JPH11203622A - 磁気ヘッド並びにその製造方法及びそれを用いた磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気ヘッド並びにその製造方法及びそれを用いた磁気記録再生装置

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JPH11203622A
JPH11203622A JP667298A JP667298A JPH11203622A JP H11203622 A JPH11203622 A JP H11203622A JP 667298 A JP667298 A JP 667298A JP 667298 A JP667298 A JP 667298A JP H11203622 A JPH11203622 A JP H11203622A
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magnetic
film
head
gap
flux density
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JP667298A
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Akira Kimura
亮 木村
Akihiro Ashida
晶弘 芦田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高密度記録再生を行う磁気記録再生装置にお
いて使用されるメタルインギャップ型の磁気ヘッドにお
いてヘッドの再生効率の改善を図り、高性能な磁気ヘッ
ドとその製造方法及びそれを用いた磁気記録再生装置を
提供することを目的とする。 【解決手段】 上記の課題を解決するために、主コアが
酸化物磁性材料からなり、少なくとも磁気ギャップ近傍
に高飽和磁束密度の金属磁性膜8と非磁性材料からなる
膜9を交互に積層した磁性膜を形成することにより、高
保持力媒体に対しても充分な記録再生能力を持つ優れた
磁気ヘッドが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は8mmVTR、民生
用ディジタルVTR、業務用ディジタルVTR、DD
S、高密度FDDなどの高密度な記録再生が行われ、ま
た優れた機能性も要求される磁気ヘッド並びにその製造
方法及びそれを用いた磁気記録再生装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、本格的なマルチメディア時代が到
来し、膨大なデータをストレージする磁気記録再生装置
の高性能化は、これまで以上に重要なものとなってい
る。その磁気記録再生装置のキーデバイスである磁気ヘ
ッドにおいては、従来より更に高密度な記録再生を行な
う必要があり、テープへの記録フォーマットはより短波
長化、狭トラックピッチ化の方向にある。またもう一方
では高転送レート化が要求され、記録再生周波数の広帯
域化が図られている。
【0003】面記録密度の向上をするにあたりその記録
媒体としては保持力を高くしなければならず、このため
磁気ヘッドとしては狭ギャップでも十分な記録能力を持
つ必要がある。もう一方、狭トラック化された場合にお
いても高いヘッド出力が望まれ、さらには記録再生周波
数の広帯域化に対しても考慮する必要がある。
【0004】ところで、このような磁気ヘッドに対して
の要求を満足するために磁気ヘッドのコア材料としては
高い飽和磁束密度を持つとともに、同一の磁気ヘッドで
記録再生を行う場合においては、コア材料として高い透
磁率を合わせ持つ必要がある。
【0005】そこで従来からは、センダスト合金やCo
系アモルファス合金などが磁気ヘッド材料に用いられ実
用化されてきた。これらのヘッド材料では飽和磁束密度
が1Tを超えるものは得られにくい。またこれらの材料
は、膜の耐熱性や成膜時の内部等の問題があり高い透磁
率を得るためには種々の制約があった。従って今後予想
される記録密度を実現するのためには不十分なものであ
った。
【0006】これに対し、Feを主成分とした合金材料
を窒素を含む雰囲気中でスッパタリング等の方法で薄膜
形成したFe系の窒化膜がある。
【0007】この膜は合金材料の組成、成膜条件を最適
化することにより飽和磁束密度Bsを1.5T以上に
し、かつ初透磁率も4000以上にすることが可能であ
る。また、耐熱性もあり一般にヘッド化の際に生じる熱
工程にたいしても特性の劣化がないものが得られる。
【0008】また、一方でヘッド特性もさることなが
ら、その量産性に優れていることも磁気ヘッドとして具
備しなければならない条件である。これらの要求に対し
従来からは、図16に示すようなフェライトコア39の
