JPH0817145B2 - 電解コンデンサ用セパレータ - Google Patents

電解コンデンサ用セパレータ

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JPH0817145B2
JPH0817145B2 JP33502787A JP33502787A JPH0817145B2 JP H0817145 B2 JPH0817145 B2 JP H0817145B2 JP 33502787 A JP33502787 A JP 33502787A JP 33502787 A JP33502787 A JP 33502787A JP H0817145 B2 JPH0817145 B2 JP H0817145B2
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/02Diaphragms; Separators

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  • Power Engineering (AREA)
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  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、電解液の保持性、特性の長期信頼性に優
れた電解コンデンサ用セパレータに関する。
[従来の技術] 電解コンデンサ用セパレータとして、古くからクラフ
ト紙、マニラ紙等の電解紙が用いられているが、最近は
例えば特開昭51−18851号、特開昭61−13614号、実開昭
59−140429号及び特開昭62−200716号に記載されている
ように、微孔性ポリオレフィンフィルムを用いることが
提案されている。
[発明が解決しようとする問題点] ポリオレフィン微孔性フィルムは従来の電解紙に比較
し、孔の均一性、連続性に優れるために、内部抵抗を低
減する上で好ましいが、電解液の保持力に劣るため、電
気特性の経時変化が大きく、電解液がドライアップする
おそれがあるという欠点を有する。
この発明の目的は、電解液の保持性が良好で長時間経
過後も特性の変化が小さく、電解液がドライアップする
トラブルを減少させることができる電解コンデンサ用セ
パレータを提供することである。
[問題点を解決するための手段] 本願発明者らは、鋭意研究の結果、ポリオレフィンフ
ィルムの平均孔径、空孔度、流動パラフィン吸油高さ及
び流動パラフィン透過時間を最適化することによって上
記目的を達成できることを見出しこの発明を完成した。
すなわち、この発明は、平均孔径が0.05μmないし5
μm、空孔度が0.50ないし0.85であり、長さ方向の流動
パラフィン吸油高さが7mm以上、厚み方向の流動パラフ
ィン透過時間が0.1ないし5秒であるポリオレフィン系
微孔性フィルムから成る電解コンデンサ用セパレータを
提供する。
本発明におけるポリオレフィン系微孔性フィルムを構
成するポリオレフィンとは、エチレン、プロピレン、ブ
テン、ペンテン、ヘキセン等に例示されるα−オレフィ
ンの単独重合体あるいは共重合体及びこれらのブレンド
物であるが、この中でもポリエチレン、ポリプロピレン
が耐熱性、耐寒性、機械特性が優れるので好ましく、よ
く使用される。さらに、ポリプロピレンの中でも、極限
粘度([η])が1.3〜3.3dl/g、より好ましくは2.7〜
3.1dl/g、アイソタクチックインデックス(II)が93%
以上のものは、耐熱性、機械特性及び耐溶剤性等が特に
良好であるので好ましい。この中でも、特にアイソタク
チックペンタッド分率が0.95以上、好ましくは0.96以上
のものは、長期間電解液に浸漬された際の機械強度の低
下が小さく信頼性に優れるので好ましい。上記ポリプロ
ピレンの中でも、溶融結晶化温度が106℃以上、好まし
