JPS638169Y2

JPS638169Y2 -

Info

Publication number: JPS638169Y2
Application number: JP1981043221U
Authority: JP
Priority date: 1981-03-26
Filing date: 1981-03-26
Publication date: 1988-03-11
Also published as: JPS57155004U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、走行車輌、例えば、トラクタに３点
リンク機構を介して作業機を装着するための作業
機装着装置に関する。トラクタ等の走行車輌に、
３点リンク機構を介してロータリ耕耘機等の作業
機を装着する場合、従来においては、トツプリン
ク及び一対のロワーリンクを夫々作業機にピン等
を介して連結していた。このため、従来において
は作業機の装着作業時には、３点リンク機構と作
業機の位置合せをして、しかも、３ケ所の連結作
業を行わなければならず、作業機の装着作業は困
難で手間がかかつたのが実情である。

本考案は上記実情に鑑みて考案されたものであ
つて、その特徴とする処は、トツプリンク及び左
右一対のロアリンクから成り、走行車輌に備えら
れる３点リンク機構と；前方斜め上方に突設さ
れてトツプリンクに連結可能なトツプマストと、
前方に突設されて両ロアリンクに連結可能な左右
一対のロアリンク取付ブラケツトとを有する作業
機と；正面視略山形状とされ、上部にトツプリ
ンクが着脱自在に連結され、左右両側部の下端部
に両ロアリンクがその下方側で夫々着脱自在に連
結される係合体と；係合体と略相似形に形成さ
れて、上部が断面コ型とされると共に、上部にト
ツプマストが、左右両側部の下端部の外側面に両
ロアリンク取付ブラケツトが、夫々、着脱自在に
連結され、係合体に相対的に上方側から嵌脱自在
に嵌合固定される被係合体と；を備え、係合体
とロアリンクとの連結部が、被係合体とロアリン
ク取付ブラケツトとの連結部に対して、その内側
方で、上下方向に関してラツプせしめられた点に
ある。

以下、本考案の一実施例を図面に基き説明すれ
ば、第１図において、１は２軸４車輪型トラクタ
にて例示する走行車輌であり、その後部上面に左
右一対のリフトアーム２を有する作業機昇降用油
圧装置３が搭載されている。４は車輌１に備えら
れた３点リンク機構で、伸縮調整自在な中央１本
のトツプリンク５と左右一対のロアリンク６とか
ら成る。

７は作業機一例としてのサイドドライブ式ロー
タリ耕耘装置で、第２図にも示すように、ロータ
リ機枠８と、耕耘部９と、耕耘部９を覆被するカ
バー装置１０等から構成されている。ロータリ機
枠８は中央にギヤケース１１を有し、該ケース１
１の入力軸１２が自在継手軸１３を介して車輌１
のPTO軸１４に分離可能に連動連結される。ま
た、ギヤケース１１両側からは左右一対のサポー
トアーム１５が外側方に突設されると共に、各ア
ーム１５外側端からは伝動ケース１６及びサイド
フレーム１７が下設されて、両者の下端間に耕耘
部９が備えられており、該耕耘部９がPTO軸１
４からの動力により回転駆動される。１８はトツ
プマストで、ギヤケース１１から前方斜め上方に
突設され、また、１９は既設の左右一対のロアリ
ンク取付ブラケツトで、各サポートアーム１５の
中途部から前方に突設されている。

