JP5723353B2 - 積層多孔性フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
一方、大型の二次電池はロードレベリング、UPS、電気自動車をはじめ、エネルギー/環境問題に関連する多くの分野において研究開発が進められ、大容量、高出力、高電圧および長期保存性に優れている点より非水電解液二次電池の一種であるリチウムイオン二次電池の用途が広がっている。
非水電解液用の溶媒としては、より多くのリチウムイオンを存在させることができる高誘電率有機溶媒が用いられ、該高誘電率有機溶媒としてポリプロピレンカーボネートやエチレンカーボネート等の有機炭酸エステルが主に使用されている。溶媒中でリチウムイオン源となる支持電解質として、6フッ化リン酸リチウム等の反応性の高い電解質を溶媒中に溶かして使用している。
電池用セパレータの安全に寄与する特性としてシャットダウン特性(以後、SD特性)がある。このSD特性は、100℃〜150℃程度の高温状態になると微細孔が閉塞され、その結果電池内部のイオン伝導が遮断されるため、その後の電池内部の温度上昇を防止できるという機能である。電池用セパレータとして使用する場合は、このSD特性を具備していることが必要である。
しかし、当該製造方法は厳密な製造条件の制御を必要とし、かつ生産性が良いとは言い難い。例えば、多孔質化する前の積層フィルムの作成時に高いドラフト比で高次構造を制御しながら製膜を行っているが、このような高いドラフト比で安定的な製膜を行うことは非常に困難である。また、多孔構造の発現を行うためには、低温度領域と高温度領域の2段階でかつ小さい延伸速度で多段延伸を行う必要があり、延伸速度が大きく制限され、生産性が非常に悪くなる。
さらに、当該製造方法により製造されたセパレータは延伸方向と同方向の引裂きに非常に弱く、延伸方向に裂け目が生じやすいという問題点もある。
このように従来のポリプロピレン製多孔性フィルムよりも高い温度においてBD特性を発揮でき、かつ、SD特性も発揮することができる多孔性フィルムが要望されている。
ポリプロピレン系樹脂にβ晶核剤を含む組成物からなる前記第1層と、
前記第1層の組成物の結晶融解温度のピーク値よりも高い結晶融解温度のピーク値を有する組成物からなる前記第2層と、
前記第1層の組成物の結晶融解温度のピーク値よりも低い結晶融解温度のピーク値を有する組成物からなる前記第3層と、
を備えた積層無孔膜状物を作製し、
ついで、該積層無孔膜状物を多孔化することを特徴とする積層多孔性フィルムの製造方法を提供している。
前記第一の発明において、前記第1層、前記第2層、および前記第3層の少なくとも3層を共押出で積層無孔膜状物を作製した後延伸を施すことで微細孔が形成されることが好ましい。
第二の発明として、少なくとも第1層〜第3層の多孔質層を備え、かつ、β活性及び/又はβ晶生成力を有する積層多孔性フィルムの製造方法であって、
ポリプロピレン系樹脂にβ晶核剤を含む組成物からなる前記第1層となる多孔性フィルム(PP)を作成し、
前記第1層の組成物の結晶融解温度のピーク値よりも高い結晶融解温度のピーク値を有する組成物からなる前記第2層となる多孔性フィルムHRを作成し、
前記第1層の組成物の結晶融解温度のピーク値よりも低い結晶融解温度のピーク値を有する組成物からなる前記第3層となる多孔性フィルムSDを作成し、
ついで、少なくとも前記多孔性フィルムPP、前記多孔性フィルムHR及び前記多孔性フィルムSDを積層することを特徴とする積層多孔性フィルムの製造方法を提供している。
前記第二の発明において、前記多孔性フィルムPP、多孔性フィルムHR及び多孔性フィルムSDをラミネートまたは接着剤で積層化することが好ましい。
さらに、前記第一の発明および第二の発明において、前記第2層および前記第3層を多孔化する方法として、フィラー法、相分離法、抽出法、化学処理法、照射エッチング法、発泡法、またはこれらの技術の組み合わせている。
さらにまた、前記第一の発明および第二の発明において、第2層/第1層/第3層または第1層/第2層/第3層の三層構造で積層することが好ましい。四層以上の積層構造としてもよい。
前記第一の発明および第二の発明において、製造する積層多孔性フィルムの厚みが1〜500μmであり、全積層厚みのうち第1層の割合が5〜90%、第2層の割合が5〜90%、第3層の割合が5〜90%であることが好ましい。
さらに、 前記第一の発明および第二の発明において、前記ポリプロピレン系樹脂は、アイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が80〜99%であり、分子量分布を示すパラメータであるMw/Mnが2.0〜10.0であることが好ましい。
前記「β活性」の有無は、後述する示差走査型熱量計によりβ晶に由来する結晶融解ピーク温度が検出された場合、β活性を有すると判断している。
また、前記「β晶生成力」の有無は、後述するX線解析装置を用いたβ晶生成力の測定により、β晶に由来する回析ピークが検出された場合、β晶生成力を有すると判断している。
前記β活性及び/又はβ晶生成力は、本発明の積層多孔性フィルムが前記第1層、第2層及び第3層のみで構成される場合、さらに他の多孔質層が積層される場合のいずれにおいても積層多孔性フィルムの状態で測定している。
第2層の組成物に結晶融解温度のピーク値が200℃以上である熱可塑性樹脂(B)を含むことにより、電池用セパレータとして用いられた場合、200℃以上の高温でブレイクダウン特性を発揮できる層とすることができ、きわめて耐熱性に優れる。該樹脂(B)の結晶融解ピーク温度の上限は特に規定されないが400℃以下であることが好ましい。
前記第2層の結晶融解温度のピーク値が200℃以上である熱可塑性樹脂(B)は、前記ポリプロピレン系樹脂(A)とは異なる樹脂で、かつ、JIS K7121に準拠して示差走査型熱量計を用いて25℃〜400℃まで加熱速度10℃/分で昇温させた際に、検出される結晶融解温度のピーク値が200℃以上である樹脂である。なかでも、前記樹脂(B)は、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、フッ素系樹脂およびポリメチルペンテン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種以上であることが好ましい。
第3層の組成物に結晶融解温度のピーク値が100℃以上150℃以下である熱可塑性樹脂(C)を含むことにより、電池用セパレータとして用いられた場合に特に適切な温度範囲である100℃以上150℃以下の範囲でシャットダウン特性を発揮できる層とすることができる。
前記第3層の結晶融解温度のピーク値が100℃以上150℃以下である熱可塑性樹脂(C)は、前記ポリプロピレン系樹脂(A)とは異なる樹脂で、かつ、JIS K7121に準拠して示差走査型熱量計を用いて25℃〜400℃まで加熱速度10℃/分で昇温させた際に、検出される結晶融解温度のピーク値が100℃以上150℃以下である樹脂である。なかでも、前記樹脂(C)は、ポリエチレン系樹脂であることが好ましい。
さらに、日本農林規格告示1019号に準じ、ピン径1.0mm、先端部0.5R、ピン刺し速度300mm/分の条件で測定したピン刺し強度が1.5Nであることが好ましい。
また、本発明の製造方法で製造された積層多孔性フィルムは、β活性及び/又はβ晶生成力を有しており、十分な連通性を確保しつつ、ピン刺し強度や引裂強度などの機械的強度においても優れており、構造維持や耐衝撃性の観点からも優れている。
このように、本発明の積層多孔性フィルムは、優れた透気特性、耐熱性及び強度を有し、シャットダウン特性とブレイクダウン特性の両特性に優れ、電池用セパレータに有用である。
さらに、本発明の積層多孔性フィルムの製造方法は、厳密な製造条件の制御を必要とせず、簡便にかつ効率よく生産することができる。
本実施形態の積層多孔性フィルムは、少なくとも第1層、第2層、第3層の3層の多孔質層を備えた積層多孔性フィルムである。
前記第1層は、β晶核剤を含むポリプロピレン系樹脂を含む組成物からなる層、前記第2層は、前記第1層の組成物の結晶融解温度のピーク値よりも高い結晶融解温度のピーク値を有する組成物からなる層、前記第3層は、前記第1層の組成物の結晶融解温度のピーク値よりも低い結晶融解温度のピーク値を有する組成物からなる層であり、かつ、積層多孔性フィルムがβ活性及び/又はβ晶生成力を有することを特徴としている。