磁気ギャップの近傍部分に略平行な形で高飽和磁束密度
の単層構造の金属磁性膜40を配したいわゆるメタルイ
ンギャップ型のヘッドが実用化されてきた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の磁
気ヘッドにおいて、金属磁性膜のトラック幅方向が磁化
容易軸となるように一軸異方性をつけて磁気ギャップの
深さ方向の透磁率を向上させヘッド再生効率を改善しよ
うとした場合、ギャップ近傍における磁性膜の磁化状態
は、図17に示すようにそのコア形状からくる磁気異方
性によって磁気ギャップの深さ方向が磁化容易軸となる
場合が多い。トラック幅(図中のTW)よりもギャップ
深さ(図中のGD方向)が大きいヘッドの場合は、やは
りギャップの深さ方向が磁化容易軸となり金属磁性膜部
分40の透磁率が減少する。これによってヘッド再生効
率が低下するといった課題を有していた。
【0010】もう一方、従来から提案されてきた磁気ヘ
ッドの場合、図16に示すように、フェライトコア39
と高飽和磁束密度からなる金属磁性膜40の界面部が、
疑似ギャップとして働く場合がある。このため疑似ギャ
ップの影響を避けるためにヘッド構成及び製造工程を工
夫する必要がある。また、その製造方法は量産性に優れ
たもので実現しなければならなかった。
【0011】従って本発明は上記課題を解決するための
もので、磁気ギャップ近傍に設けた高飽和磁束密度の金
属磁性膜の透磁率を向上させるとともに、疑似ギャップ
の発生を抑えた磁気ヘッド及びそれを用いた高性能な磁
気記録再生装置を提供することを目的とする。また、本
発明の磁気ヘッドを安定に量産する磁気ヘッドの製造方
法の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明に係る磁気ヘッドは、主コアが酸化物磁性材
料からなり、少なくとも磁気ギャップ近傍に高飽和磁束
密度の金属磁性膜と非磁性材料からなる膜を交互に積層
した磁性膜を形成したものである。
【0013】また、本発明に係る磁気ヘッドは、主コア
が酸化物磁性材料からなり、少なくとも磁気ギャップ近
傍に高飽和磁束密度の金属磁性膜と非磁性材料からなる
膜を交互に積層した磁性膜を形成したヘッドにおいて、
主コアのギャップ形成面上に拡散防止膜として形成され
る膜と高飽和磁束密度の金属磁性膜の間に挟まれる膜が
同一材料で構成されているものである。
【0014】本発明の磁気ヘッドの製造方法は、酸化物
磁性材料からなる、少なくとも一方のコアブロック半体
に巻線用溝加工を施した後、トラック幅を規定するよう
に凸形状に加工された一対のコア半体のギャップ形成面
上に真空装置中で拡散防止膜を所定量形成する工程と、
高飽和磁束密度材料からなる金属磁性膜を形成する工程
と、ギャップ部材を介してコア半体の突出端部同士を突
き合わせする工程と、コア半体同士をガラスにより熱融
着するとともにトラック幅の規制溝にガラスを充填する
工程と、コア半体を結合して得られたコアブロックを所
定の厚みに切断しヘッドチップを得る磁気ヘッドの製造
方法において、主コアのギャップ形成面上に形成する拡
散防止膜と、前記拡散防止膜と同一材料からなる膜と高
飽和磁束密度の金属磁性膜とが交互に積層された磁性膜
を同一の真空装置中で連続的に順次形成するものであ
る。
【0015】また、本発明に係る磁気記録再生装置は、
前記構成を有する磁気ヘッドを回転シリンダに搭載して
なるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、主コアが酸化物磁性材料からなり、少なくとも磁気
ギャップ近傍に高飽和磁束密度の金属磁性膜と非磁性材
料からなる膜を交互に積層した磁性膜を形成したもので
ある。
【0017】本発明の請求項2に記載の発明は、主コア
が酸化物磁性材料からなり、少なくとも磁気ギャップ近
傍に高飽和磁束密度の金属磁性膜と非磁性材料からなる
膜を交互に積層した磁性膜を形成したヘッドにおいて、
主コアのギャップ形成面上に拡散防止膜として形成され
る膜と高飽和磁束密度の金属磁性膜の間に挟まれた膜が
同一材料で構成されているものである。
【0018】本発明の請求項3に記載の発明は、金属磁
性膜の間に挟まれた非磁性材料からなる膜の厚みは2n
m以上7nm以下とする請求項1及び請求項2記載の磁
気ヘッドである。
【0019】本発明の請求項4に記載の発明は、積層さ
れた高飽和磁束密度の金属磁性膜はトラック幅方向に一
軸異方性を有した静磁結合膜である請求項1記載及び請
求項2記載の磁気ヘッドである。
【0020】本発明の請求項5に記載の発明は、酸化物
磁性材料からなる、少なくとも一方のコアブロック半体
に巻線用溝加工を施した後、トラック幅を規定するよう
に凸形状に加工された一対のコア半体のギャップ形成面