そして、前記ロータリ耕耘装置７が、３点リン
ク機構４、係合体２０及び被係合体２１を介し
て、車輌１の後方に昇降自在で、且つ着脱自在に
装着される。

係合体２０及び被係合体２１を第３図乃至第９
図に基いて詳細に説明すれば、係合体２０は３点
リンク機構４に着脱自在に備えられるもので、略
山形状の枠体２２と左右一対の補強材２３とによ
り主構成されている。枠体２２は、角パイプから
成る左右一対の斜辺部材２４と、両斜辺部材２４
の上端部を連結する溝形状の連結部材２５とから
成る。斜辺部材２４の下端部外側部側は垂直に切
落とされ、この切落とし部分に蓋板２６が固設さ
れて、斜辺部材２４の下端側開口が閉塞されてい
る。補強材２３は斜辺部材２４より断面の小さな
溝形状で、斜辺部材２４の内側面における上部を
除く全体に固設され、その細長い開口部分が斜辺
部材２４により閉塞されている。補強材２３の上
下端は水平状とされ、該下端には補強材２３の下
端開口を閉塞する基板２７が固設され、この基板
２７は蓋板２６にも固設されている。基板２７下
面からは左右一対の側板２８が下設されて、ロア
リンク連結部２９が構成され、この連結部２９内
にロアリンク６がピン３０により着脱自在に連結
されている。両補強材２３の上端は基板３１で連
結され、この基板３１に左右一対の側板３２が前
方突出状に立設されて、その前部側がトツプリン
ク連結部３３とされており、この連結部３３にト
ツプリンク５が連結位置を上下方向に変更可能に
ピン３４により着脱自在に連結されている。ま
た、両側板３２の後部下部側には支軸３５が横方
向に挿通され、支軸３５の両側板３２間にはフツ
ク体３６の下端部が套嵌固定されている。フツク
体３６の上端部がフツク部３７とされ、該フツク
部３７の上面が後下りの傾斜状のカム面３８とさ
れている。支軸３５の一端部側にはコイル状の弾
機３９が捲周されて、フツク体３６が後方側に付
勢されており、この弾機３９とフツク体３６に固
設されたストツパ４０とにより、フツク部３７が
枠体２２から後方に突出した姿勢に維持されてい
る。支軸３５の右端部には、操作レバー４１が固
設されて、係合体２０の前方側で立設状とされて
いる。枠体２２上端面にはブラケツト４２が固設
され、該ブラケツト４２に前後一対の案内輪４３
が前後方向の横軸４４により枢支されている。な
お、案内輪４３は斜辺部材２４の外側面の延長面
に接するか、あるいは、該延長面より若干外側方
に突出状とされている。

被係合体２１はロータリ耕耘装置７に着脱自在
に備えられるもので、係合体２０と相似形とさ
れ、係合体２０の枠体２２と対応する略山形状の
枠体４５により主構成されている。枠体４５は係
合体２０の枠体２２に外嵌されるもので、左右一
対の斜辺部材４６を上端部で連結して成る。斜辺
部材４６は内側方及び上下方向に開口する溝形状
で、その下端部外側部側は垂直に切落とされ、こ
の切落とし部分に取付板４７が固設されて、斜辺
部材４６の下端部外側部側開口が閉塞されてい
る。取付板４７はロアリンク取付ブラケツト１９
前端部内面にボルト４８、ナツト４９により着脱
自在に取付けられるが、ボルト４８はブラケツト
１９のロアリンク取付ピン挿通孔５０に挿通され
ている。両斜辺部材４６の上端部前面側には補強
板５１が固設されている。また両斜辺部材４６の
上部側後壁部間には三角形状の連結板５２が固設
され、その中央部にはフツク体３６のフツク部３
７が侵入可能な係合口５３が形成されている。連
結板５２の上部には後方に突出するブラケツト５
４が固設され、このブラケツト５４にトツプマス
ト１８がピン５５により着脱自在に連結されてい
る。各斜辺部材４６の下部側前面にはナツト５６
が固設されて、該ナツト５６にＬ型状の固定レバ
ー５７が螺合され、その先端側が斜辺部材４６内
に侵入可能とされている。

なお、係合体２０を被係合体２１に係合した際
には、係合体２０とロアリンク６が連結されてい
るロアリンク連結部２９が、被係合体２１とロア
リンク取付ブラケツト１９の連結部に対して、そ
の内側方で、上下方向に関してラツプするように
されている。

