JPS63276489A - ヒトモチリン前駆体、該前駆体含有クローン化dna、その調製法並びに該クローン化dnaが組込まれたプラスミド - Google Patents

ヒトモチリン前駆体、該前駆体含有クローン化dna、その調製法並びに該クローン化dnaが組込まれたプラスミド

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JPS63276489A
JPS63276489A JP62109757A JP10975787A JPS63276489A JP S63276489 A JPS63276489 A JP S63276489A JP 62109757 A JP62109757 A JP 62109757A JP 10975787 A JP10975787 A JP 10975787A JP S63276489 A JPS63276489 A JP S63276489A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はモチリン、殊にヒトモチリン前駆体のクローン
化DNA、その断片、これらの調製法並びに上記のクロ
ーン化DNA又は断片が組込まれたプラスミドに係る。
(従来の技術) モチリンはブラウン等によりブタの上部小腸粘膜から初
めて単離され、構造決定がなされた物質であってペプチ
ドホルモンの一種である[ r Gastroente
rology」第62巻第4010−4040頁(19
72年)及びr Can、 J、 Biochem、 
」第52巻第7−10頁(1974年)]。
これらの文献に記載のブタモチリンは何れも抽出により
得られたものであり、22個のアミノ酸からなっており
、分子量は約2700である。ブタモチリンの生理作用
としては消化管運動亢進作用及び消化管平滑筋収縮作用
が良く知られている。
消化管運動亢進作用としては例えば胃排出時間を短縮す
る作用が報告され[r Gastroenterolo
gyl第80巻第456−460頁(19♂1年)、消
化管平滑筋収縮作用としては神経経路に依存せずにウサ
ギやヒトの背面庭部及び十二指腸に対して強い収縮作用
を有していることが知られている。従ってモチリンは、
胃腸運動fC進により術後等の胃腸障害における治療や
、或はこれを利用した胃腸障害の診断に有用であると考
えられてきた。
(発明が解決しようとする問題点乃至発明の目的) 従来技術によるモチリンはブタ由来のものであり、抽出
によって得られており、従って大量生産が極めて困難で
ある点に問題があった。尚、ヒトモチリンの構造は、従
来技術においては明らかにされていなかった。即ち、モ
チリンは胃腸障害治療薬としての有用性が期待されるに
も拘らず、その生産がネックとなって臨床治療に応用さ
れるに至っていないのである。
それ故に、本発明の基本的課題は、所謂バイオテクノロ
ジーを応用してヒトモチリン及びその関連物質の工業的
生産方法にアプローチすることにある。
本発明の主たる目的は、ヒトモチリン前駆体を含むその
クローン化DNA及びその断片を提供することにある。
本発明の付随的目的は、ヒトモチリン前駆体を含むその
クローン(ヒDNA及びその断片を調製する方法を提供
することにある。
本発明の他の付随的目的は、ヒトモチリン前駆体を含む
そのクローン化DNA及びその断片、例えばヒトモチリ
ンそれ自体及びモチリン以外の生理活性部位である断片
を微生物又は動物細胞において発現させ大量生産するた
めに、これらが組込まれたプラスミドを提供することに
ある。
(問題点を解決するための手段及び作用)本発明者等は
鋭意研究の結果、ヒトモチリン前駆体DNAのクローン
化に初めて成功し、その構造決定をなし、これによって
上記の基本的な問題点を解決するに至ったのである。
即ち、本発明によれば、基本的問題点はヒトモチリン前
