JPS6334504Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は扱室内の機体前後方向に扱胴を軸架さ
せると共に、該扱室の下方に前後揺動する揺動選
別盤を備えた例えばコンバインの脱穀装置に関
し、前記扱室の排塵口下方に設ける揺動選別盤の
排塵選別棚に排塵案内板の基端を固設し、前記選
別棚の排塵送り終端側に該案内板の遊端側を長手
状に延設させると共に、前記選別棚と案内板の遊
端側との間に上下隙間を形成させることにより、
前記排塵口より揺動選別棚に落下放出される排塵
物が前記扱胴の遠心力でその回転方向に排塵選別
棚上面を片側にすべるのを前記排塵案内板でもつ
て阻止させ、もつて前記選別棚上面の前方より後
方に移動する間の排塵の上下篩作用に支障させる
ことなく排塵が一側に片寄る不都合を解消させ、
しかも選別棚と案内板遊端側間に形成する上下隙
間によつて選別棚上面での排塵の分散を助長させ
て、その選別性能の向上を図り得る脱穀装置を提
供しようとするものである。

以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述す
る。

第１図はコンバインの側面図であり、図中１は
左右に走行クローラ２を装設するトラツクフレー
ム、３は前記トラツクフレーム１に固定支持する
機台、４は前記機台３に搭載していて左側にフイ
ードチエーン５を張架し扱胴６を内蔵する脱穀
部、７は回動支点軸８及び昇降シリンダ９を介し
て前記脱穀部４前方に装設していて刈刃１０及び
穀稈搬送機構１１を備える刈取部、１２は前記脱
穀部４の後側に設けて前記フイードチエーン５に
連結する排藁チエーン１３を臨ませる排藁切断
部、１４は前記脱穀部４から揚穀筒１５を介して
取出す穀粒を貯溜する籾タンク、１６は作業者が
座乗する運転席、１７は前記運転席１６前方に設
ける運転操作部、１８はコンバインの各部を駆動
するエンジンであり、連続的に刈取り並びに脱穀
作業を行うように構成する。

第２図乃至第３図は脱穀部４の断面図であり、
図中１９は前記扱胴６を扱軸２０を介し機体前後
方向に軸架させる扱室、２１は前記扱室１９下方
に張架させるクリンプ網、２２は揺動リンク２
３，２４を介して機体前後方向に揺動自在に支持
する揺動選別盤であり、該選別盤２２は前記クリ
ンプ網２１下方に臨ませるフイードパン２５と、
排塵口２６下方に臨ませる排塵選別棚であるスト
ローシーブ２７と前記ストローシーブ２７下方に
臨ませる選別網２８と、前記選別網２８下方に臨
ませる流穀板２９とを含む。また図中３０は選別
網２８方向に選別風路３１を介し選別風を起風す
る圧風フアン、３２は前記選別風路３１内に設け
る分風板、３３は一番樋３４に内設して前記揚穀
筒１５に連結させ整粒を取出す一番コンベア、３
５は二番樋３６に内設して二番還元スロワ３７に
連結させ二番還元物（籾及び藁屑）を扱室１９に
戻す二番コンベア、３８は前記揺動選別盤２２の
後部上方に配設する吸排塵フアン、３９は藁屑を
機体外側に放出する三番口、４０は前記フアン３
８の上側を覆う四番樋であり、前記扱室１９内に
送込まれる刈取穀稈を前記扱胴６でもつて脱穀処
理すると共に、脱穀処理された穀物を揺動選別盤
２２で選別し整粒のみを前記揚穀筒１５を介し籾
タンク１４に取出す一方、藁屑など夾雑物を前記
吸排塵フアン３８を介し機体外側に排出させるよ
うに構成している。

第４図乃至第５図にも示す如く、前記ストロー
シーブ２７は側板４０間に横架する水平状の排塵
受板４１と、該受板４１後方に複数傾斜状に横架
する横棧４２とからなり、前記受板４１の中央に
排塵案内板４３を取付けている。該排塵案内板４
３は基端を受板４１上面にボルト４４を介して固
着させると共に、前記横棧４２の送り終端側上方
に該案内板４３の遊端側を長手状に延設させ、且
つ該案内板４３の長手上面に排塵送り歯４５を形
成させている。また、前記案内板４３と横棧４２
との間に上下隙間ｔを形成させ、案内板４３と横
棧４２との間における排塵のひつかかり或いは目
詰まりなどを防止するように構成している。

本実施例は上記の如く構成するものにして、前
記排塵口２６よりストローシーブ２７上に落下す
る排塵物は前記扱胴６における遠心慣性力でその
回転方向側にストローシーブ２７上を滑つて片寄
り状態となるのを、前記排塵案内板４３の移動阻
止作用によりその動きを規制され、排塵物一側へ
の片寄りが解消される。また前記案内板４３は選
別盤２２の揺動移動方向に略平行に配設されるの
でその排塵の上下運動及び送り作用を阻害するこ
とがない。さらに前記案内板４３と横棧４２との
間に上下隙間ｔを設けることによつて排塵物の片
寄りを阻止すると共に、案内板４３と横棧４２間
に排塵のひつかかり或いは目詰まり現象などを起
させることがなく前記隙間ｔを通して案内板４３
左右両側に排塵物量を略均一状態に分散させるこ
とができ、この結果ストローシーブ２２上に排塵
物を分散させて選別精度に秀れた選別作業を行う
ことができる。

以上実施例からも明らかなように本考案は、扱
室１９内の前後方向に扱胴６を軸架させ、該扱室
１９の下方に前後揺動する揺動選別盤２２を備え
た構造において、前記扱室１９の排塵口２６下方
に設ける揺動選別盤２２の排塵選別棚２７に排塵
案内板４３の基端を固設し、前記選別棚２７の排
塵送り終端側に該案内板４３の遊端側を長手状に
延設させると共に、前記選別棚２７と案内板４３
の遊端側との間に上下隙間ｔを形成させるもので
あるから、前記排塵口２６より揺動選別棚２７に
落下放出される排塵物が前記扱胴６の遠心力でそ
の回転方向に排塵選別棚２７上面を片側にすべる
のを前記排塵案内板４３で阻止してこの片寄りを
防止することができると共に、前記上下隙間ｔに
よつて案内板４３と選別棚２７間に発生する排塵
のひかつかかり或いは詰まりなどが解消できて案
内板４３の左右両側に排塵物を略均等に分散させ
て選別精度に秀れた選別作業を行うことができ、
しかも前記案内板４３は排塵の送り方向に一致さ
せるのでその上下運動及び送り作用の支障とさせ
ることがなく選別性能に秀れた作業を行うことが
できるなどの顕著な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであり、第
１図はコンバインの全体側面図、第２図は脱穀部
の側面断面図、第３図は同縦断面図、第４図は要
部の平面説明図、第５図は同側面説明図である。 ６……扱胴、１９……扱室、２２……揺動選別
盤、２７……排塵選別棚、４３……排塵案内板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 扱室内の前後方向に扱胴を軸架させ、該扱室の
   下方に前後揺動する揺動選別盤を備えた構造にお
   いて、前記扱室の排塵口下方に設ける揺動選別盤
   の排塵選別棚に排塵案内板の基端を固設し、前記
   選別棚の排塵送り終端側に該案内板の遊端側を長
   手状に延設させると共に、前記選別棚と案内板の
   遊端側との間に上下隙間を形成させるように構成
   したことを特徴とする脱穀装置。