JPS6137389Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、電気掃除機に関するものである。

従来、電動送風機を収納する電動ケースに連結
される集塵ケースの後面に、フイルタユニツトを
装着した電気掃除機が多用されている。近来はチ
リ捨て作業を衛生的に行なうために集塵袋を併用
するようにしたものが開発され、この集塵袋を出
し入れするために集塵ケースの上面に蓋により開
閉される上面開口を形成したものが存する。しか
し、塵埃によりふくらんだ集塵袋を取り出すとき
にフイルタユニツトにこすれて出しにくく、無理
に取り出すと取出動作が粗雑になり集塵袋が破れ
ない場合でも塵埃がこぼれる欠点を有している。

この考案はこのような点に鑑みなされたもの
で、チリが詰つた集塵袋をきわめて容易に取り出
してチリのこぼれを防止しうる電気掃除機をうる
ことを目的とするものである。

この考案は、電動送風機が収納された電動ケー
スに着脱自在に連結される集塵ケースを設け、こ
の集塵ケースに前記電動送風機の吸込側に対向す
る後面開口と上面開口とを形成し、前記上面開口
と開閉するとともに吸込口を有する上蓋を設け、
この上蓋に集塵袋を前記吸込口に接続して保持す
る保持体を設け、前記上蓋を前記後面開口側の一
端が回動遊端となるように他端を回動自在に軸支
し、前記集塵ケースの前記後面開口にフイルタを
保持するフイルタ枠をその下部を支点として後方
に傾倒自在に連結したことを特徴とするものであ
る。したがつて、集塵袋の取外時にフイルタによ
り擦られることがなくスムーズに行うことがで
き、これに伴いチリが集塵袋からこぼれることを
防止することができるように構成したものであ
る。

この考案の一実施例を図面に基いて説明する。
電動ケース１と集塵ケース２とが設けられてい
る。電動ケース１には電動送風機３とコードリー
ル４とが収納されているとともに、集塵ケース２
の上面を覆うように前方へ延出する延出部５が形
成されている。この延出部５には吸込ホース６を
接続する吸込口７が形成されている。また、電動
ケース１には後部両側に位置する車輪８と前方下
部に位置する旋回輪９とが取り付けられている。

ついで、前記集塵ケース２には前記延出部５の
先端に形成された係止部１０に係合するクランプ
１１がスプリング１２により係合方向に付勢され
つつ回動自在に取付けられている。しかして、こ
の集塵ケース２には後面開口１３と上面開口１４
とが形成されている。そして、集塵ケース２の前
方上部には横長の長孔１５を有する複数の支持片
１６が左右方向に対向しつつ形成されている。前
記上面開口１４の開口縁にはパツキング１７が嵌
合され、このパツキング１７にシールされつつ上
面開口１４を閉止する上蓋１８は、長孔１５に挿
通した支軸１９に回動自在に保持されているとと
もにこの支軸１９に巻回されたトーシヨンスプリ
ング２０により開放方向に付勢されている。さら
に、集塵ケース２の前面にはピン２１を中心とし
て回動するクランプ２２が取付けられている。前
記支軸１９はこのクランプ２２の上部に連結され
てクランプ２２に取付けたスプリング２３により
後方へ付勢されている。このクランプ２２の一部
は前記クランプ１１から突出されている。

また、前記上蓋１８は前記吸込口７に接続され
る通孔２４が形成され、この通孔２４にはパツキ
ング２５にシールされつつ枠状の保持部２６が取
付けられ、この保持部２６には集塵袋２７の口板
２８がパツキング２５にシールされつつ装着され
ている。パツキング２５には負圧により開く弁２
９が一体的に形成されている。

