JPS6327809Y2

JPS6327809Y2 -

Info

Publication number: JPS6327809Y2
Application number: JP9218984U
Authority: JP
Priority date: 1984-06-19
Filing date: 1984-06-19
Publication date: 1988-07-27
Also published as: JPS618478U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、カラー鋼板等塗料塗布帯状物を連続
して通過させることにより、塗料を乾燥（焼付
け）する塗装用乾燥炉に関するものである。

（従来の技術）従来、前記塗装用乾燥炉としては、炉内で発生
する溶剤蒸気含有雰囲気をインシネレータ（焼却
炉）で焼却し、その燃焼生成ガス（熱風）を炉内
循環させて塗料を乾燥させる乾燥炉と、炉内に赤
外線放射板を設け、前記熱風を放射板に供給し
て、その放射熱によつて塗料を乾燥させる乾燥炉
とがある。

（考案が解決しようとする問題点）しかしながら、前者のものでは、熱伝達効率は
よいが、塗料を短時間に乾燥するために、多量の
熱風を炉内に循環させると、熱風中に含まれる塵
埃等の異物が、未乾燥の塗料面に付着するという
欠点を有する。また、後者のものでは、前者の欠
点はないが、放射熱量の制御が困難であるととも
に、塗料の色により放射率が変わり、乾燥不足が
生じるという欠点を有する。

（問題点を解決するための手段）本考案は、前記乾燥炉において、その入口帯に
赤外線放射板を設け、塗料の未乾燥部分への塵埃
の付着を防止することと熱効率を向上するように
したものである。

（実施例）第１図は、本考案にかかる乾燥炉の一実施例を
示し、炉本体１は入口帯２と出口帯３とからな
り、入口帯２と出口帯３とには、上下一対の赤外
線放射板４と対流加熱部であるノズルヘツダ５と
が、炉内搬送される塗装帯状物Ｗを挟んで設置さ
れている。

炉本体１の外方には、焼却炉であるインシナレ
ータ６が設けられ、炉本体１の雰囲気をフアン７
により吸引してインシネレータ６に供給され、こ
こで、焼却用空気と助燃料とで焼却し、燃焼生成
ガス（熱風）を排気ダクト８から炉外に放出す
る。なお、９は排気ダクト８に設けた熱交換器
で、前記フアン７からの雰囲気を予熱するもので
ある。

また、前記排気ダクト８の熱交換器９より下流
には、前記赤外線放射板４に前記熱風を供給する
熱風ダクト１０が分岐するとともに、このダクト
１０に外気供給ダクト１１が接続され、これらダ
クト１０，１１には熱風ダンパー１２と外気取入
れダンパー１３とが設けられている。そして、こ
れらダンパー１２，１３は温度調節計１４により
開閉し、赤外線放射板４への熱風温度を所定温度
になるよう調節される。

１５は熱風ダクト１０の分岐点より下流の排気
ダクト８に設けた熱交換器で、フイルタ１６を介
して導入された空気は、炉本体１内の雰囲気とバ
ーナ１７からの燃焼ガスと混合してノズルヘツダ
５に供給され、帯状物Ｗに吹き付けられるもので
ある。

なお、１８は温度調節用のダンパーである。

前記構成において、インシネレータ６およびバ
ーナ１７を作動させると、塗装装置１９によつて
塗装された帯状物Ｗは、炉本体１の入口帯２で赤
外線放射板４からの放射熱により予熱乾燥され
る。そして、表面に塵埃が付着しない状態となつ
た後、ノズルヘツダ５からの熱風により最終乾燥
される。

前記の場合において、燥業初期においては、炉
本体１内の雰囲気に含有される溶剤蒸気は少ない
が、徐々に多くなり、インシネレータ６からの熱
風温度が高くなると、温度調節計１４により赤外
線放射板４への熱風温度を所定温度に調節する。

前記実施例では、赤外線放射板４への熱風は、
インシネレータ６に設けた排気ダクト８の熱交換
器下流から分岐させているが、これに限られるも
のではない。また、ノズルヘツダ５への熱風とし
て、炉本体１内の高温雰囲気とバーナ１７からの
高温ガスとを使用したが、前記インシナレータ６
からの熱風を利用してもよい。

また、赤外線放射板４を、第２図に示すよう
に、炉巾方向、長手方向に分割し、各分割区画４
ａ，４ｂ…４ｄ，４a′…４d′への風量をダンパー
２２ａ，２２ｂ…２２ｄ，２２a′…２２d′で、ま
た、熱風温度を図示しない外気導入手段等により
調節可能とし、帯状物Ｗの巾方向および長手方向
の温度を均一化するようにしてもよい。また、溶
剤が炉壁で凝縮して帯状物Ｗ上に落下するのを防
ぐため、赤外線放射板４および／またはノズルヘ
ツダ５を炉外に突出させて設けてもよい。

さらに、第１図にも示すように、炉本体１の抽
出端に温度センサ２１を設け、帯状物Ｗの抽出温
度を測定するか、または、塗料の処理条件に応じ
て、フアン２０の吐出風量を変え、ノズルヘツダ
５による伝達熱量を可変として、赤外線放射板４
での乾燥不足を補うようにしてもよい。

（考案の効果）以上の説明で明らかなように、本考案にかかる
塗装用乾燥炉によれば、未乾燥の塗装面は、入口
帯に設けた赤外線放射板からの放射熱により乾燥
し、熱風の吹き付けで乾燥するものでないため、
塗装面に塵埃やタール分が付着することがなく、
しかも、その後、乾燥効率のよい熱風吹き付けで
塗装面を乾燥するので、良好な乾燥膜を小型の乾
燥炉で得ることができる。

また、赤外線放射板への熱風をインシネレータ
の排ガスを利用するため、特別な加熱装置が不要
で、構造簡単にして省エネルギーを図ることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案にかかる塗装用乾燥炉の説明
用断面図で、第２図は赤外線放射板の変形例を示
す断面図である。１……炉本体、２……入口帯、３……出口帯、
４……赤外線放射板、４ａ，４ｂ…４ｄ，４a′，
４b′…４d′……分割区画、５……対流加熱部、６
……焼却炉、１０……熱風ダクト、１２，１３…
…ダンパー、１４……温度調節計、２０……フア
ン、２２ａ，２２ｂ…２２ｄ，２２a′…２２d′…
…ダンパー。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) 入口帯に熱風の供給により放射熱を発生する
赤外線放射板を、出口帯にノズルヘツダからな
る対流加熱部を備えた塗装用乾燥炉本体と、該
炉本体内の溶剤蒸気含有雰囲気を焼却する焼却
炉とからなり、該焼却炉と前記赤外線放射板と
を熱風ダクトにより接続し、かつ、前記焼却炉
から前記赤外線放射板に供給する燃焼生成ガス
量を調節するダンパーおよび外気取り入れダン
パーを前記熱風ダクトに設けるとともに、前記
各ダンパーにはその開度を制御するための温度
調節計を設けたことを特徴とする塗装用乾燥
炉。 (2) 前記赤外線放射板が、炉幅方向に分割され、
各分割放射板への熱風温度を調節可能としたも
のであることを特徴とする前記実用新案登録請
求の範囲第１項に記載の塗装用乾燥炉。