JPH0433929A - ポリエーテル系共重合体樹脂成形品 - Google Patents

ポリエーテル系共重合体樹脂成形品

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JPH0433929A
JPH0433929A JP14116290A JP14116290A JPH0433929A JP H0433929 A JPH0433929 A JP H0433929A JP 14116290 A JP14116290 A JP 14116290A JP 14116290 A JP14116290 A JP 14116290A JP H0433929 A JPH0433929 A JP H0433929A
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JP
Japan
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polyether copolymer
film
polyether
formula
copolymer resin
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JP14116290A
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English (en)
Inventor
Chikafumi Kayano
茅野 慎史
Shigeru Murakami
滋 村上
Shigeru Matsuo
茂 松尾
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、ポリエーテル系共重合体樹脂成形品に関し、
さらに詳しく言うと、表面の接着性もしくは濡れ性か改
良されて、容易に剥離しない金属膜や塗膜を形成するこ
とのできる、電気電子分野を初めとする種々の分野にお
いて有用なポリエーテル系共重合体樹脂成形品に関する
[従来の技術と発明か解決しようとする課題]近年、エ
ンジニアリング樹脂として種々の構造を有するものか開
発され、たとえば自動車分野、電気・電子分野、精密機
械分野、OA機器分野、光通信分野等の広い分野におい
て用いられているか、その性能はすべての面で充分に満
足し得るには至っておらず、そのうえ、要求性能が厳し
くなっていることから、新しい素材の開発か望まれてい
る。
一方、このエンジニアリング樹脂の一つであるポリエー
テル系共重合体は、特に耐熱性、難燃性、耐薬品性等に
優れた材料てあり、電気・電子分野において、電気絶縁
材料、特に耐熱性のフレキシブルプリント回路用基板等
の成形品としてその利用が期待されている。
しかしなから、現在用いられているポリエーテル系共重
合体は、その化学構造に基因して、他の物質との接着性
もしくは濡れ性に乏しい。
特に表面に金属を蒸着して導電性薄膜を形成することが
必須条件であるコンデンサーや銅箔等を接着して回路を
形成するフレキシブルプリント基板、その他金属を接着
して使用する電気部品等にポリエーテル系共重合体を適
用することは難かしいという問題かあった。
また、ポリエーテル系共重合体の樹脂成形品の表面に金
属メツキや塗装をしてもそのメウキ膜や塗膜が容易に剥
離すると言う問題もあった。
本発明はこのような事情に基いてなされたものである。
すなわち、本発明の目的は、表面の接着性もしくは濡れ
性か大幅に改良されて、金属の蒸着あるいは銅箔の接着
等により、表面に導電性薄膜の形成か可能て、電気・電
子分野に適用することのでき、また、金属メツキや塗装
を施すことにより、表面に金属膜あるいは塗膜の形成か
可能で、各種の分野に応用可能な、ポリエーテル系共重
合体樹脂成形品を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 前記目的を達成するための本発明は、 (1)  次式(1): て表わされる繰り返し単位および次式(■):(n) て表される繰り返し単位からなり、前記式(I)て表さ
れる繰り返し単位の組成比[モル比:(I)/((I)
+  (n)) ]が0.15〜0.40モルであると
ともに、400°Cにおける溶融粘度か3.000〜1
00.0口0ボイズであるポリエーテル系共重合体の成
形体の表面を、コロナ放電処理またはプラズマ処理して
なることを特徴とするポリエーテル系共重合体樹脂成形
品である。
以下本発明について詳細に説明する。
−ポリエーテル系共重合体− 本発明のポリエーテル系共重合体樹脂成形品の原料であ
るポリエーテル系共重合体において重要な点の一つは、
前記ポリエーテル系共重合体が前記式(I)で表わされ
る繰り返し単位と前記式(II)で表わされる繰り返し
単位とからなるとともに、前記式(I)で表わされる繰
り返し単位の含有割合[モル比、(1)/((I)+(
■))]か(1,15〜0.40)範囲にあり、式(r
l)て表わされる繰り返し単位の組成比(モル比)か0
.85〜0.60であることである。
前記式(I)て表わされる繰り返し単位の組成比が0.
