JPWO2002096969A1 - 光硬化性・熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、各種樹脂接着層の形成や、プリント配線板製造用ソルダーレジスト、ビルドアップ工法によるプリント配線板の中間絶縁層等の形成に適した光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、及びそれを用いたプリント配線板に関し、さらに詳しくは、紫外線露光に対する感度が高く、アルカリ水溶液による現像性が良好で、さらに無電解金めっき耐性等の耐薬品性、機械特性、耐熱性、電気絶縁性等に優れた硬化塗膜を形成し得る光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、及びそれを用いたプリント配線板に関するものである。
背景技術
最近の半導体部品の急速な進歩により、電子機器は小型軽量化、高性能化、多機能化の傾向にあり、これらに追従してプリント配線板の高密度化が進みつつある。このようなプリント配線板に用いられるソルダーレジストは、従来、熱硬化性組成物や光硬化性組成物をスクリーン印刷法によってパターン形成し、転写部を熱硬化あるいは光硬化させる方法が一般的であったが、プリント配線板の高密度化に対応して、特開昭61−243869号に開示されているような現像型ソルダーレジストが主流になりつつある。
このような現像型ソルダーレジストは、プリント配線基板上にスクリーン印刷法、カーテンコート法、スプレーコート法、ロールコート法等によりレジストを全面塗布する塗布工程、接触露光を可能にするため有機溶剤を揮発させる仮乾燥工程、冷却し接触露光する露光工程、未露光部を現像により取り除く現像工程、充分な塗膜特性を得るための熱硬化工程を必要とする。これらの工程の中で、露光工程は、プリント配線板の種類によりネガフィルムを交換し、位置合わせをした後、真空引きし、露光するというような極めて煩瑣な工程である。従って、生産性向上、低価格化のためには露光工程の短縮が大きなファクターとなり、また、露光工程の短縮にはソルダーレジストの高感度化が大きく寄与する。このようなことから、汎用の電子機器に使用されるソルダーレジストについては、高感度化の要望が高くなっている。一般に、高感度化のためには多官能(メタ)アクリレート化合物を多量に添加することが考えられる。しかし、低分子量の多官能(メタ)アクリレート化合物を増量すると、感度は上がるが、接触露光時に必要な指触乾燥性(タックフリー性)が著しく低下し、硬化塗膜特性も低下するという問題がある。
一方、分析機器などの少量生産機種に使用されるプリント配線板の製造や、試作品のプリント配線板の製造に関しては、コンピューターからのCAD(Computer Aided Design)データにより、直接プリント配線板にレーザーで画像を描くレーザー・ダイレクト・イメージング工法に対応したソルダーレジストの要求がある。このようなレーザー・ダイレクト・イメージングに使用されるレーザー光は、ビーム径が5〜15μmであり、出力が数ワット程度である。このようなレーザー光をON−OFFさせながら5〜15μm幅でスキャンし、画像を描くため、1枚のプリント配線板をパターン形成する時間は、ソルダーレジストの感度に大きく依存する。このようなことから、レーザー・ダイレクト・イメージング用ソルダーレジストについては、汎用の接触露光による現像型ソルダーレジスト以上の高感度化が要求されている。
また、プリント配線板の高密度化は、接続部の面積を小さくし、接続信頼性を低下させる傾向がある。このようなことから、無電解金めっき等により、接続部を酸化し難くする必要がある。このような無電解金めっきは、高温のアルカリ性又は酸性のめっき浴に比較的長時間浸漬して行なわれるため、ソルダーレジストには高い耐薬品性が要求される。さらに、無電解金めっきでは、析出した金属粒子が徐々に大きくなるため、ソルダーレジストを横に拡げる応力が働き、無電解金めっき周辺のソルダーレジストが剥がれるという現象が発生し易くなる。このような無電解金めっきによるソルダーレジストの剥がれは、ソルダーレジストと銅箔の密着性及びソルダーレジストの弾性率に大きく依存する。一般的に、光硬化性を上げるために多官能(メタ)アクリレート化合物を増量すると、硬化塗膜の弾性率が高くなり、無電解金めっき耐性が低下するという問題がある。
さらに、プリント配線板用ソルダーレジストの場合、ICやLSI接続端子(パッド)間のソルダーレジストの厚みが、銅箔上に比べて厚くなる傾向がある。このように、ソルダーレジストは、エッチングレジストなどと異なり、厚みが異なった塗膜でも安定した解像性が得られる必要がある。また、高いはんだ耐熱性も当然に要求される。しかし、耐熱性を得るために芳香環を持った樹脂等を多く使用すると、樹脂自体の光吸収により、露光時のソルダーレジストの内部硬化性が低下し、厚膜形成時の解像性が低下するという問題がある。
本発明は、前記したような従来技術の問題を解決すべくなされたものであり、その基本的な目的は、硬化塗膜特性を低下させず、かつ、乾燥塗膜が接触露光を可能とする充分な指触乾燥性を有していると共に、高感度の光硬化性を有する光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を提供することにある。
さらに本発明の目的は、塗膜の膜厚変化に対しても安定した解像性を持ち、また無電解金めっき時に硬化塗膜の剥がれを生ずることがない光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、このような光硬化性・熱硬化性樹脂組成物から層間絶縁層及び/又はソルダーレジスト層が形成されてなるプリント配線板を提供することにある。
発明の開示
前記目的を達成するために、本発明によれば、(A)1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、かつ、カルボキシル基を有する重量平均分子量が2,000〜40,000、酸価が50〜250mgKOH/gの樹脂化合物、(B)1分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、かつ、カルボキシル基を有する重量平均分子量が300〜1,500の化合物、(C)光ラジカル重合開始剤、及び(D)エポキシ樹脂を含有することを特徴とする光硬化性・熱硬化性樹脂組成物が提供される。ここで、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基とメタクリロイル基を総称する用語であり、他の類似の表現についても同様である。