上に真空装置中で拡散防止膜を所定量形成する工程と、
高飽和磁束密度材料からなる金属磁性膜を形成する工程
と、ギャップ部材を介してコア半体の突出端部同士を突
き合わせする工程と、コア半体同士をガラスにより熱融
着するとともにトラック幅の規制溝にガラスを充填する
工程と、コア半体を結合して得られたコアブロックを所
定の厚みに切断しヘッドチップを得る磁気ヘッドの製造
方法において、主コアのギャップ形成面上に形成する拡
散防止膜と、前記拡散防止膜と同一材料からなる膜と高
飽和磁束密度の金属磁性膜とが交互に積層された磁性膜
を同一の真空装置中で連続的に順次形成したものであ
る。
【0021】本発明の請求項6に記載の発明は、金属磁
性膜の間に挟まれた非磁性材料からなる膜の厚みは2n
m以上7nm以下とする請求項5に記載の磁気ヘッドの
製造方法である。
【0022】本発明の請求項7に記載の発明は、積層さ
れた高飽和磁束密度の金属磁性膜はトラック幅方向に一
軸異方性を有した静磁結合膜である請求項5に記載の磁
気ヘッドの製造方法である。
【0023】本発明の請求項8に記載の発明は、高飽和
磁束密度の金属磁性膜としては、FeaTabNcで表さ
れる材料とする請求項5に記載の磁気ヘッドの製造方法
である。ここで、高飽和磁束密度材料の組成式のa,b,c
は原子パ−セントを表し、(数1)式を満足するものと
する。
【0024】本発明の請求項9に記載の発明は、請求項
1もしくは請求項2に記載の磁気ヘッドを回転シリンダ
に搭載した磁気記録再生装置である。
【0025】以下、本発明の磁気ヘッド及びその製造方
法並びにそれを用いた磁気記録再生装置の実施の形態に
ついて、図面を参照しながら説明する。
【0026】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1における磁気ヘッドの要部を表すヘッド斜視図であ
る。図中、Mn−Zn単結晶フェライトからなるコア1
は、その磁気ギャップ2の近傍には、非磁性膜(図示省
略)と高飽和磁束密度の金属磁性膜が交互に積層された
積層膜3が形成されている。また所定のトラック幅とな
るようにトラック幅規制溝6が設けられているとともに
その溝部にはガラス4が充填されている。また一方のフ
ェライトコア半体には巻線用溝5が施されている。
【0027】また非磁性材料からなるギャップ部材(図
示省略)が突き合わされ磁気ギャップ2が形成されてい
る。
【0028】図2は本発明の実施の形態1における磁気
ヘッドの摺動側面からみた磁気ギャップ近傍の拡大図で
ある。図2において、それぞれの単結晶フェライトコア
半体11、12の磁気ギャップ形成面7上に高飽和磁束
密度の金属磁性膜8と層間用に非磁性材料からなる膜9
を順次スパッタリング等の真空薄膜形成技術を用いて形
成し、静磁結合した積層膜3を得る。
【0029】ここで高飽和磁束密度の金属磁性膜8の一
層の厚みは、0.4umとした。またその金属磁性膜8
の層間材となる非磁性材料膜9は、その一層の厚みを5
nmと設定した。図2では3層構成で省略してあるが、
試作したものは積層を順次10回繰り返し、ト−タルの
厚みとして約4umの積層膜3のヘッドを試作した。ま
たギャップ部材10を介して磁気ギャップ2を形成して
いる。
【0030】図3は本発明の実施の形態1における磁気
ヘッドのギャップ形成面からみた積層膜3の磁化状態の
模式図である。図3において、一層の高飽和磁束密度の
金属磁性膜8は、磁化容易軸の方向はトラック幅方向に
向くように構成されている。そして高飽和磁束密度の金
属磁性膜8は非磁性材料膜9によって磁気的に分断され
ており、隣り合う金属磁性膜8の間には静磁的な結合力
が働いている。この静磁結合力によって、図3に示すよ
うな磁化状態に保持されている。従って積層膜3は、全
体的にみればギャップ深さ方向が磁化困難軸となる。
【0031】次に層間材としての非磁性材料膜9の厚み
と積層膜3の透磁率について検討した結果を図12に示
す。評価方法としては、25mm角のセラミック基板上
に所定の条件で積層膜3をスパッタし、その基板を横長
さ10mm、縦長さ1.5mmに短冊状切り出したもの
を更に、磁性膜の縦幅が約100umとなるようにイオ
ンミリング装置等を使用してストライプパターンとなる
ようにしたサンプル作成した。
【0032】次にそのサンプルを8の次コイル法で透磁
率の評価を行った。層間材となる非磁性材料膜9の厚み
を2nm〜20nmの範囲でそれぞれサンプルを試作し
た。この時の高飽和磁束密度の金属磁性膜8の一層の厚
みは0.4umとし、サンプル基板の長手方向が磁化困
難軸となるようにスパッタ条件を制御した。また積層回
数を10回とし、積層膜の全厚は約4umとなるように
した。図12をみると層間材となる非磁性材料膜9の厚
みが7nmを越えるあたりから、透磁率が低下してきて
