JP3503530B2 - 複合糸およびその糸を用いた織編物 - Google Patents
複合糸およびその糸を用いた織編物Info
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Description
き、張り、腰および芯のないソフトなふくらみ感、スト
レッチ性を与える複合糸およびその糸を用いてなる織編
物に関するものである。
れた性能を有することから、合繊繊維の主流として用い
られ、特に近年では衣料用分野において、改質改良を加
え、高度な感性を有する高質感素材が開発され、いわゆ
る“新合繊”の名称で普及している。
造において、原糸の製造技術の要素技術を高度化し、織
編物を製造する高次加工段階の要素技術との連動によっ
て、従来の製品とは全く異なる新しい要素を備えていた
たため、市場に受け入れられたのである。このような高
質感を有する“新合繊”は、原糸の高度化と高次加工工
程の複雑な組み合わせによるため、コスト面および品質
の安定性に問題があり、特にコスト面では、新しい効果
を付与するために複数の原糸を使用して、複合仮撚り加
工や複合混繊加工を実施し付加価値を付与する方法を採
用するため、仮撚り加工やエアー処理などに要する電力
費が非常に高くなる傾向にある。
厚地分野のスーツやコートなど、採算が比較的とれる分
野では吸収できるが、ブラウスやシャツのような薄地分
野などの採算が比較的とりにくい分野では吸収しきれな
いため、できるだけ加工コストを押さえることが重要で
ある。一方、織編物に付加価値を付与するためには、複
数原糸の相乗効果をねらって複合糸として用いることが
重要であり、いかに複合のコストを低減するかの開発も
進められている。
と張り、腰を有しながらソフトなタッチの複合効果を得
ることにおいて、単独糸では不可能なことが複合糸では
可能であるため、“新合繊”の要素技術として使用され
ている。
て、特開平2−19528号公報には、2成分以上の一
発紡糸方法による異収縮混繊糸が提案されており、ま
た、特開昭54−151643号公報には、低収縮ポリ
エステルフィラメント糸と高収縮ポリエステルフィラメ
ント糸からなる混繊糸で収縮特性と糸長差を特定した複
合糸が、さらに、特開平1−250425号公報には、
交絡度と熱収縮特性が特定されたマルチフィラメントA
とマルチフィラメントBからなる潜在嵩高性ポリエステ
ル複合糸が、それぞれ提案されている。
ている異収縮混繊糸は、いずれも低収縮特性の原糸と高
収縮性の原糸からなる複合糸であって、その複合糸ある
いは織編物に熱処理を施し、高収縮糸の収縮によって収
縮差による糸長差を発現させ、複合糸の長さ方向に2次
元的な構造差をもたせてふくらみを付与する思想に基づ
くものである。そして、これらの複合糸の共通した欠点
として、高収縮繊維が直線的に収縮するため、糸長差を
発現した糸構造において高収縮糸が長さ方向に突っ張っ
た構造になってしまい、織編物を握ったとき、高収縮糸
の曲げ抵抗が芯のあるように感じ、また、縫製品での仕
立て映えがしないという欠点を有していた。
ルコンジュゲートフィラメント糸(A)と、自発伸長性
を有するポリエステルフィラメント糸(B)とからなる
複合糸であって、熱処理によってポリエステルコンジュ
ゲートフィラメント糸(A)が複合糸の比較的内層に位
置して自己けん縮を発現し、自発伸長性を有するポリエ
ステルフィラメント糸(B)が糸層の比較的外層に位置
し、張り、腰、および芯のないソフトなふくらみ感と軽
量感、さらに適度にストレッチ性を付与することによる
縫製品での仕立て映え性を有する複合糸および織編物を
提供することを目的とする。
発明の構成は下記のとおりである。すなわち、 (1)熱収縮特性の異なる少なくとも2種類のポリエス
テル重合体からなるコンジュゲートフィラメント糸
(A)を仮撚り加工することなく、自発伸長性を有する
ポリエステルフィラメント糸(B)と複合させてなる複
合糸であ って、該複合糸は撚り係数α=3,000〜2
5,000で撚糸されてお り、かつ98℃沸水処理され
