JPS6333719B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

この発明は鍵盤の鍵等の操作子の操作タイミン
グにもとづき自動演奏のテンポを自動修正するよ
うにした電子楽器に関する。 一般に、電子楽器の自動演奏装置としては、ベ
ース音およびコード音を自動演奏するもの、アル
ペジヨ音を自動演奏するもの、リズム音を自動演
奏するもの、あるいはこれらを適宜組み合せたも
の等があるが、いずれも最初にテンポを設定して
スタートさせてしまうとこの初期テンポが最後ま
で維持されて自動演奏が行われる。 このような自動演奏装置を具えた電子楽器にお
いて、自動演奏装置からの自動演奏にしたがつて
押鍵による演奏を行う場合、押鍵タイミングが自
動演奏の進行とずれてしまうと好ましくない状態
が生じる。例えば、自動演奏の進行に対して押鍵
タイミングが早い場合を考えると、自動演奏はこ
の押鍵にかかわらず一定のテンポが持維されるの
で、次の押鍵タイミングに適正な符長間隔をもた
せると自動演奏からの進みはそのまま残ることに
なり、また次の押鍵タイミングを自動演奏に合せ
れば押鍵間隔は長くなつて適正な符長がとれなく
なつてしまう。逆に、自動演奏に対して押鍵タイ
ミングが遅い場合を考えると、次の押鍵タイミン
グに適正な符長間隔をもたせると自動演奏からの
遅れはそのまま残ることになり、また次の押鍵タ
イミングを自動演奏に合せれば押鍵間隔は短くな
つて同様に適正な符長がとれなくなつてしまう。 また演奏効果上の要求からテンポを早くした
り、遅くしたりして演奏に変化をつける必要があ
る場合があるが、この場合押鍵タイミングのみを
早くしたり、遅くしたりしても上述のように自動
演奏と押鍵タイミングとの不一致を招くのみで好
しいことではない。変化する押鍵タイミングに対
応して自動演奏のテンポを変化させれば押鍵タイ
ミングと自動演奏の進行との一致を図ることがで
きるが、従来の自動演奏装置はテンポを変化させ
るにはテンポ調整用ボリユーム等の操作によるし
かなく、演奏途中においてテンポ調整用ボリユー
ムを微妙に操作することは不可能である。 この発明は上記従来装置の欠点を鑑みてなされ
たもので、操作子の操作タイミングに対応して自
動演奏のテンポが自動追従制御される電子楽器を
提供することを目的とする。 そこで、この発明によれば演奏タイミング情報
を記憶する記憶手段と、操作子と、前記記憶手段
から前記演奏タイミング情報を演奏順に順次読出
す読出し手段と、前記記憶手段から読出された演
奏タイミング情報にもとづき前記操作子の操作タ
イミングを評価する評価手段と、自動演奏手段
と、前記評価手段の評価内容に対応して前記自動
演奏手段による自動演奏のテンポを制御するテン
ポ制御手段とを具えて構成され、自動演奏のテン
ポを操作子の操作タイミングに対応して自動的に
追従制御するようにしている。 以下、この発明の一実施例を添付図面を参照し
て詳細に説明する。 第１図は、楽譜１に形成された磁気テープ１ａ
の記録データを楽譜データ読取装置２で読み取
り、この読取データに基づきメロデイ音を自動演
奏するメロデイ音自動演奏機能およびコード音、
ベース音等の伴奏音を自動演奏する伴奏音自動演
奏機能およびリズム音を自動演奏するリズム音自
動演奏機能を具えた電子楽器にこの発明を適用し
た実施例を示したものである。ただし、この実施
例では楽譜データ読み取りに基づくメロデイ音自
動演奏はメロデイ演奏練習用のために実行されて
おり、メロデイ音を小さな音で自動演奏するとと
もに次に押下すべき鍵の表示のために用いられ
る。すなわちこの実施例ではメロデイ音自動演奏
は常に１音分だけ前の音の演奏および表示を行う
ようになつている。 楽譜１に形成された磁気テープ１ａの記録デー
タを読み取る楽譜データ読取装置２の出力はデー
タメモリ３に加えられ、読取データに対応するデ
ータフオーマツトが選択される。このデータフオ
ーマツトの一例を示すと第１表のようになる。

【表】

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数の演奏タイミング情報を記憶する記憶手
