JP2569670B2 - ポリプロピレン微孔性フイルム及び電池用セパレータ - Google Patents

ポリプロピレン微孔性フイルム及び電池用セパレータ

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電解コンデンサ、電気2重層コンデンサ、
バッテリー等のセパレータとして用いられるポリプロピ
レン微孔性フイルム及びこれを用いた電池用セパレータ
に関するものである。
[従来の技術] 従来より、平均孔径0.05〜05μmの網状連続孔からな
るポリオレフイン微孔膜として、重量平均分子量30000
未満(ポリプロピレンでは、[η]が2.65dl/g未満)の
微孔膜が提案されている(特公昭59−37292号公報)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、該特性を有するポリプロピレン微孔性
フイルムを、特に有機電解液系のセパレータとして使用
する場合、長時間高温雰囲気で使用した際に、該フィル
ムが極めて大きな表面積を有し、その由に電解液との反
応面積が大きいためか、抵抗値の経時変化が大きく、更
に微孔性フイルムがぜい化したり、ひどい場合には、ク
ラックを生じ、ショートし、素子が破壊されるという問
題点を有していた。
[課題を解決するための手段] 本発明は極限粘度[η]が2.66〜3.30dl/gであり、ア
イソタクチックインデックスが93%以上であるポリプロ
ピレン樹脂からなり、空孔率50〜85%,平均空孔径0.05
〜0.5μm、120℃で熱収縮率を9%未満、流動パラフイ
ン透過速度が10μm/sec以上であることを特徴とするポ
リプロピレン微孔性フイルム及びこれを用いた電池用セ
パレータに関するものである。
本発明においてポリプロピレン樹脂とは、プロピレン
単量体を90モル%以上含有する重合体であり、該フイル
ムの極限粘度[η]は、2.66〜3.30dl/gであることが必
要であり、好ましくは、2.70〜3.20dl/gである。[η]
が小さすぎると、長期間有機電解液中に浸漬した際の電
気特性及び機械特性の劣化が著しくなる。また[η]が
大きすぎると、熱寸法安定性が悪化するばかりか、製膜
性が悪化することによる厚みむらが増大する。
また、該樹脂のアイソタクチックインデックス(II)
は93%以上であり、好ましくは96%以上である。アイソ
タクチックインデックスが小さすぎると、耐溶剤性が悪
化し電解液等を含浸させた際の電気特性に悪影響を及ぼ
す。
特にこうしたポリプロピレンの中でも、溶融結晶化温
度が106℃以上、より好ましくは108℃以上、更に好まし
くは110℃以上のものは、有機電解液中に長期浸漬した
際に劣化が少なく望ましい。
さらに、該樹脂のアイソタクチックペンタッド分率が
0.95以上、好ましくは0.96以上のものは長期高温電解液
浸漬時の寸法安定性に優れ、機械強度の低下が小さいの
で好ましい。
次に本発明微孔性フイルムの空孔率は50〜85%である
ことが必要であり、好ましくは、60〜80%である。空孔
率が低すぎると電解液の含浸量が少なくなりドライアッ
プによる特性変化が大きく問題を生ずる。一方、空孔率
が大きすぎると機械特性、特に厚み方向の剛性が低下す
るために、コンデンサ、電池等の素子を形成し面圧をか
けた際の変形による特性変化(特にESRの増大)を招
き、問題を生じる。
つぎに本発明微孔性フイルムの平均孔径は、0.05〜0.
