JPS6326510Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は外装板のジヨイント構造に関する。

従来建物外壁の縦ジヨイント部は外装板が合決
り接合されるが、この構造において防水のため外
装板の裏面全体にわたり胴縁との間にアスフアル
トフエルトが張設されるとともに外装板の厚み方
向接合面に防水シールが充填されていた。

併し、この従来構造による縦ジヨイント部は、
外装板が経年変化により反りや曲りを生じ、これ
が外装板の幅方向部分に発生して、前記防水シー
ル材の脆化と相俟つて、隣接外装板との接着が外
れ易い。こうなると防水性能が極端に低下する。
これを防ぐためには外装板の横方向への釘打ち本
数を増す必要が生じ、外観上見苦しいのみならず
施工の手間も多くかかつていた。

本考案は上記欠点を除き、長期の使用によつて
も防水性能が低下せず、施工の省力化を兼ね備え
た外装板のジヨイント構造を提供することを目的
とする。

上記目的を達成するため本考案の構成は次の通
りとする。即ち、隣接する外装板の縦ジヨイント
部が合決りとされ、該合決り部の外装板厚み方向
間隙および外装板幅方向間隙の屋内側部分にそれ
ぞれ、ブチルゴムを用いた第１防水シール材と発
泡ゴムを用いた第２防水シール材が充填されたこ
とである。

以下本考案の一実施例を図面にもとづいて説明
する。

第１図ないし第２図に示される如く、外装板１
はその縦ジヨイント部が合決りに接合され、外表
面から釘４によつて胴縁３に固定される。この合
決り部２を形成するため、外装板１はそれが張設
される際の幅方向一方端の屋内側に形成された欠
取部１２において、その屋根側に形成された突条
１１との境界部に外装板の高さ方向に沿い溝１２
ａが設けられ、この外装板１の幅方向他方端は屋
外側に欠取部１３が形成される。

このような外装板１は接合するに際し、その合
決り部２の厚み方向対向面間隙にブチルゴムより
なる第１防水シール材６が挟持充填される。ま
た、前記溝１２ａには発泡ゴムを用いた第２防水
シール材７が充填され、前記屋内側欠取部１２と
隣接外装板の屋内側突部１４との間隙が水密とさ
れている。

なお、第２図中５は防水用のアスフアルトフエ
ルトを示す。

このように本考案の構造によると、隣接接合さ
れる外装板１，１は合決り部２において、第１防
水シール材６によつて外装板厚み方向が、また第
２防水シール材７によつて幅方向が密封されるの
で、外部からの雨水浸入が２重に防止される。そ
のため、外装板１の屋内側へ雨水が到達すること
がない。そして、万一、外装板１の幅方向部部の
そり返りなどに起因して第１防水シール材６の水
密が不良になつた場合でも発泡ゴムによる第２防
水シール材７が充分に止水の役目を果す。従つ
て、合決り部２の完全防水が達成される。

上記実施例の他、屋内側欠取部１２に前記の如
き外装板長さ方向に沿う溝１２ａを設けることな
く、隣接外装板の屋内側幅方向間隙に第２シール
材７が接着充填されてもよい。

本考案は以上の構造よりなるので、第１、第２
防水シール材の相互作用により外装板のそり、曲
り或いは収縮変形に対しても水密性を保持するこ
とができ、完全な防水効果が期待できることとな
つた。また特に、第１防水シール材のブチルゴム
は粘接着性に富み、第２防水シール材の発泡ゴム
は弾力性を有し、圧縮されて隣接外装板の幅方向
間隙を塞ぎ、水分の透過を確実に阻む。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２
図は第１図の−断面拡大図である。 １……外装板、１１……屋外側突部、１２……
屋内側欠取部、１２ａ……溝、１３……屋外側欠
取部、２……合決り部、６……第１シール材、７
……第２シール材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 隣接する外装板の縦ジヨイント部が合決りとさ
   れ、該合決り部の外装板厚み方向間隙および外装
   板幅方向間隙の屋内側部分にそれぞれ、ブチルゴ
   ムを用いた第１防水シール材と発泡ゴムを用いた
   第２防水シール材が充填されたことを特徴とする
   外装板のジヨイント構造。