JP2513786B2 - ポリオレフィン微孔性フイルム - Google Patents

ポリオレフィン微孔性フイルム

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電池、電解コンデンサ、電気2重層コンデ
ンサ等のセパレータ、あるいはミクロフイルターとして
用いられるポリオレフイン微孔性フイルムに関するもの
である。
[従来の技術] 電池、電解コンデンサ、電気2重層コンデンサ等で
は、空孔サイズが微細でかつ孔の均一性に優れるポリオ
レフイン微孔性フイルムの使用が進められている。(特
開昭61−13614号、特開昭61−290648号、特開昭62−222
562等) [発明が解決しようとする課題] こうした微孔性フイルムをセパレータとして用いる際
に電極との界面におけるイオンの授受は極めて重要な要
素である。すなわち、電解液が電極とセパレータとの間
に均一に存在しないと内部抵抗の増大を招くばかりか、
デンドライト状析出物が発生し易く、長期寿命特性の劣
化等が生じる。
特開昭62−222562では、界面活性剤による濡れ性の向
上をはかる技術が開示されているが、界面活性剤処理は
セパレータへの電解液含浸性向上効果は期待できるが、
上述のデンドライト状物の抑制、長期寿命特性の改良に
関する効果は期待できない。
本発明は、上記問題点を鑑み電極〜セパレータ間での
十分均一な接触を付与し得る表面形態を有するポリオレ
フイン微孔性フイルムを供することを課題とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、表面空孔径0.05〜1μm、空孔率30〜90%
であるポリオレフイン微孔性フイルムにおいて、最大の
破断強度(Sm)と該最大破断強度方向に直角な方向の破
断強度(St)との比(Sm/St)が1.5〜6であり、少なく
とも片面の平均表面粗さ(Ra)が0.2μm以下であるこ
とを特徴とするポリオレフイン微孔性フイルムに関する
ものである。
本発明において、ポリオレフインとはポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリ4メチルペンテン1、ポリブテン
等のαオレフインのホモポリマー、コポリマー、あるい
はこれらのブレンド物であり、この中でも耐溶剤性・機
械特性に優れる高密度ポリエチレン、ポリプロピレンが
好ましい。
特に、ポリプロピレンである場合この中でも極限粘度
([η])が1.8〜4.5dl/g,好ましくは2.1〜4.0dl/g,さ
らに好ましくは2.7〜3.7dl/g、アイソタクチックインデ
ックス(II)が93%以上,さらに好ましくは96%以上の
ものが機械特性、耐溶剤性に優れるので好ましい。
次に本発明において、表面空孔径は0.05〜1μmであ
ることが必要であり好ましくは0.1〜0.8μmである。空
孔径が0.05μm未満であると、セパレータとして使用し
た際に、抵抗値(内部抵抗あるいは等価直列抵抗等で表
現されるセパレータに起因する抵抗)の温度依存性が増
大する可能性が高くなり問題を生じる。一方空孔径が1
μmを越えると導電粒子等の通過を遮断できずセパレー
タとしての機能が低下する。
本発明においては、微孔性フイルム両表面(表、裏)
で表面空孔径が同一である必要はないが、上述の理由
で、それぞれの面の表面空孔径が0.05〜1μmの範囲で
あることが好ましい。
また本発明微孔性フイルムの空孔率は30〜90%である
ことが必要であり、好ましくは50〜75%である。空孔率
が30%よりも小さいと電解液保持量が低下し、ドライア