5μmであることが必要であり、好ましくは、0.1〜0.4
μmである。
平均孔径が小さすぎると、電解液を含浸した際、特に
低温時のESRが増大する傾向があるばかりか、経時変化
が大きく問題を生ずる。一方、平均孔径が大きすぎると
特に、電池用として使用した際に1μmの微細粒子が透
過する可能性が高くもれ電流の増大等の問題を生ずる。
ことに、電極の少なくとも一方が、微細粒子の集合体電
極(活性炭、二酸化マンガン等)である様な電池、電気
二重層コンデンサ等のセパレータとして用いると影響が
出易い。
また、本発明において微孔の形状は面形状が楕円状
で、かつ長軸と短軸との比が1.2〜6であり、さらに、
長軸がフイルム長手方向と平行であるとESR、機械強度
共に良好になるので好ましい。
また、本発明微孔性フイルムの流動パラフイン透過速
度は、10μm/sec以上であることが必要であり、好まし
くは12μm/sec以上である。流動パラフイン透過速度が
小さ過ぎるとESR値が著しく増大したり、初期値が良好
でも電解液含浸後のESRが増大し、本目的を果たさな
い。また、流動パラフイン透過速度の上限に関しては、
特に限定するものではないが、通常100μm/sec以上のも
のは、機械特性に劣り実用上問題を生じることが多く、
100μm/sec未満であることが好ましい。
また、本発明において流動パラフイン透過時間は5秒
以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.5〜3
秒としておくと、ESR,機械特性共に良好となるので好ま
しい。
また、本発明フイルムの120℃の熱収縮率は9%未満
であることが必要であり、好ましくは、7%未満さらに
好ましくは4%未満である。熱収縮率が大きすぎると素
子の巻締り等の発生のため電気特性の経時変化が大きく
なる。
さらに、本発明微孔性フイルムは、取扱い上、長手方
向の破断強度が1.5kg/15mm以上、さらに好ましくは、1.
8kg/15mm以上であると素子巻性が良好となるので好まし
い。また、同様な観点から破断伸度が200%以下、より
好ましくは50〜150%の範囲であるのが望ましい。
本発明微孔性フイルムの厚みは、特にセパレータとし
て使用する際には、50μm未満、特に10〜45μmの範囲
のものが、電気特性、機械特性ともに良好であるので好
ましい。
さらに、本発明微孔性フイルムには電解液との親和性
を良好とする上で、親水化処理を施してもよく、処理方
法としては、非イオン系界面活性剤、アニオンあるいは
カチオン系界面活性剤等のコーチング、コロナあるいは
プラズマ処理、グラフト処理、紫外線処理等あるいはこ
れらの組合わせが挙げられるが、これらの中でも界面活
性剤処理がコスト性にも優れ良く使用される。
また、本発明微孔性フイルムには必要に応じて、酸化
防止剤、熱安定剤、滑り剤等を目的に反しない範囲で添
加してもよいことは明らかである。
本発明微孔性フイルムを製造する方法としては次に述
べる方法が最も好ましいものであるが、もちろんこれに
限定されるものではない。
すなわち、ポリプロピレン粉末と後述する常温有機固
体とを例えば2軸押出機等で溶融ブレンドし、該有機固
体を有機溶媒で抽出し、さらに必要に応じ、該抽出形成
物を少なくとも1軸に延伸することにより得られる。
ここで述べる抽出可能な有機固体とは、ポリプロピレ
ンとのブレンド性、抽出性の点で、融点が35〜100℃が
好ましく、該有機固体の分子量は、200〜1000さらに好
ましくは、300〜500であると押出性、孔径の均一性に優
れるばかりか抽出性にも優れるので好ましい。
更に、該有機固体の分子構造の中には、分極性及び極
性基を含有していることが溶融時の相溶性及び冷却時の
相分離性を良好とする上で好ましい。
ここで、分極性の基とは、ベンゼン環、ナフタレン環
等の芳香族環を指し、極性基とは、理科学辞典(岩波書
店)に示されているような有極性分子を含む基であっ
て、例えばカルボニル基、アミノ基、水酸基等を指す。
以上の様な特性を有する有機固体の中でも、塩化ビニ
ル等の可塑剤として使用されているフタル酸エステル、
リン酸エステル等が優れており、特に、ジシクロヘキシ
ルフタレート(DCHP),あるいはトリフエニルフオスフ
エイト(TPP)から選ばれた少なくとも1種であること
が好ましい。
