JPWO2002094940A1 - プラスチゾル組成物及びそれを用いた成形品及び物品 - Google Patents

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Abstract

加熱時に化学反応により可塑剤(B)に対して非相溶性から相溶性へと変化する重合体(a1)を含む重合体微粒子(A)、可塑剤(B)及び加熱時に重合体(a1)と化学反応して重合体(a1)を可塑剤(B)に対して非相溶性から相溶性へと変化させる反応成分(C)を含有するプラスチゾル組成物。貯蔵安定性が良好で、加熱後は可塑剤のブリードアウトが無く、機械的物性に優れた成形品が得られる。

Description

技術分野
本発明は、プラスチゾル組成物及びそれを用いた成形品及び物品に関する。本発明は、特に、貯蔵安定性が良好で、加熱後は可塑剤のブリードアウトが無く、機械的物性に優れた成形品の得られるプラスチゾル組成物及びそのプラスチゾル組成物を用いて得られる成形品及び物品に関する。
背景技術
現在、ペーストレジンと称する、重合体微粒子が可塑剤に分散されたプラスチゾル組成物が、自動車用、床材用、壁紙用、鋼板用等のコーティング剤や、スラッシュ成形用、ディップ成形用、ローテーション成形用等の成形材料として様々な用途において工業的に汎用されており、特に重合体微粒子として塩化ビニル樹脂を用いた塩ビゾルが広く用いられている。
しかしながら、塩化ビニル樹脂は、低温で焼却すると有毒物質のダイオキシンが発生するなどの問題を有している。従って、このような問題点の無い塩ビゾルに替わるプラスチゾル組成物として、アクリル系樹脂を重合体微粒子として用いるアクリルゾルが提案されている。
例えば、特開平7−233299号公報には、アクリルゾル組成物に用いる重合体微粒子として、コア/シェル構造を有し、コア部分を可塑剤と相溶性、シェル部分を可塑剤と非相溶性とした粒子が開示されている。このような構造の粒子とすることによりゾル状態での貯蔵安定性を向上させ、かつ該ゾル組成物を塗布し、加熱してゲル化膜を形成した際に重合体微粒子のモルフォロジーが変化し、加熱後に得られる成形品の機械的物性を向上させたものが提案されている。
しかしながら、近年、プラスチゾル組成物を用いて得られる成形品の機械的物性の要求性能がさらに高くなっている。
そのような中で、特開平9−77950号公報には、ヒドロキシル基含有メタクリレートとそれ以外の共重合性モノマーからなる共重合体を含む重合体粒子を含有するアクリルゾルが提案されているが、このアクリルゾルを用いても、未だ十分な機械的物性を有する被膜は得られていないのが現状である。
このように、種々の構造を有する重合体微粒子を用いたアクリルゾルが提案されているが、塩ビゾルに替わる、機械的物性に非常に優れた非塩化ビニル系のプラスチゾル組成物はこれまでに得られていないのが現状である。
発明の開示
本発明は、上記の如き従来技術の問題点を解消し、焼却時に有毒なガス等が発生せず、貯蔵安定性が良好で、加熱後の成形品の機械的物性に優れる、新規なプラスチゾル組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、加熱時に化学反応により、可塑剤に対して非相溶性から相溶性へと変化する重合体を含む重合体微粒子を用いることによって、プラスチゾル組成物を加熱成膜して得られる被膜や成形品の機械的物性が大幅に向上することを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は、加熱時に化学反応により可塑剤(B)に対して非相溶性から相溶性へと変化する重合体(a1)を含む重合体微粒子(A)、可塑剤(B)及び加熱時に重合体(a1)と化学反応して重合体(a1)を可塑剤(B)に対して非相溶性から相溶性へと変化させる反応成分(C)を含有するプラスチゾル組成物及びそのプラスチゾル組成物を用いて得られる成形品及び物品を提供する。
発明を実施するための最良の形態
本発明に用いる重合体微粒子(A)は、加熱時に化学反応により可塑剤(B)に対して非相溶性から相溶性へと変化する重合体(a1)を含む粒子である。
なお、この重合体微粒子(A)は、プラスチゾル組成物用の重合体微粒子であることから、少なくとも室温において可塑剤(B)に対して非相溶性である。これは、重合体微粒子(A)と可塑剤(B)を配合してプラスチゾル組成物としたときの貯蔵安定性を得るために必要である。
本発明において、重合体(a1)の可塑剤(B)に対する相溶性の判断基準は、次に示す通りである。
重合体(a1)と可塑剤(B)を質量比100対100で混合し、これをガラス基板に塗布し、成膜して被膜を得た後、室温で24時間放置した被膜の表面を目視にて評価する。その結果、被膜の表面から可塑剤がブリードアウトしていない場合を「重合体(a1)は相溶性あり」とし、被膜の表面から可塑剤がブリードアウトしている場合を「重合体(a1)は相溶性なし」とする。
また、加熱時に化学反応により重合体(a1)が可塑剤(B)に対して非相溶性から相溶性へと変化するか否かの確認は、下記の判断基準に基づいて行う。
