JPH0523939B2 - - Google Patents
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- JPH0523939B2 JPH0523939B2 JP59212458A JP21245884A JPH0523939B2 JP H0523939 B2 JPH0523939 B2 JP H0523939B2 JP 59212458 A JP59212458 A JP 59212458A JP 21245884 A JP21245884 A JP 21245884A JP H0523939 B2 JPH0523939 B2 JP H0523939B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- polyp
- phenylene
- phenylene sulfide
- mol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K1/00—Printed circuits
- H05K1/02—Details
- H05K1/03—Use of materials for the substrate
- H05K1/0313—Organic insulating material
- H05K1/032—Organic insulating material consisting of one material
- H05K1/0333—Organic insulating material consisting of one material containing S
Landscapes
- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は2軸配向ポリP−フエニレンスルフイ
ドフイルムに関するものである。 〔従来技術〕 従来2軸配向ポリP−フエニレンスルフイドの
みからなるフイルムは公知であり、吸湿性が小さ
く電気絶縁性、耐熱性、体薬品性などの点でも優
れた性能を有しており、可撓性回路基板や集積回
路用チツプキヤリアテープなどのプリント配線基
板用素材、感熱転写フイルム基板、あるいはコン
デンサー、転写箔等の各種蒸着フイルム基板とし
て注目されている。 しかし、従来の2軸配向ポリP−フエニレンス
ルフイドフイルムは200℃以上の高温、特にポリ
P−フエニレンスルフイドの融点約285℃近くの
温度での寸法安定性に欠けるという欠点を有して
いた。そのため高温での寸法安定性が厳しく要求
される用途への応用が制限されていた。 特に部品のハンダ付などの高温雰囲気にさらさ
れるプリント配線基板用の素材としては、熱収縮
による寸法変化のため、基板にしわが入つたり、
あるいは金属箔とフイルムが剥離するといつた問
題が存在していた。 一方、ポリP−フエニレンスルホン
ドフイルムに関するものである。 〔従来技術〕 従来2軸配向ポリP−フエニレンスルフイドの
みからなるフイルムは公知であり、吸湿性が小さ
く電気絶縁性、耐熱性、体薬品性などの点でも優
れた性能を有しており、可撓性回路基板や集積回
路用チツプキヤリアテープなどのプリント配線基
板用素材、感熱転写フイルム基板、あるいはコン
デンサー、転写箔等の各種蒸着フイルム基板とし
て注目されている。 しかし、従来の2軸配向ポリP−フエニレンス
ルフイドフイルムは200℃以上の高温、特にポリ
P−フエニレンスルフイドの融点約285℃近くの
温度での寸法安定性に欠けるという欠点を有して
いた。そのため高温での寸法安定性が厳しく要求
される用途への応用が制限されていた。 特に部品のハンダ付などの高温雰囲気にさらさ
れるプリント配線基板用の素材としては、熱収縮
による寸法変化のため、基板にしわが入つたり、
あるいは金属箔とフイルムが剥離するといつた問
題が存在していた。 一方、ポリP−フエニレンスルホン
【式】は公知であり、ポリ1,4シ
クロセンスルホンを芳香環化したもの、ポリP−
フエニレンスルフイドスルホン
フエニレンスルフイドスルホン
【式】を過酸化水素で
酸化したもの等が知られている。得られる粒状あ
るいは粉末状ポリP−フエニレンスルホンは結晶
性であり、融点500℃以上とまれに見る優れた耐
熱性を有している。しかしそのために実質的に溶
融成形が不可能であり、かつ十分に溶解しうる溶
媒が存在しないために溶液状での成形も不可能な
ため、有用なポリP−フエニレンスルホン成形体
は得られていない。 特公昭47−14470はおいては
るいは粉末状ポリP−フエニレンスルホンは結晶
性であり、融点500℃以上とまれに見る優れた耐
熱性を有している。しかしそのために実質的に溶
融成形が不可能であり、かつ十分に溶解しうる溶
媒が存在しないために溶液状での成形も不可能な
ため、有用なポリP−フエニレンスルホン成形体
は得られていない。 特公昭47−14470はおいては
本発明の目的は、ポリP−フエニレンスルフイ
ドフイルムの欠点である高温での寸法安定性を改
良するために本来耐熱性に優れたポリP−フエニ
レンスルホン連鎖を導入し、かつ既存のポリP−
フエニレンスルホン成形体にみられた脆いという