ップ等の問題を生じる。一方空孔率が90%よりも大きい
と機械強度が不足し、ショート等の問題を生じる。
最大の破断強度(Sm)と該最大破断強度方向に直角な
方向の破断強度(St)との強度比(Sm/St)が1.5〜6で
あること必要であり、好ましくは、2〜5の範囲であ
る。強度比が1.5未満であるとスリット性に劣り、6を
越えるものでは裂けを生じ易くショートの原因となる。
さらに本発明微孔性フィルムの少なくとも片面の平均
表面粗さ(Ra)が0.2μm以下であることが必要であ
り、好ましくは、0.1μm以下である。
通常の非多孔性ポリオレフインフイルムあるいは、そ
の他一般のフイルムの場合、表面粗さは該フイルム表面
の凹凸を直接に表現するパラメータであるといえる。し
かしながら、連続貫通した孔が無数に形成された本発明
微孔性フイルムのような場合、本質的な凹凸という意味
での表面粗さは存在しないはずであるが、いわゆる表面
粗さ計で観測される表面粗さは存在する。
ここで観測される表面粗さとは、明確にその意味を定
義できるものではないが、表面粗さが小さくなることは
少なくとも該フイルム表面に不均一な構造が少なく、緻
密な表面を有していることに対応していると推定され
る。
これを反映してか、表面粗さの小さい表面を有する微
孔性フイルムのほど、同一のポリマー構成、同一表面空
孔径であっても表面濡れ張力が上昇し、電解液の濡れ性
でも優れていることを本発明者らは見出した。こうした
電解液との濡れ性の向上は、セパレータとして使用した
際の素子の長期寿命特性の改良につながり好ましい。
なお、Raの下限に関しては、とくに限定するものでは
ないが、本発明者らの実験では0.02μmが下限であっ
た。
また、最大表面粗さ(Rt)は、少なくとも片面が2μ
m以下、好ましくは1.5μm以下であることが上記観点
から好ましい。
さらに、電極との均一な密着性を良好とし、電池等の
素子形成時の取り扱い性を良好とする観点から、本発明
フイルムの最大強度方向のヤング率は、15〜90kg/mm2
あることが好ましく、さらに好ましくは、20〜80kg/mm2
であることが好ましい。
また、本発明フイルムの微孔形状としては、最大強度
方向に沿って切り出された断面構造において、見かけ上
楕円形状をした空孔がランダムに分布している構造が好
ましく、特に後述する断面孔形状比(Ca/Cb)が1.5〜7
であることが好ましい。こうした断面形状であると特に
2次電池用のセパレータとして使用した際に、デンドラ
イトの成長を防止できる可能性が高く、充放電サイクル
数を増大できる。
また本発明フイルムの120℃熱風中での熱吸収率は6
%以下であることが好ましく、さらに好ましくは、4%
以下としておくと、素子を形成した際の経時変化が小さ
くなり好ましい。
特に、最大強度方向と直角な方向での熱収縮率は、3
%以下、好ましくは−10〜2%であると、長期信頼性が
良好となり好ましい。
また、本発明フイルムの透水量は5〜100g/(mmHg・m
2・分)、好ましくは10〜60g/(mmHg・m2・分)の範囲
であると温度変化による抵抗特性の変化が小さく好まし
い。
本発明フイルムの厚みは、特にセパレータとして使用
する際には,50μm未満、特に10〜45μmの範囲のもの
が、電気特性、機械特性共に良好になるので好ましい。
本発明フイルムは、親水性あるいは電解液との親和性
を増す目的で界面活性剤を塗布しておくことが許され
る。
特に、界面活性剤の中での、非イオン系界面活性剤は
電極反応を阻害すことが少なく好ましい。具体的には、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアル
キレンノニルフエニルエーテル、脂肪酸アルキロールア
ミド等が挙げられる。なお、該非イオン界面活性剤に対
して40%未満のカチオン系界面活性剤を添加しても良
い。こうすると帯電防止性が良好となり、素子巻時のト
ラブルを低減できる。
なお、本発明フイルムをスリットあるいは素子巻きす
る際には、最大強度方向が長手方向としてくことが好ま
しく、更にリチウム電池用セパレータとして組込む時
は、Raが小さい面を負極側にしておくことが好ましい。
次に本発明微孔性フイルムの製造方法について述べ
る。
ポリオレフイン樹脂と後述するポリオレフインに溶融
時相溶性であり、冷却時相分離し抽出可能な常温有機固
体および第3成分としてフタル酸誘導体とを溶融ブレン
ドし、Tダイ、円形ダイ等よりシートあるいはチューブ
状に成形し冷却固化する。
ここで述べる有機固体とは、ポリオレフインとのブレ
ンド性、抽出性の点で、融点が35〜100℃、分子量200〜
1000であることが好ましく、さらに該有機固体の分子構
造中には分極性及び極性基を含有していることが好まし
い。ここで、分極性の基とは芳香族環を指し、極性基と
は、理科学辞典(岩波書店)に示されているような有極
性分子を含む基であって、例えばカルボニル基、アミノ
基、水酸基等を指す。以上のような特性を有する有機固
体の中でも、塩化ビニル等の可塑剤として使用されてい
るフタル酸エステル、リン酸エステル等が優れており、
特にジシクロヘキシルフタレート(DCHP),トリフエニ
ルフォスフエイト(TPP)から選ばれた少なくとも1種
であることが好ましい。
該有機固体の添加量は、ポリオレフイン樹脂100重量
部に対し、80〜250重量部、好ましくは90〜200重量部で
あると製膜性が良好となり、均一性、連続性に優れた微
細孔が形成されるので好ましい。
ポリオレフインと該有機固体とは例えば2軸押出機を
用いて溶融ブレンドしてペレット化する。この際にポリ
オレフインの酸化防止あるいは熱分解を防止するため
に、公知の安定剤を添加しておくことが好ましい。
こうして得られたペレットを押出機を用いTダイある
いは円形ダイを用いてシート状あるいはチューブ状に成
形する。ここでTダイ法と円形ダイ法とでは、製造され
るフイルムの厚みむら及び平面性の点でTダイ法が優れ
ており好ましい。この際のドラフト比を極力大きくする
ことが均一な微細孔を形成する上で好ましく、ドラフト
比は6以上好ましくは10以下であると良い。
溶融シートは厚み方向に均一に冷却することが、形成
される微細孔の均一性、電気特性の面で好ましいが、T
ダイ法による場合、キャスト方法としては、水槽に導く
方法、冷却ドラム上で静電印加法にて該シートをドラム
面に押圧しながら固化させる方法が好ましい。
本発明において、表面粗さを0.2μm以下の範囲とす
るためにはポリオレフインの極限粘度を1.8dl/g以上好
ましくは2.1以上、さらに好ましくは2.7以上としておく
と共に、無機フイラーを添加しないことが必要である。
無機フイラーを添加すると冷却時の相分離が不均一に進
行し、表面粗さが増大する。この観点から押出時にはフ
イルターをいれ不溶物が押し出しシートに混入しないよ
うにすることが重要である。
さらに、フタル酸誘導体、特に好ましくは無水フタル
酸をPP100重量部に対して0.01〜10重量部添加しておく
ことが好ましく、さらに好ましくは0.05〜3重量部であ
る。こうしたフタル酸誘導体の添加により冷却時の相分
離が一層均一となり、表面粗さを小さくすることができ
る。
