JPS6324098A - 合金鋼の溶接に伴なうスケ−ルの除去方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はステンレス鋼などの合金鋼の溶接施工に際して
発生する溶接部ならびにその周辺のスケールに適用して
特に有効なスケールの除去方法に係る。

従来この種合金鋼の脱スケール法としては、硫酸、塩酸
、硝酸などの鉱酸を用いて浸漬又は塗布する方法か若し
くは叙上の如き拡酸を電解液とし浸漬した状態で電解処
理若しくは電解琢磨する方法が一般に採用されてきたが
１強酸を用いるためその取扱いや装置などに特別の配慮
を必要とするほか、これらの無機酸は何れもスケールと
同時に金属素地をも侵すため、脱スケール後の仕上り面
に肌あれを生ずるなどの欠点があった。

かｈる公知方法に於ける欠点を解消する手段として特開
昭５７−１７７４４６３　　号などにみられる如鳴。

一部に於いては硫酸、硝酸、燐酸、弗酸などの無機強酸
の中性塩水溶液又は必要に応じてはこれにグリでリンな
どを配合してなる水溶液を電解液とし。

被処理材の合金鋼を直流電源の陽極に接続すると共に電
導性物質よりなる陰極との間に介在させた滞水性物質に
該電解液を含浸させた状態で接触させ、被処理材の表面
を摺動するように操作しながら電解処理することを特徴
とする溶接部周辺の脱スケール法が提案実施されており
、上述の如き公知方法に於ける欠点を伴わずして脱スケ
ールされまた同時に完全に不動、値化される特徴と効果
は得られるが、溶接部周辺の熱影響部に仕上りむらを生
ずるという新しい欠点が指摘されてきた。

即ち魚機強酸の中性塩水溶液を主成分とする電解液を用
い、被処理材を直流電源の陽極に接続し電導性物質より
なる陰極との間に直流電解する公知の手段暑こよれば、
脱スケール現象と同時に被処理材表面が不働態化される
ため、金属素材はそれ以上多くは溶解せず、ひいてはそ
れ以上侵されて肌あれを生ずることはない反面、か＼る
欠点を伴なうものと思われる。

そこでこのことについて追求した結果、スケールの状態
や金属組織が一定な焼鈍時のスケールなどについては全
面が一様に仕上るので特に目立たないが、溶接施工を伴
なう被処理材の溶接熱による所謂る熱影響部に於ては、
炭素の含有射に応じて炭化クロムなどのカーバイドを生
成して鋭敏化したり、またそのほか金属組織が変るなど
の現象を伴なうが、二のような部位は夫々脱スケール反
応に伴なう不働態化の感受性が異なること＼、しかも脱
スケール反応よりも不１！Ｉｎ化反応がより速（進行す
るため不ｗＪ悪化された部位はも早それ以上溶解しな鳴
なり、不ＩＩＩ態化速度の異なる溶接線上や熱影響を受
けていない他の一般部などとは異なりた仕上りになるた
め、大量の表面溶解を伴なりで脱スケールが行われる鉱
酸法に比べて全体的には仕上りむらを生ずることはさけ
得ないとの結論に達した。

なお、このような現象は、被処理材と対極との間の電解
液を含浸するだめの滞水性物質介在の有無にか＼わらず
発生することが判った。

か５る現状に対し本発明者は中性塩電解法により溶接部
周辺の仕上りむらを伴なうことな４脱スケールする方法
について種々研究の結果５通電方法として被処理材を予
め直流電源の陰極側に接続して他の℃導性材質よりなる
対極を陽極にして電解するか若しくは交流の一極として
交流電解処理した後２次いで被処理材が直流電源の陽極
になる如（接続して直流電解することを特徴とする陰極
前処を数秒乃至１分間程度の短時間施すか、或は直流に
適当な電圧の交流を併合したう丸で被処理材を直流電源
の陽極になる如畷接続して電解することにより、スケー
ル除去効果を損なうことなくして溶接部周辺の仕上りむ
らを兄事に解消し得る事実を見出した。