るとき3〜10%の収縮率を有するものであ ることを特
徴とする複合糸。 (2)前記複合糸を構成する各糸(A)、(B)が、交
絡度20〜120で交絡してなることを特徴とする前記
(1)に記載の複合糸。 (3)前記コンジュゲートフィラメント糸(A)の発現
けん縮数(CB)および収縮応力(TS)が、次式: 8≦CB(山/cm)≦30 TS(cN)≧0.265cN/dtex (式中:cNはセンチニュートンを表す)を満足するこ
とを特徴とする前記(1)または(2)のいずれかに記
載の複合糸。 (4)前記自発伸長性を有するポリエステルマルチフィ
ラメント糸(B)の沸水収縮率(SW)および沸水処理
後の160℃における乾熱収縮率(SD)が、次式: −2≦SW(%)≦2 −8≦SD(%)≦0 の収縮特性を有することを特徴とする前記(1)〜
(3)のいずれかに記載の複合糸。 (5)熱処理したとき、合糸の中心部が中空構造を呈す
る前記(1)〜(4)のいずれかに記載の複合糸。 (6)前記(1)〜(5)のいずれかに記載の複合糸を
用いてなる織編物。 (7)前記複合糸中心部が中空構造を呈している前記
(6)に記載の織編物。
して、熱収縮特性の異なる少なくとも2種類のポリエス
テル重合体からなるけん縮発現能を有するコンジュゲー
トフィラメント糸(A)と、自発伸長性を有するポリエ
ステルフィラメント糸(B)を使用する。
なくとも2種類のポリエステル重合体からなるけん縮発
現能を有するコンジュゲートフィラメント糸(A)は、
具体的には、例えば、サイドバイサイド型あるいは芯鞘
型のポリエステルコンジュゲートフィラメント糸等が適
用できる。このコンジュゲートフィラメント糸(A)
は、主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートから
なるポリエステルフィラメント糸を対象とし、熱収縮特
性を異にする2種類のポリエステル重合体が使用され
る。
ポリエステルホモポリマーで重合度を異にするもの、テ
レフタール酸成分および/またはエチレングリコール成
分以外の第3成分を共重合したもの、あるいはこれらに
他のポリマーをブレンドしたものであってもよい。
縮特性の異なるポリエステル重合体としては、ポリエチ
レンテレフタレート単独、またはエチレンテレフタレー
ト単位80モル%以上を含むコポリエステルが好ましく
用いられる。コポリエステルの共重合成分としては、イ
ソフタル酸、金属スルホネート基を有するイソフタール
酸、ビスフェノール類およびネオペンチルグリコールあ
るいは1、6−シクロヘキサンジオールなどの成分が使
用可能である。また、ポリエステル重合体中に艶消し
剤、紫外線吸収剤、染色性改良成分および顔料など他の
改良材を混合することができる。
ィラメント糸(A)について説明する。本発明における
コンジュゲートフィラメント糸(A)は、熱収縮特性差
によるコイル状3次元けん縮発現力を有し、沸水処理を
施すことによってこの潜在けん縮発現能力によつてけん
縮を発現するものを対象とする。
て形成されているが、織編物には一般的に、拘束力の弱
い部分と強い部分が存在する。すなわち、織物では経糸
と緯糸の交叉点は拘束力が強く、逆に交叉していない浮
いた部分は拘束力が小さい。編物においてはループの交
錯点も同様に拘束力が強い。
編物にソフトなふくらみやストレッチ性を付与するに
は、交叉点や拘束力のない部分または拘束力の小さい部
分の糸にけん縮を存在させることによって付与可能にな
る。従来の原糸によるファブリケーションにおいて、複
合糸のふくらみを付与する部分に収縮性を有するストレ
ート原糸を使用し、織編物状態で熱収縮を与えた場合、
収縮繊維は織編物の中で織りクリンプやループ構造の湾
曲に対してストレートに収縮して直線的に突っ走る構造
をとるため、それが芯となって、ふくらみ感を阻害する
結果となる。
異にする2成分のポリエステル重合体が並列的あるいは
心鞘的に接合したコンジュゲート糸を単に織編物に用い
た場合には、織編物組織の拘束力にうち勝って、けん縮
