JPS647579B2 - - Google Patents

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JPS647579B2
JPS647579B2 JP723181A JP723181A JPS647579B2 JP S647579 B2 JPS647579 B2 JP S647579B2 JP 723181 A JP723181 A JP 723181A JP 723181 A JP723181 A JP 723181A JP S647579 B2 JPS647579 B2 JP S647579B2
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JP
Japan
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sheet
pps
less
film
measured
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JP723181A
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JPS57121052A (en
Inventor
Jukichi Deguchi
Yukio Noguchi
Hiroaki Kobayashi
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP723181A priority Critical patent/JPS57121052A/ja
Publication of JPS57121052A publication Critical patent/JPS57121052A/ja
Publication of JPS647579B2 publication Critical patent/JPS647579B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0333Organic insulating material consisting of one material containing S

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、ポリp−フエニレンスルフイド(以
下PPSと略称する)を主成分とするシート状物及
び該シート状物を用いたプリント配線基板に関す
るものである。 従来、可撓性プリント配線基板用の素材として
は、ポリイミドフイルムがその優れた耐熱性のた
めに広く使われてきた。しかしポリイミドフイル
ムは、極端に高価であることに加え、プリント配
線基板の製造過程で用いられる水酸化ナトリウム
水溶液などの強アルカリに弱く、また吸湿性が大
きく湿度の変化に伴なつて寸法変化するなどの欠
点が指摘されている。 一方、シート状に成型されたPPSは、吸湿性が
小さく電気絶縁性、耐熱性、耐薬品性などの点で
優れた性能を有しており、可撓性回路基板や集積
回路用チツプキヤリヤテープなどのプリント配線
基板用素材として注目されている。特に実質的に
未配向のフイルムを加熱結晶化せしめた未延伸
PPSフイルムは、製造工程が簡略で、かつ本質的
に配向操作に伴う残留歪を有さないので、プリン
ト配線基板として用いた時、部品のハンダ付など
のため高温雰囲気にさらされても熱収縮による寸
法変化を起こさないために、プリント配線基板用
の素材として適していると考えられている。 しかし従来の未延伸PPSフイルムは、下記のよ
うな欠点を有する故に、長期にわたつて可撓性を
要求されるような用途や、穿孔工程を含む用途に
は使用できず、使用範囲が極めて限定されている
のが実情である。すなわち、第1に従来の未延伸
PPSフイルムは、耐屈曲性に代表される可撓性
