JPH01201342A - 親水化ポリオレフィン微孔性フィルムの製造方法 - Google Patents

親水化ポリオレフィン微孔性フィルムの製造方法

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JPH01201342A
JPH01201342A JP2547088A JP2547088A JPH01201342A JP H01201342 A JPH01201342 A JP H01201342A JP 2547088 A JP2547088 A JP 2547088A JP 2547088 A JP2547088 A JP 2547088A JP H01201342 A JPH01201342 A JP H01201342A
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organic solid
melt
surfactant
film
polyolefin
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JP2547088A
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Katsuhiro Tsuchiya
勝洋 土屋
Shigeru Tanaka
茂 田中
Kenji Yabe
矢部 健次
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電解コンデンサ、電気2重層コンデンサ、[
i電池、バッテリー等のセパレータあるいはミクロフィ
ルターとして好適な親水化ポリオレフィン微孔性フィル
ムの製造方法に関するものである。
[従来の技術] 親水化ポリオレフィン微孔性フィルムの製造方法として
は、膜の微細孔表面にプロピレングリコールモノ脂肪酸
エステルを付着させた後一定温度で熱処理する方法(例
えば、特開昭61−118,436号公報など)、ある
いは、無機微粉体及び有機液状体をポリオレフィン樹脂
に混合、溶融した成形体より、微粉体及び有機液状体を
抽出した多孔膜をスルホン化する方法(例えば、特公昭
61−2,100号公報など)などが知られている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、該方法では、次の様な問題点を有してい
た。すなわち、微孔性膜の表面にプロピレングリコール
の脂肪酸エステルなどの界面活性剤を付着塗布させる方
法では、界面活性剤が膜に強固に結合していないため耐
久性に劣る欠点がある。
また無機微粉体及び有機液状体をポリオレフィン樹脂に
混合、溶融した成形体より、微粉体及び有機液状体を抽
出した多孔膜をスルホン化する方法では、溶融押出安定
性が得られないため、厚みの均一性に劣り、特に膜厚の
薄い微孔性膜が得られない、あるいは、無機粉体を添加
するために、後工程で抽出する場合でも完全に抽出する
ためには長時間必要であったり、無は粉体の凝集物が原
因と思われるボイド状欠点かめるという問題点があった
。また親水性とするためのスルホン化剤として発煙硫酸
等を用いるため作業性(安全性)笠に問題があった。
[課題を解決するための手段] 本発明はポリオレフィン樹脂と、融点か35〜100℃
、分子量が200〜1000で、かつ分子溝造中に分極
性及び極性基を含有する抽出可能な有別固体とのブレン
ド物を溶融押出し、冷却、固化1変、該有は固体を抽出
し、該抽出シートを界面活性剤に浸漬処理した1変、少
なくとも一軸に延伸、熱処理することを特徴とする親水
化ポリオレフィン微孔性フィルムのM遣方法に関するも
のである。
本発明においてポリオレフィン樹脂とは、高密度ポリエ
チレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、ポリ
メチルブテン等のαオレフイン重合体及びこれらの共重
合体及びブレンド1へである。
これらの中でも、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン
系樹脂が、機械特性、耐薬品性、コスト性にバランスし
