JPS6329483Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 考案の分野 本考案は容器のパネル取付構造に関するもので
ある。

(ロ) 従来技術とその問題点 従来、エアーポツトなどの容器において、外装
体の前面部を保護する前面パネルや水位管を被覆
する水量表示パネルなどのパネルを外装体に取付
ける場合、通常、パネルから一体に爪部を突設
し、この爪部を外装体に引掛けかつ下方にスライ
ドさせることにより取付けている。

ところが、このような取付方法では容器に衝撃
力が加わつたとき、パネルが外装体から外れたり
がたつくという問題があり、そのため従来では、
外装体の内側からパネルに対してネジを螺入して
おり、ネジ締め作業が非常に煩雑となつていた。

(ハ) 考案の目的 本考案はかかる従来の欠点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、パネルを外装体に強固にかつ
簡単に取付けることができ、同時に底体の位置ず
れも防止できる容器のパネル取付構造を提供する
ことにある。

(ニ) 考案の構成 上記目的を達成するために、本考案はパネルの
下端部に外装体の内部に突入する突片を設け、こ
の突片に底体下面からネジを螺入したものであ
る。

(ホ) 実施例の説明 図面は本考案をエアーポツトに適用した一例を
示し、エアーポツト本体を構成する金属製外装体
１の内部には、上端と下端とに開口２ａ，２ｂを
有する両口まほうびんからなる中瓶２が収容さ
れ、この中瓶の上端開口２ａは、外装体１の上端
部に固定された金属製肩体３および補強板４によ
り、口ゴム５，６および口リング７を介して支持
固定されている。中瓶２の下端開口２ｂには接続
パツキン８が密着固定され、この接続パツキンか
ら接続管９、接続チユーブ１０を介して水位管１
１の下端部が接続されている。また、水位管１１
の上端部は口リング７の連通口７ａと接続チユー
ブ１２を介して接続され、水位管１１の上下端部
は中瓶２の内部と連通している。

外装体１の前面部には透明な窓板１４を嵌着し
た水量表示パネル１３（第５図〜第８図参照）
が、爪部１５を外装体１の孔（図示せず）に引掛
けかつ下方にスライドさせることにより取付けら
れ、水位管１１内の水位は上記窓板１４を介して
外部より目視可能である。この水量表示パネル１
３の下端部には内方へ突片１６が突設されてお
り、この突片は第４図のように外装体１の孔１ａ
を貫通して内部へ突入している。

肩体３の中央孔には、揚水管２１と注水管２２
とを有する中栓２０が嵌合しており、この中栓の
上面には肩体３の上部に開閉自在に設けられた蓋
体２３がシールパツキン２４を介して密着してい
る。そして蓋体２３に内蔵された空気ポンプ２５
を圧縮させることにより、加圧空気を上記シール
パツキン２４および中栓２０を介して中瓶２内に
送り込み、中瓶内の液体を揚水管２１および注水
管２２を介して外部に注出するようになつてい
る。

外装体１の前面部には導水管カバー３０（第２
図）が上下の爪部３１，３１を外装体１に引掛け
ることにより取付けられており、この導水管カバ
ー３０により上記注水管２２の注口２２ａを下方
に延長する導水管３７が被覆されている。すなわ
ち、導水管３７の上端部は導水管カバー３０の上
端部から垂設した筒部３２に外嵌し、導水管３７
の下端部に一体成形した爪部３８は導水管カバー
３０の下端部内面に形成した窓孔３３から突出す
る前面パネル４０上端部の係合爪４３に係合し
て、下方へ抜け止めされている。また、導水管カ
バー３０の下端部内側面には、平板状の重合部３
４が設けられている。

外装体１の前面でかつ上記導水管カバー３０の
下方には、前面パネル４０が爪部４１を外装体１
に引掛けることにより取付けられている。前面パ
ネル４０の上端部には平板状の重合部４２が形成
され、この重合部は上記導水管カバー３０の重合
部３４の内側に重合し、上下方向に連結される。