駆体のアミノ酸配列をコードしている約560個のヌク
レオチドを含むクローン化一本鎖DNA又はこの一本鎖
DNAと相補DNAとからなるクローン化二本鎖DNA
により解決されるのである。
本発明によるこのDNAは、式 %式% (式中において入、c、”c及びTは、それぞれアデニ
ン、シトシン、グアニン及びチミン塩基を有するデオキ
シリボヌクレオチドを意味し且つ上記の式はアミノ酸に
対応するコドン毎の配列として示されている)にて示さ
れるヌクレオチド配列又はこれと生物学的に同等のヌク
レオチド配列を有している。ここで、生物学的に同等の
ヌクレオチド配列とは、例えば2つのコドン「↑TAJ
とrc’rc」におけるようにコドンを構成するヌクレ
オチドの種類や配置が異なるにも拘らず同一のアミノ酸
(この場合は「ロイシン」)を指定するようなヌクレオ
チド配列を意味しており、従って上記のヌクレオチド配
列式にて示されるアミノ酸配列、即ちMet−Va l
−5er−Arg−Lyl−5er−Ar I−Ala
−Ala−Leu−Leu−Val−Val−旧5−V
a1−人1龜−人1a−Met−Lcu−Ala−Se
r−Gln−Tbr−Glu−Ala−Phe−Va 
lPro−1]e−Phe−Thr−Tyr−Gly−
Glu−Leu−Gln−Arg−Met−Gln−G
lu−Lys−Glu−^rg−Asn−Lys−Gl
y−Gln−Lys−Lys−Ser−Leu−Ser
−Va l−Trp−Gln−Arg−Ser−Gly
−Glu−[1]u−Gly−Pro−Va 1Asp
−Pro−Ala−Glu−Pro−1]e−人rg−
Glu−Glu−Glu−Asn−Glu−Meill
e−Lys−Leu−Thr−Ala−Pro−Leu
−Glu−1]e−Gly−Met−Arg−Met−
Asn−8er−Arg−Gln−Leu−Glu−L
ys−Tyr−Pro−人la−Thr−Leu−Gl
u−Gly−Leu−Leu−Ser−Glu−Met
−Leu−Pro−Gln−flis−Ala−^1a
−Lysと同一のアミノ酸配列をコードしているヌクレ
オチド配列を意味している。
上記のヌクレオチド配列及びアミノ酸配列を有している
ヒトモチリン前駆体のDNAによれば、ヒトモチリンは
開始コドンである^TGが指定するメチオニン(Met
)残基から数えて26−47番目の領域にコードされて
おり、コドンGCCが指定するアラニン(Ala)残基
及びAAGが指定するリジン(Lys)残基により両端
が仕切られていることが判る。尚、Netから始まる最
初の約25個のアミノ酸はその構造に鑑みて分泌に関与
するシグナルペプチドに相当するものと考えられる。
本発明方法によれば、ヒトモチリン前駆体を含むクロー
ン化二本1] ONAはヒト上部小腸由来のRNAをp
oly(A)RNAに変じ、このpoly(A)RNA
とベクタプライマDNAとを用いてcDNAライブラリ
を作成して大腸菌株の形質転換を行い、一方既知のブタ
モチリンのアミノ酸配列におけるN末端から 1−8番
目の配列である Phe−Val−Pro−1]e−Phe−Thr−T
yr−Glyに相当するmRNAと相補的な式 にて示される23個のデオキシリボヌクレオチドからな
る24種類の混合物(但しA、G、T、Cの4種類のす
べての可能性があるヌクレオチドの部位はイノシン[1
]を用いて合成した〉を予め調製しておき、上記の式(
A)で示される合成オリゴデオキシリボヌクレオチドの
N末端に標識を施し、これをプローベとして上記の形質
転換細胞をハイブリダイゼーションによりスクリーニン
グしてハイブリダイズするポジティブクローンを得るこ
とにより調製することができる。上記においてプローベ
としてのオリゴデオキシリボヌクレオチド(A)に関し
てはブタモチリンのアミノ酸のN末端から1−8番目の
配列に相当するものが選択され、又イノシンがA、G、
T、Cすべでの可能性があるところに用いられた理由は