β活性とβ晶生成力はいずれも、延伸前の膜状物においてポリプロピレン系樹脂がβ晶を生成していたことを示す一指標と捉えることができる。延伸前の膜状物中のポリプロピレン系樹脂がβ晶を生成していれば、その後延伸を施すことで微細孔が形成されるため、透気特性を有する積層多孔性フィルムを得ることができる。
具体的には、示差走査型熱量計で積層多孔性フィルムを25℃から240℃まで加熱速度10℃/分で昇温後1分間保持し、次に240℃から25℃まで冷却速度10℃/分で降温後1分間保持し、更に25℃から240℃まで加熱速度10℃/分で再昇温させた際に、ポリプロピレン系樹脂のβ晶に由来する結晶融解ピーク温度(Tmβ)が検出された場合、β活性を有すると判断している。
β活性度(%)=〔ΔHmβ/(ΔHmβ+ΔHmα)〕×100
例えば、ポリプロピレン系樹脂がホモポリプロピレンの場合は、主に145℃以上160℃未満の範囲で検出されるβ晶由来の結晶融解熱量(ΔHmβ)と、主に160℃以上175℃以下に検出されるα晶由来の結晶融解熱量(ΔHmα)から計算することができる。また、例えばエチレンが1〜4モル%共重合されているランダムポリプロピレンの場合は、主に120℃以上140℃未満の範囲で検出されるβ晶由来の結晶融解熱量(ΔHmβ)と、主に140℃以上165℃以下の範囲に検出されるα晶由来の結晶融解熱量(ΔHmα)から計算することができる。
β活性度の上限値は特に限定されないが、β活性度が高いほど前記効果がより有効に得られるので100%に近いほど好ましい。
詳細には、ポリプロピレン系樹脂(A)の融点を超える温度である170℃〜190℃の熱処理を施し、徐冷してβ晶を生成・成長させた積層多孔性フィルムについて広角X線測定を行い、ポリプロピレン系樹脂のβ晶の(300)面に由来する回折ピークが2θ=16.0°〜16.5°の範囲に検出された場合、β晶生成力が有ると判断している。
ポリプロピレン系樹脂のβ晶構造と広角X線回折に関する詳細は、Macromol.Chem.187,643−652(1986)、Prog.Polym.Sci.Vol.16,361−404(1991)、Macromol.Symp.89,499−511(1995)、Macromol.Chem.75,134(1964)、及びこれらの文献中に挙げられた参考文献を参照することができる。β晶生成力の詳細な評価方法については、後述の実施例にて示す。
なかでも、前記第1層の組成物にβ晶核剤を添加して前記β活性および/又はβ晶生成力を得ていることが特に好ましい。
β晶核剤を添加することで、より均質に効率的にポリプロピレン系樹脂のβ晶の生成を促進させることができ、β活性および/又はβ晶生成力を有する多孔質層を備えた積層多孔性フィルムを得ることができる。
[第1層の説明]
第1層は厚み方向に連通性を有する微細孔を多数有するポリプロピレン系樹脂(A)を含む組成物からなる多孔性の層であり、ポリプロピレン系樹脂(A)が主成分であることが好ましい。具体的には、ポリプロピレン系樹脂とβ晶核剤の総和質量が第1層の全質量に対して70質量%以上、好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上を占める。
<ポリプロピレン系樹脂(A)の説明>
第1層に用いるポリプロピレン系樹脂としては、ホモプロピレン(プロピレン単独重合体)、またはプロピレンとエチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネンもしくは1−デセンなどα−オレフィンとのランダム共重合体またはブロック共重合体などが挙げられる。この中でも、積層多孔性フィルムの機械的強度の観点からはホモポリプロピレンがより好適に使用される。
アイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)とは、任意の連続する5つのプロピレン単位で構成される炭素−炭素結合による主鎖に対して側鎖である5つのメチル基がいずれも同方向に位置する立体構造あるいはその割合を意味する。メチル基領域のシグナルの帰属は、A.Zambelli et al(Macromolecules8,687,(1975))に準拠している。
本発明で用いるβ晶核剤としては以下に示すものが挙げられるが、ポリプロピレン系樹脂のβ晶の生成・成長を増加させるものであれば特に限定される訳ではなく、また2種類以上を混合して用いても良い。
β晶核剤としては、例えば、アミド化合物;テトラオキサスピロ化合物;キナクリドン類;ナノスケールのサイズを有する酸化鉄;1,2−ヒドロキシステアリン酸カリウム、安息香酸マグネシウムもしくはコハク酸マグネシウム、フタル酸マグネシウムなどに代表されるカルボン酸のアルカリもしくはアルカリ土類金属塩;ベンゼンスルホン酸ナトリウムもしくはナフタレンスルホン酸ナトリウムなどに代表される芳香族スルホン酸化合物;二もしくは三塩基カルボン酸のジもしくはトリエステル類;フタロシアニンブルーなどに代表されるフタロシアニン系顔料;有機二塩基酸である成分Aと周期律表第IIA族金属の酸化物、水酸化物もしくは塩である成分Bとからなる二成分系化合物;環状リン化合物とマグネシウム化合物からなる組成物などが挙げられるが、その中でも特に好ましいものを以下に示す。
RIb―NHCO―RIa―CONH―RIc (I)
一般式(II);
RIIb―CONH―RIIa―CONH―RIIc (II)
または、一般式(III);
RIIIb―CONH―RIIIa―NHCO―RIIIc (III)
(各式中、RIa、RIIaおよびRIIIaは同一または異なって炭素数1〜28の置換されていてもよい二価の炭化水素基を表し、
RIb、RIc、RIIb、RIIc、RIIIbおよびRIIIcは同一または異なって炭素数1〜18の置換されていてもよい炭化水素基を表す。)
で示されるアミド化合物が挙げられる。
前記一般式(I)に含まれる一般式(1)で表されるアミド化合物は、
R2―NHCO―R1―CONH―R3 (1)
(式中、R1は炭素数1〜28の飽和または不飽和の脂肪族、脂環族または芳香族のジカルボン酸残基を表し、
R2およびR3は同一または異なって良く、炭素数3〜18のシクロアルキル基、シクロアルケニル基、
下記式(a);
で示される化合物である。
R8―CONH―R9―CONH―R10 (2)
(式中、R8は炭素数1〜28の飽和または不飽和の脂肪族、脂環族または芳香族のアミノ酸残基を表し、
R9およびR10は同一または異なって良く、炭素数3〜12のシクロアルキル基、シクロアルケニル基、
下記式(e);
で示される化合物である。
なお、R8で示される「アミノ酸残基」におけるアミノ酸としては、天然のアミノ酸に限らず非天然のアミノ酸であってもよく、D−体またはL−体のいずれでもよく、α−、β−、γ−、ε−型のいずれのものでもよい。
R15―CONH―R16―NHCO―R17 (3)
(式中、R15は炭素数1〜24の脂肪族ジアミン残基、脂環族ジアミン残基または芳香族ジアミノ酸残基を表し、
R16およびR17は同一または異なって良く、それぞれ炭素数3〜12のシクロアルケニル基、シクロアルキル基、
下記式(i);
で示される化合物である。
前記ジカルボン酸としては、例えば、マロン酸、ジフェニルマロン酸、コハク酸、フェニルコハク酸、ジフェニルコハク酸、グルタル酸、3,3−ジメチルグルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン二酸、1,14−テトラデカン二酸、1,18−オクタデカン二酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジ酢酸、p−フェニレンジ酢酸、p−フェニレンジエタン酸、フタル酸、4−tert−ブチルフタル酸、イソフタル酸、5−tert−ブチルイソフタル酸、テレフタル酸、1,8−ナフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ジフェン酸、3,3’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ビナフチルジカルボン酸、ビス(3−カルボキシフェニル)メタン、ビス(4−カルボキシフェニル)メタン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)プロパン、3,3’−スルホニルジ安息香酸、4,4’−スルホニルジ安息香酸、3,3’−オキシジ安息香酸、4,4’−オキシジ安息香酸、3,3’−カルボニルジ安息香酸、4,4’−カルボニルジ安息香酸、3,3’−チオジ安息香酸、4,4’−チオジ安息香酸、4,4’−(p−フェニレンジオキシ)ジ安息香酸、4,4’−イソフタロイルジ安息香酸、4,4’−テレフタロイルジ安息香酸、ジチオサリチル酸等が挙げられる。