この場合の適当な電圧の交流とは、交流電圧の振幅が同
時に供給される直流電圧以下では効果なく。

これに等しいか好まし々はこれよりも若干大きい程度が
よ（、要するに陽極に接続した被処理材の極性がある瞬
間陰極１こ変わる程度の交流であればよいことも判った
。

このような事実に基づき１本発明実施例に先たつ比較例
として先づ公知の硫酸ナトリウムの２０９６水溶液を電
解液とし、溶接部を伴な５５ｔＪＳ３０４　　材よりな
る試片を陽極とし同じ（３０４材よりなる陰極と共にビ
ーカー中に於て対向させ、５，１０゜１５Ｖの各直流電
流を流して電解したところ、５Ｖでは３０分、１０ｖで
は１２分、１５ｖでは約８分で何れも溶接部とその周辺
のスケールは略々除去されたが、何れの試片についても
所する熱影響部は一般部に比べて灰白色化し全般的には
仕上りむらが認められた。

また同じ（、５ＵＳ４１材の試片についても同様に行っ
たところ、溶接焼けはＳＵＳ　３０４材と略々間等の時
間で除去されたが、熱影響部の仕上りむらは３０４材に
比べて特に顕著に認められた。

実施例１ 上記比較例に於ける他の条件は全炙同じにして。

先づ被処理材を直流電源の陰極側に接続し、同じ材質よ
りなる陽極との間に第一工程として５　、１０゜１５’
／の各直流電流を流して１分間陰極電解処理し２次いで
極性を逆に切替えて夫々間じり５　、１０゜ｉ５Ｖの直
流電流で陽極処理したところ、陰極処理により溶接部の
スケールは溶出はしないが変色するのが認められると共
に比較例に比べて第二工程の陽極処理に際しては脱スケ
ールが可成り容易になる傾向が認められ１合計５ｖでは
２６分。

１０Ｖでは１０分、１’５．＋７では釣人５分で溶接部
とその周辺のスケールは完全に除去された。

脱スケール後の試片には５ＵＳ３０４．４３０材共溶接
部周辺の仕上りむらもなく、比較例に比べて極めて優美
なことが認められた。

実施例２ 上記比較例に於ける他の条件は全鳴同じにして。

先づ被処理材を交流電源の一極に接続し、同じ材質より
なる他の一極との間に第一工程として５゜ｊＯ，ｊ５１
７の各交流電流を流して１分間電解処理し。

次いで被処理材を直流電源の陽極に接続して直流電解し
たところ、何れも比較例と略々同程度の時間で溶接部周
辺のスケールは完全に除去されると共に、溶接部周辺の
仕上りむらもなく、効果的なことが確認された。

実施例３ 上記比較例に於ける他の条件は全く同じにして。

溶接部を伴なう５ＵＳ３０４　　材よりなる試片を陽極
とし、同じ材質よりなる陰極と共にビーカー中に対立さ
せ、Ｓ、ＳＶの直流に対し各２ｖづつ高値の７Ｖ、１０
”／の交流を重ね併せた直交電流をもって電解処理した
ところ、直流５ｖと交流７ｖの組合せでは約１０分、直
流８■と交流１０Ｖとの組合せでは約５分で完全に脱ス
ケールされ、従来から問題となっていた溶接部周辺の熱
影響部における変色むらは全く認められず、同じ要領で
実施した５ＵＳ４３０　　に於てはこの改善が顕著に認
められた。

実施例４ 実施例１に於ける電解液に代って硝酸ナトリウム、燐酸
ナトリウムの各単独やこれらと硫酸ナトリウムとの混合
溶液を電解液とし、他は全く同様に実施したところ、実
施例１同様に溶接部周辺に於ける仕上りむらは認められ
ず、従来公知の通電方法に比べて大巾に改着されること
が認められた〇実施例５ 実施例１〜４に於ける浸漬電解方式に対し、被処理材表
面に滞水性の綿布に電解液を含浸せしめ他の電導性電極
をあてがって被処理材の表面を摺動的に電解琢磨する要
領に準じて実施例１〜４に於けると同様の通電方式を試
みたところ、脱スケール時間は短縮されると共に溶接部
周辺に於ける仕上りむらは何れも認められず、従来法に
比べて大巾に改善された。