以上のようにして得られた有機固体を含有するポリオ
レフインシートを該有機固体の添加量の少なくとも95%
以上を抽出することにより得られる。
ここで、さらに少なくとも一軸に10倍未満、好ましく
は1.5倍以上4倍未満延伸すると微孔性フイルムの均一
性に優れるので好ましく、トータル延伸倍率は1.5〜15
倍であると好ましい。なお、二軸に延伸する際には、長
手方向の延伸倍率(λ)と幅方向の延伸倍率(λ
との比(λ1)は、1.5〜4の範囲としておくと、
最適化された機械特性が得られるもので好ましい。さら
に、該延伸温度は、未延伸シートの融点(Tm)−60℃〜
Tm−10℃の範囲であると好ましい。
以上のようにして得られたフイルムは、通常、最大強
度方向は長手方向となる。
[発明の効果] 本発明の効果を以下に述べる。
(1)電極との均一な接触性に優れているために、素子
とした際に長期使用において経時変化が少なく信頼性が
高い、あるいは、2次電池用セパレータとして使用した
際に、表面の均一性に優れるために、度重なる充放電に
おいてもデンドライト状の析出物を生じにくく、充放電
サイクル数を増大できる。
(2)最適化された強度を有しているために、スリット
性に優れこの結果、製造できる素子の品質安定性に優
れ、さらに、ヤング率を15〜90kg/mm2の範囲としておく
と、最適な電極との密着力が得られ電気特性が良好とな
る。
[特性の評価方法及び効果の評価方法] 次にこの発明に関する特性の測定方法及び効果の評価
方法をまとめて示す。
(1)表面粗さ(Ra,Rt) JIS−B−0601に準じた。
Ra(平均粗さ):JIS−B−0601に記載の中心線平均粗さ
をもってRaとした。
Rt(最大粗さ):粗さ曲線の測定長さ内における最大の
山と最深の谷の距離をもって、Rtとした。
なお、測定装置・条件は以下のとおりである。
A.測定装置:万能表面形状測定器SE−3E(株式会社小坂
研究所製) B.測定条件: 触針先端半径:2μm 触針荷重:0.07g 粗さ曲線:Cut off値0.25mm 測定長さ:4mm 測定速度:0.1mm/sec 測定方法:最大強度方向 サンプルn数:5 (2)極限粘度([η]) ASTM−D−1601に準じ、試料0.1gを135℃テトラリン1
00mlに完全溶解させ、この溶液を粘度計で135℃の恒温
槽中で測定して、比粘度Sより次式に従がって求める。
[η]=S/{0.1×(1+0.22×S)} (3)アイソタクチックインデックス(II) 試料を130℃で2時間真空乾燥する。これから重量W
(mg)の試料を取り、ソックスレー抽出器に入れ、沸騰
n−ヘプタンで12時間抽出する。
次に、この試料を取出し、アセトンで十分洗浄した
後、130℃6時間真空乾燥し、その後重量W′(mg)を
測定し、次式で求める。
II(%)=(W′/W)×100 (4)表面空孔径(a) サンプル両表面(表裏)について以下に述べる手法に
て、それぞれの面の平均空孔径を求め、表裏での平均を
もって、表面空孔径とする。
サンプル表面の走査型電子顕微鏡(SEM)観察を行な
い、観測視野に200±50の微細孔が入るように調整し、
ほぼ表面に存在すると認識される微細孔を楕円として近
似して、孔径の長軸(ax)及び短軸(ay)を測定し、お
のおのの平均をもとめ、次式で示す相乗平均を表面空孔
径とする。なお,空孔の内部にフイブリル状物(単数あ
るいは複数)がある場合、このフイブリル状物は測定よ
り除外し、また、0.01μm以下の構造(フイブリル等)
についても同様に除外した。
(5)断面孔形状比(Ca/Cb) サンプルを液体窒素で凍結し、最大強度方向にそって
