JPH03287830A - 超ソフト特殊混繊糸の製造方法 - Google Patents

超ソフト特殊混繊糸の製造方法

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JPH03287830A
JPH03287830A JP8129990A JP8129990A JPH03287830A JP H03287830 A JPH03287830 A JP H03287830A JP 8129990 A JP8129990 A JP 8129990A JP 8129990 A JP8129990 A JP 8129990A JP H03287830 A JPH03287830 A JP H03287830A
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denier
yarns
filament
temperature
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JP8129990A
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English (en)
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Masaaki Yanagihara
正明 柳原
Kenji Kawakami
賢治 川上
Hiroyuki Nagai
宏行 長井
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (発明の分野) 本発明は、超ソフト特殊混繊糸の製造法に関し、更に詳
しくは、新規な超ソフトなタッチ、高反撓性、優れた染
色性を呈ししかも“イラツキ′”のない特殊混線糸の製
造法に関するものである。
(従来技術〉 合成繊維糸には、一般にガラス転移点温度(−次転移温
度ともいう)が存在し、この温度以下では分子が凍結さ
れていて動き難いので、これを延伸するに当っては、延
伸点をガラス転移点温度以上とし、分子を動き易くして
引き伸ばすのが常識である。もっともこのガラス転移温
度以下の分子が凍結した状態で無理矢理にこれを引き伸
ばすと分子が配向せず、今までの延伸糸とは全く異なる
特異な風合を呈する糸ができる〈但し、分子が凍結され
た状態で無理に引き伸ばすので、必ず斑延伸となり均一
な外観のものはできない〉。即ち、ガラス転移温度以下
の低温で延伸することは、特公昭58−44762号公
報にも示されるように、所謂Th1ck & Th1n
糸の製造方法そのものとなり、斑に発生せずその特異風
合のみを求めるといったことは不可能である。
その外に凍結状態の分子を無理矢理に引き伸ばすので5
.それに要する力は物凄く大きくなり糸がローラーとス
リップしたり、単糸切れが起って毛羽やラップが発生し
なりするなどの問題点が多く、延伸フィラメントヤーン
の生産性が低くなるという問題もある。
また、通常、嵩高性構造加工糸を製造する手法として、
複数の繊維糸条を合糸仮撚する方法が知られており、通
常160〜240℃の仮撚温度で仮撚するのが一般的で
ある。この方法を用いると、組合せる糸条及び仮撚条件
等により、異なる風合を生み出すことができるが、その
殆んど全てが断面変形の大きい捲縮嵩高性の大きなウー
ルライク風合糸であり、嵩高性を有し延伸糸様である、
綿調の構造加工糸は得難い。
これに対して、WO39104388号公表公報には、
伸度差のあるフィラメント糸を引揃え120℃、好まし
くは80℃以下の温度で延伸仮撚加工することが開示さ
れている。この方法においては、伸度の低い方の糸とし
て、単繊維deが2.2〜7.7de 、複屈折率Δn
が0.03以上のものを、また伸度の高い方の糸として
、単繊維deが1〜3de、Δnが0.02異かの糸を
用いるものである。しかし、この方法では、時として得
られる加工糸にイラツキ、ループ。
毛羽が発生し、加工性並びに織物の品位が低下すること
が判明した。
(発明の目的) 本発明の目的は、その重合体分子が凍結した状態で、マ
ルチフィラメントの断面形状を変化させることなく、ま
たそれに捲縮を付与することなく、染色性に優れ、新規
な極めてソフトなタッチ並びに高反撓性を呈する、特殊
混繊糸(超ソフト、フラットマルチフィラメントヤーン
)を上記の加工性の低下を防止しつつ製造する方法を提
供することにある。
本発明者等は上記の目的を達成せんとして鋭意研究した
結果、低伸度糸のΔnをよく高<(0,07以上)設定
し、他方高伸度糸のΔΩも上記の公表公報で上限とされ
ている0、02を越えた範囲に設定するどき、加工性、
ソフト怒、織物品位がすべて改善されることを知った。
即ち、本発明は、伸度差のあるフィラメント糸を、引揃
えて、延伸仮撚加工するに際して、下記(:)〜Mを同
時に満足する異デニールフィラメント群からなる未延伸