欠点を解消するため、そのポリP−フエニレンス
ルホン連鎖に2軸配向構造を導入したフイルムを
提供することにある。 〔問題点を解説するための手段〕 本発明は上記目的を達成するため次の構成を有
するものである。すなわち、 (1) 2軸配向したポリP−フエニレンスルホン連
鎖を1モル%以上70モル%未満含む2軸配向ポ
リP−フエニレンスルフイドフイルム。 である。 本発明で言うポリP−フエニレンスルホン連鎖
とは、一般式
ドフイルムの欠点である高温での寸法安定性を改
良するために本来耐熱性に優れたポリP−フエニ
レンスルホン連鎖を導入し、かつ既存のポリP−
フエニレンスルホン成形体にみられた脆いという
欠点を解消するため、そのポリP−フエニレンス
ルホン連鎖に2軸配向構造を導入したフイルムを
提供することにある。 〔問題点を解説するための手段〕 本発明は上記目的を達成するため次の構成を有
するものである。すなわち、 (1) 2軸配向したポリP−フエニレンスルホン連
鎖を1モル%以上70モル%未満含む2軸配向ポ
リP−フエニレンスルフイドフイルム。 である。 本発明で言うポリP−フエニレンスルホン連鎖
とは、一般式
【式】で表わされるも
のであり、連鎖中に他の共重合成分{例えば
【式】
【式】
【式】
【式】(Rは炭素数20以下の炭化水
素基)
【式】等}
を20%未満含んでもさしつかえない。20%以上の
共重合成分が存在すると、ポリP−フエニレンス
ルホンの配向性が損なわれて、機械的物性が低下
し、かつ耐熱性も低下傾向にあり好ましくない。 本発明のフイルムはこのポリP−フエニレンス
ルホン連鎖1モル%以上、70モル%未満、望まし
くは5モル%以上、40モル%未満含む2軸配向ポ
リP−フエニレンスルフイドフイルムであるが、
これはポリP−フエニレンスルホンの耐熱性によ
る優れた熱的寸法安定性と、ポリP−フエニレン
スルフイドの優れた機械的特性を同時に保持した
フイルムである。 ポリP−フエニレンスルホン連鎖が1モル%未
満であれば熱的寸法安定性が劣り好ましくなく、
70モル%を越えるとポリP−フエニレンスルフイ
ドによる機械的特性の保持が減少する。 本発明のフイルムは模式的に2軸配向したポリ
P−フエニレンスルホン連鎖を主体とした層を外
層とし、2軸配向したポリP−フエニレンスルフ
イド層を中心層とした3層構造を有しており、そ
の外層は、該フイルムを350℃10分間加熱するこ
とにより溶融する内層と分離可能で、その厚みは
0.1μm以上が好ましく、0.5μm以上がより好まし
い。この外層は該フイルムの熱的寸法安定性を付
与し、内層であるポリP−フエニレンスルフイド
層は該フイルムの機械的特性を保持している。 なお、片側外層の厚さ(両外層の厚さが異なる
場合は、両外層の厚さの和の半分とする)Aと内
層の厚さBとの比A/Bは、0.01〜1.5が好まし
く、0.05〜0.35がより好ましい。 また、ここでいうポリP−フエニレンスルフイ
ドとはポリP−フエニレンスルホン連鎖を除いた
中で、80モル%以上が一般式
共重合成分が存在すると、ポリP−フエニレンス
ルホンの配向性が損なわれて、機械的物性が低下
し、かつ耐熱性も低下傾向にあり好ましくない。 本発明のフイルムはこのポリP−フエニレンス
ルホン連鎖1モル%以上、70モル%未満、望まし
くは5モル%以上、40モル%未満含む2軸配向ポ
リP−フエニレンスルフイドフイルムであるが、
これはポリP−フエニレンスルホンの耐熱性によ
る優れた熱的寸法安定性と、ポリP−フエニレン
スルフイドの優れた機械的特性を同時に保持した
フイルムである。 ポリP−フエニレンスルホン連鎖が1モル%未
満であれば熱的寸法安定性が劣り好ましくなく、
70モル%を越えるとポリP−フエニレンスルフイ
ドによる機械的特性の保持が減少する。 本発明のフイルムは模式的に2軸配向したポリ
P−フエニレンスルホン連鎖を主体とした層を外
層とし、2軸配向したポリP−フエニレンスルフ
イド層を中心層とした3層構造を有しており、そ
の外層は、該フイルムを350℃10分間加熱するこ
とにより溶融する内層と分離可能で、その厚みは
0.1μm以上が好ましく、0.5μm以上がより好まし
い。この外層は該フイルムの熱的寸法安定性を付
与し、内層であるポリP−フエニレンスルフイド
層は該フイルムの機械的特性を保持している。 なお、片側外層の厚さ(両外層の厚さが異なる
場合は、両外層の厚さの和の半分とする)Aと内
層の厚さBとの比A/Bは、0.01〜1.5が好まし
く、0.05〜0.35がより好ましい。 また、ここでいうポリP−フエニレンスルフイ
ドとはポリP−フエニレンスルホン連鎖を除いた
中で、80モル%以上が一般式
【式】
で表わされるものであり、他の共重合成分
【式】
【式】
【式】
(Rは炭素数20以下のアルキル基)
【式】等を20モ
ル%未満含んでもさし支えない。20モル%以上で
あれば、ポリP−フエニレンスルフイド本来の結
晶性が損われ、機械的特性の低下を起し望ましく
ない。 本発明においてはこれらポリP−フエニレンス
ルホン連鎖、およびポリP−フエニレンスルフイ
ド連鎖各々2軸配向していることが必要である。
2軸配向とはフイルム面内でフイルム長手方向及