いる。15nm程度になると透磁率が1000を割り込
んでいる。膜厚みがある程度以上に厚くなるとその金属
磁性膜間8に働く静磁結合力が弱まり、サンプルの長手
方向が磁化容易軸に近づいていくために、透磁率が低下
するものと考えられる。
【0033】またあまり非磁性膜の厚みが薄くなると、
ヘッド製造工程中で加わる熱工程で拡散したり、成膜条
件によっては膜が島状構造となり、結果的に層間材とし
ての機能が弱くなる。従って層間材として有効な効果を
得るための非磁性材料膜9の厚みは2nm〜7nmの範
囲が望ましい。
【0034】ここで、形成する高飽和磁束密度の金属磁
性膜8は、FeaTabNcであらわされ、a,b,cを原子パ
−セントとすれば、その金属磁性膜8の組成式は以下を
満足するものが望ましい。ここでa≦94、b≧5の条件
はこの材料が優れた軟磁気特性を示すのに必要な条件で
あり、またa≧75、b≦25の条件はこの材料が十分に
高い飽和磁束密度を示すのに必要な条件である。またc
≧0.1の条件は疑似ギャップ抑制に必要なものであ
り、c≦20は飽和磁束密度を低下させないのためと、
膜の内部応力を大きくしないために必要なものである。
またこのFe系の窒化膜は、スパッタリングの条件を最
適化することによって比較的簡単に一軸異方性を付加す
ることができる。磁場中処理等の特別な処理を行わなく
てもよいので量産性に優れるものである。以上をまとめ
ると、高飽和磁束密度の金属磁性膜8は、FeaTabN
cであらわされ、a,b,cを原子パ−セントとすれば、(数
1)式で表される。
【0035】今回は、a=76.1、b=10.9、c=
13なる組成で高飽和磁束密度の金属磁性膜8を形成し
た。そしてこの金属磁性膜8に挟まれる非磁性材料膜9
はSiO2膜で形成した。なお非磁性材料膜9はAl2O
3膜でも同様な効果が得られる。
【0036】本発明の実施の形態1における磁気ヘッド
のヘッド出力特性を評価した結果を図13に示す。測定
用ヘッドの主な諸元は、トラック幅20μm、ギャップ
長0.20μm、ギャップ深さ15μmとした。評価方
法としては、回転ドラムテスタ−を用いて行い、測定は
スペクトラムアナライザで基本波成分で評価した。詳細
条件は、相対速度=10m/s、録再周波数=5〜20
MHz、測定テ−プ=金属塗布型テ−プ、とした。
【0037】従来の磁気ヘッドの出力を基準として、本
発明の実施の形態1の磁気ヘッドと比べると、低周波領
域から約0.5dBの改善がみられ、高周波領域になる
に従って出力の改善効果が大きくなっているのがわか
る。静磁結合することで積層膜3の透磁率が高周波領域
まで大きくなり、そのためヘッド再生効率が改善され出
力が増加しているものと考えられる。またf=20MH
zの入出力特性について評価した結果を図14に示す。
従来の磁気ヘッドと本発明の実施の形態1の磁気ヘッド
を比較すると、本発明の実施の形態1の磁気ヘッドは、
記録電流が低い方にシフトしている。ヘッド出力の場合
と同様に積層膜3の透磁率が改善されることによって記
録効率が約20%程度の向上することが確認された。こ
のように、ギャップ深さ方向が磁化困難軸になるように
静磁結合した積層膜3を用いることによって高周波領域
までヘッド出力、及び記録効率の改善を図り、優れた特
性の磁気ヘッドを得ることができるものである。
【0038】なお、本発明の実施の形態1における磁気
ヘッドは、前述の図1、図2に示す構造に限定されるも
のではなく、別のトラック溝構造を持つものでも良く、
例えば、図4(a)〜(b)に示すものでも良い。図4
に示す磁気ヘッドは図2に示す磁気ヘッドとトラック規
制溝の構造が異なっているが、磁気ギャップ近傍の磁化
状態は同じであり、ヘッド特性の改善は同様の効果が得
られる。
【0039】(実施の形態2)図5は本発明の実施の形
態2における磁気ヘッドの摺動側面からみた磁気ギャッ
プ近傍の拡大図である。図中、それぞれの単結晶フェラ
イトコア半体13、14の磁気ギャップ形成面15上に
非磁性材料からなる拡散防止膜16を形成した後、高飽
和磁束密度の金属磁性膜17と層間用に非磁性材料から
なる膜18を順次スパッタリング等の真空薄膜形成技術
を用いて積層し、静磁結合した積層膜19を得る。この
とき拡散防止膜16と金属磁性膜17の層間材として非
磁性材料からなる膜18は同一材料で構成するものであ
る。
【0040】この非磁性材料膜18は、高飽和磁束密度
の金属磁性膜17の層間材として磁気的に分断する機能
とともに、フェライトコア13と高飽和磁束密度の金属
磁性膜17の反応拡散を抑制するような拡散防止膜とし
ての効果も併せ持つ必要がある。この点について鋭意研
究したところ、この非磁性材料膜としてはAl2O3、S
iO2等が最適であることがわかった。
【0041】ここで金属磁性膜17の一層の厚みは0.