くは108℃以上、更に好ましくは110℃以上であると、有
機系電解液に対する寸法安定性に優れるので好ましい。
また、素子製造中に加えられる熱に対する耐熱性の観点
から、ポリオレフィンの融点は120℃以上であることが
好ましい。
この発明の電解コンデンサ用セパレータを構成するポ
リオレフィン系フィルム中の平均孔径は0.05μmないし
5μmであり、好ましくは0.1μmないし3μmであ
る。平均孔径が0.05μmよりも小さいと等価直列抵抗が
大きくなり、5μmよりも大きいとショート発生率が大
きくなる。
また、ポリオレフィン中の空孔度は0.50ないし0.85、
好ましくは0.60ないし0.75である。空孔度が0.50未満で
あると電解液保持率が低くドライアップする確率が高く
なり、0.85を超えると機械特性が劣化する。
さらに、ポリオレフィンフィルムの長手方向の流動パ
ラフィン吸油高さは7mm以上、好ましくは10mm以上であ
る。長手方向の流動パラフィン吸油高さが7mm未満であ
ると電解液の保持性が劣る。ここで、吸油高さの上限に
関しては、通常、高いほど電気特性上好ましいが、一
方、高すぎると機械特性上問題を生じることが多くなる
ため、20mm以下であることが好ましく、さらに好ましく
は18mm以下である。また、フィルムの幅方向の流動パラ
フィン吸油高さは特に制限されないが、電解液の保持性
の観点から4mm以上であることが好ましい。
また、フィルムの厚み方向の流動パラフィン透過時間
は0.1秒ないし5秒、好ましくは0.1秒ないし3秒であ
る。流動パラフィン透過時間が0.1秒未満であるとフィ
ルムの機械的強度が低く、5秒を超えると等価直列抵抗
が大きくなる。
また、下記(1)式で定義される抵抗パラメータG
(Ω・cm)は、大きすぎると経時での特性変化が大き
く、また高周波での特性も劣ることが多く、一方小さす
ぎるとショート率が増大したり機械強度が低下する場合
があるので、350ないし1500であることが好ましく、さ
らに好ましくは450ないし1200である。
G=R・Rr ……(1) (ただし、Rは電解液を含浸した際の抵抗率、Prは空孔
度) また、フィルムの熱収縮率は特に限定されないが、熱
収縮率があまりにも大きいと高温下で細孔がつぶれやす
くなるので、120℃での熱収縮率が9%未満、好ましく
は7%未満、更に好ましくは4%未満であることが望ま
しい。
また、フィルムを巻く際にフィルムの伸びあるいは破
断が起きないように、フィルムの長手方向の強度は好ま
しくは4kg/mm2以上、さらに好ましくは5kg/mm2以上、破
断伸度は、好ましくは200%以下、より好ましくは50〜1
50%の範囲である。
フィルムの厚みは特に限定されないが、電気特性、機
械特性のバランス上10μmないし50μmが適当である。
この発明の電解コンデンサ用セパレータは以下のよう
にして製造することができるがこれに限定されるもので
はない。ポリオレフィン樹脂100重量部に、ジシクロヘ
キシルフタレート(DCHP)又はトリフェニルフォスフェ
イト(TPP)のような塩化ビニル等の可塑剤として使用
されているフタル酸エステル又はリン酸エステル等の有
機固体80重量部から240重量部、好ましくは100重量部か
ら200重量部を配合し、溶融押出した後、トリクロルメ
タン、トリクロルエタン、アセトン、メチルエチルケト
ン、酢酸エチル、メタノール、トルエン、キシレン等の
有機固体の良溶媒を用いて、上記有機固体の添加量の95
%以上、好ましくは98%以上を抽出する。ここでポリオ
レフィン樹脂として、IIが93%以上のポリプロピレンを
用い、抽出時の温度を添加した有機固体の融点−25℃以
上、好ましくは有機固体の融点−15℃以上で抽出するこ
とにより、本発明フィルムの溶融温度が106℃以上とな
り特性が良好となるので好ましい。次に、ポリオレフィ
ンのガラス転移点以上で融点−10℃以下の温度で少なく