好適な態様においては、前記樹脂化合物(A)の一つの態様として、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基と2個以上のカルボキシル基を有する樹脂(a−1)に、1分子中に2個のエポキシ基を有する二官能エポキシ樹脂(a−2)を反応せしめて得られる樹脂が用いられる。
また、前記樹脂化合物(A)の他の好適な態様として、1分子中に2個のエポキシ基を有する二官能エポキシ樹脂(a−2)に、(メタ)アクリル酸(a−3)を反応させた後、四塩基酸無水物(a−4)を反応せしめて得られる樹脂が用いられる。より好ましくは、1分子中に2個のエポキシ基を有する二官能エポキシ樹脂(a−2)としては、ビスフェノールAジグリシジルエーテル又はビスフェノールFジグリシジルエーテルの水素添加物が用いられ、四塩基酸無水物(a−4)としては、脂環式の四塩基酸無水物が用いられる。
さらにまた、前記樹脂化合物(A)の他の好適な態様として、下記一般式(1)で表わされる多官能エポキシ樹脂(a−5)に、(メタ)アクリル酸(a−3)を反応させた後、多塩基酸無水物(a−6)を反応せしめて得られる樹脂が用いられる。
(式中、R1及びR2は水素原子又はメチル基を表わし、R3は水素原子又はグリシジル基を表わし、nは3〜9の数である。)
さらに、前記化合物(B)としては、1分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基と1個以上のアルコール性水酸基を有する化合物(b−1)に、多塩基酸無水物(b−2)を反応せしめて得られる化合物が好ましい。上記化合物(B)の配合量としては、前記樹脂化合物(A)100質量部に対して5〜100質量部であることが好ましい。
また、前記光ラジカル重合開始剤の好適な態様としては、下記一般式(2)で表わされる化合物が用いられる。
前記のような本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、高感度であり、塗膜の膜厚変化に対しても安定した解像性を持ち、また、乾燥塗膜の指触乾燥性や硬化塗膜の耐熱性、電気絶縁性等において優れた特性を保持していると共に、無電解金めっき時に硬化塗膜の剥がれを生じることがない。
そこで、さらに本発明によれば、前記光硬化性・熱硬化性樹脂組成物から層間絶縁層及び/又はソルダーレジスト層が形成されてなるプリント配線板が提供される。
プリント配線板の層間絶縁層及び/又はソルダーレジスト層の形成に本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を使用することにより、露光時間を短縮することが可能となり、生産性が向上し、電子機器類のコストダウンも可能となる。さらに、レーザーダイレクトイメージングを用いれば、ネガフィルムなどのフォトツールが不要となり、設計から製品化までの時間を短縮することが可能になり、試作品等の生産が容易になるという効果・利点が得られる。
発明を実施するための最良の形態
本発明に係る光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、前記のように、光ラジカル重合開始剤(C)及びエポキシ樹脂(D)と共に配合する光硬化性成分として、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、かつ、カルボキシル基を有する重量平均分子量が2,000〜40,000、酸価が50〜250mgKOH/gの樹脂化合物(A)と組み合わせて、1分子中に1個以上、好ましくは2個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、かつ、カルボキシル基を有する重量平均分子量が300〜1,500の化合物(B)を含有することを第一の特徴としており、それによって高感度化を達成すると共に、硬化塗膜の脆さを改善(弾性率を改善)し、無電解金めっき時の硬化塗膜の剥がれを防止するものである。
感度を上げるために従来用いられている1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する低分子量化合物は、感光性の(メタ)アクリロイル基の密度が高く、光反応性が高くなる。しかし、分子内での重合等も起こるため、高分子量化し難く、反応生成物は脆くなる傾向がある。これに対して、本発明では、(メタ)アクリロイル基を有する低分子量化合物に、熱硬化性のカルボキシル基を導入させることによって、光硬化で高分子量化しなかった光硬化性成分をポストキュア時に熱架橋させることにより、高分子量化させると同時に脆さを改善している。上記化合物(B)の重量平均分子量が300未満の場合、高分子量化する効率が悪く、また、沸点も低くなり、臭気が強くなるという問題を生ずるので好ましくない。一方、重量平均分子量が1,500を超えた場合、分子の自由度が下がり、光硬化性が低下するため好ましくない。
以下、本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物の各成分について詳しく説明する。
まず、前記した1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、かつ、カルボキシル基を有する重量平均分子量が2,000〜40,000、酸価が50〜250mgKOH/gの樹脂化合物(A)としては、従来公知の各種樹脂化合物を用いることができるが、前記化合物(B)と組み合わせて、相乗的に硬化塗膜の脆さを改善(弾性率を改善)するために好適な一つの態様においては、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基と2個以上のカルボキシル基を有する樹脂(a−1)に、1分子中に2個のエポキシ基を有する二官能エポキシ樹脂(a−2)を反応させて得られる樹脂が用いられる。このように、二官能エポキシ樹脂(a−2)を介して1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基と2個以上のカルボキシル基を有する樹脂(a−1)を連結して高分子量化させた樹脂を用いることにより、硬化塗膜の脆さを改善できると共に、現像前の乾燥塗膜の指触乾燥性を上げることができる。
前記1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基と2個以上のカルボキシル基を有する樹脂(a−1)としては、フェノールノボラック型又はクレゾールノボラック型エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を付加した後、多塩基酸無水物を反応させたカルボキシル基含有エポキシアクリレートや、アクリル酸共重合樹脂に部分的にグリシジルメタクリレートを反応させた樹脂などが用いられる。
