JPH032547B2 - - Google Patents

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JPH032547B2
JPH032547B2 JP62165495A JP16549587A JPH032547B2 JP H032547 B2 JPH032547 B2 JP H032547B2 JP 62165495 A JP62165495 A JP 62165495A JP 16549587 A JP16549587 A JP 16549587A JP H032547 B2 JPH032547 B2 JP H032547B2
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JP
Japan
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wound
hollow fiber
protection agent
fibrous material
wound protection
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JP62165495A
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Nagafumi Hidaka
Tomoki Sakai
Toshuki Kato
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Teysan Pharmaceuticals Co Ltd
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Teysan Pharmaceuticals Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野> 寝たきりの患者等が身体の局所に持続的圧迫を
受けると皮膚が阻血性の壊死を起こし、さらに細
菌感染等も加わつて皮膚が潰瘍状となつたいわゆ
る褥瘡を発生する。褥瘡は更に悪化すると敗血症
等を併発して生命の危険を招くことすらある。 本発明はかかる褥瘡や、褥瘡と同じような臨床
的症状を呈する熱傷等の創傷部の修復治癒に対し
て優れた効果を有する創傷保護剤に関するもので
ある。 <従来の技術> 一旦褥瘡が発生するとその完治は容易でなく、
種々の治療方法や用具が単独にまたは併用されて
長期間、根気よく用いられなければならないのが
現状である。 従来の治療方法としては、例えば、細菌感染の
防止に重点をおいて抗菌剤や抗生物質を含む軟膏
を患部に塗る方法が用いられている。 しかしながら、これら抗菌剤等を含有する軟膏
は、短期間で治癒する疾患の場合には効果的であ
つても、損傷を受けた皮膚組織が修復されるまで
に長期間を要する褥瘡等の皮膚疾患の場合には、
耐性菌の存在のため有効性が低くなること、また
看護負担が非常に大きいこと等効果の面で種々の
問題がある。 また別の治療方法としては、ヒトの組織又は漿
液が本来治癒力や制菌作用を有することから、滅
菌したガーゼを患部に当てておくという方法もと
られている。 外傷等においては一般に、創傷部から出る漿液
を積極的に取り除きその部分を乾いた状態に近づ
けると治癒が促進されるが、ガーゼは漿液を吸収
し易いことから褥瘡においても同様の効果を期待
し、また医薬品として認められていることもあ
り、このガーゼを用いる方法は褥瘡等の治療にも
広く利用されている。 しかしながら上記方法の場合、ガーゼが漿液、
血液等の体液成分と共に固まり創傷部から簡単に
剥れない状態、即ち創傷部に固着してしまうの
で、ガーゼの交換が困難となつたり、あるいは無
理にガーゼを剥そうとするとせつかく治癒傾向に
ある創傷部を傷つける結果となつてしまうという
問題がある。 そのために従来からこの固着を防ぐための手段
として、創傷部にまずワセリン等を塗布した薄い
布状物を当てたり、あるいは本来固着性の少ない
素材であるフツ素樹脂等からなる多孔質のフイル
ム等を当てて、その上からガーゼを当てるという
方法がとれらている。 これらの固着を防止する手段は、例えばワセリ
ン処置のときは、ワセリンを無菌的に塗布するこ
とによつて創傷部への外部感染を防止する必要も
あり、またワセリンを塗布した布状物とガーゼ等
数種の製剤をを組合せて使用するのは取扱いが煩
雑でかつ大変気を使うことになる。更にガーゼの
場合、一度漿液を吸収すると乾きが遅く、この点