前記アミノ酸としては、例えば、アミノ酢酸、α−アミノプロピオン酸、β−アミノプロピオン酸、α−アミノアクリル酸、α−アミノブタン酸、β−アミノブタン酸、γ−アミノブタン酸、α−アミノ−α−メチルブタン酸、γ−アミノ−α−メチレンブタン酸、α−アミノイソブタン酸、β−アミノイソブタン酸、α−アミノ−n−ペンタン酸、δ−アミノ−n−ペンタン酸、β−アミノクロトン酸、α−アミノ−β−メチルペンタン酸、α−アミノイソペンタン酸、2−アミノ−4−ペンテノイック酸、α−アミノ−n−カプロン酸、6−アミノカプロン酸、α−アミノイソカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、α−アミノ−n−カプリル酸、8−アミノカプリル酸、9−アミノノナン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、1−アミノシクロヘキサンカルボン酸、2−アミノシクロヘキサンカルボン酸、3−アミノシクロヘキサンカルボン酸、4−アミノシクロヘキサンカルボン酸、p−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸、2−アミノ−2−ノルボルナンカルボン酸、α−アミノフェニル酢酸、α−アミノ−β−フェニルプロピオン酸、2−アミノ−2−フェニルプロピオン酸、3−アミノ−3−フェニルプロピオン酸、α−アミノ桂皮酸、2−アミノ−4−フェニルブタン酸、4−アミノ−3−フェニルブタン酸、アントラニル酸、m−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、2−アミノ−4−メチル安息香酸、2−アミノ−6−メチル安息香酸、3−アミノ−4−メチル安息香酸、2−アミノ−3−メチル安息香酸、2−アミノ−5−メチル安息香酸、4−アミノ−2−メチル安息香酸、4−アミノ−3−メチル安息香酸、2−アミノ−3−メトキシ安息香酸、3−アミノ−4−メトキシ安息香酸、4−アミノ−2−メトキシ安息香酸、4−アミノ−3−メトキシ安息香酸、2−アミノ−4,5−ジメトキシ安息香酸、o−アミノフェニル酢酸、m−アミノフェニル酢酸、p−アミノフェニル酢酸、4−(4−アミノフェニル)ブタン酸、4−アミノメチル安息香酸、4−アミノメチルフェニル酢酸、o−アミノ桂皮酸、m−アミノ桂皮酸、p−アミノ桂皮酸、p−アミノ馬尿酸、2−アミノ−1−ナフトエ酸、3−アミノ−1−ナフトエ酸、4−アミノ−1−ナフトエ酸、5−アミノ−1−ナフトエ酸、6−アミノ−1−ナフトエ酸、7−アミノ−1−ナフトエ酸、8−アミノ−1−ナフトエ酸、1−アミノ−2−ナフトエ酸、3−アミノ−2−ナフトエ酸、4−アミノ−2−ナフトエ酸、5−アミノ−2−ナフトエ酸、6−アミノ−2−ナフトエ酸、7−アミノ−2−ナフトエ酸、8−アミノ−2−ナフトエ酸等が挙げられる。
前記ジアミンとしては、例えば、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,3−ジアミノペンタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,5−ジアミノナフタレン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン等が挙げられる。
前記モノカルボン酸としては、一般式(2)で表されるアミド系化合物の原料であるモノカルボン酸と同様のものが挙げられる。
で示されるテトラオキサスピロ化合物が挙げられる。
なかでも、周期律表のIIa族からの金属と式(5);
R51は水素原子、カルボキシル基、炭素数1〜12の置換されていてもよい炭化水素基、好ましくは水素原子、カルボキシル基、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基または炭素数6〜12のアリール基を表し、
Xは炭素数1〜12の置換されていてもよい二価の炭化水素基、好ましくは置換されていてもよい炭素数6〜12の二価の芳香族炭化水素基、より好ましくは炭素数1〜12のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基または炭素数6〜12のアリール基で置換されていてもよい炭素数6〜12の二価の芳香族炭化水素基を表す。)
で示されるイミド酸との塩が特に好ましい。
当該塩としては、例えば、フタロイルグリシン、ヘキサヒドロフタロイルグリシン、N−ナフタロイルアラニンまたはN−4−メチルフタロイルグリシンのカルシウム塩が例示できる。
で示される化合物である。
で示される化合物である。
で示される化合物である。
これら環状リン化合物の単独使用はもちろんのこと2種以上の環状リン化合物を併用することもできる。
これらマグネシウム化合物の単独使用はもちろんのこと2種以上のマグネシウム化合物を併用することもできる。
これら環状リン化合物の単独使用はもちろんのこと2種以上の環状リン化合物を併用することもできる。
一般式(9)で示される環状リン化合物とマグネシウム化合物との混合物の質量比率は特に限定されないが、通常環状リン化合物1質量部に対してマグネシウム化合物を0.01〜100質量部、好ましくは0.1〜10質量部の比率である。
飽和の直鎖状の二価の炭化水素基としては、直鎖状のアルキル基(例えばメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル等のC1-10アルキル基等)からその末端の水素原子を1個取り除いた基が挙げられ、具体的には例えばメチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレンなどの直鎖状のC1-6アルキレンなどが挙げられる。
不飽和の直鎖状の二価の炭化水素基としては、直鎖状のアルケニル基(例えばビニル、アリル、1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル等のC2-6アルケニル基等)等または直鎖状のアルキニル基(例えばエチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル等のC2-6アルキニル基等)等からその末端の水素原子を1個取り除いた基が挙げられ、具体的には例えば直鎖状のC2-6アルケニレンまたはC2-6アルキニレンなどが挙げられる。
不飽和の環状の二価の炭化水素基としては、シクロアルケニル基(例えば、2−シクロペンテン−1−イル、3−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イル、1−シクロブテン−1−イル、1−シクロペンテン−1−イル等のC3-6シクロアルケニル基等)、シクロアルカンジエニル基(例えば、2,4−シクロペンタンジエン−1−イル、2,4−シクロヘキサンジエン−1−イル、2,5−シクロヘキサンジエン−1−イル等のC4-6シクロアルカンジエニル基等)、アリール基(例えば、フェニル、ナフチル等のC6-12アリール基等)等の任意の位置(好ましくは、結合手を有する炭素原子と異なる炭素原子、さらに好ましくは最も離れた位置の炭素原子)の水素原子を1個取り除いた基(例えばC6-12アリレーンなど)が挙げられる。
炭化水素基の例としての「脂肪族鎖式炭化水素基」としては、例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基等の直鎖状または分枝鎖状の脂肪族炭化水素基が挙げられる。
アルキル基としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−メチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルプロピル、2−エチルブチル、n−ヘプチル、1−メチルヘプチル、1−エチルヘキシル、n−オクチル、1−メチルヘプチル、ノニル等のC1-10アルキル基(好ましくはC1-6アルキル等)等が挙げられる。
アルケニル基としては、例えばビニル、アリル、イソプロペニル、2−メチルアリル、1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル等のC2-6アルケニル基等が挙げられる。
アルキニル基としては、例えばエチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル等のC2-6アルキニル基が挙げられる。
「シクロアルキル基」としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル等のC3-9シクロアルキル等が挙げられる。