を発現させ、ふくらみ感を付与することはできなかっ
た。また、複合糸を用いて、仮撚り加工をすることな
く、通常の製織工程で簡単にコストをかけずに、けん縮
を発現させ、ふくらみ感を付与する知見はこれまで得ら
れていなかった。
ソフトなふくらみ感、張り腰、軽量感、および適度なス
トレッチ性などの特性を合わせ持たせるため鋭意検討し
た結果、次の発明に到達した。
ジュゲートマルチフィラメント糸を仮撚り加工すること
なく、自発伸長性を有するポリエステルマルチフィラメ
ント糸と複合して複合糸となし、この複合糸を製織編し
て織編物とし、引き続いて湿熱リラックス処理によりけ
ん縮を発現させ、次に染色することによって芯のないふ
くらみ感と張り、腰を有する所定の織編物を得ることが
できる。この織編物に、芯のないソフトなふくらみ感、
張り腰、軽量感、および適度なストレッチ性などの特性
を合わせもたせるためには、複合糸の中心部を構成する
コンジュゲートマルチフィラメント糸の潜在けん縮発現
力を高めることが慣用である。そのためには、コンジュ
ゲートマルチフィラメント糸自身のけん縮発現能を高め
ることが必要であり、したがって、本発明では、従来の
コンジュゲートマルチフィラメント糸よりけん縮発現性
の大きい糸を用いることが好ましい。
(A)は、沸水処理したときの発現けん縮数(CB)
が、好ましくは8〜30山/cmであり、さらに好まし
くは13〜27山/cmである潜在発現能力を有してい
る。
力下でけん縮発現を可能にする。けん縮を織編物物組織
拘束力下で発現させるために、コンジュゲートフィラメ
ント糸(A)の収縮応力[TS(cN)]は、好ましく
は0.265cN/dtex以上であり、さらに好まし
くは0.291cN/dtex以上有していることが重
要である(cN:センチニユートン)。コンジュゲート
フィラメント糸(A)の発現けん縮数、および収縮応力
が少ないと、けん縮複合糸に撚糸を施して、織編物とし
た後、染色工程のリラックス熱処理を受けたとき、収縮
してコイル状のけん縮を発現しにくく、その結果とし
て、織編物に所定のふくらみ感とストレッチ性を付与す
ることが難しくなる。
の特性は次の測定方法による。
ジュゲートマルチフィラメント糸を、沸水で15分間処
理する。取り出した後、冷水中に1分間浸漬する。風乾
後、マルチフィラメントを70mm以上(測定しやすい
長さ)に切断し、切断した単糸をガラス板上におき、投
影器でスクリーンに投影し、1センチ間の山と谷を読
み、その合計を2分の1する。単糸10本についての値
を求め、その平均値として算出する。
トマルチフィラメント糸を、常温から250℃近辺まで
加熱したときの収縮応力変化をUゲージ(歪み計)で検
出し、X,Yレコーダーに記録する。試長:100m
m、昇温速度2.5℃/sec、初荷重:(0.088
2cN/dtex×2)で昇温する。チャートから最大
応力(g)とピーク温度(℃)を読みとる(cNはセン
チニュートン)。
縮特性の異なる2成分のポリエステル重合体を並列的に
貼り合わせて複合させるか、あるいは芯成分を鞘成分に
偏芯配置するように複合させたものである。
の極限粘度である0.65前後のポリマーを紡糸し、延
伸する際、製編・織工程での通過性として問題となる毛
羽による問題を少なくするため、延伸条件を緩くして糸
の切断伸度を35%以上にする方法が採られるが、この
場合は原糸の収縮応力も小さくなってしまう。収縮応力
が小さいと十分なスパイラル状の3次元けん縮を得にく
い。したがって、延伸条件としては、紡糸速度に対応し
て延伸倍率を変更して、切断伸度が35%以下で収縮応
力が0.265cN/dtex以上、好ましくは30%
以下、0.291cN/dtex以上、さらに好ましく
は27%以下、0.309cN/dtex以上となるよ
うに高倍率延伸を採用することが重要になる。
のポリエステル重合体としては、一方を低粘度ポリエス
テル成分とし、他方を高粘度ポリエステル成分とする組
み合わせが好ましく使用される。ホモポリエステル成分
の場合、上記低粘度ポリエステル成分の極限粘度は0.