上記中瓶２の下部外面には中瓶保護具５０が嵌
合しており、この中瓶保護具の下端筒部５１は中
瓶２の下端開口２ｂの外周面に密着し、この下端
筒部５１の外側に上記接続パツキン８の上端部が
外嵌している。中瓶保護具５０の下端部外周には
段部５２が突設されており、この段部５２外周に
締上体５３が嵌合することにより、中瓶保護具５
０を介して中瓶２の下端開口２ｂを中心位置に位
置決めしている。この締上体５３は内周部に治具
係合部５４を有し、この係合部に治具（図示せ
ず）を係合させて底体５６の中央ネジ部５７に螺
入することにより、中瓶２の底部を締め上げ、中
瓶２の上端開口２ａを口ゴム６に水密的に圧着さ
せるものである。上記底体５６は外装体１の下端
部内面に取付けた雌ネジを有する環状体６０に螺
合し、止めネジ６１にて回り止めされている。

上記水量表示パネル１３の突片１６は外装体１
を貫通した後、第３図、第４図に示すごとく環状
体６０に設けた切欠６０ａ内に挿通され、突片１
６の先端部に設けた孔１７に底体５６の下面より
ネジ６２を螺入することにより、水量表示パネル
１３は強固に固定される。すなわち、ネジ６２の
螺入につれて水量表示パネル１３は下方へ押し下
げられることになり、水量表示パネル１３の爪部
１５は外装体１にさらに深く嵌合し、爪部１５と
底体５６とで外装体１を上下から圧着するからで
ある。このようにネジ６２で水量表示パネル１３
と底体５６とを連結することにより、底体５６は
止めネジ６１がなくとも回り止めされ、かつ切欠
６０ａと突片１６との係合により環状体６０も回
り止めされる。底体５６に設けた接続管通過孔５
７には、この通過孔と接続管９との間を水密的に
シールする可撓性パツキン５８が装着されてい
る。したがつて、中瓶２が誤つて割れても、内部
の液体は底体５６でせき止められ、外部へ流出す
ることがない。底体５６の下面に垂設した爪部５
９には平板状の回転底６３の爪部６４が回転自在
に嵌合しており、この回転底６３が底体５６の下
部に突出した接続パツキン８や接続管９の下面を
被覆している。

なお、上記実施例では本考案を水量表示パネル
に適用した例を示したが、同様に前面パネルにも
適用することができる。

(ヘ) 考案の効果 以上のように、本考案によれば、パネルの下端
部に外装体内に突入する突片を設け、この突片に
底体の下面からネジを螺入したので、ネジの螺入
につれてパネルの爪部が外装体に深く嵌合し、パ
ネルは外装体に強固に固定され、衝撃力を受けて
もパネルが外れたりがたつくことがない。また、
ネジは底体の下面側から螺入すればよいので、従
来のごとく外装体の内側からネジ止めする必要が
なく作業が簡単となる。さらにネジを螺着するこ
とによつて、パネルと底体とが外装体に対して圧
着するので、パネルはもとより底体も確実に固定
できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかるエアーポツトの平面
図、第２図、第３図はそれぞれ第１図の−
線、−線断面図、第４図は第３図の−線
断面図、第５図〜第８図は水量表示パネルの正面
図、左側面図、右側面図および平面図である。 １……外装体、１ａ……孔、２……中瓶、１３
……水量表示パネル、１５……爪部、１６……突
片、４０……前面パネル、４１……爪部、５６…
…底体、６２……ネジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外装体の外面にパネルの爪部を引掛けかつこの
   パネルを下方へスライドさせることにより、パネ
   ルを外装体に取付けた容器において、上記パネル
   の下端部に外装体を貫通して内部に突入する突片
   を一体に設け、外装体の下端部に固定された底体
   の下面より、該底体を介して上記突片にネジを螺
   入したことを特徴とする容器のパネル取付構造。