15未満であると、ポリエーテル系共重合体のガラス転
移温度か低くなって耐熱性か低下したり、融点か高くな
って成形性の劣化を招いたりする。一方、0.40を超
えると、ポリエーテル系重合体の結晶性か失われて、耐
熱性、耐溶剤性か低下する。
また、本発明に用いられるポリエーテル系共重合体にお
いては、温度400°Cにおける溶融粘度(ゼロ剪断粘
度)が3,000〜100,000ボイズであることか
重要である。
この溶融粘度か3,000ボイズ未満である低分子量の
ポリエーテル系共重合体ては、充分な耐熱性および機械
的強度を達成することかできないからである。
また、溶融粘度か100,000ボイズを超えるとフィ
ルムなどへの成形か困難になる。
本発明に用いられるポリエーテル系共重合体は、たとえ
ば結晶融点が330〜400”C程度であって、高い結
晶性を有するとともに、充分に高分子量てあり、充分な
耐熱性を示すとともに、耐溶剤性、機械的強度に優れて
、たとえば電気・電子機器分野、機械分野等における新
たな素材として好適に用いることかできる。
このようなポリエーテル系共重合体は、以下のようにし
て製造することかてきる。
−ポリエーテル系共重合体の製造方法−ポリエーテル系
共重合体は、特定使用比率てジハロゲノベンゾニトリル
、および4,4′−ビフェノール、ならびにアルカリ金
属化合物を中性極性溶媒の存在下に反応させた後1反応
生成物と特定量の4,4°−ジハロゲノベンゾフェノン
との共重合反応を行なうことにより、製造することかで
きる。
使用に供される前記ジハロゲノベンゾニトリルの具体例
としては、たとえば、次式: (ただし、式中、Xはハロゲン原子である。)て表わさ
れる2、6−ジハロゲノベンゾニトリル、2.4−ジハ
ロゲノベンゾニトリルなどが挙げられる。
これらの中でも、好ましいのは2,6−ジクロロベンゾ
ニトリル、2,6−ジフルオロベンゾニトリル、2,4
−ジクロロベンゾニトリル、2゜4−ジフルオロベンゾ
ニトリルであり、特に好ましいのは2.6−ジクロロベ
ンゾニトリルである。
前記ジハロゲノベンゾニトリルと次式:で表わされる4
、4゛−ビフェノールとをアルカリ金属化合物および中
性極性溶媒の存在下で反応させる。
使用に供される前記アルカリ金属化合物は、前記4.4
°−ビフェノールをアルカリ金属塩にすることのできる
ものであればよく、特に制限はないか、好ましいのはア
ルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩である。
前記アルカリ金属炭酸塩としては、たとえば炭酸リチウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、
炭酸セシウムなどが挙げられる。
これらの中ても、好ましいのは炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウムである。
前記アルカリ金属炭酸水素塩としては、たとえば炭酸水
素゛リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム
、炭酸水素ルビジウム、炭酸水素セシウムなどが挙げら
れる。
これらの中でも、好ましいのは炭酸水素ナトリウム、炭
素水素カリウムである。
前記中性極性溶媒としては、たとえばN、N−ジメチル
ホルムアミド、N、N−ジエチルホルムアミド、N、N
−ジメチルアセトアミド、N。
N−ジエチルアセトアミド、N、N−ジプロピルアセト
アミド、N、N−ジメチル安息香酸アミド、N−メチル
−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−
イソプロピル−2−ピロリドン、N−イソブチル−2−
ピロリドン、N−n−プロピル−2−ピロリドン、N−
n−ブチル−2−ピロリドン、N−シクロへキシル−2
−ピロリドン、N−メチル−3−メチル−2−ピロリド