糸を用いて (i)  太デニールフィラメント群の単繊維デニール
:4de以上 (ii)      ノー        複屈折率:
0.07以上 (iii+  細デニールフィラメント群の単繊維デニ
ール=0.9〜2de以下 Qv               複屈折率ツノ :0.021〜0.040 M 太デニールフィラメント群と、細デニールフィラメ
ント群との繊度比が5:5〜3ニアセット温度を、常温
もしくは高々78℃までとし、仮撚加工を行い、得られ
た糸をその後の工程において130’C以上の温度で熱
処理することを特徴とする超ソフト特殊混繊糸の製造方
法である。
本発明を、具体例により、詳細に説明する。
第1図(a)は合成繊維の所謂未延伸糸の模式図である
。これをそのガラス転移点温度以上に加熱して、構成分
子の凍結を解いた状態で引張ると(b)のように均一に
延伸される。しかしながら、これをガラス転移温度以下
で引張ると、構成分子は凍結された状態のままで無理に
引き伸ばされるので分子はスムースに揃わず、(C)の
ように不均一な斑々の糸になってしまう。
これに反し、第2図は本発明の方法による延伸の態様を
示すもので、(d)図の如く未延伸糸(1)と、これよ
り配向度の高い、従って伸び難い添え糸(2) とを引
揃えて、(e)図の如くこれをねじって行くとき、未延
伸糸(1)は伸び易く他方添え糸(2)は伸び難いので
、結局未延伸糸(1)は添え糸(2)の周囲に(f)図
の如く捲き付けられる格好となり、その結果未延伸糸(
1)は捲き付けに要する長さだけ均一に引き伸ばされる
即ち、第1図のように糸を両端で引張って延伸すると、
特にガラス転移点く二次転移点)以下で分子が凍結され
ているような状態では糸は伸び難いなめ、これを無理矢
理引き伸ばした場合、糸は伸び易い所が伸びて伸び難い
所はあまり伸びないといったように太さ斑が生じるが、
前記のように添え糸(2)と−緒にねじり、これを蔓巻
き状にする過程において伸ばすと、糸の各部分で少しず
つ伸ばされるので、糸の両端を引張ったような選択的な
伸びは起らず、糸の各部分で均一かつ平等に伸びること
になる。従って、このようにガラス転移温度以下でも均
一に伸ばすことができるし、また斑になり易い中途半端
な低い倍率でも均一に引き伸ばすことが可能になる。
但し、この方法では糸をねじって捲き付かせる時に自然
に伸ばされる程度以上には伸ばし得ないので、自ら延伸
できる倍率の上限は決まってくるが、ここで注目すべき
ことは、添え糸(2)を少し引き伸ばしながらこの未延
伸糸(1)の捲き付けを行うと、未延伸糸(1)には捲
き付けの伸びにこの添え糸(1)の伸びが加わるが、そ
の場合でも極めて均一に伸ばされるという事実が在るこ
とである。
これはやはり未延伸糸(1)が添え糸(2)にしっかり
捲き付いて拘束されながら伸ばされるためと推察される
。従ってこの添え糸(1)の伸長も加えることによって
、ある程度この伸長率は加減できる。
また、これに更に、未延伸糸(1)と添え糸(2) と
を予め交絡させておいた上で、前記のようなねじり操作
を加えると両者の拘束関係が一層密になり、より均一性
が増す。
第3図は、本発明の具体的な実施工程の一例であって、
(1)は素材のポリエステル未延伸糸、(2〉はこれよ
り伸び難い添え糸のポリエステル中間配向糸であり、両
糸は一対の供給ローラー(3)より供給され、空気ノズ
ル(4)で相互に絡められた後、中間ローラー(5)を
経て仮撚具(6)で相互にねじられる。
本発明の特殊混繊く仮撚加工)糸は、原糸として、下記
(i)〜Mを同時に満足する高配向糸と、部分配向糸と
を用いて、例えば第(3)図に示す仮撚加工方法によっ
て得ることができる。
(i)  太デニールフィラメント群の単繊維デニール
:4de以上く好ましくは5〜7de)(ii)   
   ツノ     複屈折率くΔn):0.07以上
(好ましくは0.08〜0.09>(*::)細デニー
ルフィラメント群の単繊維デニール:0.9〜2de以
下(好ましくは1.0〜1.5de )ツノ     
複屈折率(Δn) :0.021〜0.040  (好ましくは0.03)
M 太デニールフィラメント群と、細デニールフィラメ
ント群との繊度比が5=5〜3ニア第(3)図において
、U S Y (2)とPOY(1) とは、合糸され
てから、インターレースノズル(4)で、交絡付与され
た後、フィードローラー(5) とデリベリ−ローラー
(7) との間で、1.1〜1.4倍率に延伸されつつ
、仮撚され、ワインダ=(10)に捲きとられる。
かかる、仮撚加工の際に、セット温度を、常温もしくは
高々78°Cまでとし、仮撚加工することが必要である
本発明において、細デニールフィラメント群の単繊維デ
ニールの複屈折率Δnが、0.021未満になると延伸
り、R1,2倍以上の延伸仮撚加工中に毛羽、ループが
発生し、織編物の品位を落し、また複屈折率Δnが0.
