JPS6349491B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はボール紙等で構成した支持板を備えた
紙等から成る袋状体の集塵フイルターを使用する
電気掃除機において、ダストボツクスに装着した
集塵フイルターの吸気孔とフロントカバーに備え
た吸気孔パツキンの中心合わせ機構に関するもの
である。

集塵フイルターをダストボツクスに装着するの
に支持板を保持する袋支持板を設けた電気掃除機
においては、支持板が保持部に確実に挿着されな
かつたり、また挿着されても保持部と支持板との
間の隙間によつて集塵フイルターの吸気孔位置が
吸気孔パツキンの位置に対してずれる場合があ
り、吸気孔部での気密が保てずゴミ漏れを発生す
る要因になつていた。

本発明はこの欠点を解消し、フロントカバーを
閉じると同時に吸気孔パツキンの中心に支持板の
吸気孔中心を合致させる機構を有する電気掃除機
を提供するものである。

すなわち、掃除機本体に内設され、前方に開口
部を有するダストボツクスと、弾性体よりなる吸
気孔パツキンを有し、上記ダストボツクス開口部
を開閉するごとく掃除機本体下部に回動自在に軸
支したフロントカバーと、上記開口部から出し入
れする袋状体の集塵フイルターと、集塵フイルタ
ーの吸気孔を形成し同集塵フイルターと一体的に
構成した支持板と、この支持板を保持する保持部
を有し、ダストボツクス下部に回動自在に軸支し
た袋支持板とを具備し、かつ上記吸気孔パツキン
には支持板の吸気孔孔縁に弾接するリツプと、同
吸気孔内の下方に突入する円弧状の突起とを形成
し、さらにフロントカバーの軸支点を袋支持板の
軸支点よりも前方に設定したものである。

しかるに、フロントカバーを閉じる過程におい
て、吸気孔パツキンの突起は吸気孔の下端面上を
通過する移動軌跡をとり、これにより、吸気孔を
形成した支持板の装着が不充分であつても上記突
起の押圧力によつて袋支持板に確実にセツトされ
ることとなる。

以下その実施例を添附図面とともに説明する。

図において、掃除機本体（以下本体と称す）１
は上下二つの分割ボデーをビスなどを介して一体
に締結したものであり、前部にダストボツクス
２、後部にフアンモータ３を挟持している。また
底部には走行ローラ４とキヤスタローラ５が取り
付けてあり、後部外側には本体１を90゜回転して
立てた時に支持座となる座部６が設けてある。
７，８はフアンモータ３を本体１に防振的に保持
するためのゴムなどの弾性体からなる保持体であ
る。本体１内の後部には電源コードが収納されて
おり、外部電源に接続する事によりフアンモータ
３に通電できるようになつている。

また本体１の前部には軸９を回転支軸として回
動自在なフロントカバー１０が装着されており、
このフロントカバー１０には把手部１１とホース
及び延長管を接続するための接続孔１２、そして
本体１との間で尾錠を結合するための係止部１３
が形成してある。１４はフロントカバー１０にビ
スで固定した当板であり、ダストボツクス２にお
ける前面開口部の縁部１５に当接する弾性材の密
閉用パツキン１６を保持し、かつ後述する集塵フ
イルターの吸気孔と前記接続孔１２との間を連通
させる同じく弾性材よりなる吸気孔パツキン１７
を挟持している。この当板１４の上部には後述す
る集塵フイルターの支持板を押圧する押圧部１８
とダストボツクス２内に集塵フイルターが装着さ
れていない時に吸気によつて振動するリード片１
９を形成したアラーム部２０が設けてある。

ダストボツクス２の内周面には複数個のリブ２
１が植立してあり後壁面には通気窓２２を形成す
る格子リブ２３が配設してある。そしてこの格子
リブ２３の前面に発泡ウレタンゴムもしくは不織
布等からなる２次フイルター２４が２次フイルタ
ーケース２５と共に当接してある。

さらにダストボツクス２の上面には、下部に塵
落し板２６を、上部に操作釦２７をそれぞれ有
し、バネ２８で上方に付勢され、通常は弾性体２
９がダストボツクス２内面に密着して摺動ガイド
穴３０を閉じる手動塵落し機構３１と、図示しな
い延長パイプによつてダストボツクス２の内部に
連通し、その内部圧力が設定圧以下になると外気
圧との圧力差によつて変位を開始する指針を内部
に備えたインジケータパイプ３２と同インジケー
タパイプ３２の上にダストボツクス２と本体１に
よつて挟持された窓３３を有する表示板３４とか
らなるインジケータ機構３５と、バネ座３６上に
バネ３７によつて上方に付勢された尾錠３８から
なる前記フロントカバー１０を本体１に結合する
ための尾錠機構３９とが具備されている。