びそれに垂直でしかも厚み方向にも垂直な方向に
分子鎖が配向している事であり、以下の条件を満
たすフイルムが好ましい。 フイルムのEdge、EndおよびThrough方向か
らのX線プレート写真を後述の方法により撮影
し、ポリP−フエニレンスルホンの結晶相に基づ
く2θ=16°の回折斑を赤道線上でデンシトメータ
で半径方向に走査した時の黒化度(Iφ=0°)と
60°方向での黒化度(Iφ=60°)の比、つまりIφ=
60°/Iφ=0°を配向度(OF)と定義して求めると
EndおよびEdge方向の配向度が0.1〜0.7であり、
かつThrough方向の配向度が0.7〜1.0であること
がフイルムの機械的特性の点で好ましい。ここで
End方向とはフイルム長手方向に平行な方向から
のX線入射である、Edge方向とはこれと直角方
向のしかも厚み方向にも垂直なX線入射であり、
Through方向とはフイルム面に対して垂直なX
線入射である。 ポリP−フエニレンスルフイドについても同様
にフイルムのEdge、EndおよびThrough方向か
らのX線プレート写真において、ポリP−フエニ
レンスルフイドの(200)面を示す2θ=21°につい
て各々配向度を求めると、EdgeおよびEnd方向
の配向度が各々0.1〜0.7であり、Through方向の
配向度が0.7〜1.0である事が好ましい。 また該フイルムの相対結晶化度は広角X線によ
るフイルムの回析プロフイルより2θ=16°の強度
(I16)、2θ=21°の強度(I21)および2θ=30°の強
度
(I30)を測定し以下の式をもつて相対結晶化度と
定義するが。この値が3〜50の範囲にある事が機
械的特性の点で好ましい。 (相対結晶化度)=X×I16+(100−X)×I21/100×
I30 (ここでXはポリP−フエニレンスルホン連鎖
のモル%) また該フイルムの引張り強度及び伸度は、フイ
ルムの長手方向、幅方向とも各々10Kg/mm2以上、
及び20%以上であることが望ましい。 さらに該フイルムの250℃における熱収縮率は
長手方向、幅方向とも3%以下であることが好ま
しく、1%以下であることがより好ましい。 なお、本発明のフイルムは、厚さが特に限定さ
れないが、1〜1000μが好ましく、1.5〜200μがよ
り好ましい。 以上の様な本発明のフイルムを目的として公知
の無機系粒子が本発明の目的を阻害しない範囲で
含まれていてもさし支えなく、また耐候性向上、
耐熱性向上等を目的として公知の有機系添加剤が
物品の実用的な特性を損わない範囲内で含まれて
いても何らさし支えない。 また該フイルムに接着性等の改善のために必要
に応じてコロナ放電表面処理、プラズマ表面処理
等の電気的表面処理、酸処理アルカリ処理等の薬
品表面処理を単独あるいは複合して施しても何ら
さし支えない。また他のフイルム、金属箔と貼り
合せて使用しても何らさし支えない。 また本発明の2軸配向ポリP−フエニレンスル
フイドフイルムが特に好適に用いられるプリント
配線基板は、上述のフイルムと金属薄膜との積層
構造となつているものである。金属薄膜とは材
質、厚さは特に限定されないが、銅等に代表され
る厚さ1mm以下の金属箔あるいは金属層が好まし
い。これにおいてフイルムと金属薄膜の間に任意
の接着層が存在していても何らさし支えない。 次に具体的な本発明の2軸配向フイルムの製造
方法を示す。 本発明の2軸配向フイルムは2軸配向ポリP−
フエニレンスルフイドフイルムを過カルボン酸に
より酸化することによつて得られ、本発明のプリ
ント配線基板はそのフイルムに金属箔膜を積層す
ることによつて得られる。 ここで言う2軸配向ポリP−フエニレンスルフ
イドフイルムは、一般式
あれば、ポリP−フエニレンスルフイド本来の結
晶性が損われ、機械的特性の低下を起し望ましく
ない。 本発明においてはこれらポリP−フエニレンス
ルホン連鎖、およびポリP−フエニレンスルフイ
ド連鎖各々2軸配向していることが必要である。
2軸配向とはフイルム面内でフイルム長手方向及
びそれに垂直でしかも厚み方向にも垂直な方向に
分子鎖が配向している事であり、以下の条件を満
たすフイルムが好ましい。 フイルムのEdge、EndおよびThrough方向か
らのX線プレート写真を後述の方法により撮影
し、ポリP−フエニレンスルホンの結晶相に基づ
く2θ=16°の回折斑を赤道線上でデンシトメータ
で半径方向に走査した時の黒化度(Iφ=0°)と
60°方向での黒化度(Iφ=60°)の比、つまりIφ=
60°/Iφ=0°を配向度(OF)と定義して求めると
EndおよびEdge方向の配向度が0.1〜0.7であり、
かつThrough方向の配向度が0.7〜1.0であること
がフイルムの機械的特性の点で好ましい。ここで
End方向とはフイルム長手方向に平行な方向から
のX線入射である、Edge方向とはこれと直角方
向のしかも厚み方向にも垂直なX線入射であり、
Through方向とはフイルム面に対して垂直なX
線入射である。 ポリP−フエニレンスルフイドについても同様
にフイルムのEdge、EndおよびThrough方向か
らのX線プレート写真において、ポリP−フエニ
レンスルフイドの(200)面を示す2θ=21°につい