35〜0.55の範囲にすることが好ましく、高粘度ポ
リエステル成分の極限粘度は0.65〜0.85の範囲
にすることが好ましい。低粘度ポリエステル成分の極限
粘度が0.35未満であると溶融粘度が低くなるため、
製糸が難しくなる。また、低粘度ポリエステル成分の極
限粘度が0.55を超えるとコンジュゲートマルチフィ
ラメント糸のけん縮発現力が乏しくなり、半顕在化、潜
在けん縮発現力ともに低下する。
が0.85を超えると、溶融粘度が高くなるため紡糸、
延伸が難しくなる。また、高粘度ポリエステル成分の極
限粘度が0.65未満になるとけん縮発現力が乏しくな
る。
リエステル成分両者間の極限粘度差は、0.20〜0.
40の範囲が好ましい。ただし、一方に共重合ポリエス
テル成分を使用する場合は、両者の成分の極限粘度差を
さらに接近させることが可能である。
おいてオルソクロロフェノール溶液として求めたもので
ある。
ける低粘度ポリエステル成分と高粘度ポリエステル成分
の複合比は、潜在けん縮の発現力の点から、重量比で3
5〜50:65〜50が好ましく、40〜50:60〜
40がさらに好ましい。
付与するために、複合糸の外層側を構成する繊維とし
て、自発伸長性を有するポリエステルフィラメント糸
(B)が用いられる。このソフトなタッチ性に寄与する
要素としては、繊維自身のソフトさ、織編物の表面を構
成する繊維の集合状態、複合糸を構成する芯部分と鞘部
分の状態が考えられる。本発明では特に、繊維自身のソ
フトな基質、表面の繊維の状態の影響が大きいと考えら
れている。この自発伸長性を有するポリエステルフィラ
メント糸(B)は、ポリエステルの製糸において低結
晶、低配向の繊維構造を、中結晶、中配向の構造にする
ことによって得られるが、通常の紡糸、延伸工程や条件
で得られる高結晶、高配向の構造の原糸に比較して、構
造的に繊維基質がソフトであり、繊維特性として熱処理
による収縮挙動が異なり、湿熱沸水処理で収縮率がゼロ
ないしマイナス収縮特性をもち、さらに引き続いて乾熱
処理において収縮率がゼロないし伸長する要素を有す
る。
処理において収縮率がゼロないし伸長する特性を有する
もので、このような糸は、例えば、紡糸速度3,000
m/分〜4,500m/分で紡糸したポリエステル高配
向未延伸糸(POY)を高倍率で熱延伸し、引き続いて
リラクッス熱処理して得ることができるが、本発明では
製法とその条件については特に限定されるものではな
い。
リエステルフィラメント糸(B)は、沸水収縮率(S
W)が−2≦SW(%)≦2のように低沸水収縮性であ
ることが好ましい。低沸水収縮性とすることにより、該
原糸より高沸水収縮率を持つ他の原糸と複合糸としたと
き、複合糸を熱処理することにより、それぞれの原糸に
生じる糸長差は、沸水収縮率の差によるものに加えて乾
熱処理により自発伸長糸のマイナス収縮によって生じる
ものの和となり大きくすることができる。このことは複
合糸の全体の収縮率を大きくすることなく大きい糸長差
が得られるので、織編物の染色加工後の長さに対し生機
長を小さくできコスト面の有利さ、さらに染色工程にお
ける液流染色機では染色布が張力で伸ばされる傾向にあ
り、自発伸長性を持たせることによって染色の以降の乾
熱セット工程糸長差を復元できるので、工程で風合いを
造り込めるという点で有利である。
ルフィラメント糸(B)は、沸水処理後の160℃にお
ける乾熱収縮率(SD)が、−8≦SD(%)≦0であ
ることが好ましい。伸長率が大きすぎると、縫製工程で
のアイロンやプレスなどの押さえてセットするときに当
たり欠点(アイロンやプレスをしたところとしないとこ
ろの光沢差による)が発生し品位が落ちる点で好ましく
ない。
法は、JIS L1013「化学繊維フイラメント糸試
験方法」収縮率測定法により行われ、沸水収縮率は、熱
水収縮率A法(カセ収縮率)に準じて測定し、また沸水
後の乾熱収縮率は、上記沸水収縮させたサンプルを乾熱
収縮率A法(カセ収縮率)に準じて測定する。
ラメント糸(B)を複合糸の構成原糸に使用することに
よって、織編物の染色工程でのリラックス熱処理におい
て、芯を構成するけん縮発現能を有するコンジュゲート