「シクロアルケニル基」としては、例えば2−シクロペンテン−1−イル、3−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イル、1−シクロブテン−1−イル、1−シクロペンテン−1−イル等のC3-6シクロアルケニル基等が挙げられる。
「シクロアルカンジエニル基」としては、例えば2,4−シクロペンタンジエン−1−イル、2,4−シクロヘキサンジエン−1−イル、2,5−シクロヘキサンジエン−1−イル等のC4-6シクロアルカンジエニル基等が挙げられる。
炭化水素基の例としての「アラルキル基」としては、例えば、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、2,2−ジフェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペンチル、2−ビフェニリルメチル、3−ビフェニリルメチル、4−ビフェニリルメチル等のC7−19アラルキル基等が挙げられる。
第1層には、前述のような本発明の目的や第1層の特性を損なわない程度の範囲で、一般に樹脂組成物に配合される添加剤または他の成分を含んでいてもよい。前記添加剤としては、成形加工性、生産性および積層多孔性フィルムの諸物性を改良・調整する目的で添加される、耳などのトリミングロス等から発生するリサイクル樹脂やシリカ、タルク、カオリン、炭酸カルシウム等の無機粒子、酸化チタン、カーボンブラック等の顔料、難燃剤、耐候性安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、溶融粘度改良剤、架橋剤、滑剤、核剤、可塑剤、老化防止剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤または着色剤などの添加剤が挙げられる。具体的には、「プラスチックス配合剤」のP154〜P158に記載されている酸化防止剤、P178〜P182に記載されている紫外線吸収剤、P271〜P275に記載されている帯電防止剤としての界面活性剤、P283〜294に記載されている滑剤などが挙げられる。
次に、第2層について説明する。
第2層は、前記第1層の組成物の結晶融解温度のピーク値よりも高い結晶融解温度のピーク値を有する組成物からなる多孔性の層である。
第2層は厚み方向に連通性を有する微細孔を多数有し、かつ前述したように第1層の組成物より高い結晶融解温度のピーク値を有する組成物から構成されるのであれば、いかなる構造を有していてもよい。例えば、熱可塑性樹脂組成物からなる膜状物に微細孔が設けられている構造であってもよいし、粒子状もしくは繊維状の微小物が凝集して層を成し、微小物同士の間隙が前記微細孔となっている構造であってもよい。本発明の第2層は、均一な微細孔を形成でき、かつ空孔率等の制御を行いやすい前者の構造を有することが好ましい。
この結晶融解温度のピーク値は、JIS K7121に準拠して、示差走査型熱量計を用いて、昇温速度10℃/分で採取した結晶融解温度のピーク値である。
結晶融解ピーク温度が200℃以上である熱可塑性樹脂(B)としては、この結晶融解ピーク温度の条件を満たすものであれば特に限定されるものではない。
具体的には、例えば、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホンもしくはポリフェニレンサルファイド等のポリエーテル系樹脂;6ナイロン、6−6ナイロンもしくは6−12ナイロン等のポリアミド系樹脂;ポリスチレン系樹脂;メタクリル樹脂;ポリ塩化ビニル樹脂;フッ素系樹脂;アラミド樹脂等の耐熱性熱可塑性樹脂が挙げられる。
中でも、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリメチルペンテン等のオレフィン系樹脂などを好適に使用することができる。とくに、電池用セパレータとしての使用を考えた場合は耐薬品性等の観点から、ポリメチルペンテンやフッ素系樹脂が前記熱可塑性樹脂として好ましい。
前記ポリエステル系樹脂は公知の方法で製造することもできるし、市販品を使用してもよい。例えば、ポリブチレンテレフタレートとしては商品名「ジュラネックス」(ポリプラスチックス株式会社製)、商品名「ノバデュラン」(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製)が市販品として入手できる。
これらの中でも、本発明の積層多孔性フィルムの耐熱性の向上の観点から、結晶性の高いシンジオタクチックポリスチレンがより好適に使用される。
前記ポリスチレン系樹脂は公知の方法で製造することもできるし、市販品を使用してもよい。例えば、シンジオタクチックポリスチレンとしては商品名「ザレック」(出光興産株式会社製)が市販品として入手できる。
前記フッ素系樹脂は公知の方法で製造することもできるし、市販品を使用してもよい。例えば、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体としては商品名「フルオン」(旭硝子株式会社製)、ポリテトラフロオロエチレンとしては商品名「ポリフロン」(ダイキン株式会社製)が市販品として入手できる。
前述の耐熱性熱可塑性樹脂との混合させることができる他の熱可塑性樹脂としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体もしくはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリカーボネート等のポリエステル系樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。中でも、電池用セパレータとしての使用を考えた場合は、その耐薬品性等の観点から、他の熱可塑性樹脂としてはポリオレフィン系樹脂を用いることが好ましい。
また、第2層に前記ポリプロピレン系樹脂と共にβ晶核剤を配合してもよい。
なお、第2層には、前述のような本発明の目的や第2層の特性を損なわない程度の範囲で、一般に樹脂組成物に配合される添加剤等が配合されていてもよい。具体的には、前記第1層に配合することができる他の成分の例示と同じである。
前記フィラーとしては無機系または有機系の何れのフィラーも使用でき、1種または2種以上を組み合わせて使用できる。なかでも、耐熱性等の観点から無機フィラーを用いることが好ましい。
前記可塑剤としては、エステル化合物、アミド化合物、アルコール化合物、アミン化合物、エポキシ化合物、エーテル化合物、鉱油、ワックス、液状シリコーン、フッ素オイル、液状ポリエーテル類、液状ポリブテン類、液状ポリブタジエン類、カルボン酸塩、カルボン酸化合物、スルホン酸塩、スルホン化合物、アミン塩、フッ素系化合物等が挙げられる。
前記エステル化合物としては、テトラグリセリントリステアレート、グリセリントリステアレート、ステアリルステアリレート、エチレンカーボネート、ジステアリルカーボネート、ジオクチルナフタレート等が挙げられる。
アミド系化合物としては、エチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドなどが挙げられる。
アルコール化合物としては、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ドデシルフェノールなどが挙げられる。
アミン塩化合物としては、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。
エポキシ化合物としては、エポキシ大豆油などが挙げられる。
エーテル化合物としては、トリエチレングリコールなどが挙げられる。
鉱油としては、灯油、ナフテン油などが挙げられる。
ワックスとしては、パラフィンワックスなどが挙げられる。
カルボン酸塩としては、ステアリン酸カルシウム、オレイン酸ナトリウムなどが挙げられる。
カルボン酸化合物としては、ステアリン酸、カプロン酸などが挙げられる。
スルホン酸塩としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。
スルホン化合物としては、スルホラン、ジプロピルスルホン等が挙げられる。
ここで融点25℃以上とは、示差走査型熱量計による測定で25℃以上の結晶融解ピーク温度を明確に有しているもの、または、25℃での動粘度が100000mm2/秒以上と定義する。
沸点が140℃以上とは、沸点が明確に140℃以上あるもの、または140℃1時間加熱した後の質量が加熱前の質量に対して10%以上減少していないものとする。