4umとした。また高飽和磁束密度の金属磁性膜17の
層間材となる非磁性材料膜18は、その一層の厚みを5
nmと設定した。図中では3層構成で省略してあるが、
試作したものは積層を順次10回繰り返し、ト−タルの
厚みとして約4umの積層膜19の磁気ヘッドを試作し
た。またギャップ部材20を介して磁気ギャップを形成
している。
【0042】図6は本発明の実施の形態2における磁気
ヘッドのギャップ形成面からみた積層膜19の磁化状態
を示す模式図である。図6において、本発明の実施の形
態1の磁気ヘッドと同様に、一層の高飽和磁束密度の金
属磁性膜17は、磁化容易軸の方向はトラック幅方向に
向くように構成されている。そして高飽和磁束密度の金
属磁性膜17は非磁性材料膜18によって磁気的に分断
されており、隣り合う高飽和磁束密度の金属磁性膜17
の間には静磁的な結合力が働いている。この静磁結合力
によって、図に示すような磁化状態に保持されている。
従って積層膜19は、全体的にみればギャップ深さ方向
が磁化困難軸となる。また前述したように、層間材とし
て有効な効果を得るための非磁性材料膜18の厚みは2
nm〜7nmの範囲が望ましい。
【0043】ここで、形成する高飽和磁束密度の金属磁
性膜17は、FeaTabNcであらわされ、a,b,cを原子
パ−セントとすれば、その金属磁性膜17の組成式は以
下を満足するものが望ましい。ここでa≦94、b≧5の
条件はこの材料が優れた軟磁気特性を示すのに必要な条
件であり、またa≧75、b≦25の条件はこの材料が十
分に高い飽和磁束密度を示すのに必要な条件である。ま
たc≧0.1の条件は疑似ギャップ抑制に必要なもので
あり、c≦20は飽和磁束密度を低下させないのため
と、膜の内部応力を大きくしないために必要なものであ
る。以上をまとめると、高飽和磁束密度の金属磁性膜1
7は、FeaTabNcであらわされ、a,b,cを原子パ−セ
ントとすれば、(数1)式で表される。
【0044】今回は、a=76.1、b=10.9、c=
13なる組成で高飽和磁束密度の金属磁性膜17を形成
した。
【0045】本発明の実施の形態2における磁気ヘッド
のヘッド出力特性を評価した結果を図13に示す。測定
用ヘッドの主な諸元は、前述したように実施の形態1に
おける磁気ヘッドと同様にトラック幅20μm、ギャッ
プ長0.20μm、ギャップ深さ15μmとした。評価
方法としては、回転ドラムテスタ−を用いて行い、測定
はスペクトラムアナライザで基本波成分で評価した。詳
細条件は、相対速度=10m/s、録再周波数=5〜2
0MHz、測定テ−プ=金属塗布型テ−プ、とした。
【0046】従来の磁気ヘッドの出力を基準として、本
発明の実施の形態1の磁気ヘッドと比べると、低周波領
域から約0.5dBの改善がみられ、高周波領域になる
に従って出力の改善効果が大きくなっている。実施の形
態1の場合と同様に金属磁性膜17が静磁結合すること
で積層膜19の透磁率が高周波領域まで大きくなり、そ
のためヘッド再生効率が改善され出力が増加しているも
のと考えられる。またf=20MHzの入出力特性につ
いて評価した結果を図14に示す。従来の磁気ヘッドと
本発明の実施の形態2の磁気ヘッドを比較すると、本発
明の実施の形態2の磁気ヘッドは、記録電流が低い方に
シフトしている。ヘッド出力の場合と同様に積層膜19
の透磁率が改善されることによって記録効率が向上する
ことが確認された。
【0047】金属磁性膜17の層間材として働く非磁性
材料膜18の厚みと疑似信号のレベルの関係を調べるた
めに、高飽和磁束密度の金属磁性膜17の層間材となる
非磁性材料膜18の一層の厚みを2〜10nmの範囲で
可変したヘッドサンプルを試作した。なお拡散防止膜1
6の膜厚は4nmとした。そして疑似信号の評価方法と
しては、出力評価と同様に回転ドラムテスタ−を用い周
波数特性をスペクトラムアナライザ−で測定し、その周
波数特性うねりの大きさでもって評価し、各ロットの平
均とバラツキを求め、その結果を図15に示す。詳細条
件は、相対速度=5.0m/s、録再周波数=0〜12
MHz、測定テ−プ=金属塗布型テ−プ、とした。
【0048】その非磁性材料膜18の厚みが、7nmを
越えるあたりから疑似信号のレベルは急激に大きくな
る。金属磁性膜17に挟まれる非磁性材料膜18は磁気
ギャップ22に対し平行となっているために基本的に疑
似ギャップとなる。しかし、その膜厚が非常に薄い範囲
では疑似ギャップとして作動しない領域がある。実験の
結果からその非磁性材料膜18の厚みが7nm以下の領
域では、疑似信号のレベルを1dB以下にでき実用上問
題のないレベルである。