重合体(a1)と可塑剤(B)を質量比100対100で混合し、反応成分(C)を重合体(a1)中の反応性官能基と等モル配合し、これをガラス基板に塗布し、化学反応を伴う条件で加熱して被膜を得た後、室温で24時間放置した被膜の表面を目視にて評価する。その結果、被膜の表面から可塑剤がブリードアウトしていない場合を「重合体(a1)の相溶性変化あり」とし、被膜の表面から可塑剤がブリードアウトしている場合を「重合体(a1)の相溶性変化なし」とする。
なお、ここでいう「化学反応を伴う条件」とは、重合体(a1)と反応成分(C)の化学反応が進行するのに必要な条件を意味する。
該化学反応の進行割合は、通常は約40%程度以上であり、選択する重合体(a1)と反応成分(C)との組み合わせにより異なるものである。そのため、70〜80%程度に化学反応が進行させることが必要な場合もある。
また、該化学反応を進行させる条件も、選択する重合体(a1)と反応成分(C)との組み合わせにより異なるものであり、特定することはできない。
具体例としては、例えば、重合体(a1)としてエポキシ基を有する重合体を、反応成分(C)として求核体又は求電子体をそれぞれ選択して用いる場合においては、重合体(a1)と反応成分(C)の化学反応が約50%以上進行するように、反応条件を140〜180℃で10〜30分間とする。
なお、重合体微粒子(A)がコア/シェル構造等の複層構造である場合は、それぞれの層と同じ成分及び組成の単一構造である重合体を別途調製して、前記評価基準によって、それぞれの層について可塑剤に対する相溶性又は非相溶性を判断する。
重合体微粒子(A)を形成する重合体の種類は、重合体(a1)を含むものであれば特に限定されないが、プラスチゾル組成物を加熱して得られた被膜の焼却時に有毒なガスが発生しない重合体が好ましい。
重合体微粒子(A)の構成成分として使用可能な重合体としては、例えば、アクリル系重合体、スチレン系重合体、ブタジエン系重合体、酢酸ビニル系重合体等を幅広く用いることが可能である。また、それらの共重合体、例えば、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリル−酢酸ビニル共重合体等を用いることも可能である。これらの重合体は所望する被膜の性能や用途に応じて選択することができる。
その中でも、可塑剤との相溶性に優れかつ環境に対して負荷が低いことから、アクリル系重合体やアクリル−酢酸ビニル共重合体を用いることが好ましい。また、高いゴム弾性を必要とする場合には、スチレン−ブタジエン共重合体を単独で用いるかもしくはこれとアクリル系重合体又はアクリル−酢酸ビニル共重合体とを併用することが好ましい。
なお、本発明において、重合体微粒子(A)中に存在する重合体(a1)は、少なくとも1種の反応性官能基を有する重合体であればよく、必要に応じて2種以上の反応性官能基を有する重合体でもよい。
重合体微粒子(A)に含まれる重合体(a1)は、可塑剤(B)に対して非相溶性であり、かつ、加熱によって可塑剤に対して相溶性である成分へと化学変化するものである。
この重合体(a1)を含む重合体微粒子を用いれば、室温では可塑剤に対して非相溶性であることからプラスチゾル組成物の貯蔵安定性に優れ、また加熱時には重合体(a1)が非相溶性から相溶性に変化するため、非相溶である成分が被膜中に存在しなくなることによって、得られる被膜の可塑剤保持性が格段に向上し、機械的特性を大幅に向上させることが可能となる。
重合体(a1)としては、前記した各種の重合体を適用することができ、特に限定されないが、可塑剤に対する相溶性を化学変化させるために必要な反応性官能基を重合体(a1)中に導入することが容易であり、実用的であることから、アクリル系重合体であることが好ましい。
重合体(a1)の具体例としては、例えば、反応性官能基を有する化合物(a1−1)の単独重合体、又は反応性官能基を有する化合物(a1−1)と共重合可能な(a1−1)以外の化合物(a1−2)との共重合体を挙げることができる。
ここでいう反応性官能基を有する化合物(a1−1)としては、特に限定されるものではなく、少なくとも1種の反応性官能基を有する化合物であればよい。
反応性官能基を有する化合物(a1−1)の具体例としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有モノマー、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、メタクリル酸2−サクシノロイルオキシエチル−2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、メタクリル酸2−マレイノロイルオキシエチル−2−メタクリロイルオキシエチルマレイン酸、メタクリル酸2−フタロイルオキシエチル−2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸、メタクリル酸2−ヘキサヒドロフタロイルオキシエチル−2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸等のカルボキシル基含有モノマー、アリルスルホン酸等のスルホン酸基含有モノマー、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート等のカルボニル基含有(メタ)アクリレート類、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート類、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の環状エーテル基含有(メタ)アクリレート類、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート類、さらにアクリルアミド及びその誘導体として、例えば、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド等、さらにはウレタン変性アクリレート類、エポキシ変性アクリレート類、シリコーン変性アクリレート類等を挙げることができる。
これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。そこで、所望に応じて適宜選択して用いればよい。
本発明においては、それらのなかでも、エポキシ基含有モノマーやヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート類は、相溶性を変化させる反応を容易に起こさせることが可能であり、また容易に入手することができることから、工業的実用化の上で特に好ましい。
一方、共重合可能な(a1−1)以外の化合物(a1−2)としては、前記反応性官能基を有する化合物(a1−1)と共重合する化合物であれば特に限定されず、例えば、公知のアルキルメタクリレート及び/又はアルキルアクリレートモノマーを重合して重合体(a1)以外の重合体を製造すればよい。
化合物(a1−2)の具体例としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート等の直鎖アルキルアルコールの(メタ)アクリレート類、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の環式アルキルアルコールの(メタ)アクリレート類、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類等、公知のアルキルメタクリレート及び/又はアルキルアクリレートモノマーを挙げることができる。
これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、本発明に有用なモノマーは、上記のモノマーに限定されるものではない。
なお、本明細書中でいう(メタ)アクリレートとは、メタクリレート又はアクリレートを意味する。
本発明においては、その中でも、得られる被膜の機械的特性に優れることや容易に入手でき、工業的な実用化の上で有用であることから、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートを用いることが特に好ましい。
これらの公知のアルキル(メタ)アクリレートは、可塑剤との相溶性を考慮して適宜選択すれば、後述するコア重合体及びシェル重合体からなるコア/シェル型構造等の複層構造を有する重合体微粒子を製造するために用いるモノマーとしても使用可能である。
本発明に用いる重合体微粒子(A)は、必要に応じて前記重合体(a1)以外の重合体を含んでもよい。
重合体(a1)以外の重合体を得るには、前記した公知のアルキルメタクリレート及び/又はアルキルアクリレートモノマー等を適宜選択して重合すればよい。
本発明において、重合体(a1)の相溶性を化学反応により可塑剤に対して非相溶性から相溶性に変化させるための重合体(a1)と反応成分(C)との組み合わせは、特に限定されるものではなく、公知の化学反応を適用し、適宜選択して用いればよい。
例えば、工業的に利用する上での簡便性や生産性を考慮すると、エポキシ基と求核体又は求電子体との付加反応や、水酸基とイソシアネート類との付加反応等を利用することが好ましい。
具体的には、前者の付加反応の場合には、重合体(a1)として側鎖にエポキシ基を有する重合体を選択し、一方で反応成分(C)として求核体又は求電子体を選択したプラスチゾル組成物とするのがよい。
また、後者の付加反応の場合には、重合体(a1)として側鎖に水酸基を有する重合体を選択し、反応成分(C)としてイソシアネート類を選択したプラスチゾル組成物とするのがよい。
重合体(a1)において、反応性官能基を有する化合物の共重合量は、特に限定されないが、反応成分(C)との反応性に優れることから、5モル%以上であるのが好ましく、10モル%以上であるのがより好ましい。
一方、その上限値は、特に限定されないが、乳化重合における生産性の観点から80モル%以下であるのが好ましく、50モル%以下あるのがより好ましい。
また、重合体(a1)の可塑剤に対する相溶性を非相溶性へ化学変化させるための条件は、特に限定されるものではない。
具体的には、約数10〜数100℃程度の温度において、室温では可塑剤に対して非相溶性である重合体(a1)を何らかの化学反応を利用して可塑剤に対して相溶性へと変化させるものであれば、特に限定されない。