ン、N−エチル−3−メチル−2−ピロリドン、N−メ
チル−3,4,5−トリメチル−2−ピロリドン、N−
メチル−2−ピペリトン、N=エチル−2−ピペリドン
、N−イソプロピル−2−ピペリトン、N−メチル−6
−メチル−2−ピペリドン、N−メチル−3−エチルピ
ペリトン、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシ
ド、l−メチル−1−オキソスルホラン、l−エチル−
1−オキソスルホラン、l−フェニル−1−オキソスル
ホラン、N、N’−ジメチルイミダゾリジノン、ジフェ
ニルスルホンなどが挙げられる。
製造方法の一例としては、前記アルカリ金属化合物およ
び前記中性極性溶媒の存在下での前記ジハロゲノベンゾ
ニトリルと前記4,4′−ビフェノールとの反応を行な
って得られる反応生成物と前記4.4′−ジハロゲノベ
ンゾフェノンとを反応させる。
使用に供される前記4.4′−ジハロゲノベンゾフェノ
ンは、次式; (ただし、Xは前記と同じ意味である。)て表わされる
化合物てあり、本発明にふいては、4.4′−ジフルオ
ロベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン
を特に好適に使用することがてきる。
ジハロゲノベンゾニトリルと4,4′−ジハロゲノベン
ゾフェノンとの合計量の、前記4.4′−ビフェノール
の使用量に対するモル比は、通常、0.98〜1.02
、好ましくは、1.00〜1.01である。アルカリ金
属化合物のモル比は、通常、1.03〜2.50、好ま
しくは、1.05〜1.25である。
前記中性極性溶媒の使用量については、特に制限はない
が1通常、前記ジハロゲノベンゾニトリルと、前記4,
4′−とフェノールと、前記アルカリ金属化合物との合
計100重量部当り5200〜z、ooo重量部の範囲
て選ばれる。
ポリエーテル系共重合体を得るには、たとえば、前記中
性極性溶媒中に、前記ジハロゲノベンゾニトリルと、前
記4,4′−ビフェノールと、前記アルカリ金属化合物
とを、同時に添加して、前記ジハロゲノベンゾニトリル
と前記4,4゜ビフェノールとの反応を行なわせた後、
さらに前記4,4′−ジハロゲノベンゾフェノンを添加
し、通常は150〜380℃、好ましくは180〜33
0°Cの範囲の温度において一連の反応を行なわせる。
反応温度が150℃未満では、反応速度が遅すぎて実用
的てはないし、 380℃を超えると、副反応を招くこ
とがある。
また、この一連の反応の反応時間は、通常、0.1〜1
0時間であり、好ましくは0.5時間〜5時間である。
反応の終了後、得られるポリエーテル系共重合体を含有
する中性極性溶媒溶液から、公知の方法に従って、ポリ
エーテル系共重合体を分離、精製することにより、ポリ
エーテル系共重合体を得ることかできる。
また1本発明に用いられるポリエーテル系共重合体は、
中性極性溶媒中にジハロゲノベンゾニトリルとビフェノ
ールとアルカリ金属塩とジハロゲノベンゾフェノンとを
同時に添加することにより得ることもできる。
本発明において用いるポリエーテル系共重合体は、 4
00℃における溶融粘度が3,000〜100,000
ボイズてあり、その結晶融点は330〜400℃である
なお、前記反応が終了した後のポリエーテル系共重合体
は、重縮合反応中に生成したアルカリ金属塩を含有して
いる。そのプルカリ金属塩は、通常のポリマー精製操作
によりかなりの程度にまでポリエーテル系共重合体中か
ら除去することができるのであるが、本発明におけるポ
リエーテル系共重合体樹脂組成物の絶縁耐電圧性をさら
に高める必要かあるときには、重縮合反応終了後のポリ
エーテル系共重合体を、有機酸もしくは無機酸含有の、
pH:1.5以下に調整された酸性水溶液で、洗浄する
のがよい。
前記有機酸としては、たとえば、ギ酸、酢酸、モノクロ
ル酢酸、ジクロル酢酸、トリクロル酢酸、プロピオン酸
