JPH0765316A - 磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッド

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JPH0765316A
JPH0765316A JP1604794A JP1604794A JPH0765316A JP H0765316 A JPH0765316 A JP H0765316A JP 1604794 A JP1604794 A JP 1604794A JP 1604794 A JP1604794 A JP 1604794A JP H0765316 A JPH0765316 A JP H0765316A
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magnetic
film
laminated
films
magnetic core
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JP1604794A
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English (en)
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Tatsuo Hisamura
達雄 久村
Fusashige Tokutake
房重 徳竹
Akira Urai
彰 浦井
Junichi Honda
順一 本多
Hideaki Kojima
秀明 小島
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 積層型の磁気ヘッドにおいて、磁性コア膜
3,4として、磁性体膜11が非磁性体膜12を介して
積層され、且つ積層された磁性体膜11同士が端部で相
互に静磁的結合した単位積層磁性体膜13が、絶縁体膜
14を介して積層された積層磁性体膜を用いる。 【効果】 ギャップデプス,トラック幅を狭小化した場
合でも、ギャップデプス方向に異方性を付与することで
ギャップデプスに対して垂直方向の透磁率μxを高くで
き、高密度記録領域において良好な電磁変換特性を発揮
する磁気ヘッドが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、いわゆる積層型の磁気
ヘッドに関し、特に電磁変換特性の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、VTR(ビデオテープレコー
ダ)等の磁気記録再生装置においては、記録信号の高密
度化や高周波数化等が進められており、この高密度記録
化に対応して磁気記録媒体として磁性粉にFe、Co、
Ni等の強磁性金属粉末を用いた,いわゆるメタルテー
プや強磁性金属材料を蒸着によりベースフィルム上に直
接被着した蒸着テープ等が使用されるようになってい
る。
【0003】そして、この種の磁気記録媒体は高い残留
磁束密度Brと高い保磁力Hcを有するために、記録再
生にもちいる磁気ヘッドのヘッド材料にも高い飽和磁束
密度Bsと高い透磁率を有することが要求されている。
【0004】一方、上述の高密度記録化に伴って、磁気
記録媒体に記録される記録トラック幅の狭小化も進めら
れており、これに対応して磁気ヘッドのトラック幅も極
めて狭いものが要求されている。
【0005】そこで従来、一対の非磁性基板により磁性
コア膜を挟み込んでなる磁気コア半体同士を前記磁性コ
ア膜の端面同士を対向させて突き合わせ、これら磁性コ
ア膜が突き合わされた界面に磁気ギャップが形成される
ようにした,いわゆる積層型磁気ヘッドが提案されてい
る。この積層型磁気ヘッドでは、磁性コア膜を挟み込む
基板が非磁性材料であることから、トラック幅が上記磁
性コア膜の膜厚によって決まる。したがって、この磁性
コア膜の膜厚を制御することでトラック幅を比較的容易
に狭小化することが可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
構成の磁気ヘッドにおいては磁性コア膜の膜面内での透
磁率が磁気ヘッドの性能に直接影響するため、磁気ヘッ
ドの電磁変換特性の向上を図る上では磁性コア膜面の磁
化状態の制御が極めて重要になる。
【0007】磁気ヘッドの再生効率を改善するために
は、例えば第11回日本応用磁気学会学術講演概要集4
aA−4で報告されている磁路解析結果によれば、磁性
コア膜の膜面内でギャップデプスに平行方向の透磁率μ
yとギャップデプスに垂直方向の透磁率μxがμx>μ
yなる関係を満足させることが必要である。
【0008】ここで、μx>μyなる関係を成立させる
には、ギャップデプス方向を磁化容易軸とすれば良い。
【0009】しかし、高密度記録用の積層型ヘッドで
は、ギャップデプス,トラック幅がともに数十μm程度
と狭小とされている。このようにギャップデプス,トラ
ック幅が狭小な磁気ギャップにはギャップデプス方向を
磁化困難方向とする形状異方性がある。このため、磁化
がギャップデプス方向を向いたときの反磁界が非常に大