が、製造直後でも充分ではないのに加え、−20℃
〜80℃の電気回路の通常の使用及び保存条件下
で、可撓性が時間の経過とともに著しく低下して
しまうため、長期にわたつて可撓性を維持するこ
とができなかつた。 第2に、従来の未延伸PPSフイルムは、衝撃に
弱くもろいために、パンチングやドリリングによ
る穿孔を行うと、穴の周辺に裂け目が入つたり、
甚だしい場合にはそこからフイルムが切断したり
するようなトラブルを引き起こしていた。 本発明の目的は、係る従来品の欠点を解消し、
可撓性に優れ、衝撃に強い未延伸PPSシート状物
を提供すること、及び長期にわたつて可撓性を有
し、穿孔適性の優れたプリント配線基板を提供す
ることにある。 本発明のシート状物は、上記の目的を達成する
ため、高重合度ポリp−フエニレンスルフイドを
主体とする組成物からなるシートであつて、 a クロロホルム抽出による抽出物が、抽出前の
全体重量の1.5wt%以下であり、 b 広角X線回折法によつて測定した (i) 相対結晶化指数が2.5以上8.0以下であり (ii) 微結晶の大きさが50Å以上100Å以下であ
り (iii) Through、EdgeおよびEndの三方向から
測定した配向度が、いずれも0.70以上である ことを特徴とするものである。 また本発明のプリント配線基板は、上記PPSシ
ート状物と、金属薄膜を積層してなることを特徴
とするものである。 本発明に使用する高重合度PPSは、構造式
【式】で示されるくり返し単位を90モ ル%以上、好ましくは95モル%以上含むことが必
要である。係るパラ結合のフエニレンスルフイド
単位が、90モル%未満では、ポリマの結晶性が充
分でなく、又ハンダ付などの際の耐熱性に乏しい
ためすぐれたフイルムは得難い。 該ポリマの繰り返し単位の残りの10モル%未満
については、メタ結合
【式】エーテ ル結合
【式】スルホン結 合
【式】S−)、ビフエニ ル結合
【式】ナフチル結 合
【式】置換フエニルスルフ イド結合
【式】ここでRはアルキル、 ニトロ、フエニル、アルコキシ基を示す)、3官
能フエニルスルフイド結合
【式】 などを、ポリマの結晶性に大きく影響しない範囲
で含有することは差し支えないが、これらの共重
合成分は5モル%以下であることがより好まし
い。特に3官能以上の多官能共重合成分は1モル
%以下が好ましい。 また該ポリマの特性溶融粘度は、温度300℃、
せん断速度200(秒)-1の条件下で2000乃至10万ポ
イズ、好ましくは3000乃至5万ポイズの範囲にあ
ることが必要であり、さらに上記条件下での非ニ
ユートニアン係数(以下N値と略称する)が0.9
乃至2.0の範囲にあることがより好ましい。極端
な低粘度や高粘度のポリマは、溶融押出時の均一
性や、得られるフイルムの表面形態などの点で好
ましくない。 係る特性溶融粘度及びN値と、一般に樹脂の溶
融粘度の指標として用いられる所謂「メルトフロ
ーインデツクス」(以下MFIと略称する)との間
には完全な一義的関係は無いが、本発明に用いる
ことのできるPPSのMFIは、およそ10乃至130の
範囲にある。 また、重合度に関しては、PPSが常温で一般の
有機溶媒に全く溶解しないため測定することが容
易ではなく、また共重合組成、架橋度などによつ
て大きく異なるため正確な数値は不明であるがお
およそ50から1000程度である。 本発明に用いるPPSに、酸化防止剤、熱安定
剤、滑剤、核形成剤、紫外線吸収剤、着色剤など
の添加剤を通常添加される程度添加することは、
何ら支障ない。また本発明の目的を阻害しない範
囲内で小量の他種ポリマ及びフイラー類を、流動
性の改良、結晶性の微調整などを目的としてブレ
ンドすることも何ら問題ない。 しかしながら、本発明シートを電気絶縁材料と
して使用する場合はPPS樹脂の調製及び添加剤の
選定にあたつては、絶縁性能の低下を招くことの
ないよう充分注意する必要がある。PPS自体は低