等のモノカルボン酸、シュウ酸、マロン酸等のジカルボ
ン酸を挙げることができる。これらの中ても好ましいの
はシュウ酸等のジカルボン酸てあり、特にシュウ酸か好
ましい。なお、これらの有機酸はその一種を単独で使用
することもできるし、またその二種以上を併用すること
もできる。
前記無機酸としては、塩酸、硫酸、リン酸等を挙げるこ
とかできる。これらの中ても好ましいのは塩酸である。
これらの酸を含有する溶液は、pH3,s以下になるよ
うに濃度を調整し、あるいは酸の種類を決定するのか良
い。
酸性水溶液でポリエーテル系共重合体を洗浄する時間は
、ポリエーテル系共重合体中のアルカリ金属塩の含有量
が50pp■以下になるのに十分な時間である。なお、
洗浄による脱塩効果を促進するために、洗浄時に酸性水
溶液とポリエーテル系共重合体との混合物を加温しても
良い。
酸性水溶液で洗浄した後には、ポリエーテル系共重合体
から酸を除去するために、純水、イオン交換水、蒸留水
等て十分に洗浄することか推奨される。
次に、本発明のポリエーテル系共重合体樹脂成形品は、
通常の精製操作あるいは充分に脱塩精製操作の行われた
前記ポリエーテル系共重合体をそのまま使用して、ある
いは、前記ポリエーテル系共重合体と無機質充填剤との
混合されたポリエーテル系共重合体樹脂組成物を使用し
て、形成することがてきる。
前記ポリエーテル系共重合体樹脂組成物は、前記ポリエ
ーテル系共重合体と無機質充填剤とを、ポリエーテル系
共重合体に対し、無機質充填剤をその含有割合を10重
量%未満、好ましくはo、oos〜5重量%とすること
により、成形品表面の滑り性か改善され、またその含有
割合を10〜50重量%、好ましくは15〜40重量%
とすることにより、熱膨張率の小さい成形品を得ること
かてきる。
無機充填剤の配合量か前記範囲内にあると、電気絶縁フ
ィルムの熱膨張率を小さくすることかできる。
前記無機質充填剤としては、たとえば、炭酸カルシウム
、炭酸マグネシウム、ドロマイト等の炭酸塩、硫酸カル
シウム、硫酸マグネシウム等の硫酸塩、亜硫酸カルシウ
ム等の亜硫酸塩、タルク、クレー、マイカ、アスベスト
、ガラス繊維、ガラスピーズ、ケイ酸カルシウム、モン
モリロナイト、ベントナイト等のケイ酸塩、二酸化ケイ
素、アルミナ、鉄、亜鉛、アルミニウム等の金属粉、炭
化ケイ素、チッ化ケイ素等のセラミックおよびこれらの
ウィスカ、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維
などを挙げることができる0本発明において好ましいの
は、たとえば、炭酸カルシウム、二酸化ケイ素、アルミ
ナ、粘土(カオリン、ベントナイト、白土等)、タルク
、金属酸化物(MgO1ZnO1Tie2)等である。
前記無機質充填剤は、粒状、板状、繊維状のいずれの形
態てあってもよいか、この発明においては粒径か5AL
m以下てあれば良く、好ましくはより細かいものを用い
る。
これらの無機質充填剤は、一種単独で使用してもよいし
、あるいは二種以上を併用してもよい。
ポリエーテル系共重合体樹脂組成物は、上述したポリエ
ーテル系共重合体の製造方法により得られたポリエーテ
ル系共重合体のパウダーに適宜に選択した無機質充填剤
を50重量%以内の割合で混合し、ブレンドした後、押
出機にて混練し、ベレット化することにより得ることか
できる。
また、無機質充填剤の存在下にポリエーテル系共重合体
を製造する方法を採用して、ポリエーテル系共重合体組
成物を得ることもできる。
−成形体の製造− 本発明のポリエーテル系共重合体樹脂成形品は、前記ポ
リエーテル系共重合体またはポリエーテル系共重合体樹
脂組成物を成形して成形体にする(なお、本発明におい
ては、ポリエーテル系共重合体樹脂組成物を成形して得
られた成形体も、ポリエーテル系共重合体の成形体と称
する。)成形方法は、ポリエーテル系共重合体樹脂成形
品かどのような用途を有するどのような形状の製品かに
よって適宜に決定され、具体的には、成形品に応じて、
押出成形法、射出成形法、中空成形法、延伸成形、ラミ
ネーション成形法、カレンダ成形法等を挙げることがで
きる。
このような各種の成形法により成形される成形体として
、フィルム、シート、板、棒状体、異形材、チューブ、
バイブ、中空異形材、厚肉体等を挙げることかできる。
好適な成形体としてフィルム(以下、フィルムとシート
とを同じ意味にてフィルムと言うことかある。)につき
、以下にその成形法を具体的に説明する。
本発明におけるポリエーテル系共重合体の成形体として
のフィルムは、重合後の通常の精製操作を経たポリエー
テル系共重合体あるいは上述のようにして得られた、ポ
リマー中のアルカリ金属塩の含有量が5opp−以下に
低減された前記ポリエーテル系共重合体あるいはポリエ
ーテル系共重合体樹脂組成物をフィルム化することによ
り得られる。
フィルム化は、押出成形法やプレス成形法等の通常の方
法を用いて、結晶融点より10〜100℃高い温度で、
好ましくは、結晶融点より30〜70℃高い温度で行い
、急冷することによって、透明性のよい非品性フィルム
が得られる。
たとえば、前記ポリエーテル系共重合体あるいは前記ポ
リエーテル系共重合体樹脂組成物を押出機に供給し、樹
脂温度を350〜450℃とし、溶融状態でスリット状
のダイから押出し、冷却・固化させることにより、前記
ポリエーテル系共重合体あるいはポリエーテル系共重合
体樹脂組成物の未延伸の奔品性フィルムを作製すること
かてきる。
または、熱プレス機による、プレス温度350〜450
℃にて、プレスフィルムを作製することにより、ポリエ
ーテル系共重合体あるいはポリエーテル系共重合体樹脂
組成物の未延伸の非品性フィルムを得ることができる。
ついで、これらの未延伸フィルムを一軸延伸あるいは二
軸延伸して配向させることにより本発明の電気絶縁フィ
ルムを製造することができる。
延伸方法は二軸同時でも、あるいは−軸づつ逐次でもい
ずれの方法でもよい。
延伸温度は、ガラス転移温度から結晶融点の間の温度、
たとえば、 180〜250℃で行う。
延伸倍率は1.2〜3倍であるのが好ましく、特に1.
3〜2.5倍であるのが好ましい。
延伸倍率が、1.2倍未満では十分な延伸効果(引張強
度、引張弾性率等のフィルム物性の改良効果)が奏され
ないことがあるし、また、3倍を超えて延伸したとして
も、延伸効果はさらに向上しないことがある。
また、延伸前のフィルムあるいは延伸後のフィルムを熱
処理することによって、耐熱性の著しく向上した熱処理
フィルムを得ることかできる。
熱処理フィルムは、その結晶化温度と結晶融点との間の
温度で熱処理することにより、行なわれ、その結果、結
晶化フィルムが得られる。
延伸の如何に拘らず、熱処理は、緊張下て行い、結晶化
温度すなわち、上記フィルム化で非晶化したポリマーが
、熱処理(昇温)で結晶化する温度より高く、結晶融点
より低い温度、たとえば、 190〜370℃で行う。
好適な一例としては、前記延伸フィルムを金属フレーム
等で固定し、緊張下で、 190〜370℃に加熱しな
がら、1〜600秒間、熱処理することが挙げられる。
加熱の方法については特に制限なく、様々な手段を採用
することができる。
さらに、この熱処理により得られた熱処理フィルムを、
再度、熱処理温度付近で再熱処理を行う再熱処理フィル
ムを製造することができる。
この再熱処理は、必要に応じて緊張下または無緊張下て
行い、ポリエーテル系共重合体およびボッエーテル系共
重合体樹脂組成物のガラス転移温度と前記熱処理温度と
の間の温度て行うのがよい この再熱処理を行うことにより、熱処理フィルムの熱収
縮率が小さくなり、寸法安定性に優れたフィルムを得る
ことができる。
一コロナ放電処理またはプラズマ処理−本発明において
重要な点の他の一つは、ポリエーテル系共重合体の成形
