JPS63205332A - ポリオレフイン微孔性フイルムの製造方法 - Google Patents

ポリオレフイン微孔性フイルムの製造方法

Info

Publication number
JPS63205332A
JPS63205332A JP3671587A JP3671587A JPS63205332A JP S63205332 A JPS63205332 A JP S63205332A JP 3671587 A JP3671587 A JP 3671587A JP 3671587 A JP3671587 A JP 3671587A JP S63205332 A JPS63205332 A JP S63205332A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
polyolefin
substance
resin
extractable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3671587A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0733449B2 (ja
Inventor
Tatsuya Ito
達也 伊藤
Katsuhiro Tsuchiya
勝洋 土屋
Kenji Yabe
矢部 健次
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP3671587A priority Critical patent/JPH0733449B2/ja
Publication of JPS63205332A publication Critical patent/JPS63205332A/ja
Publication of JPH0733449B2 publication Critical patent/JPH0733449B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電解コンデンサ、電気2重層コンデンサ、バ
ッテリー等のセパレータとして用いられるポリオレフィ
ン微孔性フィルムの製造方法に関するものである。
[従来の技術] ポリオレフィン微孔性フィルムの製造方法としては、従
来より次の様な方法が知られている。
(1)非相溶性ポリマー及び無機微粒子をブレンドし、
延伸する。
(2)高せん断下でポリオレフィンを冷却することによ
り、特定の結晶構造を形成し、延伸する。
(3)抽出可能な成分をポリオレフィンに添加し、シー
ト形成後、抽出する。
[発明が解決しようとする問題点] これらの中で、(1)は非相溶性ポリマーを均一に押出
すことが困難であるため、得られた微孔性フィルムの均
一性に劣るばかりか、孔径も10μm以上と大きいもの
しか得られない。また、(2)では、均一な微孔を得る
優れた方法であるが、フィルム厚みが20〜30μmと
限定され、しがも孔径についても0.01〜0.1μm
と限定されることが問題であった。(3)では、可塑剤
等の常温有機液体を無機微粒子に吸着させ、ポリオレフ
ィンに添加し、シート成形後、該常温有機液体あるいは
無機微粒子を抽出する方法(特公昭58−32171等
)、あるいはパラフィンを添加し、溶融押出後、抽出す
る方法(特公昭6]−37436)が知られている。。
しかしながら、該方法では、次の様な問題点を有してい
た。すなわち、有機液体をポリオレフィンに添加する方
法では、担体として特定量の無機微粒子が必須であり、
殊に、プロセス上有機液体と無機微粒子との添加割合が
限定されるために、製造できる空孔径あるいは、空孔率
に制限があり、電解コンデンサ等に使用する場合、特性
上不十分な点があった。また、パラフィンを添加し、こ
れを抽出する方法では、パラフィンを抽出するなめに極
めて時間がかかり、実用に供するためにはコスト等の問
題があった。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、少なくともポリオレフィン樹脂と抽出可能物
質からなる混合物を溶融成形した後、該抽出可能物質を
該ポリオレフィン樹脂の貧溶媒でかつ該抽出可能物質の
良溶媒で抽出することにより、平均孔径が0.05〜5
μmである微細孔が連続したポリオレフィン微孔性フィ
ルムを得る方法であって、該抽出可能物質の融点が35
〜100℃、分子量が200〜1000であり、かつ該
分子構造中に分極性及び極性基を含有する有機固体であ
り、該抽出可能物質のブレンド量が、該ポリオレフィン
樹脂100容量部に対し、80〜180容量部であり、
更に少なくとも1軸に2〜10倍に延伸する工程を含む