て各々配向度を求めると、EdgeおよびEnd方向
の配向度が各々0.1〜0.7であり、Through方向の
配向度が0.7〜1.0である事が好ましい。 また該フイルムの相対結晶化度は広角X線によ
るフイルムの回析プロフイルより2θ=16°の強度
(I16)、2θ=21°の強度(I21)および2θ=30°の強
度
(I30)を測定し以下の式をもつて相対結晶化度と
定義するが。この値が3〜50の範囲にある事が機
械的特性の点で好ましい。 (相対結晶化度)=X×I16+(100−X)×I21/100×
I30 (ここでXはポリP−フエニレンスルホン連鎖
のモル%) また該フイルムの引張り強度及び伸度は、フイ
ルムの長手方向、幅方向とも各々10Kg/mm2以上、
及び20%以上であることが望ましい。 さらに該フイルムの250℃における熱収縮率は
長手方向、幅方向とも3%以下であることが好ま
しく、1%以下であることがより好ましい。 なお、本発明のフイルムは、厚さが特に限定さ
れないが、1〜1000μが好ましく、1.5〜200μがよ
り好ましい。 以上の様な本発明のフイルムを目的として公知
の無機系粒子が本発明の目的を阻害しない範囲で
含まれていてもさし支えなく、また耐候性向上、
耐熱性向上等を目的として公知の有機系添加剤が
物品の実用的な特性を損わない範囲内で含まれて
いても何らさし支えない。 また該フイルムに接着性等の改善のために必要
に応じてコロナ放電表面処理、プラズマ表面処理
等の電気的表面処理、酸処理アルカリ処理等の薬
品表面処理を単独あるいは複合して施しても何ら
さし支えない。また他のフイルム、金属箔と貼り
合せて使用しても何らさし支えない。 また本発明の2軸配向ポリP−フエニレンスル
フイドフイルムが特に好適に用いられるプリント
配線基板は、上述のフイルムと金属薄膜との積層
構造となつているものである。金属薄膜とは材
質、厚さは特に限定されないが、銅等に代表され
る厚さ1mm以下の金属箔あるいは金属層が好まし
い。これにおいてフイルムと金属薄膜の間に任意
の接着層が存在していても何らさし支えない。 次に具体的な本発明の2軸配向フイルムの製造
方法を示す。 本発明の2軸配向フイルムは2軸配向ポリP−
フエニレンスルフイドフイルムを過カルボン酸に
より酸化することによつて得られ、本発明のプリ
ント配線基板はそのフイルムに金属箔膜を積層す
ることによつて得られる。 ここで言う2軸配向ポリP−フエニレンスルフ
イドフイルムは、一般式
【式】で示さ
れる構成単位を80モル%以上含み、かつ300℃に
おける溶融粘度がせん断速度200(秒)-1のもとで
100以上60万ポイズ以下であるポリP−フエニレ
ンスルフイドをフイルム状に120℃以下の表面温
度を有する冷却媒体上へ押し出した後、該押出さ
れたフイルムを85℃〜110℃で3〜4.7倍に同時ま
たは逐次二軸延伸し、さらに200〜275℃にて熱固
定して得られる。 この2軸配向ポリP−フエニレンスルフイドの
構成単位として
おける溶融粘度がせん断速度200(秒)-1のもとで
100以上60万ポイズ以下であるポリP−フエニレ
ンスルフイドをフイルム状に120℃以下の表面温
度を有する冷却媒体上へ押し出した後、該押出さ
れたフイルムを85℃〜110℃で3〜4.7倍に同時ま
たは逐次二軸延伸し、さらに200〜275℃にて熱固
定して得られる。 この2軸配向ポリP−フエニレンスルフイドの
構成単位として
【式】を80モル%以上
含むわけであるが、共重合成分
【式】
【式】
【式】
(Rは炭素数20以下のアルキル基)、
【式】等を20モ
ル%未満含んでもさし支えない。20モル%以上で
あれば、ポリP−フエニレンスルフイド本来の結
晶性が損われ、機械的特性の低下をおこし、ひい
ては本発明2軸配向フイルムの機械的特性の低下
をおこし好ましくない。 このポリP−フエニレンスルフイドフイルムは
構造パラメータとして次の3つが満たされる事が
好ましい。まず第一に相対結晶化度は広角X線に
よるフイルムの回折プロフイルより(200)ピー
クである2θ=21°の強度(I21)と2θ=30°での強度
(I30)を測定し両者の比I21/I30をもつて相対結晶
化度と定義するが、この値が5〜35の範囲にある
事が好ましい。 第二に微結晶の大きさが一定範囲であることが
好ましく、これは(200)回折ピークの半価幅よ
りSchellerの式を使用して得られる見かけの結晶
粒子サイズを意味しており、40〜130Åである事
が好ましい。 第三に配向度についてであるが、2θ=21°にお
ける前述のEdge及びEnd方向の配向度が0.1〜0.7
であり、Through方向の配向度が0.7〜1.0である
事が好ましい。 以上の様な2軸配向ポリP−フエニレンスルフ
イドフイルムに易滑性の発現等を目的として公知
の無機系粒子が本発明の目的を阻害しない範囲で
含まれていてもさし支えなく、また耐候性向上、
耐熱性向上等を目的として公知の有機系添加剤が
物品の実用的な特性を損わない範囲内で含まれて
いても何らさし支えない。 またこの2軸配向ポリP−フエニレンスルフイ
ドフイルムに必要に応じてコロナ放電表面処理、
プラズマ表面処理等の電気的表面処理を単独ある
