JPS63220876A

JPS63220876A - 創傷保護剤

Info

Publication number: JPS63220876A
Application number: JP62054362A
Authority: JP
Inventors: 勝三古本; 真浅井
Original assignee: Nippon Soda Co Ltd
Current assignee: Nippon Soda Co Ltd
Priority date: 1987-03-10
Filing date: 1987-03-10
Publication date: 1988-09-14

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、創傷保護剤に係り、さらに詳しくは水溶性高
分子物質を基剤とするフィルムからなる外傷部に付着性
の創傷保護剤に関する。

本発明の創傷保護剤は、医療および医薬製剤分野におい
て好適に使用できる。

〔従来の技術〕

従来、皮膚組織の外傷部として、軟膏やチンキが使用さ
れ、外傷の程度によっては、前記塗布薬剤とガーゼおよ
び包帯または絆創膏とが併用される。また、薬剤を染み
込ませたガーゼと絆創膏と組み合わせたものなども市販
されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

外傷部として使用される軟膏やチンキは、塗布したまま
保護なしで使用すると、早期に殺菌や治癒の効果が低減
したり、衣服を汚す恐れがある。

一方、ガーゼまたは薬剤を染み込ませたガーゼと絆創膏
と組み合わせたものなどで保護した場合には、ガーゼが
傷口に付着し、剥がれ難いことが多く、折角できた傷口
の皮膜をも同時に剥いでしまうことも度々である。また
、絆創膏は剥がす時に体毛までを引き抜いてしまうため
、皮膚の弱い人はかぶれることがある。

本発明は、剥がれ易い創傷保護剤を提供することを、そ
の目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明等は、前記目的を達成すべく鋭意研究した結果、
水溶性高分子物質のフィルムが、外傷部および皮膚への
付着性に優れ、また、水または温水で容易に洗い流せる
ことに着目し、本発明を完成した。

本発明は、水溶性高分子物質を基剤とするフィルムから
なることを特徴とする創傷保護剤である。

本発明において、水溶性高分子物質は、べたつきのない
乾燥フィルムの得られるものであればよく、たとえば、
天然物より得られるプルラン、アルギン酸、アルギン酸
トリエタノールアミン、アルギン酸プロピレングリコー
ル、カラギーナン等、メチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース
、カルボキメチルセルロースナトリウム等のセルロース
誘導体、また、合成高分子物質であるポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン等のビニル系誘導体、ポリ
アクリル酸、ポリアクリル酸メチル等のポリアクリル酸
誘導体およびその塩類、ビニル型エーテルモノマーとア
クリル酸とのコポリマーなどが使用できる。

本発明の創傷保護剤は、前記水溶性高分子物質の１種の
単独、または２種以上の混合物を基剤とし、所望により
止血作用を有する薬物、殺菌作用を有する薬物、可塑剤
、着色剤、フィラーなどを添加したフィルムである。

止血作用を有する薬物として、たとえば、トロピン、フ
ィブリン、オキジドール、タンニン酸。

硫酸銅、塩化第２鉄、ゼラチン、酸化セルロース。

トラネキサム酸などが挙げられる。

殺菌作用を有する薬物として、たとえば、ホウ酸、クロ
ラミン、ヨードホルム、オキジドール。

クロアロアゾジン、ニトロフラゾン、塩化メチルロザリ
ニン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等が
挙げられる。

可塑剤は、フィルムに柔軟性を付与し、フィルムの傷口
への追随性を向上する目的で添加される。

可塑剤として、たとえば、プロピレングリコール。

ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポ
リエチレングリコール・プロピレングリコール共重合体
、グリセリン、グリセリンの酢酸エステル、ジエチルフ
タレート、ジブチルフタレート等が挙げられる。

着色剤およびフィラーは、フィルムの色が肌色に近くな
るものを選ぶのが好ましい。

本発明の創傷保護剤は、前記水溶性高分子物質および所
望により添加される添加剤の混合物を圧縮成形するか、
もしくは、この混合物を水または有機溶剤に溶解し、得
られた溶液を基板上に流延した後、水または有機溶剤を
乾燥除去することにより製造することができる。

有機溶剤としては、各成分に対して不活性で、かつ、水
溶性高分子物質を溶解し得るものであれば、特に制限な
く使用することができる。たとえば、メタノール、エタ
ノール、イソプロパツールなどのアルコール系溶剤、ア
セトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤、塩化
メチレン、ジクロロエタン、１．１．１−）ジクロロエ
タンなどの塩素化炭化水素系溶剤等が使用される。溶液
の濃度は、水溶性高分子物質の種類、分子量、溶剤の種
類等により異なるが、水溶性高分子物質として０．５〜
５０重量％とすることが作業性の上から好ましく、さら
に好ましい濃度は１．０−１０重量％である。

