JPS6417Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、植付爪を備えた左右一対の第１伝動
ケースの上端側どうしを、機体横方向に延設した
第２伝動ケースで連結し、前記植付爪の夫々に対
する整地フロートを、屈曲フレームの両端側夫々
に備えられた機体前後向き部分に、その一端側で
上下揺動自在に枢支すると共に他端側で上下揺動
範囲規制具により連結した状態で取付け、前記植
付爪に苗を供給する傾斜苗のせ台の下端部を、前
記第２伝動ケースと前記屈曲フレームの機体横向
き部分の間に配置した田植機に関する。

従来、上記田植機を構成するに、第３図に示す
ように、機体横方向中央部に位置する第２伝動ケ
ース１４に、下端部に植付爪１０を備えた左右一
対の縦長第１伝動ケース１６の夫々を、機体前後
方向視において門型となる状態で片持支持すると
共に、それらの植付爪１０に対する一対の整地フ
ロート６の夫々を、平面視において機体前方側開
口のコの字状型になる状態で屈曲フレーム１７に
片持支持していたのであるが、強度上夫々の支持
構造を構成する支持部材が大型なものとなり、田
植機の軽量化を妨げる一因となつていた。

本考案の目的は、上述従来の実情に鑑みて、植
付部の支持フレーム構造を合理的に加良すること
により、十分な強度を備えながら軽量化できるよ
うにし、しかも、植付部の構造を簡単化できるよ
うにする点にある。

本考案の特徴構成は、冒記田植機において、前
記第１伝動ケースと前記屈曲フレームの機体前後
向き部分を各別に連結し、前記傾斜苗のせ台の下
端部を支持する杆状体の両端側を、前記屈曲フレ
ームの機体前後向き部分に各別に連結し、前記屈
曲フレームの機体横向き部分の両端側に立上り部
分を備えさせて、前記傾斜苗のせ台の上下中間部
を前記屈曲フレームの機体横向き部分で支持させ
てある事にある。

本考案の特徴構成による作用・効果は、次の通
りである。つまり、従来片持支持されていた第１
伝動ケース下端部と屈曲フレームの前後向き部分
とを直接的に連結し、かつ、苗のせ台下端を支持
する杆状体を利用して屈曲フレーム前後向き部分
どうしを連結支持するものであるから、新たな支
持フレームを追加することなく片持支持構造を回
避して、その支持強度を向上することができ、し
かも、支持強度を向上し得たがゆえに支持構造を
構成する各部材を軽小化して、機体重量を軽くす
ることができるばかりでなく、苗のせ台の上下中
間部を支持するに、整地フロート支持用の屈曲フ
レームを利用するものであるから、苗のせ台支持
構造を簡略化し、植付部の構造をも簡単化するこ
とができるに至り、要するに、構造簡単かつ軽量
でありながらも、十分な強度を備えた優れた田植
機を提供できるに至つた。

次に本考案の実施例を例示図に基づいて詳述す
る。

第１図に示すように、伝動ケースを兼ねた主フ
レーム１の前端にエンジン２とミツシヨンケース
３が直結されるとともに、主フレーム１の後端に
苗植付装置４が連結されて歩行型田植機の機体が
構成され、この機体の前部下方に１個の前部フロ
ート５が配備されるとともに、前記苗植付装置４
の下部に機体左右方向で３個の後部フロート６が
並列配備され、且つ、前記ミツシヨンケース３の
左右側に上下揺動自在な伝動ケース７を介して一
対の推進車輪８が配設されている。そして、前記
前部フロート５が接地圧の変動に応じて前端を中
心に上下揺動する接地圧検出用センサに構成され
ていて、耕盤の深さ変動に伴う機体の浮沈を前部
フロート５の接地圧変動として検出し、この検出
結果に基づいて一対の伝動ケース７の夫々を自動
的に駆動機構で昇降制御して機体の植付面に対す
るレベルを安定維持する周知の制御機構が装備さ
れている。

前記主フレーム１及びエンジン２、ミツシヨン
ケース３に対するボンネツトを構成するに、エン
ジン２部に対する前側部分１１ａと主フレーム１
部に対する後側部分１１ｂとに分割構成し、後側
部分１１ｂに、その上面に１枚のマツト状予備苗
を載置収納するための前下り傾斜面１２を形成
し、かつ、３枚のマツト状予備苗を載置するター
ンテーブル１３を、傾斜面１２の上方に配置する
状態で設けると共に、ボンネツトの前側部分１１
ａ及び後側部分１１ｂを、夫々機体前端側及び後
端側を支点として互いの連結部分で上下揺動開閉
操作自在に取付け、エンジン２、ミツシヨンケー
ス３及び主フレーム１部に内装の諸装置の点検
を、ボンネツトを全開した状態で行なえるように
構成してある。