一方、これらに反応させる1分子中に2個のエポキシ基を有する二官能エポキシ樹脂(a−2)としては、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、及びこれらの水素添加物、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルなどの公知慣用の二官能エポキシ樹脂が挙げられ、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
また、前記樹脂化合物(A)の他の好適な態様としては、1分子中に2個のエポキシ基を有する二官能エポキシ樹脂(a−2)に、(メタ)アクリル酸(a−3)を反応させた後、四塩基酸無水物(a−4)を反応させて得られる樹脂が挙げられる。この樹脂は、線状の高分子量樹脂となり、硬化塗膜の脆さを改善すると共に乾燥塗膜の指触乾燥性を上げるのに寄与する。
1分子中に2個のエポキシ基を有する前記二官能エポキシ樹脂(a−2)としては、前記のような公知慣用の二官能エポキシ樹脂が使用できるが、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(前記一般式(1)においてn=0、R1、R2=メチル基)の又はビスフェノールFジグリシジルエーテル(前記一般式(1)においてn=0、R1、R2=H)の水素添加物を用いることにより、耐熱性を低下させることなく、紫外線の透過性を上げ、高感度化させると共に厚膜硬化性を上げることができる。
前記四塩基酸無水物(a−4)としては、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−3,4,3′,4′−テトラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテル−3,4,3′,4′−テトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物などが挙げられるが、これらのなかでも、脂環式である5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物は、紫外線を吸収することがなく、またアルコール性水酸基と反応した時生成する遊離カルボン酸が脂肪族カルボン酸となり、アルカリ水溶液に溶解し易くなるため、より好ましい。
さらにまた、前記樹脂化合物(A)の他の好適な態様としては、下記一般式(1)で表わされる多官能エポキシ樹脂(a−5)に、(メタ)アクリル酸(a−3)を反応させた後、多塩基酸無水物(a−6)を反応せしめて得られる樹脂が挙げられる。
(式中、R1及びR2は水素原子又はメチル基を表わし、R3は水素原子又はグリシジル基を表わし、nは3〜9の数である。)
この樹脂は、主骨格が上記一般式(1)で表わされるnが3〜9の線状高分子であるため弾性率が低く、特に上記一般式(1)のR1,R2が水素原子であるビスフェノールF骨格の樹脂は、脆さを改善する効果がある。上記一般式(1)において、nが3未満の場合、一次分子量(硬化前の分子量)が小さく、官能基数も減ることから、高分子化し難くなり、また指触乾燥性も低下するので好ましくない。一方、nが9を越えた場合、一次分子量が大きく、現像性が得られなくなるので好ましくない。
前記多塩基酸無水物(a−6)としては、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、ドデセニル無水コハク酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、無水クロレンド酸などが挙げられる。これらの多塩基酸無水物は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
上記樹脂化合物(A)の重量平均分子量が2,000未満の場合、塗膜の強度が低下し、また、接触露光に必要な指触乾燥性が得られ難いので好ましくない。一方、重量平均分子量が40,000を越えた場合、アルカリ水溶液による現像が困難になるので好ましくない。また、上記樹脂化合物(A)の酸価が50mgKOH/g未満の場合、アルカリ水溶液による現像が困難になり、また、熱硬化性基が不足し、熱硬化後の塗膜特性が低下するので好ましくない。一方、酸価が250mgKOH/gを超えた場合、光硬化した後の耐現像性が得られ難くなるので好ましくない。
前記1分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、かつ、カルボキシル基を有する重量平均分子量が300〜1,500の化合物(B)としては、1分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基と1個以上のアルコール性水酸基を有する化合物(b−1)に、多塩基酸無水物(b−2)を反応せしめて得られる化合物を好適に用いることができる。
前記の1分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基と1個以上のアルコール性水酸基を有する化合物(b−1)としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレートなどの公知慣用の(メタ)アクリレート化合物や、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレートなどのモノエポキシ化合物の(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、及びこれらの水素添加エポキシ化合物の(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられるが、これらの中で、(メタ)アクリロイル基が2個以上ある化合物が高感度化にはより好ましい。これらの化合物は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
前記多塩基酸無水物(b−2)としては、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、ドデセニル無水コハク酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−3,4,3′,4′−テトラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテル−3,4,3′,4′−テトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、無水クロレンド酸などが挙げられる。これらの中で、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−3,4,3′,4′−テトラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテル−3,4,3′,4′−テトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物などの四塩基酸無水物が、感光基及び熱硬化基を増やすことができるので好ましく、さらに、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物などの脂環式の四塩基酸無水物は、光透過性、熱硬化性が良いことからより好ましい。これらの多塩基酸無水物は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