04を越えるとふくらみ感が少なく、目的とする超ソフ
ト風合が得られない。
更に重要なことは、単繊維デニールの範囲として0.9
〜2deが必要で、0.9de未溝の場合、芯部添え糸
(2)への捲付斑が発生しく芯糸のカバリング力不足)
、シかもシゴキ等の外力によって、毛羽、ループが発生
、目的とするカスリのない、しかも高品位の織編物が得
られない。一方2deを越える場合は、外層の捲付糸と
なって表れるため、手触り感、ソフトタッチが不足する
本発明において、添え糸(2)に当る芯部は、主として
張力保持体として働くものであり、この芯部を主として
構成する太デニールフィラメント群が、前記(i)、 
o:>の単繊維デニール(4de以上〉、複屈折率(0
,07以上)である時、得られる布帛に充分な張腰を付
与し、同時に良好な皺回復性も付与することができる。
他方、未延伸糸(1)に当る鞘部を主として構成する細
デニールフィラメント群が前記(iii+、 rrv)
 [単繊維デニール(0,9〜2de以下)、複屈折率
(0,021〜0.040 > ]である時、主として
太デニールフィラメントで構成される芯部を細デニール
フィラメントが糸軸に対して、被覆する部分が散在する
なめ、布帛に極めてソフトなタッチと良好なふくらみと
を、付与することができる。
更に、本発明において、太デニールフィラメント群と、
細デニールフィラメント群との繊度比率は5:5〜3ニ
アに設定すればよい。即ち、本発明による加工糸のユニ
ークな風合は、重合体分子が凍結状態で伸長される、即
ち、鞘糸細デニール低配向フィラメントにより発現する
ものであるがら、その繊度比率は半分以上であることが
好ましい。
本発明方法は、凍結状態の重合体分子を強制的に延伸し
て、それにより加工糸に特異な超ソフト風合を発生させ
るものであるが、細デニールフィラメント群としては、
延伸前の分子が繊維軸方向に並んでいないほど、即ち、
配向度が低いほど延伸が更に難しくなるが、風合の特異
性は増す。
一方、染色後においても「イラツキ」を発生させること
なく、更にその後の織物での収縮、経時安定性の点より
、細デニールフィラメント群の配向度は、0.021以
上0.04以下であることが望ましい。
このようにして無理に延伸された糸は一般に内部歪が大
きく、湧水中の収縮率が高いので、使用に際してはこれ
を熱処理してその収縮率を落す必要がある。第3図(8
)のヒーターはその目的のためのものであり、その加熱
温度としては少なくとも130℃以上が必要で、好まし
くは160℃以上で少なくとも0.1秒以上加熱するの
がよい。この加熱は前記延伸工程に引き続いて連続的に
行っておけば、できた糸をどのような分野にでも使える
ので安心であるが、用途によってはこれを織編物等の布
帛にしてから行うことも可能である。
その結果、仮撚具(6)の前では未延伸糸(1)は添え
糸(2)の周囲に捲き付くことによって伸ばされながら
、仮撚具(6)を通過し、再び捲き付は解かれ、両者が
まとわりついたままデリベリローラー(7) を経てヒ
ーター(3)で熱セットされ、引取ローラー(9)を経
てワインダー(10)に捲き取られる。得られた加工糸
を製織し染色仕上して見ると、分子を凍結したまま延伸
されたことによって、今までのフィラメント織物とは全
く異なる、極めて超ソフトでマシュマロのような特殊な
風合を有し、かつ太さ斑や染色斑等も全くない汎用性の
ある織物が得られる。
本発明において、このような風合を得るためには、未延
伸糸(1)が伸ばされる時に構成分子が凍結状態にある
温度即ちガラス転移点温度(二次転移点温度)以下にす
る必要がある。そのためには通常の仮撚加工に使う16
0〜240℃といった合成繊維のいわゆる熱可塑化温度
で加熱しては勿論駄目であって、高々78°C以下、好
ましくは60°C以下(熱処理時間にして0.6秒以下
)にする必要があり、一般には、前記の例のように熱を
加えない常温で行うとき最も良い結果が得られる。特に
ガラス転移温度の低い素材では強制冷却することもよい
また、供給する未延伸糸(1)と添え糸(2)とはこの