温から高温に至るまで極めて良好な電気絶縁性を
有しているが、電気伝導のキヤリアとなるような
物質(例えば、金属イオンなど)を含むと電気絶
縁性が著しく低下してしまう。従つて、ポリマの
調製にあたつては、金属イオンなどのキヤリア物
質を充分に除去するとともに、外部からそのよう
な物質を添加混入せしめないことが肝要である。 本発明のシート状物は、後述する条件下でクロ
ロホルムによる抽出を行つたときの抽出物の量
が、抽出前の全体重量の1.5wt%以下(好ましく
は1.2wt%以下)であることが必要である。係る
抽出量が1.5wt%を超えるようなシート状物は可
撓性、耐衝撃性に乏しく、また時間の経過ととも
にそれらの性質が著しく劣化するため、本発明の
目的を達成し得ない。 何故に、係る抽出量の多いPPSシートが、可撓
性、耐衝撃性に欠けるのかは明確ではないが、加
熱結晶化したシートの可撓性、耐衝撃性を担うべ
き非晶相の中に、クロロホルムにより抽出される
ような低分子量成分の微結晶が形成されることに
よつて、可撓性、耐衝撃性が損われるものと推定
される。 本発明のシート状物の結晶構造は、広角X線回
折法によつて測定される次の三組のパラメータに
よつて特徴づけられる。 第1に、相対結晶化指数が2.5以上8.0(好まし
くは、3.0以上6.0未満)でなければならない。こ
こに相対結晶化指数とは、シートのX線による広
角回折プロフイル中のPPS結晶の(200)回折ピ
ークの最大強度(I200)と、2θ=25゜での強度
(I25)の比I200/I25をもつて定義される。係る相
対結晶化指数が2.5未満では、ハンダ浴中など高
温雰囲気中での機械的強度に乏しく耐熱性に欠け
る。一方、相対結晶化指数が8.0を超えるとシー
トがもろくなり、可撓性、耐衝撃性に欠ける。 第2に、シート内のPPS微結晶の大きさ(以下
ACSと略称する)が50Å以上100Å以下でなけれ
ばならない。ここに微結晶の大きさとは、PPS結
晶の(200)回折ピークの半価幅にSchellerの式
を適用して得られる見かけの結晶粒子サイズを意
味する。このACSが50Å未満では耐熱性に乏し
い。一方、100Åを超えるようなフイルムは実際
に得難い。 第3に、Through、EdgeおよびEndの三方向
から測定した配向度(以下OFと略称する)が、
いずれも0.70以上でなければならない。ここにあ
る方向から測定した配向度とは、その方向からの
X線入射によるX線プレート写真を撮影し、PPS
結晶の(200)回折リングをマイクロデンシトメ
ータで赤道線上を半径方向に走査したときの黒化
度(I〓=0゜)と同じく30゜方向での黒化度(I〓=30

との比I〓=30゜/I〓=0゜によつて定義される。 また、Through方向とは、シート面に垂直な
方向、Edge方向とはシート面に平向かつシート
の幅方向にも平行な方向、End方向とはシート面
に平行かつ長手方向にも平行な方向を言う。係る
OFが0.70未満では、配向操作に伴う残留歪によ
つて、熱収縮しやすくなる。 次に、本発明のシートの製造方法について説明
する。 まず本発明のシート状物の製造に使用するPPS
ポリマは、硫化アルカリとPジハロベンゼンを極
性溶媒中で高温高圧下に反応させることによつて
得ることができる。特に硫化ナトリウムとPジク
ロルベンゼンをN−メチル−ピロリドン等のアミ
ド系高沸点極性溶媒中で反応させるのが好まし
い。この場合、重合度を調整するために、か性ア
ルカリ、カルボン酸アルカリ金属塩などのいわゆ
る重合助剤を添加して、230℃〜280℃で反応させ
るのが最も好ましい。重合系内の圧力及び重合時
間は、使用する助剤の種類や量及び所望する重合
度などによつて適宜決定される。 最終的に得られるフイルムの電気絶縁性能の維
持のためには、重合されたポリマー(一般に粉末
状)を、金属イオンを含まない水で洗浄し、重合
中の副生塩、重合助剤等を除去し、イオン性キヤ
