JP3805568B2 - 建築物の乾式目地構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、外壁をサイディング材等によって構築した建築物の乾式目地構造であって、特に横目地部の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
サイディング材を取り付けた外壁における横目地部のシール構造は、従来、図11〜図13に別れる。図11は、上下のサイディング材(71)(71)間の横目地(72)にバックアップ材(73)を差し込んで、その外側に湿式シーリング剤(74)を充填したもの、図12は、サイディング材(71)(71)の裏側で支持した水切材(75)を、横目地(72)から外壁面側に突出させたもの、図13は、外側に化粧胴差(76)を取り付けて、図12の水切材(75)を覆ったものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の横目地構造において、図11の湿式シーリング剤(73)には、一般的に変成シリコンが用いられるが、この場合、シリコンオイルが湧出して外壁面が汚損されるという欠点がある。また、縦目地部が乾式目地の場合、横目地部がこのような湿式シーリングだと、この縦目地部から裏側への浸入水が横目地部から排出されないという問題がある。
【0004】
他方、図12の水切材(75)を用いるものでは、この水切材(75)が露出するため、外観を損ない、特に彫りの深い外壁テクスチャーだと、水切材(75)の金属表面とマッチせず、非常に外観を悪くする。図13の化粧胴差(76)は、この欠点を補おうとするものであるが、胴差(76)という特別の部材が必要であるとともに、胴差(76)自体が外壁の意匠にマッチしない場合もある。
【0005】
さらに、これら図11〜図13に示すシール構造は、全て現場での施工となるため、作業効率が悪く、施工完了までに多くの手間と時間を要していた。
【0006】
この発明は、このような従来の欠点を解消して、防水性に優れしかも外壁の意匠性を損なうことがなく、また施工性も良好な乾式目地構造を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この発明の乾式目地構造は、下側サイディング材の上端面に固着されるか又はその上端面に密着するようにして、その下側サイディング材若しくはそのサイディング材と一体となった部材へ取り付けられた下側乾式横目地材と、この下側乾式横目地材と上側サイディング材の下端面との間に介装された上側乾式横目地材と、隣接する下側サイディング材の下側乾式横目地材間に跨って取り付けられて、これら下側乾式横目地材間に生じる隙間を塞ぐジョイント横目地材とを備え、そのジョイント横目地材の下面に、隣接する下側サイディング材間の縦目地に挿入されて、その縦目地に取り付けた下側乾式縦目地材とジョイント横目地材との間の隙間を塞ぐバックアップ片を突設するようにしている。
【0008】
そして、バックアップ片を、室外側に開放した溝形に形成して、この溝部分に下側乾式縦目地材の上端を嵌め込むようにしたり、バックアップ片の下端を、隣接する下側サイディング材間に下側乾式縦目地材に対応して設けた二次シール材の上端よりも下方に配置させるようにしている。
【0009】
また、上側乾式横目地材は、上側サイディング材の下端面に沿って予め固着され、下側乾式横目地材は、下側サイディング材の上端面に沿って予め固着されている。
【0010】
さらに、下側乾式横目地材に、上側サイディング材の下端裏面側に立ち上がる立ち上げ片を設けるようにしている。
【0011】
さらにまた、隣接する上側サイディング材の上側乾式横目地材間において、上側サイディング材の裏面側からこれら上側乾式横目地材の下側に回り込むようにして水止材を設けるようにしたり、上側乾式横目地材間に、これら上側サイディング材間の縦目地に取り付けた上側乾式縦目地材の下端を嵌め込むようにしている。また、水止材を、隣接する上側サイディング材のうちの一方の裏面側に予め固着してある。
【0012】