ことを特徴とするポリオレフィン微孔性フィルムの製造
方法、に関するものである。
本発明において使用されるポリオレフィン樹脂とは、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ4
−メチルペンテン−1、アイソタクチックポリスチレン
等から選ばれた樹脂又はこれらの共重合体や混合物であ
り、これらの中でも、耐熱性、延伸性、コスト性にバラ
ンスしたポリプロピレン樹脂(以下PP樹脂と略称する
)が好ましく、この中でも、極限粘度(以下[η]と略
称する)が2.1〜3.3dl/(II、より好ましく
は、2.3〜3.0dl/gの範囲ものが、押出性、延
伸性に優れるばかりか、フィルムの機械強度に優れるの
で望ましい。
また、該PP樹脂のアイソタクチックインデックス(以
下IIと略称する)は、97%以上であることが好まし
く、さらに好ましくは99%以上−5= である。IIがこの範囲にあると空孔径、空孔率共に良
好となるばかりか、添加した有機固体の抽出速度が大き
く、抽出時間が短時間ですみコスト性に優れる。
また、該PPの数平均分子量Mnと、重量平均分子量M
Wとの比で定義される分子量分布MW/Mnは、4以上
、より好ましくは6〜10であると、添加した有機固体
の分散性が良好となり、この結果空孔径が均一となるの
で望ましい。
次に、本発明に用いる抽出可能な有機固体とは、融点が
35〜100℃であることが必要であり、好ましくは、
45〜80℃である。融点が低すぎる場合は、PPどの
ブレンド時に押出機スクリューの供給部でスリップを生
じる原因となり、実質的にブレンドできず、無機微粒子
の添加が必須となる。無機微粒子の役割は、特公昭58
−32171等に見られる様に有機液状物を程よく含浸
し、ブレンドを可能とするものであるが、多量の無機粒
子の添加は特にポリプロピレンの様なチクソトロピー性
の高いポリマーでは、吐出性を著しく低下させる原因と
なり、その添加量は限定されるため、得られる空孔率に
限界が生ずる。
一方、融点が高すぎる場合は、抽出速度が遅くなり、コ
スト的な問題を生じるばかりか、ポリオレフィンとのブ
レンド物をキャストした際の相分離構造が不均一となり
、孔径分布が広がったり、延伸できない場合も生ずる。
また、有機固体の分子量は、200〜1000であるこ
とが必要であり、好ましくは、300〜500である。
分子量が小さすぎると、ポリオレフィンに対する溶解性
が高くなっていくために、空孔率、空孔径共に小さいも
のしかできず、本発明の目的を果たさない。一方、分子
量が大きすぎると、該有機固体のポリオレフィン中での
分散径が大きくなり、形成される空孔が大きく、孔径分
布も広がり、本発明の目的を果たさない。また、抽出時
間も長くなるため、コストアップの原因となる。
更に、該有機固体の分子構造の中には、分極性及び極性
基を含有していることが必要である。ここで、分極性の
基とは、ベンゼン環、ナフタレン環等のπ電子を有する
不飽和結合性の基を指し、極性基とは、例えば岩波書店
「理化学辞典」に記されているような、有極性分子を構
成要素とするものであり、大きな双極子モーメントを有
し、通常酸素、窒素、イオウ、ハロゲンを含む基である
このような基としては、例えばカルボニル基、カルボキ
シル基、アミノ基、水酸基、スルホン基等が挙げられる
。該有機固体中に分極性の基のみである様な、例えば、
低分子量ポリスチレンの様なものでは、ポリオレフィン
に対する分散性が極めて高いなめに、多量に添加し抽出
したとしても、孔径、空孔率共に低いものしかできず、
電解液を含浸した際の抵抗が増大する。
一方、極性基のみを含有する様な有機固体、例えば、脂
肪酸エステルの様なものでは、ポリオレフィンに多量に
添加した際に相分離構造の分散径が大きくなるためか、
キャストされたシートあるいはチューブ状物が著しくも
ろくなり引続くプロセスが実質的に不可能である。
もちろん、極性基も分極性基のいずれも含有しないよう
物質では、ポリオレフィンに添加した際の相分離構造が
均一に形成できないばかりか抽出溶媒がポリオレフィン
を溶解し易いものに限定されてくるために抽出が困難に
なる。
以上の様な特性を有する有機固体の中でも、塩化ビニル
等の可塑剤として使用されているフタル酸エステル、リ
ン酸エステル等が優れており、特に、ジシクロヘキシル
フタレート(DCHP)。
あるいはトリフェニレンフォスフエイト(TPP)から
選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
該有機固体の添加量は、ポリオレフィン樹脂100容量
部に対し、80〜180容量部であることが必要であり
