JPS6332892B2 - - Google Patents
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- JPS6332892B2 JPS6332892B2 JP20150481A JP20150481A JPS6332892B2 JP S6332892 B2 JPS6332892 B2 JP S6332892B2 JP 20150481 A JP20150481 A JP 20150481A JP 20150481 A JP20150481 A JP 20150481A JP S6332892 B2 JPS6332892 B2 JP S6332892B2
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Landscapes
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
本発明は異繊度混繊捲縮糸の製造方法に関し、
その目的とする所は特に均一に混繊され、優れた
嵩高性を呈する、衣料用途に適した異繊度混繊捲
縮糸を高速度で製造する方法を提供せんとするも
のである。 衣料用に用いられる天然繊維、例えばウールに
おける個々の単繊維の構造、物性の“ばらつき”
は合成繊維に比較してより大きい特徴がある。こ
のばらつきは欠点というよりはむしろ利点と言う
べきもので、合成繊維からの織編品に比べ、ふく
らみは高くタツチは柔軟であり、かつ腰に張りが
ある。従つて合成繊維においても意識的にフイラ
メント間にデニール差をもたせた混繊捲縮糸とす
ることが従来から検討されてきた。 従来、かくの如き混繊捲縮糸を得る手段として
は、例えば、フイラメント繊度の相互に異なる2
本以上の糸条を合糸し、仮撚を入れ加熱セツト後
冷却・解撚する、いわゆる仮撚加工法による混
繊・捲縮加工が主流となつている。かかる加工法
における混繊はスピンドル又はフリクシヨンデイ
スクにより糸条に仮撚を付与することにより、構
成フイラメントの層間移動(マイグレーシヨン)
によつて生じるのであるが、その混繊の程度は不
充分であつた。しかも、かかる混繊糸においては
細デニールフイラメントが加工糸の内層部に、太
デニールフイラメントが外層部に分離してしまう
ことがあり、このような加工糸を用いた織編物で
は表面タツチが固くふくらみ感がなく、しかも反
撥性に欠ける風合を呈することになるのである。 勿論、かかる仮撚加工法においてより一層混繊
度を高めるには仮撚数を増加することにより、前
述したフイラメント間の層間移動を促進させるこ
とも考えられないわけではない。 しかしながら、撚数の増加は反面加工速度の低
下をもたらし、更に糸条の太さに応じて撚が入る
物理的性質から撚数の上限が存在するためフイラ
メント間の混繊度向上にも自ずと限界がある。こ
のため従来の機械的な加工方法では均一に混繊さ
れた混繊捲縮糸を効率良く得ることは極めて困難
であつた。 また、このような加工方法によつて得られた捲
縮糸はトルクを有しているため、織編前にはトル
クを固定するプレセツト工程を必要とし、工程の
複雑化、生産性の低下の問題があつた。 一方、仮撚捲縮加工に代る高速加工技術も近年
種々提案されており、その一つとして延伸糸(フ
ラツトヤーン)を予熱後加熱空気加工する方法が
ある(特公昭53−35175号公報、米国特許第
372983号明細書、米国特許第3852857号明細書参
照)。この加熱空気加工においては加熱空気噴射
ノズルを用い、糸条を加熱空気により圧縮室に押
込んで糸条の座屈により捲縮を付与するものであ
る。かかる方法によれば高速加工が可能であり、
更に得られる加工糸もノントルクという利点を併
せ有している。そして本発明者らは混繊・捲縮加
工において前述した機械的加工法による欠点を解
消すべくかかる加熱流体押込み方法に注目して検
討を重ねた結果、相互のフイラメント繊度が異な
る糸条を合糸後、上記の特公昭53−35175号公報
等に提案された加熱流体ノズルにより混繊・捲縮
加工を行なうとき、均一に混繊されたノントルク
の捲縮糸が得られることを知つた。しかしなが
ら、上記方法では糸条に捲縮を付与するに当つて
加熱流体温度を高温にして過度の熱収縮率を起さ
せる方法であるため、得られる加工糸は嵩性に劣
り、伸びやすい糸となつており衣料用途としては
到底供し得なかつた。また、逆に加熱流体温度を
低下させた場合、低捲縮の加工糸しか得られず、
当然のことながら、この糸も衣料用としては不向
きであつた。 本発明者らはかかる二律背反する問題を解決
し、衣料用途に適した異繊度混繊捲縮糸を提供せ
んとして更に検討を重ねた結果、本発明に至つた
ものである。 即ち、本発明は異繊度のポリエステル系フイラ
メントが混繊された捲縮糸の製造にあたり、成分
間に固有粘度〔η〕f差のあるサイド・バイ・サ
イド型ポリエステル複合繊維から成る異繊度のフ
イラメントを加熱流体押込ノズルにより混繊・捲
縮発現加工することを特徴とする異繊度混繊捲縮
糸の製造方法である。 本発明を更に説明すると本発明においては捲縮
堅牢度にとつて負の要因となる、空気押込の際の