からも改善が望まれている。 <発明が解決しようとする問題点> 上述のように、従来技術においては取扱いが簡
便で、漿液を積極的に吸収し、且つ一度吸収され
た後は速やかに拡散し、さらに出来るだけ速くこ
の漿液が吸収層から揮散して、吸収層が常に乾燥
状態に保たれ、且つ固着しないという創傷保護剤
は得られていなかつた。 本発明の目的は、このような従来の技術の問題
点に鑑み、漿液の吸収がよく、乾燥も早く、固着
も起りにくく、且つ殺菌消毒剤等を含有せしめた
場合は製剤中での感染菌等の雑菌の繁殖も少ない
か雑菌の繁殖がなく、しかして創傷部の治癒効果
の著しく高い創傷保護剤を提供することにある。 <問題点を解決するための手段> 本発明者らは固着し難く、乾燥も早い素材とし
てポリエステル、特にポリエチレンテレフタレー
トに着目して鋭意研究を重ねた結果本発明に到達
した。 即ち、本発明は外周方向に貫通した孔を有する
ポリエチレンテレフタレートの微多孔性中空糸の
繊維状物からなる体液吸収性の創傷保護剤であ
る。 本発明の創傷保護剤を構成する繊維状物は、外
周方向に貫通した孔を有するポリエチレンテレフ
タレートの微多孔性中空糸からなる。 ポリエチレンテレフタレートは平衡水分率約
0.4%の疎水性の素材であり、これを織編物等の
繊維状物としても創傷治癒に必要な漿液等の吸収
を期待することはできない。 しかしながらこのポリエチレンテレフタレート
繊維を、外周方向に貫通した孔を有する微多孔性
中空糸とすると、この中空糸からなる繊維状物は
漿液等を吸収することが可能となる。 ここで外周方向に貫通した孔を有する微多孔性
中空糸としては、微細孔が中空糸表面全体に散在
し、該微細孔は繊維方向に配列し且つその少なく
とも1部は中空部まで連通している中空糸が好ま
しい。 本発明の中空糸の横断面における外形及び中空
部の形状はいずれも任意でよい。例えば外形及び
中空部がいずれも円形の場合、外形及び中空部の
いずれか一方がほぼ円形で他方が異形の場合、外
形及び中空部共に類似または非類似の異形の場合
等であつてもよい。また、外形の大きさについて
特に制限する必要はない。 本発明の中空糸の中空率は任意でよいが、特に
5%以上であることが好ましく、また外周方向に
貫通した孔の中空糸横断面積に占める割合は、中
空部分を除いた中空糸横断面積の0.001〜70%が
好ましく、特に0.01〜50%、更に1〜50%が好ま
しい。 褥瘡や熱傷の創傷部からは多量の漿液が出てく
るが、創傷部を治癒させるためには、前述のよう
にかかる漿液を十分に吸収させこの繊維状物中に
て拡散させ、同時に水分を蒸発させて乾燥を早め
る必要がある。そのためには該繊維状物は、かか
る漿液を十分に吸収保持する能力があることが望
ましい。またこの繊維状物の吸収能力一杯に漿液
を吸収した状態より吸収量が少ない方が水分の蒸
発は早いことから、本発明の繊維状物の目付は
100g/m2〜2000g/m2が好ましく、なかでも180
g/m2〜1000g/m2が好ましい。 本発明の繊維状物は、織物、編物、不織布等任
意の公知の織編物形態で用いることができるが、
複雑で多様な創傷部に与える刺激をできるだけ少
なくし、しかも密着させて装着させるためには該
繊維状物は縦方向及び/又は横方向に5%以上伸
縮することが望ましい。 また、創傷保護剤は外部からの物理的刺激を吸
収することが望ましく、特に褥瘡のように外部か
らの圧迫によつて発生した疾患については、この
ような外部からの物理的刺激を分散、若しくは吸
収することが望ましく、そのためには該繊維状物
はかさ高となつていることが望ましい。また、水
分の蒸発速度もかさ高である方が大きくなる。 かさ高度は以下のように定義されるが かさ高度(cm3/g)= [厚さ(mm)/質量(g/m2)]×103(JIS
L1018)、本発明で用いる繊維状物のかさ高度は
1.3cm3/g〜15cm3/gが好ましく、なかでも2.0
cm3/g〜10cm3/gが好ましい。 本発明で用いる外周方向に貫通した孔を有する
ポリエチレンテレフタレートの微多孔性中空糸
は、例えば、特開昭56−20612号公報、特開昭56
−20613号公報、特開昭56−43420号公報に記載さ
れた方法によつて製造することができる。 本発明ではこの中空糸としては、必要に応じて
材質や形態の異なるものや、中空率の異なるもの
や木綿等の他の繊維を複数組合せて用いることも
できる。 本発明においては、かかる繊維状物をそのまま
創傷保護剤として使用してもよいが、通常は、吸
収した漿液等が繊維状物を通過して裏面へ滲み出
して衣類等を汚染したり、また逆に裏面より汚染
