JP2005232411A - アクリル系プラスチゾル組成物 - Google Patents

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Toshihiro Kasai
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Abstract

【課題】、環境適合性に優れ、低粘度で、得られる成型品の表面平滑性や機械的物性に優れる、新規なプラスチゾル組成物の提供。
【解決手段】アクリル系重合体粉末及び可塑剤を含むプラスチゾル組成物であって、アクリル重合体粉末が、体積平均一次粒子径が0.1μm以上2μm未満の粉末(A)90〜20質量%と、体積平均一次粒子径が5μm以上500μm以下で重量平均分子量が5万以上100万以下の粉末(B)10〜80質量%との混合物(ただし、合計を100質量%とする)であるプラスチゾル組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、プラスチゾル組成物に関し、特に、低粘度で、引張強度や引裂強度等の機械的物性に優れた成型品の得られるプラスチゾル組成物及びそのプラスチゾルを用いて得られる物品に関する。
現在、ペーストレジンと称する、重合体微粒子が可塑剤に分散されたプラスチゾル組成物は、自動車用、床材用、壁紙用、鋼板用等のコーティング剤や、スラッシュ成形用、ディップ成形用、ローテーション成形用等の成形材料として様々な用途に用いられており、特に重合体微粒子として塩化ビニル樹脂を用いた塩ビゾルが広く使用されている。近年では、重合体微粒子としてアクリル系重合体を用いたプラスチゾルも提案され、焼却時の有毒ガスが少ない点など環境適合性に優れた材料として注目されている。
しかしながら、近年、プラスチゾルへの要求性能はさらに高くなっており、特に、スラッシュ成型やコーター塗布等に用いられる場合、ゾルの低粘度化を行い、生産性を向上させることが必要となっている。
特許文献1には平均粒径が4.9μm、重量平均分子量200万のアクリル系重合体粒子を用いたプラスチゾルが提案されているが、さらなる低粘度化と塗膜強度発現の両立が求められている。また、特許文献2には、平均粒径1〜10μmと平均粒径20〜200μmのアクリル樹脂を用いたアクリル樹脂被覆金属板が開示されているが、ここに記載された粗粒のアクリル樹脂を用いた場合は表面が凹凸となるため、表面平滑性の要求される用途には使用することができない。
特開平8−225748号公報 再公表特許WO99/44818号公報
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解消し、環境適合性に優れ、低粘度で、得られる成型品の表面平滑性や機械的物性に優れる、新規なプラスチゾル組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、特定のアクリル系重合体粉末の混合物を用いることで、プラスチゾル組成物の低粘度化が達成でき、得られる成型品の機械的物性が大幅に向上することを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち本発明は、アクリル系重合体粉末及び可塑剤を含むプラスチゾル組成物であって、アクリル系重合体粉末が、体積平均一次粒子径が0.1μm以上2μm未満の粉末(A)90〜20質量%と、体積平均一次粒子径が5μm以上500μm以下で重量平均分子量が5万以上100万以下の粉末(B)10〜80質量%との混合物(ただし、合計を100質量%とする)であることを特徴とするプラスチゾル組成物である。
上記プラスチゾル組成物において、アクリル重合体粉末(B)の体積平均一次粒子径が250μm以上で、かつ重量平均分子量が20万以下であることが好ましく、また、アクリル重合体粉末(A)が、コアシェル構造を有するものであることが好ましい。
プラスチゾル組成物に特定のアクリル系重合体粉末を用いることで、低粘度化が可能となり、低粘度を要求される成型用途での成型性が良好となった。また、特定の重量平均分子量をもつ粗粒粉末を用いることで、表面平滑性が発現され、外観の良好な成型品が得られた。
本発明のプラスチゾル組成物では、アクリル系重合体粉末として、体積平均一次粒子径が0.1μm以上2μm未満の粉末(A)90〜20質量%と、体積平均一次粒子径が5μm以上500μm以下で重量平均分子量が5万以上100万以下の粉末(B)10〜80質量%との混合物(ただし、合計を100質量%とする)を用いることが必要である。これは、一次粒子径の小さい微粒粉末(A)と、一次粒子径の大きい粗粒粉末(B)を併用することで、プラスチゾルの粘度が低下し、成型性が向上するからである。上記の組成割合から外れた場合には、微粒粉末(A)と粗粒粉末(B)とを併用する効果を発現することができない。好ましい混合物の組成割合は、微粒粉末(A)80〜60質量%、粗粒粉末(B)20〜40質量%(ただし、合計を100質量%とする)である。