、好ましくは90〜160容量部である。
添加量が少ないと、連続した微細孔が形成されず、電解
コンデンサ等のセパレータとして使用した場合、電解液
抵抗が増大し、使用できない。一方、添加量が多すぎる
と、押出機に原料を供給し−つ  − た際に、吐出変動を生じ、均一なフィルムにならないば
かりか、フィルムの機械強度が低下し、使用に耐えない
更に、ポリオレフィン樹脂には、空孔率を上げる、ある
いは押出性を改善する目的で、無機微粒子を添加しても
良く、粒径としては3〜100mμ、より好ましくは、
5〜30mμのものが分散性の点で盟ましい。添加量は
、有機固体の添加量100容量部に対し、2〜20容量
部、より好ましくは5〜17容量部であることが吐出を
安定させ、均一なフィルムとすることができるので望ま
しい。
また、ポリオレフィン樹脂には、熱安定剤、酸化防止剤
、有機あるいは無機滑剤、帯電防止剤等を添加しても良
く、特に無機粒子を添加する際には、ステアリン酸カル
シウム等の脂肪酸の金属塩を全組成物に対して0.1〜
5重量部添加しておくと、吐出性等が良好となるので好
ましい。
以上の組成物は、例えば、2軸スクリユ一押出機を用い
て、溶融ブレンドしペレット化する。また、無機微粒子
を添加する際に、かさ比重が著しく異なり、ブレンドし
にくい場合、まず、有機固体と無機微粒子とをヘンシェ
ルミキサー等を用いて、該有機固体の融点以上の温度に
てミキシングしておき、その後冷却し粉砕することによ
り、かさ密度が増大し引続くポリオレフィンパウダーと
のブレンド性が良好となるので好ましい。
本発明においては、上記組成物をシート状、チューブ状
に溶融成形した後、該有機固体の抽出前、抽出後又は抽
出中に、少なくとも1軸に2〜10倍延伸する必要があ
る。未延伸のままであると、機械的強度が不足するばか
りか2、空孔径、空孔率共に低いものしか得られず、電
解液抵抗が増大する。この観点から、延伸倍率は、1軸
延伸の場合、3〜6倍であるとさらに好ましく、2軸延
伸の場合、面積倍率にして、8〜30倍の範囲であると
さらに好ましい。
また、延伸工程と抽出工程とは、いずれが先になっても
良いが、延伸後抽出する方法では、製造できるフィルム
は、空孔分布、空孔径共に若干低いものとなるが、機械
強度に優れ、逆に、抽出後延伸する方法では、空孔径、
空孔率に優れるが、機械強度に若干低い特徴を有する。
したがって、用途に応じてプロセスを選択すれば良い。
本発明において、抽出に用いるポリオレフィンの貧溶媒
でかつ有機固体の良溶媒とは、具体的には、トリクロル
メタン、トリクロルエタン、アセトン、メチルエチルケ
トン、酢酸エチル、メタノール、トルエン、キシレン等
が挙げられる。
本発明において、無機微粒子を添加した場合について、
以上で述べたプロセスにおいて特に好ましいものについ
て説明する。必要な組成の原料を押出機を用いてシー1
〜状に押出し、冷却固化する際に、キャスティングドラ
ムと小径ロールとの間で加圧しながら冷却すると無機微
粒子の分散が均一となるので好ましい。
また、このときのキャスト温度は、50〜110°C1
より好ましくは60〜90℃としておくと延伸性、微孔
性共に良好となるので望ましい。
引続くプロセスでは、延伸後抽出することが延伸性、機
械特性を良好とする上で好ましい。また、このとき、キ
ャストフィルムに含有する有機固体の内10〜50%を
部分抽出しておき、延伸しその後に、完全に有機固体を
抽出しても良い。こうすると、延伸性、機械特性を損な
うことなく空孔分布の優れたフィルムとなるので好まし
い。
以上の様にして得られたポリオレフィン微孔性フィルム
には、用途に応じ、該フィルムにコロナ放電処理、低温
プラズマ処理等の表面処理、親水化処理コーチング、あ
るいはスルホン化、メチルメタアクリレートグラフト処
理等の親水化処理等を行っておいてもよい。
以上の様にして得られるポリオレフィン微孔性フィルム
は、厚みが10〜500μm、空孔率が40〜90%、
平均空孔径が0.05〜5μmであり、特に、電解コン
デンサ、アルカリ電池等のセパレータ用として好適な、
厚み20〜40μm、空孔率50〜80%、平均空孔径
が0.05〜2μmの微孔性フィルムを得る上で優れた
製造方法で、ある。
まな、以上の様にして得られたフィルムは、電解コンデ
ンサ、アルカリ電池等のセパレータだけでなく、限外ろ
か等のフィルター、スポーツウェアー等に使用される透
湿防水用フィルム等としも使用可能である。
[特性の測定方法及び効果の評価方法1次に本発明に関
する測定方法及び評価方法について、まとめて示す。
(1)極限粘度([η]〉 試料0.1gを135℃のテトラリン100m1に完全