次に、第3層について説明する。
第3層は、前記第1層の組成物の結晶融解温度のピーク値よりも低い結晶融解温度のピーク値を有する組成物からなる多孔性の層である。
第3層は厚み方向に連通性を有する微細孔を多数有し、かつ前述したように当該微細孔が第1層より低い温度で閉塞するのであれば、いかなる構造・構成を有していてもよい。例えば、熱可塑性樹脂組成物からなる膜状物に前記微細孔が設けられている構造であってもよいし、粒子状もしくは繊維状の微小物が凝集して層を成し、微小物同士の間隙が前記微細孔となっている構造であってもよい。本発明の第3層は、均一な微細孔を形成でき、かつ空孔率等の制御を行いやすい前者の構造を有することが好ましい。
この結晶融解ピーク温度は、JIS K7121に準拠して、示差走査型熱量計を用いて、昇温速度10℃/分で採取した結晶融解温度のピーク値である。
結晶融解温度のピーク値が100℃以上150℃以下である熱可塑性樹脂(C)は、この結晶融解ピーク温度の条件を満たすものであれば特に限定されるものではない。しかし、電池用セパレータとしての使用を考えた場合は耐薬品性等の観点から、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、またはポリメチルペンテンなどポリオレフィン系樹脂が前記熱可塑性樹脂として好ましい。そのほか、前記結晶融解温度のピーク値の条件を満たすポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂も挙げられる。
なお、前記条件を満たす限りにおいて、前記ポリプロピレン系樹脂(A)と異なる他のポリプロピレン系樹脂を用いることもできる。
前記熱可塑性樹脂(C)としては、特に、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンもしくは線状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン系樹脂またはポリエチレン系樹脂と他のポリオレフィン系樹脂との混合物がより好ましく、ポリエチレン系樹脂単独が更に好ましい。
MFRはJIS K7210に従い、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定している。
さらに、第3層には、前述のような本発明の目的や第3層の特性を損なわない程度の範囲で、一般に樹脂組成物に配合される添加剤等が配合されていてもよい。具体的には、第1層、第2層に配合することができる添加物の例示と同じである。
前記フィラーとしては前述の第2層のフィラーと同様の無機系または有機系の物を使用することができ、これらは1種または2種以上を組み合わせて使用できる。耐熱性等の観点から第3層においても無機フィラーを用いることが好ましい。フィラーの配合量についても前述の第2層と同様である。
可塑剤としては、前述の第2層と同じものを、同様の配合量で使用することができる。
本発明の積層多孔性フィルムの積層構成について説明する。
基本的な構成となる第1層と第2層と第3層が少なくとも存在すれば特に限定されるものではない。最も単純な構成が第1層と第2層と第3層の3層構造である。3層構成の形態の場合、各層がその機能を果たし、他の特性に影響を及ぼさなければ、第2層/第1層/第3層、第1層/第2層/第3層、第1層/第3層/第2層のいずれの積層順序であっても構わない。次に単純な構造が、3種4層の形態である。この場合、強度を付与することが必要であれば第1層をいずれかの層の間、あるいは外側に増やすことも可能であるし、より耐熱性を付与する場合は第2層をいずれかの層の間あるいは外側に増やすことも可能である。第3層についても同様に、シャットダウン特性を強化したい場合は増やすことが可能である。また、例えば、第2層/第1層/第3層/第1層/第2層のように、3種5層の構成としてもよい。更に層数としては3種6層、7層と必要に応じて増やしても構わない。
フィルムの形態としては平面状、チューブ状の何れであってもよいが、膜状物の幅方向に製品として数丁取りが可能であることから生産性がよく、さらに内面にコートなどの処理が可能できること等の観点から、平面状がより好ましい。
本発明の積層多孔性フィルムの厚みは1〜500μmであり、好ましくは5〜300μm、更に好ましくは7〜100μmである。特に電池用セパレータとして使用する場合は1〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。電池用セパレータとして使用する場合、1μm以上、好ましくは10μm以上であれば、実質的に必要な電気絶縁性を得ることができ、例えば大きな電圧がかかった場合にも短絡しにくく安全性に優れる。また、厚みが50μm以下、好ましくは30μm以下であれば、積層多孔性フィルムの電気抵抗が小さくできるので電池の性能を十分に確保することができる。
本発明の積層多孔性フィルムは、SD特性とBD特性を兼ね備えていることを最大の特徴としている。すなわち、ポリプロピレン系樹脂(A)の結晶融解温度のピーク値よりも低い温度でSD特性を発現しながら、ポリプロピレン系樹脂(A)の結晶融解温度のピーク値よりも高い温度でBD温度を発現することができる。
特に、第2層は結晶融解温度のピーク値が200℃以上である熱可塑性樹脂(B)を含んで200℃以上でBD特性を発揮する耐熱層とすると共に、第3層は結晶融解温度のピーク値が100℃以上150℃以下である熱可塑性樹脂(C)を含んで100℃以上150℃以下でSD特性を発揮するシャットダウン層としていることが好ましい。この場合のSD特性とBD特性について下記に述べる。
前記積層多孔性フィルムは100℃以上150℃以下でSD特性を発現することを特徴としている。すなわち、本発明の積層多孔性フィルムのシャットダウン温度は100℃以上150℃以下であり、好ましくは110℃〜145℃、より好ましくは120℃〜140℃である。
例えば本発明の積層多孔性フィルムを電池用セパレータとして組み込んだリチウムイオン電池が夏場に自動車の車内に放置された場合、場所によっては100℃近くまでなる可能性がある。このような場合、シャットダウン温度が100℃以上であれば、100℃未満ではセパレータ中の微細孔は保持され、セパレータとしてリチウムイオン透過機能を維持できるため好ましい。一方、シャットダウン温度が150℃以下であれば、例えば電池が異常を起こし100℃以上150℃以下の高温状態になった際に、即座に電池用セパレータの微細孔が閉塞され、リチウムイオンの透過を遮断し、その後の電池内部の温度上昇を防止できるため、安全性に優れる。
100℃以上150℃以下の範囲内の所望の温度にシャットダウン温度を調整する手段としては、第3層に含まれる熱可塑性樹脂(C)として、希望するシャットダウン温度に近い結晶融解温度のピーク値を有する熱可塑性樹脂(C)を選択することや、第3層の層比を増減すること等により行うことができる。
さらに、前記積層多孔性フィルムは、200℃以上でBD特性を発現することを特徴としている。すなわち、本発明の積層多孔性フィルムのブレイクダウン温度は200℃以上である。ブレイクダウン温度が200℃以上であれば、例えば本発明の積層多孔性フィルムを電池用セパレータとして用いた電池が蓄熱または発熱し電池用セパレータが高温下に晒された際にも該電池用セパレータは破膜せず、正極と負極の直接接触を防げるため、電池の爆発・炎上等が起こりにくく、極めて安全性に優れる。さらに好ましくは220℃以上、より好ましくは250℃以上である。ブレイクダウン温度の上限は特に制限されるものではないが、原材料の加工温度等の関係から400℃程度である。
200℃以上の範囲の所望の温度にブレイクダウン温度を調整する手段としては、第2層に含まれる熱可塑性樹脂(B)として、希望するブレイクダウン温度に近い結晶融解温度のピーク値を有する熱可塑性樹脂(B)を選択することや、第2層の層比を増減すること等により行うことができる。
透気抵抗はフィルム厚み方向の空気の通り抜け難さを表し、具体的には100mlの空気が該フィルムを通過するのに必要な秒数で表現されている。そのため、数値が小さい方が通り抜け易く、数値が大きい方が通り抜け難いことを意味する。すなわち、その数値が小さい方がフィルムの厚み方向の連通性が良いことを意味し、その数値が大きい方がフィルムの厚み方向の連通性が悪いことを意味する。連通性とはフィルム厚み方向の孔のつながり度合いである。本発明の積層多孔性フィルムの透気抵抗が低ければ様々な用途に使用することができる。例えばリチウムイオン二次電池のセパレータとして使用した場合、透気抵抗が低いということはリチウムイオンの移動が容易であることを意味し、電池性能に優れるため好ましい。