とも一軸に延伸を行なう。延伸後、ポリオレフィンの溶
融結晶化温度以上で融点−5℃以下の温度範囲で熱固定
することが好ましい。上記製造方法において、この発明
の範囲内の平均孔径、空孔度、長手方向流動パラフィン
吸油高さ、厚み方向の流動パラフィン透過時間を得るた
めには、上記延伸工程において、長手方向に延伸する際
に、複数の駆動あるいはフリーの延伸ロール間で多段に
渡って延伸するいわゆる多段延伸法が優れており、特に
第1段目の延伸倍率を1.1〜2倍、該一軸延伸の全倍率
を2〜5倍の範囲にしておくと良い。さらに、該一軸延
伸の前後あるいは延伸中に横方向に延伸してもよく。こ
の時、延伸倍率は2倍未満、好ましくは1.5倍未満とし
ておくと良い。
また、電解液との親和性を良くするためにフィルムに
親水化処理を施しておくことが好ましい。親水化処理
は、非イオン系界面活性剤、アニオン若しくはカチオン
系界面活性剤等のコーディング、コロナ若しくはプラズ
マ処理、グラフト処理、紫外線処理又はこれらの組合せ
によって行なうことができる。以上のような処理によ
り、フィルム表面の濡れ張力を35ダイン/cm以上、さら
に好ましくは40ダイン/cm以上としておくことが好まし
い。
この発明の電解コンデンサ用セパレータは、性能の観
点からポリオレフィンのみから成っていることが好まし
いが、上記した平均空孔径、空孔度、長手方向流動パラ
フィン吸油高さ及び厚み方向の流動パラフィン透過時間
がこの発明の範囲内に入るならば、微量の不純物を含ん
でいても差支えなく、また、例えば熱安定剤、酸化防止
剤、滑り剤、帯電防止剤等の添加剤やオレフィン以外の
モノマーを微量配合しても差支えない。特許請求の範囲
でいう「ポリオレフィン系微孔性フィルム」とはこのよ
うな不純物、添加剤等を含んだポリオレフィン微孔性フ
ィルムをも包含する意味で用いている。
[発明の効果] この発明の電解コンデンサ用セパレータは、電解液の
保持性が良好であり、後述する実施例で明らかになるよ
うに、電解コンデンサに組み込んだ場合の長時間経過後
の電気特性の変化が小さい。従って、この発明のセパレ
ータは、他のリチウム電池、アルカリ電池、ニッケルカ
ドミウム電池、あるいは電気二重層コンデンサ等のセパ
レータとしても好適である。
[特性の測定方法及び効果の評価方法] 次にこの発明に関する特性の測定方法及び効果の評価
方法をまとめて示す。
(1) 極限粘度([η]) ASTM−D−1601に準じ、試料0.1gを135℃のテトラリ
ン100mlに完全溶解させ、この溶液を粘度計で135℃の恒
温槽中で測定した比粘度Sより次式に従って極限粘度を
求めた。
[η]=S/{0.1×(1+0.22×S)} (2) アイソタクチックインデックス(II) 及びアイソタクチックペンタッド分率(IP) 試料を130℃で2時間真空乾燥する。これから重量W
(mg)の試料を取り、ソックスレー抽出器に入れ、沸騰
n−ヘプタンで12時間抽出する。次にこの試料を取り出
し、アセトンで十分洗浄した後、130℃で6時間真空乾
燥し、その後重量W′(mg)を測定し、次式で求める。
II(%)=(W′/W)×100 上記押出残分に関し、13C−NMRスペクトルのメチル炭
素領域の全吸収ピーク中におけるプロピレンモノマー単
位の5連メソ結合連鎖(mmmmm)の帰属ピーク面積分率
をアイソタクチック・ペンタッド分率とする。なおピー
クの帰属はMacromolecules 8,687(1975)に基づく。
(特公昭62−14564号) (3) 溶融結晶化温度(Tmc): 走査型熱量計DSC−2型(Perkin Elmer社製)を用
い、試料5mgを窒素気流下で280℃まで昇温し、5分間保
持した後に20℃/分の降下速度にて温度を下げる過程で
ポリオレフィンの結晶化に伴う潜熱のピーク温度を溶融
結晶化温度とする。
(4) 平均孔径 サンプル表面の走査型電子顕微鏡(SEM)観察により