また、下側乾式横目地材に、下側サイディング材の上端面に沿って延びる浸入水案内用の横溝部を形成してある。さらに、ジョイント横目地材に、下側乾式横目地材の横溝部に嵌り込む凹部を形成してある。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1において、(1)(1)は、左右並べて配置される左右一対のサイディング材、(2)は、それらサイディング材(1)(1)の内、一方(1)の上部側に配置されるサイディング材である。これらのサイディング材(1)(2)は、図2及び図3で示すように、その裏面側には、枠状のフレーム(3)が予め一体に取り付けられている。(4)は、フレーム(3)の上弦材であって、この上弦材(4)の上面側に取付けた金具(17)によって、図示しない建物の骨組へ取り付けられる。(5)は、同じくフレーム(3)の下弦材、(6)(6)は同じく左右の縦枠材である。この明細書では、上側と下側を区別するため各サイディング材(1)(2)を別の符号で示しているが、実際には同じ構造のものである。
【0014】
そして、上側サイディング材(2)の下端面には、図2で示すように、横目地部の上部側となる上側乾式横目地材(7)が、その下端面に沿って予め工場等において固着されている。また、下側サイディング材(1)の上端面には、図3で示すように、横目地部の下部側となる下側乾式横目地材(8)が、その上端面に沿って予め工場等において固着されている。なお、サイディング材を上下方向に3枚以上配置する場合には、最上段のサイディング材の下端面に沿って上側乾式横目地材(7)を、最下段のサイディング材の上端面に沿って下側乾式横目地材(8)を取り付け、中段のサイディング材においては、その下端面に沿って上側乾式横目地材(7)を、さらに上端面に沿って下側乾式横目地材(8)を夫々取り付けるようにしている。
【0015】
上側乾式横目地材(7)は、ゴムなどの軟質材によって断面が中空の略台形状に形成されており、外周の平面部分において、上側サイディング材(2)の下端面へ、例えば両面テープ(9)を用いて接着して固定されている。
【0016】
なお、上側乾式横目地材としては、上側サイディング材(2)の下端面に予め直接固着したものに限らず、例えば、下端面にビス止めしたものであったり、或いは上下のサイディング材(1)(2)の施工後に、上側サイディング材(2)の下端面と下側乾式横目地材(8)との間に挿入されるものであっても良い。
【0017】
下側乾式横目地材(8)は、下側サイディング材(1)の上端面に沿って延びる基片(10)と、この基片(10)の室内側端部から上向き傾斜した傾斜片(11)と、この傾斜片(11)の室内側端部から上側サイディング材(2)の下端裏面側に立ち上がる立ち上げ片(12)と、基片(10)と傾斜片(11)との境界部分から垂下した垂下片(13)とを、ゴムなどの軟質材によって一体的に形成してなる。基片(10)の上面は、室外側に向けて僅かに下向き傾斜した平面状であって、その室外側の先端(14)は、更に斜め下向きに傾斜されている。また、立ち上げ片(12)の上端は、室外側へ略V字型に折り返しされて水返し(12a)が形成されている。この水返し(12a)は、下向きコの字型に折り返し形成される場合もある。そして、この下側乾式横目地材(8)は、その基片(10)の下面及び垂下片(13)の室外側の面によって形成されるコーナー部において、下側サイディング材(1)の室内側コーナー部分へ、例えば接着剤を用いて接着して固定されている。
【0018】
なお、下側乾式横目地材としては、下側サイディング材(1)の上端面に予め直接固着したものに限らず、例えば、上端面にスポンジ等の裏シールを介して固定したり、或いは下側サイディング材(1)に係合して取り付けるようにしたものであっても良い。
【0019】