糸の収縮現象を逆用したもので、成分間に固有粘
度〔η〕f差のあるサイド・バイ・サイド型ポリ
エステル複合繊維とすることにより、両成分間の
熱収縮率の差を捲縮に利用することができる。従
つて、加熱流体押込ノズルの加熱流体温度を、前
述した座屈による捲縮が主であつた通常のフラツ
トヤーンの場合よりも低温とすることが可能とな
り、糸条に過度の温度を受けさせることがないた
め嵩高性に優れた混繊捲縮糸を得ることができる
のである。 本発明において言う、ポリエステルとは繰り返
し単位の85モル%以上がポリエチレンテレフタレ
ートであり、必要に応じて艶消剤、制電剤、熱安
定剤等の添加剤を含んでいてもよい。 本発明において第1に重要なことは、混繊しよ
うとする異繊度のフイラメントが成分間に固有粘
度〔η〕f差のあるサイド・バイ・サイド型ポリ
エステル複合繊維であることである。この場合サ
イド・バイ・サイド成分のうち、低〔η〕f成分
の〔η〕fは0.33〜0.45、又、両成分の〔η〕f
差としては0.20〜0.30が好ましく、特に衣料に適
する強度及び嵩性を呈する捲縮糸が効率よく得ら
れる。この低〔η〕f成分の〔η〕fが0.33未満
であると、溶融紡糸時にベンデイングが発生し紡
糸ができなくなることがあり、一方0.45を越える
と高〔η〕f側の〔η〕fが高くなりすぎ、充分
に分子配向した延伸糸を高速度で得ることが困難
となる。 また、△〔η〕fが0.20未満では充分な潜在捲
縮能が不足するため、衣料に適する高捲縮糸とす
ることが困難となる。一方、△〔η〕fが0.30を
越えると紡糸時に口金面において高〔η〕f側に
大きくベンデイングし、やがて口金面に付着して
紡糸ができなくなることもある。 この際の高〔η〕f成分と低〔η〕f成分との
複合比を30:70〜70:30重量%とすることが安定
した紡糸ができ好ましい。また、構成フイラメン
ト間の複合比が互いに異なり、異なつた収縮差を
有していてもよく、むしろ好ましい風合を呈する
加工糸を得ることもできる。 即ち、異繊度のフイラメント間に収縮差を与え
れば、異繊度の混繊による効果に加えて、糸条内
に細い捲縮を呈するフイラメントと粗い捲縮を呈
するフイラメントとを混在させることができるか
らである。 この場合、特に好ましくは細デニールフイラメ
ントに比べて太デニールフイラメントの低〔η〕
成分の複合割合を多くすることが、太デニールフ
イラメントに捲縮を多く付与することができ、得
られる加工糸の風合をよりソフトにすることがで
きる。 かかるサイド・バイ・サイド型複合繊維を紡糸
する際、従来公知の紡糸口金を使用することによ
り得られるが、特に第1図に示す如き、口金面直
後で接合する分離型口金が望ましい。なぜなら、
該分離型紡糸口金では複合両成分の溶融粘度特性
の差によるベンデイング現象が防止でき、嵩高性
に優れた複合繊維を得るに必要な両成分の〔η〕
差を充分高くでき、安定した紡糸が可能であるか
らである。 第1図において、高〔η〕成分は導入孔1を経
て吐出孔2へ通じ一方、低〔η〕成分は導入孔3
を経て吐出孔4へ通じ、口金面を出た直後の1点
で接合する。この際、両成分のフイラメント繊度
は、別に設けたギアポンプ(図示せず)により、
両成分の吐出量を変えることで容易に調整しうる
し、必要に応じて吐出孔の径及び長さを変更する
ことによつても調整可能である。更に両成分の吐
出量を互いに変えることで複合比を変えても何ら
さしつかえなく紡糸が可能である。 また、かかる混繊しようとするサイド・バイ・
サイド型複合繊維のフイラメント繊度は衣料用の
風合とするには加工後のフイラメント繊度を2〜
5デニールになるように調整することが好まし
い。この場合、加工後に細デニールフイラメント
の繊度が2デニール未満であると、フイラメント
の融着を防ぐため加熱流体温度を細デニールフイ
ラメントに適した温度にする必要があるので得ら
れた加工糸は太デニールフイラメントが糸表面に
浮いてくることがあり好ましい風合にはならない
ことがある。一方、加工後の太デニールフイラメ
ントの繊度が5デニールを越すと、得られる製品
の風合は硬いものとなり衣料用としては適さない
場合もある。 第2に重要なことは、異繊度のフイラメントの
混繊・捲縮加工を加熱流体押込ノズルにて行なう
ことである。かかる加熱流体押込ノズルとしては
前述した特公昭53−35175号公報等に記載された
従来より知られた加熱流体噴射ノズルに隣接して
圧縮室を併設したノズルが用いられるが、特に安
定して良好な捲縮糸が得られるノズルとしては第
3図に示したノズルが好ましい。 即ち、第3図のノズルは下記の(イ)〜(ニ)を順次組
合せたノズルである。 (イ) 加熱流体噴射ノズル (ロ) 長手方向にスリツト状の加熱流体出口を有す
る圧縮室 (ハ) 冷却流体を半径方向に排出するための複数の
細孔を長手方向に多段に設けた滞留調節室 (ニ) 冷却流体を加熱流体の噴射方向と直交又は反
対方向に供給する装置 かかるノズルは本発明者らが先に特願昭51−
119004号明細書(特公昭56−37339号公報)にて
提案したノズルであるが、第3図はその縦断面概
略図である。第3図において1は加熱流体噴射ノ