ブタとヒトで配列の差が多少生じても対応でき且つこれ
らのアミノ酸に対応する合成オリゴデオキシリボヌクレ
オチドの種類をできる限り少なくなすためである。
ヒトモチリンを含むクローン化一本鎖DNAは、得られ
た上記のクローン化二本鎖DNAを自体公知の方法で分
解することにより、例えば90℃で約3分間処理し、次
いで水冷することにより調製することができる。
上記のクローン化一本鎖又は二本鎖のヒトモチリン前駆
体を含むDNAは自体周知の手法を用いて、例えば適当
な制限酵素を用いて断片を作成して接合して、又これに
よって作成できなかった部分については自体周知の方法
で合成し前記の接合断片に接合することによりヒトモチ
リン領域のみ、ヒトモチリン領域以外の生理活性領域等
からなるDNA断片となすことができる。
尚、上記のクローン化二本鎖ヒトモチリン前駆体を含む
0−^又はこのDNA断片は自体公知の手法を用いてプ
ラスミドに組込むことができる。
即ち、例えば大腸菌からプラスミドを取出して精製し、
このプラスミドに制限酵素を作用させて特定の塩基位置
でプラスミドを切断し、上記のモチリン前駆体を含むD
NA又はその断片をDNAリガーゼにより結合させるこ
とによりプラスミドに組込むことができる。
(発明の効果) 本発明によるヒトモチリン前駆体を含む二本鎖DNA又
はその断片を組込んだプラスミドを微生物又は動物細胞
に取込ませて培養することによりモチリン前駆体、モチ
リン自体、更には他の生理活性物質を大量生産すること
ができる。従って、本発明は医薬原料等としてこれらを
用いる途を開くと云う効果を有している。尚、モチリン
部分以外のアミノ酸配列部分をコードしたDNA断片は
新たな生理活性物質の検索に用いることができる。
(実施例等) 次に、製造例及び構造決定のための試験例に関連して本
発明を更に詳細に説明する。
罠l鮭ユ (a)ヒトモチリンのmRNAを含むpoly(A)R
NAの調製 ヒトモチリンは上部小腸等に存在していることがラジオ
イムノアッセイ等によって明らかにされている( r 
5cand、 J、 Gastroentero1g第
1]巻第47−52頁1976年)、従って、外科的手
術により取出された上部小腸を原料とし、チルブライン
等の方法(r Biochemistry」第l−q巻
第5294−5299頁1979年)に準じ4Fグアニ
ジニウムチオシアネートにより全RN& <1.2mg
)を抽出し、0.5M−にC1を含有する 10mM−
トリス−塩酸バッファ (pH7,5)を結合バッファ
としてオリゴdTセルロースに結合させ、次ににC1を
含有しないバッファで溶出させることによってpo 1
y(A)RNAを約15(lu g得た。
このRNAを電気泳動により分析した結果、l−qS及
び28SのRNAバンドに鑑みて分解されていないこと
が確認された。
(b)ヒトモチリンのアミノ酸配列に相当するmRNA
と相補的なりNAの合成 既知のブタモチリンのアミノ酸配列におけるN末端から
l−q番目の配列である Pbe−Vat−Pro−1]e−Phe−Thr−T
yr−Glyに相当するmRNAと相補的な式 にて示される23 (lIのデオキシリボヌクレオチド
からなる24種類の混合物(但しA、G、T、Cの4種
類のすべての可能性があるヌクレオチドの部位はイノシ
ン(1]を用いて合成した)を調製した。これらのヌク
レオチドはそれぞれ可能性があるアミノ酸配列をすべて
網羅している。尚、各デオキシリボヌクレオチドの調製
は、ファルマシア社製のDNA合成装置「シーンアセン
ブラ−」を用いて行われた。
(c) CDNAライブラリの作成 Okayama −Bergの方法(’Mo1. Ce
1l。
Bio、 J第2巻第161−170頁1982年)に
従って約30μgの上記poly(A)RNAと4.3
μgのベクタプライマDNAとを用いてcDNA (プ