ており、特にポリプロピレン樹脂(以下PP樹脂と略称
する)は、耐熱性の点で優れているので好ましい。ざら
に機械強度を良好とし、微細孔を均一とするためには、
PP樹脂の極限粘度(以下[η]と略称する)が2.1
〜3゜3dl/g、好ましくは、2.3〜3.0dl/
gの範囲のものが優れている。
また、該PPa脂のアイソタクチックインデックス(以
下IIと略称する)は、93%以上であることが好まし
く、ざらに好ましくは97%以上である。IIがこの範
囲にあると空孔径、空孔率共に良好となるばかりか、添
加した有機固体の抽出速度が大きく、抽出時間が短時間
ですみコスト性に優れる。
次に、本発明に用いる抽出可能な有機固体とは、融点が
35〜100’Cであることが必要であり、好ましくは
、45〜80’Cである。融点が低すぎると、PPとの
ブレンド時に押出機スクリューの供給部でスリップを生
じる原因となり、実質的にブレンドできず、無機微粒子
の添加が必須となり、本発明の目的を果たさない。
一方、融点が高すぎると、抽出速度が遅くなり、コスト
的な問題を生じるばかりか、ポリオレフィンとのブレン
ド物をキャストした際の相分離構造が不均一となり、孔
径分布が広がったり、延伸できない場合も生ずる。
また、有機固体の分子1は、200〜1000であるこ
とが必要であり、好ましくは、300〜500である。
分子量が小さすぎると、ポリオレフィンに対する溶解性
が高くなっていくために、空孔率、空孔径共に小さいも
のしかできず、本発明の目的を果たさない。一方、分子
量が大きすぎると、該有機固体のポリオレフィン中での
分散径が大きくなり、形成される空孔が大きく、孔径分
布も広がり、本発明の目的を果たさない。また、抽出時
間も長くなるため、コストアップの原因となる。
更に、該有機固体の分子、構造の中には、分極[生及び
極性基を含有していることが必要である。ここで、分極
性の基とは、ベンゼン環、ナフタレン環等の芳香族環を
含む基を指し、極性基とは、例えば岩波書店「理化学辞
典」に記されているような有極性分子を構成要素とする
ものであり、カルボニル基、アミノ基、スルホン基、水
MW等が例示される。該有機固体中に分極性の基のみで
ある様な、例えば、低分子量ポリスチレンの様なもので
は、ポリオレフィンに対する分散性が極めて高いために
、多量に添加し抽出したとしても、孔径、空孔率共に低
いものしかできず、電解液を含浸した際の抵抗が増大す
る。一方、極性基のみを含有する様な有機固体、例えば
、脂肪酸エステルの様なものでは、ポリオレフィンに多
量に添加した際に相分離構造の分散径が大きくなるため
か、キャストされたシートあるいはチューブ状物が著し
くもろくなり引続くプロセスが実質的に不可能である。
もちろん、極性基及び分極性基のいずれも含有しないよ
うな物質では、ポリオレフィンに添加した際の相分離構
造が均一に形成できないばかりか、抽出溶媒がポリオレ
フィンを溶解し易いものに限定されてくるために抽出が
困難になる。
以上の様な特性を有する有機固体の中でも、塩化ビニル
等の可塑剤として使用されているフタル酸エステル、リ
ン酸エステル等が優れており、特に、ジシクロヘキシル
フタレート(DCHP)、あるいはトリフェニルフォス
フエイト(TPP)から選ばれた少なくとも1種である
ことか好ましい。
該有機固体の添加量は、ポリオレフィン樹脂100容量
部に対し、80〜180容量部であることが好ましく、
ざらに好ましくは90〜160容量部であることが望ま
しい。添加量が少ないと、連続した微細孔が形成されず
、電解コンデンサ等のセパレータとして使用した場合、
電解液抵抗が増大し、使用できない。一方、添加量が多
すぎると、押出機に原料を供給した際に、吐出変動を生
じ、均一な膜にならないばかりか、膜の機械強度が低下
し、使用に耐えない。
また、ポリオレフィン樹脂には、熱安定剤、酸化防止剤
、有機あるいは無機滑剤、帯電防止剤等を添加しても良
く、特にステアリン酸カルシウム等の脂肪酸の金属塩を
全組成物に対して0.01〜5重量部添加しておくと、
吐出性等が良好となるので好ましい。
さらに、無機微粒子の添加については、添加による押出
し性の悪化が生じない範囲で添加することは許されるが