ように予め交絡しておくことは必ずしも゛必須ではない
が、交絡することによって前述の如く未延伸糸(1)が
より均整に引き伸ばされ、その外板撚を経て解撚された
後の糸がバラバラになるのを防ぐ効果もある。後者につ
いては、場合によっては仮撚解撚後の交絡でもよいが、
−船釣には仮撚前交絡の方がバラけが少ない。
また、未延伸糸(1)の引き伸ばし量が少い場合には前
述の如く添え糸(2) も引き伸ばしてこれに加算する
のがよく、この例で言えばローラー(5)と(7)間の
速度関係を引き伸ばし状態、所謂延伸仮撚の状態で行う
のがよい。このようにしても未延伸糸(1)は前述の如
く斑糸にはならず均一に伸ばすことが可能である。特に
仮撚を摩擦仮撚具で与える時は糸がスリップするので延
伸仮撚が必須となる。一方、スピンドル仮撚であれば必
ずしも延伸仮撚にする必要はないが、−iに摩擦仮撚の
方が糸の引掛りがなくスムースに走行し易い。
また、仮撚でねじられた時に蔓巻き状となって専ら未延
伸糸(1)のみが伸ばされるためには、添え糸(2)は
未延伸糸(1)よりも伸び難いことが必要であることか
ら複屈折率にして0.07以上の高配向糸が好ましい。
そして、延伸性については、未延伸糸(1)よりも自然
延伸比く伸度%表示)で40%以上小さいことが望まし
い。
本発明において、未延伸糸(1)と添え糸(2)の複合
比率については、元々本発明による特異風合は分子凍結
状態で無理矢理伸ばされる側[未延伸糸(1)]、即ち
低配向側(=自然延伸比の大きい側)で発生するので、
−船釣には半分以上は占めた方がよい。但し、特に伸ば
し難い分子配向を有する繊維の場合においては、風合を
ある程度犠牲にしても延伸性を優先させることもあり得
るが、その場合でも少なくとも3割は占めるべきである
一方、あまり低配向側が増えると高配向側[添え糸(2
)]が細くなりすぎて蔓巻き状を形成させることが困難
になり、糸切れ等が発生するので、多くとも8割以下に
とどめておくことが望ましい。
また、仮撚数についていえば、本発明の場合、仮撚捲縮
を施すのが目的ではないので必ずしも従来の仮撚加工は
どの撚数でなくても効果は発生する。例えば仮撚加工で
あると14000 / v’ De  t /m位の甘
い撚数では効果的な捲縮を施すことはできないが、本発
明においてはそれに応じた糸の冷延伸は起き、それなり
の効果は発生する。但し特にねしり難い素材でない限り
目−ばいの仮撚数、即ち糸の破断が起き易くなる320
00 /v’ De  以下の仮撚数で、安定加工でき
る限り高くした方が糸がよく伸ばされて効果的である。
仮撚を摩擦仮撚で行う場合には仮撚数を測定し難いが、
D/Yを1.3〜2.8位の値にすればよい。
ここにおいて De−仮撚中の糸トークルデニール D/Y−仮撚ディスク表面速度/仮撚加工中の糸速 である。
〈発明の作用・効果) 本発明の工程は、特公昭61−19733号公報、特公
昭56−25529号公報に見られる所謂仮撚捲付二層
構造加工糸の製造工程と一見似ているが、その作用効果
やできた糸の構造は全く異なる。
即ち、仮撚捲付二層構造加工糸の場合には、仮撚で糸を
捲き付き状態にして高温に加熱し、そのね°じれた形で
繊維の分子を再配向結晶化させるので、その形が熱固定
される。従ってこれを解撚しても捲き付きや撚りぐせ(
ねじりぐせ〉が残って第4図(g)のような「捲付」二
層構造加工糸となり、このものはスパンライク的な風合
に特徴がある。これに反し、本発明の方法では仮撚で糸
を捲き付き状態にしてもこれは加熱セットはしないので
、その捲き付けぐせやねじりぐせは全く残らず、糸は(
h)のようなあくまでもストレートな糸となり、スパン
ライクな構造にはならない。即ちその構造はフィラメン
ト的なストレートなものであり、凍結された分子を無理
矢理引き伸ばすことによる、今までの繊維とは全く異な
った極めてソフトなタッチを有する繊維の集合したフィ
ラメント糸となる。
また、このようにガラス転移温度以下の常温等で無理矢
理延伸すると、分子は凍結状態にあるのでその延伸張力