また、粗粒粉末(B)の重量平均分子量は、プラスチゾルの貯蔵安定性を発現させるために5万以上であることが必要であり、成型時の溶融性の低下および成型品の表面平滑性の低下を防止するために100万以下であることが必要である。微粒粉末(A)並びに粗粒粉末(B)は、上記の要件を満たすものであれば、それぞれ2種以上のアクリル系重合体粉末の混合物であってもよい。なお、微粒粉末(A)の重量平均分子量については特に限定されるものではないが、50万〜200万であることが好ましい。
微粒粉末(A)の体積平均一次粒子径の好ましい範囲は、0.6μm以上1.5μm以下である。粗粒粉末(B)の平均一次粒子径の下限は5μm以上が好ましく、51μm以上がより好ましい。また、粗粒粉末(B)の平均一次粒子径の上限は400μm以下が好ましく、350μm以下がより好ましい。また、粗粒粉末(B)の重量平均分子量の下限は、8万以上が好ましく、10万以上がより好ましい。また、上限は80万以下が好ましく、60万以下がより好ましい。
本発明において、粗粒粉末(B)として、平均一次粒子径が250μm以上の重合体を用いる場合は、重量平均分子量は20万以下であることが好ましい。これは、平均一次粒子径の大きい粒子を用いても、重量平均分子量が低いものであれば、表面平滑性が良好となる傾向にあるためである。
本発明に用いるアクリル系重合体は、(メタ)アクリル酸エステルを主成分(50モル%以上)とする(共)重合体であり、使用されるモノマーの例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、tーブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート等の直鎖アルキルアルコールの(メタ)アクリレート類、あるいはシクロヘキシル(メタ)アクリレート等の環式アルキルアルコールの(メタ)アクリレート類などが挙げられる。中でも好ましくはメチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートである。これらのモノマーは容易に入手することができ、工業的な実用化の上で有意義である。ただし上記のモノマーに限定されるものではない。
またこれ以外のモノマーの例としては、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、メタクリル酸 2−サクシノロイルオキシエチル、メタクリル酸 2−マレイノイルオキシエチル、メタクリル酸 2−フタロイルオキシエチル、メタクリル酸 2−ヘキサヒドロフタロイルオキシエチル等のカルボキシル基含有モノマー、アリルスルホン酸等のスルホン酸基含有モノマー、アセトアセトキエチル(メタ)アクリレート等のカルボニル基含有(メタ)アクリレート類、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2ーヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート類、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリレート類、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート類、さらにアクリルアミド及びその誘導体として例えばジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド等、ウレタン変性アクリレート類、エポキシ変性アクリレート類、シリコーン変性アクリレート類等が広く利用可能であり、用途に応じて使い分けることが可能である。
本発明に用いる、微粒粉末(A)の粒子構造は、特に限定されないが、コアシェル構造であることが好ましい。本発明にいうコアシェル構造とは、コアおよびその外周を取り巻くシェルの少なくとも2層以上の複層構造を有するものをいう。微粒粉末(A)をコアシェル構造とすることで、プラスチゾルとした場合の可塑剤の吸収速度や、可塑剤への親和性が制御しやすくなるため、プラスチゾルの貯蔵安定性や粘度などより向上させることができる。
アクリル系重合体の製造方法としては、特に限定されず、乳化重合を行った後噴霧乾燥する方法、微細懸濁重合法、懸濁重合法など、公知の方法で製造することができる。なお、アクリル系重合体の体積平均一次粒子径を所望のものとして調製するには、例えば、乳化重合やシード乳化重合においては、乳化剤の種類、量やシードの粒子数を調整することで平均粒径がおよそ0.05〜2μmの粒子を製造することができ、微細懸濁重合や懸濁重合では、分散安定剤の種類、量や撹拌の剪断速度を調整することで、平均粒径がおよそ0.1〜500μmの粒子を製造することができる。