該有機固体の添加量は、ポリプロピレン樹脂100容量
部に対し、80〜180容量部、好ましくは90〜160容量部で
あると製膜性が良好となり、均一性、連続性にすぐれた
微細孔が形成され、機械特性に優れた微孔フイルムとな
るので好ましい。
また、ポリプロピレン樹脂には、熱安定剤、酸化防止
剤、滑り剤、帯電防止剤等を添加しても良い。しかしな
がら、製造工程中に無機微粒子等の不溶物質を添加する
ことは、形成される孔径の均一性に劣り、30μmを越え
るボイド状空孔を生じ易くなるために、添加しないこと
が好ましく、たとえ添加する場合でも、プロピレン樹脂
100容量部に対し10容量部以下、さらに好ましくは5容
量部以下としておくことが好ましい。
次に上記組成物を溶融押出し、フイルム状あるいはチ
ューブ状に形成する際に、8以上好ましくは15以上のド
ラフト比で引取り、該有機固体の融点以上、該ポリプロ
ピレン樹脂の溶融結晶化温度以下で冷却固化し巻き取
る。
ここで、高いドラフトはポリプロピレン樹脂と有機固
体との均一な相分離構造を形成し、孔径はドラフト比お
よび冷却速度によるコントロールでき、通常ドラフト比
を上げる程、冷却速度を上げる程孔径は小さくなる。
引続く抽出工程では、トリクロルメタン、トリクロル
エタン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、
メタノール、トルエン、キシレン等の有機固体の良溶媒
を用いて、該有機固体の添加量の好ましくは95%以上、
更に好ましくは98%以上を抽出することにより本発明微
孔性フイルムが得られる。ここで、本発明微孔性フイル
ムにおいて、ポリプロピレン樹脂としてIIが93%以上の
ものを用い、少なくとも抽出時に(添加した有機固体の
融点−25℃)以上、好ましくは(有機固体の融点−15
℃)以上で抽出する工程をへることにより、溶融結晶化
温度が106℃以上となるので好ましい。さらに抽出後、
ロール式延伸機あるいは、ステンタ式延伸機等を用いて
少なくとも一軸に該ポリプロピレンのガラス転移温度以
上、融点−10℃以下の温度で1.5〜6倍、好ましくは1.5
〜3.5倍に延伸すると機械特性、電気特性共に良好にな
るので好ましい。
引続き延伸されたフイルムあるいはチューブ状物は該
ポリプロピレンの溶融結晶化温度以上、融点−5℃以下
の温度範囲で、熱処理することにより本発明微孔性フイ
ルムを得ることができる。
こうして得られた微孔性フイルムは特に電池用セパレ
ータとして優れた特性を有するばかりでなく孔径の均一
性、機械特性にすぐれるため、ミクロフイルム、透湿防
水用途等にも優れた特性を発揮する。
[特性の測定方法及び効果の評価方法] 次に本発明に関する測定方法及び評価方法について、
まとめて示す。
(1)極限粘度([η]) ASTM D1601に準じて試料0.1gを135℃のテトラリン100ml
に完全溶解させ、この溶液を粘度計で135℃の恒温槽中
で、測定して比粘度Sより次式にしたがって極限粘度を
求める。
[η]=S/{0.1×(1+0.22×S)} (2)アイソタクチックインデックス(II)及びアイソ
タクチックペンタッド分率 試料を130℃で2時間真空乾燥する。これから重量W
(mg)の試料をとり、ソックスレー抽出器に入れ、沸騰
n−ヘプタンで12時間抽出する。
次に、この試料を取出し、アセトンで十分洗浄した
後、130℃で6時間真空乾燥し、その後重量W′(mg)
を測定し、次式で求める。
II(%)=(W′/W)×100 また、上記抽出残分に関し、13C−NMRスペクトルの
メチル炭素領域の全吸収ピーク中におけるプロピレンモ
ノマー単位の5連メソ結合領域(mmmmm)の帰属ピーク
面積分率をアイソタクチックペンタッド分率とする。な
おピークの帰属は Macromelecules 8,687(1975)に基
づく。
(参考文献:特公昭62−14564号) (3)ポリプロピレンの融点及び溶融結晶化温度 走査型熱量計DSC−2型(Perkin Dlmer社製)を用
い、試料5mgを窒素気流下で、昇温速度20℃/分にて室
温より測定し、溶解に伴う吸熱ピーク温度を融点とす
る。
引続き、280℃まで昇温し、5分間保持した後に20℃/
分の降下速度にて温度を下げる過程で、ポリプロピレン
の結晶化に伴う潜熱のピーク温度を溶融結晶化温度とす