きくなる。
【0010】したがって、異方性を磁化容易軸がギャッ
プデプスに平行となるように付与しても、その異方性が
比較的小さい場合には、形状異方性に磁区構造が大きく
影響を受け、結果的に磁化容易軸が図13に示すように
ギャップデプスと垂直な方向に向いてしまう。このた
め、μx>μyなる関係は成立しない。なお、図13
は、一対の磁気コア半体121,122によって閉磁路
を構成する磁気ヘッドのギャップ部分を拡大して示した
ものである。
【0011】一方、ギャップデプス方向に付与する異方
性が比較的大きい場合には、図14に示すように、形状
異方性の影響で生じた反磁界によって磁性コア膜面内に
磁気的エネルギーを最小とするような三角磁区123が
発生する。この場合、μx>μyなる関係は成立する
が、三角磁区はこのように膜面内で磁束の流れが閉じる
ような還流化した磁区構造であり、実質的なμxの向上
には繋がらない。また、磁化困難方向の透磁率は異方性
の大きさに反比例するので、あまり大きな異方性を付与
すると、μxそのものが小さな値になってしまう。
【0012】このようにギャップデプス,トラック幅が
狭小な積層型磁気ヘッドでは、単にギャップデプス方向
が磁化容易軸となるように異方性を付与しても再生効率
を十分向上させることができず、高周波数領域における
電磁変換特性の改善が困難なのが実情である。
【0013】そこで、本発明はこのような従来の実情に
鑑みて提案されたものであり、ギャップデプス,トラッ
ク幅を狭小化した場合でも、ギャップデプスに対して垂
直方向の透磁率μxを高くでき、高周波数領域において
良好な電磁変換特性が得られる磁気ヘッドを提供するこ
とを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の磁気ヘッドは 一対の非磁性基板により
磁性コア膜を挟み込んでなる磁気コア半体同士が前記磁
性コア膜の端面同士を対向させて突き合わされ、これら
磁性コア膜が突き合わされた界面に磁気ギャップが構成
されてなる磁気ヘッドにおいて、上記磁性コア膜は、磁
性体膜が非磁性体膜を介して複数積層され、且つ積層さ
れた磁性体膜同士が端部で相互に静磁的結合した単位積
層磁性体膜が、絶縁体膜を介して複数積層された積層磁
性体膜であることを特徴とするものである。
【0015】また、磁性体膜は、(Fea Rub Gac
Sid x y z w (但し、a,b,c,d,x,
y,z,wは、各元素の比率を原子%で表すものであ
る)なる組成式で表され、その組成範囲が、 68≦a≦90 0.1≦b≦10 0.1≦c≦15 10≦d≦25 80≦x≦100 0≦y≦20 0≦z≦20 0≦w≦20 a+b+c+d=100 x+y+z+w=100 である合金よりなることを特徴とするものである。
【0016】さらに、磁性体膜の膜厚が0.1〜1.0
μmであることを特徴とするものである。さらに、非磁
性体膜の膜厚が1〜20nmであることを特徴とするも
のである。さらに、磁性体膜は非晶質磁性材料よりな
り、磁性体膜同士の静磁結合が400℃以上の温度にお
いても維持されることを特徴とするものである。
【0017】さらに、非晶質磁性体膜は、Coを主成分
とし、Zr、Mo、Pd、Ta、Nb、Ti、Hfの中
から選ばれる少なくとも一種の元素を含む非晶質磁性材
料よりなることを特徴とするものである。さらに、非磁
性体膜は、Ptよりなることを特徴とするものである。
【0018】
【作用】本発明の磁気ヘッドは、一対の非磁性基板によ
り磁性コア膜を挟み込んでなる磁気コア半体同士が前記
磁性コア膜の端面同士を対向させて突き合わされ、これ
ら磁性コア膜が突き合わされた界面に磁気ギャップが構
成されてなり、特に上記磁性コア膜が、磁性体膜が非磁
性体膜を介して積層され、且つ積層された磁性体膜同士
が端部で相互に静磁的結合した単位積層磁性体膜が、絶
縁体膜を介して積層された積層磁性体膜構成とされてい
る。
【0019】磁性コア膜にこのような単位積層磁性体膜
を用いると、ギャップデプス方向の異方性を付与したと
きにギャップデプスに対して垂直方向の透磁率μxが大
幅に向上するようになる。これは、以下の理由による。
【0020】すなわち、磁性体膜が非磁性体膜を介して
複数積層され、且つ磁性体膜同士がその端部で互いに静
磁結合した単位積層磁性膜では、ある方向に異方性を付
与したときに、隣合う磁性体膜同士の磁化方向が反平行
関係になる。これにより、磁気的エネルギーが減少する
ので、単層の磁性体膜に異方性を付与したときに静磁エ
ネルギーが増大し、これを最小とするために生じる三角
磁区が発生することがない。したがって、三角磁区が生
じて膜面内での磁束が還流化するといったことがなく、
付与された異方性を反映して、それと垂直な方向に高い
透磁率が得られる。
【0021】このため、このような単位磁性体膜を用い
る上記磁気ヘッドでは、ギャップデプス方向に異方性を
付与することにより、透磁率μxが効率良く向上し、μ
x>μyの関係が満たされる。また、上記磁気ヘッドで
は、単位積層磁性体膜がさらに絶縁体膜を介して複数層
積層されており、これによって高周波数領域における渦
