JPS63205810A - 複合磁気ヘツド - Google Patents

複合磁気ヘツド

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JPS63205810A
JPS63205810A JP3724487A JP3724487A JPS63205810A JP S63205810 A JPS63205810 A JP S63205810A JP 3724487 A JP3724487 A JP 3724487A JP 3724487 A JP3724487 A JP 3724487A JP S63205810 A JPS63205810 A JP S63205810A
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JP
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magnetic
ferrite
grain size
polycrystalline
head
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JP3724487A
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Yoshimi Takahashi
芳美 高橋
Yoshiyuki Kunito
国頭 義之
Heikichi Sato
平吉 佐藤
Gen Fukushima
弦 福嶋
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、メタルテープ等の高抗磁力磁気記録媒体の記
録再生に好適な複合磁気ヘッドに関し、詳細には磁気コ
ア半体の大部分を占める磁性フェライトの改良に関する
〔発明の概要〕
本発明は、磁気コア半体が磁性フェライトと軟磁性薄膜
との複合磁性材料で構成され、当該磁性薄膜同士の突き
合わせ面を磁気ギャップとした構造の複合磁気ヘッドに
おいて、 前記磁性フェライトに平均結晶粒径が5〜30μmの多
結晶フェライトを用いることにより、再生時の摺動ノイ
ズを大幅に低減するとともに、加工性や生産性の改善を
図ろうとするものである。
〔従来の技術〕
例えばビデオテープレコーダ(VTR)等の分野におい
ては、高密度記録や短波長記録が進められ、これに伴っ
て高い抗磁力を有する磁気記録媒体1例えば磁性粉にF
e、Co、Ni等の強磁性金属粉末を用いた、合金塗布
型の所謂メタルテープ等が開発され、所謂8ミリVTR
等の民生用の磁気記録の分野で実用化が進んでいる。
したがって、上述の磁気記録媒体を充分に磁化するため
には、ヘッドのコア材料に対して、この媒体の抗磁力に
見合った充分高い飽和磁束密度を有することが要求され
ている。特に、同一のヘッドで記録・再生を行う場合に
は、適用する周波数帯域で充分に高い透磁率を有する材
料であることが必要である。
ところが、従来VTR用ヘッドとして主流をなす所謂フ
ェライトヘッド(磁気コア半体をフェライト単体で構成
)は、飽和磁束密度が低く、特に記録時にギャップ部で
磁気飽和が起こり、上記高抗磁力媒体を充分に記録でき
ない。また、磁気コア半体をFe−Ag−3t系合金で
構成した磁気ヘッドは、飽和磁束密度がフェライトの略
2倍と大きく優れた記録特性を有するものの、その比抵
抗がフェライトに比べて小さいため一般に使用されるヘ
ッド形状でのコア厚では高周波における渦電流損が大き
くなり、実効透磁率が低下し、良好な再生画像が得られ
ない。
かかる状況より、磁気コア半体をフェライトと軟磁性薄
III(Fe−Aj!−3i系薄膜等)との複合磁性材
料で構成し、これら軟磁性薄膜同士の突き合わせ面を磁
気ギャップとした所謂複合磁気ヘッドが開発され実用に
供されている。この複合磁気ヘッドにおいては、磁気ギ
ャップが高飽和磁束密度を有する軟磁性薄膜で形成され
ているので強い記録磁界が得られ、同時に他の大部分が
高透磁率を有するフェライトで構成されているので実効
透磁率も確保される。したがって、上記複合磁気へつど
はメタルテープ等の高抗磁力媒体の記録再生用ヘッドと
して好適である。