(20)は、隣接する下側サイディング材(1)(1)の下側乾式横目地材(8)(8)間に跨って取り付けられて、これら下側乾式横目地材(8)(8)間に生じる隙間を塞ぐジョイント横目地材である。このジョイント横目地材(20)は、連結基片(21)と、この連結基片(21)の室内側端部から上向き傾斜した連結傾斜片(22)と、この連結傾斜片(22)の室内側端部から立ち上がる連結立ち上げ片(23)と、連結基片(21)の下面中央から突出したバックアップ片(24)とを、ゴムなどの軟質材によって一体的に形成してなる。連結基片(21)の上面は、室外側に向けて僅かに下向き傾斜した平面状であって、その室外側の先端(26)は、更に斜め下向きに傾斜されている。また、連結立ち上げ片(23)の上端は、室外側へ略V字型に折り返しされて水返し(23a)が形成されている。従って、ジョイント横目地材(20)を下側乾式横目地材(8)(8)間に跨って取り付けたときには、その各連結片(21)(22)(23)が下側乾式横目地材(8)(8)の上面側にぴったりと重なるようになっている。
【0020】
また、バックアップ片(24)は、室外側に開放した溝形に形成されており、ジョイント横目地材(20)の取り付け時に、隣接する下側サイディング材(1)(1)間の下側縦目地(25)に挿入されて、その下側縦目地(25)の上端を塞ぐようになっている。
【0021】
(30)は、隣接する上側サイディング材(2)(2)のうちの一方の裏面側下端へ、その右或いは左半分が上側サイディング材(2)(2)間の上側縦目地(31)側へはみ出すようにして、予め工場等において固着されている水止材である。この水止材(30)は、ゴムなどの軟質材によって帯板状に形成されており、その上端(35)が室内側へL字型に折り曲げられて、上側サイディング材(2)の右或いは左縦枠材(6)と下弦材(5)との間に挟み込まれ、その中間部(36)が上側サイディング材(2)の裏面へ接着材等を用いて接着して固定され、その下端(37)が室外側へ湾曲した自由端とされている。なお、図10に示すように、上側サイディング材(2)の幅よりも長い水止材(39)を使用して、この水止材(39)を、その一端が上側縦目地(31)側へはみ出すようにして、上側サイディング材(2)の裏面側下端の幅全長に亘って固着するようにしても良い。
【0022】
(40)は、下側サイディング材(1)(1)間の下側縦目地(25)に充填される下側乾式縦目地材であって、この下側乾式縦目地材(40)の上端が、ジョイント横目地材(20)のバックアップ片(24)の溝部分に嵌り込むようになっている。従って、図6に示すように、ジョイント横目地材(20)の連結基片(21)の下面と下側乾式縦目地材(40)の上端面との間に生じる隙間(49)は、バックアップ片(24)によって塞がれることになる。また、(41)は、上側サイディング材(2)(2)間の上側縦目地(31)に充填される上側乾式縦目地材であって、この上側乾式縦目地材(41)の下端が、隣接する上側サイディング材(2)(2)の上側乾式横目地材(7)(7)間に嵌り込むようになっている。これら乾式縦目地材(40)(41)の左右両面には、縦方向の3本のひれ片(42)(42)…を一体に備えている。(43)(44)は、上下の乾式縦目地材(40)(41)の室内側に配置される二次シール材である。
【0023】
次に、上記の乾式目地材を用いた目地部の施工方法を説明すると、まず、図の下側サイディング材(1)(1)を外壁の骨組材へ取り付け、それらサイディング材(1)(1)のレベル調整を行った後、正式に固定する。そして、サイディング材(1)(1)の下側乾式横目地材(8)(8)間に跨って、ジョイント横目地材(20)を取り付ける。このとき、ジョイント横目地材(20)のバックアップ片(24)が、下側縦目地(25)に嵌り込むことによって、ジョイント横目地材(20)が位置決めされるとともに、下側縦目地(25)の上端が塞がれる。
【0024】
この状態で、図6及び図7で示すように、下側乾式縦目地材(40)を、その上端がジョイント横目地材(20)のバックアップ片(24)の溝部分に嵌まり込むようにして、下側サイディング材(1)(1)間の下側縦目地(25)へ外側から充填する。各サイディング材(1)(1)裏面の縦枠材(6)(6)間には、図4で示すように二次シール材(43)を、この部分の隙間を塞ぐようにして装着する。このとき、ジョイント横目地材(20)のバックアップ片(24)の下端が、二次シール材(43)の上端よりも下方に位置するようにして、バックアップ片(24)と二次シール材(43)とをだぶらせている。