なお、透気抵抗は実施例記載の方法で測定している。
なお、空孔率は実施例に記載の方法で測定している。
ピン刺し強度は、特に本発明の積層多孔性フィルムを電池用セパレータとして使用する場合、電池作製時の短絡、生産性に大きく寄与する。ピン刺し強度が1.5Nより低いと電池作製時に異物等でのフィルムの破れによる短絡の発生確率が高くなり好ましくない。
一方ピン刺し強度の上限値は特に規定するものではないが、通常10N以下のものが使用される。
なお、ピン刺し強度は実施例に記載の方法で測定している。
例えば、引張強度を例に挙げると、その比率の割合としては「MD強度/TD強度比」の下限値は、0.05以上、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.3以上である。「MD強度/TD強度比」が0.05以上であれば、物性的なバランスが取れており、ハンドリングの他、最終的には多孔構造もより異方性が小さいフィルムとなる。また、「MD強度/TD強度比」の上限値は20以下、好ましくは10以下、より好ましくは7以下である。「MD強度/TD強度比」が20以下であれば、物性的なバランスが取れており、ハンドリングの他、最終的には多孔構造もより異方性が小さいフィルムとなる。
引張強度の測定方法は、JIS K7127に準拠して測定している。具体的には、MD、TD共に幅15mm、チャック間40mm,クロスヘッドスピードが200mm/分で測定している。
MD引張強度は50MPa以上、好ましくは100MPa以上、より好ましくは120MPa以上である。50MPa以上であれば、フィルムのハンドリングを行う際に十分な強度である。上限値としては特に無いが、TD引張強度とのバランスが前述の範囲から外れない範囲が好ましい。
TD引張強度は50MPa以上、好ましくは100MPa以上、より好ましくは120MPa以上である。50MPa以上であれば、フィルムのハンドリングを行う際に十分な強度である。上限値としては特に無いが、MD引張強度とのバランスが前述の範囲から外れない範囲が好ましい。
次に本発明の積層多孔性フィルムの製造方法について説明するが、本発明はかかる製造方法により製造される積層多孔性フィルムのみに限定されるものではない。
本発明の積層多孔性フィルムの製造方法は、多孔化と積層の順序によって次の2つに大別される。
(a)第1層を形成するβ晶核剤を含むポリプロピレン系樹脂を含む多孔性フィルムPPと、第2層を形成する前記多孔性フィルムPPの組成物の結晶融解ピーク温度より高い結晶融解ピーク温度を持つ組成物からなる多孔性フィルムHRと、第3層を形成する前記多孔性フィルムPPの組成物の結晶融解ピーク温度より高い結晶融解ピーク温度を持つ組成物からなる多孔性フィルムSDとを作製し、ついで少なくとも多孔性フィルムPP、多孔性フィルムHR及び多孔性フィルムSDを積層する方法。(請求項3に記載の前記第二の発明の製造方法)
(b)β晶核剤を含むポリプロピレン系樹脂を含む層(第1層)と該第1層の組成物の結晶融解ピーク温度より高い結晶融解ピーク温度を持つ組成物からなる層(第2層)と該第1層の組成物の結晶融解ピーク温度より低い結晶融解ピーク温度を持つ組成物からなる層(第3層)の少なくとも3層からなる積層無孔膜状物を作製し、ついで該積層無孔膜状物を多孔化する方法。(請求項1に記載の前記第一の発明の製造方法)
後者の方法としては、ポリプロピレン系樹脂を含む無孔膜状物PPと、前記無孔膜状物PPの組成物の結晶融解ピーク温度より高い結晶融解ピーク温度を持つ組成物からなる無孔膜状物HRと、前記無孔膜状物PPの組成物の結晶融解ピーク温度より低い結晶融解ピーク温度を持つ組成物からなる無孔膜状物SDを作製し、無孔膜状物PPと無孔膜状物HRと無孔膜状物SDを積層した後に多孔化する方法、または、共押出で直接前記積層無孔膜状物を作製した後、多孔化する方法などがある。
本発明においては、その工程の簡略さ、生産性の観点から共押出を用いる方法が特に好ましい。
すなわち、第1層はβ活性および/又はβ晶生成力を有するので、延伸することによりβ晶と非晶の界面を解離させて微細孔を容易に形成することができる。一方、第2層及び第3層を多孔化する方法としては、例えばフィラー法、相分離法、抽出法、化学処理法、照射エッチング法、発泡法、またはこれらの技術の組み合わせなど公知の方法を用いることができる。
前記相分離法は、転換法またはミクロ相分離法とも呼ばれる技術で、高分子溶液の相分離現象にもとづき微細孔を形成する。具体的には、(a)高分子の相分離により微細孔を形成する方法、(b)重合時に微細孔を形成させながら多孔化する方法に大別される。前者の方法としては溶媒を用いる溶媒ゲル化法と熱溶融急冷凝固法があり、いずれを用いてもよい。
高分子添加剤を用いた例としては、有機溶媒に対する溶解性が異なる2種のポリマーを用いて無孔層または無孔膜状物を形成し、前記2種のポリマーのうち一方のポリマーのみが溶解する有機溶媒に浸漬して当該一のポリマーを抽出する方法が挙げられる。より具体的にはポリビニルアルコールとポリ酢酸ビニルからなる無孔層または無孔膜状物を形成し、アセトンおよびn−ヘキサンを用いてポリ酢酸ビニルを抽出する方法、または、ブロックあるいはグラフト共重合体に親水性重合体を含有させて無孔層または無孔膜状物を形成し、水を用いて親水性重合体を除去する方法などが挙げられる。
前記物質としては、例えばステアリルアルコールもしくはセリルアルコールなどの高級脂肪族アルコール、n−デカンもしくはn−ドデカンなどのn−アルカン類、パラフィンワックス、流動パラフィンまたは灯油等が挙げられ、これらはイソプロパノール、エタノール、ヘキサンなどの有機溶媒で抽出できる。また、前記物質としてショ糖や砂糖などの水可溶性物質も挙げられ、これらは水で抽出できるため環境への負担が少ないという利点がある。
前記照射エッチング法は中性子線またはレーザーなどを照射して微小な穴を形成させる方法である。
前記融着法は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリマー微細パウダーを用い、成形後に前記ポリマー微細パウダーを焼結する方法である。
前記発泡法としては機械的発泡法、物理的発泡法、化学的発泡法等があり、本発明においてはいずれも用いることができる。
積層無孔膜状物の延伸方法については、ロール延伸法、圧延法、テンター延伸法、同時二軸延伸法などの手法があり、これらを単独あるいは2つ以上組み合わせて一軸延伸あるいは二軸延伸を行う。中でも、多孔構造制御の観点から二軸延伸が好ましい。
使用するTダイのギャップは、最終的に必要なフィルムの厚み、延伸条件、ドラフト率、各種条件等から決定されるが、一般的には0.1〜3.0mm程度、好ましくは0.5〜1.0mmである。0.1mm未満では生産速度という観点から好ましくなく、また3.0mmより大きければドラフト率が大きくなるので生産安定性の観点から好ましくない。
キャストロールによる冷却固化温度は、本発明において非常に重要であり、ポリプロピレン系樹脂のβ晶を生成・成長させ膜状物中でのβ晶の比率を調整することができる。キャストロールの冷却固化温度は好ましくは80〜150℃、より好ましくは90〜140℃、更に好ましくは100〜130℃である。冷却固化温度を80℃以上とすることで冷却固化させた膜状物中のβ晶の比率を十分に増加させることができ好ましい。また、150℃以下とすることで押出された溶融樹脂がキャストロールへ粘着し巻き付いてしまうなどのトラブルが起こりにくく、効率よく膜状物化することが可能であるので好ましい。
延伸前の膜状物のβ晶比率は、示差走査型熱量計を用いて、該膜状物を25℃から240℃まで加熱速度10℃/分で昇温させた際に、検出されるポリプロピレン系樹脂のα晶由来の結晶融解熱量(ΔHmα)とβ晶由来の結晶融解熱量(ΔHmβ)を用いて下記式で計算される。
β晶比率(%)=〔ΔHmβ/(ΔHmβ+ΔHmα)〕×100
前記電池用セパレータとして使用する場合は、透気抵抗を5〜3000秒/100mlにすることが好ましい。より好ましくは20〜2000秒/100mlであり、更に好ましくは50〜1000秒/100mlであり、最も好ましくは50〜500秒/100mlである。
透気抵抗が3000秒/100mlより大きければ、測定上、透気抵抗の数値は出るものの、連通性のかなり乏しい構造であることを意味しているので、実質的には電池用セパレータとして利用できる程度の透気抵抗では無い場合が多い。すなわち、透気抵抗が3000秒/100ml以下であればイオン伝導性を確保し十分な電池特性を得ることができるため好ましい。一方、透気抵抗が5秒/100ml以上であれば孔径が適度に小さく、電池用セパレータの機械的強度が維持できるため好ましい。