前記苗植付装置４は、前下り傾斜姿勢に配備し
た苗のせ台９にマツト状苗Ａを載置して一定スト
ロークで往復横移動させながら、その下端前方位
置において上下に循環移動する４個の植付爪１０
で夫々一株分づつの苗を切出して４条の植付けを
行う基本構成となつており、そのフレーム構造を
構成するに、第２図に示すように、機体主フレー
ム１の後端から下方に向けて下端部両横側に一対
の中央２条用植付爪１０ａを設けた植付装置中間
伝動ケース部１４を連設し、その上部両横側から
一対の外側植付爪１０ｂの夫々に対する伝動軸を
内装した筒状フレーム１５を機体左右外側方に向
けて延設すると共に、下端部内側に前記外側植付
爪１０ｂを備えた縦長形状の一対の第１伝動ケー
ス１６を、その上端部で筒状フレーム１５外側端
に夫々連結し、機体前後方向視において一対の筒
状フレーム１５及び第１伝動ケース１６が門型フ
レーム構造となるように構成し、他方、機体両外
側に位置する一対の後部フロート６を、鋼管製パ
イプを屈曲加工してなる屈曲フレーム１７の両端
側夫々に備えられた機体前後向き部分１７ａに、
その後端側で上下揺動自在に枢支すると共に前端
側で上下揺動範囲規制具１８により連結した状態
で取付け、その屈曲フレーム１７の機体横向き部
分１７ｂの両端側に立上り部分１７ｃを備えさせ
て、傾斜苗のせ台９の後面の上下中間部分を屈曲
フレーム１７の機体横向き部分１７ｂで支持させ
ると共に、苗のせ台９の下端部を苗のせ台摺動案
内レール２５を介してそれに沿う状態で支持する
パイプ製の杆状体１９の両端側を、屈曲フレーム
１７の機体前後向き部分１７ａに各別に連結し、
かつ、一対の第１伝動ケース１６の下端部と屈曲
フレーム１７の機体前後向き部分１７ａを各別に
連結し、もつて第１伝動ケース１６に対する門型
支持構造と後部フロート６に対する支持構造及び
苗のせ台９の支持構造との相互支持作用により互
いの支持強度を向上するように、しかも、支持部
材を兼用化して植付装置４のフレーム構造を簡単
化できるように構成してある。また、前記中間伝
動ケース部１４の下端からは機体後方に向けて下
方に中央後部フロート６を支持する伝動ケース部
２０を連設すると共に、それに連設して苗のせ台
９後面側下部に苗のせ台９駆動ケース部２１を設
け、かつ、上端部に各装置に対する操作用レバー
２２及び一対の操縦ハンドル２３を設けた操作ケ
ース部２４を、屈曲フレーム１７の機体横向き部
分１７ｂ中央部に支持する状態で苗のせ台駆動ケ
ース部２１上部から連設し操縦部を構成してあ
る。

尚、第１伝動ケース１６を支持する筒状フレー
ム１５及び中間伝動ケース１４の具体的構造は、
各種の構成が可能であり、それらを総称して第２
伝動ケースと称する。

苗のせ台９下端を支持する杆状体１９を構成す
るに、苗のせ台９の横移動を案内する下部摺動案
内レール２５を杆状体１９として兼用する等その
具体的構造は各種の構成変更が可能であり、また
屈曲フレーム１７を構成する部材構造も各種の構
成変更が可能である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る田植機の実施例及び従来例
を例示し、第１図は全体側面図、第２図は植付装
置のフレーム構造を示す一部省略斜視図、第３図
は従来例を示す一部省略平面視図である。 ９……苗のせ台、１０……植付爪、１４，１５
……第２伝動ケース、１６……第１伝動ケース、
１７……屈曲フレーム、１７ａ……前後向き部
分、１７ｂ……横向き部分、１７ｃ……立上り部
分、１９……杆状体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 植付爪１０を備えた左右一対の第１伝動ケース
   １６の上端側どうしを、機体横方向に延設した第
   ２伝動ケース１４，１５で連結し、前記植付爪１
   ０の夫々に対する整地フロート６を、屈曲フレー
   ム１７の両端側夫々に備えられた機体前後向き部
   分１７ａに、その一端側で上下揺動自在に枢支す
   ると共に他端側で上下揺動範囲規制具１８により
   連結した状態で取付け、前記植付爪１０に苗を供
   給する傾斜苗のせ台９の下端部を、前記第２伝動
   ケース１４，１５と前記屈曲フレーム１７の機体
   横向き部分１７ｂの間に配置した田植機であつ
   て、前記第１伝動ケース１６と前記屈曲フレーム
   １７の機体前後向き部分１７ａを各別に連結し、
   前記傾斜苗のせ台９の下端部を支持する杆状体１
   ９の両端側を、前記屈曲フレーム１７の機体前後
   向き部分１７ａに各別に連結し、前記屈曲フレー
   ム１７の機体横向き部分１７ｂの両端側に立上り
   部分１７ｃを備えさせて、前記傾斜苗のせ台９の
   上下中間部を前記屈曲フレーム１７の機体横向き
   部分１７ｂで支持させてある事を特徴とする田植
   機。