いは複合して施していても何らさし支えない。 次にこの2軸配向ポリP−フエニレンスルフイ
ドフイルムを一般式
あれば、ポリP−フエニレンスルフイド本来の結
晶性が損われ、機械的特性の低下をおこし、ひい
ては本発明2軸配向フイルムの機械的特性の低下
をおこし好ましくない。 このポリP−フエニレンスルフイドフイルムは
構造パラメータとして次の3つが満たされる事が
好ましい。まず第一に相対結晶化度は広角X線に
よるフイルムの回折プロフイルより(200)ピー
クである2θ=21°の強度(I21)と2θ=30°での強度
(I30)を測定し両者の比I21/I30をもつて相対結晶
化度と定義するが、この値が5〜35の範囲にある
事が好ましい。 第二に微結晶の大きさが一定範囲であることが
好ましく、これは(200)回折ピークの半価幅よ
りSchellerの式を使用して得られる見かけの結晶
粒子サイズを意味しており、40〜130Åである事
が好ましい。 第三に配向度についてであるが、2θ=21°にお
ける前述のEdge及びEnd方向の配向度が0.1〜0.7
であり、Through方向の配向度が0.7〜1.0である
事が好ましい。 以上の様な2軸配向ポリP−フエニレンスルフ
イドフイルムに易滑性の発現等を目的として公知
の無機系粒子が本発明の目的を阻害しない範囲で
含まれていてもさし支えなく、また耐候性向上、
耐熱性向上等を目的として公知の有機系添加剤が
物品の実用的な特性を損わない範囲内で含まれて
いても何らさし支えない。 またこの2軸配向ポリP−フエニレンスルフイ
ドフイルムに必要に応じてコロナ放電表面処理、
プラズマ表面処理等の電気的表面処理を単独ある
いは複合して施していても何らさし支えない。 次にこの2軸配向ポリP−フエニレンスルフイ
ドフイルムを一般式
かくして得られた2軸配向したポリP−フエニ
レンスルホン連鎖を2モル%以上、70モル%未満
含む2軸配向ポリP−フエニレンスルフイドフイ
ルムは熱寸法安定性が優れており、かつ優れた機
械的特性を保持しているため、フレキシブル回路
基板、感熱転写フイルム、あるいはコンデンサ
ー、転写箔等の各種蒸着フイルム等ポリP−フエ
ニレンスルフイドフイルムのほとんどの用途分野
に応用が可能である。 また2軸配向ポリP−フエニレンスルフイドフ
イルムを用いて得られたプリント配線基板は耐ハ
ンダ性に非常にすぐれており、熱収縮による基板
へのしわあるいは金属箔とフイルムの剥離等の問
題が皆無に近いものである。 〔特性の測定法〕 測定項目は以下の方法で測定した。 (1) ポリP−フエニレンスルホン連鎖のモル% 任意のフイルムと下記に示す標準物質である
100モル%のポリP−フエニレンスルホンフイ
ルムをそれぞれ一定量微粉化後、KBr法でIR
を測定し、両者の1160cm-1のS−O逆対称伸縮
振動の吸光度比によりポリP−フエニレンスル
ホン連鎖のモル%を算出した。 (標準物質の製法) 厚さ6μのポリP−フエニレンスルフイド非
晶フイルム(未延伸)を40%過酢酸溶液(三菱
ガス化学(株)市販品)に常温で24時間浸せきし、
水洗後乾燥する。原子組成比を調べたところほ
ぼ100モル%のポリP−フエニレンスルホンに
相当し、かつCP/MAS C13NMRで測定した
ところ132ppm及び146ppmのみにピークが測定
され
レンスルホン連鎖を2モル%以上、70モル%未満
含む2軸配向ポリP−フエニレンスルフイドフイ
ルムは熱寸法安定性が優れており、かつ優れた機
械的特性を保持しているため、フレキシブル回路
基板、感熱転写フイルム、あるいはコンデンサ
ー、転写箔等の各種蒸着フイルム等ポリP−フエ
ニレンスルフイドフイルムのほとんどの用途分野
に応用が可能である。 また2軸配向ポリP−フエニレンスルフイドフ
イルムを用いて得られたプリント配線基板は耐ハ
ンダ性に非常にすぐれており、熱収縮による基板
へのしわあるいは金属箔とフイルムの剥離等の問
題が皆無に近いものである。 〔特性の測定法〕 測定項目は以下の方法で測定した。 (1) ポリP−フエニレンスルホン連鎖のモル% 任意のフイルムと下記に示す標準物質である
100モル%のポリP−フエニレンスルホンフイ
ルムをそれぞれ一定量微粉化後、KBr法でIR
を測定し、両者の1160cm-1のS−O逆対称伸縮
振動の吸光度比によりポリP−フエニレンスル
ホン連鎖のモル%を算出した。 (標準物質の製法) 厚さ6μのポリP−フエニレンスルフイド非
晶フイルム(未延伸)を40%過酢酸溶液(三菱
ガス化学(株)市販品)に常温で24時間浸せきし、
水洗後乾燥する。原子組成比を調べたところほ
ぼ100モル%のポリP−フエニレンスルホンに
相当し、かつCP/MAS C13NMRで測定した
ところ132ppm及び146ppmのみにピークが測定
され
次に実施例をもつて本発明を説明する。
実施例 1
以下の様にポリP−フエニレンスルフイドの重
合を行なつた。 (1) 内容積50のオートクレーブに重合溶媒とし
て20のNメチル2ピロリドン、75モルのNa、
S9H、O、及び重合助剤として25モルの酢酸ナ
トリウムを仕込み、オートクレーブの内温が
200℃になるまでヒーターにより加熱し、撹拌
下窒素気流中で脱水を行なつた。脱水終了後オ
