JPS6345259Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はミシンの押え金に設けたゴム紐などの
紐通し装置に関する。

（従来） 今まで、洋服や下着などに紐やゴム紐（以下ゴ
ム紐と記す）を通すとき、ゴム紐を通す部分を筒
状に縫つておき、後から、棒状の一端に穴或いは
カギなどを設けた紐通し器にゴム紐を引掛けて筒
状内を通していた。

（考案が解決しようとする問題点） 棒状の紐通し器は小さいため、紛失するおそれ
があつたり、手間がかかつたり、途中で抜けたり
するなど不便であつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案はゴム紐を通しながら筒状部分を縫つて
いくミシンの紐通し装置を提供するもので、ミシ
ンの押え金の一側から前面に折曲して設けられた
前枠部の先端から後方に向かつてゴム紐の一端を
保持する保持部を設けた支持体Ａと、 前記ゴム紐の他端を保持するための挟持部の下
部に一体に案内筒部を形成したクリツプ体Ｂとか
らなるミシンの紐通し装置である。

（作用） 押え金の前面に位置する前枠部の先端に設けら
れた保持部にゴム紐の一端を保持させ、適宜長さ
に切つた他端を、別体であるクリツプ体の案内筒
部に前方から通し、余分のゴム紐をたるませて挟
持部で挟み保持しておく。

袖口に通すような短いゴム紐の場合は、切らな
いで長いまま通し後から切るか、或いは細い紐を
つないでおくとよい。

ゴム紐を通す部分を三ツ折にし、第７図示のよ
うに、押え金を三ツ折りにした上に設置し、ゴム
紐の一端を保持した保持部は三ツ折の中へ挿入し
て、少し（４〜５センチ位）縫う。ゴム紐の他端
を保持したクリツプ体は挟持部を軽く開いて案内
筒部を縫い始めの布端の三ツ折内に挿入して挟持
する。

このようにして縫い進んで行くと、押え金とと
もに進む保持部がゴム紐を引張つて、クリツプ体
のところでたるませておいたゴム紐は案内筒部内
を滑りながら通つて行き、縫い終つたらゴム紐の
両端を結合する。

（実施例） 図面とともに本考案の実施例を詳しく説明する
と、 第１図示は一実施例の支持体Ａの斜視図で、押
え金Ｃに着脱できる分離型で、押え金Ｃの後方の
やや上部にあいている孔Ｃ−１に差し込んで固定
させたものであり、形状は略コの字形の枠体で、
押え金Ｃの左側から右へ折曲して前枠部を形成し
この前枠部１の先端から押え金Ｃの右側面に沿つ
て後方に向つてゴム紐の一端を保持する保持部２
が設けてある。

前記保持部２は略Ｖ字形に折曲形成された毛抜
き型であり、締付け環２−ａがはめてあつて、折
曲げ部２−ｂを前記前枠部１の先端に回動自由に
取付けてあるが、固着したものであつてもよい。

第２図示は一実施例のクリツプ体Ｂの斜視図
で、ゴム紐の他端を挟持する挟持部５の下部に
は、平扁な案内筒部６が設けられている。

前記挟持部５の内面に滑り止めとなる凸部と凹
部など係止部７が設けてある。

尚、滑り止めとしては両挟持部内に波型を形成
するなり、又はゴムなどをはり付けたものであつ
てもよい。

第３示は本考案の他の実施例の支持体Ａの斜視
図であり、押え金Ｃの左側の先端から前枠部１が
突出して一体に設けられたものである。

第４図示は本考案の他の実施例の支持体Ａの斜
視図で、前記第１図示の実施例と異なるところは
保持部２の先端に紐通し用の穴をあけたもので、
この穴２−Ｃにゴム紐を１〜２回巻きつけて保持
するものである。その他の所は同様である。

本案は、支持体とクリツプ体をセツトとしてい
るが、ニーズによつてはそれぞれ単体の製品とし
て販売することも考慮される。

（効果） 以上のような本考案の効果は、ミシンの押え金
の一側から前面に折曲して設けられた前枠部の先
端であつて押え金の他側面に沿つてゴム紐を保持
する保持部を設けたものであるから、縫つて行く
と同時進行でゴム紐を引張り通して行くので、縫
つた後からの紐通しの手間が省ける。

ゴム紐の他端を保持するとともに筒状の布端内
に案内筒部を挿入させてあるので、ゴム紐が布端
を巻き込んで滑りを悪くする現象を解消し、案内
筒部をゴム紐がスムーズに通る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例の支持体の斜視図
である。第２図は、本考案の一実施例のクリツプ
体の斜視図である。第３図、第４図は、支持体の
他の実施例のそれぞれの斜視図である。第５図は
押え金への取付け方を示す斜視図。第６図はクリ
ツプ体にゴム紐を保持させた斜視図。第７図、第
８図は縫い方を示す説面図である。 Ａは支持体、１は前枠体、１−ａは後枠部、１
ｂは中間辺、２は保持部、２−ａは締め環、２−
ｂは屈曲部、２−ｃは穴。Ｂはクリツプ体、５は
挟持部、６は案内筒部、７は係心部。Ｃは押え
金、Ｃ−１は孔、Ｃ−２は先端。Ｄは布、Ｄ−１
は縫い目。Ｃはゴム紐。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ミシンの押え金の一側から前面に折曲して設け
   られた前枠部の先端から後方に向かつて、紐など
   の一端を保持するための保持部を設けた支持体Ａ
   と、 前記紐などの他端を保持するための挟持部の下
   部に案内筒部を設けたクリツプ体Ｂとからなるこ
   とを特徴とするミシンの紐通し装置。