リア濃度を充分に小さくしておくことが好まし
い。この場合ポリヤ中の総無機分は5000ppm以
下、カルシウム1000ppm以下、ナトリウム
500ppm以下程度が望ましい。 このようにして得られたPPSポリマは、エクス
トルーダに代表される周知の溶融押出装置に供給
されシート状物に成型されるが、ポリマ中にクロ
ロホルム抽出物が多く含まれる場合は得られたシ
ート状物についての抽出量が本発明で規定する範
囲に入らず、可撓性、耐衝撃性の乏しいシート状
物しか得られない。 このような場合は成型工程に供給する前にポリ
マを処理しておくことが望ましい。例えば重合さ
れ水洗されたポリマ粉末を、常圧又は加圧下に室
温以上(望ましくは50℃以上)に保たれた適当な
有機溶媒で洗浄する方法を用いることができる。
この処理に使用することのできる有機溶媒の例と
しては、塩化メチレン、NMP、クロロホルム、
トルエンなどを挙げることができる。また沸点近
くに加熱されたアセトンも用い得る。 PPSポリマを溶融押出装置により、シート状物
に成型する際溶融状態のPPSは酸素との接触でゲ
ル化しやすいので、エクストルーダ等のホツパ内
を不活性ガスで置換するか、または減圧するのが
望ましい。 溶融された樹脂は、スリツト状のダイ(たとえ
ば、Tダイ、サーキユラダイなど)から連続的に
押し出され、強制的に冷却される。係る強制冷却
の手段としては、冷却された金属ドラム上にキヤ
ストする方法、低温の気体もしくは液体を吹きつ
ける方法、あるいは低温の液体中に浸漬する方法
などを用いることができる。また、これらの方法
を組み合せて用いることも可能である。係る強制
冷却によつて、溶融状態のPPSを、ガラス転移点
以下の温度にまで急冷し、いつたん未配向非晶状
態のシートとする。強制冷却に先立ち、あるいは
強制冷却中に、シートの長さ方向または幅方向ま
たはその両方向に伸長せしめることは、最終的に
得られるシートのOFが0.70以上にとどまる限り
は何ら支障ないだけでなく可撓性、耐衝撃性など
の点で好ましいが、一般には、シートの温度が
220〜230℃以上の状態で行う必要がある。一例と
して、PPSをサーキユラダイから押し出した直後
に空気圧を用いて面積で3〜10倍の伸長を与える
方法(所謂ブローアツプ法)を挙げることができ
る。 斯くして、中間製品たるシート状の成形体を得
る。本発明に言う「シート状物」とは、厚さ約5
mm以下の薄葉状成形体を意味し、通常フイルム、
シート、板などと呼ばれる成型体を総称するもの
である。 続いて、耐熱性を強化する目的で定長熱処理を
行う。本発明に言う「定長熱処理」とは、熱処理
前後のシートの寸法変化が±20%以下となるよう
な条件下で熱処理することを意味する。係る熱処
理は、加熱された液体又は気体の流れ、あるいは
固体の表面に、被処理シートを接触せしめること
により行なわれる(後述する熱処理の「温度」及
び「時間」とは、係る加熱媒体の温度及び接触時
間に他ならない)。係る熱処理方法の具体例とし
ては、加熱されたロールに接触せしめる方法(以
下、ロール熱処理法という)、テンターを用いる
方法、ロール上で熱風を吹きつける方法などを挙
げることができる。 係る熱処理の温度は、150℃以上280℃以下に設
定する。150℃未満では、得られるシートのACS
が50Å未満となる可能性があり好ましくない。ま
た280℃を超えると、被処理シート状物が軟化し
形態保持性を失うために、前述の方法によつて熱
処理を行うことが困難となる。 一方、熱処理の時間は、得られるシート状物の
相対結晶化指数を決定する主要な要因であるが、
相対結晶化指数は、使用するポリマの性質、熱処
理の方法及び時間によつても変わるので、相対結
晶化指数が前述の範囲になるように調節する必要
がある。 次に、本発明のプリント配線基板を得るために
は、一般には上述の方法で得られたシート状物に