溶解させ、この溶液を粘度計で135℃の恒温槽中で、
測定して比粘度Sより次式にしたがって極限粘度を求め
る。
[η] =s/(o、LX (1+0.22XS))(
2)アイソタクチックインデックス(II)試料を13
0℃で2時間真空乾燥する。これから重量W(mΩ)の
試料をとり、ソックスレー抽出器に入れ、沸1in−へ
ブタンで12時間抽出する。
次に、この試料を取出し、アセトンで十分洗浄した後、
130℃で6時間真空乾燥し、その後型量W1mg)を
測定し、次式で求める。
II(%)= (W”/W>xlo。
(3)有機固体の融点 ASTM−E−28にしたがい測定する。
(4)分子量分布(Mw/Mn) ゲル透過クロマトグラフ(GPC−150C)により重
量平均分子量(M w )および数平均分子量(Mn>
を測定し、その比を分子量分布< M w/ M n 
)とする。
但し、測定条件は以下の通り。
溶媒二〇−ジクロルベンゼン 温度:135°C 試料濃度: 0.1 (Wt/VOI)%分子校正:ポ
リスチレン基準 (5)強度 サンプル長手方向の破断強度をJIS  K6782に
したがい測定する。
(6)ラクトン透過時間 サンプルにγ−ブチロラクトンを滴下し、滴下時からラ
クトンがサンプルを透過し、反対面を湿−15= すまでの時間をラクトン透過時間(秒〉とする。
(6)平均孔径 走査型電子顕微鏡(SEM)により測定する。
(7)空孔率(Pr) 試料(10X10Cm)を流動パラフィンに24時間浸
漬し、表層の流動パラフィンを十分に拭きとった後の重
量(W2)を測定し、該試料の浸漬前の重量(Wl)流
動パラフィンの密度(ρ)より空孔体積(vO)を次式
で求める。
VO= (W2−Wl)/ρ 空孔率(Pr)は、見掛は体積(厚み、寸法より計算さ
れる値〉■と空孔体積■0より計算される。
P r =VO/vx 100 (%)(8)実施例中
のブレンド物の構成比 実施例中のブレンド物の構成比は、各ブレンド物の重量
比と真比重より換算したものである。
[実施例] 次に本発明について、実施例に基づき、説明する。
 16 一 実施例1.2 ポリプロピレン樹脂として、1■が98(%)、[η]
が2.8 (dl/c)) 、 Mw /Mnが4.9
、比重が0.91の。パウダーと、抽出可能有機固体と
して、ジシクロヘキシルフタレート(DCHP。
融点63℃、分子量330、比重1.2>、さらに無機
粒子として、“アエロジル゛” 200 (日本アエロ
ジル(株)製、5i02.比重2.04粒径12mμ、
表面積200m2/g>とを用意し、DCHPと無機粒
子とを、120℃のミキサー中でブレンドし、室温に冷
却後、粉砕し、ポリプロピレンパウダーと同程度のかさ
密度の粉体を得た。
次に該粉体とPPパウダーとを混合し、30mmの2軸
スクリユ一押出機により、200℃で溶融混練し、ガツ
ト状に押出し、ペレット化した。
こうして得られた組成物の構成は、表1に示す様なもの
である。
次に、該ペレットを40mm押出機を用い、200℃で
溶融押出し、80℃の冷却ドラム上で、小径ロールで加
圧しながら冷却固化し、240μmのシートを得な。該
シートを120℃において、ロール上で縦方向に3.5
倍延伸し、引続きステンターに導き、横方向に130℃
にて4倍延伸し、ステンター出口にて20℃の冷風にて
、冷却後、エツジ部をスリットし、巻き取った(実施例
1)。
同様に、該ペレットを40mm押出機より押出し、10
0μmのシートを得、110℃にて縦方向に4倍延伸し
、直ちに30℃の冷却ロール上で冷却し、エツジ部をス
リットし、巻き取った(実施例2〉。
実施例1の2軸延伸フイルム及び実施例2の1軸延伸フ
イルムをそれぞれメチルエチルケトン抽出バスに導き、
50℃にて60秒間の抽出時間を保持しながら、連続的
に抽出を行い、引続き120℃の防爆型乾燥オーブン中
で乾煤後、150℃のロール上で縦方向に3%にリラッ
クスを許しつつ、巻き取った。この抽出により、両者共
にDCHPは添加量の99.5%以上抽出された。
このようにして得られたフィルムの特性を評価した結果
を表1にまとめて示すが、実施例コ−52共に空孔率が
65%以上あり、ラクトン透過時間も1秒以下と優れて
いる。
実施例3 実施例2のキャストフィルムを50℃のメチルエチルケ
トンバス中で10分の抽出時間を保持しながら抽出を行
い添加量の99.5%以上を抽出した。かくして得られ
たフィルムを、12’0℃の乾燥オーブン中で十分に乾
燥した後に、140℃にて縦方向に4倍延伸し、引続き
150℃の加熱ロールを用いて縦方向に5%のリラック
スを許しながら熱処理した。
かくして得られな微孔性フィルムの特性を表1にまとめ
て示すが、機械強度は、実施例2に比較して若干劣るも