、極力添加しないことが好ましく、ポリオレフィン樹脂
100容聞部に対し、10容徂部以下、さらに好ましく
は5容聞部以下としておくことが好ましい。
次に上述のブレンド物を溶融押出し、成形する際の温度
は、該有機固体の融点(T ml )以上、該ポリオレ
フィンの溶融結晶化温度(TmC)以下で冷却する。好
ましくは、Tl111〜(TII11+TmC)/2の
範囲であることが特に好ましい。
冷却温度が低すぎると、ポリオレフィンと有機固体との
相分離が進行せず、連続した微細孔が形成されにくい。
一方、冷却温度が高すぎるとポリオレフィンの球晶発達
のために連続貫通孔性が低下し、電解液セパレータとし
て使用した際に、抵抗の増大等を招くので好ましくない
さらに、冷却時の冷却速度は、極力大きいことが好まし
く、さらに押出したシート・フィルム状物あるいは、チ
ューブの表裏が均一に冷却されることが好ましい。この
観点から、これら溶融押出し物の冷却は、上述の温度に
保たれた水槽中に導いて行なうことが好ましい。ここで
、冷却に使用する液体は、通常水が良く使用されるが、
必要に応じエチレングリコール、ジエチレングリコール
等の沸点の高い液体を水と混合しておいてもよく、また
これに限定されるものではない。
また、溶融物をTダイにてフィルムあるいはシート状に
成形する場合には、静電印加法により十分な押圧力にて
密着ざぜることにより、水槽キャスト法と同等の冷却速
度が得られる。
以上の様にして、成形する際のドラフト比は4以上とし
ておくことが、相分離構造の均一性・連続貫通孔性に優
れるために好ましく、更に6以上であるとより好ましい
以上の様にして得られた成形品は、該有機固体の良溶媒
でおり、かつ該ポリオレフィンの貧溶媒中に導いて、該
有機固体の好ましくは95%以上、より好ましくは99
%以上を抽出することにより、微孔性フィルムを得る。
ここで、使用する溶媒としては、トリクロルメタン、ト
リクロルエタン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸
エチル、メタノール、トルエン、キシレン等が挙げられ
る。
この中でも、トリクロルエタン、トリクロルエチレン等
のハロゲン系溶媒は抽出能力も高く、発火の危険も無い
ため工業上良く使用される。
このようにして得られた抽出シートを界面活性剤に浸漬
処理したのち、少なくとも一軸に延伸、熱処理を行なう
。または抽出シートを延伸後、界面活性剤処理をしたの
も少なくとも一軸に延伸、熱処理を行なう。
本発明に適用される界面活性剤は特に限定されず、アニ
オン系、非イオン系、カチオン系の単独あるいは、混合
系が使用できる。なかでもポリオキシエチレンアルキル
エーテルおるいはアルキルフェノールエーテル、脂肪族
アミン塩類、脂肪酸のグリセリドが濡れ性、耐久性、電
気特性の点で特に好ましい。
本発明において、界面活性剤を浸漬処理したのち、少な
くとも一軸に延伸することが必要でおる。
ここで、延伸はく該ポリオレフィンのガラス転移点)〜
(該ポリオレフィンの融点−10’C)の温度にて少な
くとも一軸に1.2〜10倍、より好ましくは1.4〜
6倍延伸するのがよい。延伸倍率か1.2倍未満では、
他の条件によっては微孔内部まで親水化処理ができない
ことがあり、また、親水化の耐久性及びフィルムの機械
特性、連続貫通孔性が低下する傾向がある。また、親水
化効果の発現性をより効果的とするために延伸倍率を1
0倍以下とするのがよい。
本発明において、抽出シートをまず延伸し、その延伸フ
ィルムに界面活性剤を浸漬処理し、さらに延伸すると耐
久性、親水化効果の点で特に好ましい。この場合の2段
目以降の延伸倍率を上記記載の通り1.2〜10倍にす
ることが、親水性、耐久性の点で好ましい。
ざらに、本発明において、延伸したフィルムを親水化処
理の完全化および耐久性向上の目的で熱処理することが
必要である。熱処理の温度は該ポリオレフィン樹脂の溶
融結晶化温度以上、融点−5°C以下の温度で0〜20
%、より好ましくは1〜10%のリラックスを許しなが
ら行なうと、同時に熱寸法安定性が良好となるので好ま
しい。
微孔性フィルムに対する界面活性剤の浸漬付着量は重量