前記の1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、かつ、カルボキシル基を有する重量平均分子量が300〜1,500の化合物(B)の配合量としては、前記樹脂化合物(A)100質量部に対して、5〜100質量部、より好ましくは10〜70質量部の割合であることが好ましい。上記化合物(B)の配合量が5質量部未満の場合、光硬化性が低下するため、他の感光性化合物を添加する必要が生じるので好ましくない。一方、100質量部を超えた場合、接触露光に必要な指触乾燥性が得られ難くなり、また耐熱性等の塗膜特性が低下するので好ましくない。
前記光ラジカル重合開始剤(C)としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとベンゾインアルキルエーテル類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−[4−(4−ベンゾイルフェニルスルファニル)−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルファニル)プロパン−1−オン等のアセトフェノン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノアミノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1等のアミノアセトフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類又はキサントン類などが挙げられ、さらに、下記一般式(2)で表わされる化合物(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製の新規光ラジカル重合開始剤、以下CGI−325と略記する。)が挙げられる。
これらの中で、上記一般式(2)で表わされるCGI−325は、有機溶剤に難溶であるため指触乾燥性に優れた塗膜が得られること、プリント配線板製造に対して有用な300〜400nmの紫外線に対して少量で効率良くラジカルを発生し光重合させること、さらに熱硬化時やレーザー露光時の熱により昇華し難いことから、特に好ましい。
これら公知慣用の光ラジカル重合開始剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができ、また、第3級アミン類のような公知慣用の光増感剤の1種類又は2種類以上と組み合わせて用いることができる。
これらの光ラジカル重合開始剤(C)の配合割合は、前記光重合性成分(A及びB)100質量部に対して1〜30質量部が適当であり、好ましくは2〜25質量部である。光ラジカル重合開始剤の使用量が上記範囲より少ない場合、光硬化性が悪くなり、一方、多い場合は、ソルダーレジストとしての特性が低下するので好ましくない。
前記エポキシ樹脂(D)としては、公知慣用の各種エポキシ樹脂、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAのノボラック型エポキシ樹脂などのグリシジルエーテル化合物;テレフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステルなどのグリシジルエステル化合物;トリグリシジルイソシアヌレート、N,N,N′,N′−テトラグリシジルメタキシレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラグリシジルビスアミノメチルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジルアニリンなどのグリシジルアミン化合物など、公知慣用のエポキシ化合物が挙げられる。これらのエポキシ樹脂(D)は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
これらのエポキシ樹脂(D)の配合割合は、前記樹脂化合物(A)及び化合物(B)のカルボキシル基の合計量に対して、0.6〜1.8当量の割合であることが、熱硬化後の硬化塗膜の耐熱性、電気絶縁性、銅箔との密着性などの特性面から好ましい。
本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、硬化塗膜の密着性、硬度、はんだ耐熱性等の特性を上げる目的で、硫酸バリウム、タルク、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタンなどの公知慣用の無機充填剤を配合できる。これらの無機充填剤の配合割合は、前記樹脂化合物(A)100質量部当り、100質量部以下の割合が適当であり、好ましくは5〜100質量部である。上記範囲より多い場合、塗膜の強度の低下、感度低下などを生じるので好ましくない。
さらに、本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、公知慣用の着色顔料、着色染料、熱重合禁止剤、増粘剤、消泡剤、レベリング剤、カップリング剤等を配合できる。
さらに必要に応じて、潜在性の硬化触媒として、イミダゾール塩類や三フッ化ホウ素錯体、有機金属塩等を添加することができる。また、プリント配線板の回路、即ち銅の酸化防止の目的で、アデニン、ビニルトリアジン、ジシアンジアミド、オルソトリルビグアニド、メラミン等の化合物、又はこれらの塩を添加することができる。これらの化合物の配合割合は、前記樹脂化合物(A)100質量部当り20質量部以下の割合が適当であり、これらを添加することにより、硬化塗膜の耐薬品性や銅箔との密着性が向上する。
また、本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、組成物をコーティング方法に適した粘度に調整したり、感度をさらに上げるために、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて希釈剤を配合することができる。希釈剤としては、有機溶剤及び/又は反応性希釈剤を用いることができる。