孔径の長軸及び短軸を測定し、平均長軸及び平均短軸の
相乗平均を平均孔径とする。
(5) 空孔度(Pr) 試料(10cm×10cm)を流動パラフィンに24時間浸漬
し、表層の流動パラフィンを十分に拭き取った後の重量
(W2)を測定し、該試料の浸漬前の重量(W1)及び流動
パラフィンの密度(ρ)より空孔体積(V0)を次式によ
り求める。
V0=(W2−W1)/ρ 空孔度(Pr)は、見掛け体積(厚み、寸法より計算さ
れる値)Vと空孔体積V0より次の式により計算される。
Pr=V0/V (6) 流動パラフィン吸油高さ JIS−C2301に記載の吸水度の測定に準じ、サンプルを
セットする。ただし、水に代えて、JIS K9003に規定さ
れた、37.8℃における粘度が77±1センチストークスの
流動パラフィンを使用し、浸漬後24時間後の吸油高さを
測定し、流動パラフィン吸油高さとする。ただし、測定
はサンプル長手方向と幅方向について行なう。
(7) 流動パラフィン透過時間 サンプル及び流動パラフィンを25℃、50%湿度雰囲気
に24時間保持後、サンプルを水平面に置き、サンプル上
5〜20mmの高さより上記流動パラフィン0.03〜0.06gを
自然落下させる。
このとき流動パラフィンがサンプル面に接した時よ
り、サンプルを透過し反対面を湿すまでの時間を測定し
流動パラフィン透過時間(秒)とする。
(8) 長手方向(MD)の破断強度及び破断伸度 サンプル長手方向の破断強度及び破断伸度をJIS K678
2に従い測定する。
(9) 熱収縮率 試料より長さ200mm、幅10mmのテストサンプルを切り
取り、該サンプルを熱風オーブン中で3g荷重下で120℃
の条件で15分間保持した後に取り出し、室温に戻った状
態で長さLを測定する。熱収縮率を次式により算出す
る。
熱収縮率(%)=(200−L)/200×100 熱収縮率は、長手方向と幅方向を測定し、大きい方の
値を採用した。
(10) 電解液含浸時の抵抗率(R) サンプルに電解液を含浸させた後に3枚重ねとし、面
圧40g/cm2にて白金黒処理白金電極間に挾み1kHzにて25
℃における抵抗値Rzを測定する。
次に3枚重ねのサンプルを電解液を含浸したままの状
態で、ダイアルゲーシ形厚み計(Peacock、測定子径5m
m)を用い、厚みdを測定し、さらに白金電極面積Sを
用い、抵抗率Rを次式で求める。
R=Rz・S/d さらに、抵抗パラメータGは、(4)で求められる空
孔度Prと該抵抗率Rより求める。
なお、測定条件は以下の通りである。
A.電解液 γブチロラクトン(80wt%)+フタル酸(12.43wt
%)+トリエチルアミン(7.57wt%) (特開昭62−187221に準拠) B.電極:25mm×25mm白金黒処理白金電極 C.抵抗測定装置 安藤電気(株)製LCRメータAG−4311形 条件:1kHz、5Vレンジ (11) 電解コンデンサテスト 220μF、6.3WVと電解コンデンサを作製し、製造直後
の120Hzにおける容量(C1)及びtan δ(D1)、105℃雰
囲気、500時間経過後の容量(C2)及びtan δ(D2)を
測定し、その容量変化率(ΔC)及びtan δ変化率(Δ
D)を測定した。
ΔC(%)=(C2−C1)/C1×100 ΔD(%)=(D2−D1)/D1×100 [実施例] 次にこの発明の実施例及び比較例を示し、この発明の
効果をより具体的に説明する。
実施例1 ポリオレフィン樹脂としてポリプロピレンパウダー
(三井東圧化学(株)製、EPタイプ、[η]=3.2dl/
g、II=97.5%)100重量部に対しジシクロヘキシルフタ
レート(DCHP、大阪有機工業(株)製)150重量部とを
二軸押出機を用いて溶融ブレンドし、ペレット化した。
次に、これを40mm押出機を用いてTダイより溶融押出し
し、ドラフト比6にて67℃のキャスティングドラムに密
着させ、冷却固化した。こうして得られたフィルムの厚
