JPS5810513Y2 - 魔法瓶の注出口開閉装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、本体の内部に連通し外部へ開口した注出口
を持つ注出路と、該注出路の本体内部との連通部を開閉
する栓体とを本体上に設けた魔法瓶の上記注ぎ口部を開
閉自在な注ぎ口蓋で覆い、注ぎ口からの虫や塵の侵入を
防止すべくした魔法瓶の注出口開閉装置に関する。

その種の魔法瓶として、本体が正立姿勢にあるどきに丁
度、注ぎ口部を閉止する姿勢でバランスを保つように注
ぎ口蓋を弧回動自在に枢着し、本体を傾斜させることに
より相対的に注ぎ口部が開放されるようにしたものがす
でに知られているが、このような構成では注ぎ押蓋に上
述のバランスを保たせる必要上、本体の正立姿勢におい
ては注ぎ羽部に対し注ぎ口蓋は軽く接触する程度にしか
重ねられず一定の押圧力を伴なった確実な閉止状態が得
られないから、注出口を所定の向きに定めるために本体
を廻したり、持ち運び際に注ぎ口蓋がガタつき、防塵効
果が十分でないばかりか、ガタッキ音が耳ぎわっである
。

この考案は、如上の欠点を解消し注ぎ口蓋の閉止機能が
確実で防塵効果が高く、構造の簡単な魔法瓶の注出口開
閉装置を提供することを目的とするものである。

実施例について説明すれば、第１図、第２図において、
内部に瓶体２を底置したケース本体１の上部に注ぎ口部
材４を装着する。

該注ぎ口部材４は、瓶体２の瓶口３に重合接続される連
通口５を開口した環状内壁部８を持ちかつその一側に嘴
状の注出路１３を形成した皿状であって、その環状外壁
部７をケース本体１の上部に装着する。

注ぎ口部材４の連通口５の縁部裏面およびその下方に延
びる内壁部８の内周に、シリコンゴムなどの弾性素材よ
りなる環状バッキング９を介装して、瓶口３の外周に密
着せしめ、連通口５と瓶口３とを水密に接続する。

瓶口３の上方に位置し後述の注出路１３に連通する注ぎ
口部材４の内壁には図示しない螺条を形式し、外周面に
同じく螺条１０を形成した栓体１１をその操作頭部１２
が上方へ突出するように螺合し、栓体１１の回動により
連通口５を開閉するようにする。

注出路１３はその注ぎ口６を外壁部７の前面に突出させ
、注ぎ口６を覆う注ぎ口蓋１４は、注出路１３の側壁１
３ａに弧回動自在となるようにその尾端部１４ ａを軸
１５に枢着する。

注ぎ口蓋１４は、その口先側が注ぎ口６を閉止する略水
平な姿勢に対し、第１図に示すようにその尾端部１４ａ
を垂下形威し、該尾端部の枢着位置の後方に相当する部
分に錘１７を包蔵して、本体の正立姿勢において注ぎ口
蓋１４の口先側が注ぎ口６を閉止する姿勢で平衡を保つ
ようにする。

注出路１３はその側壁１３ａに嵌合する隔壁１８によっ
て上下に部分し、その部分された上部に上記注ぎ口蓋１
４の枢着部を位置させる。

上記隔壁１８はその後端１８ ａを上方に屈折させて注
ぎ口部材２０に当接させ、栓体１１の外周に対向したＬ
字形に形式する。

２なお実施例では注ぎ口蓋１４の尾端部１４ ａを、注
ぎ上部相４の土壁部２０下方に配置し、該尾端部１４
ａが外側から見えないようにして美観上の工夫を施しで
ある。

栓体１１はその回動中心Ｏに対する外周面１１ ａの一
部に例えば楕円状など滑らかに張り出すカム面１１ ｂ
を形成する一方、口蓋１４にその枢着点より斜上方に前
記カム面１１ ｂに向って突出させた突片１４ｂを設け
て隔壁１８の後端１８ａに形成した窓１８ ｂから突出
させ、上記カム面１１ ｂに対向させて、栓体１１の閉
栓回動位置において上記カム面１１ ｂが注ぎ口蓋１４
の尾端部１４ ａの突片１４ｂを押圧し注ぎ口蓋１４を
閉止姿勢に固定するようにしている。

第３図及び第４図に示す実施例も前記の実施例と同様、
本体の正立姿勢において注ぎ口蓋１４が閉止姿勢で平衡
を保ち、本体を傾斜させたとき始めて相対的に注ぎ口６
を開口するように、注ぎ口蓋１４の枢着位置より栓体１
１の周面に近い尾端部１４ａに錘１７を包蔵する構成を
採るが、この場合、注ぎ口蓋１４を注出路１３の側壁１
３ａに直接枢着するのではなく、別体の枢着用部材２１
に枢着し、枢着用部材２１を注出路１３の側壁１３ａと
隔壁１８で囲まれる空間部に装着する。

上記枢着用部材２１は、その両側面に逆り字状の係合溝
２２を形成して、注出路１３の両側壁１３ ａに形成す
る突起２４の案内により注出路１３の側壁１３ａと隔壁
１８で囲まれる空間部に位置固定されるようにすると共
に、背面に窓２３を形式して、注ぎ口蓋１４の尾端部１
４ａの突片１４ｂが栓体１１のカム面１１ ｂに対向し
うるようにする。