は非常に大きくなり、特に紡糸速度が2000m/mi
n以下の未延伸糸のように分子が殆んど配向していない
ようなものでは、その力は極めて大きい。従って通常は
延伸ラップや糸切れ。
毛羽立ちが発生したりスリップしたりして生産性が困難
である。しかしながら本発明のようにねじる力でこれを
伸ばすとスムースに延伸が行われ、また伸びる力はねじ
り力で主に与えられるので、延伸機のようなローラーに
何回もターンできる設備は勿論、仮撚加工機のようなワ
ンニップの簡単なローラー装置でも生産上のトラブルも
なく簡単に延伸できるという特長も有する。
また、本発明の糸は従来の合成繊維の概念を破る極めて
柔軟な風合特徴を有する。
また、特に比較的モジュラスが高く、従って風合が硬く
て腰の強いポリエステル繊維に応用すると、今までのポ
リエステルの特徴的な硬さはなくなり、非常にソフトな
風合、強いていえばマシュマロかさくら紙のような柔ら
かいタッチのフィラメントになるので、肌に直接触れる
ランジェリ−などのインナー衣料やベビー衣料などにそ
の用途を拡大することができ、そのメリットは大きい。
また、本発明に用いる素材としては、延伸可能な合成繊
維であれば何でもよいが、特にポリエステル繊維に応用
すると、その本質的に硬い風合を大幅に軟らかく改良で
きる点で、あるいはガラス転移温度が高く本発明の低温
凍結延伸の効果が一層発揮できる点で適用の効果は甚大
である。
実施例 本発明を、更に下記実施例により説明する。
実施例中下記の測定が行なわれた。
マルチフィラメントヤーンの湧水収縮率(BWS)と乾
熱収縮率(H3) 約3000デニールの認を作り、これに荷重0.1g/
deをかけて原長p。<all>を読み取った。前記認
の荷重を2■/deに変えて、これを沸騰水中で30分
間熱処理し、室温で乾燥させた後、荷重を0.1g/d
eに変えてその長さN1(an)を読み取った。次いで
再度、荷重を2■/deに変えて、180°Cの加熱空
気中で1分間熱処理した後取り出して、荷重を0.1g
/deに変えてその長さρ2((至))を読み取った。
湧水後180℃乾熱収縮H3(%)= 自己伸長率= BWS (%)−H8(%)織物の柔軟
度は曲げ硬さ(GS)により、また織物の反撓性は曲げ
反撓度(BR)により評価した。測定力はJIS L 
1096の6.20.3C法〈剛軟度ループ圧縮法)を
用いた。
抗ピリング性はJIS L 1076の4.1に示され
る1CIC紙形機を用いて、同試験法6、lに示されて
いるA法(I(j形紙@機を用いる方法)により測定評
価した。
摩耗強さは、JIS L 1096のA−3法(折目法
)に示されている方法により、研摩紙として#600を
用いて測定した。
(実施例) 固有粘度[η]が0.64のポリエチレンテレフタレー
トを溶融紡糸し、[複屈折率:0.032.自然延伸比
ニア5%(延伸倍率にして1.75倍)、伸度:180
%、ガラス転移点=80℃、繊度: 120de 、フ
ィラメント数ニア2本、断面形状:円形]紡糸速度25
00m/分の紡糸によって得られたポリエステル部分配
同系(POY) 120de /72filの(iiと
、紡糸速度4500m/分の紡糸によって得られた高配
向糸(USY>75de/12fil −(21[複屈
折率二〇、086 、自然延伸比:30%(倍率にして
1゜30倍)。
伸度:82%、ガ−)ス転移点=85℃、m度: 75
de。
フィラメント数:12本]とを、配合比率62 : 3
8で引き揃え、これを、オーバーフィード:1,0%。
圧空圧:4kg/−の条件で空気交絡ノズルに供して、
フィラメントを互いに交絡させた。次に、630 m/
minの表面速度で回転している三軸式摩擦仮撚装!に
、速度:350m/分、伸長率:55%。
仮撚張カニ48g、解撚張カニ37gの延伸仮撚を室温
く30℃)で施しくD/Y=1.8 > 、交絡された
マルチフィラメントヤーンに加熱した後これを解撚し、
次にオーバーフィード率二〇%で230℃のヒーーター
(熱処理時間0.2秒)に通して加熱して、各フィラメ