有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の酢酸エステル類;エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素類;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤などが挙げられる。これらの有機溶剤は、単独で又は2種類以上の混合物として使用することができる。なお、有機溶剤の配合量は、塗布方法に応じた任意の量とすることができる。
反応性希釈剤の代表的なものとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等のヒドロキシアルキルアクリレート類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコールのモノ又はジアクリレート類;N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド等のアクリルアミド類;N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレート等のアミノアルキルアクリレート類;ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリス−ヒドロキシエチルイソシアヌレート等の多価アルコール又はこれらのエチレンオキサイド付加物もしくはプロピレンオキサイド付加物等の多価アクリレート類;フェノキシアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、及びこれらのフェノール類のエチレンオキサイド付加物もしくはプロピレンオキサイド付加物等のアクリレート類;グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート等のグリシジルエーテルのアクリレート類;及びメラミンアクリレート、及び/又は上記アクリレートに対応する各メタクリレート類などが挙げられる。
本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、回路形成されたプリント配線板にスクリーン印刷法、カーテンコート法、スプレーコート法、ロールコート法等の方法により塗布し、例えば約60〜100℃の温度で組成物中に含まれる有機溶剤を揮発乾燥(仮乾燥)させることにより、指触乾燥性に優れ、現像ライフの長い塗膜を形成できる。その後、パターンを形成したフォトマスクを通して選択的に活性光線により露光し、又は、コンピューターからのCADデータにより、直接プリント配線板にレーザーで画像を描くレーザー・ダイレクト・イメージング工法により露光し、未露光部を希アルカリ水溶液により現像してレジストパターンを形成でき、さらに、例えば約140〜180℃の温度に加熱して熱硬化させることにより、密着性、硬度、はんだ耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性、電気絶縁性、耐電食性に優れた絶縁塗膜が形成される。
上記希アルカリ水溶液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、アミン類などの希アルカリ水溶液が使用できる。
また、光硬化させるための照射光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ又はメタルハライドランプ、炭酸レーザーなどが用いられる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでないことはもとよりである。なお、以下において「部」及び「%」とあるのは、特に断りのない限り全て質量基準である。
合成例1
温度計、撹拌器、滴下ロート、及び還流冷却器を備えたフラスコに、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エピクロンN−680、大日本インキ化学工業社製、エポキシ当量=210)210部とカルビトールアセテート96.4部を量り取り、加熱溶解した。次に、重合禁止剤としてハイドロキノン0.1部と、反応触媒としてトリフェニルホスフィン2.0部を加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸72部を徐々に滴下し、酸価が3.0mgKOH/g以下になるまで、約16時間反応させた。この反応生成物を、80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物76.1部を加え、赤外吸光分析により、酸無水物の吸収ピーク(1780cm−1)が無くなるまで、約8時間反応させた。この反応液に、出光石油化学社製の芳香族系溶剤イプゾール#150 96.4部を加え、希釈した後、取り出した。
このようにして得られた2個以上のアクリロイル基とカルボキシル基を併せ持つ樹脂化合物(A)を含む反応溶液は、不揮発分65%、固形物の酸価78mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をA−1ワニスと称す。
合成例2
温度計、撹拌器、滴下ロート、及び還流冷却器を備えたフラスコに、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂エピクロンN−680 210部とカルビトールアセテート129.5部を量り取り、加熱溶解した。次に、重合禁止剤としてハイドロキノン0.1部と、反応触媒としてトリフェニルホスフィン2.0部を加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸72部を徐々に滴下し、酸価が3.0mgKOH/g以下になるまで、約16時間反応させた。この反応生成物を、80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物106.5部を加え、赤外吸光分析により、酸無水物の吸収ピーク(1780cm−1)が無くなるまで、約8時間反応させた。この反応液に、芳香族系溶剤イプゾール#150 143.4部を加え、希釈した。さらに、この反応溶液に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート1001、ジャパンエポキシレジン社製、エポキシ当量=475)75部をカルビトールアセテート25部に溶かしたワニス55.4部を、徐々に滴下し、酸価が安定になるまで、約12時間反応させた。