ズル、2は加熱流体供給口、3は糸導孔、4は圧
縮室、5は羽根板、6は滞溜調節室、7は中空管
状体、12は冷却流体の排出細孔、8は冷却流体
供給装置、9は冷却流体供給口、10は冷却流体
溜め、11は糸条取出口、Yは糸条である。 かかるノズル構成となすことにより、加熱流体
と冷却流体とを滞留調節室より別途排出すること
ができ、両流体の圧力バランスが調整されて押込
開始点を一定とすることができるので均質な捲縮
糸条が得られるのである。 また、冷却流体を供給する装置に本発明者らが
特開昭54−151653号公報に記載した第4図に示す
インターレースノズルの機能をもたせ、糸条に交
絡を付与することも好ましい方法である。 かかるノズルにて使用する加熱流体としては蒸
気又は空気が好ましく、騒音等の観点より空気が
特に好ましい。また、これら加熱流体温度は200
〜280℃が好ましい。加熱流体温度が200℃未満の
場合、ノズル中での捲縮発現が十分でなく優れた
嵩高捲縮糸とならないことがある。またこの温度
が280℃を越えると、ノズル中での糸条の収縮率
が大きくなり、強度低下及び高伸度となりやすく
好ましくない影響がある場合もある。 以上説明した如き方法により、フイラメント繊
度が異なる複合未延伸糸を500〜2000m/minの
ほぼ同じ紡速条件のもとに巻取り、第2図に例示
する延伸直加工の加熱空気押込加工に供すること
ができる。 上記の例は特に未延伸糸から出発する所謂
DTY方式であるが、この他紡糸直加工、延伸糸
から出発する加工方式も同様に採用される。 第2図は本発明の一実施態様を示す略線図であ
つて、5,6は互いにフイラメント繊度の異なる
複合未延伸糸である。これ等は引揃えられ、加熱
ローラー7にて80〜95℃で予熱され、更に延伸加
熱ローラー8にて140〜220℃で緊張熱処理されな
がら所定倍率で延伸される。ここで供給される複
合未延伸糸の本数は2本以上が使われるが、引揃
え不充分による延伸性の低下や得られた加工糸の
混繊効果の面で通常2〜3本が好ましい。 延伸熱処理された複合糸条は、引続いて設けた
高温加熱圧空押込ノズル9に導き、座屈と弛緩に
よる捲縮が付与されて捲縮加工糸となり、ワイン
ダー10により巻取られる。この際の圧空圧力と
しては1.0〜4.0Kg/cm2Gが通常用いられる。得ら
れた加工糸は繊度の異なるフイラメントがよく混
繊され、しかも、繊度の差によつて捲縮波形が異
なる捲縮加工糸となる。 以上説明した如く、本発明の方法によれば固有
粘度〔η〕f差サイド・バイ・サイド型複合ポリ
エステル系繊維のフイラメント繊度が互いに異な
る糸条を加熱流体押込加工することにより、異繊
度でしかも捲縮波形が異なるフイラメントが均一
に混繊された嵩高加工糸が得られ、織編物とした
場合、風合に微妙な変化のある製品が得られる利
点がある。更に加熱流体押込加工のもつ長所であ
る高速度加工が可能で高生産性、低コストで目的
する種々な風合を与える捲縮加工糸を得ることが
できるのが特徴である。 以下、実施例により更に詳細に本発明を説明す
る。 尚、本実施例中で用いる捲縮率は下記の測定法
により求めた。 捲縮率(%)=l0−l1/l0×100 l0はde当り2mgの荷重を掛け、沸水中で20分間
処理し、この状態で1昼夜40℃以下で乾燥後、
de当り200mgの荷重を掛けて1分後の長さであ
る。l1はl0測定後、3分後にde当り2mgの荷重を
掛け1分後の長さである。 実施例 1 高〔η〕ポリエチレンテレフタレートと低
〔η〕ポリエチレンテレフタレートとを第1図の
紡糸口金を用いて、紡糸温度290℃、複合比50/
50で複合紡糸した。各複合紡出糸は同一紡速750
m/minで引取り、165デニール/24フイラメン
トと330デニール/24フイラメントの未延伸糸を
得た。 次いで上記2種の複合未延伸糸を第2図の延伸
加工装置に供した。ここで延伸は、加熱ローラー
85℃、延伸加熱ローラー180℃、延伸倍率3.7、延
伸速度2000m/minで行ない、引続いて加熱圧空
温度240℃、圧空圧力2.0Kg/cm2Gの加熱圧空押込
ノズルへ導き捲縮加工を行なつた。この加熱圧空
押込ノズルは第4図に示すノズルを使用した。得
られた捲縮加工糸物性は、高〔η〕f側の〔η〕
fが0.73、低〔η〕f側の〔η〕fが0.37であ
り、160デニール/48フイラメント(フイラメン
ト繊度2.2デニールと4.5デニールの場合)、強度
2.9g/de、伸度26%、捲縮率21%で、これを用
いた織物は異繊度のフイラメントがよく混繊さ
れ、表面タツチがソフトでふくらみ感があり、し
かも反撥性に優れたものであつた。 尚、固有粘度〔η〕fはフリーホールのフイラ
メントで測定した固有粘度であり、フリーホール
フイラメントはサイド・バイ・サイド複合紡糸条
件において片側のポリマーを停止し、もう一方の
ポリマーのみを紡出したフリーホール(自由落
下)のフイラメントより測定する。この場合
〔η〕fは35℃のO−クロロフエノール溶液中で
測定した。 実施例 2 実施例1においてフイラメントの低〔η〕f側
の〔η〕f及び高〔η〕f側の〔η〕fとの差△