電流損失が抑えられる。これら両作用により、高周波数
領域で極めて良好な電磁変換特性を発揮する。
【0022】なお、このような構成の磁気ヘッドにおい
て、磁性体膜として所定の組成範囲の(Fea Rub
c Sid x y z w 磁性材料膜やCoを主成分
とする非晶質磁性材料膜を用いると、これら合金膜は良
好な軟磁気特性を有するとともに耐熱性,耐摩耗性に優
れるので、ガラス融着等の熱処理工程に際する磁気特性
の劣化も最小限に抑えられる。また、偏摩耗と称され
る,磁性コア膜が非磁性基板に比べて大きく摩耗すると
いった現象が抑えられ、電磁変換特性がより一層改善さ
れる。
【0023】また、さらに、非磁性体膜としてPt膜を
用いると、Pt膜は、例えばガラス融着工程時の熱処理
に際して磁性体膜中へ拡散し難いので、この工程で非磁
性体膜が磁性体膜中へ拡散して静磁結合が破壊されてし
まうといった可能性が極めて低い。したがって、接合方
法にガラス融着を用いる場合に非常に有利になる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて図面を参照しながら説明する。
【0025】本発明が適用される磁気ヘッドはいわゆる
積層型ヘッドであり、本実施例の磁気ヘッドは特に図1
に示す構成とされている。
【0026】すなわち、本実施例の磁気ヘッドは、図1
に示すように、閉磁路を構成する一対の磁気コア半体
1,2が突き合わされて接合一体化され、その突合せ面
間に記録再生ギャップとして動作する磁気ギャップgを
形成してなっている。
【0027】これら一対の磁気コア半体1,2は、磁性
コア膜3,4と、この磁性コア膜3,4を厚み方向より
挟み込む非磁性材料よりなる非磁性基板5,6とからな
る。
【0028】これら一対の磁気コア半体1,2は、互い
の突合せ面に露出する磁性コア膜3,4の端面同士が突
き合わされることによって上記磁気ギャップgが構成さ
れている。上記磁気ギャップgのトラック幅Twは、前
記基板5,6が非磁性体であることから、上記磁性コア
膜3,4の膜厚によって規制される。
【0029】また、上記磁気コア半体1,2の突合せ面
には、当該磁気ギャップgのデプスDpを規制するとと
もにコイルを巻くための巻線窓7が形成されている。す
なわち、上記巻線窓7は、磁気コア半体1,2の突合せ
面の中途部で平面略矩形状の孔としてコア厚方向に貫通
して形成されている。
【0030】そして、本実施例の磁気ヘッドでは、図2
に示すように上記磁性コア膜3,4が、比較的膜厚の薄
い磁性体膜11が非磁性体膜12を介して何層にも積層
され、且つ磁性体膜11同士が端部で相互に静磁結合し
た単位積層磁性膜13が、さらに比較的膜厚の厚い絶縁
体膜14を介して何層にも積層された積層磁性膜とされ
ている。なお、図2は、上記磁気ヘッドを磁気記録媒体
摺動面S側から見たときの磁気ギャップ部分を拡大して
示すものである。
【0031】まず、磁性コア膜3,4に、複数の磁性体
膜11が非磁性体膜12を介して複数層積層され、且つ
磁性体膜11同士が端部で相互に静磁結合した単位積層
磁性膜13を用いるのは、トラック幅Tw,ギャップデ
プスDpの狭小化を図った場合でも、ギャップデプス方
向に異方性を付与することでギャップデプスに対して垂
直方向の透磁率μxを高くできるようにし、高周波数領
域で良好な電磁変換特性を獲得するためである。
【0032】すなわち、このような積層型磁気ヘッドで
は、磁性コア膜にギャップデプス方向に磁化容易軸を持
たせることでギャップデプスに対して垂直方向の透磁率
μxが高くなり、電磁変換特性が向上する。
【0033】図3(a)に、単層の磁性体膜103のギ
ャップデプス方向に異方性を付与し、この方向での反磁
界を考慮しない場合の磁区構造を模式的に示す。なお、
図中、短軸方向がギャップデプス方向に相当し、矢印は
磁化の向きである。
【0034】しかし、トラック幅Tw,ギャップデプス
Dpを狭小化した磁性コア膜は、ギャップデプス方向を
磁化困難方向にするような形状異方性があり、ギャップ
デプス方向に異方性を付与すると非常に大きな反磁界が
生じる。このため、図3(a)のような理想的な磁区構
造はとれず、付与する異方性が比較的大きな場合には、
図3(b)に示すように、磁気的エネルギーを最小とす
るために三角磁区105が発生して膜面内で磁束の還流
化が生じる。このため実質的な透磁率μxを向上させる
ことができない。
【0035】また、ギャップデプス方向に付与する異方
性が比較的小さな場合には、磁区構造が、形状異方性の
影響を受け、図3(c)に示すように、磁化容易方向が
ギャップデプスと垂直な方向に向いてしまい、透磁率μ
xを向上させることができない。
【0036】一方、磁性コア膜を、図3(d)に示すよ
うに、磁性体膜105が非磁性体膜104を介して複数
層積層された構成とすると、ギャップデプス方向に異方
性を付与したときに上層の磁性体膜103と下層の磁性
体膜103とが膜端部で相互に静磁結合し、それぞれの
磁化方向が反平行関係になる。これにより、磁気的エネ
ルギーが減少して三角磁区が消失し、理想的な磁区構造
が実現する。