適当な接着剤を用いて銅に代表される金属箔を貼
り合せるか、メツキや真空蒸着などの方法でシー
ト表面に金属層を形成する方法を用いるが、金属
箔上にPPSを溶融ラミネートしたり、PPSシート
と金属箔を加熱プレスして融着したりして、PPS
と金属箔の積層体を形成した後に、熱処理して
PPSを結晶化せしめる方法を採ることもできる。 本発明のシート状物は前述のような構成とした
結果、PPS未延伸フイルムの欠点であつた「可撓
性」、「耐衝撃性」、「穿孔適性」が著しく改良さ
れ、穿孔工程や曲げを伴なうプリント配線基板な
どの用途において、極めて信頼性の高いシート状
物となつた。 また、本発明のプリント配線基板は、耐薬品
性、耐湿性、可撓性、穿孔適性、耐熱性の他、高
周波特性にも優れており、このように各種の特性
にバランスのとれたプリント配線基板は従来には
なかつたものである。 次に、本発明の記述に使用した、ポリマ及びシ
ート状物の特性値の定義、測定法及び評価法につ
いて説明する。 (1) クロロホルムによる抽出量 試料を縦横約1cmの角片に裁断したもの約10
gを、化学天秤で正確に秤量し、その重量をA
gとする。 次いで秤量した試料を約100c.c.のクロロホル
ムをいれたソツクスレー抽出器内にセツトし、
65℃の湯煎で、24時間抽出する。 その後、抽出液をあらかじめ正確に秤量した
秤量ビン(その重量をBgとする)に移し、さ
らに抽出器内を少量のクロロホルムで洗浄した
1次洗浄液をこれに加え、30℃の熱風オーブン
中で液がなくなるまで乾固する。続いて65℃の
熱風オーブンに移し、1時間乾燥した後、シリ
カゲルを入れたデシケータ中で室温に冷却し、
化学天秤で正確に秤量する(その重量をCgと
する)。 得られた結果を次式にあてはめ、クロロホル
ム抽出量Wex(wt%)を求める。 Wex=100(C−B)/A (2) 広角X線回折法 OF:各試料の延伸方向をそろえて厚み1mm、
幅1mm、長さ10mmの短冊状に成形(成型時の各
フイルムの固定はコロジオンの5%酢酸アミル
溶液を用いた)し、フイルムの膜面に沿つてX
線を入射(EdgeおよびEnd方向)してプレー
ト写真を撮影した。X線発生装置は理学電機製
D−3F型装置を用い、40kV−20mAでNiフイ
ルターを通したCu−ka線をX線源とした。試
料−フイルム間距離は41mmでコダツクノンスク
リーンタイプフイルムを用い多重露出(15分お
よび30分)法を採用した。次にプレート写真上
の(200)ピークの強度をφ=0゜(赤道線上)、
10゜、20゜、30゜の位置で写真の中心から半径方向
にデンシトメータを走査し黒化度を読みとり各
試料の配向度(OF)を OF=I〓=30゜/I〓=0゜ と定義した。 ここでI〓=30゜は30゜の走査の最大強度、I〓=0゜は
赤道線走査の最大強度である。なお、I〓=0゜はφ
=0゜とφ=180゜、I〓=30゜はφ=30゜とφ=150゜の

度の平均値を用いた。ここでデンシトメータの
測定条件は次の様である。 装置は小西六写真工業製サクラマイクロデン
シトメータモデルPDM−5タイプAを使用し、
測定濃度範囲は0.0〜4.0D(最小測定面積4μ2
算)、光学系倍率100倍でスリツト幅1μ、高さ
10μを使用しフイルム移動速度50μ/秒でチヤ
ート速度は1mm/秒である。 ACSおよび相対結晶化指数:試料の配向効
果を消去するために試料を面内で回転する方法
を採用し、反射法で回折パターンを測定した。
X線発生装置は理学電機製D−8C型装置を用
い、35kV−15mAでNiフイルターを通したCu
−KaをX線源とした。ゴニオメータは理学電
機製PMG−A2型を用い、試料を回転速度
80rpmで回転する回転試料台に取り付け、スリ
ツト系はDivergence slit1゜、Recieuing
slit0.15mm、Scattering slit1゜を採用した。2θ走
査速度は1/分、チヤート速度は1cm/分であ