〔η〕f、加工後のフイラメント繊度、加熱空気
温度を表−の如く変える以外実施例1と同様に
行なつた。得られた加工糸の物性及び風合につい
て表−に併せて示した。これら加工糸は本発明
の方法に従つて混繊・捲縮加工を行なつたもので
あり、いずれもの風合も衣料用途として適当なも
のであつた。
その目的とする所は特に均一に混繊され、優れた
嵩高性を呈する、衣料用途に適した異繊度混繊捲
縮糸を高速度で製造する方法を提供せんとするも
のである。 衣料用に用いられる天然繊維、例えばウールに
おける個々の単繊維の構造、物性の“ばらつき”
は合成繊維に比較してより大きい特徴がある。こ
のばらつきは欠点というよりはむしろ利点と言う
べきもので、合成繊維からの織編品に比べ、ふく
らみは高くタツチは柔軟であり、かつ腰に張りが
ある。従つて合成繊維においても意識的にフイラ
メント間にデニール差をもたせた混繊捲縮糸とす
ることが従来から検討されてきた。 従来、かくの如き混繊捲縮糸を得る手段として
は、例えば、フイラメント繊度の相互に異なる2
本以上の糸条を合糸し、仮撚を入れ加熱セツト後
冷却・解撚する、いわゆる仮撚加工法による混
繊・捲縮加工が主流となつている。かかる加工法
における混繊はスピンドル又はフリクシヨンデイ
スクにより糸条に仮撚を付与することにより、構
成フイラメントの層間移動(マイグレーシヨン)
によつて生じるのであるが、その混繊の程度は不
充分であつた。しかも、かかる混繊糸においては
細デニールフイラメントが加工糸の内層部に、太
デニールフイラメントが外層部に分離してしまう
ことがあり、このような加工糸を用いた織編物で
は表面タツチが固くふくらみ感がなく、しかも反
撥性に欠ける風合を呈することになるのである。 勿論、かかる仮撚加工法においてより一層混繊
度を高めるには仮撚数を増加することにより、前
述したフイラメント間の層間移動を促進させるこ
とも考えられないわけではない。 しかしながら、撚数の増加は反面加工速度の低
下をもたらし、更に糸条の太さに応じて撚が入る
物理的性質から撚数の上限が存在するためフイラ
メント間の混繊度向上にも自ずと限界がある。こ
のため従来の機械的な加工方法では均一に混繊さ
れた混繊捲縮糸を効率良く得ることは極めて困難
であつた。 また、このような加工方法によつて得られた捲
縮糸はトルクを有しているため、織編前にはトル
クを固定するプレセツト工程を必要とし、工程の
複雑化、生産性の低下の問題があつた。 一方、仮撚捲縮加工に代る高速加工技術も近年
種々提案されており、その一つとして延伸糸(フ
ラツトヤーン)を予熱後加熱空気加工する方法が
ある(特公昭53−35175号公報、米国特許第
372983号明細書、米国特許第3852857号明細書参
照)。この加熱空気加工においては加熱空気噴射
ノズルを用い、糸条を加熱空気により圧縮室に押
込んで糸条の座屈により捲縮を付与するものであ
る。かかる方法によれば高速加工が可能であり、
更に得られる加工糸もノントルクという利点を併
せ有している。そして本発明者らは混繊・捲縮加
工において前述した機械的加工法による欠点を解
消すべくかかる加熱流体押込み方法に注目して検
討を重ねた結果、相互のフイラメント繊度が異な
る糸条を合糸後、上記の特公昭53−35175号公報
等に提案された加熱流体ノズルにより混繊・捲縮
加工を行なうとき、均一に混繊されたノントルク
の捲縮糸が得られることを知つた。しかしなが
ら、上記方法では糸条に捲縮を付与するに当つて
加熱流体温度を高温にして過度の熱収縮率を起さ
せる方法であるため、得られる加工糸は嵩性に劣
り、伸びやすい糸となつており衣料用途としては
到底供し得なかつた。また、逆に加熱流体温度を
低下させた場合、低捲縮の加工糸しか得られず、
当然のことながら、この糸も衣料用としては不向
きであつた。 本発明者らはかかる二律背反する問題を解決
し、衣料用途に適した異繊度混繊捲縮糸を提供せ
んとして更に検討を重ねた結果、本発明に至つた
ものである。 即ち、本発明は異繊度のポリエステル系フイラ
メントが混繊された捲縮糸の製造にあたり、成分
間に固有粘度〔η〕f差のあるサイド・バイ・サ
イド型ポリエステル複合繊維から成る異繊度のフ
イラメントを加熱流体押込ノズルにより混繊・捲
縮発現加工することを特徴とする異繊度混繊捲縮
糸の製造方法である。 本発明を更に説明すると本発明においては捲縮
堅牢度にとつて負の要因となる、空気押込の際の
糸の収縮現象を逆用したもので、成分間に固有粘
度〔η〕f差のあるサイド・バイ・サイド型ポリ
エステル複合繊維とすることにより、両成分間の
熱収縮率の差を捲縮に利用することができる。従
つて、加熱流体押込ノズルの加熱流体温度を、前
述した座屈による捲縮が主であつた通常のフラツ
トヤーンの場合よりも低温とすることが可能とな
り、糸条に過度の温度を受けさせることがないた
め嵩高性に優れた混繊捲縮糸を得ることができる
のである。 本発明において言う、ポリエステルとは繰り返
し単位の85モル%以上がポリエチレンテレフタレ
ートであり、必要に応じて艶消剤、制電剤、熱安
定剤等の添加剤を含んでいてもよい。 本発明において第1に重要なことは、混繊しよ