【0049】図12に示した非磁性材料膜の厚みと透磁
率及び疑似ギャップの観点から考慮すると、非磁性材料
膜の膜厚の最適な範囲は、2〜7nm以下とすることが
望ましいものである。
【0050】このように、ギャップ深さ方向が磁化困難
軸になるように静磁結合した積層膜19を用いることに
よって高周波領域までヘッド出力、及び記録効率の改善
を図るともに、疑似ギャップの影響の少ない優れた特性
を持つ磁気ヘッドを得ることができるものである。
【0051】なお本発明の実施の形態2における磁気ヘ
ッドは、前述の図5に示す構造に限定されるものではな
く、別のトラック溝構造を持つ、例えば図7(a)〜
(b)に示すものでも良い。図7に示す磁気ヘッドは図
5に示す磁気ヘッドとトラック規制溝の構造が異なって
いるが、磁気ギャップ近傍の磁化状態は同じであり、ヘ
ッド特性の改善は同様の効果が得られるものである。
【0052】(実施の形態3)次に本発明の磁気ヘッド
の製造方法の実施の形態を説明する。図8の(a)〜
(e)は本発明の実施の形態3における磁気ヘッドの製
造方法の概要を示す製造工程図である。図8(a)に示
すようにコアブロック半体24は、MnZn単結晶フェ
ライトを用い、巻線用溝25を加工した。
【0053】次に図8(b)において、巻線溝25の加
工を施した後、磁気ギャップ形成面27に鏡面加工を施
す。そして所定のトラック幅となるようにトラック規制
溝26を設ける。その後、磁気ギャップ形成面27に加
工変質層が残らないように、リン酸で所定時間のエッチ
ング処理を施した。
【0054】図8(c)において、トラック規制溝2
6、磁気ギャップ形成面27及び巻線用溝25上に非磁
性材料からなる拡散防止膜(図中省略)及び静磁結合し
た積層膜28を所定の厚みにスパッタリング法を用いて
形成する。
【0055】この成膜工程の部分について図10を用い
て詳細に説明する。図10はフェライトコアブロック半
体24の磁気ギャップ形成面近傍の拡大図である。フェ
ライトコアブロック半体24の磁気ギャップ形成面27
上に非磁性材料からなる拡散防止膜23を形成する。そ
の膜厚は2〜7nmの範囲であることが望ましい。引き
続いて同一真空装置の中で高飽和磁束密度の金属磁性膜
29と層間材としての非磁性材料からなる膜30を順次
積層する。このとき非磁性材料からなる膜30は、前述
した拡散防止膜23と同一材料で構成する。またその非
磁性材料膜の一層の厚みは2〜7nmの範囲が望まし
い。積層回数は10回行いトータルとして約4μmの厚
みの静磁結合された積層膜28を得る。静磁結合された
積層膜28の磁化容易軸の方向はトラック幅となるよう
にRFバイアス、Arガスの圧力等を制御する。次にガ
ラス及びCrからなるギャップ部材(図中省略)を所定
の厚みにスパッタリング法で形成した。
【0056】ここで、形成する金属磁性膜29は、Fe
aTabNcであらわされ、a,b,cを原子パ−セントとすれ
ば金属磁性膜29の組成式は以下を満足するものが望ま
しい。ここでa≦94、b≧5の条件はこの材料が優れた
軟磁気特性を示すのに必要な条件であり、またa≧7
5、b≦25の条件はこの材料が十分に高い飽和磁束密
度を示すのに必要な条件である。またc≧0.1の条件
は疑似ギャップ抑制に必要なものであり、c≦20は飽
和磁束密度を低下させないのためと、膜の内部応力を大
きくしないために必要なものである。
【0057】このFe系の窒化膜は、前述したように、
スパッタリングの条件を最適化することによって比較的
簡単に一軸異方性を付加することができる。磁場中処理
等の特別な処理を行わなくても良いので量産性に優れる
ものである。以上をまとめると、高飽和磁束密度の金属
磁性膜17は、FeaTabNcであらわされ、a,b,cを原
子パ−セントとすれば、(数1)式で表される。
【0058】また真空成膜装置の概略図を図9に示す。
図9において、回転する基板ホルダにコアブロック半体
24を取り付け、装置内のカソードには高飽和磁束密度
の金属磁性膜ターゲット31と、非磁性材料ターゲット
32が取り付けられれている。このようにして同一真空
装置内で拡散防止膜27、高飽和磁束密度の金属磁性膜
29、層間材としての非磁性材料膜30を順次形成す
る。このようにすれば真空を破ることなく成膜できるの
で、ダストの混入や、金属磁性膜の酸化等の問題がなく
なり、優れた磁気特性を有する静磁結合した積層膜28
を得ることができる。
【0059】続いて図8(d)において、上記の図8
(a)〜(c)とほぼ同様な工程で得たもう一方のコア
ブロック半体35とコアブロック半体24を突き合わせ
所定温度で融着し磁気ギャップ36を形成すると同時
