JPS6325228Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はフオークリフト・トラツクにおける座
席取付装置に関するものである。

従来フオークリフト・トラツク等において座席
はエンジンフード上に位置するものが多く、エン
ジン整備等を行なう場合のエンジンフード開動に
際し、エンジンフード上に座席があると座席がガ
スボンベやウエイト等後方の部材に干渉し、エン
ジンフードの開閉角度が小さくなり、整備が行な
いにくいという欠点があつた。これを解決するた
め図１に示すように座席取付部材３前部とエンジ
ンフード２が蝶番４を介して回動可能に支持され
前方へ傾倒可能な構造とすることも提案された
が、車両減速時の慣性力で座席後部が浮き、運転
者が前のめりになり操車性が悪化するという欠点
が付随する。

本考案はこの欠点を解消すべく、常時は座席を
エンジンフード上面に係止し、エンジンフード開
放時には簡単なレバー操作で前記係止を解除して
座席の傾倒を許容するようにしたものである。以
下その一実施例を図に基づいて説明する。

本実施例では第２図に示すようにエンジンフー
ド２に固着されたブラケツト５にレバー６の基端
がピン８により回動可能に枢支され、後方に延出
した該レバー６は中途より適度の仰傾角を付して
曲折され先端に握り部７を備えている。前記エン
ジンフード２の上面に載置される座席１の底面両
側端には前後方向に延びた取付部材３が固着さ
れ、その少くとも一方の取付部材３の前端は前記
レバー６の曲折部付近にピン９により回動可能に
連結され固着時にピン９は、ピン８より下方に位
置している。このため、フツク１０が長孔１１か
らはずれるためにはレバー６と取付部材３が一直
線上になるデツドポイント（死点）を越える必要
があるがデツドポイント位置ではフツク１０がわ
ずかに後方に移動するため長孔１１の縁とフツク
１０が強く当接されシートの固定能力が高められ
通常の走行ではフツクがはずれにくくなつてい
る。前記取付部材３の後端近くの底部にはフツク
１０が後向きＬ字状に突出し、該フツク１０が咬
口する座席固定用長孔１１が前記エンジンフード
２に該フツク１０を前方への移動を許容するよう
に穿設されている。

上述のように構成された本実施例において座席
１が固定された状態を第３図に示す。図のように
レバー６の基端側支点を取付部材３より上方に位
置させ固定効果を持たせフツク１０が座席固定用
長孔１１に咬合し、座席１の係止が行なわれ車両
減速時にも座席後部が浮くことはない。座席１の
係止を解除する場合には第４図に示すように前記
レバー６の握り部７を把持してブラケツト５に挿
嵌されたピン８を回動支点として前記レバー６を
前倒することにより前記取付部材３が連動して前
進しつつ仰傾し、前記フツク１０が前記座席固定
用長孔１１より抜脱され第５図に示すように座席
を傾倒することが可能となり、エンジンフード２
を十分開放することができる。

以上説明したように本考案は請求の範囲記載の
簡単な構成により、簡単なレバー操作で座席の係
止と座席の傾倒とが円滑に行なえ、エンジンフー
ドの開閉角度が大きくとれ、通常走行時に座席の
係止がはずれることもないという効果がある。な
お、座席の傾倒は前後方向に限らず左右方向に行
なうことも可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置を示す側面図、第２図は本考
案の一実施例を示す斜視図、第３図、第４図、第
５図はその作用状態を順に示した側面図である。 １……座席、２……エンジンフード、３……取
付部材、６……レバー、１０……フツク、１１…
…座席固定用長孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジンフード等の上面に第１のピンを介して
   回動可能に枢支され後上方に仰傾角を付して曲折
   延出したレバーを設け、座席の底面両側端には前
   後方向に延びた取付部材を固着して少くとも一方
   の取付部材の前端を前記レバーの曲折部に、第２
   のピンを介して連結し、該レバーの回動に連動し
   て該取付部材の後端付近底部に後向きＬ字状に突
   出させたフツクをエンジンフード上面に前後方向
   に穿設した長孔と係脱可能に咬合せしめるととも
   にフツク咬合時には前記第２のピンが前記第１の
   ピンよりも下方に位置するように取付けられたフ
   オークリフトトラツクの座席取付位置。