ントの熱収縮率を低下させ、得られた加工糸をワインダ
ーに巻き取り、150デニール/84フイラメントの糸
条を得た。
この糸条を顕微鏡で観察したところ、各フィラメントの
断面形状に変形は全く認められなかった。
更に、糸条自体はノントルクであって、フィラメントに
捲縮が実質的に認められず、通常の混繊フラットマルチ
フィラメントヤーンと同じ外観を示していた。
なお、上記加工において、仮撚装置を除いて、延伸のみ
を行ったところ、所要延伸張力は130 g/dであっ
た。
次に得られたフラットマルチフィラメントヤーンの特性
は第1表、第2表、第5表の通りであった。
次いで、これに800T/mの撚を施してから綾組織に
て製織し、10%の減量をして染色仕上げしなく染色条
件は第3表に、織物特性は第4表に示す通り)ところ、
従来ポリエステルのタッチとは全く異なる、滑かで極め
て柔軟性があり、軽やかで皺にならない全く新しい悪性
のポリエステル織物となり、インナーウェアーなど従来
ポリエステル織物の苦手とする超ソフト分野への商品的
進出が可能となった。
第 表 この加工糸を用いて、下記製織条件〈組織;核)及びア
ルカリ処理および染色条件で染色布帛を作成した。
製織、染色条件 得られたIli物の特性は第4表の通りであった。
第 4 表 織物特性 布帛を与え、更にこのヤーンの付加的特徴として、木表
からも明らかなように抗ピリング性、耐摩耗性が著しく
向上していた。
註二*沸水収縮率の異なる通常の延伸糸の混繊糸から得
られた織物の曲げ硬さは、アルカリ減量前で4.5g前
後、アルカリ減量後で4.2g前後であった。
従って、本発明の特殊混繊糸は、高配向糸の単繊維デニ
ールが太い場合、反撓性に富んだソフト(産業上の利用
可能性) 本発明方法は、極めてソフトでユニークな風合を有する
超ソフト・フラットマルチフィラメントヤーンを、仮撚
加工装置を利用して、容易な操作で極めて高効率で製造
することができる。また、本発明の超ソフト・フラット
マルチフィラメントヤーンおよびその布帛は、そのユニ
ークな風合と、すぐれた物理的特徴を有し、ランジェリ
−などのインナー衣料用、ベビー衣料用および、紳士・
婦人用高反撓性ソフト衣料(例えばスーツ等)に広く利
用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の延伸原理を説明する模式図、第2図は本
発明の延伸原理を説明する模式図、第3図は本発明の一
実施態様を示す工程図、第4図は本発明の糸と従来のス
パンライク糸との違いを示す模式図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】  伸度差のあるフィラメント糸を、引揃えて、延伸仮撚
    加工するに際して、下記(i)〜(v)を同時に満足す
    る異デニールフィラメント群からなる未延伸糸を用いて (i)太デニールフィラメント群の単繊維デニール:4
    de以上 (ii)〃複屈折率:0.07以上 (iii)細デニールフィラメント群の単繊維デニール
    :0、9〜2de以下 (iv)〃複屈折率:0、021〜0.040 (v)太デニールフィラメント群と、細デニールフィラ
    メント群との繊度比が5:5〜3:7 セット温度を、常温もしくは高々78℃までとし、仮撚
    加工を行い、得られた糸をその後の工程において130
    ℃以上の温度で熱処理することを特徴とする超ソフト特
    殊混繊糸の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5943852A (en) * 1996-12-12 1999-08-31 Zinser Textilmaschinen Gmbh Method of an apparatus for producing thick/thin and/or color effects yarn

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