【0037】したがって、このような積層磁性体膜を磁
性コア膜3,4とする本実施例の磁気ヘッドでは、ギャ
ップデプス方向に異方性を付与すると、たとえトラック
幅Tw,ギャップデプスDpが数十μm程度であったと
しても、付与した異方性を反映して透磁率μxが向上し
てμx>μyなる関係が満たされ、高周波数領域の電磁
変換特性が大幅に改善されることになる。
【0038】上記単位積層磁性膜13を構成する磁性体
膜11としては、通常の積層型磁気ヘッドにおいて磁性
コア膜として用いられている軟磁気特性に優れた強磁性
合金材料であればいずれでもよく、結晶質,非晶質であ
るかを問わない。
【0039】結晶質磁性材料としては、Fe−Al−S
i系合金、Fe−Si−Co系合金、Fe−Ni系合
金、Fe−Al−Ge系合金、Fe−Ga−Ge系合
金、Fe−Si−Ge系合金、Fe−Si−Ga系合
金、Fe−Si−Ga−Ru系合金、Fe−Co−Si
−Al系合金等が挙げられる。さらには、耐蝕性や耐摩
耗性等の一層の向上を図るために、Ti,Cr,Mn,
Zr,Nb,Mo,Ta,W,Ru,Os,Rh,I
r,Re,Ni,Pd,Pt,Hf,V等のうち少なく
とも一種を添加したものであってもよい。
【0040】特に、Fe−Ru−Ga−Si系合金に
N,O,Cを含有させることで結晶粒を微細化した磁性
体膜、すなわち(Fea Rub Gac Sid x y
z w(但し、a,b,c,d,x,y,z,wは、各
元素の比率を原子%で表すものである)なる組成式で表
され、その組成範囲が、 68≦a≦90 0.1≦b≦10 0.1≦c≦15 10≦d≦25 80≦x≦100 0≦y≦20 0≦z≦20 0≦w≦20 a+b+c+d=100 x+y+z+w=100 なる磁性体膜は、透磁率,保磁力がヘッドのコア材とし
て適当であり、高い飽和磁束密度を有する。しかも、耐
蝕性,耐摩耗性,熱安定性にも優れるのでガラス融着に
よる接合工程後にも良好な磁気特性が維持できる。さら
に偏摩耗と称される,媒体摺動によって磁性コア膜が非
磁性基板に比べて大きく摩耗する現象も抑えられ、より
一層の電磁変換特性の改善を実現する。
【0041】ここで、Fe,Ru,Ga,Siの組成
(a,b,c,d)の範囲は、磁気特性の観点から設定
されたものであり、この範囲を外れると飽和磁束密度や
透磁率を高い値とすることが難しい。なお、前記組成の
うちFeの15原子%までをCoあるいはNiで置換し
ても良く、さらには、Ga及びSiの合計量の6原子%
までをTi,Cr,Mn,Zr,Nb,Mo,Ta,R
a,W,Os,Ir,Re,Ni,Pd,Pt,Hf,
Y,B,Inの一種以上で置換してもよい。
【0042】窒素や酸素、炭素の割合(y,z,w)は
軟磁気特性の観点から決められたもので、これらの割合
があまり多くなりすぎると(20原子%を越えると)、
低保磁力,高透磁率を維持することが難しくなる。
【0043】磁性体膜11としては、これら結晶質磁性
材料に限らず、強磁性非晶質金属合金、いわゆるアモル
ファス合金も使用される。アモルファス合金は、結晶磁
気異方性がなく、結晶質磁性材料に比べて、高透磁率を
得やすい。アモルファス合金としては、例えば、Fe,
Ni,Coの1つ以上の元素とP,C,B,Siの1つ
以上の元素とからなる合金、またはFe,Ni,Coを
主成分としてAl,Ge,Be,Sn,In,Mo,
W,Ti,Mn,Cr,Zr,Hf,Nb,Pd,T
a,Pd,Ta等を含んだ合金等のメタル−メタロイド
系アモルファス合金、あるいはCo,Hf,Zr等の遷
移元素,希土類元素等を主成分とするメタル−メタル系
アモルファス合金等が挙げられる。
【0044】特に、Coa Zrb Nbc Tad (但し、
a,b,c,dは各元素の比率を原子%で表す)なる組
成式で表され、その組成範囲が、 68≦a≦90 0≦b≦10 0≦c≦20 0≦d≦10 a+b+c+d=100 なるアモルファス合金は、軟磁気特性に優れている。
【0045】また、このような組成のCoZrNbTa
アモルファス合金のうち、さらに組成範囲が、 79≦a≦83 2≦b≦6 10≦c≦14 1≦d≦5 a+b+c+d=100 なるアモルファス合金は、耐熱性,耐摩耗性に優れ、ガ
ラス融着工程時の500〜600℃の熱処理後にも軟磁
気特性が維持できる。また、磁性コア膜が非磁性基板に
比べて大きく摩耗する偏摩耗が抑えられ、VTR(ビデ
オテープレコーダ)のデジタル化やHigh−Defi
nition等に伴った媒体の高速摺動化にも十分対応
可能なヘッドを実現できる。
【0046】一方、以上のような材料よりなる磁性体膜
11の間に介在させる非磁性体膜12としては、Crの
他、Pt,Au,Cu等の非磁性金属、SiO2 ,Zr
2,Ta2 5 等の酸化膜、Si3 4 ,TaN,T
iN等の窒化膜等が挙げられる。中でもPt膜は、40
0℃以上の温度によっても磁性体膜中へ拡散しないこと
から、例えばガラス融着工程で非磁性体膜が磁性体膜中
へ拡散して静磁結合が破壊されてしまうといった可能性
が極めて低く、接合方法にガラス融着を用いる場合に有
利である。
【0047】これら磁性体膜11,非磁性体膜12の形