例えば、電池用セパレータとして使用する場合、空孔率は30〜70%であることがなかでも好ましく、更には35〜65%であることが特に好ましい。空孔率が30%以上であるとイオン透過性を確保して十分な電池性能を得ることができる。一方で、電池の安全性の観点からは空孔率が70%以下であることが好ましい。
次に、本発明の前記積層多孔性フィルムを電池用セパレータとして収容している非水電解液電池について、図1を参照して説明する。
正極板21、負極板22の両極は電池用セパレータ10を介して互いに重なるようにして渦巻き状に捲回し、巻き止めテープで外側を止めて捲回体としている。この渦巻き状に巻回する際、電池用セパレータ10は厚みが5〜40μmであることがなかでも好ましく、5〜30μmであることが特に好ましい。厚みが5μm以上とすることにより電池用セパレータが破れにくくなり、40μm以下にすることにより所定の電池缶に捲回して収納する際電池面積を大きくとることができ、ひいては電池容量を大きくすることができる。
なかでも、エチレンカーボネート1質量部に対してメチルエチルカーボネートを2質量部混合した溶媒中に六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1.4mol/Lの割合で溶解した電解質が好ましい。
負極に炭素材料を用いる場合、炭素材料としてはリチウムイオンをドープ、脱ドープできるものであればよく、例えば黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ、炭素繊維、活性炭などを用いることができる。
次に実施例および比較例を示し、本発明の積層多孔性フィルムについて更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、積層多孔性フィルムの引き取り(流れ)方向を「縦」方向、その直角方向を「横」方向と記載する。
下記(a)〜(c)に示す方法で、各層用のペレットを作製した。
なお、第1層の各ポリプロピレン系樹脂のペレット(PP−1、βPP−1、βPP−2)については、パ−キンエルマ−社製の示差走査型熱量計(DSC−7)を用いて、25℃から240℃まで加熱速度10℃/分で昇温後1分間保持し、次に240℃から25℃まで冷却速度10℃/分で降温後1分間保持し、更に25℃から240℃まで加熱速度10℃/分で再昇温させた場合に、再昇温時に145℃以上160℃未満の範囲にβ晶由来の結晶融解ピーク(Tmβ)が検出されるか否かを併記した。
[ポリプロピレン系樹脂]
・PP−1:プライムポリプロ社製「プライムPP F300SV(商品名)」(MFR3.0g/10分)のペレットをそのまま用いた。
再昇温時には166℃にポリプロピレンのα晶に由来する結晶融解ピーク温度(Tmα)のみが検出され、β晶に由来する結晶融解ピーク温度(Tmβ)は検出されなかった。すなわち、PP−1のみではβ活性を有していなかった。
・βPP−1
前記ポリプロピレン系樹脂(PP−1)100質量部にβ晶核剤であるN,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボン酸アミドを0.1質量部添加した後、ハンドブレンドし、東芝機械株式会社製の2軸押出機(口径40mmφ、L/D=32)に投入し、設定温度280℃で溶融混合後、水槽にてストランドを冷却固化し、ペレタイザーにてストランドをカットし、ポリプロピレン系樹脂(PP−1)とβ晶核剤の混合ペレットを作製した。
再昇温時には、ポリプロピレンのβ晶に由来する結晶融解ピーク温度(Tmβ)が154℃に、α晶に由来する結晶融解ピーク温度(Tmα)が168℃に検出された。
すなわち、βPP−1はβ活性を有しており、下記式から算出したβ活性度は80%であった。
β活性度(%)=〔ΔHmβ/(ΔHmβ+ΔHmα)〕×100
ΔHmβ:145℃以上160℃未満の範囲で検出されるβ晶由来の結晶融解熱量
ΔHmα:160℃以上175℃以下に検出されるα晶由来の結晶融解熱量
・βPP−2:β晶核剤の配合されたポリプロピレン樹脂であるAristech社製「Bepol B−022SP(商品名)」(MFR0.3g/10分)のペレットを用いた。
再昇温時には、ポリプロピレンのβ晶に由来する結晶融解ピーク温度(Tmβ)が151℃に、α晶に由来する結晶融解ピーク温度(Tmα)が169℃に検出された。
すなわち、βPP−2はβ活性を有しており、前記式から算出したβ活性度は78%であった。
熱可塑性樹脂として、三井化学社製ポリメチルペンテン「TPX RT−18」(HR−1)を用いた。HR−1のMFRは26g/10分、Tmは237℃である。
フィラーとして、堺化学社製硫酸バリウム「B55」(FL−1)を用いた。FL−1の平均粒径は0.66μmである。
可塑剤として、豊国精油社製「ハイカスターワックス HCOP」(PL−1)を用いた。
HR−1/FL−1/PL−1=47.5/50/2.5の割合で各原材料をブレンドし、東芝機械株式会社製の2軸押出機(口径40mmφ、L/D=32)に投入し、設定温度260℃で溶融混合後、水槽にてストランドを冷却固化し、ペレタイザーにてストランドをカットし、ペレットを作製した。表1において、該ペレットをHR−CPD1と示した。
熱可塑性樹脂として、日本ポリエチ社製ポリエチレン「ノバテックHD HY530(PE−1)」を用いた。PE−1のMFRは0.55g/10分、Tmは134℃である。
フィラー、可塑剤は、第2層と同じものを用いた。
PE−1/FL−1/PL−1=47.5/50/2.5の割合で各原材料をブレンドし、東芝機械株式会社製の2軸押出機(口径40mmφ、L/D=32)に投入し、設定温度220℃で溶融混合後、水槽にてストランドを冷却固化し、ペレタイザーにてストランドをカットし、ペレットを作製した。表1において、該ペレットをPE−CPD1と示した。
積層多孔性フィルムの断面を切り出し、走査型電子顕微鏡(日立製作所社製、S−4500)にて観察し、その層構成及び厚みから層比を測定した。
(2)厚み
1/1000mmのダイアルゲージにて、面内の厚みを不特定に30箇所測定しその平均を厚みとした。
(3)透気抵抗(ガーレ値)
JIS P8117に準拠して透気抵抗(秒/100ml)を測定した。
(4)空孔率
空孔率はフィルム中の空間部分の割合を示す数値である。空孔率は、フィルムの実質量W1を測定し、樹脂組成物の密度と厚みから空孔率0%の場合の質量W0を計算し、それらの値から下記式に基づき算出した。
空孔率Pv(%)={(W0−W1)/W0}×100
(5)ピン刺し強度
日本農林規格告示1019号に準じ、ピン径1.0mm、先端部0.5R、ピン刺し速度300mm/分の条件で測定した。
得られたフィルムを縦60mm×横60mm角に切り出し、図2(A)に示すように、中央部に40mmΦの円状の穴を空けたアルミ板(材質:JIS規格A5052、サイズ:縦60mm、横60mm、厚み1mm)2枚の間にはさみ、図2(B)に示すように周囲をクリップ(KOKUYO社製、ダブルクリップ『クリ−J35(商品名)』)で拘束した。
アルミ板2枚で拘束した状態のフィルムを、99℃,100℃,101℃,102℃,103℃,・・・,148℃,149℃,150℃というように、99〜150℃の範囲で1℃刻みの各温度に設定したオ−ブン(タバイエスペック社製、タバイギヤオ−ブン『GPH200(商品名)』、ダンパー閉状態)に入れ、オーブン内部温度が各温度に上がってから、3分間保持した後、直ちに取り出し、拘束状態のまま25℃の雰囲気下で30分間冷却した。
その後、アルミ板からフィルムを取り出し、中央部の40mmΦの円状の部分の透気抵抗をJIS P8117に準拠して測定した。
高温熱処理後の透気抵抗が加熱前の透気抵抗の10倍以上になった温度のうち、最も低い温度をシャットダウン温度とした。なお、99℃で既に透気抵抗が加熱前の10倍以上になっているものは100℃未満であるとし、150℃で透過抵抗が加熱前の10倍以上ならないものは150℃を超えると判断した。
本発明においてシャットダウン温度は100℃以上150℃以下であることが好ましいため、以下のように評価をした。
○:シャットダウン温度が100℃以上150℃以下
×:シャットダウン温度が100℃未満、もしくは150℃を超える
なお、フィルム片が60mm×60mm角に切り出せない場合は、中央部に40mmΦの円状の穴にフィルムが設置されるように調整し、試料を作成しても構わない。
