上部は低濃
度で下方に向うに従って高濃度となる。
結晶は強い攪拌により流動状態を呈しており、個々の結
晶は上下運動を繰り返し乍ら全体として降下しその間に
周囲の液と向流接触して結晶の溶解と再結晶が繰り返さ
れて結果的には多数の再結晶精製を行ったと同じ効果を
経て、遂には結晶融解部に達し融解されることになる。
本発明は上記知見に基づいてなされたものであり、以下
具体的に説明する。
本発明の対象となる結晶化精製装置は第1図に示すよう
なもので大別して冷却晶析部、結晶精製部及び結晶融解
部を竪型塔の上方から下方に向って連通した状態で具備
するものであるが、これらの各部には必ずしも明確な境
界が存在するものではなく、第2図C線において例を示
す如く、温度が低温側に属し、結晶性成分の母液に対す
る溶解度の小さい部分から結晶性成分の大部分が析出す
る範囲を冷却晶析部、結晶の融解析出が繰り返えされ、
温度が結晶性成分の融点に近づく範囲を結晶精製部、結
晶の大部分が融解し結晶濃度が零乃至著しく減少した部
分を結晶融解部と称するものである。
装入原料は竪型塔の適宜の位置から供給できるが、平衡
状態で観察すれば、供給口の上部が冷却晶析部/下部が
結晶精製部を形成することになる。
装入原料は冷却することにより精製目的物が結晶化し、
且つ結晶融解部において精製目的物が融解するものであ
ればいかなる組成であってもよく、結晶と母液との比重
差をとる必要があれば、低比重の溶剤を添加しておいて
もよい。
又、装入原料は液状のまXで供給しても十分な精製効果
が得られるので、予備晶析は不要であるが、既に一部結
晶が析出していても何ら支障はない。
更に低比重の溶剤の添加を行う場合は装入原料中への添
加の他、結晶精製部の適宜の位置から添加するようにし
てもよい。
精製装置の原料供給口よりも上部には、装入原料中の結
晶性成分の晶析に適した温度となるような冷却手段を設
ける。
冷却手段は晶析温度によって適宜の手段が選定されるが
、一般的には冷媒による間接冷却、母液の一部を気化し
て蒸発潜熱を利用する冷却、母液の一部を外部冷却手段
に導き循還して冷却する手段等が採用できる。
本発明においては、冷却部分における母液中の結晶性成
分の濃度が低くなっているので、器壁への結晶付着は殆
んど問題とならず、冷源のみを供給できるという通常の
晶析に比較して著しい利点を有する。
精製装置の上部にあって液の最上部から母液を系外に排
出する取出口を設ける。
取出口から排出される母液は当然冷却の程度によって異
なるが、装置内に存在する液のうち結晶性成分の溶解量
が最少の液であり、しかも結晶を殆んど含まないので目
的物の損失を最少限に止めることができる。
精製装置の下部には加熱手段を設ける。
加熱手段は結晶が融解するに足る熱を供給できればよく
、融解温度によって適宜の手段が選定される。
結晶性成分が融点において分解するような場合、又は融
点が高く融点まで加熱することが困難な場合は、母液と
結晶に対し相溶性があり、且つ結晶性成分との分離が例
えば蒸留等により容易に実施できる溶剤を結晶精製部の
適宜の位置から供給し、融解部の温度を結晶性成分と該
溶剤の適当な混合比率で示す融点に保持する。
このようにすれば、供給した溶剤の適当量は下方に降下
し、残部は母液と共に上昇し、融解部には実質的に結晶
性成分と溶剤のみからなる成分を目的物として保持する
ことができる。
精製装置の底部に取出口を設け、結晶融解部で融解した
目的物を系外に取出す。
精製装置内には、竪型塔の上下に連通して設置している
回転軸に棒状体からなる攪拌翼を多数取付けた形式の攪
拌機を設ける。
攪拌翼の断面形状は特に限定されないが、断面が円形、
矩形、三角形等の適当形状の棒状体が好ましく、更に該
棒状体の先端に器壁に付着する結晶の掻取刃や中間に直
交する棒状体を設置する等適宜付属物をとりつげること
もできる。
攪拌翼の先端は可及的に器壁に接近させておくことが好
ましい。
精製装置本体は竪型の円筒を使用するが、例えば冷却晶
析部における液の滞留時間を長くし、晶析条件を緩和す
る必要がある場合等においては冷却晶析部の内径を他部
より大きくする等の変形を行うことができる。
又円筒の長さは装入原料の組成と結晶性成分の物性、攪
拌の程度、生産性及び所望する純度等の種々の要因に支
配されるが、高純度にするには結晶精製部の長さを長く
すればよく、目的に応じ任意に設定できる。
かXる本発明の精製装置を用いた方法によれば、次の如
き利点を有する。
冷却晶析部において析出する結晶は、温度勾配の小さい
か又は存在しない晶析槽で析出する結晶よりもはるかに
良好な結晶ができ、しかも冷却面への結晶析出トラブル
はないので、晶析効果において有利である。
更に良好な結晶は自重により降下する際流動状態を保持
しているので、液との向流接触が十分行われ、多数の再
結晶を繰り返したのと同じ効果が得られ、小規模な装置
で極めて高い精製効果が得られる。
また、比重差の調整、温度条件、攪拌条件の設定等で精
製効果および生産性を調整する自由度が大きく、従来の
結晶化精製法が有していた不利を一挙に解決することが
でき、他の精製法と比較してなんら遜色のない精製法を
提供することができる。
さらに重要なことは、冷却晶析部が原料供給口より上部
にのみ形成されているので、原料供給口の下部にも冷却
手段をもち結晶層の存在下に外部から冷却するという前
出の第3番目の方法とは異なり、晶析は主として冷却晶
析部で行なわれ、該晶析結晶は塊を生じたりあるいは器
壁に付着することなく結晶精製部内を沈降するので、結
晶と液との向流接触が充分行なわれ、このため精製効果