さらにダストボツクス２内には紙等の材料から
なる袋状体の集塵フイルター４０が装着されてお
り、前部にボール紙等からなり、吸気孔４１を有
する支持板４２を備えている。ところで、前述し
た吸気孔パツキン１７は支持板４２の吸気孔４１
孔縁に弾接するリツプ１７ａと、同吸気孔４１内
に突入する円弧状の突起１７ｂとを一体的に形成
している。

またダストボツクス２の前面開口部の下部には
袋支持板４３を軸４４で軸支し、前方向に回動自
在に取り付けてあり、上部に形成した保持部４５
で前記集塵フイルター４０の支持板４２を保持し
ている。上記袋支持板４３は軸４４に挿入したネ
ジリコイルバネ４６で前方向に付勢されている。
これら集塵フイルタ４０及び袋支持板４３の具体
構成について第２〜４図に従つて述べる。第２図
は集塵フイルター４０を袋支持板４３に挿着する
前の状態を示すもので第３図は集塵フイルター４
０に塵埃を捕集した後袋支持板４３から取りはず
し、廃棄する状態を示すものである。

第２図において、紙等を貼り合せて袋状体に形
成した集塵フイルター４０は、ボール紙等からな
る支持板４２に吸気孔４１の外周に円形に設けた
接着部４７で接着結合している。支持板４２には
塵埃を捕集して廃棄する際、吸気孔４１から塵埃
が飛び出すのを防止するために同支持板４２を二
つ折りして固定するための切欠き部４８とミシン
線部４９及び引掛け部５０と折曲げ部５１とが形
成してあり、第３図に示す様に切欠き部４８とミ
シン線部４９で折り曲げ、引掛け部５０に折曲げ
部５１を折曲げて引掛け、吸気孔４１を支持板４
２で閉じる様にしている。

次に袋支持板４３の具体構成について第４図に
従つて述べる。袋支持板４３は前記集塵フイルタ
ー４０の接着部４７より大きな円弧状に切り抜い
た段部５２と、同段部５２と支持板４２の厚さだ
け隙間を有する２個の爪部５３とからなる保持部
５４と、軸４４と嵌合する軸穴部５５と、ねじり
バネ４６の一方の端部５６を受ける受圧部５７と
を有する。押え板５８はねじりバネ４６の他方の
端部５９を押圧する突起部６０を有しており、ビ
ス６１によつてダストボツクス２内に設けた凹部
６２に締結する。この時押え板５８は図示しない
他の突起部で軸４４をダストボツクス２内に設け
た軸受部６３に押圧して固定する。すなわちねじ
りバネ４６は一方を袋支持板４３の受圧部５７に
他方をダストボツクス２に一体的に固定した押え
板５８の突起部６０に当接するので、これより袋
支持板４３は軸４４を中心として前方向に付勢さ
れる。

そして袋支持板４３はダストボツクス２内にお
いて垂直な位置から前方向に90゜以上変位可能で
あるのに対してねじりバネ４６はダストボツクス
２下面に形成した係止部６４によつて端部５６が
20゜〜30゜変位した位置で係止される。このため袋
支持板４３は垂直位置から20゜〜30゜の間ではねじ
りバネ４６による付勢力を受けて回動するが、そ
の後は外力を加えない限り回動はしない様になつ
ている。

次に以上述べた構成による本実施例における電
気掃除機の動作について第５〜６図に従つて述べ
る。

まず本体１を床面に垂直に立てた状態でフロン
トカバー１０を開いて集塵フイルター４０をダス
トボツクス２内に納め、次いでその支持板４２を
手でもつて、袋支持板４３の保持部５４に矢印Ａ
方向に挿入する。この時袋支持板４３はねじりバ
ネ４６の働きによりダストボツクス２の開口部面
から前方向へ20〜30傾斜しており手が開口部縁に
接触する事なく集塵フイルター４０を挿入する事
ができる。

しかる後フロントカバー１０を閉じ、尾錠３８
で固定する事により袋支持板４３はフロントカバ
ー１０に押されてダストボツクス２内に垂直位置
に装着される。

この時フロントカバー１０の回転支軸９は袋支
持板４３の回転中心と同一でなく、より開口部側
に配設してあるので、吸気孔パツキン１７の突起
部１７ｂ先端の移動軌跡は吸気孔４１の下端面上
側を通過する事になり、支持板４２が袋支持板４
３の保持部４５に完全に奥まで挿入されていなく
ても突起部１７ｂに案内されてフロントカバー１
０を閉じた位置では吸気孔パツキン１７の中心に
合致した位置に吸気孔４１の中心が配置される。