のの、空孔率に優れ、ラクトン透過時間も速いことが分
る。
実施例4 IIが97%、[η]が2.3dl/G、 MW /M
nが5.0のPPと抽出可能物質としてトリフェニレン
フォスフエイト(TPP、、融点49℃、分子量326
、比重1.2)と無機粒子として“アエロジル”380
(粒径7mμ、表面積380m2/g、比重2.0)と
を実施例1に準じて表1に示す様な組成でペレット化し
な。
引続き実施例1と同様に2軸延伸、抽出を行い、厚さ3
0μmの微孔性フィルムを得な。
かかるフィルムの特性を表1に示すが、微孔性、機械特
性共に良好であった。
比較例1.2 実施例4において、抽出可能物質として、それぞれ次の
有機固体を用いた以外は同様にして、ペレット化した。
低分子量ポリスチレン(゛′ハイマー”5T−75、三
洋化成工業(株)製、融点75℃、分子量900、比重
1.1)[比較例1]及び水添ジシクロペンタジェン樹
脂(“ニスコレラ゛’ 5320、エクソン化学(株)
製、融点125℃、分子量(Mw)600、比重1.1
)[比較例2] かくして得られたペレットを実施例1と同様にして溶融
押出し、2軸延伸し巻き取った。引続く抽出工程におい
ては、溶媒としてI・ルエンを用い、−2〇 − 2分の抽出時間を保持してつつ抽出をし、以下実施例1
と同様にして、乾燥、熱処理を行い微孔性フィルムを得
た。
かくして得られたフィルムの特性を表1にまとめて示す
が、比較例1では分散性に劣ることが原因と思われるフ
ィッシュアイあるいは空孔径のむらが多く発生し、10
μmを越える大きい孔も確認された。また比較例2では
空孔率も低くセパレータとしては実用に耐えるものでは
なかった。
比較例3 実施例1で用いたPPと抽出可能物質としてステアリル
ステアレート(融点51℃、分子量536、比重0.9
9)を用いた以外は、同様にして、ペレット化しな。該
ペレットを実施例1と同様にして溶融押出したアクキャ
ストされたフィルムは、きわめて脆く、引続く延伸ある
いは抽出が困難であったために、実験を中止した。
実施例5 ポリオレフィン樹脂として、IIが99%。
[η]が2.4dl/g、Mw/Mnが6.5.比重0
.91のパウダーとDCHPと″アエロジル″300(
粒径7mμ、表面積300m2/g、比重2.0)とを
表1の組成にて30mmの2軸押用機により、混合、ペ
レット化しな。
該ペレットを40mm押出機により、60μmのキャス
トフィルムを得な。該フィルムを130°Cにて縦方向
に3倍延伸し、直ちに30℃の冷却ロールで冷却し、エ
ツジ部をスリットし、巻き取った。
該未抽出フィルムを実施例1に準じて抽出し、微孔性フ
ィルムを得た。
かかるフィルムの特性を表1にまとめて示すが、微孔性
、機械特性ともに優れたものであった。
比較例4   ′ 実施例5においてD CH’Pの添加量を60容量部、
無機粒子を4容量部とした以外は同様にペレット化・延
伸・抽出を行いフィルムを得た。
かかるフィルムを評価した結果を表1に示すが、SEM
による表面観察では見掛上、孔は観測されるものの空孔
率は著しく低く、ラグトンも透過しないことから実質的
に連続孔が形成されおらずセパレータ等としては使用で
きない。
実施例6 ポリオレフィン樹脂として、4メチルペンテン1ポリマ
ー < ”TPX” DX845.三井石油化学(株)
製、比重0.84をパウダー化したもの)とDCHP及
び無機粒子としてパアエロジル′°380とを表1の組
成にて、30mm2軸押出機により、240℃にて溶融
混、ペレット化した。
該ペレットを40mm押出により、Tダイより押出し1
00μmのキャストフィルムを得た。
かくして得られたフィルムを130℃にて縦方向に4倍
に延伸後、実施例1と同様にしてメチルエチルケトンを
用いて抽出を行い、D CHPを99.5%以上抽出し
た。
かくして得られた微孔性フィルムの特性評価結果を表1
にまとめて示ずが、空孔率、孔径共にセパレータ用とし
て優れたものであった。
[発明の効果] 本発明は、ポリオレフィンに添加する抽出可能物質を特
定の有機固体を使用し、しかも延伸工程を抽出工程と適
宜組合わせることにより、次の様な効果を奏するのであ
る。
(1)ポリオレフィンと抽出可能物質との混合に当たっ
て、無機粒子の添加比率の選択が広くなり、製膜性が良
好になった。
(2)抽出可能物質の抽出性に優れ抽出時間が短くて済
むために、コスト性に優れる。
(3)抽出と延伸を組合わせることにより幅広い特性の
微孔性フィルムが得られ、特に、電解コンデンサ等のセ
パレータとして優れた品質の微孔性フィルムが得られる

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくともポリオレフィン樹脂と抽出可能物質か