基準で2〜30%が好ましく、より好ましくは5〜20
%である。付着量が余り多過ぎると、細孔がふさがれて
しまうことがある。
以上の様にして得られたフィルムは、通常平均孔径が0
.05〜5μm、空孔率が50〜85%の範囲にあり、
水あるいはα−ブチロラクトンのような電解液の濡れ性
および濡れ性の耐久性に優れ、製法上、ボイド状の欠点
が生じることがなく、耐ピンホール性が良好であるため
に、電解コンデンサ、[i電池等の電解液セパレータと
して有用でおるばかりか、本フィルムの表層に例えば気
体分離能等の機能性膜のコーチングを行なうことにより
、酸素富化膜、パーベーパレーション等の用途にも使用
できる。
[特性の測定方法及び効果の評価方法3次に本発明に関
する測定方法及び評価方法について、まとめて示す。
<1)PPの極限粘度([η]) ASTM  D  1601に準じて135℃のテトラ
リン中で測定したものでdi/g単位で表わす。
(2>PPのアイソタクチックインデックス(■■〉 試料を130℃で2時間真空乾燥する。これから重ff
iW(m!II)の試料をとり、ソックスレー抽出器に
入れ、沸11in−へブタンで12時間抽出する。
次に、この試料を取出し、アセトンで十分洗浄した後、
130℃で6時間真空乾燥し、その後型ωW’ (m9
)を測定し、次式で求める。
II(%> = (W’ /W)xloo(3)ポリオ
レフィンの融点及び溶融結晶化温度走査型熱量計DSC
−2型(Perkin E1mer社製〉を用い、試料
5m3を窒素気流下で、昇温速度20°C/分にて室温
より測定し、融解に伴う吸熱ピーク温度を融点とする。
引続き、280′Cまて昇温し、5分間保持した後に2
0’C/分の降下速度にて温度を下げる過程で、ポリオ
レフィンの結晶化に伴う潜熱のピーク温度を溶融結晶化
温度とする。
(4)有機固体の融点 ASTM−E−28に従い測定する。
(5)MD(長手方向)強度 サンプル長手方向(MD)の破断強度をJISK678
2に従い測定し、kg/15mm T−表わす。
(6)  流動パラフィン透過時間 サンプルに流動パラフィンを滴下し、滴下時から流動パ
ラフィンがサンプルを透過し、反対面を湿すまでの時間
を流動パラフィン透過時間く秒)とする。連続貫通孔性
の目安で、透過時間が速いほど貫通孔性は良い。
(7)  平均孔径 サンプル表面の走査型電子顕微鏡(SEM)観察により
孔径の長軸及び短軸を測定し、平均長軸及び平均短軸の
相乗平均を平均孔径とする。
(8〉  空孔率(Pr) 試料(10x 10cm)を流動パラフィンに24時聞
漏漬し、表層の流動パラフィンを十分に拭さとった後の
重量(W2>を測定し、該試料の浸漬前の重量(Wl)
流動パラフィンの密度(ρ)より空孔体積(Vo )を
次式で求める。
Vo −(W2−W 1 ) /ρ 空孔率(Pr)は、見掛は体積(厚み、寸法より計算さ
れる値)■と空孔体積Voより計算される。
Pr=Vo /VX100(%) (9)実施例中のブレンド物の構成比 実施例中のブレンド物の構成比は、各ブレンド物の重量
比と真比重より換算したものである。
θ0) 親水化評価 (a)水に対する濡れ性 サンプルを雰囲気温度25°Cにて24時間保持後、サ
ンプルを水平面におき、サンプル上5〜2Qmmの高さ
より蒸溜水を滴下させる。このとき蒸溜水がサンプル面
に接した時より、サンプル面を透過し、反対面を湿すま
での時間を測定し下記のランクで示した。
判定 ◎ : 瞬時(0,5秒以下) ○ : 0.5秒以上1.0秒未満 Δ : 1.0秒以上5.0秒未満 X:5.0秒以上 (b)γ−ブチロラクトンに対する濡れ性(a)の水に
対する濡れ性の蒸溜水に代えてγ−ブチロラクトンにし
た以外は(a)とまったく同様にして評価した。
(11)親水化の耐久性(塗膜接着性)サンプルを沸騰
水で10時間処理し、乾燥後す0〉の(a)とまったく
同様にして濡れ性を評価した。
[実施例] 次に本発明について、実施例に基づき、説明する。
一原料の調整− 表1に示すように、ポリプロピレン(PP)パウダーく
いずれも“三井ノーブレン″パウダー)を用意し、可抽
出物質として、ジシクロへキシルフタレート(DCHP
)、トリフェニルフォスフエイト(TPP) 、DOP