成には、ガス中蒸着法,クラスターイオンビーム法,ス
パッタ法等の真空薄膜形成法が用いられ、特に膜密着性
の観点からスパッタ法による膜形成が適当である。スパ
ッタ法としては、二極平行平板型や対向ターゲット型、
直流タイプや高周波タイプ、又はこれらにバイアス方式
を組み合わせたスパッタ法等が挙げられる。
【0048】スパッタ法を用いる場合、磁性体膜11,
非磁性体膜12は、例えばアルゴンガスをスパッタガス
として別々のスパッタ装置あるいは同一のスパッタ装置
内でそれぞれの条件で交互に連続して成膜される。ここ
で、いずれの膜の成膜に際してもアルゴンガス導入前の
スパッタ装置内の真空度は、酸素,窒素や不純物の残存
が単位積層磁性膜の特性に影響するのを防止するために
10-4Pa以上の高真空にすることが好ましい。
【0049】ここで、以上のような材料よりなる磁性体
膜11,非磁性体膜12で、複数の磁性体膜11同士の
端部が相互に静磁結合した単位積層磁性膜13を実現す
るには、磁性体膜11と非磁性体膜12の厚みの設定が
重要である。
【0050】磁性体膜11が厚過ぎる場合には、その膜
端の面積が大きくなるため端部での静磁結合が弱まる。
また逆に薄すぎる場合には磁性コア膜の総膜厚に占める
磁性体膜の割合が相対的に減少し、磁性コア膜3,4の
実質上の磁気特性が低下する。このような観点から、磁
性体膜11の厚みは、0.1〜1.0μm、より好まし
くは0.1〜0.5μmの範囲とすることが良い。
【0051】一方、非磁性体膜12が厚すぎる場合に
は、非磁性体膜12を挟んで上下に配された磁性体膜1
1間の距離が離れ、静磁結合が弱まる。また、薄すぎる
場合には上下の磁性体膜11を完全に分断することがで
きず、単位積層磁性膜13が単層に近い構造となってし
まい、意味がない。したがって、非磁性体膜12の厚み
は1〜20nmの範囲とするとが好ましい。
【0052】そして、磁性コア膜13は、このように磁
性体膜11と非磁性体膜12よりなる単位積層磁性膜1
3がSiO2 等からなる比較的膜厚の厚い絶縁体膜14
を介して何層にも積層された積層膜とされている。これ
により高周波数領域での渦電流損失が低減し、電磁変換
特性がより一層向上することになる。
【0053】次に、前述した図1に示す磁気ヘッドを製
造する方法について、以下工程順に従って図面を参照し
ながら説明する。
【0054】先ず、上記磁気ヘッドを作製するには、図
4に示すように、長方形状の複数の非磁性基板31を用
意し、この非磁性基板31の両主面を鏡面加工する。
【0055】次に、上記非磁性基板31に鏡面加工した
一主面全面に、スパッタ法等の真空薄膜形成法によって
磁性体膜,非磁性体膜を交互に繰り返し成膜することで
単位積層磁性膜を形成する。そして、さらにその上に絶
縁体膜を成膜した後,同様に単位積層磁性膜を形成する
といった成膜工程を交互に繰り返し、磁性コア膜32を
形成する。
【0056】次いで、この磁性コア膜32が形成された
複数の非磁性基板31を、図5に示すように非磁性基板
31と磁気コア膜32とが交互に並列するように重ね合
わせて接合一体化し、基板ブロック33作製する。
【0057】次に、この基板ブロック33を図中A−A
線,B−B線,C−C線で示すように上記磁性コア膜3
2の略直交方向に切断し、図6に示す磁気コア半体ブロ
ック34を作製する。
【0058】そして、この磁気コア半体ブロック34の
磁気ギャップg形成面となる面,すなわち突合せ面にコ
イルを巻回するための巻線溝36を、磁気コア半体ブロ
ック34全体に亘って形成する。
【0059】この巻線溝を形成した磁気コア半体ブロッ
ク34の突合せ面を鏡面仕上げした後、図7に示すよう
に、同様にして形成された他の磁気コア半体ブロック3
4と、突合せ接合一体化する。なお、突合せに際して
は、それぞれの磁気コア半体ブロック34の磁性コア膜
32同士の端面が精密に重なるように位置合わせする。
この結果、突き合わされた磁性コア膜の間に磁気ギャッ
プgが形成される。
【0060】次いで、図8に示すように、これら接合さ
れた磁気コアブロック35に対し、磁気記録媒体との当
たりを確保するための円筒研磨を施して磁気記録媒体摺
動面Sを形成し、図中D−D線及びE−E線で示す位置
でスライスする。この結果、図1に示すような、複数の
磁性体膜同士が端部で相互に静磁結合した単位積層磁性
膜が絶縁体膜を介して複数積層された積層磁性膜を磁性
コア膜とする,磁気ヘッドが完成する。
【0061】なお、以上の製造工程において、各部材の
接合には、従来公知の接合方法を用いてよく、例示する
ならば、接合面に金属層を形成し、該金属層の熱拡散に
より部材同士を接合する低温熱拡散接合法や、接合面に
融着ガラスを配し、該融着ガラスの熱融着によって部材
同士を接合するボンディングガラス等による接合方法が
挙げられる。
【0062】磁性コア膜に用いる磁性体膜の検討 次に、実際に上記構造の磁気ヘッドを、磁性コア膜の構
成を変化させて5種類(ヘッド1〜ヘッド5)作製し、
再生出力を調べた。
【0063】なお、ヘッド1では、磁性体膜が膜厚36
6nmのCoZrPdMoアモルファス膜、非磁性体膜
