JPS6228274Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、送気ポンプにより内容液を加圧し
て、器体内外に連通する注出管路を通じ外部へ押
し出し注出する、いわゆるエアーポツトと称され
る内容液加圧注出式ポツトに関する。

従来のこの種ポツトは、器体上端を覆う蓋体に
送気ポンプを装備し、器体上端の内容液給排口に
装着される栓体に、送気ポンプからの圧縮空気を
器体内に導入する送気路、および前記送気によつ
て加圧され外部へ押し出されようとする内容液を
外部へ導く注出管路を備えた、いわば二重蓋式の
ものである。このような二重蓋式では、蓋構造が
複雑になるうえ、内容液給排口の開閉作業が二重
手間になる。

この考案は、送気ポンプを装備した蓋体の偏心
位置に少なくともポンプからの送気通路を形成す
る通路管を垂設し、該通路管を器体上端の前記通
路管と同じく偏心した内容液給排口へ螺着するこ
とにより、蓋体を送気ポンプから器体内へ通路管
を介し送気できかつ着脱自在なように装着して、
前記従来のような欠点を解消し得る内容液加圧注
出式ポツトを提供することを目的とするものであ
る。

図に示される実施例について説明すれば、器体
１は、合成樹脂製外装ケース２内に真空二重瓶と
された内容器３を収容しており、外装ケース２の
上端に一体成形された皿形肩部４の偏心位置に、
内容器３内に連通する内容液給排口５が形成され
ている。外装ケース２が金属製の場合、合成樹脂
製の皿形肩部４を外装ケース２の上端に装着して
同様に形成されればよい。肩部４上にそれと同一
平面形状をした蓋体６が配置されている。蓋体６
は、手動ベローズポンプを送気ポンプ７として装
備され、送気ポンプ７からの送気通路８を形成し
ている通路管９が、蓋体６下面の、前記内容液給
排口５の器体１に対すると同様の偏心位置に、垂
設されている。この通路管９は、給排口５に対し
螺着２０されて、蓋体６を器体１に対し着脱自在
でかつポンプ７から内容器３内に通路管９を介し
送気できるよう装着させる。通路管９の給排口５
への螺合部すぐ上の外周に環状溝１０が形成さ
れ、該溝１０へ口パツキング１１を嵌着してい
る。パツキング１１は、蓋体６の通路管９螺合に
よる装着時、給排口５の口縁に圧着されて、通路
管９と給排口５との間をシールする。

内容器３内へのポンプ７からの送気によつて加
圧され押し出されようとする内容液を外部へ導く
注出管路１２が、給排口５横の肩部４内を経由し
て内容器３内と器体１外とを連通させるよう設け
られる。注出管路１２は、肩部４を境とした内側
管路１２ａおよび外側管路１２ｂが、肩部内連通
路１２ｃを介して接続されたものである。内側管
路１２ａは、連通路１２ｃに対し固定的に接続さ
れ、肩部４から直接内容器３内へ垂下されてい
る。外側管路１２ｂは、連通路１２ｃに対し出し
入れ自在なよう横設され、先端注出口１２ｄを器
体外周面凹部１３内へ引き入れた実線の格納状態
と、注出口１２ｄを器体外周面から突出させた仮
想線の使用状態との間で伸縮できるようにされて
いる。また、外側管路１２ｂは、格納状態で連通
路１２ｃの奥壁に当接して内側管路１２ａとの連
通を断ち、下使用状態での保温性を高めると共
に、器体転倒時に注出管路１２を通じ内容液が流
出するのを防止する転倒時止水作用をなすべくさ
れている。１４は外側管路１２ｂの基部端面に装
着されたシールパツキングである。１２ｅは内側
管路１２ｂの操作ツマミである。

内側管路１２ａは、内容器３が管路接続の容易
な例えば金属製であるような場合、肩部４から外
装ケース２および内容器３の間へ垂設し、下端を
内容器の底部に対しその外側から接続することも
できる。そうすれば、内側管路１２ａの垂直部を
透明な液量表示管兼用部として、外装ケース２の
表示窓から外部観察できるようにすることも可能
である。