ートクレーブ内温が170℃になるまで冷却し、
75モルのP−ジクロルベンゼン、および0.15モ
ルの1,2,4−トリクロルベンゼンを添加
し。窒素により2.0Kg/cm、に加圧した。オー
トクレーブ内温を260℃に昇温後、2時間撹拌
して重合を行ない、系を冷却後内容物を取り出
し水中にあけ、水洗した後150℃で真空乾燥し
て7.0Kgの白色ポリマを得た。(詳細については
例えば特公昭52−12240号参照)。このポリマを
高化式フローテスタを使用し、300℃、せん断
速度200(秒)-1の条件下で測定した所、
5200Poiseであつた。 このポリマの一部を30mm径の2軸エクストル
ーダに供給しペレタイズし、該ペレツトを30mm
径の単軸エクストルーダに供給し、310℃で溶
融し、長さ200mm、間隙1.0mmの直線状リツプを
有するTダイから押出し、表面温度を20℃に保
つた金属ドラム上に静電印加キヤストして冷却
固化し幅170mm、厚さ310μmのシートを得た。
さらに該シートを、フイルムストレツチヤ(米
国 T.M、Long社製)を用いて95℃でたて・
よこ3.5倍に逐次2軸延伸し、続いて熱風オー
ブンを用いて270℃で1分間定長熱処理して、
厚さ25μmの2軸配向ポリP−フエニレンスル
フイドフイルムを得た。 このフイルムを広角X線回折分析を行なつた
ところEndの配向度0.20 Edgeの配向度0.25
Throughの配向度0.90であり、相対結晶化度19
微結晶の大きさ70Åであつた。 (2) このフイルムの一部を市販の過酢酸40%溶液
(三菱ガス化学株式会社製)に常温で3時間浸
せきして反応させ水洗後100℃で真空乾燥した。
ポリP−フエニレンスルホン連鎖は22モル%で
あつた。 このフイルムの配向度を測定したところポリ
P−フエニレンスルホンの結晶相に基づく2θ=
16°でEdge0.35 End0.32 Through0.85であり、
ポリP−フエニレンスルフイドの(200)面を
示す2θ=21°でEdge0.28 End0.25 Through0.95
であり、2軸配向している事が明らかとなつ
た。相対結晶化度を測定したところ18であつ
た。 機械的特性を調べたところ、強度14.5Kg/mm2
伸度36%であり優れた機械的特性を示し、また
熱収縮率を測定したところ230℃で1.0%、250
℃で1.2%、270℃で1.3%であつた。 このフイルムを350℃のオーブン中に入れた
ところ、フイルム状の形態は保つているもの
の、中心部が溶融しており、中心層がポリP−
フエニレンスルフイド層であり、外層にポリP
−フエニレンスルホン層が存在した3層構造で
ある事が明らかになつた。 評価結果を第1表に示す。 実施例 2、3 実施例1で作製したポリP−フエニレンスルホ
ン連鎖を22モル%含むフイルムを熱風オーブン中
200℃10分および240℃10分各々熱処理した。更に
優れた熱寸法安定性を示すフイルムになつた。そ
の結果を第1表に示す。 実施例 4 実施例1の(1)で作製した2軸配向ポリP−フエ
ニレンスルフイドフイルムをmクロル過安息香酸
(東京化成試薬)10%アセトン溶液に浸せきして
常温で20日間反応させた。アセトンで洗浄後100
℃で真空乾燥した。ポリP−フエニレンスルホン
連鎖25モル%のフイルムが得られた。評価結果を
第1表に示す。 比較例 1 実施例1の(1)で作製した2軸配向ポリP−フエ
ニレンスルフイドフイルムの熱収縮率を測定し
た。実施例に較べ極端に熱寸法安定性が劣つてい
る事が明らかになつた。評価結果を第1表に示
す。 また350℃のオーブン中にフイルムを入れたと
ころ、すぐに溶融してフイルム形状を保たなかつ
た。 比較例 2、3 実施例1の(1)で作製した2軸配向ポリP−フエ
ニレンスルフイドフイルムを熱風オーブン中200
℃10分および240℃10分各々熱処理した。そのフ
イルムの熱収縮率を測定したところ、250℃、270
℃での寸法安定性が実施例に較べ極端に劣る事が
明らかになつた。第1表に評価結果を示す。 比較例 4 厚さ25μmの未延伸ポリP−フエニレンスルフ
イドフイルムを作製し、それを40%過酢酸溶液に
常温で2.5時間浸せきした。ポリP−フエニレン
スルホン連鎖は22%であつた。配向度を測定した
ところ、2θ=16°でEdge1.0 End0.98
Through0.98 2θ=21°でEdge1.02 End0.99
Through0.99であり、未配向フイルムであつた。
相対結晶化度は3であつた。 またフイルム表面に多数の亀裂が生成し、その
部分が剥離し、通常のフイルムとしての使用が不
可能であつた。評価結果を第1表に示す。 比較例 5 実施例1で作製した2軸配向ポリP−フエニレ
ンスルフイドフイルムを40%過酢酸溶液に常温で
12時間浸漬し、水洗後100℃で真空乾燥した。ポ
リP−フエニレンスルホン連鎖が75モル%であつ
た。 機械的特性を測定したところ強度13.0Kg/mm2、
伸度18%で実施例に較べ非常に劣る事が明らかに
なつた。 また350℃で10分間熱処理したところ不溶融性
であつた。 実施例 5 実施例1のフイルムを1m2当り10000ジユール
の電気エネルギーを印加してコロナ放電処理した