この化学反応を起こさせる温度は、プラスチゾル組成物の貯蔵安定性の点から、50℃以上であるのが好ましく、80℃以上であるのがより好ましい。また、プラスチゾル組成物の成膜と同時に化学反応を行わせることができるという観点から、この温度は200℃以下であるのが好ましく、160℃以下であるのがより好ましい。
本発明に用いる重合体微粒子(A)の粒子構造は特に限定されるものではなく、可塑剤との相溶性とゾル組成物の貯蔵安定性の両立を考慮して適宜選択すればよい。
この粒子構造の具体例としては、例えば、成分及び組成が均一である単一構造、コア重合体とシェル重合体の2層からなるコア/シェル型構造、3段階以上の層構造からなる多段階構造、あるいはこれらの各層を非常に薄くして連続的に近い組成変化を有するグラディエント型構造等の粒子構造を挙げることができる。
それらのなかでも、重合体微粒子の調製の容易さ等からみて、単一構造の重合体微粒子もしくはコア/シェル型構造の重合体微粒子が好ましい。
また、本発明においては、重合体微粒子(A)の最外層が重合体(a1)で構成されてなる粒子であることが、プラスチゾル組成物の貯蔵安定性の点から好ましい。
具体的には、例えば、重合体微粒子の構造が、単一構造である場合には、重合体(a1)単独で構成されてなる重合体微粒子とすればよく、2層以上の複層構造である場合には、コア部を可塑剤に対して相溶性とし、少なくとも最外層が重合体(a1)で構成されてなる重合体微粒子とすればよい。
なお、重合体微粒子(A)の粒子の態様は特に限定されず、一次粒子であっても、一次粒子が二次以上の高次構造をとる態様であってもよく、用途と要求に応じて粒子構造を設計すればよい。
具体的には、一次粒子が弱い凝集力で凝集した二次粒子、一次粒子が強い凝集力で凝集した二次粒子、一次粒子が熱により相互に融着した二次粒子等の二次構造をとることも可能である。また、これらの二次粒子に対してさらに顆粒化などの処理によってより高次な構造をもたせてもよい。特に、重合体微粒子の粉立ちを抑制したり、流動性を高める等の作業性の改善、重合体微粒子の可塑剤に対する分散状態を改質する等の物性の改善等を図る場合には、高次な構造の重合体微粒子(A)としてもよい。
本発明で用いる重合体微粒子(A)の製造法は、特に限定はなく、公知の方法で得ることができる。具体的には、例えば、水系媒体中における乳化重合、シード乳化重合、ソープフリー重合、懸濁重合、微細懸濁重合などの重合技術を用いて製造することが可能である。また、水系媒体中での重合でなくても、有機媒体中での分散重合あるいは水/有機混合媒体中での分散重合、さらには有機媒体中での沈殿重合なども利用可能である。また、目的に応じて、これらの重合技術を複数組み合わせた複合的な重合技術を用いることも可能である。
なかでも、コア/シェル型粒子などの粒子構造を制御したい場合には、乳化重合、シード乳化重合、ソープフリー重合を用いることが実用的である。これらの手法は、また得られる重合体微粒子の分子量が高く、得られる被膜の物性が良好になる点などからも好ましい。また、微細懸濁重合も、比較的容易に比表面積が最適範囲にある重合体微粒子が得られる点や、重合後のアルカリ加水分解などの後処理により、重合体微粒子(A)にコア/シェル構造を導入できる点などから好ましい。
これらの重合技術により得られる重合体分散液から重合体を回収する方法としては、特に限定されるものではなく、噴霧乾燥法(スプレードライ法)、凝固法、凍結乾燥法、遠心分離法、濾過法などを広く利用することができる。なかでも、噴霧乾燥法は粒子の性状を制御しやすい点や生産性などの点で優れている。
本発明で用いる可塑剤(B)は、特に限定されるものではなく、公知の可塑剤を用いることができる。可塑剤(B)の具体例としては、例えば、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル等のフタル酸ジアルキル系、フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸アルキルベンジル系、フタル酸アルキルアリール系、フタル酸ジベンジル系、フタル酸ジアリール系、あるいはアルキル硫酸エステル系、リン酸トリクレシル等のリン酸トリアリール系、リン酸トリアルキル系、リン酸アルキルアリール系、さらには安息香酸エステル系、アジピン酸エステル系、ポリエステル系、エポキシ化大豆油等の大豆油系、液状ポリマー系等の可塑剤が挙げられる。これらの可塑剤は、それぞれ単独で用いてもよく、目的に応じて2種以上を混合して用いてもよい。
これらは、それぞれの可塑剤が有する特性、すなわち、耐寒性、難燃性、耐油性、低粘度、低チキソ性等を適宜選択し、所望するプラスチゾル組成物を得ることができる。なかでも、フタル酸エステル系、アルキル硫酸エステル系、又はポリエステル系可塑剤は、商業的に安価で入手しやすく、また作業性などの点でも実用的であることから好ましい。
本発明に用いる反応成分(C)は、加熱により重合体微粒子(A)中の重合体(a1)の側鎖に存在する反応性官能基と化学反応して、重合体(a1)を可塑剤(B)に対して非相溶性から相溶性に変化させるために必要な成分である。
反応成分(C)は、重合体(a1)の側鎖に存在する反応性官能基と化学反応する成分であれば特に限定されるものではないが、なかでも、得られる被膜の可塑剤保持性に優れることから、単官能化合物を用いることが好ましい。