うとする異繊度のフイラメントが成分間に固有粘
度〔η〕f差のあるサイド・バイ・サイド型ポリ
エステル複合繊維であることである。この場合サ
イド・バイ・サイド成分のうち、低〔η〕f成分
の〔η〕fは0.33〜0.45、又、両成分の〔η〕f
差としては0.20〜0.30が好ましく、特に衣料に適
する強度及び嵩性を呈する捲縮糸が効率よく得ら
れる。この低〔η〕f成分の〔η〕fが0.33未満
であると、溶融紡糸時にベンデイングが発生し紡
糸ができなくなることがあり、一方0.45を越える
と高〔η〕f側の〔η〕fが高くなりすぎ、充分
に分子配向した延伸糸を高速度で得ることが困難
となる。 また、△〔η〕fが0.20未満では充分な潜在捲
縮能が不足するため、衣料に適する高捲縮糸とす
ることが困難となる。一方、△〔η〕fが0.30を
越えると紡糸時に口金面において高〔η〕f側に
大きくベンデイングし、やがて口金面に付着して
紡糸ができなくなることもある。 この際の高〔η〕f成分と低〔η〕f成分との
複合比を30:70〜70:30重量%とすることが安定
した紡糸ができ好ましい。また、構成フイラメン
ト間の複合比が互いに異なり、異なつた収縮差を
有していてもよく、むしろ好ましい風合を呈する
加工糸を得ることもできる。 即ち、異繊度のフイラメント間に収縮差を与え
れば、異繊度の混繊による効果に加えて、糸条内
に細い捲縮を呈するフイラメントと粗い捲縮を呈
するフイラメントとを混在させることができるか
らである。 この場合、特に好ましくは細デニールフイラメ
ントに比べて太デニールフイラメントの低〔η〕
成分の複合割合を多くすることが、太デニールフ
イラメントに捲縮を多く付与することができ、得
られる加工糸の風合をよりソフトにすることがで
きる。 かかるサイド・バイ・サイド型複合繊維を紡糸
する際、従来公知の紡糸口金を使用することによ
り得られるが、特に第1図に示す如き、口金面直
後で接合する分離型口金が望ましい。なぜなら、
該分離型紡糸口金では複合両成分の溶融粘度特性
の差によるベンデイング現象が防止でき、嵩高性
に優れた複合繊維を得るに必要な両成分の〔η〕
差を充分高くでき、安定した紡糸が可能であるか
らである。 第1図において、高〔η〕成分は導入孔1を経
て吐出孔2へ通じ一方、低〔η〕成分は導入孔3
を経て吐出孔4へ通じ、口金面を出た直後の1点
で接合する。この際、両成分のフイラメント繊度
は、別に設けたギアポンプ(図示せず)により、
両成分の吐出量を変えることで容易に調整しうる
し、必要に応じて吐出孔の径及び長さを変更する
ことによつても調整可能である。更に両成分の吐
出量を互いに変えることで複合比を変えても何ら
さしつかえなく紡糸が可能である。 また、かかる混繊しようとするサイド・バイ・
サイド型複合繊維のフイラメント繊度は衣料用の
風合とするには加工後のフイラメント繊度を2〜
5デニールになるように調整することが好まし
い。この場合、加工後に細デニールフイラメント
の繊度が2デニール未満であると、フイラメント
の融着を防ぐため加熱流体温度を細デニールフイ
ラメントに適した温度にする必要があるので得ら
れた加工糸は太デニールフイラメントが糸表面に
浮いてくることがあり好ましい風合にはならない
ことがある。一方、加工後の太デニールフイラメ
ントの繊度が5デニールを越すと、得られる製品
の風合は硬いものとなり衣料用としては適さない
場合もある。 第2に重要なことは、異繊度のフイラメントの
混繊・捲縮加工を加熱流体押込ノズルにて行なう
ことである。かかる加熱流体押込ノズルとしては
前述した特公昭53−35175号公報等に記載された
従来より知られた加熱流体噴射ノズルに隣接して
圧縮室を併設したノズルが用いられるが、特に安
定して良好な捲縮糸が得られるノズルとしては第
3図に示したノズルが好ましい。 即ち、第3図のノズルは下記の(イ)〜(ニ)を順次組
合せたノズルである。 (イ) 加熱流体噴射ノズル (ロ) 長手方向にスリツト状の加熱流体出口を有す
る圧縮室 (ハ) 冷却流体を半径方向に排出するための複数の
細孔を長手方向に多段に設けた滞留調節室 (ニ) 冷却流体を加熱流体の噴射方向と直交又は反
対方向に供給する装置 かかるノズルは本発明者らが先に特願昭51−
119004号明細書(特公昭56−37339号公報)にて
提案したノズルであるが、第3図はその縦断面概
略図である。第3図において1は加熱流体噴射ノ
ズル、2は加熱流体供給口、3は糸導孔、4は圧
縮室、5は羽根板、6は滞溜調節室、7は中空管
状体、12は冷却流体の排出細孔、8は冷却流体
供給装置、9は冷却流体供給口、10は冷却流体
溜め、11は糸条取出口、Yは糸条である。 かかるノズル構成となすことにより、加熱流体
と冷却流体とを滞留調節室より別途排出すること
ができ、両流体の圧力バランスが調整されて押込
開始点を一定とすることができるので均質な捲縮
糸条が得られるのである。 また、冷却流体を供給する装置に本発明者らが
特開昭54−151653号公報に記載した第4図に示す
インターレースノズルの機能をもたせ、糸条に交