後続いてダイマ酸系ポリアミド(ミルペツクス
1200)を主成分とする接着剤をリバースタイプの
コータを用いて20μm(乾燥後)の厚さにコーテ
イングした。次にこの上にプリント基板用電解銅
箔(35μm厚)を重ねて、100℃に保たれた1cm
当り3Kgの線圧を有するプレスロールを通過せし
めて貼り合せた。得られた積層体を80℃の熱風オ
ーブン中に4日間放置し接着剤を硬化させ、プリ
ント配線用基板を得た。 このプリント用配線基板を250℃のハンダ浴中
に1分間浸漬し、取り出し後形態を観察した。極
めて優れた平面性を有していた。
合を行なつた。 (1) 内容積50のオートクレーブに重合溶媒とし
て20のNメチル2ピロリドン、75モルのNa、
S9H、O、及び重合助剤として25モルの酢酸ナ
トリウムを仕込み、オートクレーブの内温が
200℃になるまでヒーターにより加熱し、撹拌
下窒素気流中で脱水を行なつた。脱水終了後オ
ートクレーブ内温が170℃になるまで冷却し、
75モルのP−ジクロルベンゼン、および0.15モ
ルの1,2,4−トリクロルベンゼンを添加
し。窒素により2.0Kg/cm、に加圧した。オー
トクレーブ内温を260℃に昇温後、2時間撹拌
して重合を行ない、系を冷却後内容物を取り出
し水中にあけ、水洗した後150℃で真空乾燥し
て7.0Kgの白色ポリマを得た。(詳細については
例えば特公昭52−12240号参照)。このポリマを
高化式フローテスタを使用し、300℃、せん断
速度200(秒)-1の条件下で測定した所、
5200Poiseであつた。 このポリマの一部を30mm径の2軸エクストル
ーダに供給しペレタイズし、該ペレツトを30mm
径の単軸エクストルーダに供給し、310℃で溶
融し、長さ200mm、間隙1.0mmの直線状リツプを
有するTダイから押出し、表面温度を20℃に保
つた金属ドラム上に静電印加キヤストして冷却
固化し幅170mm、厚さ310μmのシートを得た。
さらに該シートを、フイルムストレツチヤ(米
国 T.M、Long社製)を用いて95℃でたて・
よこ3.5倍に逐次2軸延伸し、続いて熱風オー
ブンを用いて270℃で1分間定長熱処理して、
厚さ25μmの2軸配向ポリP−フエニレンスル
フイドフイルムを得た。 このフイルムを広角X線回折分析を行なつた
ところEndの配向度0.20 Edgeの配向度0.25
Throughの配向度0.90であり、相対結晶化度19
微結晶の大きさ70Åであつた。 (2) このフイルムの一部を市販の過酢酸40%溶液
(三菱ガス化学株式会社製)に常温で3時間浸
せきして反応させ水洗後100℃で真空乾燥した。
ポリP−フエニレンスルホン連鎖は22モル%で
あつた。 このフイルムの配向度を測定したところポリ
P−フエニレンスルホンの結晶相に基づく2θ=
16°でEdge0.35 End0.32 Through0.85であり、
ポリP−フエニレンスルフイドの(200)面を
示す2θ=21°でEdge0.28 End0.25 Through0.95
であり、2軸配向している事が明らかとなつ
た。相対結晶化度を測定したところ18であつ
た。 機械的特性を調べたところ、強度14.5Kg/mm2
伸度36%であり優れた機械的特性を示し、また
熱収縮率を測定したところ230℃で1.0%、250
℃で1.2%、270℃で1.3%であつた。 このフイルムを350℃のオーブン中に入れた
ところ、フイルム状の形態は保つているもの
の、中心部が溶融しており、中心層がポリP−
フエニレンスルフイド層であり、外層にポリP
−フエニレンスルホン層が存在した3層構造で
ある事が明らかになつた。 評価結果を第1表に示す。 実施例 2、3 実施例1で作製したポリP−フエニレンスルホ
ン連鎖を22モル%含むフイルムを熱風オーブン中
200℃10分および240℃10分各々熱処理した。更に
優れた熱寸法安定性を示すフイルムになつた。そ
の結果を第1表に示す。 実施例 4 実施例1の(1)で作製した2軸配向ポリP−フエ
ニレンスルフイドフイルムをmクロル過安息香酸
(東京化成試薬)10%アセトン溶液に浸せきして
常温で20日間反応させた。アセトンで洗浄後100
℃で真空乾燥した。ポリP−フエニレンスルホン
連鎖25モル%のフイルムが得られた。評価結果を
第1表に示す。 比較例 1 実施例1の(1)で作製した2軸配向ポリP−フエ
ニレンスルフイドフイルムの熱収縮率を測定し
た。実施例に較べ極端に熱寸法安定性が劣つてい
る事が明らかになつた。評価結果を第1表に示
す。 また350℃のオーブン中にフイルムを入れたと
ころ、すぐに溶融してフイルム形状を保たなかつ
た。 比較例 2、3 実施例1の(1)で作製した2軸配向ポリP−フエ
ニレンスルフイドフイルムを熱風オーブン中200
℃10分および240℃10分各々熱処理した。そのフ
イルムの熱収縮率を測定したところ、250℃、270
℃での寸法安定性が実施例に較べ極端に劣る事が
明らかになつた。第1表に評価結果を示す。 比較例 4 厚さ25μmの未延伸ポリP−フエニレンスルフ
イドフイルムを作製し、それを40%過酢酸溶液に
常温で2.5時間浸せきした。ポリP−フエニレン