(発明が解決しようとする問題点〕 ところで、より大きな再生出力を得るためには、ヘッド
と媒体との相対速度(ヘッドの回転速度)を上げる必要
があり、従来、この高速回転に対処するために上記フェ
ライトとして耐摩耗性に優れた単結晶フェライトが用い
られている。
しかしながら、単結晶フェライトを用いた複合磁気ヘッ
ドは、単結晶フェライトの磁歪定数が大きいことに起因
して再生時に所謂摺動ノイズが発生し易いという問題を
抱えている。この摺動ノイズは、再生画像の高品位化を
図る上で大きな障害となっており、この改善が急務とな
っている。
そこで本発明は、かかる従来の実情に鑑みて提案された
ものであり、摺動ノイズが極めて小さく、高抗磁力磁気
記録媒体に対して良好な記録再生特性を示す複合磁気ヘ
ッドを提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、上述の目的を達成せんものと鋭意研究を
重ねた結果、磁気コア半体の大部分を占める磁性フェラ
イトとして、平均結晶粒径が所定範囲内の多結晶フェラ
イトを用いることが摺動ノイズの低減に有効であり、か
つ加工性の点でも優れているとの知見を得るに至った。
本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものであり
、磁性フェライトと軟磁性薄膜より構成される一対の磁
気コア半体を一体化してなる複合磁気ヘッドにおいて、
前記磁性フェライトが多結晶フェライトよりなり、かつ
その平均結晶粒径が5〜30μmであることを特徴とす
るものである。
〔作用〕
多結晶フェライトは、単結晶フェライトに比べてその磁
歪定数の絶対値が小さいため、当該多結晶フェライトを
用いた複合磁気ヘッドは媒体からの弾性振動による逆磁
歪効果が発生し難い。したがって、摺動ノイズの原因と
考えられる上記逆磁歪効果による磁束変化が激減する。
この場合、多結晶フェライトの平均結晶粒径が大き過ぎ
ると、これを加工する際に欠けやクランクが発生する心
配があるが、本発明では上記平均結晶粒径の上限を30
μmとしているので、加工性や製造歩留まりは確保され
る。
また、多結晶フェライトの平均結晶粒径が余り小さいと
フェライト全体の抗磁力が大きくなって、結果的にヘッ
ドの実効透磁率が下がってしまうが、本発明では上記平
均結晶粒径の下限を5μmとしているので、良好な再生
特性が得られる。
〔実施例〕
以下、本発明の具体的な実施例について図面を参照しな
がら説明する。
本実施例の複合磁気ヘッドにおいては、第1図(A)、
第1図(B)、第1図(C)に示すように、磁気コア半
体(I)、 (II)の大部分を占める磁気コア部(1
) 、 (11)が磁性フェライトで構成され、そ当接
面近傍にはトラック幅規制溝(2) (12)が切欠か
れトラック幅が規制されている。また、上記各磁気コア
部(1) 、 (11)の当接面には、上記トラック幅
規制溝(2) 、 (12)の内壁も含んでフロントギ
ャップ形成面からバックギャップ形成面に至るまで、高
飽和磁束密度合金よりなる軟磁性薄膜(3) 、 (1
3)が被着形成され、一対の磁気コア半体(1)、(■
)が構成されている。
そして、この再磁気コア半体(1)、 (n)を上記軟
磁性薄膜(3) 、 (13)の当接面に形成される平
行部分(3a) 、 (13a)同士が突き合わさるよ
うに一体化することにより、この平行部分(3a) 、
 (13a)にてトラック幅が寸法T−で示される磁気
ギャップgが形成されている。本実施例の複合磁気ヘッ
ドは、上記磁気ギャップgが磁気記録媒体の走行方向X
と直交する方向に対して所定角度傾いており、所謂アジ
マス記録方式に好適な構成となっている。
まお、上記トランク幅規制溝(2) 、 (12)内に
はトラック幅Twを規制し、上記軟磁性薄膜(3) 、
 (13)の摩耗を低減するための非磁性材(22) 
、 (22)が溶融充填されている。また、一方の磁気
コア半体(1)、 (11)には、磁気ギャップgのデ
プスopを規制するとともに、コイル(図示せず)を巻
線するための巻線孔(21)が穿設されている。
このような構成の複合磁気ヘッドは、磁気ギャップgが