【0025】
上記のようにして、下側乾式横目地材(8)を取り付けた後、その上方に上側サイディング材(2)(2)を、その下端面の上側乾式横目地材(7)を、下側乾式横目地材(8)の基片(10)及びジョイント横目地材(20)の連結基片(21)上面へ押しつけるようにして設置して、その裏側のフレーム(3)を図示しない骨組材へ固定する。このとき、図5及び図6で示すように、下側乾式横目地材(8)(8)の立ち上げ片(12)と上側サイディング材(2)との間には、間隙(45)が形成されている。また、上側乾式横目地材(7)(7)間においては、水止材(30)が上側サイディング材(2)(2)の裏面側からこれら上側乾式横目地材(7)(7)の下側に回り込んで、上側縦目地(31)の下端を塞いでいる。そして、この水止材(30)の下端(37)が、上側乾式横目地材(7)とジョイント横目地材(20)とによって挟み込まれた状態となっている。
【0026】
この状態で、図6及び図7で示すように、上側乾式縦目地材(41)を、その下端が上側乾式横目地材(7)(7)間に嵌り込むようにして、上側サイディング材(2)(2)間の上側縦目地(31)へ前記と同様に外側から充填する。各サイディング材(2)(2)裏面の縦枠材(6)(6)間にも、二次シール材(44)を装着する。
【0027】
このようにして施工された乾式横目地材(7)(8)及び乾式縦目地材(40)(41)は、サイディング材(1)(1)(2)(2)の外表面よりも室内側に収まって、外壁の外観を良好にしている。
【0028】
上記のような目地構造において、横目地部においては、上側乾式横目地材(7)と下側乾式横目地材(8)の基片(10)とが密着しているので、この部分からの雨水の浸入を防止する。他方、縦目地部は、充填された乾式縦目地材(40)(41)によって雨水の浸入を防止する。
【0029】
仮に、例えば上側縦目地(31)から雨水が浸入した場合には、その雨水は、上側乾式縦目地材(41)の裏面側を伝って水止材(30)の上面に落ち、横目地部から外部に排出される。このとき、水止材(30)の上面に落下した雨水が、水止材(30)の裏面側に回り込むようなことがあっても、ジョイント横目地材(20)の連結立ち上げ片(23)や下側乾式横目地材(8)の立ち上げ片(12)があるため室内側に入ることはない。また、下側縦目地(25)から雨水が浸入した場合には、その雨水は、下側乾式縦目地材(40)の裏面側を伝って、下側サイディング材(1)の下側における図示しない横目地部から外部に排出される。なお、乾式縦目地材(40)(41)の裏面側を伝っての落下途中に、雨水が室内側に飛び散ったとしても、その内側に二次シール材(43)(44)があるので、それよりも室内側に浸入水が入り込むことはない。
【0030】
同様に、仮に横目地部の上側乾式横目地材(7)と下側乾式横目地材(8)との間から雨水が浸入したときでも、立ち上げ片(12)によって室内側に入るのを防止される。また、雨水がジョイント横目地材(20)の裏面側へ回り込んで、下側縦目地(25)へ浸入した場合でも、ジョイント横目地材(20)のバックアップ片(24)が、ジョイント横目地材(20)と下側乾式縦目地材(40)の隙間(49)を塞いでいるので、室内側に浸入することはない。
【0031】
図8は、他の実施形態における外壁の目地部分を分解して示す要部の斜視図、図9は、同じくその縦目地部で縦断して示す要部の断面図である。この実施形態では、下側乾式横目地材(50)の基片(51)の上面に、下側サイディング材(1)の上端面に沿って延びる3本の隆起部(52)(52)…が、室内外方向の間隔を置いて一体に形成されている。そして、隣接する隆起部(52)(52)間が、下側サイディング材(1)の上端面に沿って延びる浸入水案内用の横溝部(53)(53)とされている。
【0032】
また、ジョイント横目地材(55)の連結基片(56)には、下側乾式横目地材(50)の隆起部(52)(52)…の上側に被さる凸部(57)(57)…が、室内外方向に間隔を置いて一体に形成され、隣接する凸部(57)(57)間が、下側乾式横目地材(50)の横溝部(53)(53)に嵌り込む凹部(58)(58)とされている。