る。
(4)有機固体の融点 ASTM−E−28に従い測定する。
(5)長手方向(MD)破断強度及び破断伸度サンプル長
手方向の破断強度及び破断伸度をJISK6782に従い測定
し、破断強度(kg/15mm)、破断伸度(%)で表す。
(6)熱収縮率 試料より試長200mm、幅10mmのテストサンプルを切取
り、該サンプルを熱風オーブン中で、3g荷重下で、120
℃の条件で15分間保持した後に取出し、室温に戻った状
態で長さLを測定する。
このとき熱収縮率は次式で計算される。
熱収縮率(%)=(200−L)/200×100 尚、熱収縮率は、長手方向と幅方向を測定し大きい値
を採用する。
(7)流動パラフイン透過時間及び透過速度JIS K 9003
に規定された、37.8℃における粘度が77±1センチスト
ークスの流動パラフィンを使用し、流動パラフィン及び
サンプルを雰囲気温度25℃にて24時間保持後、サンプル
を水平面におき、サンプル上5〜20mmの高さより流動パ
ラフィン0.03〜0.6gを自然落下させる。
このとき流動パラフインがサンプル面に接した時よ
り、サンプル面を透過し反対面を湿すまでの時間を測定
し流動パラフイン透過時間(秒)とする。また、サンプ
ル厚み(μm)を測定し、サンプル厚みを該流動パラフ
ィン透過時間で割った値を流動パラフイン透過速度(μ
m/秒)とする。
(8)平均孔径および最大孔径 サンプル表面の走査型電子顕微鏡(SEM)観察により
孔径の長軸及び短軸を測定し、平均長軸及び平均短軸の
相乗平均を平均孔径とする。また、同様に、サンプル表
面もしくはへき解面に見出だされる最大孔の長軸を最大
孔径とする。
(9)空孔率(Pr) 試料(10×10cm)を流動パラフインに24時間浸漬し、
表層の流動パラフインを十分に拭きとった後の重量(W
2)を測定し、該試料の浸漬前の重量(W1)流動パラフ
インの密度(ρ)より空孔体積(V0)を次式で求める。
V0=(W2−W1)/ρ 空孔率(Pr)は、見掛け体積(厚み、寸法より計算さ
れる値)Vと空孔体積V0より計算される。
Pr=V0/V×100(%) (10)ドラフト比 押出機口金の断面積(S1)とキャストされたシート状
もしくはチューブ状物の断面積(S2)との比S1/S2で定
義する。
(11)実施例中のブレンド物の構成比 実施例中のブレンド物の構成比は、各ブレンド物の重
量比と真比重より換算したものである。
(12)ESR(等価直列抵抗) 特開昭61−187221に基づきγブチロラクトンにトリエ
チルアミン、フタル酸を溶解し3.1mS/cmの電解液を用意
した。この電解液中での微孔性フイルムの1KHzでの直流
抵抗成分をESR(Ω)とした。
測定については、フイルムを100℃、γブチロラクト
ン中に8時間浸漬前後について比較した。
ここで、比較サンプルとして、電解コンデンサ紙(マ
ニラ紙MER2.5 50)の値(2.0Ω)を基準とし、1.7Ω以
下を0、1.8〜2.2Ωを△、2.3Ω以上を×とした。
尚、測定条件は次の通り。
(a)電極:白金電極(25mm角) 測定荷重240g (b)インピーダンス測定機: AG−4311 LCR METER(安藤電気[株]製) 測定条件:1KHz,5Vレンジ [実施例] 次に実施例に基いて本発明について説明する。
実施例1 ポリプロピレン樹脂としてポリプロピレンパウダー
(三井東圧[株]製、EBタイプ、[η]=2.8dl/g、II
=97.5%)100容量部とジシクロヘキシルフタレート(D
CHP、大阪有機化学工業[株]製)114容量部とを2軸押
出機を用いて溶融ブレンドし、ペレット化した。次に、
これを40mm押出機を用いてTダイより溶融押出し、ドラ
フト比20にて67℃の水槽に導き冷却固化した。こうして
得られたフイルムは厚み50μmであった。
次に、該キャストフイルムを45℃の1−1−1トリク
ロルエタン抽出槽に導いて抽出を行い、添加したDCHPの
99%以上を取除いた。
引続き、ロール延伸装置を用いて130℃にて2倍に延
伸し引続き5%の長手方向に5%のリラックスを許しな
がら150℃にて熱固定を行った。
こうして得られたフイルムは、[η]=2.68dl/g,厚
み30μm、MD(長手方向)強度2.0kg/15mm溶融結晶化温
度(Tmc)116℃、孔径の平均長軸0.45μm、平均短軸0.