ラスミド)を合成し、モリソン等の方法(r Meth
odsin Enzymol、、1第68巻第326−
331頁1979年)に従って大腸菌(88101株)
の形質転換を行った。50μH/mlのアンピシリンを
含有する Lト寒天培地を用いて形質転換細胞をスクリ
ーニングした処、アンピシリン耐性を示す形質転換細胞
がlIgのpoly(a)RNA当り約10000個、
計量30万個得られた。
(d)クローニング クローニングは、r Gene J第1θ巻第63−6
7頁1980年に記載の方法に従って行われた。
即ち、上記の(e)に記載の方法により得られ、アンピ
シリン耐性を示す約30万個の形質転換細胞の内で約5
万個の形質転換細胞を対象としてニトロセルロースフィ
ルタにレプリカし、50Atg/s+lのアンピシリン
を含有する寒天プレート上で3−4時間培養した後に、
更に、500μg/鵬1のクロラムフェニコールを含有
する LB−寒天プレートに移し37℃で一夜培養した
。フィルタ上に生じたコロニーを0.5N−NaOHに
よりフィルタに固定した後に中和してpH7,5となし
、次いで1.5M−NaC1を含有するトリス−塩酸バ
ッファ(p)l 7.5)に上記のフィルタを浸漬して
菌体のカスを除去した。その後にフィルタを風乾し、8
0℃で2時間ベーキングしてスクリーニング用の被験フ
ィルタとした。
一方、形質転換細胞のスクリーニングはグルンシュタイ
ン等の方法(r Proc、 Nat、1. Aead
、 Sci。
tlsAJ第72巻第3961−3965頁1975年
)に準じ下記のようにして行われた。
即ち、上記(1])に記載の方法で合成され且つ式A 
で示される各オリゴデオキシリボヌクレオN末端に[γ
−”PIATPとT4キナーゼで標識を施してスクリー
ニング用プローベとなした。これらの各オリゴデオキシ
リボヌクレオチドの比活性は1−2 x 106cps
/pmolであった。
上記の被験フィルタ上の形質転換細胞を、このプローベ
にて50℃でのハイブリダイゼーションによりスクリー
ニングし、オートラジオダラムでの感光により判定した
処、約5万個の形質転換細胞の内で唯1個がハイブリダ
イズするポジティブクローンであった。
このポジティブクローン、即ちヒトモチリン前駆体含有
クローンを電気泳動により解析した結果、po 1y(
d人)(dT)及びpo Iy(dG)(dC)のテイ
ル部分を含み約650bPのcDNA挿入部位を含んで
いることが判明した。このcDNAは二本鎖DNAであ
り、後記の試験例において示されているように、塩基配
列が解明されているので、適当な制限酵素断片及び一部
合成したDNAを用いることによりヒトモチリン前駆体
部分、ヒトモチリン部分、又は生理活性を示す他の部分
からなるDNA断片となすことができる。尚、このよう
な二本鎖DNA及び二本鎖DNA断片を90℃で約3分
間処理し、次いで水冷すれば分解して一本鎖のものとな
る。
L1涯 (クローン化ヒトモチリン前駆体の塩基配列決定及び相
当するアミノ酸配列) クローン化ヒトモチリンのcDNA挿入部位の塩基配列
決定はマキサム及びギルバートの方法(rMethod
s in Enzymol、」第65巻第499−56
0頁1980年)及び変性プラスミドを用いる服部等の
ダイデオキシ法(「^na1. Biochemg第1
52巻第232−238頁1986年)に従ってクロー
ン化ヒトモチリン前駆体を制限酵素で切断した断片をP
UC19プラスミドにサブクローニングして行った。
第1図にはヒトモチリン前駆体含有クローンのcDND
NAと、塩基配列決定に用いられた制限酵素と、塩基配
列決定のストラテジーとが示されている。最上段の数字
は、中段において枠で仕切られたヒトモチリン前駆体領
域を基準として示した塩基の番号であり、Pvull等
は用いられた制限酵素基であり、括弧内の数字は切断部
位乃至塩基配列決定の開始位置(塩基の番号)であり、