【0033】
そして、上側乾式横目地材(7)が、下側乾式横目地材(50)の基片(51)やジョイント横目地材(55)の連結基片(56)に密着されている。このとき、水切材(30)の下端(37)は、その先端部が室外側に近い凹部(58)に臨むようにして、上側乾式横目地材(7)とジョイント横目地材(55)とによって挟み込まれている。なお、この実施形態においても、水止材(30)の代わりに、図10に示す水止材(39)を用いるようにしても良い。
【0034】
このように、下側乾式横目地材(50)やジョイント横目地材(55)に隆起部(52)(52)…や凸部(57)(57)…を設けることによって、これら隆起部(52)(52)…や凸部(57)(57)…が上側乾式横目地材(7)に食い込んで、上下の乾式横目地材(8)(50)(55)の密着性を高め、横目地部からの雨水の浸入を確実に防止することができる。
【0035】
また、仮に、雨水が浸入したとしても、横溝部(53)(53)や凹部(58)(58)に落ちることで、この浸入水を下側サイディング材(1)の上端面に沿った横方向に案内して、室内側へは浸入し難いようになっている。また、上側乾式縦目地材(41)を伝って落下してきた雨水も、同様に横溝部(53)(53)や凹部(58)(58)に案内されて、室内側へは浸入し難いようになっている。なお、横方向に案内された浸入水は、下側縦目地(25)へ導かれて下側乾式縦目地材(40)の裏面側を伝って、下側サイディング材(1)の下側における図示しない横目地部から外部に排出される。
【0036】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、横目地部を、上下の乾式横目地材及びジョイント横目地材を用いて完全な乾式工法で行うものであるから、湿式工法のようにシーリング材が湧出して外壁面を汚すという不都合がない。また、同じ乾式工法であっても、乾式横目地材が横目地内にあるから、水切材のように外壁面に大きく露出して外観意匠を損なうことがなく、さらに、化粧胴差のようなものを用いて外観を繕う必要がない。
【0037】
また、下側乾式横目地材間に跨って取り付けたジョイント横目地材のバックアップ片が、縦目地に挿入されて、下側乾式縦目地材とジョイント横目地材との間の隙間を塞ぐようになっているので、隣り合う下側乾式横目地材を簡単かつ確実に、連結することができ、しかもこれら下側の横目地材と縦目地材との隙間から室内側への雨水等の浸入を防止することができる。
【0038】
さらに、バックアップ片の下端を、二次シール材の上端よりも下方に配置することで、バックアップ片と二次シール材とをだぶらせて、下側の縦目地部から室内側への雨水等の浸入を確実に防止することができる。
【0039】
また、下側乾式横目地材に設けた立ち上げ片によって、横目地部から室内側への雨水等の浸入を確実に防止することができるとともに、上方から落下する浸入水を下側乾式横目地材へ導いて、室内側への浸入を防止することができる。
【0040】
さらに、上側乾式横目地材間に水止材を設けて、上側乾式横目地材間に上側乾式縦目地材の下端を嵌め込むようにすれば、上側乾式縦目地材を伝って落下する浸入水を水止材で受けて外部に排出することができるとともに、上側の横目地材と縦目地材との隙間から室内側への雨水の浸入を確実に防止することができる。
【0041】
また、上下の乾式横目地材や水止材を、予めサイディング材に固着しておけば、現場での目地部の施工を極めて簡単に済ませることができる。
【0042】
さらに、下側乾式横目地材やジョイント横目地材に、浸入水案内用の横溝部や凹部を形成しておけば、横目地部から浸入した雨水等を横溝部や凹部に導いて、室内側に浸入し難くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態における外壁の目地部分を分解して示す要部の斜視図である。
【図2】上側サイディング材を裏面側から見た一部省略斜視図である。