絡を付与することも好ましい方法である。 かかるノズルにて使用する加熱流体としては蒸
気又は空気が好ましく、騒音等の観点より空気が
特に好ましい。また、これら加熱流体温度は200
〜280℃が好ましい。加熱流体温度が200℃未満の
場合、ノズル中での捲縮発現が十分でなく優れた
嵩高捲縮糸とならないことがある。またこの温度
が280℃を越えると、ノズル中での糸条の収縮率
が大きくなり、強度低下及び高伸度となりやすく
好ましくない影響がある場合もある。 以上説明した如き方法により、フイラメント繊
度が異なる複合未延伸糸を500〜2000m/minの
ほぼ同じ紡速条件のもとに巻取り、第2図に例示
する延伸直加工の加熱空気押込加工に供すること
ができる。 上記の例は特に未延伸糸から出発する所謂
DTY方式であるが、この他紡糸直加工、延伸糸
から出発する加工方式も同様に採用される。 第2図は本発明の一実施態様を示す略線図であ
つて、5,6は互いにフイラメント繊度の異なる
複合未延伸糸である。これ等は引揃えられ、加熱
ローラー7にて80〜95℃で予熱され、更に延伸加
熱ローラー8にて140〜220℃で緊張熱処理されな
がら所定倍率で延伸される。ここで供給される複
合未延伸糸の本数は2本以上が使われるが、引揃
え不充分による延伸性の低下や得られた加工糸の
混繊効果の面で通常2〜3本が好ましい。 延伸熱処理された複合糸条は、引続いて設けた
高温加熱圧空押込ノズル9に導き、座屈と弛緩に
よる捲縮が付与されて捲縮加工糸となり、ワイン
ダー10により巻取られる。この際の圧空圧力と
しては1.0〜4.0Kg/cm2Gが通常用いられる。得ら
れた加工糸は繊度の異なるフイラメントがよく混
繊され、しかも、繊度の差によつて捲縮波形が異
なる捲縮加工糸となる。 以上説明した如く、本発明の方法によれば固有
粘度〔η〕f差サイド・バイ・サイド型複合ポリ
エステル系繊維のフイラメント繊度が互いに異な
る糸条を加熱流体押込加工することにより、異繊
度でしかも捲縮波形が異なるフイラメントが均一
に混繊された嵩高加工糸が得られ、織編物とした
場合、風合に微妙な変化のある製品が得られる利
点がある。更に加熱流体押込加工のもつ長所であ
る高速度加工が可能で高生産性、低コストで目的
する種々な風合を与える捲縮加工糸を得ることが
できるのが特徴である。 以下、実施例により更に詳細に本発明を説明す
る。 尚、本実施例中で用いる捲縮率は下記の測定法
により求めた。 捲縮率(%)=l0−l1/l0×100 l0はde当り2mgの荷重を掛け、沸水中で20分間
処理し、この状態で1昼夜40℃以下で乾燥後、
de当り200mgの荷重を掛けて1分後の長さであ
る。l1はl0測定後、3分後にde当り2mgの荷重を
掛け1分後の長さである。 実施例 1 高〔η〕ポリエチレンテレフタレートと低
〔η〕ポリエチレンテレフタレートとを第1図の
紡糸口金を用いて、紡糸温度290℃、複合比50/
50で複合紡糸した。各複合紡出糸は同一紡速750
m/minで引取り、165デニール/24フイラメン
トと330デニール/24フイラメントの未延伸糸を
得た。 次いで上記2種の複合未延伸糸を第2図の延伸
加工装置に供した。ここで延伸は、加熱ローラー
85℃、延伸加熱ローラー180℃、延伸倍率3.7、延
伸速度2000m/minで行ない、引続いて加熱圧空
温度240℃、圧空圧力2.0Kg/cm2Gの加熱圧空押込
ノズルへ導き捲縮加工を行なつた。この加熱圧空
押込ノズルは第4図に示すノズルを使用した。得
られた捲縮加工糸物性は、高〔η〕f側の〔η〕
fが0.73、低〔η〕f側の〔η〕fが0.37であ
り、160デニール/48フイラメント(フイラメン
ト繊度2.2デニールと4.5デニールの場合)、強度
2.9g/de、伸度26%、捲縮率21%で、これを用
いた織物は異繊度のフイラメントがよく混繊さ
れ、表面タツチがソフトでふくらみ感があり、し
かも反撥性に優れたものであつた。 尚、固有粘度〔η〕fはフリーホールのフイラ
メントで測定した固有粘度であり、フリーホール
フイラメントはサイド・バイ・サイド複合紡糸条
件において片側のポリマーを停止し、もう一方の
ポリマーのみを紡出したフリーホール(自由落
下)のフイラメントより測定する。この場合
〔η〕fは35℃のO−クロロフエノール溶液中で
測定した。 実施例 2 実施例1においてフイラメントの低〔η〕f側
の〔η〕f及び高〔η〕f側の〔η〕fとの差△
〔η〕f、加工後のフイラメント繊度、加熱空気
温度を表−の如く変える以外実施例1と同様に
行なつた。得られた加工糸の物性及び風合につい
て表−に併せて示した。これら加工糸は本発明
の方法に従つて混繊・捲縮加工を行なつたもので
あり、いずれもの風合も衣料用途として適当なも
のであつた。
【表】
比較例
実施例1において固有粘度〔η〕差のあるサイ
ド・バイ・サイド型複合繊維の代りに同一の固有
粘度であるポリエチレンテレフタレートを紡速
750m/minで紡糸し、166デニール/24フイラメ
ントと332デニール/24フイラメントの通常のフ
ラツトヤーンである未延伸糸を得た。次いで実施
例1と同様な手順及び条件で延伸・捲縮加工を行