以上の構成において、栓体１１を閉栓方向に回動するに
つれて、栓体１１周面に形式したカム面１１ｂの最大張
り出し部が注ぎ口蓋１４の尾端部１４ ａ先端の臨む位
置に近づき、閉栓状態では、上記カム面１１ ｂが尾端
部１４ａ先端を押圧して注ぎ口蓋１４を閉止状態に固定
する。

従って本体１を傾けても注ぎ口蓋１４が開かない。

逆に栓体１１を開栓方向に回動すると、カム面１１ ｂ
の最大張り出し部は上記尾端部１４ａの突片１４ｂより
遠さ゛かり、前記押圧作用が解除されるから、本体１を
傾斜させることによって、錘１７と口先部とのバランス
により注ぎ口蓋１４が注ぎ口６に対し相対的に回動し注
ぎ口６を開放する。

第３図及び第４図に示す実施例の場合は、枢着用部材２
１を栓体１１側に少しだけ移動させることによって、注
出路１３の側壁１３ ａの突起２４が枢着用部材２１の
側面の保合溝２２の水平溝部２２ ａに係合して該枢着
用部材２１が上方へ脱するのを阻止している固定状態を
解除されるから、注ぎ口６や注ぎ口蓋１４の洗浄などを
行なう場合に、容易に注ぎ口蓋１４を注出路１３上より
抜去しうる。

この考案によれば、栓体の閉栓操作に伴ない注ぎ口を覆
う注ぎ口蓋の閉止動作を確実に行なわせてそのガタッキ
を完全になくすことができ、単に注ぎ口蓋を注ぎ七に対
し閉止姿勢に平衡させたにすぎない形式のもののように
、閉止状態において注ぎ口に対し注ぎ押蓋の押圧力がほ
とんど加わらず、持ち運びや注ぎ口を所定方向に向ける
のに本体を回動させる際に注ぎ口蓋にガタッキが生じて
閉止機能が十分果たされず、さらにガタッキ音が耳ざわ
りであるといった不都合を生じない。

しかもこの考案は、その構造がきわめて簡単であると共
に、栓体の外周面に形成したカム面によって斜め上方に
向く注ぎ口蓋突片を押動することにより注ぎ口蓋を所定
位置に係止するものであるから、栓体閉止時突片は注ぎ
口蓋を閉じる方向へ確実に押動され、注ぎ口蓋の閉鎖が
確実である。

しかも、注ぎ口蓋突片はそのカム面に対する斜め姿勢に
よって、カム面による押圧力を場合によっては弾性的に
吸収し得る特性も発揮し、注ぎ口蓋の成形および組立て
、栓体の成形等に当り、その寸法精度をシビアに限定す
る必要がなく、そのコストが低置である。

なお、実施例の如く、注出路内部を上下に部分する隔壁
を設は部分した上部に注ぎ口蓋め枢着部を配置すること
により、注出液で軸１５を濡らし、錆を発生させるよう
な不都合もなく、かつ注出液が注ぎ口蓋に当って飛散す
るという不都合を皆無とする。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す縦断面図、第２図は第１
図の実施例の注液時の動作状態を示す斜面図、第３図は
別の実施例の要部縦断面図、第４図は第３図の実施例の
栓体を除く要部分解斜面図である。 １・・・・・・ケース本体、２・・・・・・瓶体、３・
・・・・・瓶口、４・・・・・・注ぎ口部材、５・・・
・・・連通口、６・・・・・・注ぎ口、７・・・・・・
外壁部、８・・・・・・内壁部、１１・・・・・・栓体
、１１ ａ・・・・・・外周面、１１ｂ・・・・・・カ
ム面、１３・・・・・・注出路、１４・・・・・・注ぎ
口蓋、１４ａ・・・・・・尾端部、１４ ｂ・・・・・
・突片、１５・・・・・・軸、１７・・・・・・錘、１
８・・・・・・隔壁、１８ ｂ・・・・・・窓、２０・
・・・・・上壁部、２１・・・・・・枢着用部材、２２
・・・・・・係合溝、２２ ａ・・・・・・水平溝部、
２３・・・・・・窓、２４・・・・・・突起。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）上部に、内部と連通し外部へ開口した注出路と、
   注出路と内部との連通部を開閉する栓体とを設けた魔法
   瓶において、注出路前端の注ぎ口を覆う注ぎ口蓋を、注
   出路の適所に弧回動自在に枢着すると共に、注ぎ口蓋の
   前記枢着部より尾端部側に錘を設け、上記栓体に、外周
   面の一部に滑らかに張り出すカム面を形成し、該カム面
   に対向して突出する突片を、注ぎ口蓋尾端部にその枢着
   位置より斜め上方に突出させて形成した魔法瓶の注出口
   開閉装置。
2. （２）注出路をその内部の隔壁により上下に二分し、そ
   の二分された上部に注ぎ口蓋の枢着部を配置した実用新
   案登録請求の範囲第■項に記載の魔法瓶の注出口開閉装
   置。
3. （３）隔壁を、栓体外周と対向するＬ字形に形成し注出
   路両側壁間に嵌着した実用新案登録請求の範囲第２項記
   載の魔法瓶の注出口開閉装置。
4. （４）注ぎ口蓋を、注出路に着脱可能な部材に枢着した
   実用新案登録請求の範囲第１項から第３項までのいずれ
   か１つに記載の魔法瓶の注出口開閉装置。