図2(A)(B)と同様の方法でアルミ板2枚に固定した状態のフィルムを200℃に設定したオ−ブン(タバイエスペック社製、タバイギヤオ−ブン『GPH200』、ダンパー閉状態)に入れ、オーブン設定温度が200℃に再び達してから2分後に取り出し、フィルムの状態を確認して形状維持性能を判断した。
フィルムが破膜した場合は「×」、形状が維持されている場合は「○」と評価した。
フィルムをパ−キンエルマ−社製の示差走査型熱量計(DSC−7)を用いて、25℃から240℃まで加熱速度10℃/分で昇温後1分間保持し、次に240℃から25℃まで冷却速度10℃/分で降温後1分間保持し、更に25℃から240℃まで加熱速度10℃/分で再昇温した。再昇温時にポリプロピレンのβ晶に由来する結晶融解ピーク温度(Tmβ)である145℃〜160℃にピークが検出されるか否かにより、以下のようにβ活性の有無を評価をした。
○:Tmβが145℃〜160℃の範囲内に検出された場合(β活性有り)
×:Tmβが145℃〜160℃の範囲内に検出されなかった場合(β活性なし)
なお、β活性の測定は、試料量10mgで、雰囲気ガスを窒素として行った。
前記SD特性の測定の場合と同様に、フィルムを縦60mm×横60mm角に切り出し、図2(A)(B)に示すように固定した。
アルミ板2枚に拘束した状態のフィルムを設定温度180℃、表示温度180℃である送風定温恒温器(ヤマト科学株式会社製、型式DKN602)に入れ3分間保持した後、設定温度を100℃に変更し、10分以上の時間をかけて100℃まで徐冷を行った。表示温度が100℃になった時点でフィルムを取り出し、アルミ板2枚に拘束した状態のまま25℃の雰囲気下で5分間冷却して得られたフィルムについて、以下の測定条件で、中央部の40mmΦの円状の部分について広角X線測定を行った。
・広角X線測定装置:マックサイエンス社製 型番XMP18A
・X線源:CuKα線、出力:40kV、200mA
・走査方法:2θ/θスキャン、2θ範囲:5°〜25°、走査間隔:0.05°、走査速度:5°/min
得られた回折プロファイルについて、ポリプロピレンのβ晶の(300)面に由来するピークより、β晶生成力の有無を以下のように評価した。
○:ピークが2θ=16.0°〜16.5°の範囲に検出された場合(β晶生成力有り)
×:ピークが2θ=16.0°〜16.5°の範囲に検出されなかった場合(β晶生成力なし)
なお、フィルム片が60mm×60mm角に切り出せない場合は、中央部に40mmΦの円状の穴にフィルムが設置されるように調整し、試料を作成しても構わない。
これに対し、本発明で規定する第1層〜第3層を備える実施例1〜5の積層多孔性フィルムは100℃以上150℃以下の範囲におけるSD特性と200℃におけるBD特性の両方を兼ね備えており、優れていた。さらに、電池用セパレータとして適した透気抵抗を有し、あわせて適度な強度も保持されていた。
20 非水電解質電池
21 正極板
22 負極板
Claims (17)
- 少なくとも第1層〜第3層の多孔質層を備え、かつ、β活性及び/又はβ晶生成力を有する積層多孔性フィルムの製造方法であって、
ポリプロピレン系樹脂にβ晶核剤を含む組成物からなる第1層と、
前記第1層の組成物の結晶融解温度のピーク値よりも高い結晶融解温度のピーク値を有する組成物からなる第2層と、
前記第1層の組成物の結晶融解温度のピーク値よりも低い結晶融解温度のピーク値を有する組成物からなる第3層と
を備えた積層無孔膜状物を作製し、ついで、該積層無孔膜状物を多孔化する積層多孔性フィルムの製造方法であり、
前記第1層に延伸を施すことにより微細孔を形成することを特徴とする積層多孔性フィルムの製造方法。 - 共押出で前記第1層、前記第2層、および前記第3層の少なくとも3層からなる積層無孔膜状物を作製した後延伸を施すことで微細孔が形成される請求項1に記載の積層多孔性フィルムの製造方法。
- 少なくとも第1層〜第3層の多孔質層を備え、かつ、β活性及び/又はβ晶生成力を有する積層多孔性フィルムの製造方法であって、
ポリプロピレン系樹脂にβ晶核剤を含む組成物からなる第1層となる多孔性フィルムPPを作製し、
前記第1層の組成物の結晶融解温度のピーク値よりも高い結晶融解温度のピーク値を有する組成物からなる第2層となる多孔性フィルムHRを作製し、
前記第1層の組成物の結晶融解温度のピーク値よりも低い結晶融解温度のピーク値を有する組成物からなる第3層となる多孔性フィルムSDを作製し、
少なくとも前記多孔性フィルムPP、多孔性フィルムHR及び多孔性フィルムSDを積層する積層多孔フィルムの製造方法であり、
前記第1層が延伸により多孔化されたものであることを特徴とする積層多孔性フィルムの製造方法。 - 前記多孔性フィルムPP、前記多孔性フィルムHR及び前記多孔性フィルムSDをラミネートまたは接着剤で積層化する請求項3に記載の積層多孔性フィルムの製造方法。
- 前記第2層および前記第3層を多孔化する方法が、フィラー法、相分離法、抽出法、化学処理法、照射エッチング法、発泡法、またはこれらの技術を組み合わせた請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の積層多孔性フィルムの製造方法。
- 第2層/第1層/第3層または第1層/第2層/第3層の三層構造であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の積層多孔性フィルムの製造方法。
- 四層以上の積層構造であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の積層多孔性フィルムの製造方法。
- 前記ポリプロピレン系樹脂は、アイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が80〜99%であり、分子量分布を示すパラメータであるMw/Mnが2.0〜10.0である請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の積層多孔性フィルムの製造方法。
- 前記第2層および第3層に、樹脂100質量部に対し50〜400質量部の割合で無機フィラーが含まれている請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の積層多孔性フィルムの製造方法。
- 前記β晶核剤は前記ポリプロピレン系樹脂100質量部に対して0.0001〜5.0質量部の割合で配合している請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の積層多孔性フィルムの製造方法。
- 前記第2層は、結晶融解温度のピーク値が200℃以上である熱可塑性樹脂を含み、破膜するブレイクダウン温度が200℃以上の耐熱層としている請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の積層多孔性フィルムの製造方法。
- 前記第2層の結晶融解温度のピーク値が200℃以上である熱可塑性樹脂が、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、フッ素系樹脂およびポリメチルペンテン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種以上である請求項11に記載の積層多孔性フィルムの製造方法。
- 前記第3層は、結晶融解温度のピーク値が100℃以上150℃以下である熱可塑性樹脂を含み、100℃以上150℃以下で孔が閉鎖される機能を有するシャットダウン層としている請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の積層多孔性フィルムの製造方法。
- 前記第3層の結晶融解温度のピーク値が100℃以上150℃以下である熱可塑性樹脂がポリエチレン系樹脂である請求項13に記載の積層多孔性フィルムの製造方法。
- 厚みが1〜500μmであり、全積層厚みのうち第1層の割合が5〜90%、第2層の割合が5〜90%、第3層の割合が5〜90%である請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の積層多孔性フィルムの製造方法。
- 透気抵抗が1〜10000秒/100mlである請求項1乃至請求項15のいずれか1項に記載の積層多孔性フィルムの製造方法。
- ピン刺し強度が1.5N以上である請求項1乃至請求項16のいずれか1項に記載の積層多孔性フィルムの製造方法。
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