JPS6137397Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、電気掃除機に関するものである。

近来、集塵室のゴミを手を汚すことなく簡単に
捨てることができるように集塵室に集塵袋をセツ
トする型式の電気掃除機が開発されている。しか
し、ポツトタイプ以外の電気掃除機では集塵ケー
スは側方又は下方が開放される型式で、集塵袋を
吸込口に接続しつつ集塵室の奥にセツトすること
及び外すことはきわめてわずらわしい。これによ
り、ゴミが集塵袋の外にこぼれたり手が汚れたり
する恐れがある。

この考案は上述のような点に鑑みなされたもの
で、集塵袋のセツトを容易にし、とくにチリ捨て
に際しては集塵室を開放したときに自動的に集塵
袋を取り出しうる電気掃除機をうることを目的と
するものである。

この考案は、電動送風機により負圧状態に維持
される集塵室を形成し、この集塵室の前方に吸込
口を形成するとともに前記集塵室の上方に開口部
を形成し、この開口部から前記集塵室に収納され
る集塵袋の開口縁に取付けられた取付フランジを
前記吸込口に接続した状態で着脱自在に保持する
保持部を前記集塵室に設け、前記集塵袋の前記取
付フランジの上方に引掛孔を形成し、前記集塵室
の前記開口部を開閉する蓋を前記保持部に取付け
られている前記取付フランジの前記引掛孔より上
方後部に位置するヒンジピンにより回動自在に取
付け、前記蓋の内面にこの蓋の閉止時において前
記保持部に取付けられている前記取付フランジの
前記引掛孔に後方から係合する弾性のある引掛部
を形成したことを特徴とするものである。したが
つて、集塵室の上方には開口部が形成されている
ため、集塵室内に設けられた保持部に前記開口部
から集塵袋を装着することが容易であり、開口部
を閉塞する蓋に前記集塵袋の取付フランジの引掛
孔に後方から係合する弾性のある引掛部を形成し
たので、蓋を閉止する時の引掛部の軌跡が円弧で
あつてもその引掛部を取付フランジの引掛孔に後
方から係合させることができ、その状態で蓋を開
放する時、引掛部は弾性的に変形するので、取付
フランジとの係合部が蓋の開放に伴つて直線的に
移動して集塵袋を引き上げることができ、これに
より、チリ捨て時に集塵部の奥に手を入れること
なく、かつ、手を汚すことなく集塵袋を取り除く
ことができるように構成したものである。

この考案の第一の実施例を第１図ないし第４図
に基づいて説明する。１は本体ケースで、この本
体ケース１は、通孔２が形成された仕切板３によ
り電動送風機４が収納された電動送風機室５と集
塵室６とに仕切られている。集塵室６には前面開
口の吸込口７と上方に大きく開口する開口部８と
が形成されている。また、前記本体ケース１の上
部中央には前方に開口する凹部９が形成され、こ
の凹部９の内面には内側に突出するヒンジピン１
０が設けられ、これらのヒンジピン１０には前記
開口部８を開閉する蓋１１が上下回動自在に支持
されている。この蓋１１には前記開口部８の開口
縁外側に接合するパツキング１２が保持され、蓋
１１の先端には前記本体ケース１の前方上部に形
成した係止部１３に弾発的に係合する係止爪１４
とつまみ片１５とが一体的に形成されている。

さらに、前記集塵室６には前記吸込口７の軸心
と平行にボス１６が形成され、このボス１６に
は、集塵袋１７の開口縁に取付けた厚紙による取
付フランジ１８を着脱自在に保持する保持部であ
る保持枠１９が、前記吸込口７に対してパツキン
グ２０によりシールされつつネジ止めされてい
る。この保持枠１９は上方に開口するコの字形の
もので、その両側下部には前記取付フランジ１８
の両側及び下縁に接合するストツパ２１が設けら
れ、さらに、保持枠１９の両側には前記取付フラ
ンジ１８の両側を前記パツキング２０側に向けて
押圧する弾性片２２がネジ止めされている。しか
して、前記取付フランジ１８には二つの引掛孔２
３が形成され、これらの引掛孔２３にフツク状に
係合する引掛部２４が前記蓋１１の内面に形成さ
れている。そして、前記蓋１１に形成された引掛
部２４が係合する引掛孔２３の位置に対して、前
記蓋１１の回動支点となるヒンジピン１０は上方
後部に位置している。