が膜厚10nmのCr膜、絶縁体膜が膜厚200nmの
SiO2 膜である。単位積層磁性膜はこの磁性体膜8層
が非磁性体膜7層を介して積層されて構成され、総膜厚
が3μmである。磁性コア膜全体は、この単位積層磁性
膜5層が絶縁体膜4層を介して積層され、総膜厚が1
5.8μmである。
【0064】ヘッド2は、非磁性体膜が膜厚10nmの
SiO2 膜であること以外はヘッド1と同様の構成であ
る。
【0065】ヘッド3では、磁性体膜が膜厚366nm
のFeRuGaSi合金膜、非磁性体膜が膜厚10nm
のSiO2 膜、絶縁体膜が膜厚200nmのSiO2
である。単位積層磁性膜はこの磁性体膜8層が非磁性体
膜7層を介して積層されて構成され、総膜厚が3μmで
ある。磁性コア膜全体は、この単位積層磁性膜5層が絶
縁体膜4層を介して積層され、総膜厚が15.8μmで
ある。
【0066】ヘッド4は、非磁性体膜が膜厚10nmの
Pt膜であること以外はヘッド3と同様の構成である。
【0067】ヘッド5では、磁性体膜が膜厚241nm
のCoZrNbTaアモルファス膜、非磁性体膜が膜厚
10nmのSiO2 膜、絶縁体膜が膜厚200nmのS
iO 2 膜である。単位積層磁性膜はこの磁性体膜8層が
非磁性体膜7層を介して積層されて構成され、総膜厚が
2μmである。磁性コア膜全体は、この単位積層磁性膜
9層が絶縁体膜8層を介して積層され、総膜厚が19.
6μmである。
【0068】なお、磁性コア膜を構成する各膜は、スパ
ッタ法によって成膜した。成膜条件を以下に示す。
【0069】CoZrPdMoアモルファス膜 スパッタ方式:DCマグネトロンスパッタ ターゲット:Co77Zr11Mo8 Pd4 (但し、添字は
各元素の比率を原子%で表す) 導入ガス:アルゴン アルゴンガス圧:0.4Pa 電力密度:5.0W/cm2 電極間距離:60mm
【0070】FeRuGaSi合金膜 スパッタ方式:DCマグネトロンスパッタ ターゲット:Fe76Ru4 Ga6 Si14 導入ガス:Ar+O2 (O2 分圧10%) スパッタガス圧:0.5Pa 電力密度:5.0W/cm2 電極間距離:60mm
【0071】CoZrNbTaアモルファス膜 スパッタ方式:DCマグネトロンスパッタ ターゲット:Co81Zr4 Nb12Ta3 導入ガス:アルゴン スパッタガス圧:0.4Pa 電力密度:5.0W/cm2 電極間距離:60mm
【0072】Cr膜 スパッタ方式:高周波スパッタ ターゲット:Cr 導入ガス:アルゴン アルゴンガス圧:0.4Pa 電力密度:1.0W/cm2 電極間距離:60mm
【0073】SiO2 膜 スパッタ方式:高周波スパッタ ターゲット:SiO2 導入ガス:アルゴン アルゴンガス圧:0.3Pa 電力密度:5.0W/cm2 電極間距離:60mm
【0074】また、各ヘッドの磁性コア膜には、ギャッ
プデプスと平行にKu=100J/m3 の異方性を付与
した。
【0075】そして、相対速度20m/秒で走行してい
る保磁力1450Oeのメタルテープを用い、これら各
ヘッドの再生出力を測定した。表1に、それぞれのヘッ
ドについて、同一形状で非磁性体膜を有しない磁気ヘッ
ド(各ヘッドの比較ヘッド),すなわち、磁性コア膜が
単層の磁性体膜が絶縁体膜を介して複数層積層されただ
けの磁気ヘッドの再生出力をそれぞれ0dBとして、従
来の磁気ヘッドと比較した結果を示す。
【0076】
【表1】
【0077】表1からわかるように、ヘッド1〜ヘッド
5はいずれも高い再生出力が得られ、とりわけ、高周波
数領域における再生出力が高いものとなっている。
【0078】このことから、磁性コア膜を、磁性体膜が
非磁性体膜を介して複数層積層された単位積層磁性体膜
が、さらに絶縁体膜を介して複数積層された積層磁性膜
構成とすることは、ヘッドの電磁変換特性,特に高周波
数領域における電磁変換特性の向上を図る上で有効であ
ることがわかった。
【0079】磁性コア膜に用いる非磁性体膜の検討 以上のような単位積層磁性膜を用いる磁気ヘッドでは、
例えば接合方法にガラス融着を採用した場合には、その
処理熱によって非磁性体膜材料が磁性体膜中に拡散し、
磁性体膜の分断が破壊されたり磁性体膜の磁気特性が劣
化する可能が考えられる。そこで、ここでは、非磁性体
膜の熱安定性について検討した。
【0080】まず、図9に示すような、モデル試料を作
製した。すなわち、磁性体膜106に相当するCoZr
MoPd非晶質磁性体膜を非磁性体膜107に相当する
Cr膜あるいはPt膜を中間膜として何層にも積層する
ことにより、非磁性基板108上に総膜厚約3μmの積
層磁性膜109を形成し、機械加工により幅30μmの
短冊形状とすることで磁性コア膜試料を作製した。非磁
性体膜107がCr膜である場合を磁性コア膜試料1,
非磁性体膜107がPt膜である場合を磁性コア膜試料
2とする。なお、成膜は、DC二極スパッタ装置によっ
て行った。スパッタ条件を以下に示す。
【0081】CoZrMoPd非晶質磁性体膜 ターゲット:Co77Zr11Mo8 Pd4 導入ガス:アルゴン アルゴンガス圧:0.4Pa 電力密度:5.0W/cm2 電極間距離:60mm