フィラメント糸(A)が収縮してコイル状3次元けん縮
を発現するとき、外層に位置する自発伸長性を有するポ
リエステルチフィラメント糸(B)は、ほとんど収縮挙
動せず、逆に伸長するため、コンジュゲートフィラメン
ト糸(A)の周囲に糸長差をもって位置することにな
る。そのため、ソフトなタッチとストレッチ性に寄与
し、収縮性を有する従来のポリエステルフィラメント糸
を使用したものに比較して、明らかに効果が異なる。
説明する。
ント糸(A)の単繊維繊度は、太い方が織編物におい
て、けん縮発現力が大きくふくらみ感張り腰や、ストレ
ッチ性に効果があり、2〜15dtexが好ましい。ま
た、自発伸長性を有するポリエステルフィラメント糸
(B)を構成する単フィラメントの単繊維繊度も、織編
物の効果を発揮する要素として重要である。通常、鞘側
の原糸としては細いほどソフトタッチであり、収縮させ
た際に、芯側のコンジュゲートフイラメント糸のけん縮
発現を妨げることがなく好ましい。具体的には15dt
ex以下が好ましく、10dtex以下がさらに好まし
い。1.6dtex以下ではコンジュゲートマルチフィ
ラメント糸の製糸性が悪く生産が難しい点があるが、複
合糸の構成糸において織編物の張り腰や反発性に欠ける
点もあり好ましくない。また、繊維の断面形状は丸断面
が好ましいが、三角〜八角断面であってもよい。
ト糸(A)と鞘側を構成する自発伸長性を有するポリエ
ステルフィラメント糸(B)の構成比率は、50:50
を中心に30〜70:70〜30の範囲が適している。
ント糸(A)と自発伸長性を有するポリエステルフィラ
メント糸(B)の複合状態は、後の工程通過性に問題の
ない状態で引きそろえたものであればよいが、圧空エア
ー処理によって交絡処理を施したものであってもよい。
この場合の交絡度は20〜120程度がよい。圧空エア
ー処理によって、コンジュゲートマルチフィラメント糸
のマルチフィラメント糸がばらけないようにコンジュゲ
ートマルチフィラメント糸に予め、100〜500T/
Mの追撚を施したものを使用してもよい。
合、交絡度は低い方がけん縮発現において芯原糸マルチ
フィラメントが分散した構造になりにくいので、周りに
鞘側原糸が巻き付いた形でけん縮が発現されやすく好ま
しい。また、追撚を入れて織編物に使用する場合の交絡
度は80以下が好ましく、50以下がさらに好ましい。
用し、染色工程で湿熱によりリラックス処理を施した後
染色することによって、複合糸の中心部に中空構造をも
たせることができる。これは、芯を構成するコイル状の
3次元けん縮発現能を有するポリエステルコンジュゲー
トマルチフィラメントの効果によるものであり、この中
空構造を持つ複合糸の特徴は、芯部に、コンジュゲート
マルチフィラメントがコイル状のけん縮をもって位置
し、鞘部に、自発伸長性を有するポリエステル繊維が糸
長差を持って巻き付いた構造を取り、織編物の構造にお
いては、芯のないふくらみ感と、張り、腰さらに適度な
ストレッチ性をもつことを特徴とする。この中空構造を
もった複合糸を得るための追撚撚数は、撚係数αが3,
000〜25,000の範囲で可能であり、さらに大き
な中空構造を得るためには8,000〜16,000の
範囲がより好ましい。
力が強くなってくるので、コンジュゲート糸のけん縮発
現が少なくなってきて、ふくらみが十分でなくなってく
る。また、複合糸の追撚によるふくらみの低下をなくす
るために、複合する前にコンジュゲートマルチフィラメ
ント糸に予め、100〜1,000T/Mの追撚を施
し、その後自発伸長性を有するポリエステルフィラメン
ト糸(B)と複合する。この複合糸の場合、コンジュゲ
ートフィラメント糸に既に撚りが入っているので、複合
糸自体の追撚数を減らすことができる。
ん縮の発現によってできる中空構造の一例を図1(図面
に代わる顕微鏡写真)で示す。図1の形態の特徴として
は、複合糸の中心部に中空状の空洞をもち、コンジュゲ
ートマルチフィラメント糸(A)と自発伸長性を有する
ポリエステルマルチフィラメント糸(B)との複合糸が
螺旋状の状態にある。この状態は複合糸をリラックス状
態で熱処理し、コンジュゲートマルチフィラメント糸
(A)の捲縮を発現させることにより実現する。
の沸水中で処理するとき、収縮率が3〜10%の範囲に
あることが重要である。3%より小さいとコンジュゲー
トマルチフィラメント糸の3次元コイル状のけん縮発現
が十分行なわれず、また10%より大きいとコンジュゲ
ートマルチフィラメント糸の繊維自身の収縮により3次
元コイル状のけん縮の径が小さくなるため、目的とする
効果が得られ難い。当該収縮率は試料を枠収1.125
(m)の検尺機を使用し、1/30(g/dtex)の
荷重をかけて、巻き返し、巻き回数が10回のカセを作
る。このカセに0.11(g/dtex)の荷重をか
け、その長さL1(mm)を測定する。次いで、試料を
ガーゼ等に軽く包んだ状態で収縮処理浴に入れて、沸騰
水常圧98℃で10分間処理する。試料を取り出して、
自然乾燥後再度0.11(g/dtex)の荷重をかけ
て、その長さL2を測定する。上記[(L1−L2)/
L1]×100で求めた値である。
機や延伸機によるコンジュゲートフイラメント糸(A)
と自発伸長性を有するポリエステルマルチフィラメント
糸(B)の引きそろえや混繊加工が採用される。この場
合、それぞれの紡糸した未延伸糸を延伸し引き揃える方
法、別々に延伸した後引き揃える方法あるいは通常の製
織準備工程として一般的な撚糸工程で行なうことができ
る。引き揃えて撚糸するには、まず、パーンワインダー
で引き揃えて巻き取り、続いてダブルツイスターなどに
かけて撚糸する方法、あるいは合撚機のように引き揃え
て連続して撚糸をする方法のいずれでも差し支えない。
明する。製造工程の一例として、ポリエステルコンジュ
ゲートフィラメント糸(A)と、自発伸長性を有するポ
リエステルフィラメント糸(B)を合糸し、撚糸してボ
ビンに巻き取るが、この撚糸工程は通常、織編物の製造
において、製織編性の向上や織物に反発性やドレープ性
を与えるために普通使用される工程である。この撚糸工
程においても、複合糸を単糸で撚糸する場合と、複数本
で撚糸する場合があるが、両者においてコスト的な差は
あまりない。このようにして合糸し撚糸された複合糸
を、通常の製織工程で経糸に用いて整経し、織機に仕掛
けて緯糸を打ち込んで製織し生機とする。編物の場合
は、通常の丸編み、経て編み工程で編成することができ
る。
な染色工程、条件で染色仕上げ加工して、最終の仕上げ
織編物を得る。このポリエステルコンジュゲートフィラ
メント糸(A)と、自発伸長性を有するポリエステルフ
ィラメント糸(B)を合糸し、撚糸する通常の工程で実
施できることは、工程を増やさなくて良いメリットのほ
か、複合する種々の相手原糸を自由に選択できるメリッ
トがある。
び/または緯糸として使用できる。製織編工程は、一般
的に使用される経糸準備工程で、撚り数が甘撚りの領域
ではサイジングをすることが好ましく、その他の工程条
件は標準的でよい。織機の機種は特に限定されない。
いにより選択され、ここでは限定されるものではない
が、染色加工工程におけるけん縮発現効果を十分に発揮
させるために、密度は通常より甘い目に設定する方がよ
い。この場合、密度は、織編物組織によって異なり、染
色後の織編物として、縫製し着用する場合に、目ずれの
問題が生じない程度以上の密度が得られるよう生機の密
度を設定することが好ましい。
染色工程、条件で加工することができる。例えば、標準
的な染色工程では、精練、リラックス(例えば、ソフサ
ーマシンのような拡布状で60〜100℃)、プレセッ
ト(乾熱170〜200℃)、アルカリ減量(N減率0
〜35%)、染色(液流染色機130〜135℃)、シ
ュリンクサーファ(オーバーフィードリラックス)、仕
上セット(150〜180℃)である。
に発現させることが最も重要であり、リラックス処理条
件の設定に十分留意する。標準的なリラックス処理後バ
ッチ式液流機により100〜120℃で布をもみながら
リラックスするか、あるいはこの液流機により直接リラ
ックスしてもよい。ポリエステル繊維からなる織編物の
場合、ソフトな反発性を与えるためにアルカリ減量処理
することが好ましい。
度により左右されるので、リラックスおよびプレセット
後減量率を変えてテストし決定される。染色は、液流染
色機を用いることにより、もみ効果を高め、けん縮複合
糸のかさ高性を高めることができる。
ムおよびコート等の重衣料分野のみならず、シャツ、ブ
ラウスなどの軽衣料用途分野で用いられ、特に軽量感お
よびストレッチ性の快適な着用感と仕立て映えのする高
級感が求められる分野に好適である。
説明する。
5のポリエチレンテレフタレート100%からなる低粘
度成分と、極限粘度が0.75のポリエチレンテレフタ
レートからなる高粘度成分とを、重量複合比50:50
でサイドバイサイド型に貼り合わせたコンジュゲートマ
ルチフィラメント未延伸糸を紡糸、延伸して、50dt
ex−12フィラメントの延伸糸を得た。このコンジュ
ゲートマルチフィラメント糸の原糸特性は、繊度51.
6dtex、発現けん縮数15.2山/cm、収縮応力
0.397cN/dtex(ピーク温度155℃)、繊
維収縮率4.6%、見掛け収縮率65.2%であった。
粘度0.64のポリエチレンテレフタレートを紡速3,
500m/分で紡糸した88dtex、24フィラメン
トの半未延伸糸(POY)をヒーターで定長熱処理し、
沸水収縮率0%、160℃乾熱収縮率マイナス2%の自
発伸長性を有するポリエステルマルチフィラメント糸を
作った。
ント糸を、前記コンジュゲートマルチフィラメント糸
と、製織準備工程の合撚機で引き揃え、撚係数α=1
4,200の追撚を施し、140dtex(36フィラ
メント)の複合糸した。得られた複合糸の沸収率は5.
7%であった。引き続いて、この複合糸を用い通常のW
JLで、2/2ツイル組織の織物を織製試作した。
より、120℃液流型リラックス、乾熱190℃でプレ
セット、20%のアルカリ減量を施し、130℃で液流
染色を行ない、160℃で仕上げセットを行ない生地製
品を得た。
エチレンテレフタレートからなる24フィラメントと、
高収縮成分として、イソフタル酸と2、2ビス{4−
(2−ヒドロキエトキシ)フェニル}プロパンを共重合
成分として10.6mol(%)共重合させたポリエチ
レンテレフタレートからなる24フィラメントとを、紡
糸混繊して、165dtex−48フィラメント(それ
ぞれの原糸特性は、それぞれ低収縮サイド82.5dt
ex、沸収8.5%、高収縮サイド82.5dtex、
沸収32.0%を有していた)の異収縮混繊糸を得た。
この異収縮混繊糸は、沸水収縮率20%、160℃乾熱
収縮率32%、異収縮による発現糸長差12%の特性を
有するものであった。この異収縮混繊糸を経糸と緯糸に
用いて2/2ツイル組織に織製し生機を得た。この生機
の密度は、デニール換算カでバーファクターを合わせ
た。続いて、上記と同条件で染色仕上げ加工を行なっ
た。
合糸を使用した織物は、自発伸長糸のソフトな風合いを
有し、芯のないふくらみ感に優れた、ソフトなものでき
わめて張り腰のある、またぷりぷりした反発性があり、
さらに、経方向に10%、緯方向に12%のストレッチ
性をもった織物であった。また、織物を構成する複合糸
をSEMによる顕微鏡構造写真で確認したところ、複合
構造糸の中心にけん縮糸のコイル状けん縮発現による中
空構造の空隙が確認された。(図1)一方、比較のため
に作成した異収縮混繊糸使用の織物は、ふくらみ感はあ
るものの、生地が収縮により詰まった芯のあるふくらみ
感であり非常に硬く、ストレッチ性も全く感じられない
ものであった。
たけん縮複合糸(追撚糸)および比較例1の異収縮混繊
糸を使用し、それぞれ、22ゲージ30インチの両面丸
編み機を使用してインターロック組織で編物生機を試作
した。得られた生機を、通常の丸編みで使用される染色
工程として、次の標準的加工条件で加工した。すなわ
ち、拡布後60〜98℃で段階的に連続して精練リラッ
クスを行ない、引き続いて液流型リラックスにより11
0℃で処理した。続いて170℃乾熱で長さ方向に5%
のオーバーフィードで幅方向140cmでセットした。1
0%のアルカリ減量後130℃で液流染色を行ない、制
電防止剤を付けて160℃乾熱で仕上げセットを行なっ
た。