また保持部４５と支持板４２との隙間によつて
同支持板４２の位置が左右に若干ずれていても突
起部１７ｂの先端によつて案内され中心合わせが
行なわれる。

そして本体１にホース、延長管、床ノズル（図
示せず）を接続し、電源スイツチ（図示せず）を
入れ、フアンモータ３を駆動する事によつて集塵
フイルター４０はダストボツクス２内に風圧によ
つて広がり第１図に示す様に塵埃を捕集してい
く。集塵フイルター４０はダストボツクス２内に
植立したリブ２１によつて常に内壁面との間に空
間を形成しており空気通路を確保できる。

また集塵フイルタ４０が目づまりした場合はフ
アンモータ３を停止させ、操作釦２７を手で押す
と塵落し板２６が集塵フイルタ４０を変形、振動
させその内表面に付着した細塵をたたき落として
目づまりを解消する。集塵フイルタ４０に塵埃を
満杯にして廃棄する時は再び本体１を床面に垂直
に立て、第６図に示す様にフロントカバー１０を
開けると袋支持板４３はねじりバネ４６の力によ
つて塵埃が満たされた集塵フイルター４０を支持
板４２で支持し、20゜〜30゜の位置まで引張り上げ
る。

この時、集塵フイルター４０内にたまつた塵埃
は同図で矢印Ｂで示す様に下方向に落下するの
で、吸気孔４１付近の塵埃は集塵フイルター４０
の奥方向に押しやられる事になつて同吸気孔４１
から外側にこぼれる事を防ぐことができる。又支
持板４２を手に持つて矢印Ｃ，Ｄ，Ｅ方向に取り
出す時、本体１の開口部内壁に手が触れる事がな
い。

また本実施例に述べた集塵フイルター４０を使
用すれば支持板４２を折り曲げる事によつて吸気
孔４１を閉じる事ができ、ゴミ箱等に投げ入れて
も塵埃が舞い上がる事がない。

以上述べた様に本発明によれば、吸気孔パツキ
ンに気密を保つためのリツプ部以外に集塵フイル
ターの吸気孔径よりも僅かに小さな円弧状の突起
を形成し、かつフロントカバーの回転中心と袋支
持板の回転中心とをずらす事により、集塵フイル
ターを誤つて袋支持板保持部の奥まで挿入しなか
つた場合でもフロントカバーを閉じる動作によつ
て自動的に吸気孔パツキンに対して中心合わせが
行なわれ、気密用のリツプ部が完全に支持板に当
接するので隙間を生じてゴミ漏れを行すことがな
い。また上記突起部は円弧状であつて吸気孔の中
心より下半分にのみ配置する事によつて、フロン
トカバーを開く時に支持板を突起部で無理に持ち
上げて傷付きや摩耗を発生したりする事なくフロ
ントカバーの開き動作をスムーズに行う事ができ
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す電気掃除機の断
面図、第２図は装着前の集塵フイルターの外観斜
視図、第３図は塵埃で満杯になり廃棄する時の集
塵フイルターの外観斜視図、第４図は袋支持板部
の具体構成を示す分解斜視図、第５図は集塵フイ
ルターを装着する状態を示す部分断面図、第６図
は集塵フイルターを取り出す時の状態を示す部分
断面図である。 １……掃除機本体、２……ダストボツクス、１
０……フロントカバー、１７……吸気孔パツキ
ン、１７ａ……リツプ、１７ｂ……突起、４０…
…集塵フイルター、４１……吸気孔、４２……支
持板、４３……袋支持板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 掃除機本体に内設され、前方に開口部を有す
   るダストボツクスと、弾性体よりなる吸気孔パツ
   キンを有し、上記ダストボツクス開口部を開閉す
   るごとく掃除機本体下部に回動自在に軸支したフ
   ロントカバーと、上記開口部から出し入れする袋
   状体の集塵フイルターと、集塵フイルターの吸気
   孔を形成し同集塵フイルターと一体的に構成した
   支持板と、この支持板を保持する保持部を有し、
   ダストボツクス下部に回動自在に軸支した袋支持
   板とを具備し、かつ上記吸気孔パツキンには支持
   板の吸気孔孔縁に弾接するリツプと、同吸気孔内
   の下方に突入する円弧状の突起とを形成し、さら
   にフロントカバーの軸支点を袋支持板の軸支点よ
   りも前方に設定した電気掃除機。