本発明のプラスチゾル組成物には、可塑剤が用いられるが、可塑剤はアクリル系重合体を可塑化する能力があれば各種のものが使用でき、例えばフタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル等のフタル酸ジアルキルエステル;フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸アルキルベンジル;フタル酸アルキルアリール;フタル酸ジベンジル;フタル酸ジアリール;あるいはリン酸トリクレシル等のリン酸トリアリール系、リン酸トリアルキル系、リン酸アルキルアリール系等のリン酸エステル;さらにはアジピンジブチル等の脂肪族二塩基酸エステル;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジブチルグリコールアジペート等のエーテル含有化合物;ポリエステル系可塑剤、エポキシ化大豆油等の大豆油系可塑剤等が挙げられる。これらの可塑剤は1種を単独で用いるだけでなく、2種以上の可塑剤を混合して用いることも可能である。可塑剤は、アクリル系重合体100質量部に対して50質量部以上、200質量部以下の範囲で用いることが好ましい。
また、本発明のプラスチゾル組成物には、用途に応じて各種の添加剤若しくは添加材を配合することができる。例えば炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、バライタ、クレー、コロイダルシリカ、マイカ粉、珪砂、珪藻土、カオリン、タルク、ベントナイト、ガラス粉末、酸化アルミニウム等の無機フィラー類、酸化チタン、カーボンブラック等の顔料、さらにミネラルターペン、ミネラルスピリット等の希釈剤、さらに消泡剤、防黴剤、防臭剤、抗菌剤、界面活性剤、滑剤、紫外線吸収剤、香料、発泡剤、レベリング剤、接着剤等を任意に配合することができる。
以下に、本発明を実施例に従いより具体的に説明する。なお、例中の部は、質量部である。また、実施例中に述べる評価は、以下の方法により実施した。
[重量平均分子量]
GPC法によるポリスチレン換算値であり、以下の条件で測定した。
装置:東ソー(株)製、高速GPC装置HLC−8020
カラム:東ソー(株)製、TSKgelGMHXLを3本直列に連結
オーブン温度:38℃
溶離液:テトラヒドロフラン
試料濃度:0.4質量%
流速:1mL/分
注入量:0.1mL
検出器:RI(示差屈折計)
[平均一次粒子径]
レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910(堀場製作所製)を用いて、水を分散媒として測定した。なお、重合体粉末が、二次凝集している場合は、超音波を2分照射した後に測定した。
[プラスチゾルの粘度]
プラスチゾル組成物を25℃の恒温槽で3時間保温した後、BL型粘度計(トキメック(株)製、BL型粘度計、ローターNo.4)を用いて、回転数6rpmにおいて1分後の粘度を測定(単位:mPa・s)した。測定した粘度を下記のように分類し、表中に示した。
◎:10000mPa・s未満
○:10000mPa・s以上30000mPa・s未満
×:30000mPa・s以上
[表面平滑性]
得られた塗膜を、室温で1日放置後の外観を、目視により下記基準で評価した。
○:塗膜表面は平滑性がある。
×:塗膜の表面に凹凸が見られる。
[重合体(A1)の調製]
温度計、窒素ガス導入管、攪拌棒、滴下漏斗、冷却管を装備した2リットル(L)の4つ口フラスコに、純水500gを入れ、30分間十分に窒素ガスをバブリングし、純水中の溶存酸素を置換した。
次に、窒素ガスをフローに変えた後、メチルメタクリレート16.3gおよびn−ブチルメタクリレート12.5gを入れ、200rpmで攪拌しながら80℃に昇温した。内温が80℃に達した時点で、10gの純水に溶解した過硫酸カリウム0.25gをフラスコ内に一度に添加し、重合を開始させた。その後、80℃にて攪拌を60分継続し、シード粒子分散液を得た。
次いで、得られたシード粒子分散液に、メチルメタクリレート125.0gと、n−ブチルメタクリレート125.0gと、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム2.50gと、純水125.0gとを混合攪拌して乳化して得られたモノマー乳化液を2.5時間かけて滴下し、引き続き80℃にて1時間攪拌を継続して、コア粒子の重合体分散液を得た。
次いで、得られた重合体分散液に、メチルメタクリレート186.0gと、n−ブチルメタクリレート32.0gと、グリシジルメタクリレート32.0gと、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム2.50gと、純水125.0gとを混合攪拌して乳化して得られたモノマー乳化液を2.5時間かけて滴下し、引き続き80℃にて1時間攪拌を継続して、コアシェル型重合体分散液を得た。得られた重合体の体積平均1次粒子径は0.7μmであり、重量平均分子量は72万であった。
このコアシェル型重合体分散液を室温まで冷却した後、これをスプレードライヤによって出口温度65℃で噴霧乾燥して、重合体粉末(A1)を得た。
[重合体(A2)の調製]
滴下するモノマー乳化液のモノマー組成をコアがメチルメタクリレート175.0gと、n−ブチルメタクリレート175.0g、滴下時間を3.5時間、シェルがメチルメタクリレート142.5gと、メタクリル酸7.5g、滴下時間を1.5時間とした以外は重合体粒子(A1)と同様の方法で重合体粉末(A2)を調製した。得られた重合体の体積平均1次粒子径は0.8μmであり、重量平均分子量は68万であった。