反応成分(C)の具体例としては、例えばカルボン酸類、2級アミン類、チオール類等の求核体又は求電子体や、イソシアネート類等を挙げることができる。
具体的には、例えば、反応性官能基としてエポキシ基を有する重合体(a1)を含む重合体微粒子(A)を用いる場合には、エポキシ基と化学反応する反応成分(C)として求核体又は求電子体を用いればよい。
この求核体又は求電子体としては、特に限定されるものではないが、エポキシ基との反応性の観点から、カルボン酸類、2級アミン類、チオール類を用いることが好ましく、その中でも、2−エチルヘキサン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸、オレイン酸、イソステアリン酸等の高級脂肪酸類、ジブチルアミン、ジ−(2−エチルヘキシル)アミン等の2級アミン類等は特に好ましい。
また、反応性官能基として水酸基を有する重合体(a1)を含む重合体微粒子(A)を用いる場合には、水酸基と化学反応する反応成分(C)としてはイソシアネート類を用いることが好ましい。このイソシアネート類としては、特に限定されるものではないが、プラスチゾル組成物の貯蔵安定性の観点から、イソシアネート基をブロック化剤で保護したブロックイソシアネート類を用いることが好ましい。
さらに、本発明においては、重合体(a1)の側鎖に2種以上の反応性官能基と、2種以上の反応成分(C)を含むプラスチゾル組成物であってもよい。
具体的には、重合体(a1)中に反応性官能基としてエポキシ基と水酸基が存在している重合体微粒子(A)、可塑剤(B)、及び反応成分(C)としてカルボン酸類、2級アミン類、チオール類又はイソシアネート類が存在するプラスチゾル組成物としてもよい。
このようなプラスチゾル組成物は、化学反応を伴う条件で加熱すると、重合体微粒子(A)の反応性官能基として存在するエポキシ基と反応成分(C)であるカルボン酸類が付加反応して水酸基が生成される。そこで、その生成された水酸基を、重合体微粒子(A)中に存在するイソシアネート類と化学反応される反応成分(C)として利用してもよい。
なお、本発明のプラスチゾル組成物には、必要に応じて、重合体(a1)成分と反応成分(C)との反応を促進するために反応触媒の添加や、ブロックイソシアネート類を用いる場合には解離触媒の添加等を適宜行ってもよい。
本発明のプラスチゾル組成物には、その用途に応じて、各種の添加剤もしくは添加材を配合することができる。たとえば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、バライタ、クレー、コロイダルシリカ、マイカ粉、珪砂、珪藻土、カオリン、タルク、ベントナイト、ガラス粉末、酸化アルミニウム等の充填材、酸化チタン、カーボンブラック等の顔料、さらにミネラルターペン、ミネラルスピリット等の希釈剤、さらに消泡剤、防黴剤、防臭剤、抗菌剤、界面活性剤、滑剤、紫外線吸収剤、香料、発泡剤、レベリング剤、接着剤等を任意に配合することができる。
次に、本発明の成形品及び物品について説明する。
本発明の成形品は、前記プラスチゾル組成物を加熱成形して得られる成形品である。ここでいう成形方法は、特に限定されず、例えば、ディップ成形法、スラッシュ成形法、回転成形法、注型成形法、浸漬成形法等、公知の方法で成形すればよい。
成形品の具体例としては、例えば、フェイクレザー、フィルム、手袋、玩具、雑貨、工業部品、電気絶縁部品、自動車用内装材等が挙げられる。
また、本発明の物品は、前記プラスチゾル組成物を加熱して得られる被膜を有する物品である。
ここでいう被膜を有する物品としては、具体的には、例えば、自動車用部材に対して、前記プラスチゾル組成物を、アンダーシーリング材として、フードライティング接着剤として、シル保護コンパウンドとして、スポット溶接ペーストとして、及び他の接着剤用途に使用したものを挙げることができる。また、前記プラスチゾル組成物を包装工業においてコンテナクロージャーのための封止剤として使用した王冠コルク、シーム封止剤として用いた錫缶等を挙げることができる。
さらに、前記プラスチゾル組成物は、壁装材、床仕上げ材、接着剤として使用した合わせガラス等、他の多くの工業的用途に使用することもできる。
本発明の物品を得るために用いるプラスチゾル組成物の被塗物への塗布方法としては、特に限定されず、例えばナイフコーター法、コンマコーター法、グラビア印刷法、ロールコーティング法、ロータリーシルク印刷法、リバースコーター法、スプレー塗装法、スクリーンコート法等の公知の方法を挙げることができる。
以下、本発明を実施例によりさらに説明する。例中の部は、質量部を示す。また、実施例中の評価は下記方法により行った。
[粘度]
得られたプラスチゾル組成物を、恒温水槽中で25℃となるよう温度調整し、BM型粘度計(東機産業(株)製、ローターNo.3)を用いて、回転数6rpmで粘度を測定した(単位:Pa・s)。
[貯蔵安定性]
プラスチゾル組成物を30℃の恒温室にて保温貯蔵し、1週間後に取り出して再び粘度を20℃の条件下に測定した(東機産業(株)製BM型粘度計、ローターNo.3、回転数6rpm)。プラスチゾル組成物の増粘率を下記式により計算し、下記の基準により貯蔵安定性を評価した(単位:%)。