みは60μmであった。
次に、該キャストフィルムを50℃の1−1−1−トリ
クロルエタン抽出槽に導いて抽出を行ない、引き続き、
140℃の熱風オープン中に導き予熱後、長手方向に第一
延伸ロールにて2倍に延伸後、引き続き、第二延伸ロー
ルにて1.8倍に延伸し(トータル3.6倍)、135℃にて8
%の長手方向のリラックスを許しながら熱固定して巻き
取った。
こうして得られたフィルムは、厚みが28μm、長手方
向強度が6.3kg/cm2、溶融結晶化温度が117℃、流動パラ
フィン透過時間が2秒、流動パラフィン吸油高さが長手
方向が16mm、幅方向が8mm、抵抗パラメータが1000であ
った。
電解コンデンサでの評価結果をその他の特性も含め、
表にまとめて示すが、長時間経過後でも電気特性の変化
が小さく高信頼性が実現されていることがわかる。
比較例1 ポリプロピレン樹脂としては、住友ノーブレンWF900
を使用し、210℃にてTダイより溶融押出しし、ドラフ
ト比60にて65℃の水槽に導き、冷却固化し巻き取った。
次に該キャストフィルムを150℃にて2分間熱処理し
た。次に該熱処理フィルムを60℃にて長手方向に延伸速
度100%/分にて2倍に延伸し、さらに130℃で1.5倍延
伸後、140℃にて5分間熱処理し巻き取った。
こうして得られたフィルムは、厚みが23μmであり、
流動パラフィン吸油高さが2mmと低く、この結果電解コ
ンデンサテストにおいても、長時間経過後で電気特性の
変化が大きく、信頼性の点で問題があることがわかる。
実施例2 ポリプロピレン樹脂として、三井ノーブレンEBパウダ
ー100重量部に対しDCHP160重量部とを二軸押出機を用い
ブレンドしペレット化した。該ペレットを40mm押出器を
用い、Tダイよりシート状に溶融押出し、60℃の水槽中
に導き冷却固化させた。こうして得られたフィルムの厚
みは75μmであった。
引き続き該フィルムを50℃の1−1−1−トリクロル
エタン溶媒中でDCHPを抽出し、60℃の熱風オーブン中で
乾燥の後に、第一延伸ロールにて、130℃にて1.5倍に延
伸後、引き続き第二延伸ロールで135℃にて2倍に延伸
し、引き続き145℃にて長手方向に5%のリラックスを
許しながら熱固定を行ない巻き取った。
こうして得られたフィルムは、厚みが35μmであり、
長手方向強度が5.0kg/mm2、溶融結晶化温度が116℃、流
動パラフィン吸油高さが14mm(長手方向)/7mm(幅方
向)であり、流動パラフィン透過時間が1.2秒と短いた
めに容量変化、tan δ変化ともに小さく安定した特性が
得られることがわかる。
比較例2 実施例2に置いて、延伸工程を1段延伸とし、130℃
にて長手方向に5.5倍延伸した以外は同様にして製造
し、厚み25μmのフィルムを得た。該フィルムをセパレ
ータとして電解コンデンサを製造した結果、流動パラフ
ィン吸油高さは13mmと優れているものの、流動パラフィ
ン透過時間が6秒と長いために経時でのtan δの増大が
大きく使用上問題があることがわかる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均孔径が0.05μmないし5μm、空孔度
    が0.50ないし0.85であり、長さ方向の流動パラフィン吸
    油高さが7mm以上、厚み方向の流動パラフィン透過時間
    が0.1ないし5秒であるポリオレフィン系微孔性フィル
    ムから成る電解コンデンサ用セパレータ。
  2. 【請求項2】ポリオレフィンが溶融結晶化温度が106℃
    以上であるポリプロピレンからなることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項に記載の電解コンデンサ用セパレー
    タ。
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