なつた。得られた捲縮加工糸の物性は〔η〕fが
0.62、159デニール/48フイラメント(フイラメ
ント繊度2.2デニールと4.5デニールの混合)、強
度3.3g/de、伸度30%、捲縮率9%であつた。
この加工糸は異繊度のフイラメントがよく混繊さ
れてはいるが、捲縮率が低いため衣料用途として
は不適な加工糸となつた。 実施例 3 複合未延伸糸として、330デニール/48フイラ
メント、250デニール/24フイラメント、335デニ
ール/24フイラメントの3種を用い、加熱ローラ
ー90℃、加熱圧空温度260℃、圧空圧力3.0Kg/cm2
G以外は実施例1と同じ条件で紡糸、捲縮加工を
行なつた。 得られた捲縮加工物性は305デニール/96フイ
ラメント(フイラメント繊度2.2、3.5、4.8デニー
ルの混合)、強度2.7g/de、伸度28%、捲縮率19
%で、これを用いた織物はややスパンライクの風
合で、ふくらみ感、反撥性のすぐれた良好なもの
であつた。 実施例 4 実施例3において335デニール/24フイラメン
トの複合未延伸糸の複合比(低〔η〕f成分/高
〔η〕f成分)と70/30とした以外は実施例1及
び実施例3と同じ条件で紡糸、捲縮加工を行つ
た。 得られた捲縮加工糸物性は303デニール/96フ
イラメント(フイラメント繊度2.2、3.5、4.6デニ
ールの混合)、強度2.5g/de、伸度27%、捲縮率
20%であつた。また、これを用いた織物はふくら
み感、反撥性のすぐれた良好なものであつた。 尚、上記の複合比〔低〔η〕成分/高〔η〕成
分)が70/30とした延伸糸の98℃沸水中での沸水
収縮率は10%であり、他のフイラメントの延伸糸
の沸水収縮率との差は3〜5%であつた。
ド・バイ・サイド型複合繊維の代りに同一の固有
粘度であるポリエチレンテレフタレートを紡速
750m/minで紡糸し、166デニール/24フイラメ
ントと332デニール/24フイラメントの通常のフ
ラツトヤーンである未延伸糸を得た。次いで実施
例1と同様な手順及び条件で延伸・捲縮加工を行
なつた。得られた捲縮加工糸の物性は〔η〕fが
0.62、159デニール/48フイラメント(フイラメ
ント繊度2.2デニールと4.5デニールの混合)、強
度3.3g/de、伸度30%、捲縮率9%であつた。
この加工糸は異繊度のフイラメントがよく混繊さ
れてはいるが、捲縮率が低いため衣料用途として
は不適な加工糸となつた。 実施例 3 複合未延伸糸として、330デニール/48フイラ
メント、250デニール/24フイラメント、335デニ
ール/24フイラメントの3種を用い、加熱ローラ
ー90℃、加熱圧空温度260℃、圧空圧力3.0Kg/cm2
G以外は実施例1と同じ条件で紡糸、捲縮加工を
行なつた。 得られた捲縮加工物性は305デニール/96フイ
ラメント(フイラメント繊度2.2、3.5、4.8デニー
ルの混合)、強度2.7g/de、伸度28%、捲縮率19
%で、これを用いた織物はややスパンライクの風
合で、ふくらみ感、反撥性のすぐれた良好なもの
であつた。 実施例 4 実施例3において335デニール/24フイラメン
トの複合未延伸糸の複合比(低〔η〕f成分/高
〔η〕f成分)と70/30とした以外は実施例1及
び実施例3と同じ条件で紡糸、捲縮加工を行つ
た。 得られた捲縮加工糸物性は303デニール/96フ
イラメント(フイラメント繊度2.2、3.5、4.6デニ
ールの混合)、強度2.5g/de、伸度27%、捲縮率
20%であつた。また、これを用いた織物はふくら
み感、反撥性のすぐれた良好なものであつた。 尚、上記の複合比〔低〔η〕成分/高〔η〕成
分)が70/30とした延伸糸の98℃沸水中での沸水
収縮率は10%であり、他のフイラメントの延伸糸
の沸水収縮率との差は3〜5%であつた。
第1図は本発明に用いる分離型複合紡糸口金の
縦断面図、第2図は本発明の一実施態様を示す略
線図である。第3図は本発明に用いる加熱圧空押
込ノズル装置の一例を示す縦断面概略図、第4図
は加熱圧空押込ノズル装置の一実施態様を示す部
分縦断面概略図である。第1〜第2図における記
号は下記の成分及び部分を表わす。 A:高〔η〕ポリエチレンテレフタレート成
分、B:低〔η〕ポリエチレンテレフタレート成
分、1,2:高〔η〕成分の導入孔及び吐出孔、
3,4:低〔η〕成分の導入孔及び吐出孔、5,
6:フイラメント繊度が互いに異なる複合未延伸
糸条、7:加熱ローラー、8:延伸加熱ローラ
ー、9:加熱圧空押込ノズル装置、10:ワイン
ダー、11:引取りローラー、また、第3〜第4
図において、1は加熱流体噴射ノズル、4は圧縮
室、5は羽根、6は滞留調節室、7は中空管状
体、8は冷却流体供給装置、12はコントロール
用細孔である。
縦断面図、第2図は本発明の一実施態様を示す略
線図である。第3図は本発明に用いる加熱圧空押
込ノズル装置の一例を示す縦断面概略図、第4図
は加熱圧空押込ノズル装置の一実施態様を示す部
分縦断面概略図である。第1〜第2図における記
号は下記の成分及び部分を表わす。 A:高〔η〕ポリエチレンテレフタレート成
分、B:低〔η〕ポリエチレンテレフタレート成