このようにして得られた2個以上のアクリロイル基とカルボキシル基を併せ持つ樹脂化合物(A)を含む反応溶液は、不揮発分60%、固形物の酸価79mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をA−2ワニスと称す。
合成例3
温度計、撹拌器、滴下ロート、及び還流冷却器を備えたフラスコに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の水素添加物(エピコートYX8000、ジャパンエポキシレジン社製、エポキシ当量=202)202.0部とカルビトールアセテート97.8部を量り取り、約90℃まで加熱した。次に、重合禁止剤としてハイドロキノン0.1部と、反応触媒としてトリフェニルホスフィン2.0部を加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸72.7部を徐々に滴下し、酸価が2.0mgKOH/g以下になるまで、約24時間反応させた。この反応溶液に、脂環式の四塩基酸無水物である5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物(大日本インキ化学工業社製、エピクロンB4400)88.0部を加え、赤外吸光分析により、酸無水物の吸収ピーク(1780cm−1)が無くなるまで、約8時間反応させた。この反応液に、芳香族系溶剤イプゾール#150 97.8部を加え、希釈した。
このようにして得られた2個以上のアクリロイル基とカルボキシル基を併せ持つ樹脂化合物(A)を含む反応溶液は、不揮発分65%、固形物の酸価102mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をA−3ワニスと称す。
合成例4
温度計、攪拌機、滴下ロート、及び還流冷却器を備えたフラスコに、エポキシ当量が800のビスフェノールF型エポキシ樹脂〔一般式(1)におけるnの平均値が5.0である。〕400部をエピクロルヒドリン925部とジメチルスルホキシド460部に溶解させた後、70℃で攪拌下、98.5%NaOH 81.2部を100分かけて添加した。添加後、さらに70℃,3時間反応させた後、減圧下で過剰なエピクロルヒドリンとジメチルスルホキシドを留去させた。得られた反応物にメチルイソブチルケトン750部を加えて溶解させた後、さらに30%NaOH水溶液 10部を加え、70℃で1時間反応させた。この溶液にイオン交換水200gを加え、水洗を行なった。この水洗作業を2回繰り返した後、油層を取り出し、メチルイソブチルケトンを減圧留去し、エポキシ当量が290のエポキシ樹脂を取り出した。
このエポキシ樹脂290部を、温度計、攪拌機、滴下ロート、及び還流冷却器を備えたフラスコに量り取り、カルビトールアセテート312.2部を加え、加熱溶解させた。次に、重合禁止剤としてハイドロキノン0.1部と、反応触媒としてトリフェニルホスフィン2.0部を加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸72.7部を徐々に滴下し、酸価が2.0mgKOH/g以下になるまで、約24時間反応させた。この反応生成物を、80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物106.5部を加え、赤外吸光分析により、酸無水物の吸収ピーク(1780cm−1)が無くなるまで、約10時間反応させた。
このようにして得られた2個以上のアクリロイル基とカルボキシル基を併せ持つ樹脂化合物(A)を含む反応溶液は、不揮発分60%、固形物の酸価71.8mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をA−4ワニスと称す。
合成例5
温度計、撹拌器、滴下ロート、及び還流冷却器を備えたフラスコに、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社油脂社製、PE−3A)200部に、重合禁止剤としてハイドロキノン0.1部と、反応触媒としてトリフェニルホスフィン1.0部を加え、さらに5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物40部とカルビトールアセテート26.7部を加え、赤外吸光分析により、酸無水物の吸収ピーク(1780cm−1)が無くなるまで、約8時間反応させた。
このようにして得られた1分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、かつ、カルボキシル基を有する化合物(B)を含む反応溶液は、不揮発分90%、固形物の酸価71mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をB−1ワニスと称す。
合成例6
常法に従ってクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量=210、1分子中に平均して4.5個のフェノール核残基を含有)1.05当量とアクリル酸1当量を反応させ、さらにイソホロンジイソシアネート0.89当量とペンタエリスリトールトリアクリレート0.79当量を反応させて得られる反応生成物を、カルビトールアセテートで希釈せしめて不揮発分を70%とした。このものは1分子当り平均してアクリロイル基を9.9個有する活性エネルギー線硬化性樹脂の溶液であった。以下、この樹脂溶液をエポキシウレタンアクリレートCと称す。
実施例1
合成例1及び合成例5で得られたA−1ワニス及びB−1ワニスを用いた以下の配合成分を、3本ロールミルにて練肉し、光硬化性・熱硬化性樹脂組成物の主剤1を得た。
主剤1
A−1ワニス 90部
B−1ワニス 28部
イルガキュアー 907 12部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製の光ラジカル重合開始剤)
フタロシアニングリーン 0.5部
ジシアンジアミド 0.3部
シリコーン系消泡剤 1部
硫酸バリウム 20部
シリカ 20部
微粉シリカ(増粘剤) 6部
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 8部
合計 185.8部
上記主剤1の硬化剤組成物として、合成例6で得られたエポキシウレタンアクリレートCを用いた以下の配合成分を、3本ロールミルにて練肉し、光硬化性・熱硬化性樹脂組成物の硬化剤1を得た。
硬化剤1
ペンタエリスリトールトリアクリレート 36部
メラミン 10部
エポキシウレタンアクリレートC 20部
フェノールノボラック型エポキシ樹脂 27部
(ダウ・ケミカル社製、DEN−438)
ビキシレノールジグリシジルエーテル 36部
硫酸バリウム 27部
カルビトールアセテート 40部
