JPS6323124Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコンクリートブロツクの成形用型枠の
側枠開閉装置に関するものであり、詳しくは、台
枠に側枠である前後板及び左右側板を起倒可能に
軸支した構成を有する型枠の側枠開閉装置に関す
る。

従来のこの種型枠に於いては、側枠の開閉を能
率的に行うため、前後板と左右側板を連動させ
て、型組み及び型外しの側枠の起倒を行うものが
多い。

この場合、一つの側枠を倒すと同時に連動する
他の側枠をも倒すこととなり、製品と側枠の離反
を行わねばならぬため、傾倒力を相当必要とし、
又側枠にも無理が掛かるのである。

又、起倒の連動部材と型組みの緊締機構の同一
部材としてあるため、互いに影響を受け、互いに
狂いが生じ、充分に機能しない状態が生じるので
ある。

そこで、本考案は緊締と傾倒を別々の機構で行
うと共に、それぞれの作動を一操作で為し、作業
能率を図つたものである。

本考案の構成及び作用を図面の実施例に基づい
て説明する。

図面は二個取りの型枠であり、一面が垂直面で
他の三面がくびれた胴部を有するブロツクを同時
に二個成形する型枠である。

台枠１１に起倒可能に前後板１２，１２及び左
右側板３，３を軸支５，５，５，５し、この四側
枠に囲まれた中央に仕切板１５が側板３，３と平
行に台枠１１に立設固定されている。

そして、台枠上にはパレツト（図示せず）が載
置されていることは言うまでもなく、前後板１
２，１２及び左右側板３，３を起立緊締し、パレ
ツト更には仕切板１５で形成される空間にコンク
リートを充填し、固結後、前後板１２，１２及び
左右側板３，３を傾倒して製品（ブロツク）を取
り出すものである。

左右の側板３には上端縁にブラケツト１６，１
６を植設し、該ブラケツト１６，１６に中央より
前後板１２，１２方向へ設置するレバー６，６の
中央部を軸支８し、レバー６，６の基端及び先端
が上下に回動すべくしてある。

レバー６，６の先端には引掛鉤１３，１３があ
り、起立時の前後板１２，１２の上部を掛止す
る。又基端は同じく側板３の上端縁を挿通し昇降
可能に支持された昇降杆１に係合し、該昇降杆１
は係合したレバー６，６の基端と側板３の上端縁
間に開きスプリング７を巻着して常時上方への付
勢力を受けている。

従つて、レバー６，６の基端が上方位置にある
ため、軸支８を支点とし、先端の引掛鉤１３，１
３は下降し、起立した前後板１２，１２を強固に
掛止して緊締するから型組みを維持できる。

又、前記昇降杆１の側板３の上端縁を挿通して
側板３の外側を垂下した下端には側部に斜面１
４，１４を有する押開部材２が取り付けてあり、
該押開部材２の斜面１４，１４の下方には前後板
１２に突設した突起片４，４が位置する。

従つて、昇降杆１が開きスプリング７に抗して
下降すれば、押開部材２の斜面１４，１４が突起
片４，４に当接し、更に下降すると斜面１４，１
４に当接した突起片４，４が前後方向に移動する
モーメントを受けるため、前後板１２，１２が傾
倒するのである。

この時、昇降杆１の下降によりレバー６の基端
が下降し、反対に先端が上昇するため、引掛鉤１
３，１３も従動して上昇し、前後板１２，１２と
の掛止を解くため、前後板１２，１２の傾倒に支
障はないのである。

そして、前後板１２，１２の傾倒の後に、左右
側板３，３を傾倒すれば製品の取り出しが可能と
なる。

又、型組みは左右側板３，３を起立し、その
後、前後板１２，１２を起立せしめれば、前後板
１２，１２の上端が弧を描いて起立してくるか
ら、引掛鉤１３，１３を押圧し、スプリング７に
抗して容易に起立し、引掛鉤１３，１３の復帰で
掛止状態とできる。尚、本開閉装置を前後板１
２，１２と左右側板３，３に逆に装着することも
自由である。

以上の通り、本考案は昇降杆１を押下して降下
させるだけで左右側板３，３と前後板１２，１２
との緊締を解くと共に、前後板１２，１２を傾倒
できるものであり、極めて容易に行え、又緊締用
のレバー６，６と傾倒用の押開部材２が直接連結
していないから、互いに影響を受けず、長期使用
に耐えられ、操作も直線的加圧力のみであるから
機械的に行える利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の装置を示す一部切欠いた平面
図、第２図は同一部切欠いた正面図、第３図は側
面図である。 符号、１は昇降杆、２は押開部材、３は側板、
４は突起片、５は軸着、６はレバー、７はスプリ
ング、８は軸支、１１は台枠、１２は前後板、１
３は引掛鉤、１４は斜面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 台枠１１に側枠である前後板１２，１２及び左
   右側板３，３を起倒可能に軸着５，５，５，５し
   て成るコンクリートブロツク成形用型枠に於い
   て、側板３の上端縁に中央部を上下方向に回動可
   能に軸支８，８され、先端に前後板１２，１２の
   起立時、掛止可能な引掛鉤１３，１３を有し、基
   端を昇降杆１に係合し回動を制御されているレバ
   ー６，６を設けたこと、昇降杆１は側板３の上端
   縁に昇降可能に支持されると共に、スプリング７
   により常時上方へ付勢され、下端には側部に斜面
   １４，１４を有する押開部材２を設けたこと、及
   び昇降杆１の下降によつて斜面１４，１４と当接
   する下方位置の前後板１２，１２に突起片４，４
   を突設したことを特徴とするコンクリートブロツ
   クの成形用型枠の側枠開閉装置。