 (ジオクチルフタレート)、低分子量ポリスチレン(
“ハイマー”5T−75、三洋化成工業(体製)とを2
軸抽出機を用い溶融ブレンドしペレット化した。なお、
DOPを添加する際には無機微粒子(“アエロジル″2
00、日本アエロジル株製〉に予めDOPを吸着させ、
樹脂パウダーに添加した。
一界面活性剤の調整− 表2に示すような界面活性剤3種類をQ備した。
実施例1 原料Aを用い、4Qmm押出機よりTダイを用いシート
状に溶融押出し、ドラフト比6にて、65℃のキャステ
ィングドラム上にタングステン線に6kvの直流電圧を
印加して密着させつつ冷却固化した(静電印加法)。
該キャストフィルムを1−1−1 トリクロルエタン抽
出槽に導き、2分間抽出し、添加したDCHPの99%
以上を抽出し、次いて界面活性剤イに5秒間浸漬し、s
o’cにて溶媒を乾燥後巻取った。
こうして得られた界面活性剤浸漬フィルムをロール式延
伸機を用い130″Cにて3.0倍長手方向(MD)に
延伸後、145°Cで20秒間熱処理をし巻取った。
以上のようにして1ワられたフィルムの製造条件及び特
性を表3にまとめて示すが、流動パラフィン透過性(微
孔の連続性)、機械特性、水およびγ−ブチロラクトン
の濡れ性(親水性)ならびに親水化の耐久性に優れた微
孔性フィルムであることかわかる。
比較例1,2 実施例1において延伸を行なわなかった(比較例1)お
よび熱処理を実施しなかった以外は実施例1と同様に微
孔性フィルムを製膜した。
以上のようにして得られたフィルムの特性を表3に示し
たが、延伸しなかった場合には、機械特性、流動パラフ
ィンの透過性に劣るとともに、濡れ性、耐久性にも劣っ
ていることがわかる。また熱処理を実施しなかった場合
には親水化の耐久性に劣ることがわかる。
実施例2 原料Cを用い、40mm押出機よりTダイを用いシート
状に溶融押出し、水槽(67℃、水)に導き、ドラフト
比7にて冷却固化した。
以上のようにして得られたキャストフィルムを1−1−
1 トリクロルエタン抽出槽に導き、添加したTPPの
99%以上を抽出し、続いて界面活性剤口を用い5秒間
浸漬後80℃で乾燥して巻取った。
該フィルムをロール式延伸機にて長手方向に2゜5倍延
伸後142℃で25秒間熱処理を行なった。
以上のようにして得られたフィルムの特性を表3にまと
めて示すが、機械特性、流動パラフィン透過性、濡れ性
およびその耐久性に優れたものであることがわかる。
比較例3 原料として表1のDを用い、実施例1で用いた押出し装
置を用いキャスティングドラムにて冷却固化したが、溶
融物の押出し安定性に劣るために、250μm以下の薄
いキャスフィルムは得られなかった(ドラフト比2)。
次に、実施例1で用いた抽出槽に導き、添加したDOP
99.0%を抽出するため6分必要であった。引続き、
実施例1と同様の界面活性剤処理を行ない実施例1と同
様に長手方向に延伸し、微孔性フィルムを得た。
こうして得られたフィルムの特性を表3に示すが、MD
強度が小さいばかりか、流動パラフィン透過時間が長く
、微細孔の連続性に劣ることが分る。ざらに部分的に無
機微粒子の凝集物によるボイド状欠点を有していると同
時に親水化の耐久性にも若干劣っていることがわかる。
比較例4 原料として表1のEを用い、水槽温度を80℃とした以
外は実施例2と同様に冷却固化し巻取った。引続き1−
1−i トリクロルエタン抽出槽に導き抽出を行なった
が、添加した低分子量ポリスチレンの99%以上を抽出
するために18分必要とした。次に界面活性剤イに5秒
間浸漬後乾燥し、136℃にて3.0倍に延伸し引続き
145℃で20秒熱処理を行なった。
こうして得られた微孔性フィルムの特性を表3に示すが
、流動パラフィン透過時間が著しく長く、連続貫通孔性
に劣るとともに、親水性の耐久性にも劣っていた。
実施例3 原料Aを用い、4Qmm押出機よりTダイを用いてシー
ト状に溶融押出し、水槽(67℃、水)に導き、ドラフ
ト比6にて冷却固化した。該キャストフィルムを1−1
−1 トリクロルエタン抽出槽に導き、添加したDCH
Pの99%以上を抽出して巻取った。
こうして得られた抽出フィルムをロール式延伸装置を用