が増大するだけでなく、結晶付着等によるトラブル等も
なくなる。
また、単に円筒内に攪拌機と冷却および加熱手段とを設
置するのみで、複雑な装置や機構は不必要であり、装置
の建設、操作、保守等の面でも有利である。
本発明の方法を他の方法、例えば特開昭47−2927
9号公報、英国特許第1275798号明細書に記載さ
れた発明と対比すれば、次のようなことがいえる。
特開昭47−29279号公報に記載された発明は内部
障害物を実質上台まない細長い精製帯域に原料を供給し
、冷凍帯域で結晶を精製させ、この結晶質相を変移手段
により精製帯域次いで融解帯域を通して結晶を精製する
方法および装置に関するものであるが、精製帯域の内部
に攪拌翼等の障害物を含まない点で本願発明と相異し、
また本願発明の攪拌翼の代りとなるべき他の手段を具備
しないので第2図のC線のごとき温度勾配は得られず、
A線に近い温度勾配が得られると推測される。
また、この発明で用いられる移送手段およびスクリーン
の濾過作用を技術的にみれば、精製室内の結晶層を圧密
状態に保持するものということができ、先に第1番目の
方法として紹介した方法と同じ効果を生ずるものともい
える。
英国特許第1275798号は先に第3番目の方法とし
て紹介したものであり、熱抽出手段をもつ回収、精製量
セクションに精製効果の大部分を受は持たせ、そこで十
分に予備精製された原料を竪型の純化セクション(本願
発明の結晶精製部に相当)に装入して高純度製品への仕
上げ精製を行うことを基本的な技術思想としており、そ
れを実現する上で連続的熱抽出の実施および逆混合減少
の抑止をするためいろいろな手段を講するものであるが
、熱抽出手段をもつ部分で大部分の精製を行う点で本願
発明と相異する。
そして、精製を行う上で必要な温度勾配を設けるためこ
の発明の方法は結晶層を熱抽出手段をもつ部分にも設け
るが、本発明方法はこの部分は結晶をほとんど存在させ
ない。
また、本願発明では、熱抽出手段をもたない部分で大部
分の精製を行うに当り、攪拌翼の回転速度を制御するこ
とにより局部的に生ずるバックミキシングを積極的に利
用して、理想的な温度勾配を保持するのに対し、この発
明の方法は連続的な熱抽出手段により温度勾配を設ける
ことを基本思想とするのであって、この熱抽出手段をも
たず、しかもバックミキシングを極度にきらう基本思想
からこれの生じることのない純化セクションにおいては
第2図のC線のごとき曲線は得られないといえる。
その他、先に第3番目の方法として紹介したとおりの相
異がある。
実施例 第2図に示す実験を行った装置とは内径を4倍大きくし
た装置を用いて、ナフタリンの晶析精製を行った。
原料ナフタリンは純度90%、不純物としてメチルナフ
タリンその他を含むもの(但し、ベンゾチオフェンを含
まない)を用いた。
攪拌機を17r、p、m、で回転させて、塔底加熱を開
始し、全還流状態で立ち上りを行ったところ、約6時間
で第2図のC線に近い温度勾配が得られた。
この回転数を保持して製品抜取りを開始したところ、純
度99.9%の精製ナフタリンが歩留り76%で322
時間以上継続して安定に生産された。
なお、上記回転数を5r、p、m、に下げて製品抜取り
を行ったところ単位時間当りの製品抜取り量は1/6以
下にまで低下し、歩留りは49%となった。
また、製品純度は次第に悪化して約24時間後には一時
的にではあるが80%近くまで低下して行き、最後は殆
ど運転不能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法を行なうために使用される精製装置
の一例を示す概略断面図であり、また第2図はエタノー
ル−ナフタリン系のスラリーを塔内で全還流状態で保持
したときの温度分布を示すグラフである。 1・・・・・・円筒状竪型塔、2・・・・・・原料供給
口、3・・・・・・冷却手段、4・・・・・・加熱手段
、5・・・・・・母液取出口、6・・・・・・融解結晶
取出口、7・・・・・・回転軸、8・・・・・・攪拌翼
、X・・・・・・冷却晶析部、Y・・・・・・結晶精製
部、2・・・・・・結晶融解部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 竪型塔よりなる精製装置の適宜位置に設けられた原
    料供給口より原料を供給し、該供給口より上部にのみ冷
    却手段を設けて形成された冷却晶析部において前記原料
    を冷却して結晶を析出させ、該冷却晶析部において析出
    して沈降する結晶と液とを前記冷却晶析部に連通して形
    成された結晶精製部において向流接触させて結晶を精製
    し、該結晶精製部の下部に連通し且つ加熱手段を設けて
    形成された結晶融解部において精製された結晶を融解さ
    せ、融解された結晶は塔底より取出し、結晶性成分の減
    少された母液は塔頂より排出させるに際し、前記竪型塔
    の上下に連通して設置されている回転軸に棒状体からな
    る攪拌翼を多数取付けた攪拌機の回転速度を制御するこ
    とにより、塔の上部は結晶をほとんど含まない液相とす
    ると共に温度勾配を小さく保ち、塔の中央部および下部
    は融解部近辺の下端部を除き下方に向うに従って高濃度
    となる結晶濃度を保持すると共に概ね塔頂より排出され
    る母液の温度から結晶融解温度まで連続的に下方に向う
    に従ってほぼ直線的に上昇する温度勾配を保持すること
    を特徴とする結晶性成分の精製方法。
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