された水や患者自身の排泄物等で汚染されるのを
防ぐ目的で、膜状物で裏面を被覆して用いるのが
望ましい。 かかる膜状物の材質としてはポリエステル、ウ
レタン樹脂、シリコン樹脂、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニール、ポリ酢酸ビニー
ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体等から成る通
常のフイルム又はこれらの多孔質フイルムを、単
独または併用して用いることができる。 しかしながらこれらのフイルムは伸縮性に乏し
く本発明の創傷保護剤を患部に密着させにくいた
め、これらのフイルムに代えてより好ましく厚み
が10μm乃至500μのゴム系粘着剤、アクリル系粘
着剤、ビニル系粘着剤、又はシリコン系粘着剤等
からなる粘着剤層を用いるのが好ましい。これら
粘着剤の中でもポリエチレンテレフタレートとの
接着力がよく生物学的安全性の高い(1)炭素数4以
上のアルキル基の(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルを少くとも80〜98モル%、(2)アクリル酸及
び/又はメタアクリル酸2〜20モル%を主成分と
して共重合したアクリル系樹脂や、ポリイソブチ
レンを主成分とするゴム系粘着剤が特に好まし
い。 かかる粘着剤層を用いることによつて、単に製
剤の伸縮性の維持、あるいは外部からの患部の汚
染防止、あるいはまた患部からの漿液の滲み出し
の防止という効果だけでなく、適度のガス透過性
を有するという粘着剤層の好ましい性質によつ
て、患部が酸素不足となるのを防ぎ、同時に漿液
中の水分が蒸発するのをさまたげないという大き
な効果を得ることができる。 かかる膜状物は酸化チタン、カーボン、又は染
料・顔料によつて着色してあつてもよい。 また本発明における創傷保護剤はヒト皮膚取付
面に固定を容易にするため、創傷面に接する面側
に粘着剤層をほとんど全面に散在させ又は周囲に
取りつけるとき、より有用性の高い創傷保護剤と
なすことができる。 本発明においてはかかる繊維状物をそのまま、
あるいはフイルム、粘着剤層等の膜状物で裏面を
被覆し、さらに必要に応じて裏打ち層を設けたも
のを創傷面に当て、ばんそうこう、裏打ち層の一
部に取りつけた粘着層あるいは上述の固定手段
等、通常用いられるその他の固定手段によつて固
定して用いることができる。 本発明の創傷保護剤は、外周方向に貫通した孔
を有するポリエチレンテレフタレートの微多孔性
中空糸の中に薬物を含有せしめて用いる時、その
特徴を著しく高めることができる。 即ち、ポリエチレンテレフタレートは本来その
表面の反応活性が少ないためほとんど薬物を安定
に保持することが可能であり、ポリエチレンテレ
フタレートと薬物が化学的に結合しないため薬物
の放出も容易である。またこのポリエチレンテレ
フタレートは薬物をその中空糸の中空部内に含有
させる場合に使用する各種の溶媒に対しても安定
である。さらにまた、薬物量相当の薬物を中空糸
の中空部内に入れても、漿液を吸収する性能には
ほとんど変化がない。 特に、創傷保護剤としては長時間取りつけたま
まで放つておいても創傷部が治癒してきくことが
望ましいが、例えばガーゼでは1日以上放つてお
くとその中で雑菌が繁殖して悪臭を放つたり、患
部が悪化して化膿したりすることも起こるため頻
繁にガーゼを取替えざるを得ない。 本発明の微多孔性中空糸の中空部内に例えばポ
ビドンヨード等の殺菌消毒剤を含有させておくこ
とで外部感染を防ぎ、創傷部の消毒を行ない、ま
た製剤中での雑菌の繁殖を防ぐことで長時間使用
可能で治癒効果の著しく高い、固着性もない創傷
保護剤とすることができる。 また殺菌消毒剤の代りに、又は同時に抗潰瘍作
用のある、例えばグアイアズレンスルフオン酸ナ
トリウムやグアイアズレンのような薬物を使用す
ると創傷部を早く修復することが可能となる。 特に長時間安定でしかも少ない副作用で使用で
き、かつ漿液の吸収と拡散及び漿液中の水分の蒸
発を妨げない創傷保護剤を得るためには、この中
空糸の中に含有される薬物の量は、ポピドンヨー
ドの場合1g/m2〜70g/m2が好ましく、グアイ
アズレンスルフオン酸ソーダ及びグアイアズレン
の場合0.1g/m2〜10g/m2が好ましい。 本発明で用いる薬物としては特に限定しない
が、特に望ましいものとして以下を例示できる。 (1) 次亜塩素酸ナトリウム、ヨウ素、ヨードチン
キ、ホウ酸、ホウ砂、アクリノール、塩化メチ
ルロザニリン、塩化ベンゼトニウム、塩化ベン