    らなる混合物を溶融成形した後、該抽出可能物質を該ポ
    リオレフィン樹脂の貧溶媒でかつ該抽出可能物質の良溶
    媒で抽出することにより、平均孔径が0.05〜5μm
    である微細孔が連続したポリオレフィン微孔性フィルム
    を得る方法であつて、該抽出可能物質の融点が35〜1
    00℃、分子量が200〜1000であり、かつ該分子
    構造中に分極性及び極性基を含有する有機固体であり、
    該抽出可能物質のブレンド量が、該ポリオレフィン樹脂
    100容量部に対し、80〜180容量部であり、更に
    少なくとも1軸に2〜10倍に延伸する工程を含むこと
    を特徴とするポリオレフィン微孔性フィルムの製造方法
  2. (2)抽出可能物質がジシクロヘキシルフタレート及び
    トリフエニレンフオスフエイトから選ばれた少なくとも
    1種であることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記
    載のポリオレフィン微孔性フィルムの製造方法。
  3. (3)ポリオレフィンが、極限粘度が2.1〜3.3d
    l/g、かつアイソタクチックインデックスが97%以
    上のポリプロピレンであることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項又は第2項に記載のポリオレフィン微孔性フ
    ィルムの製造方法。
JP3671587A 1987-02-19 1987-02-19 ポリオレフイン微孔性フイルムの製造方法 Expired - Fee Related JPH0733449B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3671587A JPH0733449B2 (ja) 1987-02-19 1987-02-19 ポリオレフイン微孔性フイルムの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3671587A JPH0733449B2 (ja) 1987-02-19 1987-02-19 ポリオレフイン微孔性フイルムの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63205332A true JPS63205332A (ja) 1988-08-24
JPH0733449B2 JPH0733449B2 (ja) 1995-04-12

Family

ID=12477447

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3671587A Expired - Fee Related JPH0733449B2 (ja) 1987-02-19 1987-02-19 ポリオレフイン微孔性フイルムの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0733449B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5198162A (en) * 1984-12-19 1993-03-30 Scimat Limited Microporous films
WO1999048959A1 (en) * 1998-03-24 1999-09-30 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Microporous polyolefin film
WO2006025323A1 (ja) * 2004-08-30 2006-03-09 Asahi Kasei Chemicals Corporation ポリオレフィン微多孔膜及び蓄電池用セパレータ
WO2007037309A1 (ja) * 2005-09-28 2007-04-05 Nippon Sheet Glass Company, Limited 蓄電デバイス用セパレータ及び蓄電デバイス

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1017692A (ja) * 1996-07-03 1998-01-20 Kureha Chem Ind Co Ltd ポリ(4−メチルペンテン−1)樹脂からなる多孔膜および電池用セパレータ

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5198162A (en) * 1984-12-19 1993-03-30 Scimat Limited Microporous films