枠で仕切られた上記のヒトモチリン前駆体領域の内でS
領域はシグナルペプチドに相当するものと思われる領域
を示し、「モチリン」と表示されている領域はヒトモチ
リンに相当するものと思われる領域を示している。第1
図の下段において、水平な矢印はそれぞれの制限酵素に
よる塩基配列決定の方向と範囲を示しており、矢印の末
端に垂直線が付されているのは5°末端を放射標識した
ものでその位置を示し、矢印の末端に丸印が付されてい
るのは上記の服部等のグイデオキシ法に従って行われた
ものであって丸印が塩基配列決定開始位置を示している
第2図には、このようにして決定されたヒトモチリン前
駆体含有クローンのcDNAにおける塩基配列(cDN
Aと相補的配列)及びヒトモチリン前駆体部分の塩基配
列に相当するアミノ酸配列が示されている。第2図にお
いて塩基配列の上側に付された数字は第1図におけると
同様にヒトモチリン前駆体領域を基準として示した塩基
の番号であり、アミノ酸配列の下側に付された数字はヒ
トモチリン前駆体領域におけるアミノ酸残基の番号であ
り、実線で枠組みした領域は既知のブタモチリンと同一
の塩基配列を有する領域であってヒトモチリンに相当す
ると思われる領域を示し、破線で枠組みした領域は既述
の実施例で形質転換細胞のスクリーニング用プローベと
して用いた領域をそれぞれ示している。
ヒトモチリン前駆体部分は開始コドンであるATGから
始まり終始コドンであるTGAで終了する長い翻訳可能
配列(オープンリーディングフレーム)として存在し、
その内に既知のブタモチリンと同一のアミノ酸をコード
している塩基配列が認められ、この塩基配列は実線で枠
組みされているようにメチオニン(Net)を 1とす
るアミノ酸番号において26番目のフェニルアラニン(
phe)から47番目のグルタミン(Gln)迄に位置
していた。ヒトモチリン前駆体領域の始めの部分、即ち
第1番目のNetから第25  番目の^1a迄はその
構造に鑑みて、殊に第6番目の^1aから第25番目の
^1a迄は比較的疎水性に冨んだアミノ酸が並んでいる
ので分泌蛋白質に一般的に見られるシグナル配列と考え
られ(第1図のS領域)、又上記のモチリン領域に相当
する部分の後端は塩基性アミノ酸であるリジン(Lys
)が二つ並んだ構造により仕切られているので、モチリ
ンは前駆体の形で分泌された後に血中等におけるプロテ
アーゼにより切断されてマチュアーなモチリンになるも
のと考えられる。
eユ (ヒI・モチリン組込みプラスミドの製造)本製造例に
ついては、殊に第3図を参照しつつ説明する。先ず、第
1及び2図に示されるようなヒトモチリン前駆体のcD
NAクローンを制限酵素旧nfl及びBa1lにより切
断して約49(1bpのフラグメン1−を得た0次に、
このフラグメントのHinfl断点にNbe Iリンカ
−を付加し、又Ba1l断点にXholリンカ−を付加
したくこれらのリンカ−は何れもファルマシア社製のD
NA合成装置を用いて調製された)。
一方、動物細胞での発現に用いる市販のプラスミド(フ
ァルマシア社製のrpMsGJ)を制限酵素Nhel及
びXbolにより切断し、上記のリンカ−結合しトモチ
リン前駆体フラグメントを、上記プラスミドの断点の粘
着末端と結合させることによりヒトモチリン前駆体の組
込まれたプラスミドを得た。
このプラスミドは、第3図の末尾に示されるように、マ
ウスマンマリ−腫瘍ウィルスのロングターミナルリピー
ト (!ItMTV −LTR)である強力な10モー
タの下流にヒトモチリン前駆体のeDNAクローンを有
している。
従って、このプラスミドをL細胞やCHO細胞に導入す
ることによって、動物細胞でヒトGIP前駆体を容易に
且つ大量に発現させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるクローン化ヒトモチリン前駆体を