【図3】下側サイディング材を裏面側から見た一部省略斜視図である。
【図4】外壁の目地部分を内側から見た要部の斜視図である。
【図5】同じく、縦目地部で縦断して示す縦目地材無の要部の断面図である。
【図6】同じく、縦目地部で縦断して示す縦目地材有の要部の断面図である。
【図7】縦目地部と横目地部の交差部分の正面図である。
【図8】他の実施形態のおける外壁の目地部分を分解して示す要部の斜視図である。
【図9】同じく、縦目地部で縦断して示す縦目地材無の要部の断面図である。
【図10】他の水止材を取り付けた上側サイディング材の正面図である。
【図11】横目地部に湿式シールを施した従来例を示す要部の縦断面図である。
【図12】横目地部に水切材を取り付けた従来例を示す要部の縦断面図である。
【図13】図12のものに更に化粧胴差を取り付けた従来例を示す要部の縦断面図である。
【符号の説明】
(1) 下側サイディング材
(2) 上側サイディング材
(7) 上側乾式横目地材
(8)(50) 下側乾式横目地材
(12) 立ち上げ片
(20)(55) ジョイント横目地材
(24) バックアップ片
(25) 下側縦目地
(30) 水止材
(31) 上側縦目地
(40) 下側乾式縦目地材
(41) 上側乾式縦目地材
(43) 下側二次シール材
(44) 上側二次シール材
(49) 隙間
(53) 横溝部
(58) 凹部

Claims (10)

  1. 上下のサイディング材間に生じる横目地を塞ぐための乾式目地構造であって、下側サイディング材の上端面に固着されるか又はその上端面に密着するようにして、その下側サイディング材若しくはそのサイディング材と一体となった部材へ取り付けられた下側乾式横目地材と、この下側乾式横目地材と上側サイディング材の下端面との間に介装された上側乾式横目地材と、隣接する下側サイディング材の下側乾式横目地材間に跨って取り付けられて、これら下側乾式横目地材間に生じる隙間を塞ぐジョイント横目地材とを備え、そのジョイント横目地材の下面に、隣接する下側サイディング材間の縦目地に挿入されて、その縦目地に取り付けた下側乾式縦目地材とジョイント横目地材との間の隙間を塞ぐバックアップ片を突設するようにしたことを特徴とする建築物の乾式目地構造。
  2. バックアップ片を、室外側に開放した溝形に形成して、この溝部分に下側乾式縦目地材の上端を嵌め込むようにした請求項1記載の建築物の乾式目地構造。
  3. バックアップ片の下端を、隣接する下側サイディング材間に下側乾式縦目地材に対応して設けた二次シール材の上端よりも下方に配置させるようにした請求項1又は2記載の建築物の乾式目地構造。
  4. 上側乾式横目地材は、上側サイディング材の下端面に沿って予め固着され、下側乾式横目地材は、下側サイディング材の上端面に沿って予め固着されている請求項1乃至3のいずれかに記載の建築物の乾式目地構造。
  5. 下側乾式横目地材に、上側サイディング材の下端裏面側に立ち上がる立ち上げ片を設けるようにした請求項1乃至4のいずれかに記載の建築物の乾式目地構造。
  6. 隣接する上側サイディング材の上側乾式横目地材間において、上側サイディング材の裏面側からこれら上側乾式横目地材の下側に回り込むようにして水止材を設けるようにした請求項1乃至5のいずれかに記載の建築物の乾式目地構造。
  7. 隣接する上側サイディング材の上側乾式横目地材間に、これら上側サイディング材間の縦目地に取り付けた上側乾式縦目地材の下端を嵌め込むようにした請求項6記載の建築物の乾式目地構造。
  8. 水止材を、隣接する上側サイディング材のうちの一方の裏面側に予め固着してある請求項6又は7記載の建築物の乾式目地構造。
  9. 下側乾式横目地材に、下側サイディング材の上端面に沿って延びる浸入水案内用の横溝部を形成してある請求項1乃至8のいずれかに記載の建築物の乾式目地構造。
  10. ジョイント横目地材に、下側乾式横目地材の横溝部に嵌り込む凹部を形成してある請求項9記載の建築物の乾式目地構造。
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