WO1999048959A1 (en) * 1998-03-24 1999-09-30 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Microporous polyolefin film
JP4397121B2 (ja) * 1998-03-24 2010-01-13 旭化成イーマテリアルズ株式会社 ポリオレフィン微多孔膜
WO2006025323A1 (ja) * 2004-08-30 2006-03-09 Asahi Kasei Chemicals Corporation ポリオレフィン微多孔膜及び蓄電池用セパレータ
JPWO2006025323A1 (ja) * 2004-08-30 2008-05-08 旭化成ケミカルズ株式会社 ポリオレフィン微多孔膜及び蓄電池用セパレータ
JP5052135B2 (ja) * 2004-08-30 2012-10-17 旭化成イーマテリアルズ株式会社 ポリオレフィン微多孔膜及び蓄電池用セパレータ
US9203072B2 (en) 2004-08-30 2015-12-01 Asahi Kasei Chemicals Corporation Microporous polyolefin film and separator for storage cell
WO2007037309A1 (ja) * 2005-09-28 2007-04-05 Nippon Sheet Glass Company, Limited 蓄電デバイス用セパレータ及び蓄電デバイス
JP2007095440A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Nippon Sheet Glass Co Ltd 蓄電デバイス用セパレータ及び蓄電デバイス

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0733449B2 (ja) 1995-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5057419B2 (ja) 複合微多孔膜及びその製造方法並びに用途
JP4997278B2 (ja) ポリエチレン微多孔膜及びその製造方法
JP5576609B2 (ja) ポリオレフィン微多孔膜、その製造方法、電池用セパレータ及び電池
JP5512976B2 (ja) ポリオレフィン微多孔膜、その製造方法、電池用セパレータ及び電池
JP5128488B2 (ja) 溶融破断特性に優れるポリオレフィン微多孔膜及びその製造方法
JP5005387B2 (ja) ポリオレフィン微多孔膜の製造方法
WO2014196551A1 (ja) セルロースナノファイバー入りポリオレフィン微多孔延伸フィルムの製造方法及びセルロースナノファイバー微多孔複合フィルム及び非水二次電池用セパレータ
TWI414417B (zh) 聚烯烴微多孔膜之製法及其微多孔膜
WO2006104165A1 (ja) ポリオレフィン微多孔膜の製造方法及びその微多孔膜
JP5171012B2 (ja) ポリオレフィン微多孔膜の製造方法
JP5295857B2 (ja) 非水電解液電池用セパレータ及び非水電解液電池
JP2513786B2 (ja) ポリオレフィン微孔性フイルム
JPS63205332A (ja) ポリオレフイン微孔性フイルムの製造方法
JPH01304933A (ja) 電解セパレータ用ポリオレフィン微孔性フィルム
JP2503007B2 (ja) 微孔性ポリプロピレンフイルム
JP2022082461A (ja) ポリオレフィン微多孔膜、電池用セパレータ、及び二次電池
JP2000348706A (ja) 電池用セパレーター
JPH0192243A (ja) ポリオレフイン微孔性膜の製造方法
JP2541262B2 (ja) ポリオレフイン微孔性膜及び電解液セパレ―タ
JPS63215742A (ja) ポリプロピレン微孔性フイルムの製造方法
JP2002367590A (ja) 多孔質フィルム
JPH01223136A (ja) ポリオレフイン微孔性膜の製造方法
JP4737936B2 (ja) コンデンサ用セパレータ
KR100865449B1 (ko) 리튬이차전지용 다성분계 분리막의 제조방법 및 그로부터제조된 분리막
JPH01201342A (ja) 親水化ポリオレフィン微孔性フィルムの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees