JPH0657564A - シルクウール調複合仮撚加工糸およびその製造方法 - Google Patents

シルクウール調複合仮撚加工糸およびその製造方法

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JPH0657564A
JPH0657564A JP4206558A JP20655892A JPH0657564A JP H0657564 A JPH0657564 A JP H0657564A JP 4206558 A JP4206558 A JP 4206558A JP 20655892 A JP20655892 A JP 20655892A JP H0657564 A JPH0657564 A JP H0657564A
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JP
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yarn
polyester
composite false
wool
crimped
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JP4206558A
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Koichi Nishikura
孝一 西倉
Kenji Yamada
賢二 山田
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】2種以上のポリエステルフィラメント(PET-F
Y)からなる複合仮撚加工糸であって、芯糸が共重合成
分を 5〜18mol%共重合した共重合ポリエステル延伸捲縮
糸であり、鞘糸がポリエステル低配向捲縮糸であり、鞘
糸が芯糸に巻き付いており、伸縮復元率15〜23%,熱収縮
率 15%以上であることを特徴とするシルクウール調複合
仮撚加工糸。2種以上のPET-FYを合糸し同時仮撚加工を
行なう複合仮撚加工糸の製造方法において、PET-FYの一
種がジカルボン酸、ジオールおよびビスフェノールから
なる群より選ばれた一種以上の共重合成分を 5〜18mol%
共重合した共重合ポリエステル延伸糸であり、この共重
合ポリエステル延伸糸とポリエステル高配向未延伸糸の
少なくとも2種を同時供給し、かつ熱処理温度を 150〜
190 ℃の範囲で複合仮撚を行なうことを特徴とするシル
クウール調複合仮撚加工糸の製造方法。 【効果】シルクウール調風合の多層構造複合仮撚糸を得
ることができ、この糸条を用いた編織物は従来にはない
シルクウール調風合を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシルクウール調複合仮撚
加工糸およびその製造方法に関するものである。さらに
詳しくは、衣料用編織物に適用されるシルクウール調風
合いを呈する複合仮撚加工糸およびその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ポリエステル繊維による天然繊維
風合い狙いの高級差別化商品の開発が活発に行なわれて
いる。とくに絹や梳毛調風合いを呈する編織物の開発が
活発である。
【0003】従来、芯鞘構造の複合仮撚加工糸の製造方
法は、特公昭59−51629号公報、特公昭59−3
9526号公報、特開昭63−112742号公報など
に多数示されている。しかしながら、これらはいずれも
高捲縮、高嵩高性を有する梳毛調風合狙いの加工技術で
ある。
【0004】また、特開昭63−282326号公報、
特開平1−292127号公報にも類似の技術が示され
ているが、これらは低温、低撚数の仮撚加工による低捲
縮、低嵩高性を有する絹調風合狙いの加工技術である。
【0005】これら従来の技術のいずれによっても、本
発明が目的とする絹(以下、シルク)と梳毛(以下、ウ
ール)を混合した、所謂シルクウール調風合いを達成す
るのは困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は張り、
腰、反発性に優れ、しかも適度なふくらみ、ソフト感を
有するシルクウール調風合いを有するシルクウール調複
合仮撚加工糸およびその製造方法を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のシルクウール調
複合仮撚加工糸は上記課題を解決するため次の構成を有
する。すなわち、2種以上のポリエステルフィラメント
からなる複合仮撚加工糸であって、芯糸が共重合成分を
5〜18モル%共重合した共重合ポリエステル延伸捲縮
糸であり、鞘糸がポリエステル低配向捲縮糸であり、鞘
糸が芯糸に巻き付いており、伸縮復元率15〜23%、
熱収縮率15%以上であることを特徴とするシルクウー
ル調複合仮撚加工糸である。
【0008】また、本発明のシルクウール調複合仮撚加
工糸の製造方法は上記課題を解決するため次の構成を有
する。すなわち、2種以上のポリエステルフィラメント
を合糸し同時仮撚加工を行なう複合仮撚加工糸の製造方
法において、ポリエステルフィラメントの一種がジカル