い130℃にて3.0倍に長手方向(MD)に延伸後、
界面活性剤イに5秒間浸漬して乾燥後、ステンタを用い
て幅方向(TD>に1.4倍延伸後、145℃で20秒
間熱処理し巻取った。
以上のようにして1ηられたフィルムの製造条件及び特
性を表3にまとめて示すが、機械特性、流動パラフィン
透過性、親水化に優れた微孔性フィルムとなっているこ
とがわかる。
実施例4 原料Bを用い、実施例1と同様に押出キャストし、実施
例1と同様に抽出し巻取った。該抽出フィルムをロール
式延伸機を用いて135℃で長手方向に3.0倍延伸し
た後、界面活性剤ハにて5秒間浸漬後ステンタを用いて
幅方向に1.3倍(延伸温度135°C)延伸し、14
0’Cで30秒間熱処理を実施して巻取った。
以上の様にして得られたフィルムの製造条件及び特性を
表3にまとめて示すが、流動パラフィン透過性、機械特
性、親水性および親水化の耐久性に優れた微孔性フィル
ムとなっていることがわかる。
比較例5 実施例1において、界面活性剤処理を実施しなかった以
外はすべて実施例1と同様にして製膜を行なった。表3
に示すように水およびγ−ブチロラクトンの濡れ性(親
水[1)は全くなかった。
[発明の効果] 本発明は、ポリオレフィンに添h0する有機固体を1)
定化し該有機固体を抽出したのち界面活性剤に浸漬処理
し、延伸、熱逃埋を行なったことにより、次の様な効果
を奏するものである。
(1)再抽出物質の添加のために無機微粒子等の添加側
物質が必要なくなり、製造できる微孔性膜にフィッシュ
アイ状の欠点がないものが得られる。
(2)  キャスト時の相分離構造の均一性、連続性に
優れるために、製造できる微孔の1ノイズの均−性及び
厚み方向の連続貫通孔性に優れる。
(3)  有機固体を抽出したのら、界面活性剤で浸清
迅理後、延伸および熱固定を行なうことにより界面活性
剤が基材と強固に接着するため親水化の耐久i生に優れ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ポリオレフィン樹脂と、融点が35〜100℃、
    分子量が200〜1000で、かつ分子構造中に分極性
    及び極性基を含有する抽出可能な有機固体とのブレンド
    物を溶融押出し、冷却、固化後、該有機固体を抽出し、
    該抽出シートを界面活性剤に浸漬処理した後、少なくと
    も一軸に延伸、熱処理することを特徴とする親水化ポリ
    オレフィン微孔性フィルムの製造方法。
  2. (2)有機固体を抽出し、該抽出シートを少なくとも一
    軸に延伸後、界面活性剤に浸漬処理し、その後更に少な
    くとも一軸に延伸することを特徴とする請求項1記載の
    親水化ポリオレフィン微孔性フィルムの製造方法。
  3. (3)溶融押出し後の冷却・固化を水槽中で行ない、冷
    却・固化の温度が、該有機固体の融点以上、該ポリオレ
    フィンの溶融結晶化温度の範囲であることを特徴とする
    請求項1記載の親水化ポリオレフィン微孔性フィルムの
    製造方法。
  4. (4)溶融押出しを、T型ダイにより行ない、かつ冷却
    ・固化をドラム上で行ない、かつ静電印加により溶融物
    を該ドラム上に押圧することを特徴とする請求項1記載
    の親水化ポリオレフィン微孔性フィルムの製造方法。
JP2547088A 1988-02-04 1988-02-04 親水化ポリオレフィン微孔性フィルムの製造方法 Pending JPH01201342A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001206966A (ja) * 2000-01-28 2001-07-31 Nitto Denko Corp 電池用セパレータおよびその製造方法

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JP2001206966A (ja) * 2000-01-28 2001-07-31 Nitto Denko Corp 電池用セパレータおよびその製造方法

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