{(貯蔵後の粘度/初期の粘度)−1}×100(%)
◎:40未満
○:40以上60未満
△:60以上100未満
×:100以上
[可塑剤保持性]
プラスチゾル組成物をガラス板上に塗布した試験片を加熱し、ゲル化して得られる被膜を、室温まで冷却して24時間放置した後、目視による評価を行った。
○:被膜の表面に可塑剤のブリードアウトは見られず、可塑剤保持性は良好である。
×:被膜の表面に可塑剤のブリードアウトが見られる。
[強度]
得られた被膜をガラス板から剥離し、JIS K−7113の手法に従い、ダンベル形状3号形に裁断して試験片とし、テンシロン測定器により被膜の強度を測定した(単位:MPa)。なお、試験速度は200mm/分、ロードセル定格980N、測定時の環境温度は25℃であった。
[ゴム弾性]
プラスチゾル組成物をガラス板の上に2mm厚に塗布し、加熱してゲル化させ、均一な塗膜を得た。これを、100mm×15mmに裁断して試験片とし、テンシロン測定器により、つかみ具間距離50mm、試験速度50mm/分、引張長さ20mmで、繰り返し引張試験を行った。得られた変位−応力曲線の、2サイクル目のヒステリシス曲線から、ゴム弾性を下記式により計算し、下記の基準により評価した(単位:%)。
(回復時の仕事量/引張時の仕事量)×100(%)
◎:70以上
○:50以上70未満
△:30以上50未満
×:30未満
製造例1
重合体微粒子(A1)の調製
温度計、窒素ガス導入管、攪拌棒、滴下漏斗、冷却管を備えた2リットルの4つ口フラスコに、純水500gを入れ、30分間十分に窒素ガスのバブリングを行い、純水中の溶存酸素を窒素で置換した。そして窒素ガスをフローしながら、200rpmで攪拌し80℃に昇温した。内温が80℃に達した時点で、10gの純水に溶解した過硫酸カリウム0.25gを一度に添加した。
引き続き、モノマー乳化液(メチルメタクリレート340.6g、グリシジルメタクリレート159.4g、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(花王(株)製、商品名:ペレックスO−TP)5.00g、純水250.0gを混合攪拌して乳化したもの)を5時間かけて滴下し、引き続き80℃にて1時間攪拌を継続して、重合体分散液を得た。
得られた重合体分散液を室温まで冷却した後、スプレードライヤー(大川原化工機(株)製、L−8型)を用いて、入口温度170℃、出口温度75℃、アトマイザー回転数25000rpmにて噴霧乾燥し、重合体微粒子(A1)を得た。得られた重合体微粒子(A1)の評価結果を表1に示す。
製造例2〜4
重合体微粒子(A2)〜(A4)の調製
滴下するモノマー乳化液のモノマーを表1に示す組成で500gとしたことを除き、製造例1に述べた方法を繰り返して、重合体微粒子(A2)〜(A4)を得た。得られた重合体微粒子の重合体微粒子(A2)〜(A4)の評価結果を表1に示す。
製造例5
重合体微粒子(A5)の調製
温度計、窒素ガス導入管、攪拌棒、滴下漏斗、冷却管を備えた2リットルの4つ口フラスコに、純水500gを入れ、30分間十分に窒素ガスのバブリングを行い、純水中の溶存酸素を窒素で置換した。窒素ガスをフローに変えた後、メチルメタクリレート12.9g、n−ブチルメタクリレート12.1gを入れ、200rpmで攪拌しながら80℃に昇温した。内温が80℃に達した時点で、10gの純水に溶解した過硫酸カリウム0.25gを一度に添加し、ソープフリー重合を開始した。そのまま80℃にて攪拌を60分間継続し、シード粒子分散液を得た。
引き続き、このシード粒子分散液に対して、モノマー乳化液(メチルメタクリレート146.2g、n−ブチルメタクリレート103.8g、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム2.50g、純水87.5gを混合攪拌して乳化したもの)を2.5時間かけて滴下し、引き続き80℃にて1時間攪拌を継続して、コア粒子の重合体分散液を得た。
引き続き、この重合体分散液に対して、モノマー乳化液(メチルメタクリレート184.5g、n−ブチルメタクリレート32.7g、グリシジルメタクリレート32.7g、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム1.25g、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王(株)製、商品名:エマルゲン106)5.00g、純水87.5gを混合攪拌して乳化したもの)を2.5時間かけて滴下し、引き続き80℃にて1時間攪拌を継続して、コア/シェル型重合体分散液を得た。
得られた重合体分散液を室温まで冷却した後、スプレードライヤーを用いて、入口温度170℃、出口温度75℃、アトマイザー回転数25000rpmにて噴霧乾燥し、重合体微粒子(A5)を得た。得られた重合体微粒子(A5)の評価結果を表1に示す。
製造例6
重合体微粒子(A6)の調製
滴下するモノマー乳化液のモノマーを表1に示す組成でそれぞれ250gとしたことを除き、製造例5に述べた方法を繰り返して、重合体微粒子(A6)を得た。
得られた重合体微粒子(A6)の評価結果を表1に示す。
