JPS6330307Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は調理用ポツト等の蓋の取付構造に関す
るもので、調理用ポツトに設ける把手と蓋体を簡
単にヒンジ結合し、使用に際して蓋体が外れない
構造に成ると共に、開蓋角度位置に節度停止する
ように成るポツト等、調理用各種蓋及び把手付容
器に於ける新規蓋の取付構造を提供することを目
的とする。

以下、本考案調理用ポツト等の蓋の取付構造の
一実施例を図面に従つて説明するに、第１図は調
理用ソースポツトの正断面図、第２図は第１図に
於けるＡ−Ａ線断面図、第３図は同要部分解斜視
図である。１は金属、ガラス又は合成樹脂等の容
器本体であり、該容器本体の一側に把手部材２、
容器口に蓋部材３が設けられるが、本実施例はソ
ースポツトである為、上記蓋部材３の内側に、容
器口に嵌合する注ぎ口部材４を設けて成る。注ぎ
口部材４は嵌合縁４ａを容器本体１の口縁１ａに
嵌着するように成ると共に、逆漏斗状の注出口４
ｂと注入口４ｃが開設され、前記蓋部材３の周縁
３ａが注ぎ口部材４の上面外周に形成した周段部
４ｄに遊嵌する。前記把手部材２は容器本体１に
周回した金属ベルト５の両端を該把手部材２に軸
設した小ネジ６に螺合し、半径方向に摺動するよ
うに構成した緊締部材７に係止して成る公知の取
付手段に依つて容器本体の一側に固設せしめられ
るもので、該把手部材２の上端部にヒンジ部材８
を設けて成る。当該ヒンジ部材８の基部８ａ両側
にはそれぞれ突条８ｂ，８ｂが形成され、把手部
材２の上端に形成した嵌合凹部２ａの内壁に形成
した凹条２ｂ，２ｂに対して容器本体１との当接
面側から挿入可能に成るもので、把手部材２取付
と同時にヒンジ部材８の抜出が阻止され、一体化
される。該ヒンジ部材８の基部８ａから斜向上方
に突出した支承部８ｃ端部両側に突設した突軸８
ｄ，８ｄは前記蓋部材３の周縁３ａの一端から半
径方向に突出した断面が逆溝状に成る開蓋ハンド
ル３ｂの両側壁内面に、下面から延びるように形
成した条溝３ｃ，３ｃの内端に係合し、該部を支
点として回動し、蓋部材３を容器本体１の開口面
に対する閉止位置から、90度開蓋位置迄移動す
る。また支承部８ｃの後端には停止突起８ｅが突
設され、開蓋ハンドル３ｂの内面に突設した小突
起３ｄと90度開蓋位置に於いて当突するように成
る。上記開蓋ハンドル３ｂの内面には今一個の係
止突起３ｅが形成され、開蓋位置約60度に於いて
支承部８ｃの上端に突設した係止突起８ｆと節度
的に係合し、その位置で容器を傾倒しても動かな
い程度に軽く係止するような節度開蓋機構９を構
成する。

上記構成に成るソースポツトは把手部材２を握
りながら親指で開蓋ハンドル３ｂの端部（矢印
Ｐ）を押圧して蓋部材３を開くもので、矢印Ｐ部
を押し下げると突軸８ｄを支点として蓋部材３が
傾斜し、注ぎ口部材４に被冠した蓋が開くもので
ある。この開蓋に際して約60度開いた状態で蓋部
材３側の係止突起３ｅが支承部８ｃの係止突起８
ｆを乗り越えた位置で開蓋状態を保持すると共
に、さらに端部を押し込むと、90度全開した位置
で停止するもので、必要に応じて開蓋角度を調節
すればよい。また蓋を閉じる場合は突軸８ｄを支
点として蓋部材３を押し下げるようにするもので
ある。

尚、上記構成に依り、開蓋時には開蓋ハンドル
３ｂが把手部材２の嵌合凹部２ａに嵌入し、その
後壁に依つて容器本体１の外径方向への移動を阻
止するように成る為、条溝３ｃから突軸８ｄが抜
出し、蓋部材３が外れてしまうようなことはな
い。

上記構成のヒンジ部材８は停止突起８ｅの突設
角度を変更することに依り、開蓋ハンドル３ｂの
内面に突設した小突起３ｄとの当突位置が変わ
り、開蓋角度が変更される。従つて蓋部材３の開
蓋角度を種々容器の用途に合わせて該ヒンジ部材
８のみを交換することに依つて簡単に容器の種類
を変えることができる。また該ヒンジ部材８を除
去することに依つて、被せ蓋型又は蓋無型の把手
付容器を構成することができ、この場合は該ヒン
ジ部材８に代えて嵌合凹部２ａに盲部材を嵌合す
ることが好ましい。

以上述べたように本考案調理用ポツト等の蓋の
取付構造に依れば、蓋部材３を把手部材２と一体
化するヒンジ部材８が把手部材２を容器本体１に
固着すると同時に取付けられるものである為、部
品数が少なく組立作業が簡単に成る特徴を有する
もので、本考案実施後の実用的効果は極めて大き
い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案、蓋の取付構造の一実施例を示す
もので、第１図はソースポツトの正断面図、第２
図は第１図に於けるＡ−Ａ線断面図、第３図は要
部分解斜視図である。 １……容器本体、２……把手部材、２ａ……嵌
合凹部、２ｂ……凹条、３……蓋部材、３ｂ……
開蓋ハンドル、３ｃ……条溝、３ｄ……小突起、
３ｅ，８ｆ……係止突起、４……注ぎ口部材、５
……金属ベルト、７……緊締部材、８……ヒンジ
部材、８ｂ……突条、８ｄ……突軸、８ｅ……停
止突起、９……節度開蓋機構。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 容器本体の側方に突設した把手部材に、該容器
   の蓋部材を枢着して成る蓋の取付構造に於いて、 容器本体の側壁面に適宜取付手段を介して固設
   すると共に、その上端部に容器本体取付面側から
   挿抜自在に嵌入可能になる凹条等の嵌合構造を形
   成した把手部材と、 容器本体の開口部に設けられる蓋部材の側方に
   突出すると共に、支点部に条溝等の係合凹部を構
   成した開蓋ハンドルと、 前記把手部材に構成した凹条等の嵌合構造に対
   して、容器本体取付面側から挿抜自在に嵌入可能
   になる突条等の嵌合構造を構成すると共に、前記
   開蓋ハンドルに構成した条溝等の係合凹部を回動
   自在に枢着する突軸をその両側面に突設して成る
   ヒンジ部材とから成り、 前記ヒンジ部材を容器本体に対する把手部材取
   付と同時に該把手部材の前記取付手段により一体
   化してなる調理用ポツト等の蓋の取付構造。