体の表面をコロナ放電処理またはプラズマ処理してから
、ポリエーテル系共重合体樹脂成形品が得られることで
ある。
コロナ放電処理またはプラズマ処理の具体的な処理方法
については後述するが、これらの処理によって、本発明
のポリエーテル系共重合体の成形体の表面が活性化され
、金属等の異種材質との接着性あるいは濡れ性が大幅に
改善されて、アルミニウム蒸着膜、銅箔等、金属メツキ
層、塗膜が強固に接着される。
■コロナ放電処理 コロナ放電処理は、高電圧発生機に接続した電極と金属
ロールとの間に高電圧をかけて、この両者の間に高圧コ
ロナを発生させ、この両者の間に、フィルムを初めとす
る各種の成形体を一定の速度で走らせて処理する方法で
ある。このようにして処理することにより、フィルム等
の成形品の表面が活性化されて、金属等の異種材料との
接着強度か格段に向上する。
コロナ放電処理に使用されるエネルギーは5〜200ワ
ツト・分/rn’が好適である。
本発明においては、前記コロナ放電処理のみてなく、減
圧下に行なうグロー放電処理、特に、アルゴン、酸素、
窒素、二酸化炭素またはこれらの混合物を主成分とする
ガス中で行なうグロー放電処理は、ポリエーテル系共重
合体の成形体の表面を活性化する作用を有する。
■プラズマ放電処理 プラズマ放電処理については特に制限がなく、従来プラ
スチックの表面処理に採用されている方法、たとえば高
周波プラズマ処理やマイクロ波プラズマ処理等を用いる
ことかできる。中でも高周波プラズマ処理か好適である
。この高周波プラズマ処理は、たとえばアルゴンガス雰
囲気中にポリエーテル系共重合体の成形体を置き、 0
.001〜10Torr程度の圧力下に、通常、出力1
0〜1.000W、周波数10〜100MHzの高周波
を用いてプラズマを発生させることにより行なわれる。
処理時間については、特に制限がないのであるが、数秒
ないし数十分程度で十分である。
一ポリエーテル系共重合体樹脂成形品−前記コロナ放電
処理あるいはプラズマ放電処理の行われた成形体は、さ
らにその成形体の表面に導電層が形成されたり、あるい
は表面金属化加工、印刷、塗装等が行われて最終の製品
になる。
どのような処理により最終製品にするかは、その最終製
品の種類により異なる。
ポリエーテル系共重合体の成形体の表面に金属膜ないし
金属層あるいは金属導電層を形成するには、化学メツキ
法、真空蒸着法、導電性ペイント塗布法、金属溶射法等
を採用することかてきる。
このようにして得られたポリエーテル系共重合体樹脂成
形品は、 (1)エレクトロニクス分野において フレキシブルプリント基板用ベースフィルム。
フレキシブルプリント基板用裏打材、メンブレン用電極
板、メンブレン用裏打材、透明電極用ベースフィルム、
液晶用フィルムセル、ICキャリヤーテープ(TAB用
ベースフィルム)、光カード、垂直磁化用ベースフィル
ム等として使用することができ、 (2)電気および熱絶縁分野において、面状発熱体ベー
スおよび表面カバーフィルム。
絶縁テープ(モーター、発電機、変圧器)、コンデンサ
ー、電線被覆、電子レンジその他熱機器用遮弊板、スピ
ーカー振動板、照明機器カバー、計器類表示盤、感熱転
写記録媒体用ベースフィルム、磁気記録媒体用ベースフ
ィルム等として使用することがてき、 (3)一般工業用途において、 オーバーヘットプロジェクタ−原紙、航空機内装材、原
子力関連機器、ソーラーコレクターカバー、限外濾過膜
等として使用することかでき、(4)その他において、 耐熱ラベル、耐熱銘板、航空・車両・防衛関係等コンポ
ジット等として使用することかできる。
[実施例] (実施例1) トルエンを満たしたディーンスタルクトラップ、攪拌装
置tおよびアルゴンガス吹込管を備えた内容積siの反
応器に、2,6−シクロロペンゾニトリル32.34 
g(0,188モル)、4.4’ −ビフェノール13
9.66g (0,75モル)、炭酸カリウム124.