Figure 2002094940
表中の略号は、下記の通りである。
MMA:メチルメタクリレート
GMA:グリシジルメタクリレート
n−BMA:n−ブチルメタクリレート
実施例1
重合体微粒子(A1)100部に対し、可塑剤としてジイソノニルフタレート(以下、DINPという)100部を添加し、ディスパーミキサーにて混合攪拌し、さらに減圧脱泡を行った後、140℃のオーブンで30分間加熱したところ、重合体微粒子(A1)は溶解せず、DINPに対して非相溶であった。
次に、重合体微粒子(A1)100部に対し、相溶性を化学変化させるための反応成分(C)としてジ−(2−エチルヘキシル)アミン51部、DINP151部を添加し、ディスパーミキサーにて混合攪拌し、さらに減圧脱泡を行って、均一なプラスチゾル組成物を得た。この評価結果を表2に示す。
得られたプラスチゾル組成物をガラス板の上に2mm厚に塗布し、140℃で30分間加熱してゲル化させ、均一な被膜を得た。この評価結果も表2に示す。
実施例2
重合体微粒子(A2)100部に対し、可塑剤としてDINP100部を添加するし、ディスパーミキサーにて混合攪拌し、さらに減圧脱泡を行った後、140℃のオーブンで30分間加熱したところ、重合体微粒子(A2)は溶解せず、DINPに対して非相溶であった。
次に、重合体微粒子(A2)100部に対し、相溶性を化学変化させるための反応成分(C)としてオレイン酸40部、反応触媒として臭化トリブチルアンモニウム2部、DINP140部を添加し、ディスパーミキサーにて混合攪拌し、さらに減圧脱泡を行って、均一なプラスチゾル組成物を得た。
次いで、実施例1と同様にして均一な被膜を得た。
実施例3
重合体微粒子(A2)100部に対し、可塑剤としてDINP100部を添加し、ディスパーミキサーにて混合攪拌し、さらに減圧脱泡を行った後、140℃のオーブンで30分間加熱したところ、重合体微粒子(A2)は溶解せず、DINPに対して非相溶であった。
次に、重合体微粒子(A2)100部に対し、相溶性を化学変化させるための反応成分(C)としてイソステアリン酸(三菱化学(株)製、商品名:ダイヤドール18GA)40部、反応触媒として臭化トリブチルアンモニウム2部、可塑剤としてDINP140部を添加し、ディスパーミキサーにて混合攪拌し、さらに減圧脱泡を行って、均一なプラスチゾル組成物を得た。
次いで、実施例1と同様にして均一な被膜を得た。
実施例4
重合体微粒子(A5)の最外層成分と同一の成分及び組成である重合体微粒子(A3)100部に対し、可塑剤としてDINP100部を添加し、ディスパーミキサーにて混合攪拌し、さらに減圧脱泡を行った後、140℃のオーブンで30分間加熱したところ、重合体微粒子(A3)は溶解せず、DINPに対して非相溶であった。
次に、重合体微粒子(A5)100部に対し、相溶性を化学変化させるための反応成分(C)としてオレイン酸10部、反応触媒として1,2−ジメチルイミダゾール1部、DINP110部を添加し、ディスパーミキサーにて混合攪拌し、さらに減圧脱泡を行って、均一なプラスチゾル組成物を得た。
次いで、実施例1と同様にして均一な被膜を得た。
実施例5
プラスチゾル組成物を加熱してゲル化させる条件を160℃で20分間とする以外は実施例4に述べた方法を繰り返して、均一な被膜を得た。この評価結果は表2に示す。
実施例6
プラスチゾル組成物を加熱してゲル化させる条件を180℃で10分間とする以外は実施例4に述べた方法を繰り返して、均一な被膜を得た。この評価結果を表2に示す。
実施例7
重合体微粒子(A6)の最外層成分と同一の成分及び組成である重合体微粒子(A1)100部に対し、安息香酸エステル系可塑剤(東邦理化(株)製、商品名:B−510)100部を添加し、ディスパーミキサーにて混合攪拌し、さらに減圧脱泡を行った後、140℃のオーブンで30分間加熱したところ、重合体微粒子(A1)は溶解せず、安息香酸エステル系可塑剤に対して非相溶であった。
次に、重合体微粒子(A6)100部に対し、相溶性を化学変化させるための反応成分(C)としてオレイン酸30部、反応触媒として1,2−ジメチルイミダゾール1部、安息香酸エステル系可塑剤130部を添加し、ディスパーミキサーにて混合攪拌し、さらに減圧脱泡を行って、均一なプラスチゾル組成物を得た。
次いで、実施例1と同様にして均一な被膜を得た。
実施例8
重合体微粒子(A6)の最外層成分と同一の組成である重合体微粒子(A1)100部に対し、可塑剤としてアルキル硫酸フェニル(バイエル社製、商品名:メザモール)100部を添加し、ディスパーミキサーにて混合攪拌し、さらに減圧脱泡を行った後、140℃のオーブンで30分間加熱したところ、重合体微粒子(A1)は溶解せず、メザモールに対して非相溶であった。
次に、重合体微粒子(A6)100部に対し、相溶性を化学変化させるための反応成分(C)としてオレイン酸30部、反応触媒として1,2−ジメチルイミダゾール1部、メザモール130部を添加し、ディスパーミキサーにて混合攪拌し、さらに減圧脱泡を行って、均一なプラスチゾル組成物を得た。
次いで、実施例1と同様にして均一な被膜を得た。
比較例1
重合体微粒子(A5)100部に対し、可塑剤としてDINP100部を添加し、ディスパーミキサーにて混合攪拌し、さらに減圧脱泡を行って、均一なプラスチゾル組成物を得た。