高飽和磁束密度材料で形成されているので、ギャップ部
で磁気飽和が起こり難く、メタルテープ等の高抗磁力磁
気記録媒体に対しも広い周波数帯域で優れた記録特性が
発揮される。また、磁気コア半体(I)、 (II)全
体に占める上記軟磁性薄膜(3) 、 (13)の体積
比が極めて小さいので、一般に使用されるヘッド形状の
コア厚においても磁性フェライトの高周波特性の良さが
有効に生かされ優れた再生特性が発揮される。
また、上記構成の複合磁気ヘッドは、トラック幅が軟磁
性薄膜(3) 、 (13)の膜厚に依存することなく
自由に設定できるので、この薄膜(3) 、 (13)
の成膜工程に要する時間を短縮できる。したがって、生
産性や量産性の点でも有利である。
さらに、上記複合磁気ヘッドは、磁気コア部(1)、(
11)の当接面に軟磁性薄膜(3) 、 (13)を配
設した外は従来のフェライトヘッドと略同−構成である
ことより、製造工数もフェライトヘッド並みに抑えられ
、加工性や製造歩留まりの点でも優れている。
ここで、上記磁気コア部(1)、(11)を形成してい
る磁性フェライトとしては、例えばMn−Zn系フェラ
イトやNi−Zn系フェライトが使用され、さらに本発
明においては、これら磁性フェライトが多結晶フェライ
トよりなり、しかもその平均結晶粒径が5〜30μmの
範囲内のものを使用していることに大きな特徴を有して
いる。
本発明者等は、磁気コア部(1)、(11)にMn−Z
n系多結晶フェライトを用い、この平均結晶粒径を広範
囲に変えて第1図(A)に示す複合磁気ヘッドを作成し
、高温高温試験等の信頼性試験、実際に8ミリVTRに
搭載しての走行試験、及び該ヘッド単体での電気特性に
ついて調べた。なお、これら複合磁気ヘッドの各ディメ
ンジョンは、それぞれトラック幅Tw=25 、!l 
m 、デプス[1p=25 am。
当たり輻−・55μmとした。
この結果、平均結晶粒径が30μmよりも大きい多結晶
フェライトを用いると、加工時にかけやクランクが多発
し、VTR用ヘッド等に要求される精密加工性が満足で
きないことがわかった。したがって、上記多結晶フェラ
イトには、この平均結晶粒径が30μm以下のものを使
用することが、加工性や製造歩留まり等の点で実用的で
あると考えられる。
また、媒体としてメタルテープを用い、該テープに基準
記録ヘッドで記録した後、上述の各複合磁気ヘッド(実
施例)による再生出力を調べた。
比較のために、上記磁気コア部(1) 、 (11)に
Mn−Zn系単結晶フェライトを用いた複合磁気ヘッド
(比較例)についても同様に再生出力を調べた。
第2図に上記比較例の再生出力に対する実施例における
再生出力の出力比の平均結晶粒径依存性を示す。
この第2図より明らかなように、単結晶フェライトの平
均結晶粒径と再生出力との間には相関関係があり、上記
平均結晶粒径が大きくなるに従って、ヘッドの再生出力
は大きくなって単結晶フェライトのそれに近づき、逆に
平均結晶粒径が小さくなるに従って、再生出力の劣化が
顕著となる。
これは、多結晶フェライトの平均結晶粒径が小さくなる
に伴い、当該フェライトの抗磁力が増大し、この結果実
効透磁率が劣化するためと考えられる。
したがって、上記多結晶フェライトは該結晶粒径が5μ
m以上のものが実用的であると考えられる。
すなわち、上記単結晶フェライトの平均結晶粒径は、加
工性や電磁変換特性等の観点からは、5〜30μmの範
囲内が好適であることが確認された。
ここで、平均結晶粒径が上記範囲内の多結晶フェライト
を用いた複合磁気ヘッドにおいて、メタルテープ走行後
の摩耗量及び高温高温試験等の信転性試験については、
単結晶フェライトを用いた複合磁気ヘッドと同等の良好
な結果が得られた。
次に、本発明者等は、磁気コア部(1) 、 (11)
に多結晶フェライトを用いた複合磁気ヘッド及び11″
L結晶フエライトを用いた複合磁気ヘッドについて、そ
れぞれ摺動ノイズレベルを測定した。なお、この測定に
おいては、平均結晶粒径が7μmの多結晶フェライトを
用いた複合磁気ヘッド(実施例1)及び平均結晶粒径が
20μmの多結晶フェライトを用いた複合磁気ヘッド(
実施例2)と、2種類の単結晶フェライトを用いた複合
磁気ヘッド(比較例)についてそれぞれ測定した。
