JPS5822498Y2 - ダツコクキニ オケル コクモツヨウドウセンベツソウチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、脱穀機における穀物揺動選別装置に関する
もので、脱穀処理物を扱胴軸方向に沿って揺動移送しな
がら選別するいわゆる軸流式選別形態にあっては、扱胴
室の排塵口から排出される落下物は揺動選別棚で受けら
れて選別移送されるが、排塵口直下の選別棚に穀粒漏下
孔を穿設しないで無孔選別棚とするときには、それだけ
選別棚の移送方向への長さを延ばさないと選別性能が向
上しない欠点があり、また、穀粒漏下孔を穿った選別棚
にしても排塵口から排出される落下物は扱胴の回転によ
り遠心力を受けて投出されるものであるから揺動選別棚
上の一側へ片寄って排出落下され、この場合にも、長い
揺動選別棚を用いないと効果的なふるい選別ができない
欠点があった。

また、この種の揺動選別装置では次から次へと排塵口か
ら落下される多量の落下物は迅速に後方へ移送する必要
があり、このためには選別棚を山形突起を平行に所定の
間隔で設けるラック状にして、このラックの谷部に穀粒
漏下孔を設げると良いが、この場合に長稈の藁屑が、該
ラック谷部へ扱胴の回転遠心力を受けて横倒れして、谷
部にはさまってしまって前記漏下孔を目詰りさせて、し
かも、横倒しになる長い藁屑が移送できなくなる大きな
欠陥があった。

そこで、この考案は、上記の欠点を悉く解消することを
目的とし、次のような技術手段、即ち扱胴室の殻稈排出
口側におけ全受網の下壁を大きく開放して排塵口を構成
して設け、横方向忙長い多数の山形状突起部を前後に幅
狭い間隔をおいて平行に配設させると共に前記山形状突
起部とその前後突起部との閾に穀粒漏下孔を設げた階段
状穀物揺動選別棚を前記排塵口に対応する下方部から更
に後方にわたって前後方向に揺動□自在に装架して設け
、該降段状穀物揺動選別棚の少なくとも上記排塵口に対
応する下方部位に、わら屑の一側方への片寄りを阻止し
、かつ、前記穀粒漏下孔の目詰り防止をする仕切板を、
当該仕切板の左右側方位に前記山形状突起の前後間隔に
比べて著しく広いスペースをもたせて前後方向に沿うよ
う突設しであることを特徴とする脱穀機における穀物揺
動選別装置としｔも 以下、この考案を図面に示すｌ実施例にもとづいて詳述
すると、１は扱胴２を内装軸架せる扱胴室で、前側の殻
稈供給口３から殻稈を供給して矢印イ方向に回転する扱
胴２により上級ぎ形態で脱穀し脱穀後の排藁を後側の殻
稈排出口４から排出するように構成している。

５は扱胴室１の下壁を構成する受網、６は扱胴室１の殻
稈排出口４側において受網５０下壁を大きく開放して設
けた排塵−である。

扱胴室１の殻稈排出口４側後方には吸引風車７をまた、
該扱胴室１の殻稈供給口３側下方には圧風風車８がそれ
ぞれ設けられ、そして、その両者間に通ずる選別風路９
の下方位置には一番受樋１０並びに二番受樋１１を備え
ている。

１２は上記受網５の下方に設げられていて該受網５から
漏下する穀物を受けて扱胴室１後方に揺動移送する揺動
移送棚であって、この揺動移送棚１２の先端には上記一
番受樋１０の上方にあって、かつ選別風路９中にのぞむ
選別網１３が一体的に揺動し得るように設けられている
。

１４は移送方向に対する後面すより前面ａの方が急傾斜
となっている横方向に長い多数の山形状突起部１５．１
５・・を前後に間隔をおいて平行に配設せしめかつ前面
ａの急傾斜部に穀粒漏下孔１６．１６・・・を穿設した
階段状穀物揺動選別棚であって上記排塵口６に対応する
下方位置から更に扱胴軸方向後方にわたって前後方向揺
動自在に、すなわち、上記揺動移送棚１２と一体的に揺
動し得るよう偏心クランク機構１７と揺動アーム１８に
支架させている。

また、この階段状穀物移送選別棚１４は上記排塵口６に
対応する範囲ｔ１をほぼ水平状にし、これより後方に延
びる範囲ｔ２を水平面に対し所定の上向角度を保持すべ
く移送方向昇り傾斜に構成している。

そして、該階段状穀物揺動選別棚１４には少くとも、上
記排塵口６に対応する下方部位に、すなわち、上記排塵
口６に対応するほぼｔｌの範囲内において、上記扱胴２
の回転によって排塵口６から遠心力を受けて投出される
わら屑が該選別棚４の一側方に片寄って落下するのを阻
止し、かつ、長い藁屑が多数の山形状突起部１５．１５
・・・間へ横倒れ状となって前記穀粒漏下孔１６．１６
・・・の目詰りとなるのを防止する仕切板１９を前後方
向に沿かせ、かつほぼ垂直状に突出させて設けている。