次いで、実施例1と同様にして均一な被膜を得た。
比較例2
重合体微粒子(A4)100部に対し、可塑剤としてDINP100部を添加し、ディスパーミキサーにて混合攪拌し、さらに減圧脱泡を行って、均一なプラスチゾル組成物を得た。この組成物は、貯蔵安定性試験中にゲル化し、貯蔵安定性が不良であった。
次いで、実施例1と同様にして均一な被膜を得た。
比較例3
重合体微粒子(A1)100部に対し、可塑剤としてDINP100部を添加し、ディスパーミキサーにて混合攪拌し、さらに減圧脱泡を行って、均一なプラスチゾル組成物を得た。
得られたプラスチゾル組成物をガラス板の上に2mm厚に塗布し、160℃で30分間加熱してゲル化させた。得られた被膜を室温まで冷却して24時間放置すると、可塑剤がブリードアウトしており、可塑剤保持性が不良であった。
Figure 2002094940
表中の略号は、下記の通りである。
A1:製造例1で得られた重合体微粒子
A2:製造例2で得られた重合体微粒子
A3:製造例3で得られた重合体微粒子
A4:製造例4で得られた重合体微粒子
A5:製造例5で得られた重合体微粒子
A6:製造例6で得られた重合体微粒子
DINP:ジイソノニルフタレート
B−510:安息香酸エステル系可塑剤(東邦理化(株)製、商品名:B−510)
メザモール:アルキル硫酸フェニル(バイエル社製、商品名:メザモール)
*1:測定不能
上記実施例1〜3は、重合体微粒子としてエポキシ基を含む均一構造粒子を用い、エポキシ基に2級アミン又はカルボン酸を反応させることにより相溶性を変化させる例である。反応成分を配合しない場合は、加熱により成膜せず、それぞれの可塑剤と非相溶である。これに対して、エポキシ基との反応成分を配合して得られるプラスチゾル組成物は、増粘率が低く、貯蔵安定性が良好であった。また、これを加熱成膜して得られた被膜は、ゴム弾性が良好であった。
実施例4〜8では、均一構造ではなく、コア/シェル構造の重合体微粒子を用いている。この重合体微粒子の最外層であるシェル部は、それぞれの可塑剤に非相溶である。エポキシ基との反応成分を配合して得られるプラスチゾル組成物は、増粘率が低く、貯蔵安定性が良好であった。また、これを加熱成膜して得られた被膜は、ゴム弾性が良好であった。
比較例1は、コア/シェル構造を持つ重合体微粒子を用いたプラスチゾル組成物の例である。このプラスチゾル組成物の貯蔵安定性は良好であった。しかしながら、このプラスチゾル組成物の加熱成膜後の被膜には、可塑剤に対して非相溶である成分が残存しているため、該被膜のゴム弾性は不良であった。
比較例2は、可塑剤に対して相溶性である均一構造の重合体微粒子を用いたプラスチゾル組成物の例である。このプラスチゾル組成物の加熱成膜後の被膜物性は良好であるが、プラスチゾル組成物は貯蔵安定性の評価中にゲル化し、貯蔵安定性は不良であった。
比較例3は、エポキシ基を側鎖に含む均一構造の重合体微粒子を用いたプラスチゾル組成物の例である。このプラスチゾル組成物の貯蔵安定性は良好であるが、加熱成膜後の被膜に可塑剤に対して非相溶である成分が残存しているため、成膜後に可塑剤のブリードアウトが認められ、均一な塗膜は得られなかった。
産業上の利用可能性
本発明によれば、焼却時などに塩化水素ガスやダイオキシン等の物質を排出しない非ハロゲン系重合体を用い、貯蔵安定性及び成形品物性の良好なプラスチゾル組成物を提供することができ、その工業的利益及び環境保全にもたらす効果は顕著である。

Claims (9)

  1. 加熱時に化学反応により可塑剤(B)に対して非相溶性から相溶性へと変化する重合体(a1)を含む重合体微粒子(A)、可塑剤(B)及び加熱時に重合体(a1)と化学反応して重合体(a1)を可塑剤(B)に対して非相溶性から相溶性へと変化させる反応成分(C)を含有するプラスチゾル組成物。
  2. 重合体(a1)が、少なくとも1種の反応性官能基を有する重合体である、請求項1記載のプラスチゾル組成物。
  3. 重合体微粒子(A)の最外層が重合体(a1)で構成されてなる、請求項1又は2記載のプラスチゾル組成物。
  4. 重合体微粒子(A)が重合体(a1)で構成される単一構造である、請求項1〜3のいずれかに記載のプラスチゾル組成物。
  5. 重合体微粒子(A)がコア/シェル構造を有し、シェル部が重合体(a1)からなる、請求項1〜3のいずれかに記載のプラスチゾル組成物。
  6. 重合体(a1)がその側鎖にエポキシ基を有し、反応成分(C)が求核体又は求電子体である、請求項1〜5のいずれかに記載のプラスチゾル組成物。
  7. 重合体微粒子(A)がアクリル系重合体からなる、請求項1〜6のいずれかに記載のプラスチゾル組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載したプラスチゾル組成物を加熱成形して得られる成形品。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載したプラスチゾル組成物を加熱して得られる被膜を有する物品。
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