35μmであり、平均孔径0.4μmであった。さらに主要
特性を表1にまとめて示すが、形成された孔径の均一
性、空孔サイズに優れ、熱収縮率が小さく、流動パラフ
イン透過性に優れるためESRも小さくまた高温γブチロ
ラクトン中でのESR変化も小さく、電池用セパレータと
して優れる特性を有することが分かる。
実施例2 ポリプロピレンとしてポリプロピレンパウダー(三井
東圧[株]製、EPタイプ、[η]=3.2dl/g,II=97.5
%)を使用した以外は実施例1と同様に製膜を行い、厚
み33μm、MD強度1.8kg/15mm Tmc115℃の微孔性フイル
ムを得た。
フイルム特性評価結果を表1にまとめて示すが、実施
例1同様セパレータとして優れた電気特性及び信頼性を
有していることが分る。
比較例1 特公昭59−37292に記載の製造方法に準じポリプロピ
レン樹脂(三井東圧製、JSタイプ、[η]=2.3dl/g,II
=97.5%)を用いて、ポリプロピレン樹脂46容量%、ジ
オクチルフタレート(DOP)43.7容量%、珪酸微粉末
(“アエロジル"300)とをブレンドし40mm押出機よりT
ダイを用いて溶融押出したが、押出安定性が得られず30
0μmよりも薄いフイルムはキャストできなかった。
こうして得られたフイルムを、1−1−1トリクロル
エタンにより、DOPを抽出後、30%水酸化ナトリウム水
溶液に対し20%エチルアルコールを添加した溶媒中で8
時間浸漬し、珪酸微粉末を抽出した。
こうして得られたフイルムを130℃にて、一軸方向に
3.5倍延伸後、150℃で5%のリックスを許して熱固定し
巻きとった。
こうして得られた微孔性フイルムは、厚みが65μmで
あり、流動パラフイン透過性に劣りESRが大きく、平均
孔径は小さいものの、部分的に30〜40μmのボンド状欠
点を有していた。
[発明の効果] (1)ポリプロピレン樹脂の極限粘度[η]を2.66〜3.
30dl/gとし、平均孔径を0.05〜0.5μm、空孔率50〜85
%、流動パラフイン透過速度を10μm/秒以上とすること
により、微細な導電物質の通過を遮断し、かつ、経時変
化によるESR変化が小さく信頼性が高い。
(2)熱収縮率が小さいため、素子内で異常発熱を生じ
た場合でも、形状変化が小さくショート等のトラブルの
発生が少ない。
(3)特にポリプロピレンの溶融結晶化温度を106℃以
上としておくことにより、有機電解液に対する安定性が
良好となる。
本発明にかかる微孔性フイルムは、ミクロフイルタ、
透湿防水用途等に使用でき、特に微細な導電物質の通過
を嫌うアルカリ電池、リチウム電池、電気二重層コンデ
ンサ等のセパレータとして使用するのに適している。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】極限粘度[η]が2.66〜3.30dl/gであり、
    アイソタクチックインデックスが93%以上であるポリプ
    ロピレン樹脂からなり、空孔率50〜85%,平均空孔径0.
    05〜0.5μm、120℃の熱収縮率が9%未満、流動パラフ
    イン透過速度が10μm/sec以上であることを特徴とする
    ポリプロピレン微孔性フイルム。
  2. 【請求項2】ポリプロピレンの溶融結晶化温度が106℃
    以上であることを特徴とする請求項1記載のポリプロピ
    レン微孔性フイルム。
  3. 【請求項3】請求項1記載のポリプロピレン微孔性フイ
    ルムからなることを特徴とする電池用セパレータ。
JP63001110A 1987-06-16 1988-01-06 ポリプロピレン微孔性フイルム及び電池用セパレータ Expired - Fee Related JP2569670B2 (ja)

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