に、トラック幅規制溝26にガラス37を充填した。こ
のようにしてコアブロック38を得た後、コアブロック
38を図8(e)の2点鎖線に示す箇所で所定のヘッド
厚みに切断し、ヘッドチップを得る。
【0060】本発明の磁気ヘッドの製造方法の実施の形
態は、従来の磁気ヘッドの製造方法と工程及び工程数は
ぼ同じでありながら、磁気特性に優れた静磁結合した積
層膜を持つ優れた磁気ヘッドを得ることができる。この
ため特性を含めた総合的な歩留まりが大幅に向上するた
め、更に低コスト化できるといった効果も期待できる。
【0061】(実施の形態4)また本発明の実施の形態
1及び実施の形態2で得られた磁気ヘッドを磁気ヘッド
チップ40としてヘッドベース41に接着し、磁気ヘッ
ドの磁気媒体との摺動面(図示省略)が所定の曲面を持
つように研磨加工した後、図11に示すように回転シリ
ンダ42に180゜で対向するように取り付けた後、評
価用に改造した家庭用ディジタルVTR(DVC)に搭
載し、従来の磁気ヘッドとビットエラ−レ−ト特性を評
価比較したところ、従来の磁気ヘッドではビタビ復号の
処理を用いない場合のビット誤り率は3×10−5のレ
ベルであったものが、本発明の実施の形態4の磁気ヘッ
ドでは1×10−6レベルまで改善が図られた。詳細な
検討を行った結果、これはヘッド出力が向上しS/N特
性が改善したためであることが分かった。
【0062】次に本発明の実施の形態1及び実施の形態
2で得られた磁気ヘッドを回転シリンダに搭載した状態
で走行信頼性を検討した。評価方法として、従来の磁気
ヘッドと本発明の実施の形態1及び実施の形態2で得ら
れたの磁気ヘッドを同一の回転シリンダに搭載し、家庭
用ディジタルVTRデッキに搭載し、500Hr走行後
のヘッド摩耗量及び出力変化を比較した。走行用テ−プ
は塗布型MPテ−プで行った。その結果を(表1)に示
す。
【0063】
【表1】
【0064】耐摩耗性やヘッド出力の変化を比較したと
ころ、本発明の実施の形態4のVTRデッキに搭載した
磁気ヘッドと従来の磁気ヘッドとの差はなく実用上問題
のないものであった。前述したように磁気ヘッドの出力
が従来の磁気ヘッドに比べ本発明の磁気ヘッドは約2d
B程度向上している。従来と同じエラーレートのレベル
を確保すればよい場合には実機搭載時の磁気ギャップの
深さを従来の磁気ヘッドよりも初期から大きくすること
ができるので磁気ヘッドの寿命が高まることになる。
【0065】以上のように本発明の磁気ヘッド並びにそ
の製造方法は特性に優れた磁気ヘッドを提供するととも
に、その製造方法は量産性に優れたものであるのでヘッ
ドコスト低減が図られる。また本発明の磁気ヘッドを用
いて、従来よりも更に高性能な磁気記録再生装置を提供
するとができる。
【0066】
【発明の効果】以上のように本発明の磁気ヘッド並びに
その製造方法及びそれを用いた磁気記録再生装置は以下
の効果を得ることができる。 (1)静磁結合した積層膜を形成することで高保持力媒
体に対しても十分な記録再生能力をもつ優れた磁気ヘッ
ドが得られる。 (2)初期ギャップ深さを大きくすることができるの
で、ヘッド寿命の改善が図られた磁気ヘッドが得られ
る。 (3)量産性に優れ、低コスト化が図れた磁気ヘッドの
製造方法が得られる。 (4)高性能及び高信頼性を有する磁気記録再生装置を
提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による磁気ヘッドの要部
を示す斜視図
【図2】本発明の実施の形態1による磁気ヘッドの磁気
ギャップ近傍の拡大図
【図3】本発明の実施の形態1による磁気ヘッドの磁化
状態を示す模式図
【図4】本発明の実施の形態1による磁気ヘッドにおい
て他のトラック規制溝構造の磁気ギャップ近傍の拡大図
【図5】本発明の実施の形態2による磁気ヘッドの磁気
ギャップ近傍の拡大図
【図6】本発明の実施の形態2による磁気ヘッドの磁化
状態を示す模式図
【図7】本発明の実施の形態2による磁気ヘッドにおい
て他のトラック規制溝構造の磁気ギャップ近傍の拡大図
【図8】本発明の実施の形態3による磁気ヘッドの製造
方法の概略を示す工程図
【図9】本発明の実施の形態3による真空成膜装置の概
略を示す斜視図
【図10】本発明の実施の形態3による磁気ヘッドの磁
気ギャップ近傍を示す斜視図
【図11】本発明の実施の形態4による本発明の磁気ヘ
ッドを回転シリンダに搭載した平面図
【図12】本発明の実施の形態1及び2による磁気ヘッ
ドの積層膜の透磁率と非磁性材料膜の厚みの関係を示す
特性図
【図13】本発明の実施の形態1及び2による磁気ヘッ
ドと従来の磁気ヘッドの出力を比較した特性図
【図14】本発明の実施の形態1及び2による磁気ヘッ
ドと従来の磁気ヘッドの入出力特性を比較した特性図
【図15】本発明の実施の形態2による磁気ヘッドの積
層する非磁性材料膜の厚みと疑似信号レベルの関係を示
す特性図
【図16】従来の磁気ヘッドの磁気ギャップ近傍を示す
拡大図
【図17】従来の磁気ヘッドの磁気ギャップ近傍を示す
斜視図
【符号の説明】
1 コア 2 磁気ギャップ 3、19、28 積層膜 6 トラック幅規制溝 7、15、27 磁気ギャップ形成面 8、17、29 金属磁性膜 9、18、30 非磁性材料膜 10 ギャップ部材 11、12、13、14 フェライトコア半体 16、23 拡散防止膜 21 ガラス 24 フェライトコア 25 巻線用溝 26 トラック規制溝 40 ヘッドチップ 42 回転シリンダ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主コアが酸化物磁性材料からなり、少な
    くとも磁気ギャップ近傍に高飽和磁束密度の金属磁性膜
    と非磁性材料からなる膜を交互に積層した磁性膜を形成
    したことを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 主コアが酸化物磁性材料からなり、少な
    くとも磁気ギャップ近傍に高飽和磁束密度の金属磁性膜
    と非磁性材料からなる膜を交互に積層した磁性膜を形成
    したヘッドにおいて、主コアのギャップ形成面上に拡散
    防止膜として形成される膜と高飽和磁束密度の金属磁性
    膜の間に挟まれた膜が同一材料で構成されていることを
    特徴とする磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 金属磁性膜の間に挟まれた非磁性材料か
    らなる膜の厚みは2nm以上7nm以下とすることを特
    徴とする請求項1及び請求項2記載の磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 積層された高飽和磁束密度の金属磁性膜
    はトラック幅方向に一軸異方性を有した静磁結合膜であ
    ることを特徴とする請求項1及び請求項2記載の磁気ヘ
    ッド。
  5. 【請求項5】 酸化物磁性材料からなる、少なくとも一
    方のコアブロック半体に巻線用溝加工を施した後、トラ
    ック幅を規定するように凸形状に加工された一対のコア
    半体のギャップ形成面上に真空装置中で拡散防止膜を所
    定量形成する工程と、高飽和磁束密度材料からなる金属
    磁性膜を形成する工程と、ギャップ部材を介してコア半
    体の突出端部同士を突き合わせする工程と、コア半体同
    士をガラスにより熱融着するとともにトラック幅の規制
    溝にガラスを充填する工程と、コア半体を結合して得ら
    れたコアブロックを所定の厚みに切断しヘッドチップを
    得る磁気ヘッドの製造方法において、主コアのギャップ
    形成面上に形成する拡散防止膜と、前記拡散防止膜と同
    一材料からなる膜と高飽和磁束密度の金属磁性膜とが交
    互に積層された磁性膜を同一の真空装置中で連続的に順
    次形成したことを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 金属磁性膜の間に挟まれた非磁性材料か
    らなる膜の厚みは2nm以上7nm以下とすることを特
    徴とする請求項5記載の磁気ヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】 積層された高飽和磁束密度の金属磁性膜
    はトラック幅方向に一軸異方性を有した静磁結合膜であ
    ることを特徴とする請求項5記載の磁気ヘッドの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 高飽和磁束密度の金属磁性膜として、F
    eaTabNcで表される材料とすることを特徴とする請
    求項5記載の磁気ヘッドの製造方法。ここで、高飽和磁
    束密度材料の組成式のa,b,cは原子パ−セントを表し、
    次の(数1)式を満足するものとする。 【数1】
  9. 【請求項9】 請求項1もしくは請求項2に記載の磁気
    ヘッドを回転シリンダに搭載したことを特徴とする磁気
    記録再生装置。
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