スルホン連鎖は22%であつた。配向度を測定した
ところ、2θ=16°でEdge1.0 End0.98
Through0.98 2θ=21°でEdge1.02 End0.99
Through0.99であり、未配向フイルムであつた。
相対結晶化度は3であつた。 またフイルム表面に多数の亀裂が生成し、その
部分が剥離し、通常のフイルムとしての使用が不
可能であつた。評価結果を第1表に示す。 比較例 5 実施例1で作製した2軸配向ポリP−フエニレ
ンスルフイドフイルムを40%過酢酸溶液に常温で
12時間浸漬し、水洗後100℃で真空乾燥した。ポ
リP−フエニレンスルホン連鎖が75モル%であつ
た。 機械的特性を測定したところ強度13.0Kg/mm2、
伸度18%で実施例に較べ非常に劣る事が明らかに
なつた。 また350℃で10分間熱処理したところ不溶融性
であつた。 実施例 5 実施例1のフイルムを1m2当り10000ジユール
の電気エネルギーを印加してコロナ放電処理した
後続いてダイマ酸系ポリアミド(ミルペツクス
1200)を主成分とする接着剤をリバースタイプの
コータを用いて20μm(乾燥後)の厚さにコーテ
イングした。次にこの上にプリント基板用電解銅
箔(35μm厚)を重ねて、100℃に保たれた1cm
当り3Kgの線圧を有するプレスロールを通過せし
めて貼り合せた。得られた積層体を80℃の熱風オ
ーブン中に4日間放置し接着剤を硬化させ、プリ
ント配線用基板を得た。 このプリント用配線基板を250℃のハンダ浴中
に1分間浸漬し、取り出し後形態を観察した。極
めて優れた平面性を有していた。
【表】
【表】
比較例 6
実施例1で作製した2軸配向ポリP−フエニレ
ンスルフイドフイルムを用い、実施例5と同様に
銅箔と積層しプリント用配線基板を作製した。 同様に250℃のハンダ浴中に1分間浸漬したと
ころ、フイルム面側の方向に大きくカールし、熱
収縮により部分的に銅箔とフイルムが剥離してい
た。小さなしわも確認された。
ンスルフイドフイルムを用い、実施例5と同様に
銅箔と積層しプリント用配線基板を作製した。 同様に250℃のハンダ浴中に1分間浸漬したと
ころ、フイルム面側の方向に大きくカールし、熱
収縮により部分的に銅箔とフイルムが剥離してい
た。小さなしわも確認された。
Claims (1)
- 1 2軸配向したポリP−フエニレンスルホン連
鎖を1モル%以上70モル%未満含む2軸配向ポリ
P−フエニレンスルフイドフイルム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59212458A JPS6192828A (ja) | 1984-10-12 | 1984-10-12 | 2軸配向ポリp―フェニレンスルフィドフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59212458A JPS6192828A (ja) | 1984-10-12 | 1984-10-12 | 2軸配向ポリp―フェニレンスルフィドフィルム |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6192828A JPS6192828A (ja) | 1986-05-10 |
| JPH0523939B2 true JPH0523939B2 (ja) | 1993-04-06 |
Family
ID=16622960
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59212458A Granted JPS6192828A (ja) | 1984-10-12 | 1984-10-12 | 2軸配向ポリp―フェニレンスルフィドフィルム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6192828A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0195586A (ja) * | 1987-10-07 | 1989-04-13 | Toray Ind Inc | 金属ベース回路基板 |
| DE69629041T2 (de) * | 1995-10-12 | 2004-04-22 | Yazaki Corp. | Vorrichtung zur berechnung ungünstiger ladungsverteilung auf einem fahrzeug und zur berechnung der ladung auf einem fahrzeug |
| CN120283008A (zh) * | 2022-12-15 | 2025-07-08 | 株式会社大赛璐 | 取代型聚苯硫醚树脂 |
-
1984
- 1984-10-12 JP JP59212458A patent/JPS6192828A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6192828A (ja) | 1986-05-10 |
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