ザルコニウム、塩化第二水銀、メチロサール、
マーキユロクロム、グルコン酸クロルヘキシジ
ン等の殺菌消毒剤; (2) スルフアジアジン銀のような外用サルフア
剤; (3) エリスロマイシン、テトラサイクリン、硫酸
ゲンタマイシン、硫酸フラジオマイシン、ノル
フロキサシン、オフロキサシン、エノキサシン
のような抗生物質; その他止血剤、鎮痛剤、消炎剤、抗潰瘍剤、血
管収縮剤、抗ヒスタミン剤等を挙げることができ
る。これらの薬物は単独又は2種以上を混合して
用いることができる。 本発明においては、かかる薬物は水、エタノー
ル、グリセリン、ポリプロピレングリコール、ポ
リエチレングリコール、ポリビニールピロリド
ン、ポリビニールアルコール、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、カーボポール等医薬品添加物とし
て使用されている通常の溶媒、賦形剤、溶解助
剤、拡散助剤、皮膚吸収促進剤等との混合物とし
て用いることができる。 以上に詳述した如く、本発明の創傷保護剤は、
漿液等の体液吸収性がよく、吸収した漿液等の乾
燥も早く、固着もなく、従来の創傷保護剤が有す
る欠点を大巾に改善した優れた創傷保護剤であ
る。 以下に実施例をあげて本発明を、さらに詳細に
説明する。実施例及び参考例中の部は重量部を示
している。 参考例 1 中空糸試料の作成 テレフタル酸ジメチル297部、エチレングリコ
ール265部、3,5−ジ(カルボメトキシ)ベン
ゼンスルホン酸ナトリウム53部(テレフタル酸ジ
メチルに対して11.7モル%)、酢酸マンガン4水
塩0.084部及び酢酸ナトリウム3水塩1.22部を精
留塔付ガラスフラスコに入れ、常法に従つてエス
テル交換反応を行ない、理論量のメタノールが留
出した後反応生成物を精留塔付重縮合用フラスコ
に入れ、安定剤として正リン酸の56%水溶液
0.090部及び重縮合触媒として三酸化アンチモン
0.135部を加え、温度275℃で、常圧下20分、30mm
Hgの減圧下15分間反応させた。得られた共重合
ポリマーの極限粘度は0.405、軟化点は200℃であ
つた。反応終了後共重合ポリマーを常法に従いチ
ツプ化した。 この共重合ポリマーのチツプ15部と極限粘度
0.640のポリエチレンテレフタレートのチツプ85
部とをナウタ・ミキサー(細川鉄工所製)中で5
分間混合した後、窒素気流中にて110℃で2時間、
更に150℃で7時間乾燥した後、二軸のスクリウ
式押出機を用いて、290℃で溶融混練してチツプ
化した。このチツプの極限粘度は0.520、軟化点
は262℃であつた。 このチツプを常法により乾燥し、紡糸口金に巾
0.05mm、計0.6mmである円形スリツトの2個所が
閉じた円弧状開口部をもつものを使用し、常法に
従つて紡糸し、外径と内径の比が2:1の中空繊
維(中空率25%)を作つた。この原糸は300デニ
ール/24フイラメントであり、この原糸を用い常
法に従つて延伸倍率4.2倍で延伸し、71デニー
ル/24フイラメントのマルチフイラメントを得
た。このマルチフイラメントを厚手のメリヤス編
地になし、常法により精練、乾燥後、1%のカセ
イソーダ水溶液で沸騰温度にて3時間処理してア
ルカリ減量率22%、吸水速度3秒、吸水率84%、
かさ高度5.3g/cm3、目付250g/m2の布帛を得
た。 尚、吸水速度及び吸水率は方法によつて測定し
た。 (a) 吸水速度試験法(JIS−L1018に準ず) 前述の布帛をアニオン性洗剤ザブ(花王石鹸社
製)の0.3%水溶液で家庭用電気洗濯機により40
℃で30分の洗濯を10回くり返し、次いで乾燥して
得られる試料を水平に張り、試料の上1cmの高さ
から水滴を1滴(0.04c.c.)滴下し、水が完全に試
料に吸収され反射光が観測されなくなるまでの間
を測定する。 (b) 吸水率測定法 布帛を乾燥して得られる試料を水中に30分以内
浸漬した後家庭用電気洗濯機の脱水機で5分間脱
水する。乾燥試料の重量と脱水後の試料の重量か
ら下記式により求めた。 吸水率=(脱水後の試料重量−乾燥試料重量) /乾燥試料重量 (%) 前記した方法で得られた中空糸は、該中空糸表
面全体に散在し中空糸方向に配列し、且つその少
なくとも1部は中空部まで連通している微細孔を
有する中空糸であつた。 参考例 2 粘着剤溶液及び粘着剤層の作成 2−エチルヘキシルアクリレート97.4部、メタ
アクリル酸2.5部、ポリエチレングリコール(重
合度14)ジメタクリレート0.1部、過酸化ベンゾ
イル1.0部および酢酸エチル100部を還流冷却器、
