JPS63655Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、組立て作業ラインから不良落作業台
を、この組立て作業ラインに並設した作業台ライ
ンオフ用補助ラインへ搬出し得るようにした、作
業台搬出装置を提供するものである。

以下本考案の一実施例を例示図に基づいて説明
すると、１，２は組立て作業ライン、３は両組立
て作業ライン１，２の中間に設けた作業台ライン
オフ用補助ラインであつて、各ライン１〜３は、
夫々左右一対のフリーフロー式ローラーコンベヤ
４〜６を備えている。７は作業台であつて、後側
突出台部８の背面には、横長矩形状の被係合穴９
が設けられている。１０は、補助ライン３の上方
位置で、左右一対のガイドレール１１とこれを上
下から挟むガイドホイール１２とによつて、補助
ライン３にそつて走行可能に支持された移動台車
であり、作業台搬出手段１３を備えている。この
作業台搬出手段１３は、補助ライン３の巾方向中
央位置を通る垂直軸心１４の周りで旋回可能な旋
回台１５を下端に備えた垂直昇降体１６と、前記
旋回台１５に水平に横動可能に支持された横動台
１７と、この横動台１７の一端から下方に連設し
た作業台吊下板１８と、この作業台吊下板１８の
外側面に突設した左右一対のＬ形係合片１９とか
ら構成されている。

前記垂直昇降体１６を、ラツクピニオン形式や
スクリユージヤツキ形式、その他の昇降駆動手段
を介して昇降させるモーター、旋回台１５を、チ
エン駆動形式やウオームホイール形式、その他の
旋回駆動手段を介して正逆任意の方向に旋回させ
るモーター、横動台１７を、ラツクピニオン形式
やスクリユーシリンダー形式、その他の横動駆動
手段を介して前後進させるモーター、及び移動台
車１０を前後進させるモーターは、移動台車１０
の移動経路にそつて架設した給電ダクト２０から
集電子を介して給電させる事ができ、或いは、移
動台車１０に搭載したバツテリーから給電する事
ができ、これらモーターの制御操作は、例えば作
業者が現場で状況を見乍らできる。無線式リモー
トコントローラー２１によつて行なう事ができ
る。

次に使用方法について説明すると、ラインオフ
させるべき不良落作業台７が、例えば組立て作業
ライン１に生じた場合は、その作業台７を作業者
が出退切替え操作するストツパーにより組立て作
業ライン中において停止させる。一方、この停止
させた作業台７の後側位置まで移動台車１０を移
動させ、第２図に示すように作業台吊下板１８が
ラインオフさせるべき作業台７の真後ろに位置す
るように旋回台１５を旋回させておく。そして昇
降体１６が下降限位置にある状態で、横動台１７
をラインオフさせるべき作業台７側へ出限位置ま
で横動進出させる事により、第２図仮想線で示す
ように係合片１９が作業台７の被係合穴９内に嵌
合すると共に、吊下板１８が作業台７の後側壁面
に当接する。

次に第３図に示すように、昇降体１６を上昇限
位置まで上昇させ、作業台７を係合片１９にて組
立て作業ライン１上で所定高さまで吊り上げる。
このあと旋回台１５を、補助ライン３におけるロ
ーラーコンベヤ６の搬送方向側へ90度旋回させる
事により、吊り上げた作業台７を90度水平に旋回
転向させた状態で補助ライン３の上方に移動させ
る。かかる状態で第４図に示すように、昇降体１
６を下降限位置まで下降させると、吊り上げられ
ている作業台７の左右両側辺がローラーコンベヤ
６上に移載されると共に、係合片１９が被係合穴
９から脱出し得る高さまで下降するので、作業台
７は、ローラーコンベヤ６によつて吊下板１８か
ら遠ざかる方向に補助ライン３上で搬送される。

組立て作業ライン２上から作業台７をラインオ
フさせる場合は、吊下板１８が組立て作業ライン
２側に位置するように旋回台１５を旋回させた状
態で、前記の同様の手順で作業台搬出手段１３を
使用すれば良い。

補助ライン３にローラーコンベヤ６を設けた
が、作業台搬出装置１３で吊り下げたまま、移動
台車１０で作業台７を補助ライン３にそつて搬送
するようにしても良い。さらにこの補助ライン３
の任意の箇所に作業台７を載置し得るように構成
しても良い。