ボン酸、ジオールおよびビスフェノールからなる群より
選ばれた一種以上の共重合成分を5〜18モル%共重合
した共重合ポリエステル延伸糸であり、この共重合ポリ
エステル延伸糸とポリエステル高配向未延伸糸(以下、
POY)の少なくとも2種を同時供給し、かつ熱処理温
度を150〜190℃の範囲で複合仮撚を行なうことを
特徴とするシルクウール調複合仮撚加工糸の製造方法で
ある。
【0009】以下、さらに詳細に本発明のシルクウール
調複合仮撚加工糸およびその製造方法について説明す
る。シルクウール調風合いの仮撚加工糸とするためには
適度な捲縮レベルとすることが必要である。捲縮レベル
の目安として伸縮復元率(以下、CR)を用いて表現す
れば、通常の梳毛調風合い狙い複合仮撚糸のCRが28
%前後であるのに対し、目的とするシルクウール調風合
いとするために本発明の複合仮撚糸のCRを15〜23
%の範囲とするものである。CRが23%を越えると所
謂合繊ライクな硬い風合いまたは梳毛調風合いになり、
シルクウール調風合いとすることはできない。一方、C
Rが15%未満の場合は張り、腰、反発性、ボリウムな
どの点で不十分になる。なお、この捲縮レベルの制御は
後述するように仮撚加工時の熱処理温度と、仮撚数によ
って行なうことができる。
【0010】また、熱収縮率の比較的高い複合仮撚糸に
ついては、該複合糸を編織物にした後の熱水リラックス
処理、および乾熱バルクアップ処理により高充填布帛構
造を可能にし、さらにアルカリ減量処理を併用すること
によって布帛内の糸条の自由度が増しソフトでふくらみ
のある高反発性を有する編織物を得ることができるもの
である。本発明において熱収縮率(以下、TS)は次に
示すように熱水収縮と乾熱収縮の合計値をいうものであ
るが、本発明の目的とするシルクウール調風合いとする
ためには、本発明のシルクウール調複合仮撚加工糸のT
Sを15%以上の範囲とするものである。TSが15%
に満たない場合には、ソフトでふくらみがあり、高反発
性という風合いが得られない。
【0011】なお、TSは{(l0 −l)/l0 }×1
00(%)により求められる。ここで、l0 は熱処理前
の試料に0.1g/dの荷重を吊し測定した試料の長
さ、lは試料を98℃の熱水中で20分間無緊張処理を
行ない、次いで24時間以上自然状態で風乾し、180
℃の熱風乾燥機で5分間無緊張処理した後、試料に0.
1g/dの荷重を吊し測定した試料の長さを表わす。
【0012】本発明に用いる共重合ポリエステル延伸捲
縮糸または本発明の方法に用いる共重合ポリエステル延
伸糸は、複合仮撚加工糸の芯糸を構成するものである。
【0013】この共重合成分としては、ジカルボン酸、
ジオールおよびビスフェノールからなる群より選ばれた
一種以上が用いられるものである。これら以外の共重合
成分では、重合反応速度が遅く工業生産性が低くなる場
合がある、製糸性が悪く所望の糸形状が得られない場合
がある、所望の収縮特性が得られない場合があるなど種
々の問題を有する。
【0014】本発明においては、ジカルボン酸は、テレ
フタル酸以外のジカルボン酸をいうものとし、シュウ
酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸などが挙げら
れる。ジオールとしては、ジエチレングリコール、ブチ
レングリコール、プロピレングリコールなどが挙げられ
る。ビスフェノールとしては、ビスフェノールA、ビス
フェノールスルフォンまたはこれらのエチレンオキサイ
ド付加物などがあげられる。
【0015】本発明において特に好ましい共重合成分
は、製糸が容易であり、高収縮特性にすぐれ、かつ最終
製品の染色堅牢度を良好なものとする観点から、ビスフ
ェノールAとイソフタル酸との組合わせが好ましい。
【0016】また、本発明に用いる共重合ポリエステル
延伸糸の共重合成分の共重合量は5〜18モル%とする
ものである。共重合量が5モル%に満たない場合には熱
収縮率が不十分となり、一方、共重合量が18モル%を
越える場合には、縫製品としたときアイロン掛け等によ
る収縮(いわゆる残留収縮)が大となる問題がある。本
発明において、延伸糸とする共重合ポリエステルとして
は、ビスフェノールA1.0モル%以上4.8モル%以
下とイソフタル酸3.0モル%以上12モル%以下の2
種を共重合した共重合ポリエステルが特に好ましく用い
られる。
【0017】本発明では、すでに述べたようにCRとT
Sが目的の風合いを達成するうえで重要であり、これら
の制御には複合仮撚加工時の熱処理温度が大きく影響
し、その適正範囲は150〜190℃である。150℃
未満ではCRが15%より低くなり過ぎる。また190
℃を越えるとCRが23%より高過ぎたり、TSが15
%より低くなる。
【0018】本発明の方法において用いるPOYとして
は、ポリエステルを2500m/分以上で紡糸して得ら
れる高配向未延伸糸が用いられる。なお、このPOYが
複合仮撚加工を施された後においては、ポリエステル低
配向捲縮糸となって、鞘糸を構成するものである。ここ
で、低配向とは、通常の捲縮糸に比べて配向が低いこと
を意味する。また、本発明の複合仮撚加工糸は鞘糸が芯
糸に巻き付いた形状を有する。
【0019】以上で本発明の方法における基本的な必要