ついで、前記後面開口１３にはフイルタ３０，
３１を保持するフイルタ枠３２がパツキング３３
によりシールされつつ装着されている。このフイ
ルタ枠３２の上部と前記上蓋１８の後部とには互
いに係合する係止爪３４，３５が形成されてい
る。そして、集塵ケース２の底面の後部には左右
方向で対向するヒンジ受３６が形成されている。
さらに、フイルタ枠３２にはこのヒンジ受３６に
保持される複数のヒンジ３７が設けられている。
すなわち、第５図及び第６図に示すように、これ
らのヒンジ３７はスプリング４１により相反する
方向に付勢されつつフイルタ枠３２の下部に左右
方向にスライド自在に保持されている。またこれ
らのヒンジ３７はフイルタ枠３２に固定したカバ
ー３８から突出するつまみ片３９を有している。
前記フイルタ３０は弾性を有するプラスチツクに
よりネツト状に形成されたもので、その下端には
集塵ケース２の底面に当接してフイルタ枠３２を
後方に付勢する弾性片４０が一体的に形成されて
いる。また、フイルタ３０は下方に向うにつれ集
塵袋２７をすくい上げる形に湾曲されている。

このような構成において、塵埃は集塵袋２７の
溜められる。チリ捨てに際してはクランプ１０の
下部を押して係止部１０との係合を外し、この状
態で集塵ケース２の把手４２を把持して電動ケー
ス１から分離する。ついで、クランプ２２を押す
と支軸１９が長孔１５に沿つて前方へスライドす
るため上蓋１８も前方へスライドし、係止爪３
４，３５が互いに外れる。これにより、第３図に
示すように上蓋１８がトーシヨンスプリング２０
の力により上方へ回動し、フイルタ枠３２はパツ
キング３９の上縁を後面開口１３の上縁から外し
てやることによつて弾性片４０の力により後方に
傾倒する。この傾倒動作により集塵袋２７をすく
い上げ、しかも、フイルタ枠３２はヒンジ３７を
中心に後方に傾いて集塵袋２７の上部から離れ、
上蓋１８もフイルタ３０側を回動遊端として大き
く回動することにより、集塵袋２７はどこでも引
掛かることがない。この第３図に示す状態で口紙
２８を右上方に引くことにより集塵袋２７をきわ
めて容易に取り出しうる。したがつて、集塵袋２
７の取り出し操作が粗雑になり内部の塵埃をこぼ
すようなことはない。

なお、ヒンジ３７はつまみ片３９に指をかけて
内方へスライドすることによりヒンジ受３６から
外れるので、除塵のためにフイルタ枠３２を簡単
に外すことが可能である。

この考案は上述のように構成したので、集塵袋
を取り出すときに集塵ケースの上面開口を開放す
るとともに上蓋の回動遊端側においてフイルタ枠
を集塵袋から退避する方向に倒すことができ、し
たがつて、集塵袋をスムーズに取り出して塵埃の
こぼれを防止することができる効果を有するもの
である。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１
図は縦断側面図、第２図は閉蓋状態における集塵
ケースの縦断側面図、第３図は開蓋状態における
集塵ケースの縦断側面図、第４図は上蓋の支持構
造を拡大して示した一部の縦断側面図、第５図は
フイルタ枠の支持構造を拡大して示した一部の縦
断側面図、第６図はその縦断正面図である。 １……電動ケース、２……集塵ケース、３……
電動送風機、７……吸込口、１３……後面開口、
１４……上面開口、１８……上蓋、２６……保持
体、２７……集塵袋、３０〜３１……フイルタ、
３２……フイルタ枠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電動送風機が収納された電動ケースに着脱自在
   に連結される集塵ケースを設け、この集塵ケース
   に前記電動送風機の吸込側に対向する後面開口と
   上面開口とを形成し、前記上面開口を開閉すると
   ともに吸込口を有する上蓋を設け、この上蓋に集
   塵袋を前記吸込口に接続して保持する保持体を設
   け、前記上蓋を前記後面開口側の一端が回動遊端
   となるように他端を回動自在に軸支し、前記集塵
   ケースの前記後面開口にフイルタを保持するフイ
   ルタ枠をその下部を支点として後方に傾倒自在に
   連結したことを特徴とする電気掃除機。