る。各試料は一辺20mmの正方形に切り出し厚さ
0.5mmに重ねて測定試料とした。 (200)回折ピークの半価幅よりSchellerの
式を用いてみかけの結晶サイズ(ACS)を算
出した。 ACS(Å)=Kλ/βcosθ、β=〔B2−(B′)21/2 ここでK:Scheller定数(K=1) λ:X線波長(λ=1.5418Å) 2θ:Bragg angle(゜) β:補正後の半価幅(radian) B:実測半価幅 B′:補正用標準試料(Si単結晶)の半価幅 また相対結晶化指数は各試料の回折プロフイ
ルより(200)ピークの最大強度(I200)と2θ
=25での強度(I25)を内部標準値として測定
し両者の比を相対結晶化指数(I200/I25)と定
義した。 (3) 特性溶融粘度(μ0)及び非ニユートニアン係
数(N) 長さL、半径Rの毛管状ダイを有する高化式
フロテスターを用いて、温度Tのもとで圧力P
でポリマを押し出したときの容積吐出量をQと
するとき、みかけのせん断応力γΓ及びみかけの
粘度μを次のように定義する。 τ=(RP)/(2L) γΓ=(4Q)/(πR2) μ=τ/γΓ このとき、種々のγΓに対してそのときのμを
プロツトして得られる曲線μ=f(γΓ)の、γΓ
=200(秒)-1における値をもつて特性溶融粘度
μ0を定義する。 また、種々のγΓに対してτをプロツトして得
られる曲線τ=g(γΓ)の両対数導関数 d log g(γΓ)/d logγΓのγΓ=200(秒)
-1における値の逆数をもつて非ニユートニアン
係数Nを定義する。係るN値は、溶融ポリマの
せん断応力Sと、せん断速度Dの関係(所謂
「流動曲線」)がD=αSn(α、nは定数)なる
式で近似できると仮定したときの指数nに等し
い。 本発明においては、L=10mm、R=0.5mmの
ダイを用い、T=300℃で測定した値を用いた。 (4) ポリマのガラス転移点(Tg)及び融点
(Tm) DSC法により測定した。Tmは融解曲線のピ
ーク温度をもつて定義した。 (5) 引張り強度、伸度 JIS z 1702に規定された方法に従つて、イ
ンストロンタイプの引張試験機を用いて測定し
た。 (6) 熱収縮率 A 試料フイルムを幅10mm、長さ250mmのリボ
ン状に切り出す。 B 約200mmの間隔で2本の標線を幅方向に平
行に入れ、標線間の間隔をカセドメータを用
いて正確に測定する(Ammとする)。 C この試料を、試料先端に1gの荷重をかけ
た状態で250℃の熱風オーブンに投入し、10
分間放置した後とり出す。 C 再びカセドメータを用いて2本の標線の間
隔を測定する(Bmmとする)。 E 100(A−B)/Aをもつて熱収縮率(%)
を定義する。 (7) 耐屈曲性 JIS P−8115に規定された方法(いわゆる
MIT法)に従つて、20℃における耐屈曲回数
を測定した。 (8) 穿孔欠点率 A シートの場合 シートを幅35mm、長さ10mのテープ状に切
り出し、ICチツプキヤリヤテープ用の穿孔
機を用いテープの両側にチツプキヤリヤテー
プ用のスプロケツト穴をあける。その後、目
視観察により周井にきれつのはいつた穴の数
を数え、全穴数に対する割合をもつて穿孔欠
点率を定義する。 B プリント配線用基板の場合 基板の金属箔側から直径1mmのドリルを用
いて10mmの間隔で碁板目状に、1000個の穴を
あけ、その後、目視観察により周囲にきれつ
のはいつた穴の数を数え、全穴数に対する割
合をもつて、穿孔欠点率を定義する。 (9) ハンダ適性 A シートの場合 フイルムをたてよこ50mmの正方形に切り出
し、250℃に保たれたハンダ浴に浮かせ、こ
のときの形態保持性を目視観察する。その
後、ハンダ浴中でフイルム両端に約0.5Kg/
mm2の張力を加え、そのときの伸びの程度を目
視観察する。 評価結果は次の4段階で表示する。 〇:形態保持性が良好で、伸びもほとんどな