かきまぜ機を有する反応容器に仕込み窒素雰囲気
下60℃でゆつくり撹拌しながら9時間重合を続け
た。重合添加率は99.9%であつた。 得られた重合体溶液に酢酸エチル500部を加え
て固形分濃度を約20%に調節して粘着剤溶液を得
た。該粘着剤を含む酢酸エチル溶液をシリコンコ
ートした離型紙の上に乾燥後の厚み20μとなるよ
うに塗工し、90℃で10分間乾燥して粘着剤層を得
た。 実施例1及び比較例1 体重約3Kgの家兎の除毛した背中に切傷をつ
け、黄色ブドウ状球菌で感染させて大きさ約4cm2
の化膿した創傷を作り、該創傷部に実施例1とし
ては参考例1で得られた中空糸試料、比較例1と
しは日局ガーゼを目付25g/m2、かさ高度1.1
cm3/gとなるよう重ねたものを、それぞれ大きさ
5cm×5cmに裁断したのちこれらエチレンオキサ
イドガスで滅菌した。これら実施例1と比較例1
の創傷保護剤を家兎の創傷部に置き、絆創膏でと
めた。傷口の大きさの変化を、貼付前の傷口の大
きさを標準として8日間追跡した結果を第1表に
示した。 創傷保護剤は両方とも1回/2日交換した。 比較例1(ガーゼ)の場合4日目(第2回交換
時)以降は傷口に固く固着しており、交換のため
にガーゼを取り除く時折角できた表皮組織をいた
め、傷口の周辺部から出血した。またガーゼの裏
面は漿液が染み出していた。 実施例1(中空糸試料)ではこのような固着は
みられなかつた。しかも吸収された漿液は中空糸
試料の裏面に滲み出した状態で乾燥されていた。 またガーゼはかさ高度も低く、伸縮性もほとん
どないため、ガーゼ製剤を家兎の皮膚にとりつけ
るために用いた絆創膏の貼付部の皮膚炎症が中空
糸試料の場合より数段大きいものであつた。 実施例 2 参考例1で得られた中空糸試料を用いて、大き
さ5cm×5cmの中空糸試料中にポピドンヨードが
5mg(ヨウ素分が5mg)となるように含有させた
(ポピドンヨードをエタノールに溶解して10%
(重量)の溶液をつくり、この溶液中に中空糸試
料を浸漬したのちエタノールを40℃以下で乾燥し
て除いた)。 該ポピドンヨード含有の中空糸試料の裏面に粘
着剤層を圧着したのち、薬物を含有しない大きさ
5cm×5cmの中空糸試料を裏打ち層として取りつ
けた(実施例2)。 本製剤のポピドンヨードを含む中空糸試料の面
が創傷部に当たるようにして実施例1と同じ要領
で家兎による試験を行つた結果を第1表に示し
た。 本実施例の場合も傷口への中空糸試料の固着は
全くなく、しかも吸収された漿液は裏打ち層とし
て使用した中空糸試料には滲み出していなかつ
た。 実施例 3 実施例2においてポピドンヨードの代りにグア
イアズレンスルフオン酸ソーダを用いた以外は実
施例2と同じ要領でグアイアズレンスルフオン酸
ソーダを含有する本発明の創傷保護剤を得(実施
例3)、これを用いて試験を行つた結果を第1表
に示した。 本実施例の場合も実施例2の場合と同様に、傷
口への中空糸試料の固着は全くなく、吸収された
漿液は裏打ち層として使用した中空糸試料には滲
み出していなかつた。
【表】 第1表から本発明の創傷保護剤は創傷部の治癒
効果においても優れていることがわかる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 外周方向に貫通した孔を有するポリエチレン
    テレフタレートの微多孔性中空糸の繊維状物から
    なる体液吸収性の創傷保護剤。 2 繊維状物の目付が100g/m2〜2000g/m2
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の創傷保護剤。 3 繊維状物のかさ高度が1.3cm3/g〜15cm3/g
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の創傷保護剤。 4 微多孔性中空糸の中に薬物を含有せしめたこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項〜第3項の
    いずれか1項に記載の創傷保護剤。 5 薬物としてポヒドンヨードを1g/m2〜70
    g/m2含有せしめたことを特徴とする特許請求の
    範囲第4項記載の創傷保護剤。 6 薬物としてグアイアズレンスルフオン酸ナト
    リウム及び/又はグアイアズレンを0.1g/m2
    10g/m2含有せしめたことを特徴とする特許請求
    の範囲第4項記載の創傷保護剤。
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