また、係合体２０はピン３０，３４を抜くこと
により３点リンク機構４から取外し可能とされ、
一方、被係合体２１はボルト４８を外すと共にピ
ン５５を抜くことによりロータリ耕耘装置７から
取外し可能とされている。被係合体２１を取外し
た際には、第１図の仮想線で示すように、トツプ
マスト１８と各ロアリンク取付ブラケツト１９と
が左右一対のサポートリンク５８によりボルト５
９等を介して着脱自在に連結され、また、第１０
図に示すように、ブラケツト１９の挿通孔５０に
ロアリンク取付ピン６０の一端側が挿通されて、
ナツト６１により固定されるのであり、ブラケツ
ト１９にピン６０が内向き又は外向きに突出状と
して着脱自在に備えられる。従つて、係合体２０
及び被係合体２１を取外した際には、ロータリ耕
耘装置７を車輌１に対して従来同様の形態で装着
可能である。

次に作用を説明する。ロータリ耕耘装置７を車
輌１に装着する際には、まず、車輌１をロータリ
耕耘装置７の前方側に位置させ、而る後に、油圧
装置３を作動させて、係合体２１を備える３点リ
ンク機構４を下げ、この状態で車輌１を後進させ
て係合体２０をロータリ耕耘装置７側に備えた被
係合体２１の下方側まで移動させる。次に、油圧
装置３を作動させて３点リンク機構４を上昇させ
るのであり、これにより、係合体２０の枠体２２
は被係合体２１の枠体４５内に案内輪４３の働き
によりスムーズに係合するのであるが、係合体２
０及び被係合体２１の両枠体２２，４５が略山形
状であることから、両枠体２２，４５に左右方向
の位置ズレがあつても、枠体２２はロータリ耕耘
装置７を下方側から持上げながら第３図に示すよ
うに枠体４５内に容易に係合し、枠体２２は枠体
４５内で前後・左右及び上方向に関する移動を阻
止される。また、係合体２０が被係合体２１に係
合する途中において、被係合体２１の連結板５２
下端がフツク体３６のカム面３８に接当して相対
摺動し、これにより、フツク体３６は弾機３９に
抗して前方側に揺動され、枠体２２内に没入状と
なる。そして、上記係合の進行によりフツク体３
６のフツク部３７は連結板５２前面側を相対摺動
して係合口５３に達し、この際に、フツク体３６
は弾機３９により後方側に揺動して、第８図に示
すようにそのフツク部３７が係合口５３内に侵入
するのであり、フツク部３７と係合口５３の下縁
部との係合により、係合体２０の枠体２２は下方
側への移動も規制されて、両枠体２２，４５は係
合ロツクされる。このようにして両枠体２２，４
５を係合ロツクした後に、各固定レバー５７を回
動させて、該レバー５７の先端部で枠体２２を枠
体４５の後壁側に押付けるのであり、これによ
り、両枠体２２，４５はガタつきのない状態で係
合ロツクされる。両枠体２２，４５が上記の状態
で係合ロツクされることにより、ロータリ耕耘作
業時にロータリ耕耘装置７に大きな衝撃力が作用
しても、両枠体２２，４５が変形したりする等の
惧れは少ない。上記のようにして、ロータリ耕耘
装置７が車輌１に装着されるのであるが、この際
において、係合体２０と被係合体２１との係合時
に、係合体２０のロアリンク連結部２９がロアリ
ンク取付ブラケツト１９と上下方向に関してラツ
プするようにして、ブラケツト１９における従来
のロアリンク取付ピンの取付位置と連結部２９に
おけるロアリンク取付用のピン３０との上下方向
に関する距離ｌが小さくなるようにしたので、ロ
ータリ耕耘装置７を従来の形態で装着した場合と
あまり変らない装着角度で車輌１に装着でき、ロ
ータリ耕耘装置７を良好に装着できる。

次に、ロータリ耕耘装置７を車輌１から分離さ
せる際には、まず、固定レバー５７による枠体２
２の枠体４５後壁側の押付けを解除する。そし
て、操作レバー４１を前方側に揺動操作して、フ
ツク体３６のフツク部３７を係合口５３から離脱
させて、３点リンク機構４を下降させれば、ロー
タリ耕耘装置７を車輌１から分離できる。