い。 〓:形態保持性は良好だが、伸びが大きい。 〓:伸びは少ないが、形態保持性が悪い。 X:形態保持性が悪く、伸びも大きい。 B プリント配線用基板の場合 JIS C−6481に規定された方法に従つて評
価を行ない、フイルム面及び銅はく面のふく
れ、はがれを目視観察した。 評価結果は下記により表示した。 〇:ふくれ、はがれとも認められない。 ×:ふくれ又ははがれが認められる。 (10) 耐薬品性 IPC(Institute of Printed Circuits)の
TEST METHODS MANUAL No.2、3、
2に規定された方法に従つて評価し、ひきはが
し強度の残留率によつて下記により表示した。 〇:残留率 80%以上 ×:残留率 80%未満 実施例 1 (1) PPSの重合 A 本発明に用いる高重合度PPS(PPS−Aと
する)の重合 オートクレーブに、硫化ナトリウム32.6Kg
(250モル、結晶水40wt%を含む)、水酸化ナ
トリウム100g、安息香酸ナトリウム18.0Kg
(125モル)、及びN−メチル−2−ピロリド
ン(以下NMPと略称する)79.2Kgを仕込み、
撹拌しながら徐々に205℃まで昇温し、水6.9
Kgを含む留出液7.0を除去した。残留混合
物に、1,4−ジクロルベンゼン(以下
DCBと略称する)37.5Kg(255モル)、及び
NMP20.0Kgを加え、250℃で3時間加熱し
た。反応生成物を、38℃の塩化メチレン中で
2時間抽出し、さらに熱湯で8回洗浄し、真
空乾燥機を用いて80℃で24時間乾燥して、特
性溶融粘度4200Poise、N値1.6、Tg91℃、
Tm280℃を有する高重合度PPS21.9Kg(収率
81%)を得た。 B 比較のためのPPS(PPS−Bとする)の重
合 上記と同様の操作によつて、265℃で5時
間重合を行ない、塩化メチレン抽出を行わず
に熱湯で8回洗浄し、乾燥して、特性溶融粘
度3500Poise、N値1.6、Tg88℃、Tm279℃
を有する乾燥したPPS約20Kgを得た。 (2) 溶融成形 上記(1)で得られたPPS−A及び−Bを各々40
mmφのエクストルーダに供給し、310℃で溶融
し、長さ600mm、間隙0.2mmの直線状リツプを有
するTダイから押出し、表面温度を65℃に保つ
た金属ドラム上にキヤストして冷却固化し、幅
550mm、厚さ50μmの非晶フイルムA−1及び
B−1を得た(キヤスト法)。 一方、PPS−A及びBを、各々38mmφのエク
ストルーダに供給し、310℃で溶融し、直径50
mm、間隙0.5mmのサーキユラダイから押出し、
その直後に溶融したフイルムチユーブ内に空気
を吹き込み、面積で10倍にブローし、空気流で
急冷し、幅250mm、厚さ50μmの非晶フイルム
A−2及びB−2を得た(チユーブラ法)。 (3) 熱処理 非晶フイルムA−1、A−2、B−1及びB
−2を各々テンターを用いて260℃で30秒間熱
処理してフイルムA−1−1、A−2−1、B
−1−1、B−2−1を得た。 (4) 得られたフイルムの特性 表−1に得られたフイルムの特性を示す。す
なわち、フイルムA−1−1、A−2−1は本
発明のフイルムであり、B−1−1、B−2−
1は本発明外のものである。
【表】 (5) 評価 表−2にこれらのフイルムの評価結果を示
す。 表−2から明らかなように、本発明のフイル
ムは、力学特性、高温での寸法安定性はもとよ
り、従来品の欠点であつた可撓性、穿孔適性に
も優れ、また経時による可撓性、穿孔適性の劣
化も少ない。一方、クロロホルム抽出量の多い
従来のフイルムは、可撓性、穿孔適性が悪い。
【表】 実施例 2 (1) 非晶フイルム 実施例1で用いた非晶フイルムA−1を用い
た。 (2) 熱処理 非晶フイルムA−1を、テンターを用いて、
種々の温度及び時間で熱処理し、相対結晶化指
数及びACSの異なるフイルムA−1−1〜A