様ソフトな芯のない従来のニットでは実現できなかつた
ドレープ性をもちながら反発性もあり、さらにストレッ
チ性も従来に比べストレッチバック性に優れる感覚を有
するものに仕上がったが、比較例2の編物は、ふくらみ
感はあるものの堅く芯のある風合いを有し、実施例2の
編物とは明らかに差のあるものであった。
なかった、芯のないソフトなふくらみ感と張り、腰をも
ち、適度なストレッチ性を有する織編物とすることがで
きる複合糸とその複合糸からなる織編物が得られる。
たけん縮複合糸の繊維の形状を示す図面代用顕微鏡写真
である。
Claims (6)
- 【請求項1】 熱収縮特性の異なる少なくとも2種類の
ポリエステル重合体からなり、発現けん縮数(CB)お
よび収縮応力(TS)が、次式: 8≦CB(山/cm)≦30 TS(cN)≧0.265cN/dtex (式中、cNはセンチニユートンを表す)を満足する コ
ンジュゲートフィラメント糸(A)を仮撚り加工するこ
となく、自発伸長性を有するポリエステルフィラメント
糸(B)と複合させてなる複合糸であって、該複合糸は
撚り係数α=3,000〜25,000で撚糸されてお
り、かつ98℃沸水処理されるとき3〜10%の収縮率
を有するものであることを特徴とする複合糸。 - 【請求項2】 前記コンジュゲートフィラメント糸
(A)と該自発伸長性を有するポリエステルフィラメン
ト糸(B)が交絡度20〜120で交絡してなることを
特徴とする請求項1記載の複合糸。 - 【請求項3】 前記自発伸長性を有するポリエステルフ
ィラメント糸(B)の沸水収縮率(SW)および沸水処
理後の160℃における乾熱収縮率(SD)が、次式: −2≦SW(%)≦2 −8≦SD(%)≦0 の収縮特性を有することを特徴とする請求項1または2
に記載の複合糸。 - 【請求項4】 熱処理したとき、複合糸の中心部が中空
構造を呈することを特徴とする請求項1〜3のいずれか
に記載の複合糸。 - 【請求項5】 前記請求項1〜4のいずれかに記載の複
合糸を用いてなる織編物。 - 【請求項6】 前記複合糸の中心部が、中空構造を呈す
ることを特徴とする請求項5記載の織編物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13712599A JP3503530B2 (ja) | 1998-05-18 | 1999-05-18 | 複合糸およびその糸を用いた織編物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15359698 | 1998-05-18 | ||
JP10-153596 | 1998-05-18 | ||
JP13712599A JP3503530B2 (ja) | 1998-05-18 | 1999-05-18 | 複合糸およびその糸を用いた織編物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000045140A JP2000045140A (ja) | 2000-02-15 |
JP3503530B2 true JP3503530B2 (ja) | 2004-03-08 |
Family
ID=26470545
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13712599A Expired - Lifetime JP3503530B2 (ja) | 1998-05-18 | 1999-05-18 | 複合糸およびその糸を用いた織編物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3503530B2 (ja) |
-
1999
- 1999-05-18 JP JP13712599A patent/JP3503530B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000045140A (ja) | 2000-02-15 |
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