【0082】非磁性体膜 ターゲット:Cr又はPt 導入ガス:アルゴン アルゴンガス圧:0.4Pa 電力密度:1.0W/cm2 電極間距離:60mm
【0083】そして、このようにして作製された磁性コ
ア膜試料の幅方向に320kA/mの磁場を加えた状態
で230℃、30分保持の真空中熱処理を施した後、透
磁率を測定した。なお、透磁率は8の字コイル法により
試料の長手方向に対して測定した。また、比較として中
間膜を形成しないこと以外は同様にして形成された単層
のCoZrMoPd非晶質磁性体膜についても、磁場を
加えた状態で230℃、30分保持の真空熱処理を施し
た後、透磁率を測定した。
【0084】
【表2】
【0085】ここで、表2は非晶質磁性体膜の1層の厚
みを0.37μmに固定して8層構造とし、中間膜であ
る非磁性金属膜として厚みの異なるCr、Ptを用いた
場合の積層磁性体膜の透磁率を表したものである。表2
より、単層構造の磁性体膜に比べて中間膜を介した積層
磁性体膜は、高い透磁率を示し、また透磁率改善に対し
て中間膜として最適膜厚が存在することがわかる。
【0086】
【表3】
【0087】表3は中間膜の厚みをCr,Ptでそれぞ
れ9,10nmに固定し、積層磁性体膜109の総膜厚
が3μmになるように非晶質磁性体膜の積層数と厚みを
変えて積層化したときの透磁率を表したもので、非晶質
磁性体膜の積層数が多くなるほど、言い換えれば非晶質
磁性体膜の厚みが薄くなるほど透磁率改善効果が増す結
果となった。
【0088】図10は厚さ0.37μmの非晶質磁性体
膜を、それぞれ厚さ〜10nmのCr,Ptを介して8
層構造とした2種類の積層磁性体膜について熱処理温度
を変えた場合の透磁率を示したものである。その結果、
Pt積層膜では440℃の熱処理においても高い透磁率
を維持することがわかる。
【0089】磁性コア膜の絶縁体膜の検討 ここでは、単位積層磁性膜間に絶縁体膜を介在させるこ
とによる効果を調べた。
【0090】図11に示すように、磁性体膜106の8
層を非磁性体膜107の7層を介して積層することによ
り、非磁性基板108上に総膜厚約3μmの単位積層磁
性膜(8層構造)を形成した。そして、この単位積層磁
性膜109上に絶縁体膜110に相当する膜厚0.2μ
mのSiO2 膜を積層し、さらにこのSiO2 膜上に同
様の構成の単位積層磁性膜109を積層した後、同様に
0.2μmのSiO2膜,3μmの単位積層磁性膜を積
層して、いわゆる3層構造の層膜厚9.4μmの磁性コ
ア膜試料(磁性コア膜試料3)を作製した。なお、磁性
体膜106,非磁性体膜107の成膜条件は、上述の磁
性コア膜試料と同様である。SiO2 膜の成膜条件は以
下の通りである。
【0091】SiO2 膜 スパッタ方式:高周波スパッタ 電力密度:5.0W/cm2 アルゴンガス圧:0.5Pa 電極間距離:60mm
【0092】図12は透磁率の周波数特性を示したもの
で、Aが3層構造の磁性コア膜試料3、Bが非磁性絶縁
体膜を介さない厚さ9μmの積層磁性体膜(24層構
造)の特性を表す。かかる図12から明らかなように、
非磁性絶縁体膜の挿入により高周波特性の改善が認めら
れた。
【0093】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明では、積層型の磁気ヘッドにおいて、磁性コア膜とし
て、磁性体膜が非磁性体膜を介して積層され、且つ積層
された磁性体膜同士が端部で相互に静磁的結合した単位
積層磁性体膜が、絶縁体膜を介して積層された積層磁性
体膜を用いるので、ギャップデプス,トラック幅を狭小
化した場合でも、ギャップデプス方向に異方性を付与す
ることでギャップデプスに対して垂直方向の透磁率μx
を高くできる。したがって、高密度記録領域において良
好な電磁変換特性を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した磁気ヘッドを示す概略斜視図
である。
【図2】上記磁気ヘッドの磁気ギャップ近傍を示す模式
図である。
【図3】図3(a)は膜の幅方向に磁化容易軸が付与さ
れ、この方向での反磁界を考慮しない場合の磁区構造を
示す模式図、図3(b)は膜の幅方向に比較的大きな異
方性で磁化容易軸を付与した場合の磁区構造を示す模式
図、図3(c)は膜の幅方向に比較的小さな異方性で磁
化容易軸を付与した場合の磁区構造を示す模式図、図3
(d)は積層磁性体膜を中間膜を介して積層した場合の
磁区構造を示す模式図である。
【図4】本発明の磁気ヘッドを製造する工程を順次示す
もので、非磁性基板に磁性コア膜を形成する工程を示す
斜視図である。
【図5】本発明の磁気ヘッドを製造する工程を順次示す
もので、磁性コア膜が形成された非磁性基板を接合する
工程を示す斜視図である。
【図6】本発明の磁気ヘッドを製造する工程を順次示す
もので、接合された基板ブロックを切断して磁気コア半
体ブロックを形成する工程を示す斜視図である。
【図7】本発明の磁気ヘッドを製造する工程を順次示す
もので、磁気コア半体ブロックに巻線窓を形成する工程
を示す斜視図である。
【図8】本発明の磁気ヘッドを製造する工程を順次示す