ここで、摺動ノイズレベルの測定方法としては、メタル
テープを走行させないで、8ミリVTRのシステムノイ
ズのノイズレベルをスペクトラムアナライザで測定した
後、消磁したメタルテープを走行させ、同様にスペクト
ラムアナライザで摺動ノイズレベルを測定し、テープ摺
動時のノイズレベルから、システムノイズレベルを差し
引いた値を摺動ノイズレベルとした。
第4図(A)ないし第4図(C)に各複合磁気ヘッドに
おける摺動ノイズレベルの周波数特性図を示す。すなわ
ち、第4図(A)は実施例1における周波数特性図を、
第4図(B)は実施例2における周波数特性図を、第4
図(C)は比較例における周波数特性図をそれぞれ示す
、なお、この第4図(A)ないし第4図(C)中油線a
はメタルテープを走行させた時のノイズレベルを、曲線
すはシステムノイズレベルを、曲線Cは摺動ノイズレベ
ルをそれぞれ示す。
ここで本発明者等は、摺動ノイズレベルの大きさの目安
として、該摺動ノイズレベルの平均ノイズレベルを各ヘ
ッド毎に求め比較した。平均ノイズレベルは、上述の摺
動ノイズレベルの周波数特性図における摺動ノイズレベ
ルのスペクトラムCを積分し、横軸の周波数帯域で割っ
た値を用いた。
結果を第3図に示す。
この第3図からも明らかなように、単結晶フェライトを
用いたヘッド(比較例)に比べて、多結晶フェライトを
用いたヘッド(実施例)には、摺動ノイズレベルの顕著
な低減が見られた。
このように、磁気コア部(1)、(11)に単結晶フェ
ライトを用いることにより、摺動ノイズが大幅に低減し
、同時にこの平均結晶粒径を5〜30μm以内に制限す
ることにより、加工性や製造歩留まりが向上するととも
に、電磁変換特性や耐摩耗性が確保される。したがって
本実施例によれば、高密度・高品質化に対応した高抗磁
力磁気記録媒体に対して、優れた記録再生特性を発揮し
、かつ生産性や信頼性に優れた複合磁気ヘッドが提供で
きる。
また、磁気コア部(1)、(11)に単結晶フェライト
を用いると軟磁性薄膜(3) 、 (13)との熱膨張
係数の差に起因して歪が蓄積され、製造上あるいは電磁
変換特性上大きな問題となっていたが、本実施例の如く
多結晶フェライトを用いることにより、上記歪が有効に
分散でき、電磁変換特性や製造歩留まりがより一層改善
されるという利点がある。
さらに、多結晶フェライトは単結晶フェライトに比べて
略115程度の低コストで作成でき、しかも単結晶フェ
ライトの製造上の欠点である白金の混入不良がなくなる
という利点もある。したがって、製造コストの低減が図
れるとともに、基板サイズの大型化が可能となり量産性
が向上する。
ここで、上記多結晶フェライトとしては、フェライト材
を一次焼結し結晶粒の粒成長を起こすことによりフェラ
イト焼結体を作成した後、このフェライト焼結体に所謂
熱間静水圧プレスを施して高密度化された気孔率が小さ
く緻密な高密度フェライトが用いられる。
すなわち、上記多結晶フェライトを作成するには、先ず
、フェライト材を所定の焼結温度T1で一次焼結し、結
晶粒の粒成長を起こすことによりフェライト焼結体を作
成する。また、このフェライト焼結体の密度は90%以
上とし、次の熱間静水圧プレスに備える。
ここで、上記焼結温度T、は重要であり、T1上105
0℃とすることにより、粒成長を30ttm以下に抑え
ることができる。すなわち、この焼結温度T、が105
0℃未満であると、フェライトの平衡酸素圧が現実的に
できないため酸化気味となってヘマタイトが析出する虞
れがある。さらには、フェライトの反応(スピネル化)
が終了する温度が1050〜1100℃であるために、
仮に焼結体ができてもスピネル化が不十分で、所定の磁
気特性が得られなくなる虞れがある。グレイン(結晶粒
子)の成長を充分なものとするには、焼結温度T、を1
250℃以上とすることが好ましいが、粒成長を15μ
m以下に抑え、加工性の改善を図ろうとする場合には、
上記焼結温度T、は1250℃以下に抑えることが好ま
しい。
また、−次焼結に際しては、焼結時の雰囲気の酸素分圧
を適切に選ぶ必要がある。酸素分圧が必要以上に高すぎ
ると、焼結時にα−FezO,が析出し、逆に酸素分圧