39g (0,9モル)およびN−メチル−2−ピロリ
ドン1.5文を入れ、アルゴンガスを吹込みながら、1
時間かけて室温より195℃まで昇温した。
昇温後、少量のトルエンを加えて生成する水を共沸によ
り除去した。
次いて、温度195℃にて30分間反応を行なった後、
4.4′−ジフルオロベンゾフェノン122.85g 
(0−563モル)をN−メチルピロリドン1.5見に
溶解した溶液を加えて、さらに1時間反応を行なった。
反応終了後、生成物をブレンダー(ワーニング社製)で
粉砕し、アセトン、メタノール、水、アセトンの順に洗
浄を行なってから、乾燥させて、白色粉末状の共重合体
259.36g (収率98%)を得た。
このポリエーテル系共重合体の特性について測定したと
ころ、温度400℃における溶融粘度(ゼロ剪断粘度)
 13,000ボイズ、ガラス転移温度182℃、結晶
融点379℃、熱解開始温度562℃(空気中、5%重
量減)であった。
前記のようにして製造したポリエーテル系共重合体を4
00℃てブレス成形し、急冷して透明な非晶質のフィル
ムを作製した。
このフィルムを100ワツト・分/m′の強度で空気中
てコロナ放電処理を行なった。
得られた処理後のフィルムの表面上にアルミニウムを0
.2にの厚みに蒸着した。
幅22mmおよび長さ40mmの接着面積になるように
前記アルミニウム蒸着面に粘着テープ(商品名:セロテ
ープ)を圧着し、次いて、その粘着テープを180度の
方向にて急激に剥離する剥離テストを行った。
剥離後のアルミニウム蒸着面を観察したところ、アルミ
ニウムの蒸着層は剥離を生じていす、フィルムの表面に
良好に密着していた。
(比較例1) 実施例1で作製したポリエーテル系共重合体のフィルム
を未処理のまま、実施例1と同様にアルミニウム蒸着膜
をつくり、実施例1と同様にして粘着テープによる剥離
テストを行なったところ薄着膜は簡単に剥離した。
(実施例2および比較例2) 実施例1て作製したポリエーテル系共重合体のフィルム
を、実施例1と同条件でコロナ放電処理を行ない、その
フィルムの表面に35Bmの電解銅箔を、エポキシ系接
着剤を用いて張り合わせ、120℃、5 kg/ cm
2・Gの条件で圧着した。
この銅箔の剥離強度試験を行なった結果620kg/c
mてあった。剥離強度試験の方法は日本プリント回路工
業会のJ PCA−BMO1(1988)のA法に準拠
した。
同様の試験をコロナ放電未処理のフィルムについて行な
った結果、剥離強度は120kg/amであった。
(実施例3) 実施例1て作製したポリエーテル系共重合体のフィルム
を、アルゴン雰囲気中におき、圧力1Torrて出力3
00W、周波数13.56MHzの高周波によるプラズ
マ処理を20分間行なった。このフィルムに、実施例2
と同様にして銅箔を張り合わせて圧着し、同様にして剥
離試験をした結果580kg/ c+sてあった。
[発明の効果] 本発明のポリエーテル系共重合体樹脂成形品は、耐熱性
、機械的強度および耐溶剤性等、従来のポリエーテル系
共重合体の成形品と同レベルの物性を有し、これに加え
て、成形品の表面か活性化されているため、アルミニウ
ムの蒸着膜、銅箔等の金属あるいは接着剤、塗料等との
接着性に優れ、コンデンサー、フレキシブルプリント基
板等表面に金属層の形成を必要とする電気・電子分野あ
るいは積層成形品をはじめとする各種成形品分野におい
て極めて有用な材料である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)次式( I ); ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) で表わされる繰り返し単位および次式(II);▲数式、
    化学式、表等があります▼(II) で表される繰り返し単位からなり、前記式( I )で表
    される繰り返し単位の組成比[モル比:( I )/{(
    I )+(II)}]が0.15〜0.40モルであると
    ともに、400℃における溶融粘度が3,000〜10
    0,880ポイズであるポリエーテル系共重合体の成形
    体の表面を、コロナ放電処理またはプラズマ処理してな
    ることを特徴とするポリエーテル系共重合体樹脂成形品
JP14116290A 1990-05-29 1990-05-29 ポリエーテル系共重合体樹脂成形品 Pending JPH0433929A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002237315A (ja) * 2001-02-07 2002-08-23 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 膜−電極接合体用高分子膜及びそれからなる膜−電極接合体並びに燃料電池。
US7395935B2 (en) 2006-02-23 2008-07-08 Bunri Incorporation Filtering device

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JP2002237315A (ja) * 2001-02-07 2002-08-23 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 膜−電極接合体用高分子膜及びそれからなる膜−電極接合体並びに燃料電池。
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