分、1,2:高〔η〕成分の導入孔及び吐出孔、
3,4:低〔η〕成分の導入孔及び吐出孔、5,
6:フイラメント繊度が互いに異なる複合未延伸
糸条、7:加熱ローラー、8:延伸加熱ローラ
ー、9:加熱圧空押込ノズル装置、10:ワイン
ダー、11:引取りローラー、また、第3〜第4
図において、1は加熱流体噴射ノズル、4は圧縮
室、5は羽根、6は滞留調節室、7は中空管状
体、8は冷却流体供給装置、12はコントロール
用細孔である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 異繊度のポリエステル系フイラメントが混繊
された捲縮糸の製造にあたり、成分間に固有粘度
〔η〕f差のあるサイド・バイ・サイド型ポリエ
ステル複合繊維から成る異繊度のフイラメントを
加熱流体押込ノズルにより混繊・捲縮発現加工す
ることを特徴とする異繊度混繊捲縮糸の製造方
法。 2 サイド・バイ・サイド型複合繊維の低〔η〕
f側の〔η〕fが0.33〜0.45、成分間の固有粘度
の差△〔η〕fが0.20〜0.30である特許請求の範
囲第1項記載の異繊度混繊捲縮糸の製造方法。 3 互いの複合比が異なり、かつ、収縮差を有す
る異繊度のフイラメントを混繊・捲縮発現加工す
る特許請求の範囲第1項記載の異繊度混繊捲縮糸
の製造方法。 4 混繊捲縮加工後のフイラメント繊度が2〜5
デニールである特許請求の範囲第1項記載の異繊
捲縮糸の製造方法。 5 加熱流体の温度が200〜280℃である特許請求
の範囲第1項記載の異繊度混繊捲縮糸の製造方
法。 6 加熱流体押込ノズルが下記(イ)〜(ニ)を順次組合
せたノズルである特許請求範囲第1項記載の異繊
度混繊捲縮糸の製造方法。 (イ) 加熱流体噴射ノズル (ロ) 長手方向にスリツト状の加熱流体出口を有す
る圧縮室 (ハ) 冷却流体を半径方向に排出するための複数の
細孔を長手方向に多段に設けた滞溜調節室 (ニ) 冷却流体を加熱流体の噴射方向と直交又は反
対方向に供給する装置
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56201504A JPS58104234A (ja) | 1981-12-16 | 1981-12-16 | 異繊度混繊捲縮糸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56201504A JPS58104234A (ja) | 1981-12-16 | 1981-12-16 | 異繊度混繊捲縮糸の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58104234A JPS58104234A (ja) | 1983-06-21 |
JPS6332892B2 true JPS6332892B2 (ja) | 1988-07-01 |
Family
ID=16442145
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP56201504A Granted JPS58104234A (ja) | 1981-12-16 | 1981-12-16 | 異繊度混繊捲縮糸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58104234A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6039424A (ja) * | 1983-08-11 | 1985-03-01 | ユニチカ株式会社 | ポリエステル崇高混繊糸 |
JPS60104541A (ja) * | 1983-11-08 | 1985-06-08 | 帝人株式会社 | 感湿機能を有する捲縮加工糸の製造方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004113477A (ja) * | 2002-09-26 | 2004-04-15 | Olympia:Kk | 遊技機及び遊技機用操作ボタンユニット |
JP4822364B2 (ja) * | 2007-12-13 | 2011-11-24 | 株式会社Mrd | 遊技機の操作部の構造 |
JP5189915B2 (ja) * | 2008-07-14 | 2013-04-24 | 株式会社大一商会 | 遊技機 |
JP5331030B2 (ja) * | 2010-02-25 | 2013-10-30 | マルホン工業株式会社 | パチンコ遊技機 |
JP5818713B2 (ja) * | 2012-02-17 | 2015-11-18 | 株式会社ニューギン | 遊技機 |
-
1981
- 1981-12-16 JP JP56201504A patent/JPS58104234A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58104234A (ja) | 1983-06-21 |
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