が必要以上に低すぎて焼結後のフェライト焼結体中の酸
素量が少ないと、次の熱間静水圧プレス工程後において
フェライトにクランクが入り易くなる。したがって、通
常はフェライトの組成、焼結温度に応じた平衡酸素圧に
設定する。特に、焼結温度T1に達するまでの昇温時や
焼結終了後の降温時には窒素雰囲気とし、焼結温度T、
での焼結時にのみ温度T、に対応した平衡酸素圧濃度に
設定すれば、ウスタ、イト相やヘマタイト相の析出がほ
とんどなく、極めて良好な焼結状態となる。
次に、上述の一次焼結により得られたフェライト焼結体
に熱間静水圧プレスを施して高密度化する。この熱間静
水圧プレスは、高圧ガス雰囲気中でガス圧による高圧を
加圧焼成物に対して周囲から加えるようにしたものであ
るが、この熱間静水圧プレスを前記−次焼結温度T1よ
りも低く粒成長が実質的に起こらない温度T2で行い、
フェライト焼成体を微細な結晶粒径のまま更に高密度化
してその密度を99%以上とする。
熱間静水圧プレス時の温度T2は、実際には1000℃
≦T2≦1250℃ であり、焼結温度T、との関係では、 T2≦T+  100℃ であることが好ましい。
すなわち、温度T2を1250℃より低(することによ
り、結晶粒の成長を実質的に起こすことがな(、温度T
Iにおける焼結による結晶粒径を維持しつつプレスによ
り平均結晶粒径が30μm以下で所定密度の多結晶フェ
ライトが作成できる。熱間静水圧プレスの温度Ttを一
次焼結温度T1より100℃以上低くすることにより、
結晶粒の成長を完全に抑え、従って結晶粒成長に基づく
歪の蓄積を完全に防止することができ、処理後にアニー
リングを施す必要がない。
但し、上記−次焼結温度T1を1250℃以下に抑え、
粒成長を15μm以下に抑えようとする場合には、熱間
静水圧プレス時の温度T2は、1000℃≦T2≦12
00℃、Tt≦T、−50℃とすることが好ましい。
また、この熱間静水圧プレス時の圧力は300気圧以上
であるのが望ましい、圧力を300気圧以上とすれば、
フェライト焼結体の密度が99%以上となるまで高密度
化することができる。
さらに、−次焼結により得られたフェライト焼結体の表
面をつめ粉と呼ばれるフェライト粉末により包んだ状態
(あるいはフェライト粉末中に埋め込んだ状態)とし、
しかる後に上記熱間静水圧プレスを施すことにより、フ
ェライト焼結体の高密度化がより改善される。
以上の工程を経ることにより、平均結晶粒径が30μm
以下と極めて小さく緻密な高密度フェライトを製造する
ことができ、精密加工性に優れた磁性フェライトが得ら
れる。
以上で作成された多結晶フェライトに対して、トラック
幅規制溝の切削工程、軟磁性薄膜の被着工程2巻線溝工
程等の通常の工程を経ることにより本実施例の複合磁気
ヘッドが作成される。
このようにして作成された多結晶フェライトはその大き
さを自由に設定できることより、大きさに制限がある単
結晶フェライトに比べて量産性の点で有利である。
ここで本発明では、磁気コア部(1)、(11)に平均
結晶粒径が5〜30μmの多結晶フェライトを使用して
いるが、主コア部を構成する軟磁性薄膜(3)、(13
)としては、強磁性非晶質合金、所謂アモルファス合金
(例えばFe、Ni、Coの1つ以上の元素とP、C,
B、Siの1つ以上の元素とからなる合金、またはこれ
を主成分とし/l、 Ge、Be、Sn、、I n、M
o、W、Ti、Mn。
Cr、Zr、Hf、Nb等を含んだ合金等のメタル−メ
タロイド系アモルファス合金、あるいはCo。
Hr、Zr、等の遷移元素や希土類元素を主成分とする
メタル−メタル系アモルファス合金)、Fe−Al−3
i系合金、Fe−Al系合金、Fa−3i系合金、Fe
−3i−Go系合金、Ni−Fe系合金、Fs−AIl
−Go系合金、Fe−Ga−3i系合金、Fa−Ga−
Ge系合金、Fe−Ge−5i系合金等の良好な軟磁気
特性を有し、かつ高飽和磁束密度を有する材料が挙げら
れる。
また、その膜付方法としては、スパッタリング法。
真空蒸着法、フラッシュ蒸着法、クラスター・イオンビ
ーム法等の真空薄膜形成技術が挙げられる。
さらに、上記軟磁性薄膜(3) 、 (13)を本実施
例では単層膜構造としているが、例えばS i O! 