本考案装置は以上の如く実施し使用し得るもの
であつて、その特徴は、組立て作業ラインに作業
台ラインオフ用補助ラインを並設し、この補助ラ
インの上側を当該補助ラインにそつて走行可能な
移動台車を設け、この移動台車の下側には、垂直
軸心の周りでの回転と昇降とが可能な水平横動台
を設け、この水平横動台の一端下側には、前記組
立て作業ライン上の作業台の前記補助ライン側端
部に設けた被係合部に対し、水平横動と昇降とに
より係脱可能な作業台吊り上げ用係合片を設けた
点にある。

このような本考案の作業台搬出装置によれば、
組立て作業ライン上で停止させた不良落作業台の
真後ろ位置に補助ライン上の移動台車を停止さ
せ、前記不良落作業台の真後ろに前記作業台吊り
上げ用係合片が位置するように前記水平横動台を
垂直軸心の周りで回転させてある状態から、当該
水平横動台を不良落作業台側へ水平移動させると
共に上昇限位置まで上昇させることにより、前記
係合片を不良落作業台の被係合部に係合させて組
立て作業ライン上から吊り上げることが出来る。

しかる後、水平横動台を垂直軸心の周りで前記
補助ラインの搬送方向下手側へ90度回転させ、吊
り上げた不良落作業台を90度向きを変えた補助ラ
イン上へ移動させ、更に水平横動台を下降限位置
まで下降させることにより、吊り上げた不良落作
業台を補助ライン上に移載させることが出来る。
このようにして補助ライン上に不良落作業台が移
載されたときには、前記係合片は被係合部に対し
離脱可能な下降位置にあるため、不良落作業台は
補助ラインの搬送力により自動的に前記係合片か
ら外れて搬送される。

即ち、本考案の作業台搬出装置を使用すること
により、組立て作業ライン中の如何なる位置で停
止している作業台であつても、必要に応じて当該
作業ライン上からラインオフ用補助ライン上へ載
せ変えることが出来、不良落作業台のラインオフ
作業を能率的に行えるのであるが、特に本考案装
置によれば、作業台の補助ライン側端部に設けた
被係合部を利用して当該作業台を吊り上げるよう
にした点、及びこのように吊り上げた作業台をそ
のままの向きで補助ライン上まで引き込むのでは
なく、90度向きを変えて補助ライン上へ移載する
ようにした点により、前記移動台車に設けられる
水平横動台の横動ストロークは前記係合片と前記
被係合部との係脱を可能ならしめるだけの極短い
ストロークで済み、組立て作業ラインの上側と補
助ラインの上側とに跨る横動ストロークを持つた
ガントリークレーンタイプのような大型の移動台
車は不要となり、小型軽量に構成することが出来
る。

しかも、仮に作業台の奥行き（組立て作業ライ
ンの巾方向長さ）が左右巾（組立て作業ラインの
搬送方向長さ）に比較して大きなものであつて
も、前記のように90度転向して補助ラインに移載
し搬送するのであるから、当該補助ラインとして
は巾の狭いコンベヤを使用することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案一実施例を示す縦断斜視図、第
２図乃至第４図は作業手順を示す縦断正面図であ
る。 １，２……組立て作業ライン、３……作業台ラ
インオフ用補助ライン、４〜６……フリーフロー
式ローラーコンベヤ、７……作業台、９……被係
合穴、１０……移動台車、１３……作業台搬出手
段、１５……旋回台、１６……昇降体、１７……
横動台、１８……作業台吊下板、１９……係合
片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 組立て作業ラインに作業台ラインオフ用補助ラ
   インを並設し、この補助ラインの上側を当該補助
   ラインにそつて走行可能な移動台車を設け、この
   移動台車の下側には、垂直軸心の周りでの回転と
   昇降とが可能な水平横動台を設け、この水平横動
   台の一端下側には、前記組立て作業ライン上の作
   業台の前記補助ライン側端部に設けた被係合部に
   対し、水平横動と昇降とにより係脱可能な作業台
   吊り上げ用係合片を設けて成る、組立作業ライン
   からの作業台搬出装置。