ミクロトームで断面を切り出し、走査型電子顕微鏡(SE
M)観察を行ない、表面空孔径の測定法に準じて、楕円
形に近似し、断面の切り出し方向(=最大強度方向)の
軸長の平均値(Ca),厚み方向の軸長の平均値(Cb)を
測定しその比(Ca/Cb)を求めた。
(6)空孔率(P) 試料(10×10cm)流動パラフインに24時間浸漬し、表
層の流動パラフインを十分に拭き取った後の重量(W2
を測定し、該試料の浸漬前の重量(W1)及び流動パラフ
インの密度(ρ)より次式で求める。
P=(W2−W1)/(V×ρ) ここで、Vは試料の見かけ体積(厚み、寸法より計算
される値)である。
(7)機械特性 強度:JISK6782に準じた。
(単位はkg/mm2) ヤング率:ASTM D882−64Tに準じた(単位はkg/mm2)。
なお、厚みはダイアルゲージタイプ厚み計(JIS−B
−7509、測定子5mmφ平型)を用いて測定した。
(8)濡れ張力 JIS K6782に準じた。
(単位はdyne/cm) (9)透水量 サンプルの空孔部を全て水で置換した後、測定セル
(Sartorius社製、フイルターホルダーSM 165 08 B
タイプ、有効透過面積が1.3×10-3m2)に装着し、125mm
Hgの静水圧にて水を供給して、50gの水が透過するまで
の時間T(分)を測定し、下式で透水量を求めた。(温
度25℃) 透水量[g/m2mmHg・分] =50/(1.3×10-3×125×T) (10)実用評価 A.スリット性:幅25mmのスリットテストを行ない、以下
の判断基準で分類した。
○:問題なくスリットできたもの △:スリットはできたもののエッジ成形がシャープにで
きなかったもの ×:スリット中に縦裂け、フイルム切れを生じたもの B.電池テスト 以下の構成の電池を構成して、サイクル寿命テストを
行なった。この結果、放電電圧が初期値の75%未満にな
るまでのサイクル数を評価した。(なお、測定値は後述
の比較例1のサイクル数を100%とした値で比較評価し
た) 負極:Li金属 正極:2酸化マンガン セパレータ:微孔性フイルム2枚重ね。なおフイムム表
面粗さが表裏で差のある場合、Raの小さい面を負極側と
した。
電解液:1MのLiBF4プロピレンカーボネート溶液とジメト
キシエタンを1:0.8容量比で混合したもの 電池形状:ボタン型 [実施例] 次にこの発明の実施例及び比較例を示し、この発明の
効果をより具体的に説明する。
実施例1 ポリオレフイン樹脂として、ポリプロピレンパウダー
(三井東圧ノーブレンEBタイプ;[η]=2.95dl/g)を
用意し、以下の添加剤とを2軸押出機を用いて溶融ブレ
ンドしペレット化した。
PP 100 重量部 DCHP(ジシクロヘキシルフタレート) 150 〃 無水フタル酸 0.7 〃 BHT 0.9 〃 Irganox1010 0.3 〃 引き続き該ペレットを40mmφ押出機を用いてTダイよ
り溶融押出し、静電印加しつつ、75℃の冷却ロール上に
押圧し十分な冷却速度を保ちつつ冷却固化した。こうし
て得られたシートは60μmであり、引き続き50℃の1−
1−1トリクロルエタン抽出槽に導いて該シートに含ま
れるDCHPの99%を抽出した。
該シートをオーブン乾燥により溶媒を乾燥後120℃に
加熱して、延伸速度3000%/分にて3倍に延伸し、145
℃にて5%の長手方向のリラックスを許しながら熱処理
してまきとった。
こうして得られた微孔性フイルムは、フイルム[η]
が2.79dl/g,フイルム厚み30μm、表面空孔径0.3μm、
空孔率66%、平均表面粗さ(Ra)は、冷却ロール面が0.