+ T azO5+ A j! go2+ Z r O
!l S l xNa等の高耐摩耗性絶縁膜を交互に介
在させた積層膜構造としても良い、この場合、上記積層
数は任意に設定することができる。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は
この実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を
逸脱しない範囲内で種々の構造の複合磁気ヘッドに適用
できる。
例えば、第5図に示すように、平均結晶粒径が5〜30
11mの多結晶フェライトよりなる磁気コア部(30)
 、 (31)の突き合わせ面をそれぞれ斜めに切欠き
傾斜面(30a) 、 (31a)とし、この傾斜面(
30a) 、 (31a)上に高飽和磁束密度を有する
軟磁性薄膜(32) 、 (33)を形成しそれぞれ磁
気コア半体を積成し、これら軟磁性薄膜(32) 、 
(33)の当接面を磁気ギャップgとした複合磁気ヘッ
ドにも本発明は適用される。この複合磁気ヘッドは摺動
ノイズや加工性に優れることは勿論のこと、狭トラツク
化が容易となり高密度化に好適な複合磁気ヘッドとなる
あるいは、第6図に示すように、磁気ギャップgに対し
て所定角度傾斜した磁気コア部(40) 、 (41)
の−斜平面(40a) 、 (41a)と、この−斜平
面(40a) 、 (41a)の両側に切欠かれトラッ
ク幅を規制するトラック幅規制溝(42) 、 (43
) 、 (44) 、 (45)内に跨がるように上記
軟磁性薄膜(46) 、 (47)を被着形成してなる
複合磁気ヘッドにも本発明は適用される。
この複合磁気ヘッドにおいても、摺動ノイズや加工性が
改善されることは勿論のこと、擬似ギャップ等の悪影響
が解消でき、より優れた記録再生特性が得られる。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本発明の複合磁気ヘ
ッドにおいては、磁気コア半体の大部分を多結晶フェラ
イトで構成しているので、摺動ノイズの少ない複合磁気
ヘッドが提供される。
た、上記多結晶フェライトの平均結晶粒径を5〜30μ
mに制限していることより、ヘッド加工時の欠は等が解
消され製造歩留まりや電磁変換特性が改善されるととも
に、耐摩耗性も確保されるのでヘッドが長寿命化する。
これら利点は、VTR等における記録の高密度化・高品
質化等に伴って、磁気記録媒体が高抗磁力化し且つヘッ
ドと媒体の相対速度が向上することに対して、優れた効
果を発揮し、実用価値の高い複合磁気ヘッドの提供を可
能とする。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)は本発明を適用した複合磁気ヘッドの一実
施例を示す外観斜視図、第1図(B)は第1図(A)に
示す複合磁気ヘッドの磁気記録媒体対接面を示す要部拡
大平面図、第1図(C)は第1図(A)中A−A線にお
ける断面図である。 第2図は再生出力比と多結晶フェライトの平均結晶粒径
との関係を示す特性図である。 第3図は摺動ノイズレベルと走行時間の関係を磁性フェ
ライトの材質別に示す特性図である。 第4図(A)ないし第4図(C)はそれぞれ摺動ノイズ
レベルの周波数特性を示す特性図であり、第4図(A)
は平均結晶粒径が20μmの多結晶Mn−Znフェライ
トを用いた複合磁気ヘッドについて、第4図(B)は平
均結晶粒径が7μmの多結晶Mn−Znフェライトを用
いた複合磁気ヘッドについて、第4図(C)は単結晶フ
ェライトを用いた複合磁気ヘッドについて、それぞれ示
す。 第5図及び第6図はそれぞれ本発明の他の実施例の磁気
記録媒体対接面を示す要部拡大平面図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 磁性フェライトと軟磁性薄膜より構成される一対の磁気
    コア半体を一体化してなる複合磁気ヘッドにおいて、 前記磁性フェライトが多結晶フェライトよりなり、かつ
    その平均結晶粒径が5〜30μmであることを特徴とす
    る複合磁気ヘッド。
JP3724487A 1987-02-20 1987-02-20 複合磁気ヘツド Pending JPS63205810A (ja)

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JP3724487A Pending JPS63205810A (ja) 1987-02-20 1987-02-20 複合磁気ヘツド

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JP (1) JPS63205810A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06162436A (ja) * 1992-06-16 1994-06-10 Samsung Electro Mech Co Ltd 複合型磁気ヘッド

Citations (4)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4979514A (ja) * 1972-12-06 1974-08-01
JPS50107499A (ja) * 1974-01-31 1975-08-23
JPS58155513A (ja) * 1982-03-10 1983-09-16 Hitachi Ltd 複合型磁気ヘツドおよびその製造方法
JPS5988369A (ja) * 1982-11-09 1984-05-22 松下電器産業株式会社 多結晶フエライト

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