合計 196部
上記の主剤1組成物70質量部と、硬化剤1組成物30質量部を混合して、光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を得た。
実施例2
同様に、合成例2及び合成例5で得られたA−2ワニス及びB−1ワニスを用いた以下の配合成分を、3本ロールミルにて練肉し、光硬化性・熱硬化性樹脂組成物の主剤2を得た。
主剤2
A−2ワニス 90部
B−1ワニス 28部
イルガキュアー 907 12部
フタロシアニングリーン 0.5部
ジシアンジアミド 0.3部
シリコーン系消泡剤 1部
硫酸バリウム 20部
シリカ 20部
微粉シリカ 6部
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 8部
合計 185.8部
上記主剤2の硬化剤組成物としては、実施例1で調整した硬化剤1を用いた。
上記の主剤2組成物70質量部と、前記の硬化剤1組成物30質量部を混合して、光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を得た。
実施例3
同様に、合成例2、合成例3及び合成例5で得られたA−2ワニス、A−3ワニス及びB−1ワニスを用いた以下の配合成分を、3本ロールミルにて練肉し、光硬化性・熱硬化性樹脂組成物の主剤3を得た。
主剤3
A−2ワニス 40部
A−3ワニス 50部
B−1ワニス 28部
イルガキュアー 907 12部
フタロシアニングリーン 0.5部
ジシアンジアミド 0.3部
シリコーン系消泡剤 1部
硫酸バリウム 20部
シリカ 20部
微粉シリカ(増粘剤) 6部
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 8部
合計 185.8部
上記主剤3の硬化剤組成物としては、実施例1で調整した硬化剤1を用いた。
上記の主剤3組成物70質量部と、前記の硬化剤1組成物30質量部を混合して、光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を得た。
実施例4
同様に、合成例1及び合成例5で得られたA−1ワニス及びB−1ワニスを用いた以下の配合成分を、3本ロールミルにて連肉し、光硬化性・熱硬化性樹脂組成物の主剤4を得た。
主剤4
A−1ワニス 100部
B−1ワニス 25部
フタロシアニングリーン 0.6部
ジシアンジアミド 0.3部
シリコーン系消泡剤 2部
硫酸バリウム 20部
シリカ 20部
微粉シリカ(増粘剤) 6部
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 8部
合計 181.9部
上記主剤4の硬化剤組成物として、合成例6で得られたエポキシウレタンアクリレートCを用いた以下の配合成分を、3本ロールミルにて練肉し、光硬化性・熱硬化性樹脂組成物の硬化剤2を得た。
硬化剤2
エポキシウレタンアクリレートC 20部
メラミン 8部
フェノールノボラック型エポキシ樹脂ワニス 36部
(日本化薬社製、EPPN−201のカルビトール
アセテートカット品、不揮発分75wt%)
ビキシレノールジグリシジルエーテル 36部
硫酸バリウム 20部
CGI−325 7部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製の
光ラジカル重合開始剤)
微粉シリカ 2部
カルビトールアセテート 25部
合計 154部
上記の主剤4組成物70質量部と、硬化剤2組成物30質量部を混合して、光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を得た。
実施例5
同様に、合成例1、合成例4及び合成例5で得られたA−1ワニス、A−4ワニス及びB−1ワニスを用いた以下の配合成分を、3本ロールミルにて連肉し、光硬化性・熱硬化性樹脂組成物の主剤5を得た。
主剤5
A−1ワニス 70部
A−4ワニス 30部
B−1ワニス 25部
フタロシアニングリーン 0.6部
ジシアンジアミド 0.3部
シリコーン系消泡剤 2部
硫酸バリウム 20部
シリカ 20部
微粉シリカ(増粘剤) 6部
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 8部
合計 181.9部
上記主剤5の硬化剤組成物としては、実施例4で調整した硬化剤2を用いた。
上記の主剤5組成物70質量部と、前記の硬化剤2組成物30質量部を混合して、光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を得た。
比較例1
合成例1で得られたA−1ワニスを用いた以下の配合成分を、3本ロールミルにて練肉し、光硬化性・熱硬化性樹脂組成物の主剤6を得た。
主剤6
A−1ワニス 120部
イルガキュアー 907 12部
フタロシアニングリーン 0.5部
ジシアンジアミド 0.3部
シリコーン系消泡剤 1部
硫酸バリウム 20部
シリカ 20部
微粉シリカ(増粘剤) 6部
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 8部
合計 187.8部
上記主剤6の硬化剤組成物としては、実施例1で調整した硬化剤1を用いた。
上記の主剤6組成物70質量部と、前記の硬化剤1組成物30質量部を混合して、光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を得た。
比較例2
合成例6で合成したウレタンアクリレートCを用いた以下の配合成分を、3本ロールミルにて練肉し、光硬化性・熱硬化性樹脂組成物の硬化剤3を得た。
硬化剤3
ペンタエリスリトールトリアクリレート 48部
メラミン 10部
エポキシウレタンアクリレートC 20部
フェノールノボラック型エポキシ樹脂(DEN−438) 27部
ビキシレノールジグリシジルエーテル 36部
硫酸バリウム 25部
カルビトールアセテート 30部
合計 196部
前記の比較例1で用いた主剤6組成物70質量部と、上記の硬化剤3組成物30質量部を混合して、光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を得た。
性能評価:
(1)仮乾燥後の指触乾燥性
上記実施例1〜5及び比較例1、2で得られた各光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を、それぞれ銅張り基板上にスクリーン印刷で全面塗布し、熱風循環式乾燥炉を用い、80℃で30分間乾燥させた基板を作製し、その塗膜表面の指触乾燥性を以下の基準で評価した。
○: 全く、べた付きのないもの
△: ほんの僅かに、べた付きのあるもの
×: べた付きのあるもの