含むeDNA領域並びに該領域の塩基配列決定のために
用いられた制限酵素と、塩基配列決定のストラテジーと
を示す図面、第2図は決定されたヒトモチリン前駆体含
有クローンのcDN人における塩基配列及びヒトモチリ
ン前駆体部分の塩基配列に相当するアミノ酸配列とを示
す図面、第3図はヒトモチリン前駆体組込みプラスミド
を調製する工程を示す説明図である。 第1図 ト 手続補正書(自発) 昭和62年8月21日

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ヒトモチリン前駆体のアミノ酸配列をコードして
    いる約550個のヌクレオチドを含むクローン化一本鎖
    DNA又はこの一本鎖DNAと相補DNAとからなるク
    ローン化一本鎖DNA。
  2. (2)式 【アミノ酸配列があります】 −−−3′ (式中においてA、C、G及びTは、そ れぞれアデニン、シトシン、グアニン及び チミン塩基を有するデオキシリボヌクレオ チドを意味し且つ上記の式はアミノ酸に対 応するコドン毎の配列として示されてい る) にて示されるヌクレオチド配列又はこれと生物学的に同
    等のヌクレオチド配列を有していることを特徴とする、
    特許請求の範囲第1項に記載のクローン化一本鎖DNA
    又はこの一本鎖DNAと相補DNAとからなるクローン
    化二本鎖DNA。
  3. (3)アミノ酸配列が 【アミノ酸配列があります】 であることを特徴とする、特許請求の範囲第1又は2項
    に記載のクローン化一本鎖DNA又はこの一本鎖DNA
    と相補DNAとからなるクローン化二本鎖DNA。
  4. (4)アミノ酸配列が 【アミノ酸配列があります】 の一部領域であることを特徴とする、ヒト由来のクロー
    ン化一本鎖DNA断片又はこの一本鎖DNA断片と相補
    DNA断片とからなるクローン化二本鎖DNA断片。
  5. (5)ヒトモチリン前駆体のアミノ酸配列をコードして
    いる約550個のヌクレオチドを含むクローン化一本鎖
    DNAと相補DNAとからなる二本鎖DNA又はこの二
    本鎖DNAの断片が組込まれているプラスミド。
  6. (6)ヒト上部小腸由来のRNAをpoly(A)RN
    Aに変じ、このpoly(A)RNAとベクタプライマ
    DNAとを用いてcDNAライブラリを作成して大腸菌
    株の形質転換を行い、一方既知のブタモチリンのアミノ
    酸配列におけるN末端からl−q番目の配列である Phe−Val−Pro−Ile−Phe−Thr−T
    yr−Glyに相当するmRNAと相補的な式 【アミノ酸配列があります】(A) にて示される23個のデオキシリボヌクレオチドからな
    る24種類の混合物(但しA、G、T、Cすべての可能
    性があるヌクレオチドの部位はイノシン[1]を用いて
    合成)のN末端に標識を施し、これをプローベとして上
    記の形質転換細胞をハイブリダイゼーションによりスク
    リーニングしてハイブリダイズするポジティブクローン
    としてクローン化二本鎖DNAを得、必要に応じ常法に
    より一本鎖DNAに分解することを特徴とする、ヒトチ
    モリン前駆体のアミノ酸配列をコードしている約550
    個のヌクレオチドを含むクローン化一本鎖DNA及びこ
    の一本鎖DNAと相補DNAとからなるクローン化二本
    鎖DNAの調製法。
JP62109757A 1987-05-07 1987-05-07 ヒトモチリン前駆体、該前駆体含有クローン化dna、その調製法並びに該クローン化dnaが組込まれたプラスミド Expired - Lifetime JP2575022B2 (ja)

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