   段と、操作子と、前記記憶手段から前記演奏タイ
   ミング情報を演奏順に順次読出す読出し手段と、
   前記記憶手段から読出された演奏タイミング情報
   にもとづき前記操作子の操作タイミングのずれの
   程度を評価する評価手段と、自動演奏する手段
   と、前記評価手段の評価内容に対応して前記自動
   演奏手段による自動演奏のテンポを制御するテン
   ポ制御手段とを具え、自動演奏のテンポを操作子
   の操作タイミングに対応して自動的に追従制御す
   るようにしたことを特徴とする電子楽器。 ２ 前記記憶手段は、演奏すべき楽曲の各音につ
   いての符長情報を前記演奏タイミング情報として
   記憶する特許請求の範囲第１項記載の電子楽器。 ３ 前記操作子は、鍵盤のいずれかの鍵である特
   許請求の範囲第１項記載の電子楽器。 ４ 前記評価手段は、前記操作子の操作時間間隔
   を前記演奏タイミング情報に対応する速度で計測
   することにより共通の評価値に変換する共通化回
   路を具え、該共通化回路の出力にもとづき前記操
   作子の操作タイミングのずれの程度を評価する特
   許請求の範囲第１項記載の電子楽器。 ５ 前記共通化回路は、前記演奏タイミング情報
   に対応する所定の分周比で所定のクロツクパルス
   を分周する可変分周回路と、該可変分周回路の出
   力パルスを計数するとともにその計数値が前記操
   作子の操作タイミング毎にリセツトされるカウン
   タとを具え、該カウンタの計数値を前記操作子の
   操作タイミング毎に出力する特許請求の範囲第４
   項記載の電子楽器。 ６ 前記評価手段は、前記操作子の操作時間間隔
   を前記演奏タイミング情報に対応する速度で計数
   することにより共通の評価値に変換する共通化回
   路と、該共通化回路の出力に接続され、前記操作
   子の複数の操作時間間隔の平均をとる平均化回路
   とを具え、該平均化回路の出力にもとづき前記操
   作子の操作タイミングのずれの程度を評価する特
   許請求の範囲第１項記載の電子楽器。 ７ 前記平均化回路は前記共通化回路の出力に所
   定の重みづけをして平均をとる特許請求の範囲第
   ６項記載の電子楽器。 ８ 前記重みづけは、前記符長情報に対応してな
   される特許請求の範囲第７項記載の電子楽器。 ９ 前記重みづけは、前記共通化回路からの出力
   順に対応してなされる特許請求の範囲第７項記載
   の電子楽器。 １０ 前記評価手段は、評価内容が所定の許容範
   囲内にあるときのみ該評価内容を出力する特許請
   求の範囲第１項記載の電子楽器。 １１ 前記評価手段は、前記演奏タイミング情報
   の指示するタイミングと前記操作子の操作タイミ
   ングとの時間差を検出する時間差検出回路を具
   え、該時間差検出回路の出力にもとづき前記操作
   子の操作タイミングのずれの程度を評価する特許
   請求の範囲第１項記載の電子楽器。 １２ 前記時間差検出回路は、前記自動演奏手段
   のテンポを制御するテンポパルスを計数するとと
   もにこの計数値を前記操作子の操作タイミング毎
   にリセツトするカウンタと、該カウンタの計数値
   と前記符長情報の示す値との差を前記操作子の操
   作タイミング毎に算出して出力する演算回路とを
   具える特許請求の範囲第１１項記載の電子楽器。 １３ 前記演算回路は、該算出値が予設定許容値
   の範囲内にあるときのみ該算出値をラツチするラ
   ツチ回路を具え、該算出値が予設定許容値を越え
   たときは前記ラツチ回路のラツチ内容を前記算出
   値に代えて送出するようにした特許請求の範囲第
   １２項記載の電子楽器。 １４ 前記自動演奏手段は、伴奏音を自動演奏す
   る特許請求の範囲第１項記載の電子楽器。 １５ 前記自動演奏手段は、自動リズム音、自動
   ベース音、自動コード音、自動アルペジヨ音から
   選択された少なくとも１つの自動伴奏音を自動演
   奏する特許請求の範囲第１４項記載の電子楽器。 １６ 前記テンポ制御手段は、テンポパルス発生