フィルムの厚みは、傷口への追随性、貼りごこちを考慮
すると、２０〜２００μｍとすることが好ましい。

本発明の創傷保護剤は、直接外傷部に貼付するか、もし
くは、貼付面を水で湿らせて外傷部に貼付して使用する
。

〔作　　　用〕

本発明の創傷保護剤は、水溶性高分子物質を基剤とする
ことを特徴とする。

水溶性高分子物質のフィルムは、乾燥した面へは接着し
ないが、湿潤した面へは容易に接着する。

本発明の創傷保護剤は、水溶性高分子物質を基剤とする
フィルムであることから、すり傷やかすり傷などの外傷
部や発汗により通常湿潤状態にある皮膚には接着するが
、衣服など乾燥した部分には接着しない、したがって、
衣服の汚れを防止することができる。また、水または温
水を用いて洗浄することにより溶解除去できるため、除
去時に傷口を傷めたり、周囲にかぶれを生ずることもな
い。

さらに、別の効果として、薬理作用を有する薬物を含有
する創傷保護剤の場合には、薬物は徐放性となるため充
分な治癒効果が期待できる。

〔実　施　例〕

本発明を、実施例および比較例により、さらに詳細に説
明する。

ただし、本発明の範囲は、以下の実施例により何等限定
されるものではない。

なお、以下の例中において、「部」は重Ｍ基準である。

（１）　　創傷保護剤の調製（ａ）　　試料（Ａ−１）ヒドロキシプロピルセルロース（ＲＰＣ−Ｈ。

日本曹達側製）７５部、ポリアクリル酸（シュロンＰＷ
−１１１．和光純薬■製）２５部およびタルク２部をエ
タノール５００ｇに溶解分散し、テフロンシート上に展
延した。ついで、室温で１晩乾燥し厚さ５０μｍのフィ
ルム（Ａ−１）を調製した。

（ｂｌ　　試料（Ａ−２）試料（Ａ−１）の処方に、さらにトロピン（止血剤）０
．０５部を添加し、試料（Ａ−１）と同様に処理し、厚
さ５０μｍのフィルム（Ａ−２）を調製した。

ｔｃ＋　　試料（Ａ−３）Ｋ料（Ａ−１）の処方に、さらにクロラミン（殺菌剤）
０．０５部を添加し、試料（Ａ−１）と同様に処理し、
厚さ５０μｍのフィルム（Ａ−３）を調製した。

ｆｄ＋　　試料（Ａ−４）ポリビニルアルコール（電気化学■製）４０部、ポリビ
ニルピロリドン（Ｋ−５０，バスフ社製）５０部、プロ
ピレングリコール１０部、タルク２部およびクロラミン
（前出）０．０２部を水５００ｇに溶解分散し、テフロ
ンシート上に展延した。ついで、室温で１晩乾燥し厚さ
４０μｍのフィルム（Ａ−４）を調製した。

（２）止血および治癒試験前記調製した各試料を、擦り傷に貼付し止血および治癒
効果を調べた。また、比較として、市販の軟膏（Ｃ−１
）および薬剤を染み込ませたガーゼと絆創膏と組み合わ
せたもの（Ｃ−２）を用いて同様に止血および治癒効果
を調べた。

試験結果を、第１表に示す。

〔発明の効果〕

実施例の結果の第１表に示したように、軟膏（比較例１
）は衣服に付着し、薬効が低下するのに対し、本発明の
創傷保護剤を用いた場合には、短時間で止血し、また、
治思した。特に、止血剤トロンビンを含有する試料（Ａ
−２）を用いた場合（実施例２）では、さらに短時間に
止血した。

また、薬剤を染み込ませたガーゼと絆創膏と組み合わせ
たもの（比較例２）を使用した場合、それを剥がす時に
カサブタまで剥がれ、再び出血したが、本発明の創傷保
護剤は、水で簡単に洗い落とせ、カサブタまで剥がれる
ことはなかった。

本発明は、水で洗い落とせる創傷保護剤を提供するもの
であり、その医療上および産業上の意義は極めて大きい
。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）水溶性高分子物質を基剤とするフィルムからなる
ことを特徴とする創傷保護剤