JPS645699Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、浴室内換気乾燥機における結露水の
処理装置に関するものである。

従来の構成とその問題点 従来、浴室用換気乾燥機は第１図に示すよう
に、天井面１に対し本体２とセツトプレート３と
が設けられ、そして本体２内の循環用送風機４を
運転することにより、吸込口５から本体２内に流
入した浴室内の空気が、温水を通水した熱交換器
６を通過して温められた温風が吹出口７より浴室
内に吹出すようにしている。また、この循環回路
中の一部の空気は、本体２外に取着した換気用送
風機８の運転によつて、連通口９より吸気口１０
を経て換気用送風機カバー１１内に設けられたケ
ーシング１２、フアン１３により、ケーシング１
２と連通したダクト（図示せず）を介して外へ排
気される。

ところがこうした従来のものにおいては、湿度
の高い空気の一部が換気用送風機８によつて排気
されるとき、換気用送風機カバー１１の内側およ
び、ケーシング１２の内側、あるいは外側と云つ
た部分の表裏に結露が生じ、これらの結露は、自
然の乾燥に頼るものでしかなかつた。しかし、冬
季、雨季等、結露条件の高いとき、浴室の天井面
１の裏、すなわち、換気用送風機カバー１１の下
方の結露水が流れ出し、本体２の鍔部２ａを介し
て流れ、天井面１の汚れや進み、衛生的にも好ま
しくない欠点を有していた。

考案の目的 本考案は上記従来の欠点を解消するもので、こ
れらの結露水を、結露水受として設けているセツ
トプレートに誘導し、天井面の汚れを防止するこ
とを目的とする。

考案の構成 前記目的を達成するため、本考案は浴室空気を
循環させる循環用送風機および浴室空気を乾燥さ
せる熱交換器を内装した浴室換気乾燥機本体と、
前記浴室換気乾燥機本体と連通する吸込口および
吹出口を有し、かつ結露水を貯溜するセツトプレ
ートと、前記浴室換気乾燥機本体の外側に接して
設け、浴室空気の一部を外へ排出する換気用送風
機とを備え、換気用送風機カバーの底部に、立上
り片によつてアーチ状に形成され、セツトプレー
トへ結露水を排水する流出口を形成した浴室用換
気乾燥機の結露水処理装置としたものである。

実施例の説明 本考案による一実施例を第２図および第３図に
もとづいて説明する。図において２０は浴室の天
井面であり、浴室換気乾燥機の本体２１を取付け
ている。前記天井面２０の下方には本体２１の下
方に位置するようにセツトプレート２２を取付け
てあり、このセツトプレート２２は空間部となる
結露水の貯溜部２２ａを有し、かつ吸込口２３お
よび吹出口２４を有している。本体２１内には浴
室空気循環用の循環用送風機２５と、温水を通水
する熱交換器２６を設けてあり、熱交換器２６は
吹出口２４に面している。前記本体２１内の一側
方にはチヤンバー室２７が設けられ、その仕切板
２８にはチヤンバー室２７に連通する連通口２９
を設けている。チヤンバー室２７内には、仕切板
２８とチヤンバー室２７の側壁に両端を固定し
て、本体２１の側方に開口した吸気口３１と、同
じく本体２１の側方に設けられた換気用送風機カ
バー３２等からの結露水を排出する誘導口３３と
を区画する区画板３０を設けている。換気用送風
機３４は、フアン３５と、このフアン３５をハウ
ジングしたケーシング３６とからなり、換気用送
風機カバー３２内に設けられている。前記換気用
送風機カバー３２の底部の一部には、前記誘導口
３３より突出し、本体２１の内側に臨ませて設け
られた結露水流出口３７が設けられ、この結露水
流出口３７は換気用送風機カバー３２の底部より
立上つて形成した立上り片３８の中央部におい
て、本体内側へ絞るように形成し、アーチ状に形
成されて設けられている。換気用送風機カバー３
２の両端部には取付片３９が設けてあり、前記吸
気口３１および誘導口３３に面した本体側に取付
けるための取付用の切欠部４０を有している。図
中の４１は前記ケーシング３６より屋外へ排出す
る吐出口で、ダクト（図示せず）と接続し、この
ダクトが室外へ連通するようにしている。

上記構成において、換気乾燥運転時、吸込口２
３から流入した浴室の空気は、循環用送風機２５
を介して熱交換器２６を通過し温められた温風
が、吹出口２４より浴室へ吹出される。一方、こ
の循環する空気の一部は、換気用送風機３４によ
つて連通口２９を通り、チヤンバー室２７より、
吸気口３１、換気用送風機カバー１１の吐出口４
１を経て室外へ排出される。この時、換気用送風
機カバー３２内においては、多湿度の空気を排気
する際に生じる結露が、仮に、落下するほど多
く、換気用送風機カバー３２内をはじめ、ケーシ
ング３６に生じると、結露水となつて換気用送風
機カバー３２の底に落下し、誘導口３３に集水さ
れ、そしてアーチ状に形成された結露水流出口３
７より、下方に位置する開口されたセツトプレー
ト２２の空間部となる貯溜部２３ａに落ちる。そ
して落ちた結露水は、自然蒸発用として設けた広
い面積のセツトプレート２２の貯溜部２２ａより
自然蒸発させ、天井面２０への汚れ等の影響を無
くしているのである。

考案の効果 前記実施例の説明より明らかなように、本考案
は天井に設けた浴室換気乾燥機本体により循環す
る浴室空気の一部を換気用送風機にて外部へ排出
するとともに、このとき生じる結露水を換気用送
風機カバーの底部に設けたアーチ状の流出口か
ら、天井に設けて浴室換気乾燥機本体の吸込口お
よび吹出口を形成するセツトプレートに排出して
貯溜するもので、従来のように換気用送風機から
天井裏面に結露水がもれるようなことはないか
ら、天井面を汚すことなく、かつ天井面の染みも
発生することなく、しかも、流出口は、立上り片
を単にアーチ状に絞つた構成としたから、安価
に、しかも容易に誘水出来るとともに浴室をきれ
いに保つことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の説明に付する浴室換気乾燥機
の縦断面図、第２図は本考案の一実施例による浴
室換気乾燥機の縦断面図、第３図は同換気用送風
機の斜視図である。 ２１……本体、２２……セツトプレート、２３
……吸込口、２４……吹出口、２５……循環用送
風機、２６……熱交換器、３２……換気用送風機
カバー、３４……換気用送風機、３７……結露水
流出口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 浴室空気を循環させる循環用送風機および浴室
   空気を乾燥させる熱交換器を内装した浴室換気乾
   燥機本体と、前記浴室換気乾燥機本体と連通する
   吸込口および吹出口を有し、かつ結露水を貯溜す
   るセツトプレートと、前記浴室換気乾燥機本体の
   外側に接して設け、浴室空気の一部を外へ排出す
   る換気用送風機とを備え、換気用送風機カバーの
   底部に、立上り片によつてアーチ状に形成され、
   セツトプレートへ結露水を排水する流出口を形成
   した浴室用換気乾燥機の結露水処理装置。