(2)感度
上記実施例1〜5及び比較例1、2で得られた各光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を、回路形成されたプリント配線板にスクリーン印刷でそれぞれ全面塗布し、熱風循環式乾燥炉を用い、80℃で30分乾燥した。これらの基板に、コダックNo.2のステップタブレットを当て、30mJ/cm2で露光し、スプレー圧2kg/cm2の1wt%Na2CO3水溶液で1分間現像し、塗膜が完全に除去されている段数を評価した。
上記実施例1〜5及び比較例1、2で得られた各光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を、回路形成されたプリント配線板にスクリーン印刷でそれぞれ全面塗布し、熱風循環式乾燥炉を用い、80℃で30分乾燥した。これらの基板にソルダーレジストパターンが描かれたネガフィルムを当て、露光量30mJ/cm2の露光条件で露光し、スプレー圧2kg/cm2の1wt%Na2CO3水溶液で1分間現像し、ソルダーレジストパターンを形成した。この基板を、150℃で60分熱硬化し、評価基板を作製し、以下の(3)はんだ耐熱性及び(4)無電解金めっき耐性の性能評価に供した。
(3)はんだ耐熱性
上記の評価基板に、ロジン系フラックスを塗布して、予め260℃に設定したはんだ槽に30秒間浸漬し、イソプロピルアルコールでフラックスを洗浄した後、目視によるレジスト層の膨れ・剥がれ・変色について評価した。
○: 全く変化が認められないもの
△: ほんの僅か変色等の変化があるもの
×: 塗膜の膨れ、剥がれがあるのもの
(4)無電解金めっき耐性
前記の評価基板を、市販の無電解ニッケルめっき液と無電解金めっき液を用いて、無電解金めっきを行なった。
このめっき後の評価基板について、粘着テープによるピールテストを行ない、レジスト層の剥がれについて評価した。
○: 全く変化が認められないもの
△: ほんの僅か剥がれの変化があるもの
×: 塗膜全体に剥がれがあるもの
(5)電気絶縁性
IPC B−25テストパターンのクシ型電極Bクーポンを用い、上記の条件で基板を作製し、このクシ型電極にDC500Vのバイアスを印加し、絶縁抵抗値を測定した。
これらの結果を、表1にまとめて示す。
表1に示される結果から明らかなように、本発明に係る実施例1〜5では乾燥塗膜の指触乾燥性、感度、及び硬化塗膜のはんだ耐熱性、無電解金めっき耐性、電気絶縁性において満足する特性を保持しているが(但し、実施例1の場合、他の実施例に比べ、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、かつ、カルボキシル基を有する樹脂化合物(A)が低分子量であり、また、光ラジカル重合開始剤の溶解度の影響により、指触乾燥性が他の実施例に比べて若干劣る)、樹脂化合物(A)のみを配合して化合物(B)を配合しなかった比較例1では感度が劣り、一方、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する低分子量化合物であるペンタエリスリトールトリアクリレートを多量に配合した比較例2では指触乾燥性に劣り、また無電解金めっき耐性にも劣っていた。また、一般式(2)で示される光ラジカル重合開始剤を使用した実施例4及び5では、光ラジカル重合開始剤の配合量を約1/3量に減らしたにも拘らず、感度が上昇した。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、高感度であり、塗膜の膜厚変化に対しても安定した解像性を持ち、また、乾燥塗膜の指触乾燥性や硬化塗膜の耐熱性、電気絶縁性等において優れた特性を保持していると共に、無電解金めっき時に硬化塗膜の剥がれを生じることがないため、プリント配線板製造用ソルダーレジスト、ビルドアップ工法によるプリント配線板の中間絶縁層等の形成に適している。本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物をプリント配線板の層間絶縁層及び/又はソルダーレジスト層の形成に使用することにより、露光時間を短縮することが可能となり、また、レーザーダイレクトイメージングを用いれば、ネガフィルムなどのフォトツールが不要となる。
Claims (9)
- (A)1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、かつ、カルボキシル基を有する重量平均分子量が2,000〜40,000、酸価が50〜250mgKOH/gの樹脂化合物、(B)1分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、かつ、カルボキシル基を有する重量平均分子量が300〜1,500の化合物、(C)光ラジカル重合開始剤、及び(D)エポキシ樹脂を含有することを特徴とする光硬化性・熱硬化性樹脂組成物。
- 前記樹脂化合物(A)が、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基と2個以上のカルボキシル基を有する樹脂(a−1)に、1分子中に2個のエポキシ基を有する二官能エポキシ樹脂(a−2)を反応せしめて得られる樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記樹脂化合物(A)が、1分子中に2個のエポキシ基を有する二官能エポキシ樹脂(a−2)に、(メタ)アクリル酸(a−3)を反応させた後、四塩基酸無水物(a−4)を反応せしめて得られる樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記1分子中に2個のエポキシ基を有する二官能エポキシ樹脂(a−2)が、ビスフェノールAジグリシジルエーテル又はビスフェノールFジグリシジルエーテルの水素添加物であることを特徴とする請求項2又は3に記載の組成物。
- 前記四塩基酸無水物(a−4)が、脂環式の四塩基酸無水物であることを特徴とする請求項3に記載の組成物。
- 前記化合物(B)が、1分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基と1個以上のアルコール性水酸基を有する化合物(b−1)に、多塩基酸無水物(b−2)を反応せしめて得られる化合物であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記化合物(B)の添加量が、前記樹脂化合物(A)100質量部に対して、5〜100質量部であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
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