08μm、反対面が0.10μmであった。また、表面濡れ張
力は両面共に34dyne/cmと大きかった。
なお、最大破断強度(長手方向)は6.2kg/mm2、幅方
向の強度は1.6kg/mm2であり、その比は3.9であった。
この結果、実用試験結果もスリット性に優れ、サイク
ル寿命も200%と優れていることが判る。
比較例1 実施例1と同じPP原料を用いて、今度は、ジオクチル
フタレート(DOP)および、無機微粒子として、アエロ
ジル200およびPPの安定剤とを以下の組成で溶融ブレン
ドした。
PP 100 重量部 DOP 130 重量部 アエロジル200 50 重量部 BHT 0.9重量部 Irganox1010 0.3重量部% 引き続き該ペレットを40mmφ押出機を用いてTダイよ
り溶融押出し、静電印加しつつ、75℃の冷却ロール上に
押圧し十分な冷却速度を保ちつつ冷却固化した。こうし
て得られたシートは200μmであり、引き続き50℃の1
−1−1トリクロルエタン抽出槽に導いて該シートに含
まれるDCHPを抽出した。
さらに、60℃、20%苛性ソーダ水溶液に浸漬してアエ
ロジルを抽出した。
こうして得られたシートを125℃にて長手方向に3倍
延伸の後ステンタに導いて135℃にて幅方向に3倍延伸
の後145℃にて幅方向に5%のリラックスを許しながら
熱固定してまきとった。
こうして得られたフイルムの特性は表1に示すとおり
であり、機械特性のバランスが悪いためにスリット性に
劣り、また、平均表面粗さ(Ra)が大きく、サイクル寿
命特性も実施例1に比較し劣っている。
実施例2 ポリオレフイン樹脂として、ポリプロピレンパウダー
(三井東圧ノーブレンEPタイプ;[η]=3.3dl/g)を
用いた以外は、実施例1と同様な添加剤組成として、2
軸押出機を用いて溶融ブレンドしペレット化した。
引き続き該ペレットを40mmφ押出機を用いてTダイよ
り溶融押出し、静電印加しつつ、75℃の冷却ロール上に
押圧し十分な冷却速度を保ちつつ冷却固化した。こうし
て得られたシートは80μmであり、引き続き50℃の1−
1−1トリクロルエタン抽出槽に導いて該シートに含ま
れるDCHPを抽出した。
該シートをオーブン乾燥により溶媒を乾燥後、長手方
向に135℃にて3.5倍に延伸の後、引き続きステンタに導
いて幅方向に135℃にて1.3倍に延伸し、145℃にて5%
の幅方向のリラックスを許しながら熱処理してまきとっ
た。
こうして得られた微孔性フイルムは、フイルム[η]
が2.95dl/g,フイルム厚み25μm、表面空孔径0.35μ
m、空孔率69%、表面粗さ(Ra)は両面共に0.07μmで
あった。また、表面濡れ張力は35dyne/cmと大きかっ
た。また、スリット性に優れ、サイクル寿命も270%と
優れていた。(表1に特性一覧を示す) 比較例2 実施例2において、添加剤として無水フタル酸を添加
せずに溶融ブレンドしてペッット化した。
引き続き該ペレットを40mmφ押出機を用いてダイより
溶融押出し、静電印加しつつ、105℃の冷却ロール上に
押圧し冷却固化した。こうして得られたシートは80μm
であり、引き続き50℃の1−1−1トリクロルエタン抽
出槽に導いて該シートに含まれるDCHPを抽出した。
以降実施例2と同様に延伸を行ない、厚み35μm、表
面空孔径0.5μm、空孔率77%、表面粗さ(Ra)は冷却
ロール面が0.33μm、反体面が0.27μmのフイルムを得
た。
こうして得られた、濡れ張力は32dyne/cmと小さく、
また、サイクル寿命も80%と短かいことが判る。
以上、実施例・比較例の対照から明らかなように本発
明フイルムは、特にセパレータとして好適な特性を有し
ていることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01M 2/16 C08L 23:02 C08L 23:02 9375−5E H01G 9/00 301C

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面空孔径0.05〜1μm、空孔率30〜90%
    であるポリオレフイン微孔性フイルムにおいて、最大の
    破断高度(Sm)と該最大破断強度方向に直角な方向の破
    断強度(St)との比(Sm/St)が1.5〜6であり、少なく
    とも片面の平均表面粗さ(Ra)が0.2μm以下であるこ
    とを特徴とするポリオレフイン微孔性フイルム。
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