上記のような構成において、扱胴室１内で扱胴２の回転
により脱穀処理された穀粒は、受網５を漏下して揺動移
送棚１２上に受けられ、これより後方に移送されて先端
の選別網１３とここを通過する選別風によって選別され
るが、この受網５を漏下しきれない未処理物やから屑な
どは殻稈排出口側に移送されて排塵口６から扱胴２の回
転方向下方に向けて勢いよく投出落下され、階段状穀物
揺動選別棚１４上に受けられる。

そして、この選別棚１４０前後方向の反復揺動運動によ
り後方に向けて揺動移送されながら、比重の大きい穀粒
は下層に沈下し比重の小さいわら屑などは上層に浮上し
て比重選別を受けるが、穀粒はそのま工漏下孔１６，１
６・・から下方にふるい落され、わら屑などは次から次
へと後方に揺動移送されて先端のふるい線を介して吸引
風車Ｔ内に吸い込まれ機外し排出されると共に、穂切れ
などの二番物はふるい線からふるい落されて二番受樋１
１に収容される。

また、漏下孔１６．１６・・・を抜げて下方に落下した
穀粒は選別網１３上に受けられここを通過する選別風に
より風選されながら下方の一番受樋９に落下収容される
。

以上のようにして脱穀処理穀物の選別が行われるもので
あるが、特に、排塵口６から排出落下されるわら屑など
は、扱胴２の回転によって回転接線方向の投出作用を受
けるため、上記排塵口６の下方を受げる揺動選別棚１４
上にはこの一側に片寄って集中的に排出落下されようと
するが、このとき、仕切板１９がそれを受は止めて一側
方への片寄りを阻止し、しかも、突起部１５１若段状に
構成される谷間部に長い藁屑が排出落下されるとき、こ
の長い藁屑が完全に該谷間部に横倒れになって狭まらな
いて仕切板１９にもたれかかることとなり、該谷間部に
穿設された穀粒漏下孔１６゜１６・・・の目詰りが起ら
ないで的確に穀粒漏下が行なわれる。

したがって、仕切板１９が排塵口６からの方向性をもつ
落下物を選別棚１４０片方へ集積させないで中央側が厚
くなる状態にして移送でき、しかも、長い藁屑が排塵口
６から直下へ投出されても仕切板１９で支えられて突起
１５と突起１５とで形成される選別棚の谷間に横倒れし
て目詰りを起させないばかりでなく、長い藁屑がただ単
に横方向へ横たわらないで藁屑の一端が突起１５を有す
る選別棚面に支えられまた、藁屑の中間部が仕切板１９
で支えられて上下方向に傾斜する状態になり、この藁屑
の層上に散在される穀粒はこの藁屑の傾斜に沿って速や
かに各突起１５．１５間の選別棚面上に転り落ちる。

したがって、この排塵口６直下の穀粒漏下孔１６．１６
・・・から穀粒の漏下が迅速に行なわれながら排塵落下
物は後方へ的確に行われて、揺動選別棚１４をむやみに
長くしな（でも効率のよいふるい選別を行うことができ
る。

以上、要するにこの考案は、前記の構成としたから、 ■ 排塵口から方向性をもって排出されて、階段状穀物
揺動選別棚上の突起部と突起部との間に横たわろうとす
る長い藁屑を仕切板によって受け、このことによって突
起部と突起部との間に形成される穀粒漏下孔の目詰りを
確実に防止でき、しかも、仕切板の左右側方部に著しく
広いスペースを有せしめたものであるから長い藁屑の稈
身が仕切板と選別棚面とで受げられて該稈を上下方向の
傾斜状態にして移送できる結果、この傾斜状の藁屑層上
にのっている穀粒やさ〜り粒は、選別棚の前後揺動運動
と相俟ってこの藁屑の傾斜に沿って速みやかに選別棚面
上にまですべり落ちて選別され選別効果を良好とし、更
らに広いスペースの選別棚面を有効に利用して広く分散
されて穀粒を排塵口直下の揺動選別棚上から早く漏下さ
せて穀粒の漏下選別工程を長（して選別性能を向上させ
ることができる。

■ 排塵口から方向性を有して投出される排塵物が選別
棚上の一側へ片寄って集積されるのを防止して選別性能
を高める。

の三大効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の１実施例を示すもので、第１図は脱穀機
の切断側面図、第２図はその要部の平面図、第３図はそ
の切断側面図、第４図は第１図の一部の切断背面図を示
す。 １は扱胴室、５は受網、６は排塵口、１４は階段状穀物
揺動選別棚、１６は穀粒漏下孔、１９は仕切板を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 扱胴室の殻稈排出口側におげろ受網の下壁を大きく開放
   して排塵口を構成して設け、横方向に長い多数の山形状
   突起部を前後に幅狭い間隔をおいて平行に配設させると
   共に前記山形状突起部とその前後突起部との間に穀粒漏
   下孔を設けた階段状穀物揺動選別棚を前記排塵口に対応
   する下方部から更に後方にわたって前後方向に揺動自在
   に装架して設け、該階段状穀物揺動選別棚の少なくとも
   上記排塵口に対応する下方部位に、わら屑の一側方の片
   寄りを阻止し、かつ、前記穀粒漏下孔の目詰り防止をす
   る仕切板を、当該仕切板の左右側方位に前記山形状突起
   の前後間隔に比べて著〔く広いスペースをもたせて前後
   方向に沿うよう突設したことを特徴とする脱穀機におけ
   る穀物揺動選別装置。