以上の妬く本発明方法は、溶接部周辺の溶接スケール除
去を目的とし、被処理材を予め直流電源の陰極側に接続
して他の電導性材質よりなる対極を陽極にして直流電解
するか若しくは交流の一極として交流電解した後１次い
で被処理材が直流電源の陽極になる如（接続して直流電
解する陰極前処理を施すか或は直流に適当な電圧の交流
を併合したうえで被処理材を直流電源の陽極になる如く
接続して電解することにより、従来公知の通電方法に比
べてスケール除去効果を損なわずして溶接部周辺に仕上
りむらを生じないことを特徴とする通電方式にあり、上
述の如き８著な効果が得られるため産業上極めて有益で
ある。

特許出頽人　　株式会社ケミカル山本 手続補正書（自発） 昭和６１年６月２０日 １、事件の表示 昭和６１年特許願第０４４７２７号 ２、発明の名称 合金鋼の溶接に伴なうスケール除去方法３、補正をする
者 事件との関係　　　特許出願人 ５、補正の対象 ６、　補正の内容 （１）　　明細書第５頁、１０行目、「極前処を」とあ
るを、「極前処理を」と訂正する。

（２）　　明細書第１０頁、３行目「・・極めて有益で
ある。」の次に下記の文言を加入する。

「尚、前述した無機強酸の中性塩水溶液を主成分とする
電解液を用い、Ｏｒを含有する合金鋼を直流電源の陽極
に接続し、電導性物質よりなる陰極との間に直流電解す
る公知の脱スケール手段によれば、上記Ｏｒが陽極溶解
によって有毒なＣａｒ＋６として溶出し、そのミストが
大気中に放出されるため、そのミストに接触した作業者
の目、鼻あるいは肺に炎症を発生させる危険性が多分に
あり、またこの有害な廃液の処理に当っては、公害防止
上、還元剤による還元処理の追加工程を要するなど煩雑
であったが２本発明方法に依れば、上記Ｃｒ＋６は特別
な還元処理を施こすことなく速かにＯｒ”かに還元され
るため、電解時に有毒ミストが発生せず１作業者は安心
して作業を行い得る保健上の副次的効果があり、現場作
業上甚だ有益である。更に１本発明方法実施後の廃液は
Ｃｒ”を含まぬので、廃棄に当って水質汚濁等の公害問
題発生の慣れがなく公害防止の面からも卓越した効果が
ある。」 −ｒ−続ネ市−「［三書　（力°式） ％式％ ２、発明の名称 合金鋼の溶接に伴なうスケールの除去方法３、補正をす
る者 事件との関係　　特許出願人 な　　し ５、補正命令の日付（発送日） 昭和６２年７月２８日 ６、補正の対象 昭和６１年６月２１日付差出の−ｒ続補正書（自発）の
発明の名称の欄 ７、補正の内容 「合金鋼の溶接に伴なうスケール除去方法」とあるな「
合金鋼の溶接に伴なうスケールの除去方法」と訂正する
。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）無機強酸の中性塩電解液を用いて合金鋼の溶接部
   周辺の酸化スケールを電解除去するに当り、第一工程と
   して被処理材が陰極になる如く接続するか若しくは交流
   の一極として接続し他の電導性材質よりなる対極との間
   に無機強酸の中性塩電解液を介在させた状態で直流若し
   くは交流電解処理した後、第二工程としては該処理材が
   陽極になる如く接続し他の電導性対極との間に直流電解
   処理することを特徴とする合金鋼の溶接に伴なうスケー
   ルの除去方法。
2. （２）無機強酸の中性塩電解液を用いて合金鋼の溶接部
   周辺の酸化スケールを電解除去するに当り、被処理材が
   陽極になる如く接続した状態で他の電導性材質よりなる
   陰極との間に無機強酸の中性塩電解液を介在させた状態
   で、直流に振幅が該直流電圧に等しいか又は若干大きい
   程度の交流を適宜重ね併せた直交電流をもって電解処理
   することを特徴とする合金鋼の溶接に伴なうスケールの
   除去方法。