条件を示したが、発明の効果をさらに高めるためには、
次の態様とするのが好ましい。芯糸をなす共重合ポリエ
ステル低配向延伸糸または当該延伸糸を仮撚加工した後
の共重合ポリエステル延伸捲縮糸の単繊維繊度を3d以
上とし、しかも芯糸部の構成比が糸条全体の30%以上
を占めるようにすることは、張り、腰、反発をさらに優
れたものとする観点から好ましい。また、さらにソフト
なタッチを得る観点から、鞘糸をなすPOYまたはポリ
エステル低配向捲縮糸の単繊維繊度を2d以下とするこ
とは好ましい。さらに、ふくらみとソフト感をより優れ
たものとする観点から、芯糸と鞘糸の糸長差を5〜20
%にすることは好ましい。このように芯糸と鞘糸の糸長
差を5〜20%とするためには、適度の伸度を有するP
OYを選定し、高収縮性延伸糸と合糸、仮撚加工する
か、あるいは高伸度を有するPOYを図1に示すように
ローラ3とローラ4の間で予備延伸した後、高収縮性延
伸糸と合糸、仮撚加工する方法が考えられる。
【0020】本発明の方法を実施するための加工装置の
一例を図1に示した。図1により本発明の方法を説明す
れば、共重合ポリエステル延伸糸1とPOY2は150
〜190℃の範囲に保たれた熱処理ヒータに至るまでに
合糸され、仮撚を施される。
【0021】なお、図1に示したように、仮撚加工後、
インタレースノズル8により空気交絡することは、後工
程での工程通過性を改善し、製品の表面品位を高めるう
えで好ましい。
【0022】次に本発明を実施例によりさらに説明す
る。
【0023】
【実施例】
(実施例1、比較例1〜3)イソフタル酸10.5モル
%、ビスフェノールA3.5モル%を共重合成分として
共重合した共重合ポリエステル延伸糸100D −18F
と高速紡糸された高配向ポリエステル未延伸糸85D −
48F (延伸倍率1.7倍)を図1に示した装置により
表1に示した加工条件で仮撚加工した。
【0024】
【表1】 次いで600T/Mの追撚を行ない、この糸を経糸およ
び緯糸として用い、織密度をそれぞれ135本/in、
70本/in、織組織2/2綾で製織し、精練リラック
ス、乾熱処理後、15%のアルカリ減量処理を施した。
その結果を表2に示した。なお、比較として通常のポリ
エステル延伸糸(100D −18F )とPOYの組合せ
(比較例3)についても併せて表2に示した。
【0025】
【表2】 以上の結果により本発明の製造方法による複合糸からシ
ルクウール調風合をもつ良好な織編物が得られることが
判った。
【0026】
【発明の効果】本発明の製造方法によりシルクウール調
風合の多層構造複合仮撚糸を得ることができ、この糸条
を用いた編織物は従来のポリエステル加工糸にはないシ
ルクウール調風合を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造装置の一例を示す該略図である。
【符号の説明】
1:ポリエステル延伸糸 2:高配向ポリエステル未延伸糸(POY) 3,4,7,9:ローラ 5:熱処理ヒータ 6:仮撚具 8:インタレースノズル 10:巻上加工糸
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D02G 3/22 3/38 D03D 15/00 C 7199−3B

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2種以上のポリエステルフィラメントから
    なる複合仮撚加工糸であって、芯糸が共重合成分を5〜
    18モル%共重合した共重合ポリエステル延伸捲縮糸で
    あり、鞘糸がポリエステル低配向捲縮糸であり、鞘糸が
    芯糸に巻き付いており、伸縮復元率15〜23%、熱収
    縮率15%以上であることを特徴とするシルクウール調
    複合仮撚加工糸。
  2. 【請求項2】2種以上のポリエステルフィラメントを合
    糸し同時仮撚加工を行なう複合仮撚加工糸の製造方法に
    おいて、ポリエステルフィラメントの一種がジカルボン
    酸、ジオールおよびビスフェノールからなる群より選ば
    れた一種以上の共重合成分を5〜18モル%共重合した
    共重合ポリエステル延伸糸であり、この共重合ポリエス
    テル延伸糸とポリエステル高配向未延伸糸の少なくとも
    2種を同時供給し、かつ熱処理温度を150〜190℃
    の範囲で複合仮撚を行なうことを特徴とするシルクウー
    ル調複合仮撚加工糸の製造方法。
JP4206558A 1992-08-03 1992-08-03 シルクウール調複合仮撚加工糸およびその製造方法 Pending JPH0657564A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012255224A (ja) * 2011-06-08 2012-12-27 Kuraray Co Ltd 構造加工糸
CN103014992A (zh) * 2012-12-12 2013-04-03 江苏阳光集团有限公司 一种温度智能控制精纺面料及其生产方法

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