１５はポンプ１を押圧操作する押圧板であつ
て、蓋体６の天面に臨出されている。１６はポン
プ１の吸気口、１７は吸気口弁、１８はポンプ１
の復元ばねである。

蓋体６は、通路管９の軸線１９を中心に矢符ａ
方向に回動すると、通路管９と給排口５との螺合
が緩んで器体１から取外され、矢符ｂ方向に回動
すると、通路管９が給排口５に螺入することによ
り器体１へ装着される。蓋体６の取外し状態で
は、給排口５が開放され、内容器３内への給液、
あるいは内容液の排出、および内容器３内の洗浄
が可能である。蓋体６の装着状態では、通路管９
内の送気通路８が内容器３内と連通し、ポンプ７
を押圧板１５により押圧操作すると、ポンプ７か
ら送気通路８へ送り出される加圧空気は、送気通
路８から内容器３内へ入り、内容液を加圧する。
この加圧を受ける内容液は、注出管路１２を通じ
て外部に押し出される。つまり注出される。もつ
とも、この内容液注出に先立ち、外側管路１２ｂ
を仮想線の使用状態に引き出し、内側管路１２ａ
との連通状態にしておくことが必要である。

蓋体６を着脱する場合の回動中心が、蓋体６に
対し偏心していることによつて、最大回動半径ｒ
が、偏心している分大きくなり、蓋体６に対し着
脱のための回動力を掛け易い。このため、蓋体６
は軽易に着脱される。また、前記給排口５および
通路管９の器体１および蓋体６に対する偏心構造
上、蓋体６が適正な装着状態から少しでも緩んで
いると、第２図仮想線および第３図の如く、蓋体
６は器体１に対し食い違い状態となり、蓋体装着
状態の適、不適が一目瞭然となる。

器体１および蓋体６は、図示のような平面より
見た形状が必ずしも円形でなくてもよく、四角形
等他の形状とすることができるし、蓋体６の器体
１に対する少しの食い違い状態も確認し易くな
る。また、通路管９は、送気通路８と共に注出管
路１２の連通路をも併設することができるが、こ
の場合、内側管路１２ａおよび外側管路１２ｂ
は、蓋体６側に装備されることになる。伸縮可能
な外側管路１２ｂは、前記実施例の如く安定する
器体１側部分に保持される方が、円滑に伸縮操作
できる。

送気ポンプ７は、電動式ベローズポンプやその
他加圧空気を供給できるものであれば自由に選択
使用できる。

この考案によれば、送気ポンプを装備した蓋体
の偏心位置に、少なくとも送気ポンプからの送気
通路を形成する通路管を垂設し、該通路管を器体
上端の通路管と同じく偏心した内容液給排口へ螺
着することにより、蓋体を送気ポンプから器体内
へ送気できかつ着脱自在なように装着したので、
単独の栓体が不要な簡単な構造になるし、給排口
の開閉も蓋体の着脱だけで行えるから、従来のよ
うな二重手間はない。また、蓋体はその偏心位置
にある通路管を中心に回動して着脱される結果、
蓋体の最大回動半径が大きくなつて、回動操作力
を掛け易く、軽易に着脱され得るうえ、器体への
装着が少しでも甘いと、器体と蓋体とが食い違い
状態となるので、蓋体装着状態の適、不適が確認
され易い。

【図面の簡単な説明】

第１図は一実施例を示す縦断面図、第２図は斜
面図、第３図は平面図である。 ｛２……外装ケース、３……内容器｝１……器
体、４……肩部、５……内容液給排口、６……蓋
体、７……送気ポンプ、８……送気通路、９……
通路管、｛１２ａ……内側管路、１２ｂ……外側
管路、１２ｃ……連通路｝１２……注出管路、２
０……螺着。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 送気ポンプを装備した蓋体の偏心位置に、少
   なくとも送気ポンプからの送気通路を形成する
   通路管を垂設し、該通路管を器体上端の前記通
   路管と同じく偏心した内容液給排口へ螺着し、
   蓋体を器体に対し着脱自在でかつ送気ポンプか
   ら器体内に通路管を通じ送気できるようにした
   ことを特徴とする内容液加圧注出式ポツト。 (2) 器体内への送気により加圧されて押し出され
   ようとする内容液を外部に導く注出管路が、前
   記通路管内を経由して蓋体側に装備されている
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の内容液加
   圧注出式ポツト。 (3) 器体内への送気により加圧されて押し出され
   ようとする内容液を外部に導く注出管路が、内
   容液給排口横の器体肩部内を経由して器体側に
   設けられている実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の内容液加圧注出式ポツト。