−1−5を得た。 (3) 得られたフイルムの特性及び評価結果 表−3に得られたフイルムの特性及び評価結
果を示す。 表−3は、クロロホルム抽出量が少なくて
も、広角X線回折による三組のパラメータが特
定の範囲にない限り、優れた特性のフイルムは
得難いことを示している。
【表】
【表】 実施例 3 (1) 原料 実施例1で用いたPPS−Aを用いた。 (2) 溶融成形 PPS−Aを実施例1の(2)のチユーブラ法によ
り成形した。その際サーキユラダイのスリツト
間隙を各々0.4mm、0.8mm、2.5mmとした3種類の
ダイを用い、各々面積で、8倍、16倍、50倍に
ブローし、厚さ50μmのフイルムを3種類(A
−3、A−4、A−5とする)を得た。 (3) 熱処理 非晶フイルムA−3、A−4、A−5を各々
テンタを用いて270℃で120秒間熱処理してフイ
ルムA−3−1、A−4−1、A−5−1を得
た。 (4) 得られたフイルムの特性及び評価結果 表−4に得られたフイルムの特性及び評価結
果を示す。 表−4は、OFが小さいフイルムは、配向に
よる残留歪によつて、熱収縮が大きくなり、未
延伸フイルムとしての優れた特徴が失われるこ
とを示している。
【表】 実施例 4 (1) ベースフイルム 実施例1で得た本発明のPPSフイルム(A−
1−1)及び比較用フイルム(B−1−1)を
用いた。 (2) プリント配線用基板の作成 a まずベースフイルムをフイルム1m2当り
3000ジユールの電気エネルギーを印加してコ
ロナ放電処理した。 b 続いて、ダイマ酸系ポリアミド(ミルベツ
クス1200)を主成分とする接着剤をリバース
タイプのコータを用いて20μm(乾燥後)の
厚さにコーテイングした。 c 次にこの上にプリント基板用電解銅はく
(35μm厚)を重ねて、100℃に保たれた1cm
当り3Kgの線圧を有するプレスロールを通過
せしめて貼り合せた。 d 得られた積層体を80℃の熱風オーブン中に
4日間放置し、着接剤を硬化させ、プリント
配線用基板を得た。 (3) 評価結果 表−5に評価結果を示す。 表−5は本発明のプリント配線用基板はPPS
フイルムを用いた基板特有の優れた耐薬品性、
耐熱性を保持しつつ従来のPPS未延伸フイルム
を用いた基板の欠点であつた穿孔適性が改良さ
れていることを示している。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 高重合度ポリp−フエニレンスルフイドを主
    体とする組成物からなるシートであつて、 a クロロホルム抽出による抽出物が抽出前の全
    体重量の1.5wt%以下であり、 b 広角X線回折法によつて測定した (i) 相対結晶化指数が2.5以上8.0以下 (ii) 微結晶の大きさが50Å以上100Å以下 (iii) Through、EdgeおよびEndの三方向から
    測定した配向度が、いずれも0.70以上 であることを特徴とするポリフエニレンスルフイ
    ドシート状物。 2 高重合度ポリp−フエニレンスルフイドを主
    体とする組成物からなるシートであつて、かつ、 a クロロホルム抽出による抽出物が抽出前の全
    体重量の1.5wt%以下であり、 b 広角X線回折法によつて測定した (i) 相対結晶化指数が2.5以上8.0以下 (ii) 微結晶の大きさが50Å以上100Å以下 (iii) Through、EdgeおよびEndの三方向から
    測定した配向度が、いずれも0.70以上 であるポリフエニレンスルフイドシート状物に金
    属薄膜を積層してなるプリント配線基板。
JP723181A 1981-01-22 1981-01-22 Polyphenylene sulfide sheet -like material Granted JPS57121052A (en)

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