このような構成において、掃除に際しては吸込
口７から吸い込まれた塵埃は集塵袋１７に溜めら
れ、集塵袋１７のフイルタ作用により浄化された
空気のみが外部に排気される。チリ捨てに際して
は、つまみ片１５を把持して引き上げると係止部
１３と係止爪１４とが外れ、蓋１１を上方へ開く
ことにより集塵袋１７の取付フランジ１８が開口
部８の上方へ引き出される。引掛部２４から外さ
れた集塵袋１７はゴミとともに所定の場所に捨て
られる。また、集塵袋１７を集塵室６にセツトす
るときは集塵室６の上部が大きく開口しているの
で吸込口７と取付フランジ１８との関係もよく見
え、簡単にセツトすることが可能である。

ついで、この考案の第二の実施例を第５図に基
づいて説明する。前記実施例と同一部分は同一符
号を用い説明も省略する。本実施例は、蓋１１の
回動支点となるヒンジピン１０に巻回したトーシ
ヨンスプリング２５により蓋１１を上方へ付勢
し、本体ケース１の前方上部にスプリング２６の
力により蓋１１の前縁に形成した係止縁２７に係
合するクランプ２８を回動自在に連結したもので
ある。

したがつて、クランプ２８をスプリング２６の
力に抗して押すとクランプ２８と係止縁２７との
係合が外れ、蓋１１は集塵袋１７を引き上げつつ
トーシヨンスプリング２５の力により上方（開放
方向）へ回動する。これにより、チリ捨て作業の
操作はより一層簡略化される。

この考案は、上述のように集塵室の上方には開
口部が形成されているため、集塵室内に設けられ
た保持部に開口部から集塵袋を装着することが容
易であり、開口部を閉塞する蓋の内面に保持部に
取付けられた集塵袋の取付フランジの引掛孔に後
方から係合する弾性のある引掛部を形成したの
で、蓋を閉止する時の引掛部の軌跡が円弧であつ
てもその引掛部を取付フランジの引掛孔に後方か
ら係合させることができ、その状態で蓋を開放す
る時、引掛部は弾性的に変形するので、取付フラ
ンジとの係合部が蓋の開放に伴つて直線的に移動
して集塵袋を真つ直に引き上げることができ、こ
れにより、チリ捨て時に集塵部の奥に手を入れる
ことなく、かつ、手を汚すことなく集塵袋を取り
除くことができる等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の第一の実施例を示す一部を
断面にした側面図、第２図はその蓋の取付状態を
示す一部の分解斜視図、第３図はその保持枠への
集塵袋の取付状態を示す一部の背面図、第４図は
その蓋の開放動作を示す一部の縦断側面図、第５
図はこの考案の第二の実施例を示す一部の縦断側
面図である。 ４……電動送風機、６……集塵室、７……吸込
口、８……開口部、１１……蓋、１７……集塵
袋、１８……取付フランジ、１９……保持枠（保
持部）、２４……引掛部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電動送風機により負圧状態に維持される集塵室
   を形成し、この集塵室の前方に吸込口を形成する
   とともに前記集塵室の上方に開口部を形成し、こ
   の開口部から前記集塵室に収納される集塵袋の開
   口縁に取付けられた取付フランジを前記吸込口に
   接続した状態で着脱自在に保持する保持部を前記
   集塵室に設け、前記集塵袋の前記取付フランジの
   上方に引掛孔を形成し、前記集塵室の前記開口部
   を開閉する蓋を前記保持部に取付けられている前
   記取付フランジの前記引掛孔より上方後部に位置
   するヒンジピンにより回動自在に取付け、前記蓋
   の内面にこの蓋の閉止時において前記保持部に取
   付けられている前記取付フランジの前記引掛孔に
   後方から係合する弾性のある引掛部を形成したこ
   とを特徴とする電気掃除機。