また、係合体２０及び被係合体２１を取外し、
ロータリ耕耘装置７にサポートリンク５８及びロ
アリンク取付ピン６０を取付ければ、ロータリ耕
耘装置７を車輌１に従来の形態で装着できる。

なお、実施例では、被係合体の枠体を係合体の
枠体に外嵌するようにしたが、逆に、係合体の枠
体を被係合体の枠体に外嵌するようにしてもよ
い。また、実施例では、係合体と被係合体との係
合を解除可能にロツクする手段として、フツク体
等により構成される手段を用いたが、上記ロツク
手段としてその他の手段を用いてもよい。

以上詳述したように、本考案によれば、３点リ
ンク機構に備えた略山形状の係合体を、作業機側
に備えた略山形状の被係合体に下方側から係合す
るようにしたから、走行車輌と作業機の左右方向
に関する中心がズレていても、係合体を被係合体
に容易に係合させることができると共に、上記係
合後はロツク手段により係合解除を防止するだけ
でよく、作業機を３点リンク機構を介して車輌に
極めて容易に装着できる。また、係合体の左右両
側部の下端部に両ロアリンクがその下方側で連結
され、被係合体の左右両側部における下端部の外
側面に両ロアリンク取付ブラケツトが連結され、
係合体とロアリンクとの連結部が、被係合体とロ
アリンク取付ブラケツトとの連結部に対して、そ
の内側方で、上下方向に関してラツプせしめられ
たので、作業機を３点リンク機構を介して直接車
輌に装着した従来の場合と比較して、殆ど変わら
ない装着形態で作業機を装着できて、作業機の装
着角度、作業機と車輌との間隔を従来の場合と略
同様にでき、従つて、作業機による作業を良好に
できると共に、作業機と車輌の全体の重量バラン
スも良好なものとできる。更に、３点リンク機構
及び作業機は夫々略山形状の係合体と被係合体を
具備するので、両者の連結部分の強度が増大す
る。また、係合体及び被係合体を夫々３点リンク
機構及び作業機側から取外し、作業機側にロアリ
ンク取付ピン等を備えるようにすれば、作業機を
３点リンク機構を介して車輌に従来の形態で装着
することもできる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は全体
側面図、第２図は第１図のＡ−Ａ線矢視断面図、
第３図は第２図の要部拡大図、第４図は係合体の
斜視図、第５図は同正面図、第６図は被係合体の
斜視図、第７図は同正面図、第８図、第９図の各
図は第３図のＢ−Ｂ線、Ｃ−Ｃ線各矢視断面図、
第１０図はロアリンク取付ピンを備えるロアリン
ク取付ブラケツトの正面図である。１……走行車輌、３……油圧装置、４……３点
リンク機構、５……トツプリンク、６……ロアリ
ンク、７……ロータリ耕耘装置（作業機）、１９
……ロアリンク取付ブラケツト、２０……係合
体、２１……被係合体、２９……ロアリンク連結
部、３６……フツク体、３９……弾機、４１……
操作レバー、５３……係合口。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

トツプリンク及び左右一対のロアリンクから成
り、走行車輌に備えられる３点リンク機構と；
前方斜め上方に突設されてトツプリンクに連結可
能なトツプマストと、前方に突設されて両ロアリ
ンクに連結可能な左右一対のロアリンク取付ブラ
ケツトとを有する作業機と；正面視略山形状と
され、上部にトツプリンクが着脱自在に連結さ
れ、左右両側部の下端部に両ロアリンクがその下
方側で夫々着脱自在に連結される係合体と；係
合体と略相似形に形成されて、上部が断面コ型と
されると共に、上部にトツプマストが、左右両側
部の下端部の外側面に両ロアリンク取付ブラケツ
トが、夫々、着脱自在に連結され、係合体に相対
的に上方側から嵌脱自在に嵌合固定される被係合
体と；を備え、係合体とロアリンクとの連結部
が、被係合体とロアリンク取付ブラケツトとの連
結部に対して、その内側方で、上下方向に関して
ラツプせしめられたことを特徴とする作業機装着
装置。