もので、磁気コアブロックを切断する工程を示す斜視図
である。
【図9】磁性体膜と非磁性体膜よりなる単位積層磁性体
膜の拡大断面図である。
【図10】単位積層磁性体膜の熱処理温度と透磁率の関
係を示す特性図である。
【図11】単位積層磁性体膜と絶縁体膜よりなる積層磁
性体膜の拡大断面図である。
【図12】積層磁性体膜の周波数と透磁率の関係を示す
特性図である。
【図13】従来の磁気ヘッドの磁気ギャップ部に小さい
異方性を付与したときの磁区構造を示す模式図である。
【図14】従来の磁気ヘッドの磁気ギャップ部に大きい
異方性を付与したときの磁区構造を示す模式図である。
【符号の説明】
1,2 磁気コア半体 3,4 磁性コア膜 5,6 非磁性基板 7 巻線窓 11 磁性体膜 12 非磁性体膜 13 単位積層磁性膜 14 絶縁体膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本多 順一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 小島 秀明 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の非磁性基板により磁性コア膜を挟
    み込んでなる磁気コア半体同士が前記磁性コア膜の端面
    同士を対向させて突き合わされ、これら磁性コア膜が突
    き合わされた界面に磁気ギャップが形成されてなる磁気
    ヘッドにおいて、 上記磁性コア膜は、磁性体膜が非磁性体膜を介して複数
    積層され、且つ積層された磁性体膜同士が端部で相互に
    静磁的結合した単位積層磁性体膜が、絶縁体膜を介して
    複数積層された積層磁性体膜であることを特徴とする磁
    気ヘッド。
  2. 【請求項2】 磁性体膜は、(Fea Rub Gac Si
    d x y z w (但し、a,b,c,d,x,y,
    z,wは、各元素の比率を原子%で表すものである)な
    る組成式で表され、その組成範囲が、 68≦a≦90 0.1≦b≦10 0.1≦c≦15 10≦d≦25 80≦x≦100 0≦y≦20 0≦z≦20 0≦w≦20 a+b+c+d=100 x+y+z+w=100 である磁性材料よりなることを特徴とする請求項1記載
    の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 磁性体膜の膜厚が0.1〜1.0μmで
    あることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 非磁性体膜の膜厚が1〜20nmである
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 磁性体膜は非晶質磁性材料よりなり、磁
    性体膜同士の静磁結合が400℃以上の温度においても
    維持されることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッ
    ド。
  6. 【請求項6】 非晶質磁性体膜は、Coを主成分とし、
    Zr、Mo、Pd、Ta、Nb、Ti、Hfの中から選
    ばれる少なくとも一種の元素を含む非晶質磁性材料より
    なることを特徴とする請求項5記載の磁気ヘッド。
  7. 【請求項7】 非磁性体膜は、Ptよりなることを特徴
    とする請求項5又は請求項6記載の磁気ヘッド。
JP1604794A 1993-06-15 1994-02-10 磁気ヘッド Pending JPH0765316A (ja)

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JP1604794A JPH0765316A (ja) 1993-06-15 1994-02-10 磁気ヘッド
KR1019950002195A KR950034083A (ko) 1994-02-10 1995-02-08 자기헤드
US08/695,757 US5663857A (en) 1994-02-10 1996-08-08 Magnetic head

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14330693 1993-06-15
JP5-143306 1993-06-15
JP1604794A JPH0765316A (ja) 1993-06-15 1994-02-10 磁気ヘッド

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007294881A (ja) * 2006-03-31 2007-11-08 Tdk Corp 薄膜磁気デバイス

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007294881A (ja) * 2006-03-31 2007-11-08 Tdk Corp 薄膜磁気デバイス

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