Figure 2005232411
表中の略号は、下記を意味する。
MMA:メチルメタクリレート
nBMA:n−ブチルメタクリレート
MAA:メタクリル酸
[重合体(B1)の調製]
冷却管、温度計、撹拌機、窒素導入管を備えた2Lのフラスコに、純水800gを入れ、ポリビニルアルコール(けん化度88%、重合度1000)1gを溶解させた後、メチルメタクリレート394g、メタクリル酸6gおよびアゾビスイソブチロニトリル0.5gを混合した単量体溶液を投入し、窒素雰囲気下、350rpmで撹拌しながら1時間で80℃に昇温し、そのまま2時間加熱した。その後、90℃に昇温し2時間加熱後、さらに120℃に加熱して残存モノマーを水と共に留去してスラリーを得て、懸濁重合を終了した。得られたスラリーを濾過、洗浄した後、50℃の熱風乾燥機で乾燥し、一次粒子の体積平均粒子径が315μm、重量平均分子量が12万の重合体粉末(B1)を得た。
[重合体(B2)の調製]
冷却管、温度計、撹拌機、窒素導入管を備えた2Lのフラスコに、純水800gを入れ、ポリビニルアルコール(けん化度88%、重合度1000)1gを溶解させた後、メチルメタクリレート260g、i−ブチルメタクリレート140gおよびアゾビスイソブチロニトリル0.2gを混合した単量体溶液を投入し、窒素雰囲気下、500rpmで撹拌しながら1時間で60℃に昇温し、そのまま2時間加熱した。その後、90℃に昇温し2時間加熱後、さらに120℃に加熱して残存モノマーを水と共に留去してスラリーを得て、懸濁重合を終了した。得られたスラリーを濾過、洗浄した後、50℃の熱風乾燥機で乾燥し、一次粒子の体積平均粒子径が98μm、重量平均分子量が58万の重合体粉末(B1)を得た。
[重合体(B3)の調製]
用いるモノマーを、メチルメタクリレート396g、エチレングリコールジメタクリレート4gとした以外は重合体粒子(B2)と同様の方法で重合体粉末(B3)を調製した。得られた重合体粉末の平均粒子径は100μmであった。また、得られた重合体粉末は架橋粒子であるため溶剤に溶解せず、重量平均分子量は200万以上であった。
Figure 2005232411
表中の略号は、下記を意味する。
MMA:メチルメタクリレート
iBMA:i−ブチルメタクリレート
MAA:メタクリル酸
EDMA:エチレングリコールジメタクリレート
[実施例1]
粗粒粉末(A1)80部、微粒粉末(B1)20部およびポリプロピレングリコール(旭電化(株)製、製品名:アデカポリエーテルP−700)100部を計量し、真空ミキサー((株)シンキー製、製品名:ARV−200)にて10秒間大気圧(760mmHg)で混合した後、引き続き20mmHgに減圧して50秒間混合し、均一なプラスチゾル組成物を得た。得られたプラスチゾル組成物の粘度は9800mPa・sであった。
得られたプラスチゾルを、ナイフコーターを用いて、成膜後の膜厚1mmとなるようにガラス板(厚さ2mm)上にプラスチゾル組成物を塗布し、130℃で20分間加熱成膜した。得られた塗膜の室温で1日放置後の表面平滑性は、良好であった。
[実施例2、3、比較例1、2]
表3記載の配合とした以外は、実施例1と同様にして均一なプラスチゾル組成物を得た。得られたプラスチゾル組成物の評価結果を表3に示した。
Figure 2005232411
表中の略号は、下記を意味する。
PPG:ポリプロピレングリコール(分子量700)
DINP:ジイソノニルフタレート
[各例の考察]
[実施例1〜3]
本発明の範囲にある粗粒粉末及び微粒粉末を用いた例である。得られたプラスチゾルは、低粘度で、また、加熱して得られた成型品の外観も良好であった。
[比較例1]
比較例1は、粗粒粉末を用いなかった例である。粗粒粉末を用いない場合は、プラスチゾルの粘度が高く、低粘度の要求される成型方法には用いることができない。
[比較例2]
比較例2は、架橋され、高分子量の粗粒粉末を用いた例である。高分子量の粗粒粉末は、溶融性が悪く、成型品の外観に凹凸が見られた。

Claims (4)

  1. アクリル系重合体粉末及び可塑剤を含むプラスチゾル組成物であって、アクリル重合体粉末が、体積平均一次粒子径が0.1μm以上2μm未満の粉末(A)90〜20質量%と、体積平均一次粒子径が5μm以上500μm以下で重量平均分子量が5万以上100万以下の粉末(B)10〜80質量%との混合物(ただし、合計を100質量%とする)であることを特徴とするプラスチゾル組成物。
  2. アクリル重合体粉末(B)の体積平均一次粒子径が250μm以上で、かつ重量平均分子量が20万以下である請求項1記載のプラスチゾル組成物。
  3. アクリル重合体粉末(A)が、コアシェル構造を有するものである請求項1又は2記載のプラスチゾル組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項記載のプラスチゾル組成物を用いて得られる物品。
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