   手段を具え、該テンポパルス発生手段から発生さ
   れたテンポパルスにもとづき前記自動演奏手段に
   よる演奏テンポを制御する特許請求の範囲第１項
   記載の電子楽器。 １７ 前記テンポパルス発生手段は、所定のクロ
   ツクパルスを分周する可変分周回路からなり、該
   可変分周回路の分周比は前記評価手段出力に対応
   して設定される特許請求の範囲第１６項記載の電
   子楽器。 １８ 前記テンポパルス発生手段は、電圧制御発
   振器からなり、その制御入力に前記評価手段の出
   力がアナログ信号に変換されて加えられる特許請
   求の範囲第１６項記載の電子楽器。 １９ 演奏タイミング情報および音高情報を複数
   組記憶する記憶手段と、鍵盤と、前記記憶手段か
   ら前記演奏タイミング情報および音高情報を演奏
   順に順次読出す読出し手段と、前記記憶手段から
   読出された演奏タイミング情報にもとづき前記鍵
   盤の鍵の操作タイミングのずれの程度を評価する
   ものであつて、該操作された鍵が前記記憶手段か
   ら読出された音高情報に対応する鍵であることを
   条件に該評価を行なう評価手段と、自動演奏手段
   と、前記評価手段の評価内容に対応して前記自動
   演奏手段による自動演奏のテンポを制御すること
   により、該自動演奏のテンポを前記鍵の操作タイ
   ミングに対応して自動的に追従制御するテンポ制
   御手段とを具えた電子楽器。 ２０ 演奏タイミング情報および音高情報を複数
   組記憶する記憶手段と、鍵盤と、前記記憶手段か
   ら前記演奏タイミング情報および音高情報を演奏
   順に順次読出す読出し手段と、前記記憶手段から
   読出された音高情報に対応して操作すべき鍵を表
   示する表示手段と、前記記憶手段から読出された
   演奏タイミング情報にもとづき前記鍵盤の鍵の操
   作タイミングのずれの程度を評価する評価手段
   と、自動演奏手段と、前記評価手段の評価内容に
   対応して前記自動演奏手段による自動演奏のテン
   ポを制御することにより、該自動演奏のテンポを
   前記鍵の操作タイミングに対応して自動的に追従
   制御するテンポ制御手段とを具えた電子楽器。 ２１ 前記表示手段は、各鍵に対応する発光手段
   からなり各鍵の所定個所にそれぞれ配設される特
   許請求の範囲第２０項記載の電子楽器。 ２２ 前記表示手段は、各鍵に対応する発光手段
   からなり各鍵の近傍にそれぞれ配設される特許請
   求の範囲第２０項記載の電子楽器。 ２３ 演奏タイミング情報および音高情報を複数
   組記憶する記憶手段と、鍵盤と、前記記憶手段か
   ら前記演奏タイミング情報および音高情報を演奏
   順に順次読出す読出し手段と、前記記憶手段から
   読出された音高情報に対応して該音高情報に対応
   する楽音を発生する楽音発生手段と、前記記憶手
   段から読出された演奏タイミング情報にもとづき
   前記鍵盤の鍵の操作タイミングのずれの程度を評
   価する評価手段と、自動演奏手段と、前記評価手
   段の評価内容に対応して前記自動演奏手段による
   自動演奏のテンポを制御することにより、該自動
   演奏のテンポを前記鍵の操作タイミングに対応し
   て自動的に追従制御するテンポ制御手段とを具え
   た電子楽器。 ２４ 複数の演奏タイミング情報を記憶する記憶
   手段と、操作子と、前記記憶手段から前記演奏タ
   イミング情報を演奏順に順次読出す読出し手段
   と、前記記憶手段から読出された演奏タイミング
   情報にもとづき前記操作子の操作タイミングのず
   れの程度を評価する評価手段と、前記記憶手段か
   ら読出された演奏タイミング情報により指示され
   る指示タイミングを基準として前記操作子の操作
   タイミングの遅早を検出する検出手段と、自動演
   奏手段と、前記評価手段の評価内容に対応して前
   記自動演奏手段による自動演奏テンポを制御する
   ことにより、該自動演奏のテンポを前記操作子の
   操作タイミングに対応して自動的に追従制御する
   テンポ制御手段と、前記検出手段の検出出力に対
   応して前記自動演奏手段による自動演奏の停止お
   よび早送り進行を制御する自動演奏進行制御手段
   とを具えた電子楽器。 ２５ 前記検出手段は、前記読出し手段による演
   奏タイミング情報の読出し時点から次の操作子の
   操作時点まで指定のクロツクパルスを計数するカ
   ウンタと、該カウンタの計数値と前記演奏タイミ
   ング情報とを比較する比較回路とを具える特許請
   求の範囲第２４項記載の電子楽器。 ２６ 前記所定のクロツクパルスは、前記演奏手
   段の自動演奏のテンポを制御するテンポパルスで
   あり、該テンポパルスは前記操作子の操作タイミ
   ングにもとづき制御される特許請求の範囲第２５
   項記載の電子楽器。 ２７ 前記自動演奏進行制御手段は、前記操作子
   の操作タイミングが前記演奏タイミング情報の指
   示タイミングよりも早いことが前記検出手段によ
   つて検出されると前記自動演奏手段による自動演
   奏の進行を早送りする自動演奏早送り手段を具え
   た特許請求の範囲第２４項記載の電子楽器。 ２８ 前記自動演奏手段は、テンポパルスを計数
   するテンポカウンタの計数値に対応して自動演奏
   の進行が制御されるものであり、前記自動演奏早
   送り手段は、該テンポパルスを該テンポパルスよ
   りも周波数の高いパルスに切換えるものである特
   許請求の範囲第２７項記載の電子楽器。 ２９ 前記自動演奏手段は、テンポパルスを計数
   するテンポカウンタの計数値に対応して自動演奏
   の進行が制御されるものであり、前記自動演奏早
   送り手段は前記テンポカウンタに早送り目標値を
   プリセツトするものである特許請求の範囲第２７
   項記載の電子楽器。 ３０ 前記自動演奏進行制御手段は、前記演奏タ
   イミング情報の指示するタイミングになつても未
   だ前記操作子が操作されていないことが前記検出
   手段によつて検出されると前記自動演奏手段によ
   る自動演奏の進行を停止する自動演奏停止手段を
   具えた特許請求の範囲第２４項記載の電子楽器。 ３１ 前記自動演奏手段は、テンポパルスを計数
   するテンポカウンタの計数値に対応して自動演奏
   の進行が制御されるものであり、前記自動演奏停
   止手段は前記テンポカウンタへのテンポパルスの
   供給を禁止するものである特許請求の範囲第３０
   項記載の電子楽器。 ３２ 楽曲の一連の音符に対応する符長情報およ
   び音高情報を記憶する記憶手段と、鍵盤と、前記
   記憶手段から前記符長情報および音高情報を演奏
   順に順次読出す読出し手段と、前記記憶手段から
   読出された音高情報に対応して該音高情報に対応
   する楽音を発生する楽音発生手段と、前記記憶手
   段から読出された符長情報にもとづき前記鍵盤の
   鍵の操作タイミングのずれの程度を評価する評価
   手段と、前記評価手段の評価内容に基づき周期が
   前記鍵の操作タイミングに対応して自動的に追従
   制御されるテンポ信号を発生するテンポ信号発生
   手段と、前記テンポ信号を計数することにより前
   記符長情報に対応する時間を測定し、前記読出し
   手段を制御する符長カウント手段とを具えた電子
   楽器。 ３３ 楽曲の一連の音符に対応する符長情報およ
   び音高情報を記憶する記憶手段と、鍵盤と、前記
   鍵盤の押鍵に対応する楽音を発生する手段と、前
   記記憶手段から前記符長情報および音高情報を演
   奏順に順次読出す読出し手段と、前記記憶手段か
   ら読出された音高情報に対応して操作すべき鍵を
   表示する表示手段と、前記記憶手段から読出され
   た符長情報にもとづき前記鍵盤の鍵の操作タイミ
   ングのずれの程度を評価する評価手段と、前記評
   価手段の評価内容に基づき周期が前記鍵の操作タ
   イミングに対応して自動的に追従制御されるテン
   ポ信号を発生するテンポ信号発生手段と、前記テ
   ンポ信号を計数することにより前記符長情報に対
   応する時間を測定し、前記読出し手段を制御する
   符長カウント手段とを具えた電子楽器。